JP2583244B2 - エチレン共重合体の製造法 - Google Patents
エチレン共重合体の製造法Info
- Publication number
- JP2583244B2 JP2583244B2 JP62259190A JP25919087A JP2583244B2 JP 2583244 B2 JP2583244 B2 JP 2583244B2 JP 62259190 A JP62259190 A JP 62259190A JP 25919087 A JP25919087 A JP 25919087A JP 2583244 B2 JP2583244 B2 JP 2583244B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- alumoxane
- polymerization
- ethylene
- component
- zirconium
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Landscapes
- Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)
- Transition And Organic Metals Composition Catalysts For Addition Polymerization (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 技術分野 本発明は、エチレン共重合体の製造法に関するもので
ある。更に詳しくは、本発明は、特定の担持触媒の存在
下、エチレンと炭素数3〜10のα−オレフインを気相法
の態様で重合させて密度が0.86〜0.93g/cm3のエチレン
共重合体の製造法に関するものである。
ある。更に詳しくは、本発明は、特定の担持触媒の存在
下、エチレンと炭素数3〜10のα−オレフインを気相法
の態様で重合させて密度が0.86〜0.93g/cm3のエチレン
共重合体の製造法に関するものである。
先行技術 最近、ビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジ
クロリドとメチルアルモキサンとからなる触媒が、エチ
レンとヘキセンの共重合において非常に高い重合活性が
得られると同時に、水素、コモノマーに対する感度が高
く、又Q値(Mw/Mnの比)で3以下のランダム性に優れ
た共重合体が得られる等の優れた特徴を有していること
が判り、注目をあびている。〔Studies in Surface Sci
ence&Catalysis“Catalytic Polymerization of Olefi
ns"p293−304、Kodansha/Elsevia(1986)、W.Kaminsky
「Preparation of Special Polyolefins from Soluble
Zirconium Compounds With Aluminoxane as Cocatalys
t」〕 この触媒系は重合用溶媒に溶解する均一系触媒であ
り、ポリマー粒子の原型となるべき触媒粒子が存在しな
い為、実質的にポリマー粒子の形成下に重合を行う気相
重合に用いた場合、きれいな粒子形成反応が進行せず、
ポリマーの凝集による塊状ポリマーの生成や、ポリマー
の反応器壁への付着がおこり、長期正常運転は不可能で
ある等の問題がある。
クロリドとメチルアルモキサンとからなる触媒が、エチ
レンとヘキセンの共重合において非常に高い重合活性が
得られると同時に、水素、コモノマーに対する感度が高
く、又Q値(Mw/Mnの比)で3以下のランダム性に優れ
た共重合体が得られる等の優れた特徴を有していること
が判り、注目をあびている。〔Studies in Surface Sci
ence&Catalysis“Catalytic Polymerization of Olefi
ns"p293−304、Kodansha/Elsevia(1986)、W.Kaminsky
「Preparation of Special Polyolefins from Soluble
Zirconium Compounds With Aluminoxane as Cocatalys
t」〕 この触媒系は重合用溶媒に溶解する均一系触媒であ
り、ポリマー粒子の原型となるべき触媒粒子が存在しな
い為、実質的にポリマー粒子の形成下に重合を行う気相
重合に用いた場合、きれいな粒子形成反応が進行せず、
ポリマーの凝集による塊状ポリマーの生成や、ポリマー
の反応器壁への付着がおこり、長期正常運転は不可能で
ある等の問題がある。
この問題を解決する為に触媒成分をSiO2等の無機酸化
物担体に担持する方法が提案されている(特開昭60−10
8610号、同61−296008号各公報参照)。
物担体に担持する方法が提案されている(特開昭60−10
8610号、同61−296008号各公報参照)。
しかしながら、この方法では担体触媒成分当りの活性
が低く、さらに本発明者らの知見によれば、活性が発現
する迄に誘導期が存在するという気相法にとつては致命
的な欠点があり、さらに改良が望まれるところである。
気相流動床のように、下方から上方へ流れる反応ガスに
よつてポリマー粒子を流動させて重合を行わせる気相流
動重合法では、重合槽に導入された固体触媒成分が重合
する迄に長い誘導期を有し、反応器に導入されても速や
かに活性を発現することがない場合、流動ガスにより固
体触媒成分が循環系へ同伴され、循環系で重合が進行し
てたちまちのうちに循環系閉塞をおこし、長期安定運転
は全く不可能である。このように気相重合法において誘
導期の存在は工業化適用上致命的欠陥となる。
が低く、さらに本発明者らの知見によれば、活性が発現
する迄に誘導期が存在するという気相法にとつては致命
的な欠点があり、さらに改良が望まれるところである。
気相流動床のように、下方から上方へ流れる反応ガスに
よつてポリマー粒子を流動させて重合を行わせる気相流
動重合法では、重合槽に導入された固体触媒成分が重合
する迄に長い誘導期を有し、反応器に導入されても速や
かに活性を発現することがない場合、流動ガスにより固
体触媒成分が循環系へ同伴され、循環系で重合が進行し
てたちまちのうちに循環系閉塞をおこし、長期安定運転
は全く不可能である。このように気相重合法において誘
導期の存在は工業化適用上致命的欠陥となる。
発明の要旨 本発明は、下記成分(A)および成分(B)を組合せ
た触媒の存在下、エチレンと炭素数3〜10のα−オレフ
インを共重合させて密度が0.86〜0.93g/cm3のエチレン
共重合体を気相法の態様で製造する方法において、成分
(B)のアルモキサンが3w/v%以下の芳香族炭化水素溶
液であることを特徴とするエチレン共重合体の製造法を
提供するものである。
た触媒の存在下、エチレンと炭素数3〜10のα−オレフ
インを共重合させて密度が0.86〜0.93g/cm3のエチレン
共重合体を気相法の態様で製造する方法において、成分
(B)のアルモキサンが3w/v%以下の芳香族炭化水素溶
液であることを特徴とするエチレン共重合体の製造法を
提供するものである。
(A):アルモキサンで処理した多孔性無機酸化物担体
に、共役5員環とπ結合したジルコニウム化合物を担持
させた固体成分、 (B):アルモキサン。
に、共役5員環とπ結合したジルコニウム化合物を担持
させた固体成分、 (B):アルモキサン。
発明の効果 本発明の方法によれば、気相重合において最も避ける
べき重合開始時の誘導期の発生が無くなり、かつ固体触
媒成分当りの活性も高い。更に、使用される固体触媒成
分から重合活性成分である共役5員環とπ結合したジル
コニウム化合物が重合系で担体から外れることが無い為
と思われる理由で、重合系でポリマーの凝集による塊状
ポリマーの形成が生ずることもなく、安定した重合(粒
子形成)が進行する。
べき重合開始時の誘導期の発生が無くなり、かつ固体触
媒成分当りの活性も高い。更に、使用される固体触媒成
分から重合活性成分である共役5員環とπ結合したジル
コニウム化合物が重合系で担体から外れることが無い為
と思われる理由で、重合系でポリマーの凝集による塊状
ポリマーの形成が生ずることもなく、安定した重合(粒
子形成)が進行する。
本発明の上記効果のうち重合開始時の誘導期の発生抑
制には、用いるアルモキサンが3w/v%以下の芳香族炭化
水素溶液であることが重要で、この濃度以上のアルモキ
サンを使用すると重合開始時の誘導期が発生する。
制には、用いるアルモキサンが3w/v%以下の芳香族炭化
水素溶液であることが重要で、この濃度以上のアルモキ
サンを使用すると重合開始時の誘導期が発生する。
発明の具体的説明 本発明の方法に用いられる触媒は、下記成分(A)及
び成分(B)を組合せたものである。
び成分(B)を組合せたものである。
成分(A) 成分(A)は、アルモキサンで処理した多孔性無機酸
化物担体に、共役5員環とπ結合したジルコニウム化合
物を担持させた固体成分である。
化物担体に、共役5員環とπ結合したジルコニウム化合
物を担持させた固体成分である。
成分(A)に使用される多孔性無機酸化物担体は、シ
リカ、アルミナ、シリカアルミナ、酸化チタン、酸化マ
グネシウムなど公知の無機金属酸化物であり、表面積50
〜500m2/g(BET法)、細孔容積0.2〜2.5C.C./g、平均粒
径10〜80μの粒子が好ましい。これらは通常表面水を吸
着しているので、脱水乾燥(窒素又は空気雰囲気中では
150〜900℃程度で行うことができる)して、表面水を除
去して使用する。
リカ、アルミナ、シリカアルミナ、酸化チタン、酸化マ
グネシウムなど公知の無機金属酸化物であり、表面積50
〜500m2/g(BET法)、細孔容積0.2〜2.5C.C./g、平均粒
径10〜80μの粒子が好ましい。これらは通常表面水を吸
着しているので、脱水乾燥(窒素又は空気雰囲気中では
150〜900℃程度で行うことができる)して、表面水を除
去して使用する。
上記無機金属酸化物の中でもシリカ、アルミナが特に
好ましい。
好ましい。
上記多孔性無機酸化物担体の処理に用いられるアルモ
キサンは、後述する触媒成分(B)のアルモキサンから
選んで使用される。
キサンは、後述する触媒成分(B)のアルモキサンから
選んで使用される。
アルモキサンと該酸化物担体との接触は、通常ベンゼ
ン、トルエン等の有機溶媒中に両成分を順次又は同時に
添加して行われ、20〜100℃の温度で30分〜20時間接触
させる。アルモキサンの濃度に特別の制限はなく、アル
モキサン/酸化物担体重量比を0.07〜1.2で処理する。
処理された担体は、上ズミにアルモキサンが検出されな
くなる迄前記有機溶媒で洗浄する。これにより、酸化物
担体中のAl原子をして2〜10重量%の範囲にすることが
でき、この様に調製されたものが好ましい。
ン、トルエン等の有機溶媒中に両成分を順次又は同時に
添加して行われ、20〜100℃の温度で30分〜20時間接触
させる。アルモキサンの濃度に特別の制限はなく、アル
モキサン/酸化物担体重量比を0.07〜1.2で処理する。
処理された担体は、上ズミにアルモキサンが検出されな
くなる迄前記有機溶媒で洗浄する。これにより、酸化物
担体中のAl原子をして2〜10重量%の範囲にすることが
でき、この様に調製されたものが好ましい。
かくして得られる担体に担持される、成分(A)の主
たる活性成分である共役5員環とπ結合したジルコニウ
ム化合物は、公知のものが使用でき、例えばビス(シク
ロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、ビス(シ
クロペンタジエニル)ジルコニウムクロリドヒドリド、
ビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジメチル、
ビス(メチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジク
ロリド、ビス(ジメチルシクロペンタジエニル)ジルコ
ニウムジクロリド、ビス(ペンタメチルシクロペンタジ
エニル)ジルコニウムジクロリド、ビス(エチルシクロ
ペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、ビス(n−
ブチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリ
ド、ビスインデニルジルコニウムジクロリド、エチレン
ビスインデニルジルコニウムジクロリド、エチレンビス
(4,5,6,7−テトラヒドロ−1−インデニル)ジルコニ
ウムジクロリド等のジルコノセン化合物が例示できる。
たる活性成分である共役5員環とπ結合したジルコニウ
ム化合物は、公知のものが使用でき、例えばビス(シク
ロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、ビス(シ
クロペンタジエニル)ジルコニウムクロリドヒドリド、
ビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジメチル、
ビス(メチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジク
ロリド、ビス(ジメチルシクロペンタジエニル)ジルコ
ニウムジクロリド、ビス(ペンタメチルシクロペンタジ
エニル)ジルコニウムジクロリド、ビス(エチルシクロ
ペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、ビス(n−
ブチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリ
ド、ビスインデニルジルコニウムジクロリド、エチレン
ビスインデニルジルコニウムジクロリド、エチレンビス
(4,5,6,7−テトラヒドロ−1−インデニル)ジルコニ
ウムジクロリド等のジルコノセン化合物が例示できる。
これらの中でもビス(シクロペンタジエニル)ジルコ
ニウムジクロリド、ビス(メチルシクロペンタジエニ
ル)ジルコニウムジクロリド、ビス(ペンタメチルシク
ロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、ビス(n
−ブチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリ
ド等が好ましく使用できる。
ニウムジクロリド、ビス(メチルシクロペンタジエニ
ル)ジルコニウムジクロリド、ビス(ペンタメチルシク
ロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、ビス(n
−ブチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリ
ド等が好ましく使用できる。
上記アルモキサン処理された酸化物担体への共役5員
環とπ結合したジルコニウム化合物の担持は、通常ベン
ゼン、トルエン等の有機溶媒中に両成分を順次又は同時
に添加して行なわれ、20〜100℃の温度で30分〜10時間
接触させる。該ジルコニウム化合物は比較的溶媒にとけ
にくいので、あらかじめ溶解した後、該酸化物担体と接
触させるのがよい。該ジルコニウム化合物濃度には特に
制限はなく、ジルコニウム原子/該酸化物担体重量比0.
002〜0.04で接触する。この接触したものを、前記溶媒
で十分洗浄した後、酸化物担体中の遷移金属原子として
0.1〜0.9重量%に、好ましくは0.1〜0.5重量%にするこ
とができる。このようにして合成された酸化物担体担持
触媒成分は乾燥され窒素下に保存される。
環とπ結合したジルコニウム化合物の担持は、通常ベン
ゼン、トルエン等の有機溶媒中に両成分を順次又は同時
に添加して行なわれ、20〜100℃の温度で30分〜10時間
接触させる。該ジルコニウム化合物は比較的溶媒にとけ
にくいので、あらかじめ溶解した後、該酸化物担体と接
触させるのがよい。該ジルコニウム化合物濃度には特に
制限はなく、ジルコニウム原子/該酸化物担体重量比0.
002〜0.04で接触する。この接触したものを、前記溶媒
で十分洗浄した後、酸化物担体中の遷移金属原子として
0.1〜0.9重量%に、好ましくは0.1〜0.5重量%にするこ
とができる。このようにして合成された酸化物担体担持
触媒成分は乾燥され窒素下に保存される。
成分(B)のアルモキサンは、トリアルキルアルミニ
ウムと水との反応で得られる公知のものが使用できる。
ウムと水との反応で得られる公知のものが使用できる。
このアルモキサンの製造法としては、例えばベンゼ
ン、トルエン等の有機溶媒に、トリアルキルアルミニウ
ムを加え、しかるのちに硫酸銅5水塩などの結晶水を有
する塩を入れ、−40〜60℃位の温度条件下で反応させれ
ば目的とするアルモキサンが得られる。通常使用される
水の量は、トリアルキルアルミニウムに対してモル比で
0.5〜1.5である。得られたアルモキサンは、線状又は環
状の重合アルミニウム化合物である。
ン、トルエン等の有機溶媒に、トリアルキルアルミニウ
ムを加え、しかるのちに硫酸銅5水塩などの結晶水を有
する塩を入れ、−40〜60℃位の温度条件下で反応させれ
ば目的とするアルモキサンが得られる。通常使用される
水の量は、トリアルキルアルミニウムに対してモル比で
0.5〜1.5である。得られたアルモキサンは、線状又は環
状の重合アルミニウム化合物である。
アルモキサン製造に用いられるトリアルキルアルミニ
ウムとしては、トリメチルアルミニウム、トリエチルア
ルミニウム、トリヘキシルアルミニウム等があるが、ト
リメチルアルミニウムが特に好ましい。
ウムとしては、トリメチルアルミニウム、トリエチルア
ルミニウム、トリヘキシルアルミニウム等があるが、ト
リメチルアルミニウムが特に好ましい。
このアルモキサンを、濃度が3w/v%以下、普通は3〜
0.1w/v%、好ましくは3〜1w/v%のベンゼン、トルエン
等の芳香族炭化水素溶液、好ましくはトルエンの溶液が
使用される。この芳香族炭化水素溶液は、他の不活性な
ペンタン、ヘキサン、ヘプタン等の炭化水素を含んでい
てもよい。これはアルモキサンの合成の段階で3w/v%以
下になるように調製してもよく、アルモキサンの合成後
に希釈してもかまわない。3w/v%を越えるアルモキサン
の芳香族炭化水素溶液を使用した場合、重合は速やかに
開始されず、長い誘導期を有する為、アルモキサンの濃
度は極めて重要である。
0.1w/v%、好ましくは3〜1w/v%のベンゼン、トルエン
等の芳香族炭化水素溶液、好ましくはトルエンの溶液が
使用される。この芳香族炭化水素溶液は、他の不活性な
ペンタン、ヘキサン、ヘプタン等の炭化水素を含んでい
てもよい。これはアルモキサンの合成の段階で3w/v%以
下になるように調製してもよく、アルモキサンの合成後
に希釈してもかまわない。3w/v%を越えるアルモキサン
の芳香族炭化水素溶液を使用した場合、重合は速やかに
開始されず、長い誘導期を有する為、アルモキサンの濃
度は極めて重要である。
成分(B)と成分(A)の使用割合は、Al/Zr原子比
で150〜10000、好ましくは450〜5000である。
で150〜10000、好ましくは450〜5000である。
エチレンと炭素数3〜10のα−オレフインの重合は、
実質的に重合溶媒を使用しない気相法の態様で実施さ
れ、生成する共重合体が反応系のガスで流動状態を維持
しながら重合が進行する流動床気相法、撹拌翼で流動を
維持しながら重合が進行する撹拌式気相法のいずれでも
実施できる。又、連続重合、回分重合のいずれも可能で
ある。重合圧力及びエチレン分圧は常圧〜50kg/cm2であ
り、重合温度は20〜95℃、好ましくは50〜85℃である。
重合温度は生成するエチレン共重合体の密度と分子量に
よつて変更され、低密度である程ポリマーの融着防止の
為に低い温度が採用され、又高分子である程、連鎖移動
を低くする為に低い重合温度が採用される。
実質的に重合溶媒を使用しない気相法の態様で実施さ
れ、生成する共重合体が反応系のガスで流動状態を維持
しながら重合が進行する流動床気相法、撹拌翼で流動を
維持しながら重合が進行する撹拌式気相法のいずれでも
実施できる。又、連続重合、回分重合のいずれも可能で
ある。重合圧力及びエチレン分圧は常圧〜50kg/cm2であ
り、重合温度は20〜95℃、好ましくは50〜85℃である。
重合温度は生成するエチレン共重合体の密度と分子量に
よつて変更され、低密度である程ポリマーの融着防止の
為に低い温度が採用され、又高分子である程、連鎖移動
を低くする為に低い重合温度が採用される。
本発明の方法において、得られるエチレン共重合体の
分子量、密度は、共役5員環に付加する炭化水素基を変
更することにより変更することができる。
分子量、密度は、共役5員環に付加する炭化水素基を変
更することにより変更することができる。
本発明の方法において、重合時間は30分〜10時間好ま
しくは2〜5時間である。
しくは2〜5時間である。
本発明に使用される炭素数3〜10のα−オレフインと
してはプロピレン、ブテン、ヘキセン、4−メチルペン
テン−1、オクテン、デセン及びこれらの混合物であ
る。密度0.86〜0.93g/cm3のエチレン共重合体を生成す
る為に、これらのα−オレフインは一般に約1〜25モル
%の割合でエチレン共重合体中に含まれる。
してはプロピレン、ブテン、ヘキセン、4−メチルペン
テン−1、オクテン、デセン及びこれらの混合物であ
る。密度0.86〜0.93g/cm3のエチレン共重合体を生成す
る為に、これらのα−オレフインは一般に約1〜25モル
%の割合でエチレン共重合体中に含まれる。
重合に際してのこれらエチレン共重合体の分子量調節
は公知の手段、例えば水素、重合温度等により行うこと
ができ、水素を増加する又は重合温度を上げる等により
容易に分子量を低下することができる。
は公知の手段、例えば水素、重合温度等により行うこと
ができ、水素を増加する又は重合温度を上げる等により
容易に分子量を低下することができる。
実験例 実施例−1 (アルモキサンの調製) トリメチルアルミニウム48.2gを含むトルエン溶液565
mlに、撹拌下硫酸銅5水塩50gを0℃で、5gづつ5分間
隔で投入する。終了後ゆつくりと25℃に昇温し、25℃で
2時間、さらに35℃に昇温して2日間反応させる。残存
する硫酸銅の固体を分離し、アルモキサンのトルエン溶
液を得る。メチルアルモキサンの濃度は27.3mg/ml(2.7
w/v%)であつた。
mlに、撹拌下硫酸銅5水塩50gを0℃で、5gづつ5分間
隔で投入する。終了後ゆつくりと25℃に昇温し、25℃で
2時間、さらに35℃に昇温して2日間反応させる。残存
する硫酸銅の固体を分離し、アルモキサンのトルエン溶
液を得る。メチルアルモキサンの濃度は27.3mg/ml(2.7
w/v%)であつた。
(シリカとメチルアルモキサンの反応) 窒素気流中、600℃で4時間乾燥したデビソン社製「9
52」シリカ10gを上記アルモキサン−トルエン溶液120ml
(アルモキサン3.3g)に添加し、60℃で1時間反応させ
た後、トルエンで十分に洗浄し、未反応アルモキサンを
除去する。
52」シリカ10gを上記アルモキサン−トルエン溶液120ml
(アルモキサン3.3g)に添加し、60℃で1時間反応させ
た後、トルエンで十分に洗浄し、未反応アルモキサンを
除去する。
(上記メチルアルモキサン処理シリカとビスシクロペン
タジエニルジルコニウムジクロリドの反応) 上記メチルアルモキサン処理シリカ−トルエンスラリ
ーに0.25gのビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウ
ムジクロリドを加え、25℃で2時間反応させた後、トル
エンで洗浄し、40℃で減圧乾燥する。得られた固体触媒
を窒素下で保存する。固体触媒1g中に57mlのAl、2.4mg
のZrを含む。
タジエニルジルコニウムジクロリドの反応) 上記メチルアルモキサン処理シリカ−トルエンスラリ
ーに0.25gのビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウ
ムジクロリドを加え、25℃で2時間反応させた後、トル
エンで洗浄し、40℃で減圧乾燥する。得られた固体触媒
を窒素下で保存する。固体触媒1g中に57mlのAl、2.4mg
のZrを含む。
(エチレンとブテンの共重合) 種ポリマーとしてメルトインデツクス1.2g/10分、密
度0.920g/cm3のカサ密度0.40g/C.C.のリニヤローデンシ
テイポリエチレン粒子30gを入れた内容積1.5のオート
クレーブに、60℃で前記アルモキサン溶液7.1ml(アル
モキサン193mg)を加え10分間分散させる。前記固体触
媒0.19gを加えさらに5分間分散させた。液化ブテン6C.
C.を圧入し、ブテン2.5モル%含有するエチレンで9kg/c
m2−Gまで昇圧した。重合はただちに開始し、前記ブテ
ン含有エチレンで吸収を補いながら2時間重合した。そ
の結果、84gのポリマーを得た。この重合の固体触媒当
りの収率は440、ジルコニウム原子当りの収率は17.9万
である。ポリマー全体のメルトインデツクス1.1g/10
分、密度0.922g/cm3、ポリマーカサ密度0.41g/C.C.であ
つた。加成性が成立するとした計算によれば(メルトイ
ンデツクスは対数表現加成性を使用)、生成したポリマ
ーのメルトインデツクスは1.1g/10分、密度0.923g/cm3
と予想できる。
度0.920g/cm3のカサ密度0.40g/C.C.のリニヤローデンシ
テイポリエチレン粒子30gを入れた内容積1.5のオート
クレーブに、60℃で前記アルモキサン溶液7.1ml(アル
モキサン193mg)を加え10分間分散させる。前記固体触
媒0.19gを加えさらに5分間分散させた。液化ブテン6C.
C.を圧入し、ブテン2.5モル%含有するエチレンで9kg/c
m2−Gまで昇圧した。重合はただちに開始し、前記ブテ
ン含有エチレンで吸収を補いながら2時間重合した。そ
の結果、84gのポリマーを得た。この重合の固体触媒当
りの収率は440、ジルコニウム原子当りの収率は17.9万
である。ポリマー全体のメルトインデツクス1.1g/10
分、密度0.922g/cm3、ポリマーカサ密度0.41g/C.C.であ
つた。加成性が成立するとした計算によれば(メルトイ
ンデツクスは対数表現加成性を使用)、生成したポリマ
ーのメルトインデツクスは1.1g/10分、密度0.923g/cm3
と予想できる。
比較例−1 実施例−1で使用した固体触媒成分(A)を0.77g使
用し、外部からアルモキサンを追加しないで固体触媒成
分(A)のみを使用したこと以外は実施例−1と同様に
エチレンとブテンの共重合を行つた。その結果、17gの
ポリマーを得た。固体触媒当りの収率はわずかに12で、
ジルコニウム原子当りの収率は5000と低かつた。
用し、外部からアルモキサンを追加しないで固体触媒成
分(A)のみを使用したこと以外は実施例−1と同様に
エチレンとブテンの共重合を行つた。その結果、17gの
ポリマーを得た。固体触媒当りの収率はわずかに12で、
ジルコニウム原子当りの収率は5000と低かつた。
比較例−2 前記アルモキサンのトルエン溶液を濃縮し、アルモキ
サン74.4mg/ml(7.4w/v%)の溶液を調製した。この高
濃度アルモキサン溶液2.6ml(アルモキサン193mg)と、
実施例−1で使用した固体触媒を0.18g使用する以外は
実施例−1と全く同様にエチレンとブテンの共重合を行
つた。その結果、74g(固体触媒当りの収率は410)のポ
リマーを得たが、全圧9kg/cm2に昇圧後も重合はただち
に開始せず、エチレンの吸収が始まるまでに10分間を要
した。
サン74.4mg/ml(7.4w/v%)の溶液を調製した。この高
濃度アルモキサン溶液2.6ml(アルモキサン193mg)と、
実施例−1で使用した固体触媒を0.18g使用する以外は
実施例−1と全く同様にエチレンとブテンの共重合を行
つた。その結果、74g(固体触媒当りの収率は410)のポ
リマーを得たが、全圧9kg/cm2に昇圧後も重合はただち
に開始せず、エチレンの吸収が始まるまでに10分間を要
した。
第1図は、チーグラー触媒に関する本発明の技術内容の
理解を助けるためのものである。
理解を助けるためのものである。
Claims (1)
- 【請求項1】下記成分(A)および成分(B)を組合せ
た触媒の存在下、エチレンと炭素数3〜10のα−オレフ
インを共重合させて密度が0.86〜0.93g/cm3のエチレン
共重合体を気相法の態様で製造する方法において、成分
(B)のアルモキサンが3w/v%以下の芳香族炭化水素溶
液であることを特徴とするエチレン共重合体の製造法。 (A):アルモキサンで処理した多孔性無機酸化物担体
に、共役5員環とπ結合したジルコニウム化合物を担持
させた固体成分、 (B):アルモキサン。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62259190A JP2583244B2 (ja) | 1987-10-14 | 1987-10-14 | エチレン共重合体の製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62259190A JP2583244B2 (ja) | 1987-10-14 | 1987-10-14 | エチレン共重合体の製造法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH01101315A JPH01101315A (ja) | 1989-04-19 |
JP2583244B2 true JP2583244B2 (ja) | 1997-02-19 |
Family
ID=17330624
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP62259190A Expired - Lifetime JP2583244B2 (ja) | 1987-10-14 | 1987-10-14 | エチレン共重合体の製造法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2583244B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
MY107639A (en) * | 1990-04-18 | 1996-05-30 | Mitsui Chemicals Incorporated | Process for the preparation of an ethylene copolymer and an olefin polymer, and catalyst for olefin polymeri -zation |
US5604043A (en) | 1993-09-20 | 1997-02-18 | W.R. Grace & Co.-Conn. | Heat shrinkable films containing single site catalyzed copolymers having long chain branching |
US5739368A (en) * | 1996-05-10 | 1998-04-14 | Albemarle Corporation | Use of heat treated alumoxanes in preparing supported catalysts |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0832733B2 (ja) * | 1986-08-22 | 1996-03-29 | 三井石油化学工業株式会社 | オレフインの重合方法 |
JPH0832735B2 (ja) * | 1986-08-26 | 1996-03-29 | 三井石油化学工業株式会社 | オレフインの重合方法 |
-
1987
- 1987-10-14 JP JP62259190A patent/JP2583244B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH01101315A (ja) | 1989-04-19 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
EP0313386B1 (en) | Process for producing ethylene copolymers | |
KR100262245B1 (ko) | 지지된 올레핀 중합촉매, 그의 제법 및 용도 | |
JP3760130B2 (ja) | 担持された触媒系の製造方法及び重合方法でのその使用 | |
US6187880B1 (en) | Process for producing an olefin polymer using a metallocene | |
JP2775069B2 (ja) | シリカゲル担持メタロセンアルモキサン触媒の製法 | |
US20020077432A1 (en) | Copolymerization of olefins | |
EP1123941A1 (en) | Method for making and using a supported metallocene catalyst system | |
JPS61108610A (ja) | ポリオレフインの製造方法 | |
JPH10508630A (ja) | 2モードの分子量分布のエチレンポリマー及びコポリマーのための触媒 | |
US7005400B2 (en) | Component of catalyst for polymerizing olefin, catalyst for polymerizing olefin and process for polymerizing olefin | |
JPH0284405A (ja) | エチレン重合体の製造法 | |
JPH06336502A (ja) | オレフィン重合用触媒およびオレフィンの重合方法 | |
JP2001514686A (ja) | アルカ−1−エンを重合させるための担持触媒組成物 | |
EA019145B1 (ru) | Активирующие подложки на основе перфторированных бороновых кислот | |
JP2583244B2 (ja) | エチレン共重合体の製造法 | |
PT839835E (pt) | Catalisadores organometalicos para a polimerizacao e copolimerizacao de alfa-olefinas | |
JP2001521047A (ja) | プロセス | |
JPH11228613A (ja) | オレフィン重合用固体触媒成分 | |
JP4104667B2 (ja) | 重合方法 | |
US6482967B2 (en) | Metallocenes, polymerization catalyst systems, their preparation, and use | |
JP2006500459A (ja) | オレフィンの重合方法 | |
EP0812860B1 (en) | Processes to produce organo-aluminoxane compositions | |
JP3796909B2 (ja) | オレフィン重合体製造用触媒およびオレフィン重合体の製造方法 | |
JP3941138B2 (ja) | オレフィン重合触媒用担体、オレフィン重合触媒及びオレフィン重合体の製造方法 | |
JP3858372B2 (ja) | オレフィン重合用触媒およびそれを用いたポリオレフィンの製造方法 |