JPH09143215A - オレフィン重合用触媒 - Google Patents

オレフィン重合用触媒

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JPH09143215A
JPH09143215A JP30125795A JP30125795A JPH09143215A JP H09143215 A JPH09143215 A JP H09143215A JP 30125795 A JP30125795 A JP 30125795A JP 30125795 A JP30125795 A JP 30125795A JP H09143215 A JPH09143215 A JP H09143215A
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JP
Japan
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group
polymerization
alkaline earth
earth metal
periodic table
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JP30125795A
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English (en)
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Shigeru Igai
滋 猪飼
Koji Imaoka
孝治 今岡
Masato Murakami
村上  真人
Yoshiyuki Kai
甲斐  義幸
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Ube Corp
Original Assignee
Ube Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 (A)下式(1)で示される周期律表第II族
アルカリ土類金属化合物と(B)周期律表第I 乃至III
族主元素の有機金属化合物との組み合わせからなるオレ
フィン重合触媒系。L2-m MXm (1)(式中、Mは
周期律表第II族アルカリ土類金属、Xは水素、ハロゲ
ン、炭素数1から12の炭化水素基、又は炭素数1から12
の炭化水素オキシ基、Lはシクロペンタジエニル基、置
換シクロペンタジエニル基、ピラゾイルボレート基、又
はカルボラン基を示し、mは 0から 1の数である。) 【効果】 アルカリ土類金属化合物を用いる新規のオレ
フィン重合用シングルサイト触媒系を提供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、新規なオレフィン
重合用触媒に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、オレフィン重合触媒として高活性
で、生成ポリマーの分子量分布、共重合における組成分
布が狭く、物性の優れたオレフィン重合体を得ることが
できるTi、Zr、Hf、V 等のメタロセン型錯体とメチルア
ルモキサン等の有機アルミニウムオキシ化合物との組み
合わせからなる触媒系が注目されている。これらはMacr
omlecular Science,1994年,C34, No3, 439頁, Progress
Polymer Science,1995年,20 巻,309頁, 同459 頁,Jour
nal Organometallic Chemistry,1995年,497巻,No 1-2
に詳細に記載されている。しかしながら、活性を高める
ためには高価なメチルアルモキサンを大量に使用する必
要がある。
【0003】特表平1-501950号公報、同1-502036号公
報、特開平3-163088号公報、同3-139504号公報には、高
価な有機アルミニウムオキシ化合物を使用せずに活性化
剤又はイオン化剤として活性プロトンを含有するアニオ
ン性硼素化合物のアンモニウム塩とメタロセン化合物と
の組み合わせからなるオレフィン重合活性を有する触媒
系が開示されている。また、特開平3-179006号公報にお
いては活性プロトンを含有しないアニオン性硼素化合物
のトリフェニルカルベニウム塩、同3-207703号公報では
さらに少量の有機アルミニウムを加えた触媒系が開示さ
れている。しかし高価なメチルアルモキサンを使用しな
い触媒系においても、代替のイオン化合物の安全性が不
明である。
【0004】オレフィンの重合触媒になるメタロセンの
金属としては、周期律表第IVB族元素が最もよく知られ
ているが、その他、触媒、1994年、36巻、8 号、572
頁、高分子論文集、1994年、51巻、10号、637 頁に記載
されているように、Ta、Nb等の周期律表第V B族元素、
Sc、ランタノイド元素なども最近多く報告されている。
特にランタノイド元素のメタロセン触媒系は有機アルミ
ニウムオキシ化合物を必要としないが、錯体の合成が非
常に難しく、安定性が悪い。
【0005】一方、周期律表第II族アルカリ土類の有機
金属化合物については、特開平1-259016号公報、同3-88
805 号公報にブタジエンの重合触媒として、Journal of
Polymer Science 1974 年、12巻、1131頁にアルカリ土
類のメタロセンによるメタクリル酸メチル、スチレンの
重合が示されている。いずれもアニオン重合機構が推定
され、アルカリ土類金属錯体によるエチレン等のオレフ
ィン重合については全く知られていない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従来と違って遷移金属
を全く含まず、高価な助触媒を多量に必要としない新規
なオレフィン重合用の金属錯体触媒の開発が望まれてい
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、(A)下式
(1)で示される周期律表第II族アルカリ土類金属化合
物と(B)周期律表第I 乃至III 族主元素の有機金属化
合物との組み合わせからなるオレフィン重合触媒系。 L2-m MXm (1) (式中、Mは周期律表第II族アルカリ土類金属、Xは水
素、ハロゲン、炭素数1から12の炭化水素基、又は炭素
数1から12の炭化水素オキシ基、Lはシクロペンタジエ
ニル基、置換シクロペンタジエニル基、ピラゾイルボレ
ート基、又はカルボラン基を示し、mは 0から 1の数で
ある。)に関する。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明の式1で示される周期律表
第II族アルカリ土類金属としてはCa、Sr、Baである。X
は水素、ハロゲン、炭素数1から12の炭化水素基、又は
炭素数1から12の炭化水素オキシ基であるが、シリル基
を含有する炭化水素基、炭化水素オキシ基も含まれる。
Xとして好ましいのは、ハロゲンとして塩素原子、臭素
原子、炭化水素基としてメチル基、ベンジル基、ネオペ
ンチル基、トリメチルシリルメチル基、ビストリメチル
シリルメチル基、炭化水素オキシ基としてメトキシ基、
エトキシ基、イソプロポキシ基、t- ブトキシ基などが
挙げられる。Lはシクロペンタジエニル基、あるいは置
換シクロペンタジエニル基であり、置換シクロペンタジ
エニル基としては、メチル- 、ジメチル- 、トリメチル
- 、テトラメチル- 、ペンタメチル- 、メチルブチル-
、ジブチル- 、フェニル- シクロペンタジエニル基、
置換基が環を形成しているインデニル基、フルオレニル
基、及び置換インデニル基、フルオレニル基が挙げられ
る。Lとしては、さらにジピラゾイルボレート基、トリ
ピラゾイルボレート基、ビス(ジメチルピラゾイル)ボ
レート基、トリス(ジメチルピラゾイル)ボレート基、
又はカルボラン基(C2B9H11 -) であってもよい。
【0009】本発明では式1で示される周期律表第II族
アルカリ土類金属化合物と周期律表第I 乃至III 族主元
素の有機金属化合物との組合せでオレフィンの重合を行
う。本発明で助触媒としての周期律表第I 乃至III 族主
元素の有機金属化合物としては、メチルリチウム、ブチ
ルリチウム、フェニルリチウム、ベンジルリチウム、ネ
オペンチルリチウム、トリメチルシリルメチルリチウ
ム、ビストリメチルシリルメチルリチウム、ジブチルマ
グネシウム、トリメチルアルミニウム、トリエチルアル
ミニウム、トリイソブチルアルミニウム、トリヘキシル
アルミニウム、トリオクチルアルミニウムを挙げること
ができる。有機金属化合物としては、有機リチウムが特
に好ましい。
【0010】さらに、有機金属化合物としては、エチル
マグネシウムクロライド、ブチルマグネシウムクロライ
ド、ジメチルアルミニウムクロライド、ジエチルアルミ
ニウムクロライド、セスキエチルアルミニウムクロライ
ド、エチルアルミニウムジクロライドのような有機金属
ハロゲン化合物、ジエチルアルミニウムハイドライド、
セスキエチルアルミニウムハイドライドのような水素化
有機金属化合物も含まれる。また有機金属化合物は、二
種類以上併用することができる。
【0011】本発明において助触媒としての周期律表第
I 乃至III 族主元素の有機金属化合物は、それと錯体を
形成できる電子供与体と併用することが好ましい。電子
供与体としては、リビングアニオン重合で対カチオンを
安定化するものとして良く知られたアミン化合物、エー
テル化合物類が望ましい。好ましいアミン化合物の具体
例としては、テトラメチルエチレンジアミン、テトラエ
チルエチレンジアミン、テトラメチルジエチレントリア
ミン、ペンタメチルジエチレントリアミン、ビピリジ
ル、フェナントロリン、ヘキサメチルホスホリックトリ
アミッドを挙げることができる。
【0012】本発明においては、アルカリ土類金属化合
物又は、アルカリ土類金属化合物及び前記の各種の助触
媒を無機化合物、又は有機高分子化合物に担持して用い
ることができる。担体としての無機化合物としては、無
機酸化物、無機塩化物、無機水酸化物が好ましく、少量
の炭酸塩、硫酸塩を含有したものも採用できる。特に好
ましいものは無機酸化物であり、シリカ、アルミナ、マ
グネシア、チタニア、ジルコニア、カルシアなどを挙げ
ことができる。これらの無機酸化物は、平均粒子径が 5
〜150 μ、比表面積が2 〜800m2/g の多孔性微粒子が好
ましく、例えば100 〜800 ℃で熱処理して用いることが
できる。
【0013】有機高分子化合物としては、側鎖に芳香族
環、置換芳香族環、あるいはヒドロキシ基、カルボキシ
ル基、エステル基、ハロゲン原子などの官能基を有する
ものが好ましい。具体例としては、エチレン、プロピレ
ン、ポリブテンなどの化学変成によって前記官能基を有
するαオレフィンホモポリマー、αオレフィンコポリマ
ー、アクリル酸、メタクリル酸、塩化ビニル、ビニルア
ルコール、スチレン、ジビニルベンゼンなどのホモポリ
マー、共重合体、さらにそれらの化学変成物を挙げるこ
とができる。
【0014】これらの有機高分子化合物は、平均粒子径
が 5〜250 μの球状微粒子が用いられる。遷移金属化合
物及び/又はイオン性化合物を担持することによって、
触媒の重合反応器への付着による汚染を防止することが
できる。本発明においては、特に限定されないが、前記
の触媒系で、以下のような方法でオレフィンを重合する
ことができる。ただし、本発明においてオレフィン重合
とは、異種オレフィンの共重合も含む。
【0015】〔N〕あるいは〔M〕と、[P]あるい
は[Q]とを予め接触させた後、オレフィンの重合を行
う。 〔N〕あるいは〔M〕とオレフィンとを予め接触した
後、[P]あるいは〔Q〕を接触させてオレフィンの重
合を行う。 [P]あるいは〔Q〕とオレフィンとを予め接触した
後、〔N〕あるいは〔M〕を接触させてオレフィンの重
合を行う。 〔N〕と〔P〕を混合した後、担体と接触させ、担持
触媒を分離してオレフィンの重合を行う。 〔N〕と担体とを接触した後、〔P〕を接触し、担持
触媒を分離してオレフィンの重合を行う。 〔P〕と担体とを接触した後、〔N〕を接触し、担持
触媒を分離してオレフィンの重合を行う。
【0016】ただし、上記において、〔N〕、〔M〕、
[P]、[Q]は、以下のものを表す。 〔N〕:アルカリ土類金属化合物の炭化水素あるいはハ
ロゲン化炭化水素の溶液。 〔M〕:アルカリ土類金属化合物の炭化水素あるいはハ
ロゲン化炭化水素のスラリー。 [P]:周期律表第I 乃至III 族主元素の有機金属化合
物の炭化水素あるいはハロゲン化炭化水素の溶液。 [Q]:周期律表第I 乃至III 族主元素の有機金属化合
物の炭化水素あるいはハロゲン化炭化水素のスラリ−。
【0017】各成分を溶解、スラリー化するための炭化
水素溶媒としては、例えば、ヘキサン、ヘプタン、オク
タン、シクロヘキサン、ミネラルオイル、ベンゼン、ト
ルエン、キシレン等の不活性炭化水素、ハロゲン化炭化
水素溶媒としては、クロロホルム、メチレンクロライ
ド、ジクロロエタン、クロロベンゼンなどを挙げること
ができる。
【0018】上記において、各成分の接触は、通常0 〜
100 ℃、10〜180 分行う。各成分の使用量は、主元素の
有機金属化合物/アルカリ土類金属化合物のモル比は通
常0.1 〜100 、好ましくは1 〜50、特に好ましくは1 〜
10、電子供与体/アルカリ土類金属化合物のモル比は、
通常0.1 〜100 、好ましくは1 〜10である。
【0019】本発明でのオレフィン重合は、通常担持触
媒を使用する流動、あるいは攪拌気相法、不活性炭化水
素溶媒中でのスラリー法、高温下、不活性炭化水素溶媒
中での溶液法、高温・高圧重合法いずれの重合方法にも
採用できる。重合条件は、例えば、気相法あるいはスラ
リー法においては、温度5 〜110 ℃、時間10〜360 分、
圧力が常圧〜100kg/cm2 、溶液法では、温度100 〜250
℃、時間 1〜60分、圧力が10〜300kg/cm2 下で、高温高
圧重合法では、温度120 〜300 ℃、 5〜600 秒、圧力が
400kg/cm2 以上で行われる。
【0020】また、重合活性の向上、生成ポリマーの固
体触媒の形状保持、本重合反応容器への触媒導入の容易
さ、重合反応容器への触媒付着防止、気相反応容器中で
の流動性向上などを目的として、オレフィンを前記の各
種重合方法に従って、予め予備重合したものを本重合で
触媒として使用することができる。予備重合は、例え
ば、不活性炭化水素溶媒中でのスラリー法において、通
常 5〜80℃、 5〜60分の条件で行うことができる。
【0021】本発明での重合に使用されるオレフィンの
具体例としては、エチレン、プロピレン、ブテン-1、4-
メチルペンテン-1、ヘキセン-1、オクテン-1などの非環
状モノオレフィン、シクロペンテン、シクロヘキセン、
ノルボルネンなどの環状モノオレフィンを挙げることが
できる。また、本発明においては上記オレフィンの共重
合も含まれる。さらに重合、共重合において、少量のジ
シクロペンタジエン、5-エチリデン-2- ノルボルネン、
あるいは1,5-ヘキサジエンなどの非共役ジオレフィンを
用いることができる。
【0022】
【実施例】実施例において「重合活性」とは、重合反応
に使用した遷移金属化合物触媒の遷移金属 1ミリモル当
たりの重合体収量(g) である。分子量は、ポリスチレン
を標準物質として用いたGPC から求めた重量平均分子量
Mwによって評価した。融点は DSCによって測定した。以
下、実施例をもって本発明を説明するが、これらの実施
例によって限定されるものではない。
【0023】合成例1 〔アルカリ土類金属化合物の調製〕 ビス(η5-ペンタメチルシクロペンタジエニル)カルシ
ウムの合成 窒素雰囲気下、金属カルシウム(削り屑状)0.40g 、ペ
ンタメチルシクロペンタジエン3.14ml、ジエチルエーテ
ル25mlの混合物を-78 ℃に冷却し、液化アンモニア25ml
を気化させて吹き込みながら撹拌した。その後、-30 ℃
以下に1時間保ったのち、徐々に室温まで昇温するにま
かせた。室温で終夜撹拌したのち、ジエチルエーテル22
0ml を加えて5時間加熱還流した。不溶物をろ別して得
られた溶液を濃縮乾固することにより、ビス(η5-ペン
タメチルシクロペンタジエニル)(ジエチルエーテル)
カルシウムの無色の結晶1.55g を得た。この結晶をトル
エン85mlに溶解し、40分かけてトルエンを加熱留去し
た。残査を再びトルエン85mlに溶解し、40分かけてトル
エンを加熱留去することをさらに3回繰り返した。淡黄
色の残査をペンタン300ml に溶解し、不溶物をろ別し
て、透明な溶液を得た。この溶液を濃縮し、-78 ℃に冷
却することにより、ビス(η5-ペンタメチルシクロペン
タジエニル)カルシウムの無色の結晶を得た。母液を濃
縮、冷却することにより、全部で0.75g の結晶を得た。
キレート滴定より求められたCa量は13.2%(理論値12.9%
)であった。
【0024】NMRスペクトルは以下の共鳴線を示し
た。1 H−NMR(C6 6 ):d 2.00(s、30H )13 C−NMR(C6 6 ):d 10.79 、111.94
【0025】合成例2 ビス(η5-ペンタメチルシクロペンタジエニル)ストロ
ンチウムの合成 窒素雰囲気下、無水ヨウ化ストロンチウム3.29g と、ナ
トリウムペンタメチルシクロペンタジエニド2.89g を室
温でジエチルエーテル300ml 中に懸濁させ、5日間撹拌
した。生成したヨウ化ナトリウムをろ別して無色透明の
溶液を得た。この溶液を濃縮乾固することにより、ビス
(η5-ペンタメチルシクロペンタジエニル)(ジエチル
エーテル)ストロンチウムの無色の結晶2.49g を得た。
この結晶をトルエン100ml に溶解し、50分かけてトルエ
ンを加熱留去した。残査を再びトルエン100ml に溶解
し、50分かけてトルエンを加熱留去することをさらに4
回繰り返した。淡黄色の残査をペンタン350ml に溶解
し、不溶物をろ別して透明な溶液を得た。この溶液を濃
縮し、-78 ℃に冷却することによりビス(η5-ペンタメ
チルシクロペンタジエニル)ストロンチウムの無色の結
晶を得た。母液を濃縮、冷却することにより、全部で1.
45g の結晶を得た。キレート滴定より求められたSr量は
24.1% (理論値24.5% )であった。
【0026】NMRスペクトルは以下の共鳴線を示し
た。1 H−NMR(C6 6 ):d 2.01(s、30H )13 C−NMR(C6 6 ):d 10.92 、113.33
【0027】合成例3 ビス(η5-ペンタメチルシクロペンタジエニル)バリウ
ムの合成 窒素雰囲気下、金属バリウム(削り屑状)1.81g 、ペン
タメチルシクロペンタジエン4.13ml、テトラヒドロフラ
ン30mlの混合物を液化アンモニア10mlを気化させて吹き
込みながら室温で撹拌した。終夜撹拌したのち、不溶物
をろ別して得られた溶液を濃縮乾固することにより、ビ
ス(η5-ペンタメチルシクロペンタジエニル)ビス(テ
トラヒドロフラン)バリウムの無色の結晶を得た。この
結晶をトルエン80mlに溶解し、40分かけてトルエンを加
熱留去した。残査を再びトルエン80mlに溶解し、40分か
けてトルエンを加熱留去することをさらに4回繰り返し
た。淡黄色の残査をトルエン80mlに溶解し、不溶物をろ
別して、淡黄色の溶液を得た。この溶液を濃縮し、-78
℃に冷却することにより、ビス(η5-ペンタメチルシク
ロペンタジエニル)バリウムの無色の結晶を得た。母液
を濃縮、冷却することにより、全部で0.67g の結晶を得
た。キレート滴定より求められたBa量は31.4% (理論値
33.7% )であった。
【0028】NMRスペクトルは以下の共鳴線を示し
た。1 H−NMR(C6 6 ):d 2.02(s、30H )13 C−NMR(C6 6 ):d 11.18 、114.19
【0029】実施例1 〔エチレンの重合〕乾燥後窒素置換した攪拌装置付き50
0ml セパラブルフラスコにトルエンを200ml、次いでト
リイソブチルアルミニウム(TIBA)を50μmol 導入した。
そして、エチレンを1000ml/min. の速度で流通しながら
40℃まで上昇した。その後、助触媒として有機リチウム
としてn-BuLi 300μmol を注入し、合成例1で調製した
Ca化合物 150μmol をトルエン溶液として添加すること
により重合を開始した。 3時間反応を続けた後、エタノ
ール溶液 5 ml を加え重合を停止し、さらにエタノール
を1L加え、よく洗浄後、ろ過、減圧乾燥(40℃, 20時
間)して白色のエチレン重合体を16g/mol.M.h.atm.の収
率で得た。
【0030】実施例2 〔エチレンの重合〕アルカリ土類金属化合物として、合
成例2にて調製したものを用いたこと以外は、実施例1
と同様の方法にて行った。その結果、白色のエチレン重
合体を 103g/mol.M.h.atm.の収率で得た。
【0031】実施例3 〔エチレンの重合〕アルカリ土類金属化合物として、合
成例3にて調製したものを用いたこと以外は、実施例1
と同様の方法にて行った。その結果、白色のエチレン重
合体を 182g/mol.M.h.atm.の収率で得た。DSC で求めた
このポリマーの融点は136.00℃であった。
【0032】実施例4 〔エチレンの重合〕有機リチウムとしてのn-BuLiの代わ
りに、n-BuLiとテトラメチレンジアミン(TMEDA) とを
1:1の割合で予めトルエン中で予備接触したものを 300
μmol 注入したこと以外は、実施例1と同様の方法にて
行った。その結果、白色のエチレン重合体を22g/mol.M.
h.atm.の収率で得た。
【0033】実施例5 〔エチレンの重合〕アルカリ土類金属化合物として、合
成例2にて調製したものを用いたこと以外は、実施例4
と同様の方法にて行った。その結果、白色のエチレン重
合体を 278g/mol.M.h.atm.の収率で得た。
【0034】実施例6 〔エチレンの重合〕アルカリ土類金属化合物として、合
成例3にて調製したものを用いたこと以外は、実施例4
と同様の方法にて行った。その結果、白色のエチレン重
合体を 353g/mol.M.h.atm.の収率で得た。DSC で測定し
たこのポリマーの融点は136.00℃であった。
【0035】比較例1 〔エチレンの重合〕アルカリ土類金属化合物を加えない
以外は実施例3と同様の方法にて行った。その結果、ポ
リマーは全く得られなかった。
【0036】比較例2 〔エチレンの重合〕助触媒としてn-BuLiおよびトリイソ
ブチルアルミニウム(TIBA)を加えない以外は、実施例3
と同様の方法にて行った。その結果、ポリマーは全く得
られなかった。
【0037】
【発明の効果】本発明においては、アルカリ土類金属化
合物を用いる新規のオレフィン重合用シングルサイト触
媒系を提供する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 甲斐 義幸 千葉県市原市五井南海岸8番の1 宇部興 産株式会社高分子研究所内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)下式(1)で示される周期律表第
    II族アルカリ土類金属化合物と(B)周期律表第I 乃至
    III 族主元素の有機金属化合物との組み合わせからなる
    オレフィン重合触媒系。 L2-m MXm (1) (式中、Mは周期律表第II族アルカリ土類金属、Xは水
    素、ハロゲン、炭素数1から12の炭化水素基、又は炭素
    数1から12の炭化水素オキシ基、Lはシクロペンタジエ
    ニル基、置換シクロペンタジエニル基、ピラゾイルボレ
    ート基、又はカルボラン基を示し、mは 0から 1の数で
    ある。)
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