JPH09143319A - ブロー成形性に優れた難燃性樹脂組成物および難燃性ブロー成形品 - Google Patents

ブロー成形性に優れた難燃性樹脂組成物および難燃性ブロー成形品

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JPH09143319A
JPH09143319A JP7304290A JP30429095A JPH09143319A JP H09143319 A JPH09143319 A JP H09143319A JP 7304290 A JP7304290 A JP 7304290A JP 30429095 A JP30429095 A JP 30429095A JP H09143319 A JPH09143319 A JP H09143319A
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flame
parts
vinyl
resin composition
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JP7304290A
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Inventor
Minoru Yasuda
稔 安田
Tousuke Hirata
東介 平田
Keiji Nakagawa
啓次 中川
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Toray Industries Inc
Original Assignee
Toray Industries Inc
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 優れたブロー成形性および難燃性を有するス
チレン系熱可塑性樹脂組成物、およびブロ−成形品。 【解決手段】 ゴム状重合体(a)存在下にシアン化ビ
ニル系単量体(b)、芳香族ビニル系単量体(c)およ
びさらに必要に応じその他のビニル系単量体(d)をグ
ラフト重合してなるゴム含有グラフト共重合体(I)1
0〜50重量部と、シアン化ビニル系単量体(b)と芳
香族ビニル系単量体(c)とからなり、シアン化ビニル
系単量体(b)の3連シーケンスの割合が10重量%以
下であり、かつ還元粘度ηsp/cが0.5〜1.5d
l/gの範囲にあるビニル系共重合体(II)10〜9
0重量部と、芳香族ビニル系単量体(c)とシアン化ビ
ニル系単量体(b)および/または他のビニル系単量体
(d)とからなるビニル系共重合体(III)0〜80
重量部とからなるスチレン系樹脂組成物100重量部に
対し、難燃剤(IV)10〜95重量部を配合。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、すぐれたブロー成
形性および難燃性を有する熱可塑性樹脂組成物、および
すぐれた難燃性、機械特性および生産性を有するブロ−
成形品に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ジエン系ゴムに代表されるゴム状重合体
に、アクリロニトリルやメタアクリロニトリルなどのシ
アン化ビニル系単量体およびスチレンやα−メチルスチ
レンなどの芳香族ビニル系単量体をグラフト共重合した
ゴム含有グラフト共重合体、またはこのゴム含有グラフ
ト共重合体をスチレン/アクリロニトリル共重合体など
の硬質ビニル系共重合体とブレンドしてなるいわゆるA
BS樹脂は、耐衝撃性、機械的強度および成形加工性に
すぐれていることから、汎用樹脂とエンジニアリングプ
ラスチックとの中間的な性質を持つ準エンジニアリング
プラスチックとして、OA機器や家電製品向けの用途に
幅広く使用されている。
【0003】そして、OA機器や家電製品用途に使用さ
れる樹脂には、難燃性が要求される場合が多いため、A
BS樹脂についても例えば特開平1−101350号公
報に開示されるような、有機ハロゲン化合物を添加して
難燃化する手段が知られており、さらにはUL規格94
法(米国:Underwriters Laboratories Inc.規格)に適
合した難燃性レベルを得るために、前記有機ハロゲン化
合物と三酸化アンチモンに代表されるアンチモン化合物
を併用する技術もすでに公知である。加えて、難燃性樹
脂組成物に非滴下性を付与するために、ノンドリップ剤
としてポリテトラフルオロエチレンパウダ−や塩素化ポ
リエチレンを添加する方法についても、特開昭59−9
8158号公報および特開昭53−65353号公報な
どにより知られている。
【0004】一方、中空製品を成形するブロ−成形法
は、ポリオレフィン樹脂を中心に展開されてきたが、こ
のブロ−成形法は比較的簡便な装置を用いて大型成形品
を得ることが可能であることから、ポリオレフィン樹脂
以外のエンジニアリングプラスチックを用いた構造部品
や大型部品を成形する技術として注目され、ABS樹脂
についても耐塗装性を改良したブロ−成形用樹脂組成物
(特開平3−243646号公報)および耐熱性を改良
したブロ−成形用樹脂組成物(特開平4−25431号
公報)などが提案されている。
【0005】しかしながら、上記特開平3−24364
6号公報および特開平4−25431号公報などで知ら
れているブロ−成形用ABS樹脂組成物は、耐塗装性、
耐熱性という点ではすぐれているが、ブロ−成形次の溶
融高温のため、成形品の色調が悪化する問題がある。ま
た、OA機器や家電製品用途に要求される難燃性を満た
すものではないばかりか、これらの樹脂に単に難燃剤を
添加したとしても、難燃性にすぐれかつ大型ブロ−成形
品に適用可能な材料を得ることは不可能であった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述した従
来技術における問題点の解決を課題として検討した結果
達成されたものである。したがって、本発明の目的は、
すぐれたブロ−成形性および難燃性を有するABS系熱
可塑性樹脂組成物、およびすぐれた難燃性、機械的特性
および生産性を有するブロ−成形品を提供することにあ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の目
的を達成すべく鋭意検討した結果、ゴム含有グラフト共
重合体とシアン化ビニル系単量体の3連シ−ケンスの含
有量を特定水準以下に抑え、かつ特定の粘度を有するビ
ニル系共重合体とを特定の割合で配合したスチレン系樹
脂組成物に対し難燃剤を添加することにより、すぐれた
ブロ−成形性、色調安定性および難燃性を有するスチレ
ン系熱可塑性樹脂組成物が得られ、また、前記スチレン
系熱可塑性樹脂組成物をブロ−成形することにより得ら
れたブロ−成形品はすぐれた難燃性、機械的性質および
生産性を発揮するものであることを見出だし、本発明に
到達した。 さらに上記難燃剤としては、有機ハロゲン
化合物、アンチモン化合物、ノンドリッピング剤および
塩基性無機安定剤を特定の割合で混合したものを用いる
ことが、難燃性およびブロ−成形性の点から最適である
ことも知見した。
【0008】すなわち本発明は、ゴム状重合体(a)の
存在下にシアン化ビニル系単量体(b)、芳香族ビニル
系単量体(c)およびさらに必要に応じてこれらと共重
合可能なその他のビニル系単量体(d)をグラフト重合
したゴム含有グラフト共重合体(I)10〜50重量部
と、シアン化ビニル系単量体(b)と芳香族ビニル系単
量体(c)からなり、シアン化ビニル系単量体(b)の
3連シ−ケンスの割合が10重量%以下であり、かつ還
元粘度ηsp/cが0.5〜1.5dl/gの範囲にあるビ
ニル系共重合体(II)10〜90重量部と、芳香族ビ
ニル単量体(c)とシアン化ビニル単量体(b)および
/またはこれらと共重合可能な他のビニル系単量体
(d)からなるビニル系共重合体(III)の1種以上
を0〜80重量部とからなるスチレン系樹脂組成物10
0重量部に対し、難燃剤(IV)10〜95重量部を配
合してなるブロー成形性に優れた難燃性樹脂組成物を提
供するものである。また、本発明の難燃性ブロー成形品
は上記の難燃性樹脂組成物をブロー成形することにより
得られたものである。
【0009】さらに上記難燃剤としては、有機ハロゲン
化合物(e)5〜50重量部、アンチモン化合物(f)
1〜20重量部、ノンドリッピング剤(g)0.1〜1
5重量部およびさらに必要に応じ塩基性無機安定剤
(h)0〜10重量部の配合が好ましく使用される。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳細に説明
する。本発明で用いるゴム含有グラフト共重合体(I)
を構成するゴム状重合体(a)とは、ジエン系ゴム、ア
クリル系ゴム、エチレン系ゴムなどであり、具体例とし
ては、ポリブタジエン、スチレン−ブタジエン共重合
体、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体、アクリル
酸ブチル−ブタジエン共重合体、メタクリル酸メチル−
ブタジエン共重合体、ポリイソプレンゴム、エチレン−
プロピレンラバ−、エチレン−プロピレン−ジエンラバ
−、エチレン−イソブチレンラバ−およびエチレン−ア
クリル酸メチルなどが挙げられ、これらのゴム状重合体
は、1種または2種以上の混合物で使用される。これら
のゴム状重合体はのうちでも、ポリブタジエン、スチレ
ン−ブタジエン共重合体およびアクリロニトリル−ブタ
ジエン共重合体に代表されるジエン系ゴムが特に好まし
く用いられる。
【0011】さらにゴム状重合体(a)の重量平均粒子
径は特に制限はないが、0.1〜2.0μmであること
が好ましく、特に0.2〜1.5μmが好ましい。重量
平均粒子径が0.1〜2.0μmの範囲外にあるとブロ
−成形品での十分な機械特性が発現しないため好ましく
ない。なお、ここで言うゴム粒子径は、アルギン酸ナト
リウム法により測定した値である。
【0012】本発明で用いるゴム含有グラフト共重合体
(I)およびビニル系共重合体(II、III)を構成
するシアン化ビニル系単量体(b)とは、重合可能な二
重結合およびシアノ基を有する化合物であり、具体例と
してはアクリロニトリルおよびメタクリロニトリルなど
が挙げられ、これらのシアン化ビニル系単量体のうち、
アクリロニトリルが特に好ましく用いられる。
【0013】本発明で用いるゴム含有グラフト共重合体
(I)およびビニル系共重合体(II、III)を構成
する芳香族ビニル単量体(c)とは、重合可能な二重結
合を有する芳香族化合物であり、具体例としては、スチ
レン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、ビニ
ルトルエン、t−ブチルスチレン、o−エチルスチレ
ン、o−クロロスチレンおよびo,p−ジクロロスチレ
ンなどが挙げられ、これらの芳香族ビニル系単量体のう
ち、スチレンおよびα−メチルスチレンが特に好ましく
用いられる。また、これらの1種または2種以上を用い
ることができる。
【0014】上記ゴム含有グラフト共重合体(I)およ
びビニル系共重合体(III)で用いられる共重合可能
な他のビニル系単量体(d)としては、メタクリル酸メ
チル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n−プロピ
ル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸t−ブチ
ル、メタクリル酸n−ヘキシル、メタクリル酸シクロヘ
キシル、メタクリル酸クロロメチルおよびメタクリル酸
2−クロロエチルなどの不飽和カルボン酸アルキルエス
テル、N−メチルマレイミド、N−シクロヘキシルマレ
イミド、N−フェニルマレイミドなどのマレイミド化合
物、無水マレイン酸、アクリル酸、メタクリル酸などの
不飽和カルボン酸、マレイン酸などの不飽和ジカルボン
酸、無水マレイン酸などの不飽和ジカルボン酸無水物、
およびアクリルアミドなどの不飽和アミド化合物が挙げ
られ、特にメタクリル酸、メタクリル酸メチル、N−フ
ェニルマレイミドが特に好ましく用いられる。なお、使
用する際には、これらの単量体を1種または2種以上使
用することができる。
【0015】本発明で使用するゴム含有グラフト共重合
体(I)における各成分の構成割合については特に制限
はないが、ゴム状重合体(a)が10〜80重量%、特
に20〜70重量%、シアン化ビニル系単量体(b)が
1〜50重量%、特に5〜40重量%、芳香族ビニル系
単量体(c)が、5〜70重量%、特に10〜50重量
%、他のビニル系単量体(d)が0〜50重量%、特に
0〜40重量%の範囲が好ましい。
【0016】また、ゴム含有グラフト共重合体(I)の
グラフト率は特に制限はないが、15〜100%である
ことが好ましい。特に20〜70%が好ましい。
【0017】なお、本発明でいうグラフト率は、グラフ
ト共重合体所定量(m)にアセトンを加え、3時間還流
し、この溶液を40分間遠心分離し不溶分を濾取し、こ
れを60℃で5時間減圧乾燥し、重量(n)を測定す
る。グラフト率は次式により算出した。ここでLはグラ
フト共重合体のゴム含有率である。 グラフト率(%)=[(n−m×L)/(m×L)]
【0018】本発明中で使用するビニル系共重合体(I
I)における各成分の構成割合については特に制限はな
いが、シアン化ビニル系単量体(b)10〜50重量
%、特に20〜40重量%、芳香族ビニル系単量体
(c)90〜50重量%、特に80〜60重量%の範囲
のが好ましい。
【0019】また、本発明におけるシアン化ビニル系共
重合体(II)中のシアン化ビニル系単量体の3連シー
ケンスとは、(式2)に表される当該共重合体中のセグ
メントであり、かかるセグメントを有する共重合体が高
温にさらされる状態では(式3)に示す分子内環化反応
が進むため、着色にいたると推定されている。
【0020】
【化2】
【化3】 本発明におけるシアン化ビニル系共重合体(II)中に
含まれる、シアン化ビニル系単量体の3連シーケンスの
割合は、10重量%以下である。10重量%を越えると
ブロー成形用熱可塑性樹脂組成物の溶融時の色調安定性
が悪くなり、好ましくない。8重量%未満であること
が、溶融時の色調安定性の点でより好ましい。このよう
なシアン化ビニル系単量体の3連シーケンスの割合が1
0重量%以下に制御された共重合体(II)は、残存単
量体中のシアン化ビニル系単量体成分割合を制御して重
合を行うことにより製造することができる。
【0021】また、ビニル系共重合体(II)は特定の
粘度を有すること、つまり還元粘度ηsp/cが0.5
〜1.5dl/g、特に0.7〜1.2dl/gの範囲
であることが重要な要件であり、還元粘度ηsp/cが
0.5dl/g未満ではブロ−成形時に良好なドロ−ダ
ウン性を得ることが困難になり、また、1.5dl/g
を越えるとブロ−成形加工性が低下するため好ましくな
い。
【0022】なお、本発明でいう還元粘度ηsp/cと
は、重合体0.2gをメチルエチルケトン50mlに溶
解し、粘度管を用いて30℃で流下時間を測定したの
ち、次式により計算した値である。 還元粘度 ηsp/c=[(t1/t0)−1]/c ただし式中、t1:試料溶液中の流下時間(秒) t0:ブランク溶液の流下時間(秒) c :測定用試料の樹脂濃度(g/100ml)
【0023】上記ビニル系共重合体(II)の還元粘度
ηsp/cを0.5〜1.5dl/gに調整の範囲に調
節する方法には特に制限はないが、例えば重合開始剤、
連鎖移動剤の添加時期、添加量の調整などの方法が挙げ
られる。
【0024】本発明において所望に応じて使用するビニ
ル系共重合体(III)における各成分の構成割合につ
いては特に制限はないが、芳香族ビニル系単量体(c)
10〜90重量%、特に20〜80重量%、シアン化ビ
ニル系単量体(b)が0〜50重量%、特に0〜40重
量%、他のビニル系単量体(d)が0〜80重量%、特
に0〜70重量%の範囲が好ましい。
【0025】本発明で使用するゴム含有グラフト共重合
体(I)およびビニル系共重合体(III)は、乳化重
合、懸濁重合、塊状重合および溶液重合などの公知の重
合方法で製造することができ、その重合方法自体には何
ら制限はない。本発明におけるビニル系共重合体(I
I)の重合方法としては芳香族ビニル系単量体を重合中
に適宜添加することによる残存単量体中のシアン化ビニ
ル系単量体含有量の制御、オリゴマーの低減および乳化
剤、溶媒などの副原料による溶融時の熱着色安定性の阻
害といった観点から水系懸濁重合が好ましい。
【0026】前記重合に用いられる懸濁安定剤として
は、粘土、硫酸バリウム、水酸化マグネシウム等の無機
系懸濁安定剤、ポリビニルアルコール、カルボキシメチ
ルセルロース、ポリアクリルアミド、メタクリル酸メチ
ル/アクリルアミド共重合体等の有機系懸濁安定剤など
が挙げられ、中でも有機系懸濁安定剤が溶融時の熱着色
安定性の面で好ましく、メタクリル酸メチル/アクリル
アミド共重合体がより好ましい。
【0027】前記重合に用いられる、仕込みモノマー総
量100重量部に対する分散媒体としての水の仕込み総
量は、モノマの良好な水中分散性の維持および水中への
シアン化ビニル系単量体の多量の溶解移行防止といった
観点から80〜350重量部の範囲から選ぶのが好まし
く、100〜200重量部がより好ましい。
【0028】前記重合に使用される重合開始剤としては
2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリ
ル),2,2’−アゾビス(2,4,4−トリメチルバ
レロニトリル)などのアゾニトリル化合物およびt−ブ
チルパーオキサイド,t−ブチルパーオキシネオデカネ
ート,t−ブチルパーオキシネオセキサノエート,t−
ブチルパ−オキシピバレートなどの有機過酸化物が挙げ
られ、これらは1種または2種以上併用して用いること
ができるが、中でもアゾニトリル化合物が重合速度の制
御が容易な点で特に好ましい。
【0029】また、ここで用いられる連鎖移動剤につい
てはn−オクチルメルカプタン,t−ドデシルメルカプ
タン,n−ドデシルメルカプタンなどのアルキルメルカ
プタン類などが挙げられる。これらの連鎖移動剤は1種
または2種以上併用して用いることができる。使用方法
としては一括添加、分割添加、または連続添加のいずれ
の方法でも差支えない。
【0030】また、本発明におけるビニル系共重合体
(II)を得るためには、シアン化ビニル系単量体の3
連シーケンスの割合の制御上、重合開始〜重合終了まで
の重合系内の残存単量体中のシアン化ビニル系単量体成
分割合を95重量%以下さらに好ましくは80重量%以
下に制御し、かつ重合開始から重合率10%経過時点ま
での残存単量体中のシアン化ビニル系単量体割合を70
重量%以上95重量%以下にするのが好ましい。残存単
量体中のシアン化ビニル系単量体割合は、重合開始剤の
量、重合禁止剤の添加、ストリッピングによるシアン化
ビニル系単量体の重合系内からの除去もしくはシアン化
ビニル系単量体以外の単量体の重合中の重合系内への添
加時期や添加量の調整などと適宜組合わせて行うことに
より、制御することができる。
【0031】上記ゴム含有グラフト共重合体(I)およ
びビニル系共重合体(II、III)からなるスチレン
系樹脂組成物における各成分の配合割合は、ゴム含有グ
ラフト共重合体(I)が10〜50重量部、特に15〜
40重量部、ビニル系共重合体(II)が10〜90重
量部、特に20〜80重量部、ビニル系共重合体(II
I)が0〜80重量部、特に0〜60重量部で、合計が
100重量部となる範囲にする必要があり、ゴム含有グ
ラフト共重合体(I)が10重量部未満では、耐衝撃性
などの機械的強度が不十分となり、50重量部を越える
と成形加工性および成形品外観が低下するため好ましく
ない。
【0032】また、スチレン系樹脂組成物におけるビニ
ル系共重合体(II)の配合割合が10重量部未満では
すぐれたブロ−成形性を得ることができず、90重量部
を越えると耐衝撃性などの機械的強度が低下するため好
ましくない。さらに、ビニル系共重合体(III)の配
合割合が80重量部を越えると、ブロ−成形性および耐
衝撃性などの機械的強度の両者がいずれも低下するため
好ましくない。
【0033】本発明で使用する難燃剤(IV)について
は、公知の難燃剤を制限なく使用することができるが、
なかでも有機ハロゲン化合物(e)、アンチモン化合物
(f)、ノンドリッピング剤(g)および塩基性無機安
定剤(h)を特定の割合で配合したものが好ましく使用
される。
【0034】有機ハロゲン化合物(e)としてはテトラ
ブロモフェノ−ルA(TBA)、デカブロモフェニルエ
−テル(DBP)、臭素化エポキシ樹脂および臭素化ポ
リカ−ボネ−トオリゴマなどが使用されるが、特に下記
式(1)で示される臭素化エポキシオリゴマが好ましく
使用される。
【0035】
【化4】 アンチモン化合物(f)としては、三酸化アンチモンお
よび五酸化アンチモンなどが用いられるが、特に三酸化
アンチモンが好ましく使用される。三酸化アンチモン
は、通常輝安鉱および金属アンチモンを溶融し、昇華法
により得られるが、その製造法自体には限定はない。た
だし、純度が99.5重量%以上であって、酸化鉛の含
有量が0.03重量%以下および三酸化砒素の含有量が
0.1重量%以下のものが好ましく使用される。
【0036】ノンドリッピング剤(g)としては塩素化
ポリエチレンやポリテトラフルオロエチレン(PTF
E)などが使用されるが、なかでも塩素化ポリエチレン
が好ましく使用される。塩素化ポリエチレンの具体例と
しては、塩素含有率が10〜40重量%で、180℃,
21.6kg荷重下でのメルトフローレートが2〜20
g/10分のものが特に好ましく使用される。
【0037】塩基性無機安定剤(h)としては、結晶性
ゼオライト、水酸化アルミニウム、およびハイドロタル
サイトなどが使用でき、これらを1種または2種以上組
合わせて使用することも可能である。なかでも結晶性ゼ
オライトが好ましく使用される。
【0038】本発明で使用する難燃剤(IV)の添加量
は前記スチレン系樹脂組成物100重量部に対して10
〜95重量部とする必要があり、特に15〜90重量部
が好ましい。 難燃剤(IV)の添加量が10重量部未
満では十分な難燃性が得られず、95重量部を越えると
耐衝撃性などの機械的強度が低下するため好ましくな
い。
【0039】また、難燃剤(IV)として使用する有機
ハロゲン化合物(e)の添加量は、上記スチレン系樹脂
組成物に100重量部に対して5〜50重量部、特に7
〜45重量部の範囲が好ましく、5重量部未満では十分
な難燃性が得られず、また50重量部を越えると耐衝撃
性などの機械的強度が低下するため好ましくない。
【0040】上記アンチモン化合物(f)の添加量は、
上記スチレン系樹脂組成物100重量部に対して1〜2
0重量部、特に3〜15重量部の範囲が好ましく、1重
量部未満では十分な難燃性が得られず、また50重量部
を越えると耐衝撃性などの機械的強度が低下するため好
ましくない。
【0041】上記ノンドリッピング剤(g)の添加量
は、上記スチレン系樹脂組成物100重量部に対して
0.1〜15重量部、特に3〜12重量部の範囲が好ま
しく、0.1重量部未満では十分なノンドリップ性が得
られず、また15重量部を越えると耐衝撃性などの機械
的強度が低下するため好ましくない。
【0042】上記塩基性無機化合物(h)の添加量は、
上記スチレン系樹脂組成物100重量部に対して0〜1
0重量部の範囲が好ましく、10重量部を越えると耐衝
撃性などの機械的強度が低下するため好ましくない。
【0043】なお、本発明の難燃性樹脂組成物には、本
来の目的を損なわない範囲で、ポリ塩化ビニル、ポリエ
チレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン、ナイロ
ン6、ナイロン66などのポリアミド、ポリエチレンテ
レフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリシク
ロヘキサンジメチルテレフタレートなどのポリエステ
ル、ポリカーボネートおよび各種エラストマーなどの他
の熱可塑性樹脂を配合することにより、成形用樹脂とし
ての性能を改良することができる。
【0044】さらに必要に応じて、ガラス繊維、金属繊
維、金属フレーク、炭素繊維などの補強剤や充填剤、
2,6−ジ−ブチル−4−メチルフェノ−ル、4,4´
−ブチリデン−ビス(3−メチル−6−t−ブチルフェ
ノ−ル)などのフェノ−ル系酸化防止剤、トリス(ミッ
クスド、モノおよびジノニルフェニル)ホスファイト、
ジフェニル・イソデシルホスファイトなどのフォスファ
イト系酸化防止剤、ジラウリルチオジプロピネ−ト、ジ
ミリスチルチオジプロピネ−トジアステリアルチオジプ
ロピネ−トなどの硫黄系酸化防止剤、2−ヒドロキシ−
4−オクトキシベンゾフェノン、2−(2−ヒドロキシ
−5−メチルフェニル)ベンゾトリアゾ−ルなどのベン
ゾトリアゾ−ル系などの紫外線吸収剤、ビス(2,2,
6,6−テトラメチル−4−ピペリジニル)などの光安
定剤、ヒドロキシルアルキルアミン、スルホン酸塩など
の帯電防止剤、エチレンビスステアリルアミド、金属石
鹸などの滑剤などを適宜混合することにより、さらに望
ましい物性、特性に調節することができる。
【0045】本発明の難燃性樹脂組成物の製造方法につ
いては特に制限はなく、例えばゴム含有グラフト共重合
体(I)、ビニル系共重合体(II、III)および難
燃剤(IV)からなる混合物またはこれにさらに他の添
加剤を配合してなる混合物を、バンバリーミキサー、ロ
ールおよび単軸または多軸押出機を用いて溶融混練する
方法などを採用することができる。
【0046】かくして得られる本発明の難燃性樹脂組成
物は、ブロ−成形性と難燃性が均衡にすぐれていること
から、主としてブロ−成形法によりブロ−成形品、特に
大型のブロ−成形品に成形されるが、ブロ−成形法とし
ては公知の方法を制限なく適用することができる。 そ
して、本発明のブロ−成形品は、難燃性、耐衝撃性など
の機械的特性およびブロ−成形性に代表される生産性が
すぐれており、特に自動車、自動2輪、電気機器、OA
機器用、家庭用品など大型成形品として有用である。
【0047】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明をさらに詳述す
るが、本発明はこれら実施例に限定されるものではな
い。また、以下に述べる実施例において、アイゾット衝
撃強度および難燃性は、難燃性樹脂組成物から射出成形
によりテストピ−スを成形し、下記の試験法にしたがっ
て測定した。
【0048】アイゾット衝撃強度:ASTM D25
6(23℃ 1/2インチノッチ付き)。
【0049】難燃性:UL規格94法(米国:Underw
riters Laboratories Inc.規格)に準拠し、試験片厚み
1.5mm で行った。
【0050】ビニル系共重合体(II)中のシアン化
ビニル系単量体の3連シーケンスの割合は、13C−NM
Rに現れるシアン化ビニル系単量体のα−炭素のシグナ
ルシフトが隣接モノマ種の違いで若干異なる事を利用
し、3連シーケンスの割合をそのシグナル積分値から定
量した。測定条件は以下の通りである。 装置 :JEOL JNM−GSX400型 観測周波数 :100.5MHz 溶媒 :DMSO−d6 濃度 :445mg/2.5mL 化学シフト基準:Me4 Si 温度 :110℃ 観測幅 :20000Hz データ点 :32K flip angle :90°(21μs) pulsedelaytime:5.0s 積算回数 :7400または8400 デカップリング:gated decoupling(without NOE)
【0051】ブロ−成形性および偏肉性については下
記の方法により評価した。 ブロー成形性:成形温度240℃で30cmのパリソン
を30秒間保持した場合のパリソン長さから、下記基準
により判定した。 ◎:ドローダウンしなかったもの ○:5cm以下のドローダウン △:5〜10cmのドローダウン ×:10cm以上ドローダウンしたもの 偏肉性:1000mlの角ビンをブロー成形し、肉厚分
布を目視にて観察し下記の基準にて判定した。
【0052】 ○:偏肉の少ないもの ×:偏肉の大きいもの
【0053】色調安定性:成形品の外観を以下の基準
にもとづいて判断した。 ○:外観が良好なもの ×:変色が著しいもの
【0054】[参考例1](ゴム含有グラフト共重合体
(I−1)の製造) 窒素置換した反応器に、純水120重量部、ブドウ糖
0.5重量部、ピロリン酸ナトリウム0.5重量部、硫
酸第一鉄0.005重量部およびポリブタジエンラテッ
クス(ゴム粒径0.4μm)50重量部(固形分換算)
を仕込み、撹拌しながら反応器内の温度が65℃に達し
た時点を重合開始時期として、スチレン35重量部、ア
クリロニトリル15重量部およびt−ドデシルメルカプ
タン0.3重量部からなる混合物を5時間かけて連続滴
下した。同時に平行してクメンハイドロパーオキサイド
0.25重量部、オレイン酸カリウム2.5重量部およ
び純水25重量部からなる水溶液を7時間かけて連続滴
下し、反応を完結させた。
【0055】得られたゴム含有グラフト共重合体ラテッ
クスを硫酸で凝固し、苛性ソーダで中和した後、洗浄、
濾過、乾燥することにより、パウダー状の表1に示す、
ゴム含有グラフト共重合体(I−1)を得た。
【0056】[参考例2](ゴム含有グラフト共重合体
(I−2)の製造) 参考例1の条件のうち、ポリブタジエンラテックス(ゴ
ム粒径0.25μm)45重量部(固形分換算)、アク
リロニトリル8部、スチレン28重量部、メチルメタク
リレ−ト19重量部に変更し実施し、表1記載のゴム含
有グラフト共重合体(I−2)を得た。
【0057】[参考例3](ゴム含有グラフト共重合体
(I−3)の製造) 参考例1の条件のうち、ポリブタジエンラテックス(ゴ
ム粒径0.25μm)45重量部(固形分換算)、アク
リロニトリル11部、スチレン28重量部、Nフェニル
マレイミド16重量部に変更し実施し、表1記載のゴム
含有グラフト共重合体(I−3)を得た。
【0058】[参考例4](ビニル系共重合体(II−
1)の製造) 容量が20リットルのステンレス製オートクレーブに、
メタクリル酸メチル/アクリエウアミド共重合体(特公
昭45−24151号記載)0.05重量部をイオン交
換水165重量部に溶解した溶液を入れて400rpm
で撹拌し、系内を窒素ガスで置換した。次に、アクリロ
ニトリル42重量部、スチレン4部、t−ドデシルメル
カプタン0.46重量部、2,2’−アゾビス(2,4
−ジメチルバレロニトリル)0.39部,2,2’−ア
ゾビスイソブチルニトリル0.05部の混合溶液を反応
系を攪拌しながら添加し、58℃に昇温し重合を開始し
た。重合開始から15分が経過した後オートクレーブ上
部に備え付けた供給ポンプからのスチレン54部を11
0分かけて添加した。この間、反応温度を65℃まで昇
温した。スチレンの反応系への添加終了後、50分かけ
て100℃まで昇温した。以降は、通常方法に従って、
反応系の冷却、ポリマーの分離、洗浄、乾燥を行って、
ビーズ状の表2記載のビニル系共重合体(II−1)を
得た。
【0059】[参考例5](ビニル系共重合体(II−
2)の製造) 参考例4の条件のうち、t−ドデシルメルカプタンを
0.6部にした以外は、参考例4と同様に同様の方法で
重合を行い、表2記載のビニル系共重合体(II−2)
を得た。
【0060】[参考例6](ビニル系共重合体(II−
3)の製造) 参考例4の条件のうち、t−ドデシルメルカプタンを0
部にした以外は、参考例4と同様に同様の方法で重合を
行い、表2記載のビニル系共重合体(II−3)を得
た。
【0061】[参考例7](ビニル系共重合体(II−
4)の製造) 参考例4の条件のうち、モノマ混合溶液のアクリロニト
リル、スチレンの添加量をそれぞれ40、60重量部と
し、スチレンの追添加を0部とし、あとは参考例4と同
様の方法で重合を行い、表2記載のビニル系共重合体
(II−4)を得た。
【0062】[参考例8](ビニル系共重合体(III
−1)の製造) 容量が20Lのステンレス製オートクレーブに、メタク
リル酸メチル/アクリルアミド共重合体(特公昭45−
24151号公報記載)0.05部をイオン交換水16
5部に溶解した溶液を400rpmで攪拌し、系内を窒
素ガスで置換した。次にスチレン75重量部、アクリロ
ニトリル25重量部、t−ドデシルメルカプタン0.4
6部、および2,2’−アゾビスイソブチルニトリル
0.15部の混合溶液を反応系を攪拌しながら添加し、
60℃に昇温し110分重合を行った。この後、100
℃まで50分かけて昇温し重合を完結させた。その後、
反応系の冷却、ポリマーの分離、洗浄、乾燥を行ない、
ビ−ズ状のビニル系共重合体(III−1)を得た。
【0063】[参考例9](ビニル系共重合体(III
−2)の製造) 参考例8と同様の方法により、スチレン40重量部、ア
クリロニトリル20重量部およびNフェニルマレイミド
40重量部を懸濁重合することにより、ビ−ズ状のビニ
ル系共重合体(III−2)を製造した。
【0064】[参考例10](難燃剤の準備) 難燃剤として以下の各種化合物を準備した。
【0065】e−1:臭素化エポキシオリゴマ(大日本
インキ(株)製) f−1:三酸化アンチモン(日本精鉱(株)製) g−1:塩素化ポリエチレン(ダイソー(株)製) h−1:結晶性ゼオライト(ユニオン昭和(株)製)
【表1】
【表2】 [実施例1〜9、比較例1〜6]上記の参考例1〜9で
得たゴム含有グラフト共重合体(I−1〜3)、ビニル
系共重合体(II−1〜4)、ビニル系共重合体(II
I−1、2)および難燃剤(e−1、f−1、g−1、
h−1)を、表3および表4に示した割合で、ヘンシェ
ルミキサにより混合した後、押出機により溶融混合、ペ
レット化した。得られた各ペレットを乾燥した後、射出
成形により試験片を成形して、アイゾット衝撃強度およ
び難燃性を評価すると共に、ブロ−成形を行って、ブロ
−成形性および偏肉性を評価した。 これらの結果を表
3、4に併せて示した。
【0066】
【表3】
【表4】 表3および表4の結果から明らかなように、本発明の難
燃性樹脂組成物(実施例1〜9)は難燃性、耐衝撃性に
代表される機械的強度およびブロ−成形性が均衡にすぐ
れている。 これに対し、規定された粘度を外れるビニ
ル系共重合体を用いた比較例1および2ではブロ−成形
性が劣り、ゴム含有グラフト共重合体の配合量が少ない
比較例3では耐衝撃性が劣り、難燃剤の配合量が少ない
比較例4では難燃性が劣り、難燃剤の配合量が多い比較
例5ではブロ−成形性が劣り、3連シ−ケンスが多い比
較例8においては色調安定性が劣っている。
【0067】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の難燃性樹
脂組成物は、色調安定性、ブロ−成形性および難燃性が
均衡にすぐれていることから、ブロ−成形法により大型
のブロ−成形品を成形するための工業材料としての理想
特性を備えている。 また、本発明のブロ−成形品は難
燃性、耐衝撃性などの機械的性質およびブロ−成形性に
代表される生産性がすぐれており特に自動車、自動2
輪、電気機器、OA機器、家庭用品などの大型成形品と
して有用である。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08K 3/00 C08K 3/00 3/22 KFV 3/22 KFV C08L 23/28 LDA C08L 23/28 LDA 55/02 LMB 55/02 LMB LME LME LMF LMF 63/00 NJN 63/00 NJN // B29K 25:00 55:02

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ゴム状重合体(a)の存在下にシアン化
    ビニル系単量体(b)、芳香族ビニル系単量体(c)お
    よびさらに必要に応じてこれらと共重合可能なその他の
    ビニル系単量体(d)をグラフト重合したゴム含有グラ
    フト共重合体(I)10〜50重量部と、シアン化ビニ
    ル系単量体(b)と芳香族ビニル系単量体(c)からな
    り、シアン化ビニル系単量体(b)の3連シ−ケンスの
    割合が10重量%以下であり、かつ還元粘度ηsp/cが
    0.5〜1.5dl/gの範囲にあるビニル系共重合体
    (II)10〜90重量部と、芳香族ビニル単量体
    (c)とシアン化ビニル単量体(b)および/またはこ
    れらと共重合可能な他のビニル系単量体(d)からなる
    ビニル系共重合体(III)の1種以上を0〜80重量
    部とからなるスチレン系樹脂組成物100重量部に対
    し、難燃剤(IV)10〜95重量部を配合してなるブ
    ロー成形性にすぐれた難燃性樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 難燃剤(IV)として有機ハロゲン化合
    物(e)5〜50重量部、アンチモン化合物(f)1〜
    20重量部、ノンドリッピング剤(g)0.1〜15重
    量部およびさらに必要に応じ塩基性無機安定剤(h)0
    〜10重量部を配合してなることを特徴とする請求項1
    に記載のブロー成形性に優れた難燃性樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 有機ハロゲン化合物(e)として下記式
    (1)で示される臭素化エポキシオリゴマを用いたこと
    を特徴とする請求項1または2に記載のブロー成形性に
    優れた難燃性樹脂組成物。 【化1】
  4. 【請求項4】 アンチモン化合物(f)として三酸化ア
    ンチモンを用いたことを特徴とする請求項1〜3のいず
    れか1項記載のブロー成形性に優れた難燃性樹脂組成
    物。
  5. 【請求項5】 ノンドリッピング剤(g)として塩素化
    ポリエチレンを用いたことを特徴とする請求項1〜4の
    いずれか1項記載のブロー成形性に優れた難燃性樹脂組
    成物。
  6. 【請求項6】 塩基性無機安定剤(h)として結晶性ゼ
    オライトを用いたことを特徴とする請求項1〜5のいず
    れか1項記載のブロー成形性に優れた難燃性樹脂組成
    物。
  7. 【請求項7】 請求項1〜6のいずれか1項に記載の難
    燃性樹脂組成物をブロ−成形することにより得られたこ
    とを特徴とする難燃性ブロ−成形品。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2008056796A (ja) * 2006-08-31 2008-03-13 Hitachi Cable Ltd 難燃性樹脂組成物及び電線・ケーブル
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