JP5837824B2 - 材料を切断する方法および製品 - Google Patents

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Description

関連出願の相互参照
本願は、2009年2月3日に出願された米国仮特許出願第61/149,619号の出願日の利益を主張し、この特許の開示は、参照により本明細書に組み込むものとする。
本開示は、材料を切断する方法に関し、この方法は、比較的延性のある鉄系ガラス形成材料から形成されたワイヤの使用を含む。
ワイヤソー用に利用される既存のワイヤは、通常、140μm〜380μmの範囲の比較的細いワイヤ径を得るために深く引き抜くことが可能な、比較的伸張性の高い鋼で作製することができる。ワイヤ径の下限は、従来のワイヤ引き抜き加工の段階数および段階の実用性と、加工硬化によって低下する延性を有意なレベルにする能力とによって限定され得る。ワイヤカッティングソーには、スラリー砥粒ワイヤソーまたはダイヤモンドワイヤソーなどの2つの異なる種類があり得る。スラリー砥粒ワイヤ切断では、裸の鋼ワイヤまたは真ちゅうをコーティングした鋼ワイヤを、SiCなどの比較的多種類の砥粒が含まれ得るスラリー砥粒と組み合わせて利用することができる。比較的高速で動くワイヤは、液体スラリー中の砥粒と接触することができ、その砥粒をワイヤと基板との間に捕捉することができて、結果的に基板が切断される。ダイヤモンドワイヤ切断では、鋼ワイヤは、ワイヤ母材として使用することができ、次いで、粒径が10μm〜120μmのダイヤモンドを含浸された電解銅シートをコーティングされる。次いで、ワイヤを補強するために、ワイヤ全体にニッケルを重ねてコーティングすることができる。当然ではあるが、鋼母材ワイヤは、ワイヤ径全体を限定する1つの因子であり、含浸銅およびニッケルコーティングが直径に加わる。スラリー砥粒ワイヤ切断技術とダイヤモンドワイヤ切断技術との間にはいくつかの利点および欠点が存在し得る。ウェハ切断の場合、ダイヤモンドコートワイヤは、蛇行することがあるスラリー砥粒切断と比較して切断が高精度であるといった利点をもたらすことができる。あるいは、スラリー砥粒切断は、ダイヤモンドワイヤ切断と比較して下側縁部の欠けに関して利点があり、したがって、スラリー砥粒ワイヤ切断は、一般的に大直径のシリコンインゴットを切断する際に使用されると思われる。
シリコン、ゲルマニウム、ガリウム砒素、石英、ガラスなどを含む高価な材料の場合、切断時の材料損失、すなわち切溝損失は重大であり得る。切断時の総切溝損失における1つの主因子が、利用するワイヤ径である場合があり、ワイヤ径が小さくなるほど切溝損失を小さくすることができる。シリコンウェハに関する下記の事例は、マイクロエレクトロニクスおよび光電池産業におけるシリコンのこれらの損失値を示している。
すなわち、シリコンウェハ加工に対する1つの重要なコスト因子として、切断時の材料損失、すなわち、切溝損失を挙げることができる。原料の価格は上昇しており、ウェハの厚さは薄くなっているので、切溝損失はますます重要な因子になってきた。現在のワイヤ技術の場合、切溝厚さ損失は、最終的に厚さで150μmまで下げることができると考えられている。さらに、この損失は、ウェハサイズの縮小とともにますます重要になっている。例えば、産業用太陽電池の場合、2004年において平均厚さは330μmであったが、2007年までに平均ウェハ厚さが210μmになった。さらに、シリコンの切り屑が、ワイヤおよびSiC砥粒からの鉄を含めた不純物を含有するポリエチレングリコール液を用いたスラリー内に存在するので、シリコンの切り屑の再生利用は課題である。
2006年において、世界全体のポリシリコン生産能力は37,500トンであった。すべてのポリシリコン原料の70%は、使用可能なシリコンインゴットになり、結果的に26,250トンが生産されると推定されている。ウェハ切断加工での平均切溝損失は35%であると推定され、シリコン屑の総計は9,188トンになる。2006年において、シリコン1ポンド当たりの平均価格は、種類に応じて大きく変わり、公表された価格は、次の通り、ソーラーポリ価格が36.3ドル/lb、半導体CZ価格が27.21ドル/lb、半導体FZ価格が90.70ドル/lb、および供給性で決まるスポット市場価格が136.05ドル/lbであった。上記の価格に基づく低めの見積もりでは、マイクロエレクトロニクスグレードのシリコンの価値に見合った原価は55ドル/lbである。したがって、切り屑の年間を通した貨幣価値は、年当たり10.1億ドルと推定できる。さらに、マイクロエレクトロニクスグレードのシリコンの製造は、比較的エネルギー集約的であり、溶融物から結晶を抽出および純化し、成長させるために、引き続き高温に保つことが必要である。電子エネルギーの使用は、シリコンインゴット1トン当たり90.7MW時であると推定されている。前述のように、ウェハ切断加工での平均切溝損失は9,188トンである。したがって、無駄になったシリコンの総エネルギー損失は833,352MW時である。電気の平均コストの概算をMW時当たり10.00ドルとみなすと、この場合、無駄になった総電気コストは年当たり8.3億ドルである。
本開示の態様は、鉄系ガラス形成合金を含むことができるワイヤに関する。合金は、43.0原子パーセント〜68.0原子パーセントの範囲で存在する鉄と、12.0原子パーセント〜19.0原子パーセントの範囲で存在するホウ素と、15.0原子パーセント〜17.0原子パーセントの範囲で存在するニッケルと、2.0原子パーセント〜21.0原子パーセントの範囲で存在するコバルトと、選択的に0.1原子パーセント〜6.0原子パーセントの範囲で存在する炭素と、選択的に0.4原子パーセント〜4.0原子パーセントの範囲で存在するシリコンとを含むことができる。ワイヤは、140μm以下の厚さを有することができ、スピノーダルガラスマトリックス微細成分を含むことができる。
本開示の別の態様は、基板を切断する方法に関する。その方法は、鉄系ガラス形成合金を含むワイヤを用いて基板を削ることを含むことができる。合金は、43.0原子パーセント〜68.0原子パーセントの範囲で存在する鉄と、12.0原子パーセント〜19.0原子パーセントの範囲で存在するホウ素と、15.0原子パーセント〜17.0原子パーセントの範囲で存在するニッケルと、2.0原子パーセント〜21.0原子パーセントの範囲で存在するコバルトと、選択的に0.1原子パーセント〜6.0原子パーセントの範囲で存在する炭素と、選択的に0.4原子パーセント〜4.0原子パーセントの範囲で存在するシリコンとを含むことができる。ワイヤは、140μm以下の厚さを有することができ、スピノーダルガラスマトリックス微細成分を含むことができる。
本発明のさらなる態様は、ワイヤを形成する方法に関する。その方法は、元素成分を溶融して鉄系ガラス形成合金を用意するステップと、鉄系ガラス形成合金から厚さが140μm以下のワイヤを形成するステップとを有することができ、ワイヤはスピノーダルガラスマトリックス微細成分を含む。合金は、43.0原子パーセント〜68.0原子パーセントの範囲で存在する鉄と、12.0原子パーセント〜19.0原子パーセントの範囲で存在するホウ素と、15.0原子パーセント〜17.0原子パーセントの範囲で存在するニッケルと、2.0原子パーセント〜21.0原子パーセントの範囲で存在するコバルトと、選択的に0.1原子パーセント〜6.0原子パーセントの範囲で存在する炭素と、選択的に0.4原子パーセント〜4.0原子パーセントの範囲で存在するシリコンとを含むことができる。
添付の図面と併用される、本明細書に記載の実施形態に関する下記の説明を参照することで、本開示の上記のおよび他の特徴、ならびにこれらの特徴をもたらす態様をさらに明らかにすることができ、より深く理解することができる。
ワイヤソーの例示的な概略図を示している。 10.5m/秒で製造された、長さが長い例示的な平ワイヤ(リボン)を示している。 流れ#6のガラスコートマイクロワイヤが見える例示的なスプールを示している。 ガラスコート円形ワイヤとして製造された場合のPC7E10S2A1合金のDTA分析の一例を示しており、上部の曲線は水冷却があり、底部の曲線は水冷却がない。 ガラスコート円形ワイヤとして製造された場合のPC7E10S1B2合金のDTA分析の一例を示しており、上部の曲線は水冷却がない場合であり、底部の曲線は水冷却がある場合である。 PC7E10S2A1合金のDTA分析の一例を示しており、上部の曲線は平ワイヤに関するものであり、底部の曲線はガラスコート円形ワイヤに関するものである。 PC7E10S1B2合金のDTA分析の一例を示しており、上部の曲線は平ワイヤに関するものであり、底部の曲線はガラスコート円形ワイヤに関するものである。 ガラスコーティング付きのワイヤを示すスプール#6のマイクロワイヤのSEM BSE画像の一例を示している。 ガラスコーティング付きのワイヤを示すスプール#6のマイクロワイヤのSEM BSE画像の一例を示し、先端付近でコーティングが除去されて裸のワイヤが見えている。 ガラスコーティングが除去されたワイヤ構造を拡大して示す、スプール#6のマイクロワイヤのSEM BSE画像の一例を示している。 引張り試験に使用された、スプール#6からのマイクロワイヤロープのSEM画像の一例を示している。 張力をかけて撚られて、引張り歪みおよびねじれ歪みをともに生じた、スプール#6からのマイクロワイヤのSEM BSE画像の一例を示している。 スプール#6からのマイクロワイヤの2つのTEM画像の一例を示している。なお、各顕微鏡写真の隅に制限視野回折図形が示されている。
本開示は、鉄系ガラス形成合金で形成されたワイヤを使用するための組成、方法、およびプロセスに関する。そのようなワイヤは、径を比較的細くすることができ、その結果、切溝の切り屑が比較的少なくなる。ガラス系形成合金は鉄合金と解釈することができ、その合金は、比較的非晶質であってよいし、またはランダムに互いにまとまることができる、固相における構造単位の結合体と解釈できるミクロ組織もしくはナノ組織の形をとってもよい。一部の例では、ミクロ組織またはナノ組織は、すべての値および増分をその範囲内に含む、1体積%〜100体積%の範囲の合金組成で存在することができる。別の例では、ガラスは、すべての値および増分をその範囲内に含む、1体積%〜90体積%の範囲の合金組成で存在することができる。比較的非晶質の合金または合金断片は、原子レベルで規則性を示すことがほとんどできないか、または全くできない。ミクロ組織またはナノ組織は、すべての値および増分をその範囲内に含む、0.1nm〜1.0μmの範囲の粒径とすることができる。
さらに、合金は、比較的大きな延性および比較的高い引張り強度を示すことができるスピノーダルガラスマトリックス微細成分(SGMM)構造を形成することができる。スピノーダル微細成分は、核形成制御されない転移機構によって形成される微小成分と解釈することができる。さらに基本的に言えば、スピノーダル分解は、合金の2つ以上の成分(例えば、金属組成物)の溶液が、明らかに異なる化学組成および物理特性を有する異なる領域(または相)に分離することができる機構と解釈することができる。この機構は、相分離が材料全体にわたって一様に起こり、離散した核形成部に限らないという点で従来の核形成とは異なる。したがって、化学的変動により、少なくとも1つの異なる結晶相が得られるまで、1つまたは複数の半結晶群または結晶相が、局所レベルでの原子の連続拡散によって生じ得る。半結晶群とは、本明細書では、最大直線寸法が2nm以下であるものと解釈することができ、一方、結晶群は、最大直線寸法が2nmを超えることができる。なお、スピノーダル分解の初期段階時に、形成された群が比較的小さい場合があり、それらの化学組成はガラスマトリックスとは異なるが、これらの群はまだ完全に結晶化しておらず、まだ十分に規則的な結晶周期性を獲得していない。新たに加わった結晶相は、同じ結晶構造か、または異なる結晶構造を示すことができる。さらに、ガラスマトリックスが、ランダムに互いにまとまることができる、固相における構造単位の結合体の形をとり得るミクロ組織を含むと解釈することができる。構造単位の微細化または粒径のレベルは、オングストローム程度の範囲(すなわち、5Å〜100Å)であり得る。
したがって、本開示は、それらに限定するものではないが、シリコン、ゲルマニウム、ガリウム砒素、石英、ガラスなどを含む比較的高価値の材料をインゴット、クリスタル、ウェハ、薄くスライスしたものなどに切断し、結果として、比較的低い切断損失が得られ、ひいては、材料の利用を改善することができ、製造コストを削減することができる切断方法に関する。この手法では、太さ(すなわち直径)が1μm〜140μmの比較的細いマイクロワイヤを、液体溶融物から直接ワイヤを形成できるプロセスで製造することができる。ワイヤの製造は、キャスティングプロセスまたはTaylor−Ulitovskyワイヤ製造プロセスを比較的高延性の鉄系ガラス形成合金化学組成物と組み合わせて利用することで行い、それによって、1GPa以上の比較的高い引張り強度と、1.5%以上の引張り伸びを兼ね備え得るワイヤを製造することができると考えられる。
製造されるワイヤは、最大で1000キロメートルの長さを有することを企図される。より具体的には、ワイヤは、すべての値および増分をその範囲内に含む、500メートル以上の範囲の長さを有することができる。例えば、ワイヤは、すべての値および増分をその中に含む、1キロメートル〜500キロメートルの長さを0.5キロメートルのばらつきで有することができる。この場合に、ワイヤは、単一ワイヤソーまたは多ワイヤソーで利用することができ、スライスされる加工物は、一方の側から他方の側に巻き付けることができるワイヤウェブに押し込むことができる。例えば、最大で1メートルの長さを有するシリコンピラーは、多ワイヤソー装置で処理すると、単一稼働で数千のウェハにスライスすることができる。しかし、本発明は、スライスするためにワイヤを単独で使用することを企図しており、そのような多ワイヤソー構成での使用に限定されるものではない。
合金は、所与の範囲内にすべての増分および値を含む、43.0at%(原子パーセント)〜68.0at%の範囲の鉄と、12.0at%〜19.0at%の範囲のホウ素と、15.0at%〜17.0at%の範囲のニッケルと、2.0at%〜21.0at%の範囲のコバルトとを含むか、基本的にこれらからなるか、またはこれらからなることができる。合金はまた、選択的に、所要の範囲内にすべての増分および値を含む、0.1at%〜6.0at%の範囲で存在する炭素、および0.4原子パーセント〜4.0原子パーセントの範囲で存在するシリコンを含むことができる。したがって、当然ながら、鉄は、43.0at%、43.1at%、43.2at%、43.3at%、43.4at%、43.5at%、43.6at%、43.7at%、43.8at%、43.9at%、44.0at%、44.1at%、44.2at%、44.3at%、44.4at%、44.5at%、44.6at%、44.7at%、44.8at%、44.9at%、45.0at%、45.1at%、45.2at%、45.3at%、45.4at%、45.5at%、45.6at%、45.7at%、45.8at%、45.9at%、46.0at%、46.1at%、46.2at%、46.3at%、46.4at%、46.5at%、46.6at%、46.7at%、46.8at%、46.9at%、47.0at%、47.1at%、47.2at%、47.3at%、47.4at%、47.5at%、47.6at%、47.7at%、47.8at%、47.9at%、48.0at%、48.1at%、48.2at%、48.3at%、48.4at%、48.5at%、48.6at%、48.7at%、48.8at%、48.9at%、49.0at%、49.1at%、49.2at%、49.3at%、49.4at%、49.5at%、49.6at%、49.7at%、49.8at%、49.9at%、50.0at%、50.1at%、50.2at%、50.3at%、50.4at%、50.5at%、50.6at%、50.7at%、50.8at%、50.9at%、51.0at%、51.1at%、51.2at%、51.3at%、51.4at%、51.5at%、51.6at%、51.7at%、51.8at%、51.9at%、52.0at%、52.1at%、52.2at%、52.3at%、52.4at%、52.5at%、52.6at%、52.7at%、52.8at%、52.9at%、53.0at%、53.1at%、53.2at%、53.3at%、53.4at%、53.5at%、53.6at%、53.7at%、53.8at%、53.9at%、54.0at%、54.1at%、54.2at%、54.3at%、54.4at%、54.5at%、54.6at%、54.7at%、54.8at%、54.9at%、55.0at%、55.1at%、55.2at%、55.3at%、55.4at%、55.5at%、55.6at%、55.7at%、55.8at%、55.9at%、56.0at%、56.1at%、56.2at%、56.3at%、56.4at%、56.5at%、56.6at%、56.7at%、56.8at%、56.9at%、57.0at%、57.1at%、57.2at%、57.3at%、57.4at%、57.5at%、57.6at%、57.7at%、57.8at%、57.9at%、58.0at%、58.1at%、58.2at%、58.3at%、58.4at%、58.5at%、58.6at%、58.7at%、58.8at%、58.9at%、59.0at%、59.1at%、59.2at%、59.3at%、59.4at%、59.5at%、59.6at%、59.7at%、59.8at%、59.9at%、60.0at%、60.1at%、60.2at%、60.3at%、60.4at%、60.5at%、60.6at%、60.7at%、60.8at%、60.9at%、61.0at%、61.1at%、61.2at%、61.3at%、61.4at%、61.5at%、61.6at%、61.7at%、61.8at%、61.9at%、62.0at%、62.1at%、62.2at%、62.3at%、62.4at%、62.5at%、62.6at%、62.7at%、62.8at%、62.9at%、63.0at%、63.1at%、63.2at%、63.3at%、63.4at%、63.5at%、63.6at%、63.7at%、63.8at%、63.9at%、64.0at%、64.1at%、64.2at%、64.3at%、64.4at%、64.5at%、64.6at%、64.7at%、64.8at%、64.9at%、65.0at%、65.1at%、65.2at%、65.3at%、65.4at%、65.5at%、65.6at%、65.7at%、65.8at%、65.9at%、66.0at%、66.1at%、66.2at%、66.3at%、66.4at%、66.5at%、66.6at%、66.7at%、66.8at%、66.9at%、67.0at%、67.1at%、67.2at%、67.3at%、67.4at%、67.5at%、67.6at%、67.7at%、67.8at%、67.9at%、68.0at%の値で存在し得る。ホウ素は、12.0at%、12.1at%、12.2at%、12.3at%、12.4at%、12.5at%、12.6at%、12.7at%、12.8at%、12.9at%、13.0at%、13.1at%、13.2at%、13.3at%、13.4at%、13.5at%、13.6at%、13.7at%、13.8at%、13.9at%、14.0at%、14.1at%、14.2at%、14.3at%、14.4at%、14.5at%、14.6at%、14.7at%、14.8at%、14.9at%、15.0at%、15.1at%、15.2at%、15.3at%、15.4at%、15.5at%、15.6at%、15.7at%、15.8at%、15.9at%、16.0at%、16.1at%、16.2at%、16.3at%、16.4at%、16.5at%、16.6at%、16.7at%、16.8at%、16.9at%、17.0at%、17.1at%、17.2at%、17.3at%、17.4at%、17.5at%、17.6at%、17.7at%、17.8at%、17.9at%、18.0at%、18.1at%、18.2at%、18.3at%、18.4at%、18.5at%、18.6at%、18.7at%、18.8at%、18.9at%、19.0at%で存在し得る。ニッケルは、15.0at%、15.1at%、15.2at%、15.3at%、15.4at%、15.5at%、15.6at%、15.7at%、15.8at%、15.9at%、16.0at%、16.1at%、16.2at%、16.3at%、16.4at%、16.5at%、16.6at%、16.7at%、16.8at%、16.9at%、17.0at%で存在し得る。コバルトは、2.0at%、2.1at%、2.2at%、2.3at%、2.4at%、2.5at%、2.6at%、2.7at%、2.8at%、2.9at%、3.0at%、3.1at%、3.2at%、3.3at%、3.4at%、3.5at%、3.6at%、3.7at%、3.8at%、3.9at%、4.0at%、4.1at%、4.2at%、4.3at%、4.4at%、4.5at%、4.6at%、4.7at%、4.8at%、4.9at%、5.0at%、5.1at%、5.2at%、5.3at%、5.4at%、5.5at%、5.6at%、5.7at%、5.8at%、5.9at%、6.0at%、6.1at%、6.2at%、6.3at%、6.4at%、6.5at%、6.6at%、6.7at%、6.8at%、6.9at%、7.0at%、7.1at%、7.2at%、7.3at%、7.4at%、7.5at%、7.6at%、7.7at%、7.8at%、7.9at%、8.0at%、8.1at%、8.2at%、8.3at%、8.4at%、8.5at%、8.6at%、8.7at%、8.8at%、8.9at%、9.0at%、9.1at%、9.2at%、9.3at%、9.4at%、9.5at%、9.6at%、9.7at%、9.8at%、9.9at%、10.0at%、10.1at%、10.2at%、10.3at%、10.4at%、10.5at%、10.6at%、10.7at%、10.8at%、10.9at%、11.0at%、11.1at%、11.2at%、11.3at%、11.4at%、11.5at%、11.6at%、11.7at%、11.8at%、11.9at%、12.0at%、12.1at%、12.2at%、12.3at%、12.4at%、12.5at%、12.6at%、12.7at%、12.8at%、12.9at%、13.0at%、13.1at%、13.2at%、13.3at%、13.4at%、13.5at%、13.6at%、13.7at%、13.8at%、13.9at%、14.0at%、14.1at%、14.2at%、14.3at%、14.4at%、14.5at%、14.6at%、14.7at%、14.8at%、14.9at%、15.0at%、15.1at%、15.2at%、15.3at%、15.4at%、15.5at%、15.6at%、15.7at%、15.8at%、15.9at%、16.0at%、16.1at%、16.2at%、16.3at%、16.4at%、16.5at%、16.6at%、16,7at%、16.8at%、16.9at%、17.0at%、17.1at%、17.2at%、17.3at%、17.4at%、17.5at%、17.6at%、17.7at%、17.9at%、17.9at%、18.0at%、18.1at%、18.2at%、18.3at%、18.4at%、18.5at%、18.6at%、18.7at%、18.8at%、18.9at%、19.0at%、19.1at%、19.2at%、19.3at%、19.4at%、19.5at%、19.6at%、19.7at%、19.8at%、19.9at%、20.0at%、20.1at%、20.2at%、20.3at%、20.4at%、20.5at%、20.6at%、20.7at%、20.8at%、20.9at%、21.0at%で存在し得る。炭素は、0.0at%、0.1at%、0.2at%、0.3at%、0.4at%、0.5at%、0.6at%、0.7at%、0.8at%、0.9at%、1.0at%、1.1at%、1.2at%、1.3at%、1.4at%、1.5at%、1.6at%、1.7at%、1.8at%、1.9at%、2.0at%、2.1at%、2.2at%、2.3at%、2.4at%、2.5at%、2.6at%、2.7at%、2.8at%、2.9at%、3.0at%、3.1at%、3.2at%、3.3at%、3.4at%、3.5at%、3.6at%、3.7at%、3.8at%、3.9at%、4.0at%、4.1at%、4.2at%、4.3at%、4.4at%、4.5at%、4.6at%、4.7at%、4.8at%、4.9at%、5.0at%、5.1at%、5.2at%、5.3at%、5.4at%、5.5at%、5.6at%、5.7at%、5.8at%、5.9at%、6.0at%で存在し得る。シリコンは、0.0at%、0.4at%、0.5at%、0.6at%、0.7at%、0.8at%、0.9at%、1.0at%、1.1at%、1.2at%、1.3at%、1.4at%、1.5at%、1.6at%、1.7at%、1.8at%、1.9at%、2.0at%、2.1at%、2.2at%、2.3at%、2.4at%、2.5at%、2
.6at%、2.7at%、2.8at%、2.9at%、3.0at%、3.1at%、3.2at%、3.3at%、3.4at%、3.5at%、3.6at%、3.7at%、3.8at%、3.9at%、4.0at%で存在し得る。
当然ながら、合金は、最大で100at%のレベルで元素成分を含むことができる。さらに、当然ながら、すべての値および増分をその範囲内に含む、0.1at%〜5.0at%の範囲など、最大で5at%を含む、ある程度の量の不純物が合金組成物内に存在し得る。合金はまた、工業用純度、高純度、および/または超高純度の原料を使用して調製することができる。
ガラス形成金属合金の化学組成物は、1つまたは複数の、ガラスから結晶への転移を示すことができる。例えば、ガラス形成化学組成物は、10℃/分の加熱速度でDTAまたはDSCで測定して、すべての値および増分をその範囲内に含む、360℃〜510℃の範囲内の温度で第1の初期ガラスから結晶への転移を示すことができる。第1のガラスから結晶への転移ピーク温度は、10℃/分の加熱速度でDTAまたはDSCで測定して、すべての値および増分をその範囲内に含む、400℃〜540℃の範囲内で示すことができる。さらに、一部の例では、ガラス形成化学組成物は、10℃/分の加熱速度でDTAまたはDSCで測定して、すべての値および増分をその範囲内に含む、440℃〜610℃の範囲内の温度で第2の初期ガラスから結晶への転移を示すことができる。第2のガラスから結晶への転移ピーク温度は、10℃/分の加熱速度でDTAまたはDSCで測定して、すべての値および増分をその範囲内に含む、450℃〜620℃の範囲内で示すことができる。
ガラス形成化学組成物はまた、すべての値および増分をその中に含む、1,000,000K/秒以下の臨界冷却速度を示すことができる。例えば、臨界冷却速度は、100K/秒〜1,000,000K/秒の範囲をとることができる。臨界冷却速度は、原子レベルでの規則性化またはさらなる結晶化などの望ましくない転移を防止するのに最低限必要な連続冷却の最小速度と解釈することができる。
上記のように、本明細書において、合金は、溶融紡糸、またはワイヤにガラスをコーティングするTaylor−Ulitovskyプロセスなどの種々のキャスティング法によって様々な幾何形状を有するワイヤに形成することができる。当然ではあるが、得られるワイヤの形状は、利用するプロセスに応じて変わり得る。例えば、ワイヤは、厚さ、幅、および長さを有する比較的偏平形状の断面、および/または直径を有する比較的円形の断面を示すことができる。
鉄系ガラス形成合金を形成するために元素成分を用意することができ、これを溶融することができる。溶融は、アーク溶融システム、または誘導炉などの他の溶融システムで行うことができる。さらに、溶融およびさらなる処理は、アルゴンまたはヘリウムなどの不活性ガス中で行うことができる。次いで、元素成分をインゴットに形成することができる。均質性を改善するために、インゴットを再処理するか、または何度か反転させながら再溶融することができる。次いで、例えば、結果的に得られるワイヤの所望の形状によって決まり得る、いくつかのプロセスのうちの1つを使用して、インゴットをワイヤに形成することができる。
ワイヤを製造する1つの方法として、溶融紡糸プロセス、すなわち、ガス圧を使用して、高速で動いている銅製または他の熱伝導性ホイール上に液体溶融物を射出することができるジェットキャスティングプロセスを挙げることができる。ホイールは、キャスティングプロセス中に、すべての値および増分をその中に含む、秒当たり5メートル〜39メートルの接線速度で動くことができる。さらに、溶融紡糸は、分圧または全圧、すなわち、すべての値および増分をその中に含む、1/10気圧〜1気圧の、ヘリウムまたはアルゴンなどの不活性ガス中で行うことができる。したがって、比較的長い、連続した平ワイヤ(リボンとも呼ばれる)を生成することができ、この平ワイヤは、溶融紡糸材料の粘度、表面張力、およびホイールの接線方向速度に応じて、0.1mm〜2mmまたは1mm〜2mmの範囲内などの2mm以下の幅、および15μm〜140μmの厚さとすることができる。当然ながら、別の変形型として、ガス圧を使用して、熱伝導性ホイール上ではなくて、回転中の液体急冷器内に液体溶融物を射出できる、変更した溶融紡糸技術を含むことができるワイヤキャスティングプロセスを挙げることができる。得られた生成物は、20μm〜140μmの太さの直径をなすことができる、凹凸のある円形断面の比較的連続したワイヤを形成することができる。
Taylor−Ulitovskyワイヤキャスティングプロセスと呼ばれる別のプロセスを使用して、直径が比較的小さい円形断面のワイヤを製造することができる。このワイヤ製造プロセスでは、粉末、インゴット、またはワイヤ/リボンの形態の金属原料を、一方の端部が閉じられ得る、通常はホウ珪酸塩組成物のガラス管内に保持することができる。次いで、管のこの端部を加熱して、金属部分が液体状態になり、一方、ガラスは軟化できるが溶融できない温度までガラスを軟化させることができる。次いで、液体溶融物を内包するガラスを適切な引き抜き条件で引き抜き加工することができ、溶融した金属は、ガラス毛細管を埋めることができ、金属コア部がガラスシェルで完全にコーティングされ得るワイヤを形成することができる。プロセスで使用されるガラスの量は、誘導機領域を通るガラス管を連続して供給することで補うことができ、それに対して、金属コアの形成は、ワイヤを製造するときに原料を補給しない限り、鉄系合金液滴の初期量によって制限され得る。代替の方法として、ロッドの形態の鉄系合金を供給するものがあり得る。この場合、半連続的な、または連続的な態様でロッドを溶融領域に供給して、通常は500mよりも長くすることができる長いワイヤ長の製造を可能にすることができる。
Taylor−Ulitovskyプロセス中に形成されるワイヤのミクロ組織は冷却速度によって決まり、この冷却速度は、例えば、ワイヤの移動時に水冷却するか、または水冷却しないかで制御することができる。厚さを2μm〜20μmとすることができるガラスコーティングを有する、1μm〜140μmの範囲内の金属コア部が、この方法による製造で企図される。また、用途の必要性に応じて、ガラスコーティングを機械的に除去するか、または酸で溶かすなどの化学的な方法で除去することができる。
得られたワイヤは、すべての値および増分をその範囲内に含む、1μm〜139μmの範囲内などの140μm以下の厚さまたは直径を示すことができる。例えば、比較的偏平なワイヤは、20μm〜140μmの範囲内の厚さと、0.1mm〜2mmの範囲内の幅とを有することができ、比較的丸いワイヤは、1μm〜140μm、または3μm〜50μmの範囲内の直径を示すことができる。
単一ストランドのワイヤを撚ることができ、または、2ストランド〜100ストランドの範囲内にすべての値および増分を含む、3ストランド、7ストランドなどのいくつかのワイヤを一緒に撚ることもできる。さらに、複数のワイヤを互いに編み組みするか、または織ることができる。撚りまたは編み組みは、張力をかけて、引張り歪みおよび/またはねじれ歪みを生じさせながら行うことができる。
ワイヤはまた、Taylor−Ulitovskyプロセスで供給され得るようなガラスをコーティングすることができる。さらなる例では、ワイヤは、ダイヤモンドなどの比較的硬質の粒子をコーティングするか、または含浸させることができる。粒子のワイヤへの含浸は、ワイヤのキャスティング前の成形プロセス時に、鉄系ガラス形成合金のインゴットの成形の間に行うことができる。粒子は、ワイヤ形成後にワイヤにコーティングされてもよく、粒子をワイヤに接着する、ニッケル系、クロム系、銅系、亜鉛系、またはアルミニウム系コーティングなどのコーティングを含むことができる。一部の例では、硬質粒子はモース硬度が7以上であり、このモース硬度は、切断される基板の材料によって決まる、すなわち、その材料に基づいて選択することができる。硬質粒子には、ダイヤモンド、BC、BN、SiC、Al、およびそれらの組み合わせがあり得る。
一部の例では、ワイヤは、室温および歪み速度0.001s−1で測定して、すべての値および増分をその範囲内に含む、1GPa〜4GPaの範囲内など、1GPaを超える引張り強度を示すことができる。比較的偏平のワイヤは、室温および歪み速度0.001s−1で測定して、すべての値および増分をその範囲内に含む、1.5GPa〜4GPaの範囲内など、1.5GPaを超える引張り強度を示すことができる。他の例では、90本のワイヤからなるワイヤ束を一緒に撚った場合、この比較的丸いガラスコートワイヤは、室温および歪み速度0.001s−1で測定して、すべての値および増分をその範囲内に含む、4GPa〜5GPaの範囲内など、4GPaを超える引張り強度を示すことができる。さらに、個々のワイヤは、すべての値および増分をその範囲内に含む、1.5%〜7%の範囲内など、1.5%以上の引張り伸びを示すことができる。一部の実施例では、1GPaを超える引張り強度と1.5%以上の伸びとを兼ね備えることができる。
当然ではあるが、ワイヤを利用して、様々な基板を切断することができる。基板は、シリコン、ゲルマニウム、ガリウム砒素、石英、ガラスなどを含む比較的高価な材料を含むことができる。ワイヤに硬質粒子がコーティングされないスラリー砥粒ワイヤ切断、および/または本明細書で企図されるガラス形成合金から形成された母材ワイヤにダイヤモンドまたは他の硬質粒子をコーティングすることができるダイヤモンドソー切断を含む各種ワイヤ切断技術を使用することができる。
例えば、ウェハまたはフィラメントを切断するのに、本明細書で企図されるワイヤを用いたワイヤソーを使用することができる。ワイヤソーは、切断用にワイヤを利用する機械と解釈することができる。ワイヤソーは、単一ワイヤまたは一緒に撚った多ワイヤを含むことができる。基板に対してワイヤを移動させることで、砥粒を介して基板を切断することができる。図1は、基板をワイヤソーに1回通すことで、単一基板を複数の位置で切断できるワイヤソー100の一例を示している。それらに限定するものではないが、シリコン、ゲルマニウム、ガリウム砒素、石英、ガラスを含む基板102を加工テーブル104上に用意することができる。基板102を切断するために、ワイヤWを供給リール106から複数のローラ108に送ることができる。ワイヤWは、1回〜200回の範囲内など、1つまたは複数の回数だけローラの外周に巻き付けられて、ローラのうちの少なくとも2つの間に切断領域112を形成することができる。ローラ108は、ワイヤに一定の間隔を保たせる複数の溝と、ローラ108の少なくとも1つを駆動する駆動モータ110とを含むことができる。ローラが回転すると、ワイヤは、切断領域112を通って、ローラ108上を端から端まで移動することができる。最終的にワイヤWは切断領域112を出ていき、巻き取りリール114により巻くことができる。そのとき、基板102は、基板を複数のプレートまたはフィラメントに切断するために、切断領域112に向かって移動し、切断領域112を通過することができる。張力付与機構116、118は、ワイヤが切断領域112を通過する前後にワイヤWの張力を調整するために設けることができる。案内部は、供給リール、張力調整機構、および/またはローラの間でワイヤを案内する助けとするために設けることができる。スラリーは、基板と接触できるように、切断領域に供給することができる。スラリーは、砥粒を含んでよいし、または含まなくてもよい。さらに、スラリーは、切断領域を潤滑および冷却することができる。企図された他のソーには、キャプスタンソー、リールツーリールソー(reel to reel saw)、またはフィラメントソーがあり得る。
発生する切溝の寸法は、140μm以下とすることができ、すべての値および増分をその範囲に含む、1μm〜139μmの範囲内に収めることができる。したがって、切溝は、すべての値および増分をその中に含む、10μm〜100μmの大きさとすることができる。さらに、本明細書において、切溝は、切断プロセス時に生成される屑と解釈することができる。切溝は切断の幅とすることができ、一部の実施形態では、切断の幅は、切断ワイヤの幅、切削時のスロップまたは砥粒、および切断部の両側から引き出された材料の量の影響を受け得る。したがって、別の見方をすると、本開示は、発生する切溝が140μm以下であり得る上記のワイヤで切断できる、ポリシリコンインゴットなどの加工物、さらには、本明細書で開示したワイヤを利用する上記のワイヤ切断手順のいずれかによって生成されるポリシリコンウェハ、ならびにワイヤに関連する合金の科学組成、および/または形態、および/または示される機械特性に関連し得る。
以下の例は、例示目的で提示されており、したがって、本明細書における本開示の範囲を限定しようとするものではない。
合金設計
工業用純度および高純度の原料を両方用い、様々な鋳造法を使用して、ガラス形成鉄系化学組成物を生成した。不活性雰囲気中および空気中の両方で処理を行った。高純度元素を使用した、対象合金の15g合金原料を表1に示す原子比率に従って計り分けた。次いで、アーク溶融システムの銅製炉床に原料を置いた。遮蔽ガスとして高純度アルゴンを使用して、原料をアーク溶融させてインゴットにした。確実に均質にするために、インゴットを数回反転させながら再溶融した。混和後、次いで、インゴットを幅約12mm、長さ約30mm、厚さ約8mmの指状体の形態に鋳造した。
Figure 0005837824
Figure 0005837824
平ワイヤの形成
比較的偏平なワイヤを生成するために、表1の合金化学組成に基づいて生成したインゴット指状体を穴径約0.81mmの石英るつぼ内の溶融紡糸チャンバに置いた。高周波誘導を使用して、1/3気圧のヘリウム雰囲気中でインゴットを溶融し、次いで、接線方向速度5m/秒〜39m/秒で動いている、直径245mmの銅製ホイール上にインゴットを射出した。その結果として生成された平ワイヤ(リボン)は、典型的には幅が約1.25mm、厚さが20μm〜140μm、長さが10m〜30mの範囲内であった。この検討では、平ワイヤ速度は10.5m/秒のみとされ、厚さは概ね70μm〜80μmの範囲内であった。10.5m/秒で処理された1つの例示的な平ワイヤ(リボン)が図2に示されている。
平ワイヤの熱分析
Perkin Elmer DTA−7システムをオプションのDSC−7とともに使用して、固化したばかりの平ワイヤに関する熱分析を行った。加熱速度10℃/分で示差熱分析(DTA)および示差走査熱量測定(DSC)を行い、超高純度アルゴンを流動させることによって試料の酸化を防止した。表2に、10.5m/秒で溶融紡糸された合金の、ガラスから結晶への転移に関するDSCデータが示されている。見て分かるように、大部分の試料は、ガラスから結晶への転移を示しており、紡糸時の状態がごくわずかな金属ガラスを含むことを実証している。ガラスから結晶への転移は、366℃〜506℃の温度範囲で1段階または2段階のいずれかで起こり、転移のエンタルピは、−8.9J/g〜−173.9J/gである。
Figure 0005837824
Figure 0005837824
平ワイヤの引張り特性
マイクロスケール引張り試験を使用して、室温での平ワイヤの機械特性を求めた。試験は市販のFullam製引張りステージ内で行い、MTEST Windows(登録商標)ソフトウェアプログラムでこの引張りステージを観測および制御した。ステッピングモータにより、把持システムを介して変形を加え、一方、1つの把持ジョーの端部に連結されたロードセルで荷重を測定した。2つの把持ジョーに取り付けられた、標点距離の変化を測定する線形可変差動変圧器(LVDT)を使用して変位を求めた。試験の前に、標点距離内の異なる位置で少なくとも3回リボンの厚さおよび幅を慎重に測定した。次いで、標準厚さおよび標準幅として平均値を記録し、次の応力および歪み計算用の入力パラメータとして使用した。引張り試験用の初期標準長さは、リボンを固定した後、2つの把持ジョーの前面間のワイヤ長を測定して求めた値を用いて、約9mmに設定した。すべての試験は、歪み速度−0.001s−1での変位制御のもとで行った。10.5m/sで溶融紡糸した場合の、表1に示す各合金に対する、全伸び、極限引張り強度、およびヤング率を含む引張り試験結果の概要を表3に示している。なお、2つの試料PC7E8S1A12およびPC7E8S1A16は脆すぎて試験ができなかった。さらに、溶融紡糸プロセスに起因してたまに発生する巨視的欠陥により、局所領域で特性が低下することがあるため、各試料を3回測定したことを指摘しておく。表3に示すように、引張り強度値は比較的高く、1.08GPa〜3.72GPaであり、一方、全伸び値も同様に非常に高く、1.72%〜6.80%である。
Figure 0005837824
Figure 0005837824
Figure 0005837824
円形断面ワイヤ
Taylor−Ulitovskyワイヤ製造プロセスを使用して、表1に示す2つの合金、PC7E10S2A1およびPC7E10S1B2の多数の流れを生じさせた。なお、平ワイヤに対して利用したのと同様に、2つの合金を処理してインゴットにし、指状体に鋳造した。水冷却の有無を含む様々な条件で、および直径が約3μm〜約50μmの様々な太さで、約20の細く典型的なTaylor−Ulitovskyワイヤ製造用流れ(平均で約300m)を生じさせた。さらに、6つのより長い長さのワイヤを生成し、スプールに巻き付けた。ワイヤ長さ、全体径、およびガラスコーティング厚さを表4に示す。図3に、流れ#6のガラスコートマイクロワイヤを示すスプールの写真を示す。
Figure 0005837824
円形断面ワイヤの熱分析
Perkin Elmer DTA−7システムをオプションのDSC−7とともに使用して、固化したばかりのガラスコートマイクロワイヤに関する熱分析を行った。加熱速度10℃/分で示差熱分析(DTA)および示差走査熱量測定(DSC)を行い、超高純度アルゴンを流動させることによって試料の酸化を防止した。表5に、水冷却ありおよび水冷却なしで処理した、選択した円形断面のガラスコートマイクロワイヤの、ガラスから結晶への転移に関するDSCデータが示されている。示すように、すべての試料で、比較的大規模な、ガラスから結晶への転移が生じていて、固化したばかりのワイヤ状態がごくわずかな金属ガラスを含むことを示している。なお、結晶エンタルピーの値が低いが、無傷のガラスコートとともに測定したためであろう。PC7E10S2A1合金に対する水冷却有りおよび水冷却なしのDTA曲線と、PC7E10S1B2合金に対する水冷却有りおよび水冷却なしのDTA曲線とがそれぞれ図4および図5に示されている。図に明瞭に示すように、合金は、それら本来の高いレベルのガラス形成能力のために、処理条件および水冷却の有無に対して感応しない。平ワイヤ(リボン)およびガラスコート円形ワイヤの両方の形態のPC7E10S2A1ワイヤおよびPC7E10S1B2ワイヤに対するDTA曲線が、それぞれ図6および図7で比較されている。これらの図に示すように、結晶および溶融ピークは同じであり、平ワイヤ(リボン)およびガラスコート円形ワイヤの両方で、各合金に対して全く同じ化学組成および構造が得られたことを示している。
Figure 0005837824
円形断面ワイヤのSEM解析
円形断面ワイヤの構造を調べるために、選択した試料に対して走査電子顕微鏡撮影(SEM)を行った。Zeiss EVO−60走査電子顕微鏡を使用して、電子ビームエネルギー17.5kV、フィラメント電流2.4A、スポット寸法設定1000で試料の構造を観察した。図8に、ガラスコーティングが無傷であるワイヤを示す、スプール#6からのマイクロワイヤの後方散乱電子像(BSE)が示されている。図9に、ガラスコーティング付きのワイヤを示す、スプール#6のマイクロワイヤのBSE画像が示されており、先端付近でコーティングが除去されて裸のワイヤが見えている。図10に、ガラスコーティングが除去されたワイヤ構造を拡大して示す、スプール#6のマイクロワイヤの高倍率BSE画像が示されている。主にワイヤのガラス性のために、DTA/DSC結果と合致した構造が解像される見込みはない。一方、存在することも存在しないこともあるナノスケールの構造は、後方散乱電子検出の本質的な解像度限界のために、解像される見込みはない。
円形断面ワイヤの引張り試験
平ワイヤ試料に対して前述したものと同じシステムのマイクロスケール引張り試験を同様の手順で使用して、室温でのガラスコートマイクロワイヤの初期測定値が得られた。主な違いは、既存のロードセル(1,000lb)は大きすぎると思われるので、単一のワイヤ試料は測定しなかったことである。この場合に、撚ったワイヤロープを使用して測定を行った。スプール#6に対して、90本のワイヤに切断し、次いで、90本のワイヤすべてを一緒に撚って、図11に示すようなワイヤロープを形成した。
引張り試験を行い、得られた索具をSEMで調べた。実際のワイヤの断面積を測定し、破断したワイヤの数量を計数した。これにより、表6に示すような引張り強度値の推定が可能になった。なお、一部において、個々のワイヤが試験中にすべったと思われ、異常に高く不正確な伸び値となったため、引張り伸び値は提示されていない。DTA、SEM、および測定した引張り強度値から、平ワイヤおよびガラスコート円形ワイヤの両方の形態において、PC7E10S2A1合金およびPC7E10S1B2合金内に全く同様の構造が得られたと考えられる。したがって、引張り伸び値も同様であると考えられる。円形断面の方が、剪断帯相互作用に好ましいと予測されるので、円形ワイヤの引張り特性が平ワイヤより高いと見込まれ、おそらく確実である。これを示すものが図12に示されており、スプール#6からのワイヤに張力をかけ、次いでねじって、引張り歪みおよびねじれ歪みを両方生じさせると、このワイヤの相互作用剪断帯を明瞭に見ることができる。
Figure 0005837824
ガラスコートマイクロワイヤのTEM分析
マイクロワイヤ内のミクロ組織を調べるために、TEM顕微鏡撮影を行った。TEM観察用の電子透過領域を得るために、スプール#6のPC7E10S2A1ワイヤの試料を銅製ディスクに取り付けた。Gatan Precision Ion Polishing System (PIPS)を使用して、得られた試料をイオンミル処理し、PIPSはイオンビームエネルギーレベル約4keVで動作させた。イオンビーム入射角は、最初10°とし、次いで浸入後7°まで小さくし、さらに4°まで小さくして終了した。イオンミル処理後、いくつかのワイヤ断片にTEM顕微鏡法に適した薄い領域があった。図12に、スプール#6のPC7E10S2A1マイクロワイヤのTEM顕微鏡写真が示されており、両方の写真は、ワイヤの中心に近い薄い領域において異なる倍率で撮られている。図13の2つの顕微鏡写真の左隅に制限視野回折図形が示されている。図を見ると、回折図形から、ワイヤの構造は主に非晶質であると認められ、個々の結晶相がそれらの回折点から見られる。顕微鏡写真から分かるように、小さい結晶相または結晶群は非常に小さく、通常は1nm〜3nmの範囲にある。均一な小構造であることから、これらの小さい結晶相/群は、スピノーダルタイプの転移によりできると考えられる。孤立した結晶相/群がガラスマトリックス内に存在することから、ワイヤの構造をスピノーダルガラスマトリックス微細成分構造とみなすことができる。
いくつかの方法および実施形態に関する前述の説明は、例示を目的として提示された。それに尽きるまたはそれに限定することを意図するものではなく、上記の教示を考慮すると、多くの修正形態および変形形態が可能である。
100 ワイヤソー
102 基板
106 供給リール
112 切断領域
114 巻き取りリール
W ワイヤ

Claims (20)

  1. 43.0原子パーセント〜64.04原子パーセントの範囲で存在する鉄と、12.0原子パーセント〜19.0原子パーセントの範囲で存在するホウ素と、15.0原子パーセント〜17.0原子パーセントの範囲で存在するニッケルと、2.0原子パーセント〜21.0原子パーセントの範囲で存在するコバルトと、選択的に0.1原子パーセント〜4.52原子パーセントの範囲で存在する炭素と、選択的に0.4原子パーセント〜4.0原子パーセントの範囲で存在するシリコンとからなる鉄系ガラス合金からなるワイヤであって、スピノーダルガラスマトリックス微細成分を含み、
    前記ワイヤは平ワイヤまたは円形断面ワイヤであり、
    前記平ワイヤは厚さが140μm以下かつ幅が2mm以下であり、
    前記円形断面ワイヤは直径が140μm未満であるワイヤ。
  2. 長さが500m以上である、請求項1に記載のワイヤ。
  3. 請求項1に記載のワイヤを複数本撚ったワイヤ。
  4. 請求項3に記載のワイヤにおいて、複数本が100本以下であるワイヤ。
  5. スピノーダルガラスマトリックス微細成分構造を示す、請求項1に記載のワイヤ。
  6. 固相において粒径が0.1nm〜1.0μmの範囲内の構造単位の結合を示す、請求項1に記載のワイヤ。
  7. 1GPaを超える引張り強度を示す、請求項1に記載のワイヤ。
  8. 1.5%以上の引張り伸びを示す、請求項1に記載のワイヤ。
  9. ガラスでコーティングされた、請求項1に記載のワイヤ。
  10. モース硬度が7以上の粒子でコーティングされた、請求項1に記載のワイヤ。
  11. 43.0原子パーセント〜64.04原子パーセントの範囲で存在する鉄と、12.0原子パーセント〜19.0原子パーセントの範囲で存在するホウ素と、15.0原子パーセント〜17.0原子パーセントの範囲で存在するニッケルと、2.0原子パーセント〜21.0原子パーセントの範囲で存在するコバルトと、選択的に0.1原子パーセント〜4.52原子パーセントの範囲で存在する炭素と、選択的に0.4原子パーセント〜4.0原子パーセントの範囲で存在するシリコンとからなる鉄系ガラス合金からなるワイヤで基板を削るステップを含む、基板を切断する方法であって、前記ワイヤがスピノーダルガラスマトリックス微細成分を含み、
    前記ワイヤは平ワイヤまたは円形断面ワイヤであり、
    前記平ワイヤは厚さが140μm以下かつ幅が2mm以下であり、
    前記円形断面ワイヤは直径が140μm未満である、方法。
  12. 前記ワイヤが500m以上の長さを有する、請求項11に記載の方法。
  13. 前記削るステップをワイヤソーで行う、請求項11に記載の方法。
  14. 前記基板を切断領域で削り、前記切断領域にスラリーを供給するステップをさらに含む、請求項11に記載の方法。
  15. 前記基板をウェハまたはフィラメントに形成する、請求項11の方法。
  16. 43.0原子パーセント〜64.04原子パーセントの範囲で存在する鉄と、12.0原子パーセント〜19.0原子パーセントの範囲で存在するホウ素と、15.0原子パーセント〜17.0原子パーセントの範囲で存在するニッケルと、2.0原子パーセント〜21.0原子パーセントの範囲で存在するコバルトと、選択的に0.1原子パーセント〜4.52原子パーセントの範囲で存在する炭素と、選択的に0.4原子パーセント〜4.0原子パーセントの範囲で存在するシリコンとからなる鉄系ガラス合金を提供するために元素成分を溶融するステップと、前記鉄系ガラス合金をワイヤに形成するステップとを含む、ワイヤを形成する方法であって、前記ワイヤがスピノーダルガラスマトリックス微細成分を含み、
    前記ワイヤは平ワイヤまたは円形断面ワイヤであり、
    前記平ワイヤは厚さが140μm以下かつ幅が2mm以下であり、
    前記円形断面ワイヤは直径が140μm未満である、方法。
  17. 前記ワイヤをキャスティングプロセスによって形成する、請求項16に記載の方法。
  18. 前記キャスティングプロセスには、溶融紡糸が含まれる、請求項17に記載の方法。
  19. 前記ワイヤをTaylor−Ulitovskyワイヤキャスティングプロセスによって形成する、請求項16に記載の方法。
  20. 前記ワイヤが500m以上の長さを有する、請求項16に記載の方法。
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