JPH09144821A

JPH09144821A - 駆動伝達装置

Info

Publication number: JPH09144821A
Application number: JP7325118A
Authority: JP
Inventors: Yasuhisa Ebara; 康久荏原
Original assignee: Ricoh Co Ltd
Current assignee: Ricoh Co Ltd
Priority date: 1995-11-20
Filing date: 1995-11-20
Publication date: 1997-06-03

Abstract

(57)【要約】【課題】駆動伝達装置において、構成簡単にして、負
荷変動が伝わったり、永い間使わないでタイミングベル
トが変形したりすることを防止する。【解決手段】駆動プーリ３９と従動プーリ４１間に、
支軸４９を中心としてアーム４５を回動自在に設ける。
アーム４５は、支軸４９を挟んで両端部にテンションプ
ーリ４６・４７をそれぞれ回転自在に設け、一端側に引
張ばね５０を掛け止める。その引張ばね５０でアーム４
５をタイミングベルト４０の回転駆動方向に付勢してテ
ンションプーリ４６を張り側４０ａに、テンションプー
リ４７を緩み側４０ｂに各々押し当てる。そして、駆動
時、アーム４５をさらに付勢方向へ回動してテンション
プーリ４６・４７の押し当てを強める。負荷が増した
時、テンションプーリ４６・４７が逃げて負荷変動を吸
収する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】この発明は、たとえばプリン
タ、複写機、ファクシミリ、それらの複合機等に適用し
得る。詳しくは、そのようなプリンタ、複写機等におい
て、タイミングベルトを介して感光体や定着ローラなど
へと伝達する駆動伝達装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、この種の駆動伝達装置の中には、
たとえば図７に示す構成としたものがある。図中符号１
は駆動プーリ、２は従動プーリである。それら駆動プー
リ１と従動プーリ２には、タイミングベルト３を掛け渡
してなる。

【０００３】そのタイミングベルト３の張り側３ａに
は、テンションプーリ４を設ける。テンションプーリ４
は、固定位置に回動自在に支持して設ける。

【０００４】一方、緩み側３ｂには、補助テンショナー
５を設ける。補助テンショナー５のアーム６は、図示し
ない機枠に固定したブラケット７に支軸８を中心として
回動自在に設ける。その支軸８を挟んでアーム６の両端
部には、２つの補助テンションプーリ９・１０をそれぞ
れ回動自在に設けるとともに、両端にそれぞれバネ１１
・１２を掛け止めて設ける。そして、バネ１１・１２で
アーム６の両端を引いて補助テンションプーリ９・１０
をタイミングベルト３の緩み側３ｂに押し当ててなる。

【０００５】しかして、駆動時、駆動源からの回転力を
伝えて駆動プーリ１を回転駆動し、その回転力をタイミ
ングベルト３を介して従動プーリ２に伝達していた。そ
して、従動プーリ２の負荷が変動してタイミングベルト
３にたるみを生じたとき、アーム６が回転して補助テン
ションプーリ９・１０でたるみを吸収していた。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
そのような駆動伝達装置では、以下のような問題があっ
た。タイミングベルト３の張り側３ａから負荷変動が伝わ
り、不都合を生じる。常時強いテンションをタイミングベルト３に与えるの
で、永い間使わないとくせがついてタイミングベルト３
が変形する。部品点数が多く、構成が複雑になる。

【０００７】そこで、この発明の目的は、構成簡単にし
て、負荷変動が伝わったり、永い間使わないでタイミン
グベルトが変形したりすることを防止することにある。

【０００８】

【課題を解決するための手段】そのため、請求項１に記
載の発明は、たとえば以下の図示実施の形態に示すよう
に、駆動源からの回転力をタイミングベルト４０を介し
て伝達する駆動伝達装置において、支軸４９を中心とし
て回動自在にアーム４５を設け、そのアーム４５でテン
ションプーリ４６・４７を前記支軸４９を挟んでそれぞ
れ回転自在に支持し、前記アーム４５を前記タイミング
ベルト４０の回転駆動方向に付勢してそれらテンション
プーリの一方４６を前記タイミングベルト４０の張り側
４０ａに、他方４７を緩み側４０ｂに各々押し当ててな
る、ことを特徴とする。

【０００９】そして、請求項１に記載の発明では、駆動
時、タイミングベルト４０の回転駆動に伴い各テンショ
ンプーリ４６・４７がつれ回りするとともにアーム４５
がさらに付勢方向へ回動してタイミングベルト４０に対
する各テンションプーリ４６・４７の押し当てを強め
る。一方、負荷が増加変動してタイミングベルト４０の
張り側４０ａのテンションが強くなると、テンションプ
ーリ４６・４７が外へ逃げ、張り側４０ａおよび緩み側
４０ｂのテンションを弱める。

【００１０】請求項２に記載の発明は、たとえば以下の
図示実施の形態に示すように、請求項１に記載の駆動伝
達装置において、前記テンションプーリ４６・４７の回
転摩擦抵抗を、それと前記タイミングベルト４０との接
触摩擦抵抗よりも小さくしてなる、ことを特徴とする。

【００１１】そして、請求項２に記載の発明では、スリ
ップする前にテンションプーリ４６・４７が回転する。

【００１２】請求項３に記載の発明は、たとえば以下の
図示実施の形態に示すように、請求項１に記載の駆動伝
達装置において、前記他方のテンションプーリ４７を前
記タイミングベルト４０の緩み側４０ｂに強く押し当て
る方向に、前記アーム４５の前記支軸４９を付勢してな
る、ことを特徴とする。

【００１３】そして、請求項３に記載の発明では、負荷
変動時、アーム４５を付勢方向と逆方向へ回動してもテ
ンションプーリ４７がタイミングベルト４０から離れな
い。

【００１４】

【発明の実施の形態】以下、図面を参照しつつ、この発
明の実施の形態について説明する。図５は、レ−ザプリ
ンタの内部機構全体の概略構成図である。このレ−ザプ
リンタは、請求項１に記載の発明の一実施の形態である
駆動伝達装置を備える。

【００１５】図中符号２０は、装置本体であり、そのほ
ぼ中央にはドラム状の感光体２１を備える。そして、そ
の感光体２１の図中矢印Ａ方向への回転にともない、そ
の表面を帯電器２２で一様に帯電する。次いで光書込み
器２３でレーザ光Ｌを照射して書込みを行い、感光体２
１上に静電潜像を形成し、その後現像器２４で現像して
その静電潜像を可視像化する。

【００１６】他方、給紙ローラ２５を回転し、カセット
ケース２６内から用紙Ｓを図中矢印Ｂ方向に送り出して
レジストローラ対２７に当てて止める。そして、感光体
２１上に形成した上記可視像にタイミングを合わせ、そ
れらレジストローラ対２７で感光体２１の下側に向けて
用紙Ｓを送り出し、転写器２８で感光体２１上の可視像
を用紙Ｓに転写する。それから、分離器２９で感光体２
１表面から用紙Ｓを分離し、定着器３０に入れてそこで
転写画像を定着する。しかる後、排出通路３１内を通
し、排出ローラ対３２で装置本体２０外へと送り出し、
排紙部３３上にスタックする。

【００１７】一方、画像転写後の感光体２１表面は、ク
リーニング器３４で清掃後、除電器で除電し、再び帯電
器２２で一様に帯電する。

【００１８】ところで、上述した装置本体２０では、駆
動モータからの回転力をギヤ列やタイミングベルト等を
介し、前記感光体２１、現像器２４の各種ロ−ラやアジ
テータ、給紙ロ−ラ２５、レジストローラ対２７、定着
器３０の定着ロ−ラ３５、排紙ロ−ラ対３２等に伝達す
る構成としてなる。

【００１９】そして、たとえば前記感光体２１側から定
着ローラ３５側へと回転力を伝達する場合、図１に示す
ような請求項１に記載の駆動伝達装置を用いていた。

【００２０】図中符号３８は、前記感光体２１の感光体
軸である。その感光体軸３８上には、駆動プーリ３９を
設ける。駆動プーリ３９には、タイミングベルト４０の
一方を掛け回す。タイミングベルト４０の他方は、従動
プーリ４１に掛け回してなる。その従動プーリ４１は、
前記定着ローラ３５の定着ローラ軸４２上に設けてな
る。

【００２１】それら駆動プーリ３９と従動プーリ４１間
には、アーム４５を設ける。アーム４５は、細長板状を
なし、長さ中間位置を装置本体２０の側板に支軸４９で
支持して回動自在に設ける。

【００２２】その支軸４９を挟んでアーム４５の両端部
には、それぞれテンションプーリ４６・４７をプーリ軸
４８・５１で支持して回転自在に設ける。

【００２３】また、アーム４５の一端には、引張ばね５
０の一端を掛け止める。引張ばね５０の他端は、装置本
体２０の側板に掛け止めてなる。そして、引張ばね５０
でアーム４５の一端を引き、該アーム４５を支軸４９を
中心として図中時計方向へ回動する。そうして、アーム
４５をタイミングベルト４０の回転駆動方向に付勢して
一方のテンションプーリ４６をタイミングベルト４０の
張り側４０ａに、他方のテンションプーリ４７を緩み側
４０ｂに各々押し当ててなる。

【００２４】そして、請求項２に記載の発明では、テン
ションプーリ４６・４７とプーリ軸４８・５１との回転
摩擦抵抗を、テンションプーリ４６・４７とタイミング
ベルト４０との接触摩擦抵抗よりも小さくしてなる。

【００２５】しかして、駆動時、駆動プーリ３９を図中
矢印Ｃ方向へ駆動してタイミングベルト４０を矢印Ｄ方
向へ回転し、駆動プーリ３９の回転力をタイミングベル
ト４０を介して従動プーリ４１に伝達し、その従動プー
リ４１を矢印Ｅ方向へ回転する。

【００２６】そのような駆動伝達時、タイミングベルト
４０を回転すると、つれ回りによりそれぞれテンション
プーリ４６・４７が図中矢示する反時計方向へ回転す
る。すると、テンションプーリ４６・４７とプーリ軸４
８・５１の回転摩擦抵抗により一方のプーリ軸４８が矢
印Ｇ方向へ移動し、他方のプーリ軸５１が矢印Ｈ方向へ
移動する。このため、アーム４５が支軸４９を中心とし
て時計方向へ回動し、図２に示すように、タイミングベ
ルト４０に対するテンションプーリ４６・４７の押し当
てを強め、ベルト稼動時に必要な強いテンションを付与
する。

【００２７】一方、駆動を停止すると、つれ回りにより
移動していた各テンションプーリ４６・４７は、移動す
る力がなくなる。その結果、一方のプーリ軸４８が図２
中矢印Ｉ方向へ移動し、他方のプーリ軸５１が図２中矢
印Ｊ方向へ移動する。このため、アーム４５が支軸４９
を中心として反時計方向へ回動し、図１に示す状態に戻
り、タイミングベルト４０に対するテンションプーリ４
６・４７の押し当てを弱める。

【００２８】ところで、図示レーザプリンタの定着器３
０では、定着時と非定着時とで定着ローラ３５の負荷が
変動する。

【００２９】そして、定着時、従動プーリ４１の負荷が
増加変動すると、図３に示すように、タイミングベルト
の引張力Ｆ₁が増す。すると、アーム４５が支軸４９を
中心として反時計方向へ回動し、テンションプーリ４６
が図中矢印Ｋ方向へ逃げるとともにテンションプーリ４
７が図中矢印Ｌ方向へ逃げて負荷変動を吸収し、図４に
示す状態となる。

【００３０】次に、請求項３に記載の発明は、図６に示
すように構成する。図中符号５２は、ブラケットであ
る。ブラケット５２は、縦長板状をなし、長穴５２ａを
設け、その長穴５２ａに入れた規制部材５３で支持して
上下動自在に設ける。

【００３１】そのブラケット５２の図中下方の一端に
は、支軸４９で支持してアーム４５を回動自在に設け
る。そして、上述したと同様に引張ばね５０によりアー
ム４５を支軸４９を中心として時計方向へ回動し、一方
のテンションプーリ４６をタイミングベルト４０の張り
側４０ａに押し当て、他方のテンションプーリ４７をタ
イミングベルト４０の緩み側４０ｂに押し当ててなる。

【００３２】一方、前記ブラケット５２の図中上方の他
端には、第２引張ばね５５の一端を掛け止める。第２引
張ばね５５の他端は、装置本体２０の側板に適宜掛け止
めてなる。そして、第２引張ばね５５でブラケット５２
の他端を引いて支軸４９を引き上げ、他方のテンション
プーリ４７をタイミングベルト４０の緩み側４０ｂに押
し当ててなる。

【００３３】このような構成にすると、常時、第２引張
ばね５５でタイミングベルト４０の緩み側４０ｂに一定
のテンションを付与しているので、負荷変動時に他方の
テンションプーリ４７が大きく逃げても、タイミングベ
ルト４０が異常にたるむことがなく、たるみによるベル
ト飛びを防止することができる。

【００３４】なお、上述した図示実施の形態では、感光
体２１側から定着器３０側へと回転力を伝達する例につ
いて説明した。しかし、図示しないが、感光体２１や定
着器３０に限るものでなく、たとえば転写ベルトや現像
器であってもよい。また、負荷変動を受けてはならない
側から負荷変動を生じる側へと回転力を伝達するものに
限るものでなく、これと逆に、負荷変動を生じる側から
負荷変動を受けてはならない側へと回転力を伝達する構
成としてもよい。さらに、レーザプリンタに限るもので
なく、複写機やファクシミリやそれらの複合機等にも適
用することができる。

【００３５】また、上述した図示実施の形態では、従動
プーリ４１を１つとした。しかし、図示しないが、従動
プーリが２つ以上あってもよい。

【００３６】

【発明の効果】以上のことから、請求項１に記載の発明
によれば、負荷が増加変動すると、アームを付勢方向と
逆方向へ回動してテンションプーリが逃げ、タイミング
ベルトの張り側および緩み側のテンションを弱めるの
で、タイミングベルトを介して負荷変動が伝わることを
防止することができる。また、駆動時にタイミングベル
トに対する各テンションプーリの押し当てを強めるの
で、予めタイミングベルトのテンションを弱くすること
ができ、永い間使わなくてもタイミングベルトにくせが
ついて変形することを防止することができる。さらに、
従来に比べて部品点数を少なくすることができ、構成を
簡単にすることができる。

【００３７】請求項２に記載のものによれば、スリップ
する前にテンションプーリが回転するので、ベルトへの
過剰な負荷を抑えることができる。

【００３８】請求項３に記載のものによれば、負荷変動
時にアームを付勢方向と逆方向へ回動してもテンション
プーリがタイミングベルトから離れないので、常にタイ
ミングベルトの緩み側に一定のテンションを付与するこ
とができ、異常なたるみによるベルト飛びを防止するこ
とができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】請求項１に記載の発明の一実施の形態である駆
動伝達装置の概略構成図である。

【図２】その駆動時の状態を示す説明図である。

【図３】負荷が増した時の変化の状態を示す説明図であ
る。

【図４】負荷変動時の状態を示す説明図である。

【図５】前記駆動装置を備えるレーザプリンタの内部機
構全体の概略構成図である。

【図６】請求項３に記載の発明の一実施の形態である駆
動伝達装置の一部の概略構成図である。

【図７】従来の駆動伝達装置の概略構成図である。

【符号の説明】

４０タイミングベルト４０ａ張り側４０ｂ緩み側４５アーム４６一方のテンションプーリ４７他方のテンションプーリ４９支軸

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】駆動源からの回転力をタイミングベルト
を介して伝達する駆動伝達装置において、支軸を中心と
して回動自在にアームを設け、そのアームでテンション
プーリを前記支軸を挟んでそれぞれ回転自在に支持し、
前記アームを前記タイミングベルトの回転駆動方向に付
勢してそれらテンションプーリの一方を前記タイミング
ベルトの張り側に、他方を緩み側に各々押し当ててな
る、駆動伝達装置。
【請求項２】前記テンションプーリの回転摩擦抵抗
を、それと前記タイミングベルトとの接触摩擦抵抗より
も小さくしてなる、請求項１に記載の駆動伝達装置。
【請求項３】前記他方のテンションプーリを前記タイ
ミングベルトの緩み側に強く押し当てる方向に、前記ア
ームの前記支軸を付勢してなる、請求項１に記載の駆動
伝達装置。