JP5021547B2 - 自動機械の監視装置 - Google Patents

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Description

この発明は、ラダー回路で記述されるプログラムでシーケンス制御される装置を監視する手法に関する。
ラダー回路を用いてプログラム制御される生産設備を監視して障害に対応するには、ラダー回路に関する専門知識が必要であり、現場での対応に困難が経験されている。設備の監視においては、一定の精度で異常を検出することができることが望まれる。また、異常を生じた箇所を速やかに特定することができ、設備を停止しなければならないような故障に至る以前の軽微な異常を検出することができることが望まれている。
さらには、設備の予期しない作動も検出でき、設備の変更にも容易に対応することができる監視手法が望まれている。これらの要求を満たしたうえで、設備における許容範囲のチャタリングに惑わされない監視手法であることも望まれている。
特許文献1には、移載機(ハンドリング・ロボット)Rをシーケンス制御するラダー回路をシリアルなプログラム記述とすることが記載されている。すなわち、ラダー言語で記述される制御プログラムに代えて、移載機Rの1サイクルのシーケンスを実行順に記述した制御プログラムを使用することが開示されている。故障が発生して移載機Rが停止すると、モニター装置の画面に表示されるプログラムの記述において、停止したときに実行中であった箇所が強調表示されるようになっている。
特許文献2には、シーケンス制御される生産ラインにおいて、サイクルの開始と同時にタイマをスタートさせ、予定時間と実測時間とを比較し、予定時間より早く動作が完了すれば正常と判定し、予定時間より遅れると、予定時間において未完了の作動部を異常箇所として判定することが記載されている。
特開2000-148230号公報 特開平9-330121号公報
この発明は、シーケンス制御される自動機械の動作を簡単に監視することができる装置を提供することを目的とする。
この発明は、シーケンス制御装置によって制御される自動機械の動作を監視する装置に関する。自動機械は、シーケンス制御を実現するためのセンサ、アクチュエータを含む複数のデバイスを備えている。この発明の装置は、監視に用いる基準データを作成するため、所定の回数前記シーケンス制御装置によって前記自動機械を作動させ、該自動機械が正常に動作するときの前記複数のデバイスのそれぞれが作動するタイミングを測定し、基準となるタイミングデータを作成する基準データ作成部を備える。この発明の装置は、さらに自動機械の実働状態において、複数のデバイスの作動タイミングを検出し、検出された作動タイミングを基準となるタイミングデータと比較し、許容範囲内にあるものと、許容範囲外のものとを判別する判別部を備える。
この発明の一形態では、監視装置は、判別部によって許容範囲にあると判別された作動タイミングのデバイスと、許容範囲外と判別された作動タイミングのデバイスとを識別してディスプレイ装置に表示させる表示制御部を備える。
また、この発明の一形態では、基準データ作成部は、自動機械を複数サイクル作動させたとき、それぞれのデバイスがONまたはOFFになる最小時間および最大時間を基準データとする。
さらに、この発明の一形態では、表示制御部は、実働状態において、作動タイミングが前記最小時間より早いデバイスおよび作動タイミングが前記最大時間より遅いデバイスを異なる強調表示でディスプレイ装置に表示させる。
ラダー回路
まず、自動機械のシーケンス制御の記述に用いられるラダー回路を、移載機(ハンドリング・ロボット、搬送ロボット)のシーケンス制御の例で説明する。この内容は、本願出願人による特許出願に係る特許文献1に記載されている。特許文献1の図1に示されるように、プログラマブル・ロジック・コントローラPLCにより制御される移載機Rは、鉛直な回転軸L回りに左右旋回可能であり、かつ長手方向に伸縮可能なアームAと、このアームAの先端に開閉自在に設けられてワークWを把持可能なチャックCとを備えており、a位置に在るワークWを把持してb位置まで搬送する作業を所定のシーケンスで繰り返し行うようになっている。移載機Rの構成要素は以下のとおりである。
LS0001は、a位置におけるワークWの存在を確認するリミットスイッチ、LS0002は、移載機RのアームAの戻し端(a位置側への移動端)を検出するリミットスイッチ、LS0003は、移載機RのアームAの旋回端(b位置側への移動端)を検出するリミットスイッチ、LS0004は、移載機RのアームAの後退端(収縮端)を検出するリミットスイッチ、LS0005は、移載機RのアームAの前進端(伸長端)を検出するリミットスイッチ、LS0006は、チャックCの開端を検出するリミットスイッチ、LS0007は、チャックCの閉端を検出するリミットスイッチである。
PL0011は、移載機Rが1サイクル運転中であることを表示するランプである。SOL0012は、移載機RのアームAを戻し端側に駆動するソレノイド、SOL0013は、移載機RのアームAを旋回端側に駆動するソレノイド、SOL0014は、移載機RのアームAを後退端側に駆動するソレノイド、SOL0015は、移載機RのアームAを前進端側に駆動するソレノイド、SOL0016は、チャックCを開端側に駆動するソレノイド、SOL0017は、チャックCを閉端側に駆動するソレノイドである。
移載機Rにはシーケンス制御を実行するためのプログラマブルコントローラPCが設けられるとともに、その制御プログラムを表示し、かつ故障時の原因を診断するためのモニター装置Mが接続される。
特許文献1の図2参照すると、移載機Rをシーケンス制御するPLCは基本部、入力部、出力部および電源部を備えている。基本部はCPU、ROMおよびRAMから構成され、また入力部の7つの入力X0001〜X0007にはそれぞれ前記7個のリミットスイッチLS0001〜LS0007が接続されるとともに、出力部の7つの出力Y0011〜Y0017にはそれぞれ前記ランプPL0011および6個のソレノイドSOL0012〜SOL0016が接続される。
SOL0012およびSOL0013は物理的には1個のソレノイドであってよく、回路を説明する便宜上、戻し方向に作用するときSOL0012と呼び、旋回方向に作用するときSOL0013と呼ぶ。SOL0014およびSOL0015、SOL0016およびSOL0017についても同様である。
移載機Rの1サイクルは動作1〜動作8で構成される。動作1〜動作8の内容を以下に説明する。
動作1:ワーク確認用リミットスイッチLS0001がワークWがa位置にあることを検出し、移載機戻し端検出用リミットスイッチLS0002が移載機Rが戻し端にあることを検出し、移載機後退端検出用リミットスイッチLS0004が移載機Rが後退端にあることを検出し、かつチャック開端検出用リミットスイッチLS0006がチャックCが開端にあることを検出すると、移載機前進用ソレノイドSOL0015がONして移載機Rが前進し、同時に1サイクル運転中表示ランプPL0011が点灯する。
動作2:移載機Rが前進端に達して移載機前進端検出用リミットスイッチLS0005がONすると、チャック閉用ソレノイドSOL0017がONしてチャックCがワークWを把持する。
動作3:チャックCが閉じてチャック閉端検出用リミットスイッチLS0007がONすると、移載機後退用ソレノイドSOL0014がONして移載機Rが後退する。その結果、ワークWがa位置から取り除かれてワーク確認用リミットスイッチLS0001がOFFする。
動作4:移載機Rが後退端に達して移載機後退端検出用リミットスイッチLS0004がONすると、移載機旋回用ソレノイドSOL0013がONして移載機Rが旋回端に向けて旋回する。
動作5:移載機Rが旋回端に達して移載機旋回端検出用リミットスイッチLS0003がONすると、移載機前進用ソレノイドSOL0015がONして移載機Rがb位置に向けて前進する。
動作6:移載機Rが前進端に達して移載機前進端検出用リミットスイッチLS0005がONすると、チャック開用ソレノイドSOL0016がONしてチャックCがワークWを解放する。
動作7:チャックCが開いてチャック開端検出用リミットスイッチLS0006がONすると、移載機後退用ソレノイドSOL0014がONして移載機Rが後退する。
動作8:移載機Rが後退端に達して移載機後退端検出用リミットスイッチLS0004がONすると、移載機戻し用ソレノイドSOL0012がONして移載機Rが戻し端に向けて戻される。
PLCは上記動作1〜動作8の基本プログラムを短いスキャンタイムで繰り返し高速処理する。即ち、現在実行されている動作以外の動作のプログラムも処理するため、過去に終了した動作の実行や未来に実行される動作の実行を禁止して、現在行うべき動作だけを実行させる必要がある。そこで、後述するラダーチャートにおいて、入力X0001〜X0007の信号および出力Y0011〜Y0017の信号に加えて、9個の補助リレーM1〜M9の信号が必要となる。
8個の補助リレーM1〜M8は、それぞれ動作1〜動作8が開始されたときにONするとともに、動作8が終了するとOFFするようになっている。また補助リレーM9は動作8が終了したときにONするようになっている。
図1は、PLCにおいて実行される上記動作1〜動作8の基本プログラムを示すラダーチャートである。以下、その内容を説明する。L1は、1サイクルの運転の開始前にワーク確認用リミットスイッチLS0001、移載機戻し端検出用リミットスイッチLS0002、移載機後退端検出用リミットスイッチLS0004およびチャック開端検出用リミットスイッチLS0006が全てONして入力X0001,X0002,X0004,X0006が全てONすると、出力Y0011がONして1サイクルの運転が開始され、移載機Rが運転中であることを示すランプPL0011が点灯することを記述する。出力Y0011がONすると、1サイクルの運転が終了して補助リレーM9(常閉)がON(開成)するまで、その状態が自己保持される。
L2は、出力Y0011がONすると、動作1に対応する補助リレーM1がONすることを記述する。L3は、移載機前進端検出用リミットスイッチLS0005がONし、かつ補助リレーM1がONすると、動作2に対応する補助リレーM2がONして自己保持されることを記述する。L4は、チャック閉端検出用リミットスイッチLS0007がONし、かつ補助リレーM2がONすると、動作3に対応する補助リレーM3がONして自己保持されることを記述する。
L5は、移載機後退端検出用リミットスイッチLS0004がONし、かつ補助リレーM3がONすると、動作4に対応する補助リレーM4がONして自己保持されることを記述する。L6は、移載機旋回端検出用リミットスイッチLS0003がONし、かつ補助リレーM4がONすると、動作5に対応する補助リレーM5がONして自己保持されることを記述する。
L7は、移載機前進端検出用リミットスイッチLS0005がONし、かつ補助リレーM5がONすると、動作6に対応する補助リレーM6がONして自己保持されることを記述する。L8は、チャック開端検出用リミットスイッチLS0006がONし、かつ補助リレーM6がONすると、動作7に対応する補助リレーM7がONして自己保持されることを記述する。
L9は、移載機後退端検出用リミットスイッチLS0004がONし、かつ補助リレーM7がONすると、動作8に対応する補助リレーM8がONして自己保持されることを記述する。L10は、移載機戻し端検出用リミットスイッチLS0002がONし、かつ補助リレーM8がONすると、動作終了に対応する補助リレーM9がONすることを記述する。
このようにして、上記のラインL2〜L10は、9個の補助リレーM1〜M9のON−OFF制御を記述する。ラインL12以下は、移載機Rの動作を記述する。
L14は、L2において1サイクルの動作が開始されて補助リレーM1がONしたとき、補助リレーM3および補助リレーM7が共にOFF状態にあれば、出力Y0015がONして移載機前進用ソレノイド0015がONし、移載機Rが前進する動作1を記述している。
L16は、L3において移載機Rが前進端に達して補助リレーM2がONしたとき、補助リレーM6がOFF状態にあれば、出力Y0017がONしてチャック閉用ソレノイドSOL0017がONし、チャックCが閉じてワークWを把持する動作2を記述している。
L13は、L4においてチャックCが閉じて補助リレーM3がONしたとき、補助リレーM5がOFF状態であれば、出力Y0014がONして移載機後退用ソレノイドSOL0014がONし、移載機Rが後退する動作3を記述している。
L12は、L5において移載機Rが後退端に達して補助リレーM4がONしたとき、補助リレーM8がOFF状態であれば、出力Y0013がONして移載機旋回用ソレノイドSOL0013がONし、移載機Rが旋回する動作4を記述している。
L14は、L6において移載機Rが旋回端に達して補助リレーM5がONしたとき、補助リレーM7がOFF状態であれば、出力Y0015がONして移載機前進用ソレノイド0015がONし、移載機Rが前進する動作5を記述している。
L15は、L7において移載機Rが前進端に達して補助リレーM6がONしたとき、出力Y0016がONしてチャック開用ソレノイド0016がONし、チャックCを開いてワークWを解放する動作6を記述している。
L13は、また、L8においてチャックCが開端に達して補助リレーM7がONしたとき、補助リレーM7がONになり、出力Y0014がONして移載機後退用ソレノイド0014がONし、移載機Rが後退する動作7を記述している。
L11は、また、L9において移載機Rが後退端に達して補助リレーM8がONしたとき、補助リレーM8がONになり、出力Y0012がONして移載機戻し用ソレノイド0012がONし、移載機Rを戻す動作8を記述している。L11は、さらに、L10において移載機Rが戻し端に達して補助リレーM9がONしたとき、補助リレーM9がONになり、出力Y0011がOFFして1サイクル運転中表示ランプPL0011が消灯することを記述している。
L11,L13,L15において、出力Y0011がOFFして移載機戻し用ソレノイド0012、移載機後退用ソレノイドSOL0014およびチャック開用ソレノイド0016が全てONすると、移載機Rは初期状態に復帰する。
以上説明したラダーチャートは、入力X0001〜X0007および出力Y0011〜Y0017の信号に加えて補助リレーM1〜M9の信号が使用されているため、専門知識が無いと理解することが難しいものであった。そのため、ラダーチャートからでは移載機Rの作動順序が分かりづらいだけでなく、移載機Rが故障停止した場合にラダーチャートに基づいて原因を特定するのに多くの時間を要するという問題があった。
監視装置
図2を参照して、この発明に係る装置を説明する。生産ラインなどで使用される自動機械101は、プログラマブル・ロジック・コントローラ(PLC)103によりシーケンス制御される。この実施例では、PLCは、上述のようなラダー言語を用いて記述されたプログラムにしたがって自動機械101を制御する。PLC103は、ラダー回路監視部104により動作をモニターされている。このラダー回路監視部104は、専門家によるPLC103の保守点検、故障修理の際に使われるもので、既存のものであるので詳細な説明を省略する。この発明に係る装置は、専用のラダー回路監視部104に加えて、簡易的にPLC103を監視するための監視装置107を備える。
監視装置107は、汎用のコンピュータをプログラムして構成されている。監視装置107は、したがって、プロセッサ(CPU)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読み取り専用メモリ(ROM)、および磁気ディスク装置などの大容量の不揮発性の記憶装置を備えている。また、ディスプレイ装置117のほかにキーボード、マウスなどの入力装置、ならびにプリンタを備えている。図2では、監視装置107をこのようなハードウェアを用いて実現される機能ブロックで表している。
監視装置107は、生産工場内のネットワークに接続して、管理センターで複数の自動機械を集中管理するために使用することができる。
図2において、ライン120は生産ラインを表し、このラインに沿って複数の自動機械が配置されている。図2でのそのうちの一つの自動機械101を示している。生産ライン120に沿ってワークが搬送されてくると、位置検出部125がワークの到着を検出することに応答して、タイマー105がカウントを開始し、自動機械101がそのワークに対する仕事を開始する。仕事を終了すると、そのワークは生産ライン120に沿って次の自動機械に送られる。生産ライン120は、開始点121から終了点123まであるものとして示してある。
基礎データ作成部109は、自動機械101を監視するための基準となる基礎データを作成する。基礎データは自動機械101を新たに設置したとき、修理を完了して実働に入るときなどに作成する。自動機械101の定期点検の後に基礎データを取り直して更新することもできる。
基礎データは、サンプルとなる複数のワークを対象にして自動機械101を実働と同じ条件で作動させ、自動機械101に備えられるセンサ、アクチュエータなどのデバイスのON、OFFのタイミングを検出することにより作成される。1つのワークについて自動機械101が仕事をする期間を1サイクルと呼ぶことにする。第1サイクルは、自動機械101が第1のサンプルについて仕事をする期間であり、第2サイクルは自動機械101が第2のサンプルについて仕事をする期間であり、第nサイクルは、自動機械101が第nのサンプルについて仕事をする期間である。
図3は、基礎データ作成部109が作成する基礎データの例を示す。自動機械101に第1サンプルが渡され第1サイクルが開始した時点から、自動機械101に備えられるリミットスイッチなどのセンサおよびソレノイドなどのアクチュエータがON(オン)になる時点およびOFF(オフ)になる時点を求める。これらの時点は、PLC103がリミットスイッチ、ソレノイドなどのデバイスからその作動を示すON信号およびOFF信号を受け取るときにタイマー105が示す時間を記録することにより求められる。タイマー105は、サイクルのスタート時にリセットされ、ゼロからはじめてサイクルの経過時間をカウントする。
図3の例では、自動機械101は、デバイスY0124、Y0122、X0104、・・・Y0127を備えており、それぞれのデバイスは、オンしたときにON信号をPLC103に送り、オフしたときにOFF信号をPLC103に送る。
基礎データ作成部109は、第1サイクルから第nサイクル(nは、たとえば、10)まで、各デバイスのON時刻、OFF時刻を集計し、デバイスごとに最小値および最大値をとる。ON時刻についての最小値は、ON時刻として最小の値、すなわち、最も早くONした時刻であり、最大値は、最も遅くONした時刻である。OFF時刻についての最小値は、OFF時刻として最小の値、すなわち、最も早くOFFした時刻であり、最大値は、最も遅くOFFした時刻である。基礎データ作成部109は、デバイスごとに求められたON時刻およびOFF時刻の最小値および最大値を基礎データとして、基礎データ記憶部111に保存する。
この例では、最小値および最大値で規定される範囲をそれぞれ対応するデバイスの動作時刻の許容範囲として用いるが、このほかの統計学上の手法を用いて許容範囲を設定することもできる。たとえば、サンプルからON時間およびOFF時間それぞれの中心値を求め、これに経験的に得られるプラス、マイナスの許容誤差を加えて、ON時間およびOFF時間それぞれの許容範囲とすることもできる。
こうして、サンプルを用いての基礎データ作成が完了すると、自動機械101の実働に移り、監視装置107は、監視モードに入る。監視モードに入ると、PLC103は、自動機械101がワークを取り扱うサイクルに入るごとに、自動機械101のそれぞれのデバイスが出すON信号およびOFF信号にタイマー105が示す時刻を付して監視装置107の監視部115に送る。前述のように、タイマー105は、サイクルのスタート時をゼロとして、サイクル内での時刻をカウントする。
監視部115は、基礎データ記憶部111に保存されている、各デバイスごとのON時刻の最小値および最大値、ならびにOFF時刻の最小値および最大値を、図4に示すチャートの形式で用意している。図4において、列13および列15は、基礎データとしての各デバイスのON時刻の最小値および最大値を示す。また、列19および列21は、基礎データとしての各デバイスのOFF時刻の最小値および最大値を示す。列17は、実働状態の現在のサイクルで自動機械101から得られたデバイスごとのON時刻を示し、列23は、実働状態の現在のサイクルで自動機械101から得られたデバイスごとのOFF時刻を示す。
編集部116は、監視部115で作られたデータを視覚的にわかりやすいチャートに編集し、ディスプレイ装置117に表示する。このチャートは監視装置107のコンピュータに接続されたプリンタに出力することができる。図4を参照すると、左端の「判定」列は、現在のサイクルにおける各デバイスのON動作が基礎データの最小値と最大値との間の許容範囲内の時刻に生じたものを、たとえば青色で示し、最大値よりも遅れて動作したものを+(プラス)オーバーとして赤色で示し、最小値よりも早く動作したものをー(マイナス)オーバーとして黄色で示す。
左から2番目の列03は、自動機械101に備えられるデバイスのコードを示し、3番目の列05の「コメント」には、各デバイスの名称または説明が記録されている。コメント列05の隣の列の欄11は、サイクルごとの経過時間を示し、行方向に時間軸をとってある。それぞれのデバイスに対応する行に入れられている2本の縦の太い線は、左の線25が、基礎データのON時刻の最小値の位置を表し、右の線27が、基礎データのOFF時刻の最大値の位置を表す。
第1行目のデバイスY0124を見ると、欄11に記入されたハッチングの左端は、列17に示されるこのサイクルでのデバイスY0124のON時刻を表し、右端は、列23に示されるこのサイクルでのデバイスY0124のOFF時刻を表す。このデバイスのOFF時刻は列21に示される最大値よりも遅いが、ON時刻が許容範囲に入っているので、総合判定は、正常として第1列が青色で塗られ、欄11に正常を示す青色(ハッチング)で動作時刻が示されている。OFF時刻を示す列23は、最大値をオーバーしているのでオーバーを示す赤色(ハッチング)で示されている。このような色分けは、自動機械101のいずれかの箇所で異常が発生したときに、原因の探索を容易にする。図4の上部に「0秒」、「10秒」、「20秒」とあるのは、タイマー105でカウントされる時間が、0秒台、10秒台、20秒台であることを示し、上記の色分けのスケールを示している。
図4において、チャートは、デバイスのON時刻順に時系列でソートされている。こうすることにより、異常発生時に原因の探索が容易になる。デバイスX0114の行を見ると、総合判定として、第1列01にマイナスオーバーを示す黄色(ハッチング)が入れられ、欄11にデバイスの動作時間が黄色(ハッチング)で示されている。このデバイスのON時刻は、列17に見られるようにON時刻の最小値よりも早い。このようにデバイスが基準のON時刻の最小値より早いのは、なんらかの故障の可能性を示している。
チャートを下に見ていくと、デバイスX1030およびY1032について判定列が空白であり、欄11に動作時間の色分け(ハッチング)が入っていない。また、ON時刻を表す列17が空欄になっている。この状態は、デバイスX1030およびY1032が動作しなかったことを表している。続いてデバイスY0125およびY0127のON時刻がプラスオーバー、すなわち基準より遅れていることが表されている。
編集部116は、図4に示すような形にチャートを編集してディスプレイ装置117に表示するので、ユーザは、PLC103が実行しているプログラムについての専門知識がなくても、自動機械101の各デバイスの動作状態を視覚的に認識することができる。したがって、自動機械101に障害が発生したとき、ユーザは、ディスプレイ装置117に表示されるチャートから障害の原因を発見して、対応をとることができる。また、このチャートから原因を判断することができないときは、このチャートの内容をPLC103の専門家に連絡して原因の究明を依頼することができる。
このチャートには、自動機械101の停止を生じるような重大な障害はもちろんのこと、自動機械101の停止を生じない軽微な動作不良も表示されるので、日常的な点検時に軽微な不良を改善することにより、重大な障害の発生を防止することができる。ここで、軽微な動作不良とは、基礎データが示す許容動作時間からずれ、図4のチャートでプラスオーバーまたはマイナスオーバーとして区別して色分け(ハッチング)された状態をいう。
以上にこの発明を具体的な実施例について説明したが、この発明はこのような実施例に限定されるものではない。
ラダー言語で記述されたPLCの制御プログラムの一例を示す図。 この発明の一実施例のシステム構成を示すブロック図。 基礎データ作成部109が作成する基礎データを示す図。 ディスプレイ装置117に表示されるチャートの一例を示す図。
符号の説明
101 自動機械
103 プログラマブル・ロジック・コントローラ(PLC)
107 監視装置(コンピュータ)
117 ディスプレイ装置

Claims (2)

  1. シーケンス制御装置によって制御される自動機械の動作を監視する装置であって、前記自動機械は、シーケンス制御を実現するためのセンサ、アクチュエータを含む複数のデバイスを備えており、
    記シーケンス制御装置によって前記自動機械を所定の回数にわたって作動させ、該自動機械が正常に動作するときの前記複数のデバイスのそれぞれが作動するタイミングを測定し、前記各デバイスがONまたはOFFになる最小時間および最大時間を、基準となるタイミングデータとして作成して、当該基準となるタイミングデータを含む基準データを作成する基準データ作成部と、
    前記自動機械の実働状態において、前記複数のデバイスの作動タイミングを検出し、検出された作動タイミングを前記基準となるタイミングデータと比較し、前記最小時間と前記最大時間とにより決定される許容範囲内にある前記デバイスと、当該許容範囲にある前記デバイスとを判別する判別部と、
    前記判別部によって前記許容範囲内にあると判別されたデバイスと、許容範囲外にあると判別されたデバイスとを識別してディスプレイ装置に表示させる表示制御部と
    を備え
    前記表示制御部は、実働状態において、前記検出された前記各デバイス毎の作動タイミングを、前記基準となるタイミングデータに基づき各デバイスを前記ONになる最小時間又は最大時間の小さい順に並べて前記ディスプレイ装置に表示すると共に、前記検出された作動タイミングが前記許容範囲内であるデバイスと、当該作動タイミングが前記許容範囲より早いデバイスと、当該作動タイミングが前記許容範囲より遅いデバイスと、不作動のため作動タイミングが計測されなかったデバイスとを、異なる強調表示で前記ディスプレイ装置に表示させる、
    監視装置。
  2. 前記表示制御部は、前記デバイス毎に、前記検出された作動タイミングにより特定される前記デバイスの作動期間と、当該デバイスについての前記許容範囲とを、当該作動期間と当該許容範囲との比較が可能な二次元的表現態様により前記ディスプレイ装置に表示し、前記作動期間のうち前記許容範囲より早い期間と前記許容範囲より遅い期間とを、それぞれ強調表示で表示する、
    請求項1に記載の監視装置。
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