JPH09143642A - Ni基非晶質金属フィラメント - Google Patents
Ni基非晶質金属フィラメントInfo
- Publication number
- JPH09143642A JPH09143642A JP31069295A JP31069295A JPH09143642A JP H09143642 A JPH09143642 A JP H09143642A JP 31069295 A JP31069295 A JP 31069295A JP 31069295 A JP31069295 A JP 31069295A JP H09143642 A JPH09143642 A JP H09143642A
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- metal filament
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 断面が実質的に円形であり、加工性に優れた
Ni基非晶質金属フィラメントを提供する。 【解決手段】 下記組成式 Ni100-a-b Pa Bb (ただし、a≦22.5、b≦45、18≦2a+b≦
45である。)で示される組成を有する合金からなり、
かつ断面が実質的に円形であるNi基非晶質金属フィラ
メント。
Ni基非晶質金属フィラメントを提供する。 【解決手段】 下記組成式 Ni100-a-b Pa Bb (ただし、a≦22.5、b≦45、18≦2a+b≦
45である。)で示される組成を有する合金からなり、
かつ断面が実質的に円形であるNi基非晶質金属フィラ
メント。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は断面が実質的に円形のN
i基非晶質金属フィラメントに関する。
i基非晶質金属フィラメントに関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、種々の方法で溶融状態の合金
を急冷することにより、薄帯状、粉粒状、フィラメント
状など種々の形状を有する非晶質金属材料が得られるこ
とはよく知られている。実際に、Fe基、Co基、Ni
基、Al基、Ti基などの合金系について数多くの非晶
質金属材料が製造されている。このなかでも、特にNi
−P−B系非晶質金属は、耐食性、耐熱脆化に優れ、キ
ューリ点が低いため室温で常磁性であり、さらに半金属
を適当に選択することにより電気抵抗の小さい材料を得
ることができるなどユニークな特性を有している。
を急冷することにより、薄帯状、粉粒状、フィラメント
状など種々の形状を有する非晶質金属材料が得られるこ
とはよく知られている。実際に、Fe基、Co基、Ni
基、Al基、Ti基などの合金系について数多くの非晶
質金属材料が製造されている。このなかでも、特にNi
−P−B系非晶質金属は、耐食性、耐熱脆化に優れ、キ
ューリ点が低いため室温で常磁性であり、さらに半金属
を適当に選択することにより電気抵抗の小さい材料を得
ることができるなどユニークな特性を有している。
【0003】ここで、非晶質金属材料の工業的用途を考
慮した場合、その形状が重要になってくる。例えば、非
晶質金属薄帯は単ロール法、双ロール法などの方法によ
って容易に製造できるが、厚さ20〜40μmの薄帯形
状では工業的用途が制約される。また、粉粒状非晶質合
金はガスアトマイズ法などによって作製できるが、粒径
が20〜60μmの粉末形状の場合にも工業的用途はか
なり限定される。
慮した場合、その形状が重要になってくる。例えば、非
晶質金属薄帯は単ロール法、双ロール法などの方法によ
って容易に製造できるが、厚さ20〜40μmの薄帯形
状では工業的用途が制約される。また、粉粒状非晶質合
金はガスアトマイズ法などによって作製できるが、粒径
が20〜60μmの粉末形状の場合にも工業的用途はか
なり限定される。
【0004】これに対して、非晶質金属フィラメントは
折り曲げ力に対して強い反発力を有するとともに捻り力
が加わったときに大きなトルクを発生させることがで
き、さらに金網状に編んだり織布にすることができるな
どの利点を有するため、工業的には薄帯や粉末に比べて
有用である。なかでも円形断面を有する非晶質金属フィ
ラメントは工業的価値が高いとされている。
折り曲げ力に対して強い反発力を有するとともに捻り力
が加わったときに大きなトルクを発生させることがで
き、さらに金網状に編んだり織布にすることができるな
どの利点を有するため、工業的には薄帯や粉末に比べて
有用である。なかでも円形断面を有する非晶質金属フィ
ラメントは工業的価値が高いとされている。
【0005】このような円形断面を有する非晶質金属フ
ィラメントを製造するには、薄帯や粉末を製造する場合
に比べて高度な技術が必要とされている。例えば特開昭
56−165016号公報および特開昭57−7905
2号公報には、回転液中紡糸法により円形断面を有する
非晶質金属フィラメントを製造する方法が開示されてお
り、Fe基またはCo基合金からなる非晶質金属フィラ
メントが得られている。しかし、この回転液中紡糸法を
適用してNi基合金からなる非晶質金属フィラメントを
製造しようとすると、冷却液体中で溶湯が分断されて連
続線を得ることが困難であった。
ィラメントを製造するには、薄帯や粉末を製造する場合
に比べて高度な技術が必要とされている。例えば特開昭
56−165016号公報および特開昭57−7905
2号公報には、回転液中紡糸法により円形断面を有する
非晶質金属フィラメントを製造する方法が開示されてお
り、Fe基またはCo基合金からなる非晶質金属フィラ
メントが得られている。しかし、この回転液中紡糸法を
適用してNi基合金からなる非晶質金属フィラメントを
製造しようとすると、冷却液体中で溶湯が分断されて連
続線を得ることが困難であった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記従来の課
題を解決するためになされたものであり、断面が実質的
に円形であり、加工性に優れたNi基非晶質金属フィラ
メントを提供することを目的とする。
題を解決するためになされたものであり、断面が実質的
に円形であり、加工性に優れたNi基非晶質金属フィラ
メントを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明のNi基非晶質金
属フィラメントは、下記組成式 Ni100-a-b Pa Bb (ただし、a≦22.5、b≦45、18≦2a+b≦
45である。)で示される組成を有する合金からなり、
かつ断面が実質的に円形であることを特徴とするもので
ある。
属フィラメントは、下記組成式 Ni100-a-b Pa Bb (ただし、a≦22.5、b≦45、18≦2a+b≦
45である。)で示される組成を有する合金からなり、
かつ断面が実質的に円形であることを特徴とするもので
ある。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明のNi基非晶質金属フィラ
メントを構成する合金の組成は、非晶質相を得るため
に、上記のように限定することが必要である。すなわ
ち、Pの含有率は、Ni、PおよびBの総和に対して、
22.5原子%以下であることが必要である。Pの含有
率が22.5原子%を超えると、得られるフィラメント
が結晶化して脆くなり、実用に供することが困難にな
る。
メントを構成する合金の組成は、非晶質相を得るため
に、上記のように限定することが必要である。すなわ
ち、Pの含有率は、Ni、PおよびBの総和に対して、
22.5原子%以下であることが必要である。Pの含有
率が22.5原子%を超えると、得られるフィラメント
が結晶化して脆くなり、実用に供することが困難にな
る。
【0009】また、Bの含有率は、Ni、PおよびBの
総和に対して、45原子%以下であることが必要であ
る。Bの含有率が45原子%を超えると、得られるフィ
ラメントが結晶化して脆くなり、実用に供することが困
難になる。
総和に対して、45原子%以下であることが必要であ
る。Bの含有率が45原子%を超えると、得られるフィ
ラメントが結晶化して脆くなり、実用に供することが困
難になる。
【0010】また、Pの原子%(a)とBの原子%
(b)から算出される2a+bの値は、18以上45以
下であることが必要である。2a+bの値が18未満で
あるか、または45を超えると、得られるフィラメント
が結晶化して脆くなり、実用に供することが困難にな
る。
(b)から算出される2a+bの値は、18以上45以
下であることが必要である。2a+bの値が18未満で
あるか、または45を超えると、得られるフィラメント
が結晶化して脆くなり、実用に供することが困難にな
る。
【0011】本発明のNi基非晶質金属フィラメントを
構成する合金には、非晶質状態を保持し優れた加工性を
損なわない範囲内で、Fe、Co、Nb、Ta、Mo、
V、W、Cr、Mn、Cu、Si、CおよびGeからな
る群より選択された1種または2種以上の元素を含有さ
せることができる。これらの添加元素の具体的な含有率
は、Ni、PおよびBならびに添加元素の総和に対し
て、FeおよびCoの場合25原子%以下、Crの場合
15原子%以下、Nb、Ta、Mo、VおよびWの場合
10原子%以下、Mn、Cu、Si、CおよびGeの場
合3原子%以下に設定される。これらの添加元素を含有
させることにより、フィラメントの引張り強度などの機
械的性質や耐熱性、耐食性を向上させることができる。
構成する合金には、非晶質状態を保持し優れた加工性を
損なわない範囲内で、Fe、Co、Nb、Ta、Mo、
V、W、Cr、Mn、Cu、Si、CおよびGeからな
る群より選択された1種または2種以上の元素を含有さ
せることができる。これらの添加元素の具体的な含有率
は、Ni、PおよびBならびに添加元素の総和に対し
て、FeおよびCoの場合25原子%以下、Crの場合
15原子%以下、Nb、Ta、Mo、VおよびWの場合
10原子%以下、Mn、Cu、Si、CおよびGeの場
合3原子%以下に設定される。これらの添加元素を含有
させることにより、フィラメントの引張り強度などの機
械的性質や耐熱性、耐食性を向上させることができる。
【0012】本発明のNi基非晶質金属フィラメントは
断面が実質的に円形である。このことを真円度で規定す
ると80%以上を意味する。さらに、真円度は90%以
上であることがより好ましい。また、線径斑(断面積変
動)は30%以下であることが好ましく、さらに25%
以下であることがより好ましい。これらの範囲をはずれ
ると、得られるフィラメントの加工性が低下し、伸線加
工の際に破断する頻度が高くなる。
断面が実質的に円形である。このことを真円度で規定す
ると80%以上を意味する。さらに、真円度は90%以
上であることがより好ましい。また、線径斑(断面積変
動)は30%以下であることが好ましく、さらに25%
以下であることがより好ましい。これらの範囲をはずれ
ると、得られるフィラメントの加工性が低下し、伸線加
工の際に破断する頻度が高くなる。
【0013】本発明のNi基非晶質金属フィラメントの
線径は、200μm以下であることが好ましく、さらに
100μm以下であることがより好ましい。これは、線
径が200μmを超えると、結晶質相が析出して加工性
が悪化するためである。
線径は、200μm以下であることが好ましく、さらに
100μm以下であることがより好ましい。これは、線
径が200μmを超えると、結晶質相が析出して加工性
が悪化するためである。
【0014】本発明のNi基非晶質金属フィラメントを
製造するにあたっては、上記組成の合金を溶融し、その
溶湯を高速運動している固体冷媒に接触させると同時
に、または接触させた後に、溶融合金の表面張力を利用
して円形断面を形成させる液体急冷法などを利用するこ
とができる。
製造するにあたっては、上記組成の合金を溶融し、その
溶湯を高速運動している固体冷媒に接触させると同時
に、または接触させた後に、溶融合金の表面張力を利用
して円形断面を形成させる液体急冷法などを利用するこ
とができる。
【0015】このような液体急冷法の具体例としては、
例えば特開昭48−4340号公報、特開昭52−22
897号公報、J.Vac.Sci.Techno
l.,Vol.11,No.6(1974)1067−
1071などに記載されている方法が挙げられる。例え
ば特開昭48−4340号公報に記載されている方法
は、以下のようなものである。真空中またはアルゴンな
どの不活性ガス雰囲気下において、合金原料をセラミッ
クス製のルツボ中で溶融する。一方、固体冷媒としてC
u、Fe、Mo、Wなどの金属またはこれらの合金から
なり、10〜100cmの直径を有し、周面の断面形状
がV字形をなし先端の鋭利なロールを用いる。このロー
ルを1000〜8000rpmで回転させながら、合金
融液をロールの周面先端部と接触させ、ロール回転方向
にフィラメントを連続して紡糸する。このような方法に
より、本発明に係る断面が実質的に円形であるNi基非
晶質金属フィラメントを得ることができる。
例えば特開昭48−4340号公報、特開昭52−22
897号公報、J.Vac.Sci.Techno
l.,Vol.11,No.6(1974)1067−
1071などに記載されている方法が挙げられる。例え
ば特開昭48−4340号公報に記載されている方法
は、以下のようなものである。真空中またはアルゴンな
どの不活性ガス雰囲気下において、合金原料をセラミッ
クス製のルツボ中で溶融する。一方、固体冷媒としてC
u、Fe、Mo、Wなどの金属またはこれらの合金から
なり、10〜100cmの直径を有し、周面の断面形状
がV字形をなし先端の鋭利なロールを用いる。このロー
ルを1000〜8000rpmで回転させながら、合金
融液をロールの周面先端部と接触させ、ロール回転方向
にフィラメントを連続して紡糸する。このような方法に
より、本発明に係る断面が実質的に円形であるNi基非
晶質金属フィラメントを得ることができる。
【0016】
【実施例】以下、実施例および比較例を示し本発明につ
いてさらに具体的に説明する。 (実施例1〜6および比較例1〜5)表1に示す各種組
成の合金原料をセラミックスルツボ中で溶融した。アル
ゴン雰囲気中において、この融液を2000rpmで回
転している直径20cmの先端の鋭利なロールと接触さ
せ、ロール回転方向に溶融合金を連続して紡糸すること
により非晶質金属フィラメントを作製した。
いてさらに具体的に説明する。 (実施例1〜6および比較例1〜5)表1に示す各種組
成の合金原料をセラミックスルツボ中で溶融した。アル
ゴン雰囲気中において、この融液を2000rpmで回
転している直径20cmの先端の鋭利なロールと接触さ
せ、ロール回転方向に溶融合金を連続して紡糸すること
により非晶質金属フィラメントを作製した。
【0017】(比較例6)表1に示す組成の合金原料を
石英管に入れ、アルゴン雰囲気下において溶融した。ア
ルゴン雰囲気中において、この融液を孔径0.3mmの
石英ノズルからアルゴンガス噴出圧0.8kg/cm2
の条件で噴出させ、4000rpmで回転している直径
20cmの銅ロール表面に接触させ、幅約1mm、厚さ
約20μmの非晶質金属薄帯を作製した。このときのノ
ズルと回転ロールとの距離は1mm以下に設定した。
石英管に入れ、アルゴン雰囲気下において溶融した。ア
ルゴン雰囲気中において、この融液を孔径0.3mmの
石英ノズルからアルゴンガス噴出圧0.8kg/cm2
の条件で噴出させ、4000rpmで回転している直径
20cmの銅ロール表面に接触させ、幅約1mm、厚さ
約20μmの非晶質金属薄帯を作製した。このときのノ
ズルと回転ロールとの距離は1mm以下に設定した。
【0018】作製した各試料(フィラメントおよび薄
帯)について、組織、延性(密着曲げ)、真円度、平均
線径、線径斑(断面積変動)および加工性を以下のよう
にして評価した結果を表1に示す。
帯)について、組織、延性(密着曲げ)、真円度、平均
線径、線径斑(断面積変動)および加工性を以下のよう
にして評価した結果を表1に示す。
【0019】[組織]各試料についてX線回折を測定
し、非晶質特有のハローパターンを観測することにより
組織を判定した。表1では、結晶質相からの回折線が観
測されなかった場合に非晶質と表示し、結晶質相からの
回折線が観測された場合には非晶質相を含んでいても結
晶質と表示している。
し、非晶質特有のハローパターンを観測することにより
組織を判定した。表1では、結晶質相からの回折線が観
測されなかった場合に非晶質と表示し、結晶質相からの
回折線が観測された場合には非晶質相を含んでいても結
晶質と表示している。
【0020】[延性]密着曲げの可否により判定した。 [真円度]1mの長さに切り出した各試料について、光
学顕微鏡により任意の10点で断面を観察し、それぞれ
の断面の長径(R)および短径(r)を求めた。そし
て、観察した10点での(r/R)×100(%)の平
均値を真円度とした。上述したように本発明において断
面が実質的に円形であるということは、真円度が80%
以上であることを意味する。
学顕微鏡により任意の10点で断面を観察し、それぞれ
の断面の長径(R)および短径(r)を求めた。そし
て、観察した10点での(r/R)×100(%)の平
均値を真円度とした。上述したように本発明において断
面が実質的に円形であるということは、真円度が80%
以上であることを意味する。
【0021】[平均線径]各試料について、上記10点
における断面の長径(R)の平均値を平均線径とした。
なお、薄帯(比較例6)に関しては、観察した断面の面
積と同じ面積を有する円の直径を相当線径として評価し
た。
における断面の長径(R)の平均値を平均線径とした。
なお、薄帯(比較例6)に関しては、観察した断面の面
積と同じ面積を有する円の直径を相当線径として評価し
た。
【0022】[線径斑(断面積変動)]各試料につい
て、上記10点における断面の長径(R)の最大値と最
小値との差を平均線径で除算し、その値を100倍して
線径斑とした。
て、上記10点における断面の長径(R)の最大値と最
小値との差を平均線径で除算し、その値を100倍して
線径斑とした。
【0023】[加工性]1mの長さに切り出した各試料
について、1回の減面率が約10%となるようなダイヤ
モンドダイスを複数枚用いて室温において伸線加工し、
合計の減面率が50%以上になるまで伸線加工を行った
際に発生する破断回数により加工性を評価した。なお、
伸線時に破断回数が50回を超えた場合には、伸線加工
性に乏しいと判定して伸線を中止した。
について、1回の減面率が約10%となるようなダイヤ
モンドダイスを複数枚用いて室温において伸線加工し、
合計の減面率が50%以上になるまで伸線加工を行った
際に発生する破断回数により加工性を評価した。なお、
伸線時に破断回数が50回を超えた場合には、伸線加工
性に乏しいと判定して伸線を中止した。
【0024】
【表1】
【0025】表1から明らかなように、本発明に係る断
面が実質的に円形である実施例1〜6のNi基非晶質金
属フィラメントは、密着曲げが可能で延性に富んでお
り、減面率50%以上の伸線加工に際してもほとんど破
断を生じず、優れた加工性を示した。
面が実質的に円形である実施例1〜6のNi基非晶質金
属フィラメントは、密着曲げが可能で延性に富んでお
り、減面率50%以上の伸線加工に際してもほとんど破
断を生じず、優れた加工性を示した。
【0026】一方、比較例1〜5のフィラメントはその
合金組成が本発明の範囲を逸脱しているため結晶質相を
生じ、延性に乏しい。これらのフィラメントは伸線加工
時に破断が頻繁に発生することからわかるように加工性
に乏しい材料であった。また、単ロール法により作製さ
れた比較例6の薄帯はかなり幅が狭いが、真円度が2%
と非常に低い。このためこの薄帯は、線径斑が少なく、
かつ延性に優れているにもかかわらず、伸線加工を行な
った際には破断を生じやすく、加工性に乏しい材料であ
った。このように比較例1〜6は加工性に乏しく、いず
れも実用的に使用することはできないものであった。
合金組成が本発明の範囲を逸脱しているため結晶質相を
生じ、延性に乏しい。これらのフィラメントは伸線加工
時に破断が頻繁に発生することからわかるように加工性
に乏しい材料であった。また、単ロール法により作製さ
れた比較例6の薄帯はかなり幅が狭いが、真円度が2%
と非常に低い。このためこの薄帯は、線径斑が少なく、
かつ延性に優れているにもかかわらず、伸線加工を行な
った際には破断を生じやすく、加工性に乏しい材料であ
った。このように比較例1〜6は加工性に乏しく、いず
れも実用的に使用することはできないものであった。
【0027】
【発明の効果】以上詳述したように本発明によれば、断
面が実質的に円形であり、加工性に優れたNi基非晶質
金属フィラメントを提供できる。
面が実質的に円形であり、加工性に優れたNi基非晶質
金属フィラメントを提供できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (71)出願人 000004503 ユニチカ株式会社 兵庫県尼崎市東本町1丁目50番地 (72)発明者 増本 健 宮城県仙台市青葉区上杉3丁目8番22号 (72)発明者 井上 明久 宮城県仙台市青葉区川内無番地 川内住宅 11−806 (72)発明者 勝矢 晃弘 神奈川県横浜市中区本牧原4−1−206 (72)発明者 村上 亮 京都府宇治市宇治小桜23番地 ユニチカ株 式会社中央研究所内
Claims (1)
- 【請求項1】 下記組成式 Ni100-a-b Pa Bb (ただし、a≦22.5、b≦45、18≦2a+b≦
45である。)で示される組成を有する合金からなり、
かつ断面が実質的に円形であることを特徴とするNi基
非晶質金属フィラメント。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP31069295A JPH09143642A (ja) | 1995-11-29 | 1995-11-29 | Ni基非晶質金属フィラメント |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP31069295A JPH09143642A (ja) | 1995-11-29 | 1995-11-29 | Ni基非晶質金属フィラメント |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09143642A true JPH09143642A (ja) | 1997-06-03 |
Family
ID=18008322
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP31069295A Pending JPH09143642A (ja) | 1995-11-29 | 1995-11-29 | Ni基非晶質金属フィラメント |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09143642A (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2012157712A1 (ja) * | 2011-05-19 | 2012-11-22 | 株式会社中山製鋼所 | 耐食性、通電性に優れたアモルファス合金およびその用途 |
CN102877009A (zh) * | 2012-10-23 | 2013-01-16 | 河北工业大学 | 一种制备多孔镍基非晶态合金材料的方法 |
JP2014162997A (ja) * | 2013-02-26 | 2014-09-08 | Glassimetal Technology Inc | マンガンを含有するバルクニッケル−リン−ホウ素ガラス |
JP2014529013A (ja) * | 2011-08-22 | 2014-10-30 | カリフォルニア インスティテュート オブ テクノロジー | バルクニッケルベースクロム及びリン含有金属ガラス |
US10458008B2 (en) | 2017-04-27 | 2019-10-29 | Glassimetal Technology, Inc. | Zirconium-cobalt-nickel-aluminum glasses with high glass forming ability and high reflectivity |
US11371108B2 (en) | 2019-02-14 | 2022-06-28 | Glassimetal Technology, Inc. | Tough iron-based glasses with high glass forming ability and high thermal stability |
-
1995
- 1995-11-29 JP JP31069295A patent/JPH09143642A/ja active Pending
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2012157712A1 (ja) * | 2011-05-19 | 2012-11-22 | 株式会社中山製鋼所 | 耐食性、通電性に優れたアモルファス合金およびその用途 |
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JP2014529013A (ja) * | 2011-08-22 | 2014-10-30 | カリフォルニア インスティテュート オブ テクノロジー | バルクニッケルベースクロム及びリン含有金属ガラス |
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