JPH09143181A - 新規トリアゾール系化合物、その製造法、中間体および農薬 - Google Patents

新規トリアゾール系化合物、その製造法、中間体および農薬

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JPH09143181A
JPH09143181A JP8249359A JP24935996A JPH09143181A JP H09143181 A JPH09143181 A JP H09143181A JP 8249359 A JP8249359 A JP 8249359A JP 24935996 A JP24935996 A JP 24935996A JP H09143181 A JPH09143181 A JP H09143181A
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JP8249359A
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Takafumi Fusaka
隆文 符阪
Osamu Ujigawa
治 宇治川
Takeshi Kajiwara
武志 梶原
Yasushi Tanaka
易 田中
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Takeda Pharmaceutical Co Ltd
Original Assignee
Takeda Chemical Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】優れた新規除草剤の提供。 【解決手段】一般式 【化1】 〔式中、Qは橋頭に窒素原子を有する縮合複素環基を、
WはO又はSを、R1及びR2はH又は炭化水素基を、R
1及びR2は隣接するN原子と共に含窒素複素環基を形成
してもよく、R3はH、ハロゲンまたは炭化水素基を、
nは0〜2を、mは0又は1を示す〕で表される化合物
またはその塩、その製造法、製造中間体および該化合物
(I)を含有する農薬。 【効果】本発明の化合物(I)は、低薬量で広範囲の雑
草に対して優れた除草作用を有する。しかも、栽培植物
に対して薬害が少なく、優れた選択的除草効果を示す。
また、選択的除草効果は長期間持続する。哺乳動物や魚
介類に対して低毒性で、環境を汚染することもなく、水
田、畑、果樹園あるいは非農耕地用等の除草剤として極
めて安全に使用することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、優れた選択的除草
活性を示す新規なトリアゾール系化合物またはその塩、
その製造法、その合成中間体および該トリアゾール系化
合物を含有する農薬に関する。本発明の一般式(I)で
表わされるトリアゾール系化合物は、橋頭位に窒素原子
を有する縮合複素環基−(CH2)m−S(O)n−
(mは0または1を、nは0〜2の整数をそれぞれ示
す)で置換された新規な化合物であり、種々の水田雑
草、畑地雑草に対して優れた殺草作用を有し、しかもイ
ネ、コムギ、オオムギ、ダイズ、トウモロコシ等の栽培
作物に対して実質的な薬害はなく、水田や畑地等におい
て優れた選択的除草剤として用いられる。
【0002】
【従来の技術】現在、除草作用を有する種々のカルバモ
イルトリアゾール誘導体が報告されている(例えば、特
開昭61−178980、特開平1−106883、2
−1481、5−17472、5−194494、5−
255314、5−345779、6−116263、
6−157515号等)。しかし、これらのカルバモイ
ルトリアゾール誘導体の3位の置換基として、橋頭位に
窒素原子を有する縮合複素環基−(CH2)m−S
(O)n−は記載されていない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】これらの従来のカルバ
モイルトリアゾール誘導体は、雑草に対する殺草効果、
栽培作物に対する薬害、哺乳動物や魚介類に対する毒
性、環境汚染の面などでまだ十分とは言えず、これらの
点につき、さらに改良された選択的除草剤の開発が切望
されている。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、優れた殺
草活性を有し、しかも作物に薬害のない、選択性除草剤
の開発をめざし、鋭意研究を重ねた結果、一般式
【化14】 〔式中、Qは置換基を有していてもよい橋頭に窒素原子
を有する縮合複素環基を、WはOまたはSを、R1およ
びR2はそれぞれ水素原子または置換されていてもよい
炭化水素基を、R1およびR2は隣接する窒素原子と共に
置換されていてもよい含窒素複素環基を形成してもよ
く、R3は水素原子、ハロゲン原子または置換されてい
てもよい炭化水素基を、mは0または1を、nは0〜2
の整数をそれぞれ示す〕で表される化合物またはその塩
が強力な殺草活性を有し、しかもイネ、コムギ、オオム
ギ、ダイズ、トウモロコシ等の栽培作物に対し、薬害が
顕著に軽減され、高い選択性除草作用を示すことを知見
し、さらにこれらの知見に基づいて種々検討を重ねた結
果、本発明を完成するに至った。
【0005】すなわち、本発明は、 (1)一般式
【化15】 〔式中、Qは置換基を有していてもよい橋頭に窒素原子
を有する縮合複素環基を、WはOまたはSを、R1およ
びR2はそれぞれ水素原子または置換されていてもよい
炭化水素基を、R1およびR2は隣接する窒素原子と共に
置換されていてもよい含窒素複素環基を形成してもよ
く、R3は水素原子、ハロゲン原子または置換されてい
てもよい炭化水素基を、mは0または1を、nは0〜2
の整数をそれぞれ示す〕で表される化合物またはその
塩、
【0006】(2)Qで示される置換基を有していても
よい橋頭に窒素原子を有する縮合複素環基における橋頭
に窒素原子を有する縮合複素環基が、式
【化16】 〔式中、環aおよび環bはそれぞれ1ないし4個の窒素
原子を含み、1ないし3個の酸素原子または/および1
ないし3個の硫黄原子(モノまたはジオキシド化されて
いてもよい)を含んでいてもよい4ないし8員の含窒素
複素環を示し、該含窒素複素環はさらに5〜6員の脂
環、芳香環または5〜6員の複素環と縮合していてもよ
い。〕で表わされる基である第(1)項記載の化合物、
【0007】(3)Qで示される置換基を有していても
よい橋頭に窒素原子を有する縮合複素環基における橋頭
に窒素原子を有する縮合複素環基が、イミダゾ〔1,2
−a〕ピリジン、イミダゾ〔2,1−b〕チアゾール、
イミダゾ〔1,2−a〕ピリミジン、イミダゾ〔1,2
−b〕ピリダジン、イミダゾ〔1,2−a〕イミダゾー
ル、イミダゾ〔2,1−b〕(1,3,4)チアジアゾ
ール、ピラゾロ〔1,5−a〕ピリミジン、ピラゾロ
〔5,1−b〕チアゾールまたはピラゾロ〔1,5−
a〕ピリジンの橋頭原子以外の構成炭素原子に結合した
水素原子を1個除いて形成される基である第(1)項記
載の化合物、 (4)Qがヒドロキシ基、アミノ基、シアノ基、スルフ
ァモイル基、スルファモイルオキシ基、メルカプト基、
ニトロ基、ハロゲン原子、有機残基およびスルホ基から
選ばれる1〜3個の置換基を有していてもよい橋頭に窒
素原子を有する縮合複素環基である第(1)項記載の化
合物、
【0008】(5)Qが一般式
【化17】 〔式中、Z0は水素原子、ハロゲン原子、ハロゲ
ン原子で置換されていてもよい、C1-4アルキル,C1-4
アルコキシ,C1-4アルキルチオ,C1-4アルキルスルフ
ィニル,C1-4アルキルスルホニル,C1-4アルキルアミ
ノもしくはジC1-4アルキルアミノ基、またはハロゲ
ン原子で置換されていてもよい、C1-4アルコキシC1-4
アルキル,C1-4アルコキシC1-4アルコキシもしくはC
1-4アルコキシC1-4アルキルチオ基を、Z1およびZ2
それぞれ水素原子、ハロゲン原子またはハロゲン
原子で置換されていてもよいC1-4アルキル基を、Z3
よびZ4はそれぞれ水素原子、ハロゲン原子または
ハロゲン原子で置換されていてもよい、C1-4アルキ
ル,C1-4アルコキシ,C1-4アルキルチオ,C1-4アル
キルアミノもしくはジC1-4アルキルアミノ基を示す〕
で表される基である第(1)項記載の化合物、 (6)R1およびR2で示される置換されていてもよい炭
化水素基における炭化水素基がC1-19炭化水素基である
第(1)項記載の化合物、 (7)R1およびR2で示される置換されていてもよい炭
化水素基が、C1-4アルキルチオ、ハロゲン、C1-6
ルコキシ、ニトロ、C1-6アルコキシ−カルボニルおよ
びモノ又はジC1-6アルキルアミノ基から選ばれる1な
いし5個の置換基,C1-3アルキレンジオキシ基もしく
はC2-6アルキリデンジオキシ基で置換されていてもよ
い、C1-6アルキル,C2-6アルケニルもしくはC2-6
ルキニル基、または芳香環上にC1-6アルキル、C2-6
アルケニル、C2-6アルキニル、C1-6アルコキシ、アシ
ル、アシルオキシ、ニトロ、シアノ、ハロゲン、アシル
アミノおよびC1-4アルキルチオから選ばれる1ないし
3個の置換基,C3-4アルキレン基もしくはC3-4アルケ
ニレン基で置換されていてもよい、C6-14アリールもし
くはC7-19アラルキル基である第(1)項記載の化合
物、
【0009】(8)R1およびR2で示される置換されて
いてもよい炭化水素基における炭化水素基がC1-6アル
キル基、C2-6アルケニル基またはC2-6アルキニル基で
ある第(1)項記載の化合物、 (9)R1およびR2がC1-6アルキル基である第(1)
項記載の化合物、 (10)R3で示される置換されていてもよい炭化水素
基における炭化水素基がC1-19炭化水素基である第
(1)項記載の化合物、 (11)R3で示される置換されていてもよい炭化水素
基が、C1-4アルキルチオ、ハロゲン、C1-6アルコキ
シ、ニトロ、C1-6アルコキシ−カルボニルおよびモノ
又はジC1-6アルキルアミノ基から選ばれる1ないし5
個の置換基,C1-3アルキレンジオキシ基もしくはC2-6
アルキリデンジオキシ基で置換されていてもよい、C
1-6アルキル,C2-6アルケニルまたはC2-6アルキニル
基、または芳香環上にC1-6アルキル、C2-6アルケニ
ル、C2-6アルキニル、C1-6アルコキシ、アシル、アシ
ルオキシ、ニトロ、シアノ、ハロゲン、アシルアミノお
よびC1-4アルキルチオから選ばれる1ないし3個の置
換基,C3-4アルキレン基もしくはC3-4アルケニレン基
で置換されていてもよい、C6-14アリールもしくはC
7-19アラルキル基である第(1)項記載の化合物、
【0010】(12)R3で示される置換されていても
よい炭化水素基がC1-6アルキル基である第(1)項記
載の化合物、 (13)R3が水素原子である第(1)項記載の化合
物、 (14)mが0で、nが2である第(1)項記載の化合
物、 (15)3−(2−クロロ−6−エトキシイミダゾ
〔1,2−b〕ピリダジン−3−イルスルホニル)−
N,N−ジエチル−1H−1,2,4−トリアゾール−
1−カルボキサミドまたはその塩である第(1)項記載
の化合物、 (16)3−(6−エトキシ−2−メチルイミダゾ
〔1,2−b〕ピリダジン−3−イルスルホニル)−
N,N−ジエチル−1H−1,2,4−トリアゾール−
1−カルボキサミドまたはその塩である第(1)項記載
の化合物、 (17)N,N−ジエチル−3−(3−メチル−6−プ
ロポキシピラゾロ〔5,1−b〕チアゾール−7−イル
スルホニル)−1H−1,2,4−トリアゾール−1−
カルボキサミドまたはその塩である第(1)項記載の化
合物、
【0011】(18)一般式
【化18】 〔式中の記号は前記と同意義を示す〕で表される化合物
またはその塩と、一般式
【化19】 〔式中、X1は脱離基を、他の記号は前記と同意義を示
す〕で表される化合物またはその塩とを反応させること
を特徴とする第(1)項記載の化合物またはその塩の製
造法、
【0012】(19)一般式
【化20】 〔式中、Yは水素原子または一般式
【化21】 (式中、各記号は前記と同意義を示す)で表される基
を、他の記号は前記と同意義を示す〕で表される化合物
またはその塩を酸化することを特徴とする一般式
【化22】 〔式中、pは1または2を示し、他の記号は前記と同意
義を示す〕で表わされる化合物またはその塩の製造法、
【0013】(20)第(1)項記載の化合物またはそ
の塩を含有することを特徴とする農薬、 (21)農薬が除草剤である第(20)項記載の農薬、 (22)農薬が水田用除草剤である第(20)項記載の
農薬、 (23)第(1)項記載の化合物の除草剤としての使
用、 (24)一般式
【化23】 〔式中の記号は前記と同意義を示す〕で表される化合物
またはその塩、
【0014】(25)一般式 Q−CH2−X2 (V) 〔式中、X2は脱離基を、Qは前記と同意義を示す〕で
表される化合物またはその塩と、一般式
【化24】 〔式中の記号は前記と同意義を示す〕で表される化合物
またはその塩とを反応させることを特徴とする一般式
【化25】 〔式中の記号は前記と同意義を示す〕で表わされる化合
物またはその塩の製造法、および
【0015】(26)一般式
【化26】 〔式中の記号は前記と同意義を示す〕で表される化合物
またはその塩をハロゲン化剤と反応させ、次いで、生成
する化合物を、一般式 Q−H (VII) 〔式中の記号は前記と同意義を示す〕で表される化合物
またはその塩と反応させることを特徴とする一般式
【化27】 〔式中の記号は前記と同意義を示す〕で表わされる化合
物またはその塩の製造法に関する。
【0016】上記一般式において、Qは置換基を有して
いてもよい橋頭に窒素原子を有する縮合複素環基を示
す。ここで橋頭に窒素原子を有する縮合複素環基とは、
橋状結合の先端と末端の位置にある原子、即ち橋頭原子
の両方またはいずれか一方が窒素原子である縮合複素環
基を意味する。Qで示される置換基を有していてもよい
橋頭に窒素原子を有する縮合複素環基は、例えば、一般
【化28】 〔式中、環a,環bは置換されていてもよい含窒素複素
環を示す〕で表される縮合複素環から橋頭以外の構成炭
素原子に結合した水素原子を1個除いて形成される基を
示す。このような縮合複素環基は、例えば、一般式
【化29】 〔式中、−は結合手を、他の記号は前記と同意義を示
す〕で表される。
【0017】環a,環bで示される含窒素複素環とは1
ないし4個の窒素原子を含み、さらに1ないし3個の酸
素原子または/および1ないし3個の硫黄原子(モノま
たはジオキシド化されていてもよい)を含んでいてもよ
い4ないし8員、好ましくは5または6員の複素環を示
し、これらは、さらに5または6員の脂環(例、シクロ
ペンタン,シクロヘキサン),芳香環(例、ベンゼン,
ナフタレン),複素環(好ましくは5〜6員複素環)と
縮合していてもよい。このうち一般式
【化30】 で表される基が好ましい。
【0018】上記式中、環aは好ましくは1ないし3個
の窒素原子を有する5員複素環を示し、環bは好ましく
は1もしくは2個の窒素原子を有する5もしくは6員複
素環,または1もしくは2個の窒素原子および1個の硫
黄原子(モノまたはジオキシド化されていてもよい)を
含む5員複素環を示す。環a,環bは、それぞれ後に定
義される置換基B1,B2,B3で1〜3個同一または異
なって置換されていてもよい。
【0019】一般式
【化31】 で示される基は、具体的には、例えば、一般式
【化32】 等で表され、一般式
【化33】 で示される基は、例えば、
【化34】 〔上記式中、Aは該イミダゾール環の〔1,2〕位で縮
合環を形成する基を、A'は該イミダゾール環の〔1,
5〕位で縮合環を形成する基を、A''は該ピラゾール環
の〔1,5〕位で縮合環を形成する基を、A'''は該ピ
ロール環の〔1,2〕位で縮合環を形成する基を、
A''''は該トリアゾール環の〔3,4〕位で縮合環を形
成する基を、B1,B2,B3は、それぞれ水素原子,ヒ
ドロキシ基,アミノ基,シアノ基,スルファモイル基,
スルファモイルオキシ基,メルカプト基,ニトロ基,ハ
ロゲン原子もしくは有機残基を示す〕等で表される。
【0020】基A,A',A'',A''',A''''の環構成
原子の炭素原子および窒素原子は、適当な置換基例えば
ヒドロキシ基,アミノ基,シアノ基,スルファモイル
基,スルファモイルオキシ基,メルカプト基,ニトロ
基,ハロゲン原子,有機残基またはスルホ基等で1〜3
個同一または異なって置換されていてもよく、さらに互
いに隣接する炭素原子と窒素原子,炭素原子と炭素原子
は別の縮合環(5〜6員縮合環)を形成していてもよ
く、また環構成原子の硫黄原子はモノもしくはジオキシ
ド化されていてもよい。B1,B2またはB3で示される
有機残基は、後で定義される縮合複素環上の置換基の有
機残基と同意義を示す。基A,A',A'',A'''または
A''''は環構成原子として、1ないし4個、好ましくは
2ないし4個の炭素原子を含み、さらに1ないし3個の
窒素原子,酸素原子または/および硫黄原子(モノまた
はジオキシド化されていてもよい)を含んでいてもよ
い。
【0021】一般式
【化35】 で表される基の骨格である一般式
【化36】 で表される縮合環としては、
【0022】
【化37】 等、
【0023】一般式
【化38】 で表される基の骨格である一般式
【化39】 で表される縮合環としては
【化40】 等、
【0024】一般式
【化41】 で表される基の骨格である一般式
【化42】 で表される縮合環としては、
【化43】 等、
【0025】一般式
【化44】 で表される基の骨格である一般式
【化45】 で表される縮合環としては、
【化46】 等、
【0026】一般式
【化47】 で表される基の骨格である一般式
【化48】 で表される縮合環としては、
【化49】 などが挙げられる。
【0027】上記縮合環のうち好ましくは、
【化50】
【0028】
【化51】
【0029】
【化52】
【0030】
【化53】
【0031】
【化54】
【0032】
【化55】
【0033】
【化56】
【0034】
【化57】
【0035】
【化58】
【0036】
【化59】
【0037】
【化60】
【0038】
【化61】
【0039】
【化62】
【0040】
【化63】
【0041】
【化64】 である。
【0042】特に好ましいものは、イミダゾ〔1,2−
a〕ピリジン,イミダゾ〔2,1−b〕チアゾール,イ
ミダゾ〔1,2−a〕ピリミジン,イミダゾ〔1,2−
b〕ピリダジン,イミダゾ〔1,2−a〕イミダゾー
ル,イミダゾ〔2,1−b〕(1,3,4)チアジアゾ
ール,ピラゾロ〔1,5−a〕ピリミジン,ピラゾロ
〔5,1−b〕チアゾールまたはピラゾロ〔1,5−
a〕ピリジン等であり、さらに好ましいものは、イミダ
ゾ〔1,2−a〕ピリジン,イミダゾ〔2,1−b〕チ
アゾール,イミダゾ〔1,2−b〕ピリダジン,ピラゾ
ロ〔1,5−a〕ピリミジン,ピラゾロ〔5,1−b〕
チアゾール等である。Qで示される橋頭に窒素原子を有
する縮合複素環基は、上記したように該複素環の橋頭原
子以外の構成炭素原子に結合した水素原子を1個除いて
形成される基であり、例えば、縮合複素環であるイミダ
ゾ〔1,2−a〕ピリジンに対応する縮合複素環基は、
【0043】
【化65】 で表される。
【0044】上記のうち好ましくは、一般式
【化66】 で表される基である。
【0045】基Aは、好ましくは環構成原子として4個
の炭素原子、2〜3個の炭素原子と1個の窒素原子、2
個の炭素原子と1個の硫黄原子(モノまたはジオキシド
化されていてもよい)、1個の炭素原子,1個の硫黄原
子と1個の窒素原子,または1個の炭素原子と2個の窒
素原子を含む。基A'およびA'''は好ましくは環構成原
子として、4個の炭素原子を含む。基A''は好ましくは
環構成原子として4個の炭素原子、3個の炭素原子と1
個の窒素原子、2個の炭素原子と1個の硫黄原子を含
む。基A''''は好ましくは2個の炭素原子と1個の硫黄
原子を含む。
【0046】Qで表わされる橋頭に窒素原子を有する縮
合複素環基は、例えば、ヒドロキシ基,アミノ基,シア
ノ基,スルファモイル基,スルファモイルオキシ基,メ
ルカプト基,ニトロ基,ハロゲン原子,有機残基または
スルホ基等から成る群から選ばれる同一または異なる1
〜3個の置換基で置換されていてもよい。上記のうち好
ましくは、シアノ基,スルファモイル基,スルファモイ
ルオキシ基,ニトロ基,ハロゲン原子または有機残基で
ある。特に好ましくは、ハロゲン原子,有機残基などで
ある。ここにおいてハロゲン原子とは、例えば、フッ
素,塩素,臭素,ヨウ素などを意味する。有機残基と
は、例えば、炭化水素基,複素環基,アシル基,式−T
−Q0〔式中、Q0は炭化水素基,複素環基またはアシル
基を、TはO,
【0047】
【化67】 またはS−Sを、kは0,1または2を示す〕で表され
る基,式
【化68】 〔式中、Q1は水素原子,炭化水素基またはアシル基
を、Q2は炭化水素基またはアシル基を示す。Q1,Q2
は窒素原子とともに環を形成してもよい。〕で表される
基,式
【化69】 〔式中、Q1,Q2は前記と同意義を示す〕で表される
基,カルバモイル基,カルバモイルオキシ基,ウレイド
基,チオカルバモイル基,カルボキシル基または式−O
−SO2−Q2〔式中、Q2は前記と同意義を示す〕で表
される基等を意味する。
【0048】上記の有機残基としての炭化水素基,複素
環基,アシル基、Q0で示される炭化水素基,複素環
基,アシル基およびQ1またはQ2で示される炭化水素
基,アシル基は下記で詳しく説明される。上記のカルバ
モイル基,カルバモイルオキシ基,ウレイド基またはチ
オカルバモイル基は、下記で詳しく説明される炭化水素
基,複素環基またはアシル基で1ないし2個同一または
異なって置換されていてもよい。有機残基としての複素
環基およびQ0における複素環基は、下記に詳しく説明
される炭化水素基,アシル基,ハロゲン原子で1ないし
3個置換されていてもよい。
【0049】本願明細書において炭化水素基とは、直
鎖,分枝状,環状の二重結合、三重結合を有することも
できる脂肪族基、アリール基またはアラルキル基などを
示す。具体的には、アルキル基,アルケニル基,アルキ
ニル基,アリール基,アラルキル基などを示す。該アル
キル基としては、好ましくは炭素数1から6の直鎖,分
枝状もしくは環状のアルキル基を示し、例えばメチル,
エチル,n−プロピル,イソプロピル,n−ブチル,イソ
ブチル,sec−ブチル,tert−ブチル,n−ペンチル,se
c−ペンチル,イソペンチル,ネオペンチル,シクロペ
ンチル,n−ヘキシル,イソヘキシル,シクロヘキシル
等が用いられる。該アルケニル基としては、好ましくは
炭素数2から6の直鎖,分枝状もしくは環状のアルケニ
ル基を示し、例えばアリル,イソプロペニル,イソブテ
ニル,2−ペンテニル,2−ヘキセニル等が用いられ
る。該アルキニル基としては、好ましくは炭素数2から
6のアルキニル基を示し、例えばプロパルギル,2−ブ
チニル,3−ブチニル,3−ペンチニル,3−ヘキシニ
ル等が用いられる。該アリール基としては、好ましくは
炭素数6から14のアリール基を示し、例えばフェニ
ル,ナフチル,ビフェニリル,アンスリル等が用いられ
る。該アラルキル基としては、好ましくは炭素数7から
19のアラルキル基を示し、例えばベンジル,フェネチ
ル,フェニルプロピル,ビフェニリルメチル,ベンズヒ
ドリル,トリチル等が用いられる。
【0050】本願明細書において複素環基とは、例え
ば、窒素原子(オキシド化されていてもよい),酸素原
子,硫黄原子(モノまたはジオキシド化されていてもよ
い)などのヘテロ原子を1ないし4個含む3〜8員複素
環基、好ましくは5〜6員複素環基またはその縮合環
基,好ましくは該5〜6員複素環基と窒素原子(オキシ
ド化されていてもよい),酸素原子,硫黄原子(モノま
たはジオキシド化されていてもよい)などのヘテロ原子
を1ないし4個含んでいてもよい5〜6員環との縮合環
基を示す。具体的には、1−または2−アジリジニル,
1−または2−アジリニル,2−または3−アゼチル,
1−,2−または3−アゼチジニル,1−,2−,3−
または4−パーヒドロアゼピニル,1−,2−,3−,
4−または5−パーヒドロアゾシニル,2−または3−
ピロリル,3−,4−または5−ピラゾリル,2−,4
−または5−イミダゾリル,1,2,3−トリアゾール
−4−イル,1,2,4−トリアゾール−3−イル,1
H−または2H−テトラゾール−5−イル,2−または
3−フリル,2−または3−チエニル,2−または3−
チエニル−1,1−ジオキシド,2−,4−または5−
オキサゾリル,3−,4−または5−イソキサゾリル,
1,2,3−オキサジアゾール−4−または−5−イ
ル,1,2,4−オキサジアゾール−3−または−5−
イル,1,2,5−オキサジアゾール−3−または−4
−イル,1,3,4−オキサジアゾール−2−または−
5−イル,2−,4−または5−チアゾリル,3−,4
−または5−イソチアゾリル,1,2,3−チアジアゾ
ール−4−または−5−イル,1,2,4−チアジアゾ
ール−3−または−5−イル,
【0051】1,2,5−チアジアゾール−3−または
−4−イル,1,3,4−チアジアゾール−2−または
−5−イル,2−または3−ピロリジニル,2−,3−
または4−ピリジル,2−,3−または4−ピリジル−
N−オキシド,3−または4−ピリダジニル,3−また
は4−ピリダジニル−N−オキシド,2−,4−または
5−ピリミジニル,2−,4−または5−ピリミジニル
−N−オキシド,ピラジニル,2−,3−または4−ピ
ペリジニル,ピペラジニル,3H−インドール−2−ま
たは−3−イル,2−,3−または4−ピラニル,2
−,3−または4−チオピラニル,2−,3−または4
−チオピラニル−1,1−ジオキシド,ベンゾピラニ
ル,3−,4−,5−,6−,7−または8−キノリ
ル,ピリド〔2,3−d〕ピリミジニル(例、ピリド
〔2,3−d〕ピリミジン−2−イル),1,5−,
1,6−,1,7−,1,8−,2,6−または2,7
−ナフチリジニル(例、1,5−ナフチリジン−2−ま
たは−3−イル),チエノ〔2,3−d〕ピリジル
(例、チエノ〔2,3−d〕ピリジン−3−イル),ピ
ラジノキノリル(例、ピラジノ〔2,3−d〕キノリン
−2−イル),クロメニル(例、2H−クロメン−2−
または−3−イル)などが用いられる。
【0052】本願明細書においてアシル基とは、有機カ
ルボン酸から誘導されるアシル基を示す。例えば、アル
カノイル基,好ましくは炭素数1から7のアルカノイル
基(例、ホルミル,アセチル,プロピオニル,ブチリ
ル,イソブチリル,ペンタノイル,ヘキサノイル,ヘプ
タノイル等),アリールカルボニル基,好ましくは炭素
数6から14のアリール−カルボニル基,(例、ベンゾ
イル,ナフタレンカルボニル等),アルコキシカルボニ
ル基,好ましくは炭素数1から6のアルコキシ−カルボ
ニル基(例、メトキシカルボニル,エトキシカルボニ
ル,プロポキシカルボニル,イソプロポキシカルボニ
ル,ブトキシカルボニル,イソブトキシカルボニル,se
c−ブトキシカルボニル,tert−ブトキシカルボニル
等),アリールオキシカルボニル基,好ましくは炭素数
6から14のアリールオキシ−カルボニル基(例、フェ
ノキシカルボニル基),アラルキルカルボニル基,好ま
しくは炭素数7から19のアラルキル−カルボニル基
(例、ベンジルカルボニル,フェネチルカルボニル,フ
ェニルプロピルカルボニル,ベンズヒドリルカルボニ
ル,ナフチルエチルカルボニル等),5〜6員複素環カ
ルボニル基(例、2−,3−または4−ピロリルカルボ
ニル,3−,4−または5−ピラゾリルカルボニル,2
−,4−または5−イミダゾリルカルボニル,1,2,
3−トリアゾール−4−イルカルボニル,
【0053】1,2,4−トリアゾール−3−イルカル
ボニル,1H−または2H−テトラゾール−5−イルカ
ルボニル,2−または3−フリルカルボニル,2−また
は3−チエニルカルボニル,2−,4−または5−オキ
サゾリルカルボニル,3−,4−または5−イソキサゾ
リルカルボニル,1,2,3−オキサジアゾール−4−
または−5−イルカルボニル,1,2,4−オキサジア
ゾール−3−または−5−イルカルボニル,1,2,5
−オキサジアゾール−3−または−4−イルカルボニ
ル,1,3,4−オキサジアゾール−2−または−5−
イルカルボニル,2−,4−または5−チアゾリルカル
ボニル,3−,4−または5−イソチアゾリルカルボニ
ル,1,2,3−チアジアゾール−4−または−5−イ
ルカルボニル,1,2,4−チアジアゾール−3−また
は−5−イルカルボニル,1,2,5−チアジアゾール
−3−または−4−イルカルボニル,1,3,4−チア
ジアゾール−2−または−5−イルカルボニル,2−ま
たは3−ピロリジニルカルボニル,2−,3−または4
−ピリジルカルボニル,2−,3−または4−ピリジル
−N−オキシドカルボニル,3−または4−ピリダジニ
ルカルボニル,3−または4−ピリダジニル−N−オキ
シドカルボニル,
【0054】2−,4−または5−ピリミジニルカルボ
ニル,2−,4−または5−ピリミジニル−N−オキシ
ドカルボニル,ピラジニルカルボニル,2−,3−また
は4−ピペリジニルカルボニル,ピペラジニルカルボニ
ル,3H−インドール−2−または−3−イルカルボニ
ル,2−,3−または4−ピラニルカルボニル,2−,
3−または4−チオピラニルカルボニル,3−,4−,
5−,6−,7−または8−キノリルカルボニル,ピリ
ド〔2,3−d〕ピリミジニルカルボニル(例、ピリド
〔2,3−d〕ピリミジン−2−イルカルボニル),
1,5−,1,6−,1,7−,1,8−,2,6−ま
たは2,7−ナフチリジニルカルボニル(例、1,5−
ナフチリジン−2−または−3−イルカルボニル),チ
エノ〔2,3−d〕ピリジルカルボニル(例、チエノ
〔2,3−d〕ピリジン−3−イルカルボニル),ピラ
ジノキノリルカルボニル(例、ピラジノ〔2,3−b〕
キノリン−2−イルカルボニル),クロメニルカルボニ
ル(例、2H−クロメン−2−または−3−イルカルボ
ニル等)等の窒素原子(オキシド化されていてもよ
い),酸素原子,硫黄原子(モノまたはジオキシド化さ
れていてもよい)などのヘテロ原子を1ないし4個含む
5〜6員複素環カルボニル基),5〜6員複素環アセチ
ル基(例、2−ピロリルアセチル,3−イミダゾリルア
セチル,5−イソオキサゾリルアセチル等の窒素原子
(オキシド化されていてもよい),酸素原子,硫黄原子
(モノまたはジオキシド化されていてもよい)などのヘ
テロ原子を1ないし4個含む5〜6員複素環アセチル
基)等が用いられる。
【0055】式−T−Q0で表される基は、具体的に
は、例えばアルキルオキシ基,アルケニルオキシ基,ア
リールオキシ基,アラルキルオキシ基,複素環オキシ
基,アシルオキシ基,アルキルチオ基,アルケニルチオ
基,アリールチオ基,アラルキルチオ基,複素環チオ
基,アシルチオ基,アルキルジチオ基,アリールジチオ
基,アラルキルジチオ基,アルキルスルフィニル基,ア
ルケニルスルフィニル基,アリールスルフィニル基,ア
ラルキルスルフィニル基,複素環スルフィニル基,アル
キルスルホニル基,アルケニルスルホニル基,アリール
スルホニル基,アラルキルスルホニル基,複素環スルホ
ニル基等を示す。該アルキルオキシ基は、好ましくは炭
素数1から6の直鎖,分枝状もしくは環状のアルキルオ
キシ基を意味し、例えばメトキシ,エトキシ,n−プロ
ポキシ,イソプロポキシ,n−ブトキシ,イソブトキ
シ,sec−ブトキシ,tert−ブトキシ,n−ペンチルオキ
シ,sec−ペンチルオキシ,イソペンチルオキシ,ネオ
ペンチルオキシ,シクロペンチルオキシ,n−ヘキシル
オキシ,イソヘキシルオキシ,シクロヘキシルオキシ等
が用いられる。該アルケニルオキシ基は、好ましくは炭
素数2から6の直鎖,分枝状もしくは環状のアルケニル
オキシ基を意味し、例えばアリルオキシ,イソプロペニ
ルオキシ,1−ブテニルオキシ,2−ペンテニルオキ
シ,2−ヘキセニルオキシ等が用いられる。該アリール
オキシ基は、好ましくは炭素数6から14のアリールオ
キシ基を意味し、例えばフェノキシ,ナフチルオキシ,
ビフェニリルオキシ等が用いられる。該アラルキルオキ
シ基は、好ましくは炭素数7から19のアラルキルオキ
シ基を意味し、例えばベンジルオキシ,フェネチルオキ
シ,フェニルプロピルオキシ等が用いられる。
【0056】該複素環オキシ基は、式 T’−O−
(T’は上記した複素環基を示す)で表される基を意味
し、具体的には2−または3−ピロリルオキシ,3−,
4−または5−ピラゾリルオキシ,2−,4−または5
−イミダゾリルオキシ,1,2,3−トリアゾール−4
−イルオキシ,1,2,4−トリアゾール−3−イルオ
キシ,1H−または2H−テトラゾール−5−イルオキ
シ,2−または3−フリルオキシ,2−または3−チエ
ニルオキシ,2−または3−チエニルオキシ−1,1−
ジオキシド,2−,4−または5−オキサゾリルオキシ
等が用いられる。該アシルオキシ基は、式 T''−O−
(T''は上記したアシル基を示す)で表される基を意味
し、具体的にはアセトキシ,プロピオニルオキシ,ブチ
リルオキシ,ペンタノイルオキシ,ヘキサノイルオキ
シ,ベンジルカルボニルオキシ,フェネチルカルボニル
オキシ,ベンゾイルオキシ,ナフトイルオキシ,チエニ
ルカルボニルオキシ,ベンゾチエニルカルボニルオキシ
等が用いられる。該アルキルチオ基は、好ましくは炭素
数1から6の直鎖,分枝状もしくは環状のアルキルチオ
基を意味し、例えばメチルチオ,エチルチオ,n−プロ
ピルチオ,イソプロピルチオ,n−ブチルチオ,イソブ
チルチオ,sec−ブチルチオ,tert−ブチルチオ,n−ペ
ンチルチオ,sec−ペンチルチオ,イソペンチルチオ,
ネオペンチルチオ,シクロペンチルチオ,n−ヘキシル
チオ,イソヘキシルチオ,シクロヘキシルチオ等が用い
られる。該アルケニルチオ基は、好ましくは炭素数2か
ら6の直鎖,分枝状もしくは環状のアルケニルチオ基を
意味し、例えばアリルチオ,イソプロペニルチオ,1−
ブテニルチオ,2−ペンテニルチオ,2−ヘキセニルチ
オ等が用いられる。
【0057】該アリールチオ基は、好ましくは炭素数6
から14のアリールチオ基を意味し、例えばフェニルチ
オ,ナフチルチオ,ビフェニリルチオ等が用いられる。
該アラルキルチオ基は、好ましくは炭素数7から19の
アラルキルチオ基を意味し、例えばベンジルチオ,フェ
ネチルチオ,フェニルプロピルチオ等が用いられる。該
複素環チオ基とは、式 T’−S−(T’は上記した複
素環基を示す)で表される基を意味し、具体的には2−
または3−ピロリルチオ,3−,4−または5−ピラゾ
リルチオ,2−,4−または5−イミダゾリルチオ,
1,2,3−トリアゾール−4−イルチオ,1,2,4
−トリアゾール−5−イルチオ,1H−または2H−テ
トラゾール−5−イルチオ,2−または3−フリルチ
オ,2−または3−チエニルチオ,2−または3−チエ
ニルチオ−1,1−ジオキシド,2−,4−または5−
オキサゾリルチオ等が用いられる。該アシルチオ基と
は、式T''−S−(T''は上記したアシル基を示す)で
表される基を意味し、具体的にはアセチルチオ,プロピ
オニルチオ,ブチリルチオ,ペンタノイルチオ,ヘキサ
ノイルチオ,ベンジルカルボニルチオ,フェネチルカル
ボニルチオ,ベンゾイルチオ,ナフトイルチオ,チエニ
ルカルボニルチオ,ベンゾチエニルカルボニルチオ等が
用いられる。アルキルジチオ基は、好ましくは炭素数1
から6の直鎖,分枝状もしくは環状のアルキルジチオ基
を意味し、例えばメチルジチオ,エチルジチオ,n−プ
ロピルジチオ,シクロペンチルジチオ等が用いられる。
アリールジチオ基は、好ましくは炭素数6から14のア
リールジチオ基を意味し、例えばフェニルジチオ,ナフ
チルジチオ,ビフェニリルジチオ等が用いられる。
【0058】該アラルキルジチオ基は、好ましくは炭素
数7から19のアラルキルジチオ基を意味し、例えばベ
ンジルジチオ,フェネチルジチオ等が用いられる。該ア
ルキルスルフィニル基は、好ましくは炭素数1から6の
直鎖,分枝状もしくは環状のアルキルスルフィニル基を
意味し、例えばメチルスルフィニル,エチルスルフィニ
ル,n−プロピルスルフィニル,イソプロピルスルフィ
ニル,n−ヘキシルスルフィニル,シクロヘキシルスル
フィニル等が用いられる。該アルケニルスルフィニル基
は、好ましくは炭素数2から6の直鎖,分枝状もしくは
環状のアルケニルスルフィニル基を意味し、例えばアリ
ルスルフィニル等が用いられる。該アリールスルフィニ
ル基は、好ましくは炭素数6から14のアリールスルフ
ィニル基を意味し、例えばフェニルスルフィニル等が用
いられる。該アラルキルスルフィニル基は、好ましくは
炭素数7から19のアラルキルスルフィニル基を意味
し、例えばベンジルスルフィニル等が用いられる。該複
素環スルフィニル基は、式 T'−SO−(T'は上記し
た複素環基を示す)で表される基を意味し、具体的には
2−または3−ピロリルスルフィニル,3−,4−また
は5−ピラゾリルスルフィニル等が用いられる。該アル
キルスルホニル基とは、好ましくは炭素数1から6の直
鎖,分枝状もしくは環状のアルキルスルホニル基を意味
し、例えばメチルスルホニル,エチルスルホニル,n−
プロピルスルホニル,イソプロピルスルホニル,シクロ
ヘキシルスルホニル等が用いられる。該アルケニルスル
ホニル基とは、好ましくは炭素数2から6の直鎖,分枝
状もしくは環状のアルケニルスルホニル基を意味し、例
えばアリルスルホニル等が用いられる。該アリールスル
ホニル基とは、好ましくは炭素数6から14のアリール
スルホニル基を意味し、例えばフェニルスルホニル,ナ
フチルスルホニル,ビフェニリルスルホニル等が用いら
れる。該アラルキルスルホニル基とは、好ましくは炭素
数7から19のアラルキルスルホニル基を意味し、例え
ばベンジルスルホニル,フェネチルスルホニル,フェニ
ルプロピルスルホニル基等が用いられる。該複素環スル
ホニル基とは、式 T'−SO2−(T'は上記した複素
環基を示す)で表される基を意味し、具体的には2−ま
たは3−ピロリルスルホニル,3−,4−または5−ピ
ラゾリルスルホニル等が用いられる。
【0059】式
【化70】 で表される基としては、具体的には、アルキルアミノ
基、好ましくはモノ〜ジ(炭素数1から6のアルキル)
アミノ基(例えば、メチルアミノ,エチルアミノ,n−
プロピルアミノ,n−ブチルアミノ,tert−ブチルアミ
ノ,n−ペンチルアミノ,n−ヘキシルアミノ,ジメチル
アミノ,ジエチルアミノ,メチルエチルアミノ,ジ−
(n−プロピル)アミノ,ジ−(n−ブチル)アミノ
等)、シクロアルキルアミノ基、好ましくはモノ又は
ジ(炭素数3から6のシクロアルキル)アミノ基(例え
ば、シクロプロピルアミノ,シクロペンチルアミノ,シ
クロヘキシルアミノ,ジシクロヘキシルアミノ等)、
アリールアミノ基、好ましくは炭素数6から14のアリ
ールアミノ基(例えば、アニリノ,N−メチルアニリノ
等)、アラルキルアミノ基、好ましくは炭素数7から
19のアラルキルアミノ基(例えば、ベンジルアミノ,
1−フェニルエチルアミノ,2−フェニルエチルアミ
ノ,ベンズヒドリルアミノ,トリチルアミノ等)、ア
シルアミノ基、すなわち、式 T''−NH−または
(T'')2N−(T''は上記したアシル基を示し、2個
の基T''は窒素原子と共に環を形成してもよい)で表さ
れる基で、具体的にはアセトアミド,プロピオンアミ
ド,ブチリルアミノ,ペンタノイルアミノ,ヘキサノイ
ルアミノ,スクシンイミド,ベンジルカルボニルアミノ
(ベンジルカルボキサミド),フェネチルカルボニルア
ミノ(フェネチルカルボキサミド),ベンゾイルアミノ
(ベンズアミド),ナフトイルアミノ,フタルイミド,
チエニルカルボニルアミノ(チエニルカルボキサミ
ド),ベンゾチエニルカルボニルアミノ(ベンゾチエニ
ルカルボキサミド)等のアルキルカルボニルアミノ,ア
リールカルボニルアミノ,複素環カルボニルアミノ(た
だし、ここでアルキル,アリール,複素環基は上記と同
じものが好ましい),環状イミド等が用いられる。こ
こでQ1およびQ2は、隣接する窒素原子とともに環を形
成してもよく、好ましくは3ないし7員環(例えば、ピ
ロリジノ,ピペリジノ,モルホリノ,ピペラジノ,アジ
リジノ,アゼチジノ等)を形成してもよい。
【0060】式
【化71】 で表される基としては、具体的には、モノまたはジア
ルキルスルファモイル基、好ましくはモノまたはジ(炭
素数1から6のアルキル)スルファモイル基(例えばメ
チルスルファモイル,エチルスルファモイル,n−プロ
ピルスルファモイル,n−ヘキシルスルファモイル,ジ
メチルスルファモイル,ジエチルスルファモイル,メチ
ルエチルスルファモイル,ジ−(n−ブチル)スルファ
モイル等)、シクロアルキルスルファモイル基、好ま
しくは炭素数3から6のシクロアルキルスルファモイル
基(例えば、シクロプロピルスルファモイル,シクロヘ
キシルスルファモイル等)、アリールスルファモイル
基、好ましくは炭素数6から14のアリールスルファモ
イル基(例えば、フェニルスルファモイル等)、アラ
ルキルスルファモイル基、好ましくは炭素数7から19
のアラルキルスルファモイル基(例えば、ベンジルスル
ファモイル,1−フェニルエチルスルファモイル,2−
フェニルエチルスルファモイル,ベンズヒドリルスルフ
ァモイル,トリチルスルファモイル等)、アシルスル
ファモイル基、すなわち、式 T''−NHSO2−また
は(T'')2N−SO2−(T''は上記したアシル基を示
す)で表される基(例えば、アセチルスルファモイル,
ベンジルカルボニルスルファモイル,チエニルカルボニ
ルスルファモイル等)が用いられる。ここでQ1および
2は、隣接する窒素原子とともに環を形成してもよ
く、例えば、ピロリジノ,ピペリジノ等を形成してもよ
い。式 Q2−SO2−O−で表される基は、具体的に
は、アルキルスルホニルオキシ基、好ましくは炭素数
1から6のアルキルスルホニルオキシ基(例えば、メタ
ンスルホニルオキシ,エタンスルホニルオキシ等)、
アリールスルホニルオキシ基、好ましくは炭素数6から
14のアリールスルホニルオキシ基(例えば、ベンゼン
スルホニルオキシ,p−トルエンスルホニルオキシ基
等)、アラルキルスルホニルオキシ基、好ましくは炭
素数7から19のアラルキルスルホニルオキシ基(例え
ば、ベンジルスルホニルオキシ,フェネチルスルホニル
オキシ等),アシルスルホニルオキシ基(例えば、ア
セチルスルホニルオキシ,ブチリルスルホニルオキシ
等)が用いられる。
【0061】なお、上記のアルキル基,アルキルオキシ
基(またはアルコキシ基),アルキルチオ基,アルキル
ジチオ基,アルキルスルフィニル基,アルキルスルホニ
ル基,アルキルアミノ基,シクロアルキルアミノ基,ア
ルケニル基,アルケニルオキシ基,アルケニルチオ基,
アルケニルジチオ基,アルケニルスルフィニル基,アル
ケニルスルホニル基,アルキニル基,アルコキシカルボ
ニル基,アルカノイル基,アルキルスルホニルオキシ基
は、さらに、例えばアルキルチオ基(例、メチルチオ,
エチルチオ,n−プロピルチオ,イソブチルチオ等の炭
素数1から4の直鎖もしくは分枝状アルキルチオ基),
ハロゲン原子(例、フッ素,塩素,臭素,ヨウ素等),
アルコキシ基(例、メトキシ,エトキシ,n−プロポキ
シ,tert−ブトキシ,n−ヘキシルオキシ等の炭素数1
から6の直鎖もしくは分枝状のアルコキシ基),ニトロ
基,アルコキシカルボニル基(例、メトキシカルボニ
ル,エトキシカルボニル,n−プロポキシカルボニル,
イソプロポキシカルボニル,n−ブトキシカルボニル,
イソブトキシカルボニル,sec−ブトキシカルボニル,t
ert−ブトキシカルボニル等の炭素数1から6のアルコ
キシ−カルボニル基),アルキルアミノ基(例、メチル
アミノ,エチルアミノ,n−プロピルアミノ,n−ブチル
アミノ,tert−ブチルアミノ,n−ペンチルアミノ,n−
ヘキシルアミノ,ジメチルアミノ,ジエチルアミノ,メ
チルエチルアミノ,ジ−(n−プロピル)アミノ,ジ−
(n−ブチル)アミノ等のモノ又はジ(炭素数1から6
のアルキル)アミノ基)等で1ないし5個置換されてい
てもよい。アルコキシ基が2個置換している場合、2個
のアルコキシ基が合して例えばメチレンジオキシ,エチ
レンジオキシ,プロピレンジオキシ等の炭素数1から3
のアルキレンジオキシ基やエチリデンジオキシ,プロピ
リデンジオキシ,イソプロピリデンジオキシ等の炭素数
2から6のアルキリデンジオキシ基を構成してもよい。
【0062】上記アリール基,アリールオキシ基,アリ
ールオキシカルボニル基,アリールカルボニル基,アリ
ールチオ基,アリールジチオ基,アリールスルフィニル
基,アリールスルホニル基,アリールアミノ基,アラル
キル基,アラルキルオキシ基,アラルキルオキシカルボ
ニル基,アラルキルチオ基,アラルキルジチオ基,アラ
ルキルスルフィニル基,アラルキルスルホニル基,アラ
ルキルアミノ基,アラルキルカルボニル基,アリールス
ルホニルオキシ基,アラルキルスルホニルオキシ基は、
さらに芳香環上に、例えばアルキル基,アルケニル基,
アルキニル基,アルコキシ基,アシル基,アシルオキシ
基,ニトロ基,シアノ基,ハロゲン,アシルアミノ基,
アルキルチオ基等で1ないし3個置換されていてもよ
い。ここにおいてアルキル基,アルケニル基,アルキニ
ル基,アルコキシ基,アシル基,アシルオキシ基,アシ
ルアミノ基,ハロゲン,アルキルチオ基は上記で定義さ
れたものと同様なものが用いられる。アルキル基が隣接
して2個置換している場合、互いにあわさってトリメチ
レン基またはテトラメチレン基等の2価の基を示しても
よく、アルケニル基が隣接して2個置換している場合、
互いにあわさってプロペニレン基,1−ブテニレン基,
2−ブテニレン基またはブタジエニレン基等の2価の基
を示してもよい。
【0063】このような場合、2価の基は該縮合複素環
基とさらに5〜6員の脂環(例、シクロペンタン,シク
ロヘキサン,シクロヘキサジエン),芳香環(例、ベン
ゼン),5〜6員複素環を形成する。上記複素環オキシ
基,複素環チオ基,複素環スルフィニル基,複素環カル
ボニル基および複素環スルホニル基の複素環基は、さら
に上記したアルキル基,アルケニル基,アルキニル基,
アリール基,アラルキル基,アルカノイル基,アリール
カルボニル基,アルコキシカルボニル基,アリールオキ
シカルボニル基,アラルキルカルボニル基,ニトロ,ア
ミノ,ヒドロキシ,シアノ,スルファモイル,メルカプ
ト,ハロゲン原子(例、フッ素,塩素,臭素,ヨウ素)
等で1ないし3個置換されていてもよい。Qで表わされ
る橋頭に窒素原子を有する縮合複素環基の置換基として
は、上記したものの中でも、(1)ハロゲン原子で1な
いし5個同一または異なって置換されていてもよい、ア
ルキル(好ましくは、C1-6アルキル),アルコキシ
(好ましくは、C1-6アルコキシ)もしくはアルキルチ
オ基(好ましくは、C1-6アルキルチオ)、(2)ハロ
ゲン原子(例えば、フッ素、塩素、臭素等)、(3)ジ
アルキルアミノ基(好ましくは、ジ−C1-6アルキルア
ミノ基)、(4)アルコキシ(好ましくは、C1-6アル
コキシ)もしくはアルキルチオ(好ましくは、C1-6
ルキルチオ)で1ないし3個同一または異なって置換さ
れていてもよい、アルキル(好ましくは、C1-6アルキ
ル),アルコキシ(好ましくは、C1-6アルコキシ)も
しくはアルキルチオ基(好ましくは、C1-6アルキルチ
オ)、(5)アルキル(好ましくは、C1-6アルキル)
で置換されていてもよい窒素原子,酸素原子および硫黄
原子から成る群から選ばれる1ないし4個のヘテロ原子
を含む3〜6員複素環基(例えば、ピロリジノ,ピペリ
ジノ,モルホリノ,ピペラジノ,アジリジノ,アゼチジ
ノ,ピラゾリル,イミダゾリル,フリル,ピロリル,ピ
リジル,ピラジニル等)等が好ましい。特に、(1)ハ
ロゲン原子(特に、フッ素等)で1ないし5個同一また
は異なって置換されていてもよい、C1-6アルキル,C
1-6アルコキシもしくはC1-6アルキルチオ基、(2)塩
素、(3)ジ−C1-3アルキルアミノ基、(4)C1-6
ルコキシもしくはC1-6アルキルチオで1ないし3個同
一または異なって置換されていてもよい、C1-6アルキ
ル,C1-6アルコキシもしくはC1-6アルキルチオ基、
(5)C1-6アルキルで置換されていてもよい5〜6員
の含窒素複素環基(特に、ピロリジノ,ピラゾリル等)
等が好ましい。
【0064】Qは好ましくは、一般式
【化72】 〔上記式中、Z0は水素原子、ハロゲン原子、ハ
ロゲン原子で1〜5個置換されていてもよい、低級アル
キル,低級アルコキシ,低級アルキルチオ,低級アルキ
ルスルフィニル,低級アルキルスルホニル,低級アルキ
ルアミノもしくはジ低級アルキルアミノ基、またはハ
ロゲン原子で1〜5個置換されていてもよい、低級アル
コキシ低級アルキル,低級アルコキシ低級アルコキシも
しくは低級アルコキシ低級アルキルチオ基を、Z1およ
びZ2はそれぞれ水素原子、ハロゲン原子または
ハロゲン原子で1〜5個置換されていてもよい低級アル
キル基を、Z3およびZ4はそれぞれ水素原子、ハロ
ゲン原子またはハロゲン原子で1〜5個置換されてい
てもよい、低級アルキル,低級アルコキシ,低級アルキ
ルチオ,低級アルキルアミノもしくはジ低級アルキルア
ミノ基を示す〕で表される基である。
【0065】ここで低級アルキル基、低級アルキルチオ
基、低級アルキルスルフィニル基、低級アルキルスルホ
ニル基、低級アルキルアミノ基およびジ低級アルキルア
ミノ基における低級アルキル基としては、炭素数1から
6のアルキル基(例えば、メチル、エチル、n−プロピ
ル、イソプロピル、n−ブチル、tert−ブチル等)が用
いられる。低級アルコキシ基、低級アルコキシ低級アル
キル基、低級アルコキシ低級アルコキシ基および低級ア
ルコキシ低級アルキルチオ基における低級アルコキシ基
としては、炭素数1から6のアルコキシ基(例えば、メ
トキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、tert
−ブトキシ等)が用いられる。ハロゲン原子としては、
例えば、フッ素、塩素、臭素などが用いられる。
【0066】Wは、OまたはSを示し、好ましくはOで
ある。R1およびR2は、それぞれ水素原子または置換さ
れていてもよい炭化水素基を示す。R1およびR2で示さ
れる置換されていてもよい炭化水素基における炭化水素
基としては、上記したアルキル基、アルケニル基、アル
キニル基、アリール基およびアラルキル基と同様のもの
が用いられる。それらのうち、アルキル基、アルケニル
基およびアルキニル基などが好ましい。R1およびR2
示される置換されていてもよい炭化水素基における炭化
水素基の置換基としては、上記したアルキル基、アルケ
ニル基、アルキニル基、アリール基およびアラルキル基
の置換基と同様のものが用いられる。R1およびR2とし
ては、特に、ハロゲン原子で1〜5個置換されていても
よい、アルキル、アルケニルまたはアルキニル基等が好
ましい。該アルキル基としては、好ましくは炭素数1か
ら6の直鎖、分枝状もしくは環状のアルキル基等が用い
られ、例えばメチル、エチル、n−プロピル、イソプロ
ピル、シクロプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−
ブチル、tert−ブチル、シクロブチル、n−ペンチル、s
ec−ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、シクロペ
ンチル、n−ヘキシル、イソヘキシル、シクロヘキシル
等が用いられる。該アルケニル基としては、好ましくは
炭素数2ないし6の直鎖もしくは分枝状のアルケニル基
等が用いられ、例えばアリル、1−プロペニル、2−プ
ロペニル、2−メチルアリル等が用いられる。該アルキ
ニル基としては、好ましくは炭素数2ないし6のアルキ
ニル基等が用いられ、例えばプロパルギル、1−プロピ
ニル、2−ブチニル等が用いられる。置換基であるハロ
ゲン原子としては、例えばフッ素、塩素、臭素等が用い
られる。なかでも、R1、R2としては、それぞれ低級ア
ルキル基(例えば、メチル、エチル、n−プロピル、イ
ソプロピル、n−ブチル、tert−ブチル等の炭素数1か
ら6のアルキル基)またはアリル基等がより好ましい。
更にR1、R2としては、共にエチル基が最も好ましい。
【0067】また、R1およびR2は隣接する窒素原子と
ともに置換されていてもよい含窒素複素環基を形成して
もよい。該含窒素複素環基としては、例えば、少なくと
も1個の窒素原子と炭素原子以外に、窒素原子、酸素原
子および硫黄原子から成る群から選ばれる1ないし3個
程度のヘテロ原子を含有していてもよい4ないし8員
の、好ましくは5ないし7員の含窒素複素環基などが用
いられる。具体的には、ピロリジノ,ピペリジノ,ヘキ
サメチレンイミノ,モルホリノ,4−メチルピペラジ
ノ,1−ピロリル,1−ピラゾリル,1−イミダゾリ
ル,1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル,1H
−1,2,4−トリアゾール−1−イル,1H−テトラ
ゾール−1−イル,1H−インドール−1−イル等が用
いられる。なかでも、ピロリジノ,ピペリジノ,ヘキサ
メチレンイミノ,モルホリノ,4−メチルピペラジノ等
が好ましい。
【0068】これらの含窒素複素環基の置換基として
は、上記の複素環基の置換基として例示したものが用い
られるが、具体的には、低級アルキル(例えば、メチ
ル、エチル等のC1-6アルキル等)、ハロゲン原子(例
えば、フッ素、塩素、臭素等)等が好ましい。上記のR
1およびR2が隣接する窒素原子とともに形成する含窒素
複素環基としては、特に、R1およびR2がいっしょにな
ってアルキレン鎖を形成する場合が好ましい。この場合
のアルキレン鎖としては、例えば炭素数3から7のアル
キレン鎖などが挙げられる。具体的には、例えば、プロ
パン−1,3−ジイル、ブタン−1,4−ジイル、ペン
タン−1,5−ジイル、ヘキサン−1,6−ジイル、ヘ
プタン−1,7−ジイル等が好ましい。これらのアルキ
レン鎖の置換基としては、低級アルキル基(例えば、メ
チル、エチル等のC1-6アルキル基)、ハロゲン原子
(例えば、フッ素、塩素、臭素等)等が好ましい。
【0069】R3は、水素原子、ハロゲン原子または置
換されていてもよい炭化水素基を示す。ハロゲン原子と
しては、例えば、フッ素、塩素、臭素等が用いられる。
3で示される置換されていてもよい炭化水素基におけ
る炭化水素基としては、上記したアルキル基、アルケニ
ル基、アルキニル基、アリール基およびアラルキル基と
同様のものが用いられる。R3で示される置換されてい
てもよい炭化水素基における炭化水素基の置換基として
は、上記したアルキル基、アルケニル基、アルキニル
基、アリール基およびアラルキル基の置換基と同様のも
のが用いられる。R3で示される置換されていてもよい
炭化水素基における炭化水素基としては、特に、置換ま
たは無置換のアルキル基(例えば、メチル、エチルなど
のC1-6アルキル基等)等が好ましい。炭化水素基の置
換基としては、特に、ハロゲン原子(例えば、フッ素、
塩素、臭素等)等が好ましい。特に、R3としては、水
素原子、ハロゲン原子(例えば、フッ素、塩素、臭素
等)、C1-6アルキル基(例えば、メチル、エチルな
ど)等が好ましく、さらに好ましくは水素原子である。
mは0または1を示し、好ましくは0である。nは0〜
2の整数を示し、好ましくは1または2であり、さらに
好ましくは2である。
【0070】本発明の化合物(I)としては、上記した
各記号の中からそれぞれ任意に選択した基を組み合わせ
た化合物全てが好ましいが、特に、次の化合物などが好
適である。 (1)Qが置換基を有していてもよい橋頭に窒素原子を
有する縮合複素環基であり、WがOまたはSであり、R
1およびR2がそれぞれ水素原子、ハロゲン原子で1〜5
個置換されていてもよいアルキル基(好ましくは、C
1-6アルキル基)、ハロゲン原子で1〜5個置換されて
いてもよいアルケニル基(好ましくは、C2-6アルケニ
ル基)、ハロゲン原子で1〜5個置換されていてもよい
アルキニル基(好ましくは、C2-6アルキニル基)であ
り、R1およびR2は相合わさって置換されていてもよい
アルキレン基を形成してもよく、R3が水素原子、ハロ
ゲン原子またはアルキル基(好ましくは、C1-6アルキ
ル基)であり、mが0または1で、nが0〜2の整数で
ある化合物(I)。 (2)Qが置換基を有していてもよい橋頭に窒素原子を
有する縮合複素環基であり、WがOまたはSであり、R
1およびR2がそれぞれアルキル基(好ましくは、C1-6
アルキル基)であり、R3が水素原子であり、mが0ま
たは1で、nが0〜2の整数である化合物(I)。上記
(1)および(2)の化合物におけるQで表わされる置
換基を有していてもよい橋頭に窒素原子を有する縮合複
素環基としては、前記した好ましい縮合複素環基を用い
ることができ、また各記号で表わされる基の置換基とし
ては、前記した置換基の中から好ましいものを用いるこ
とができる。
【0071】本発明の化合物(I)は、分子中の置換分
中のスルホ基,カルボキシル基等の酸性基が無機塩基,
有機塩基などと塩基塩を形成することができ、また、分
子中の塩基性の窒素原子および置換分中のアミノ基等の
塩基性基が無機酸,有機酸などと酸付加塩を形成するこ
とができる。化合物(I)の無機塩基塩としては、例え
ば、アルカリ金属(例えばナトリウム,カリウムな
ど),アルカリ土類金属(例えばカルシウムなど),ア
ンモニアなどとの塩が、また化合物(I)の有機塩基塩
としては例えばジメチルアミン,トリエチルアミン,ピ
ペラジン,ピロリジン,ピペリジン,2−フェニルエチ
ルアミン,ベンジルアミン,エタノールアミン,ジエタ
ノールアミンなどとの塩などが用いられる。化合物
(I)の無機酸付加塩としては、例えば、塩酸,臭化水
素酸,硫酸,硝酸,リン酸などとの塩が、化合物(I)
の有機酸付加塩としては例えばp−トルエンスルホン
酸,メタンスルホン酸,ギ酸,トリフルオロ酢酸などと
の塩が用いられる。
【0072】本発明の化合物(I)またはその塩は、安
全性に優れた農薬、例えば、除草剤、殺虫剤、殺菌剤な
どとして使用することができる。特に、除草剤として有
用であり、例えば、極めて低薬量で広範囲の雑草、例え
ば、タイヌビエ,タマガヤツリ,イヌホタルイ,コナ
ギ,ウリカワ,マツバイ,ミズガヤツリ,クログワイ,
ヘラオモダカ,オモダカ,タイワンヤマイ,アゼナ,キ
カシグサ,ヒルムシロ,チョウジタデ,ミゾハコベ等の
水田雑草、メヒシバ,エノコログサ,アオビユ,イチ
ビ,アカザ,イヌタデ,スベリヒユ,アメリカキンゴジ
カ,シロバナチョウセンアサガオ,マルバアサガオ,オ
ナモミ,ヒメイヌビエ,オオクサキビ,セイバンモロコ
シ,ハマスゲ,カラスムギ,ブラックグラス,ウマノチ
ャヒキ,コハコベ,カラシナ類,エビスグサ,カミツ
レ,ツユクサ等の畑地雑草に対して優れた殺草力を有す
るのみならず、稲,小麦,大麦,トウモロコシ,大豆等
の作物に対して薬害はほとんどなく、高い安全性を示
す。化合物(I)またはその塩は、作物と各種雑草との
間に優れた選択的除草効果を示し、哺乳動物や魚介類に
対して低毒性で、環境を汚染することもなく、水田,
畑,果樹園あるいは非農耕地用の除草剤として極めて安
全に使用することができる。なかでも水田で使用する除
草剤として適している。また、本発明の化合物(I)ま
たはその塩は、優れた殺菌作用を有するので、疫病、べ
と病等に対する殺菌剤としても有用である。例えば、ト
マト、ジャガイモ等の疫病、キュウリ、ブドウ等のべと
病などに対しても優れた殺菌作用を示す。
【0073】
【発明の実施の形態】本発明の化合物(I)またはその
塩を農薬、特に、除草剤として使用するにあたっては、
一般の農薬のとりうる形態、すなわち、化合物(I)ま
たはその塩の1種又は2種以上を使用目的によって適当
な液体担体に溶解するか分散させるか、または適当な固
体担体と混合するか吸着させ、乳剤,油剤,噴霧剤,水
和剤,粉剤,DL(ドリフトレス)型粉剤,粒剤,微粒
剤,微粒剤F,錠剤などの製剤として使用する。これら
の製剤は必要に応じ、乳化剤,分散剤,展着剤,浸透
剤,湿潤剤,粘漿剤,安定剤などを添加してもよく、自
体公知の方法で調製することができる。使用する液体担
体(溶剤)としては、例えば、水、アルコール類(例、
メタノール,エタノール,1−プロパノール,2−プロ
パノール,エチレングリコール等)、ケトン類(例、ア
セトン,メチルエチルケトン等)、エーテル類(例、ジ
オキサン,テトラヒドロフラン,エチレングリコールモ
ノメチルエーテル,ジエチレングリコールモノメチルエ
ーテル,プロピレングリコールモノメチルエーテル
等)、脂肪族炭化水素類(例、ケロシン,灯油,燃料
油,機械油等)、芳香族炭化水素類(例、ベンゼン,ト
ルエン,キシレン,ソルベントナフサ,メチルナフタレ
ン等)、ハロゲン化炭化水素類(例、ジクロロメタン,
クロロホルム,四塩化炭素等)、酸アミド類(例、ジメ
チルホルムアミド,ジメチルアセトアミド等)、エステ
ル類(例、酢酸エチルエステル,酢酸ブチルエステル,
脂肪酸グリセリンエステル等)、ニトリル類(例、アセ
トニトリル,プロピオニトリル等)などの溶媒が適当で
あり、これらは1種または2種以上を適当な割合で混合
して使用する。固体担体(希釈・増量剤)としては、植
物性粉末(例、大豆粉,タバコ粉,小麦粉,木粉等)、
鉱物性粉末(例、カオリン,ベントナイト,酸性白土,
クレイ等のクレイ類、滑石粉,ロウ石粉等のタルク類、
珪藻土,雲母粉等のシリカ類等)、アルミナ、硫黄粉
末、活性炭などが適当であり、これらは1種または2種
以上を適当な割合で混合して使用する。該液体担体また
は固体担体は、製剤全体に対して通常約1〜99重量%
程度、好ましくは約1〜80重量%程度用いることがで
きる。
【0074】乳化剤,展着剤,浸透剤,分散剤等として
使用される界面活性剤としては、必要に応じて石鹸類,
ポリオキシエチレンアルキルアリールエーテル類(例、
ノイゲンTM、イー・エー142(E・A142TM、TMは登録商
標であることを示す。以下同様);第一工業製薬(株)
製),ポリオキシエチレンアリールエステル類(例、ノ
ナールTM;東邦化学(株)製),アルキル硫酸塩類
(例、エマール10TM,エマール40TM;花王石鹸
(株)製),アルキルスルホン酸塩類(例、ネオゲ
TM,ネオゲンTTM;第一工業製薬(株)製,ネオペレ
ックスTM;花王石鹸(株)製),ポリエチレングリコー
ルエーテル類(例、ノニポール85TM,ノニポール10
TM,ノニポール160TM;三洋化成(株)製),多価
アルコールエステル類(例、トゥイーン20TM,トゥイ
ーン80TM;花王石鹸(株)製)などの非イオン系およ
びアニオン系界面活性剤が用いられる。該界面活性剤
は、製剤全体に対して、通常0.1〜約50%程度、好
ましくは約0.1〜25%程度用いることができる。本
発明の化合物(I)またはその塩の除草剤中の含有割合
は乳剤,水和剤などは1から90重量%程度が適当であ
り、油剤,粉剤,DL(ドリフトレス)型粉剤などとし
ては0.01〜10重量%程度が適当であり、微粒剤
F,粒剤としては0.05〜10重量%程度が適当であ
るが、使用目的によっては、これらの濃度を適宜変更し
てもよい。乳剤,水和剤などは使用に際して、水などで
適宜希釈増量(例えば100〜100,000倍)して
散布する。
【0075】本発明の化合物(I)またはその塩を除草
剤として用いる場合の使用量は、適用場面,適用時期,
施用方法,対象草種,栽培作物等により差異はあるが、
一般に有効成分(化合物(I)またはその塩)として水
田1アール当たり0.05から50g程度、好ましくは
0.1から10g程度、畑地1アール当たり0.05から
50g程度、好ましくは0.1から10g程度である。
本発明の化合物(I)またはその塩は、水田雑草用とし
ては、出芽前土壌処理あるいは茎葉兼土壌処理剤として
使用するのが適当である。例えば、本発明の除草剤は、
田植直後あるいは田植2〜3週間後でも薬害を発現する
ことなく安全に使用でき、長期にわたって効果が持続す
る。本発明の化合物(I)またはその塩を含有する農薬
(特に、除草剤)は、必要に応じて、他の除草剤,植物
成長調整剤,殺菌剤(例、有機塩素系殺菌剤,有機イオ
ウ系殺菌剤,アゾール系殺菌剤,抗生物質など),殺虫
剤(例、ピレスロイド系殺虫剤,有機リン系殺虫剤,カ
ルバメート系殺虫剤など),その他殺ダニ剤,殺線虫
剤,共力剤,誘引剤,忌避剤,色素,肥料などを配合
し、混合使用することができる。他の除草剤としては、
例えば、(1)スルホニル尿素系除草剤[ベンスルフロ
ンメチル、ピラゾスルフロンエチル、イマゾスルフロ
ン、スルホスルフロン、シノスルフロン、アジムスルフ
ロン、ハロスルフロン、エトキシスルフロン、1−(2
−(シクロプロピルカルボニル)フェニルスルファモイ
ル)−3−(4,6−ジメトキシピリミジン−2−イ
ル)ウレアなど]、 (2)ピラゾール系除草剤[ピラゾレ
ート、ピラゾキシフェン、ベンゾフェナップなど]、
(3)カーバメート系除草剤[ベンチオカーブ、モリネ
ート、エスプロカルブ、ピリブチカルブ、ジメピペレー
ト、スエップなど]、 (4)クロロアセトアニリド系除
草剤[ブタクロール、プレチラクロール、テニルクロー
ルなど]、 (5)ジフェニルエーテル系除草剤[クロメト
キシニル、ビフェノックスなど]、 (6)トリアジン系
除草剤[シメトリン、ジメタメトリンなど]、 (7)フェ
ノキシ酸系除草剤[2,4−PA、MCP、MCPB、
フェノチオールなど]、 (8)酸アミド系または尿素系
除草剤[メフェナセット、クロメプロップ、ナプロアニ
リド、ブロモブチド、ダイムロン、クミルロン、エトベ
ンザニド、3−(1−(3,5−ジクロロフェニル)−
1−メチルエチル)−2,3−ジヒドロ−6−メチル−
5−フェニル−4H−1,3−オキサジン−4−オンな
ど]、 (9)有機リン系除草剤[ピペロホス、ブタミホ
ス、アニロホスなど]、 (10)その他の系統の除草剤
[ベンタゾン、ベンフレセート、オキサジアゾン、オキ
サジアルギル、ペントキサゾン、シハロホップブチル、
カフェンストロール、ピリミノバックメチル、ビスピリ
バックナトリウム、1−(2−クロロフェニル)−4−
(N−シクロヘキシル−N−エチルカルバモイル)−5
(4H)−テトラゾリノン、2−(2−(3−クロロフ
ェニル)−2,3−エポキシプロピル)−2−エチルイ
ンダン−1,3−ジオン、ACNなど]などが用いられ
る。なお、本発明の化合物(I)またはその塩を殺虫剤
または殺菌剤として使用する場合も、上記と同様にして
使用することができる。
【0076】本発明の化合物(I)またはその塩は、新
規な化合物であるが、自体公知の方法(例えば、特開昭
47−2149号公報に記載の方法)あるいはそれに準
じる方法に従って製造することができる。詳しくは次の
反応図式1〜3に従って化合物(I)またはその塩を製
造することができる。なお、下記に示す化合物(II)、
(III)、(IX)、(I-a)および(I-b)の塩としては
上記した化合物(I)の塩と同様のものが用いられる。
【0077】反応図式1
【化73】 〔式中の記号は前記と同意義を示す。〕
【0078】X1で表される脱離基としては、例えば、
ハロゲン原子(例えば、フッ素、塩素、臭素等)または
一般式 −O−Q0,−S(O)k−Q0または−O−SO2−Q0 〔式中、Q0およびkは前記と同意義を示す〕で表わさ
れる基(例えば、メチルスルホニルオキシ、トリフルオ
ロメチルスルホニルオキシ、p−トルエンスルホニルオ
キシ、ベンゼンスルホニルオキシ等)等が用いられる。
なかでも、ハロゲン原子が好ましく、特に塩素が好適で
ある。本反応においては、通常、ほぼ等モル量の化合物
(II)と(III)またはそれらの塩を用いる。反応は、
反応に悪影響を与えない溶媒中で行なうことができる。
適当な溶媒としては、例えば、ベンゼン,トルエン等の
芳香族炭化水素類、ジクロロメタン,クロロホルム,四
塩化炭素等のハロゲン化炭化水素類、エチルエーテル,
イソプロピルエーテル,ジオキサン,テトラヒドロフラ
ン(以下、THFと略記する)等のエーテル類、アセト
ニトリルなどのニトリル類、アセトン,メチルエチルケ
トン等のケトン類、酢酸エチル,酢酸ブチル等のエステ
ル類、ジメチルホルムアミド(以下、DMFと略記す
る)、ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド
(以下、DMSOと略記する)等またはこれらの混合溶
媒が用いられる。本反応は、一般に、塩基の添加により
加速される。このような塩基としては、例えば、トリエ
チルアミン,トリ−n−プロピルアミン,ピリジン,
1,8−ジアザビシクロ〔5.4.0〕−7−ウンデセ
ン(以下、DBUと略記する),1,4−ジアザビシク
ロ〔2.2.2〕オクタン,1,5−ジアザビシクロ
〔4.3.0〕ノン−5−エン等の有機塩基、水素化ナ
トリウム,水酸化カリウム,炭酸カリウム,炭酸ナトリ
ウム,水酸化ナトリウムなどの無機塩基が用いられる。
塩基は、化合物(II)1モルに対し通常約0.01モル
から3モル用いてもよい。反応温度は通常約−10〜1
50℃、好ましくは約10〜100℃である。反応は3
0分から20時間程度で完結し、その終了は薄層クロマ
トグラフィー,高速液体クロマトグラフィーなどで確認
しうる。
【0079】反応図式2
【化74】 〔式中の記号は前記と同意義を示す。〕 X1で表わされる脱離基としては、特に、ハロゲン原子
(例えば、フッ素、塩素、臭素等)が好ましい。
【0080】本反応においては、化合物(II)またはそ
の塩を通常1モル当量以上の化合物(VIII)および
(X)と2段階にわたって順次反応させる。反応は、反
応に悪影響のない溶媒中で行なうことができ、溶媒とし
ては反応図式1で示される反応と同様の溶媒が用いられ
る。このうち好適なものはクロロホルム、トルエン、ア
セトニトリル、THF、ジオキサン等、またはこれらの
混合溶媒である。本反応は、一般に塩基の存在下に行な
うのが好ましく、このような塩基としては反応図式1で
示される反応と同様の塩基が用いられる。このうち好適
なものはトリエチルアミン、ピリジン、DBU等であ
る。この反応は2段階の反応であり、第1段階の化合物
(II)またはその塩と化合物(VIII)との反応で生成す
る化合物(IX)またはその塩を単離した後、化合物
(X)と反応させることが可能である。また、第1段階
の反応で生成する化合物(IX)またはその塩を単離する
ことなく、その反応混合物中に(X)を添加することに
より引き続き第2段階の反応を行うことも可能である。
第1段階の反応で化合物(VIII)の使用量は(II)また
はその塩に対して、約1〜10モル、好ましくは約1〜
3モルである。反応温度は、通常−10〜150℃、好
ましくは20〜120℃である。本反応は30分〜数日
程度で完結し、その終了は薄層クロマトグラフィー,高
速液体クロマトグラフィーなどで確認しうる。第2段階
の反応で化合物(X)の使用量は(II)またはその塩に
対して、約1〜10モル、好ましくは約1〜3モルであ
る。反応温度は、通常−10〜150℃、好ましくは2
0〜120℃である。本反応は30分〜20時間程度で
完結し、その終了は薄層クロマトグラフィー,高速液体
クロマトグラフィーなどで確認しうる。
【0081】反応図式3
【化75】 〔式中、pは1または2を、他の記号は前記と同意義を
示す。〕
【0082】本反応は化合物(IV)のうちYが式
【化76】 〔式中の記号は前記と同意義を示す。〕
【0083】で示される基を示す化合物(この化合物
は、化合物(I)のうちnが0を示すものである)(I-
a)またはその塩を酸化剤などと反応させて酸化して、
化合物(I)のうちnが1または2を示す化合物(I-
b)またはその塩を製造する方法である。酸化剤として
は、例えば、過酸化水素、過マンガン酸カリウム、過酢
酸、メタクロロ過安息香酸、過炭酸ナトリウム等が用い
られる。本反応に用いる酸化剤の量は反応を完結させる
ために必要な量を適宜用いればよいが、理論的には化合
物(I-b)のうちpが1を示すものの製造には原料化合
物(I-a)またはその塩1モルに対して1当量の活性な
酸素を発生する量を、また化合物(I-b)のうちpが2
を示すものの製造には原料化合物(I-a)またはその塩
1モルに対して2当量の活性な酸素を発生する量を用い
ればよい。反応は、一般に反応に悪影響を与えない溶媒
中で行なうことができる。適当な溶媒としては、反応に
不活性な溶媒、例えば、水、メタノール、エタノール、
1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノー
ル、tert−ブチルアルコール等のアルコール類、ベンゼ
ン、トルエン、キシレン、ニトロベンゼン、クロロベン
ゼン等の芳香族炭化水素類、ジクロロメタン、1,2−
ジクロロエタン、クロロホルム、四塩化炭素等のハロゲ
ン化炭化水素類、アセトン等のケトン類、アセトニトリ
ル等のニトリル類、酢酸、トリフルオロ酢酸等のカルボ
ン酸類、DMF等、またはこれらの混合溶媒が用いられ
る。反応温度は、通常−60〜100℃、好ましくは−
20〜60℃である。反応時間は5分〜約50時間であ
る。反応の終了は薄層クロマトグラフィー,高速液体ク
ロマトグラフィーなどにより確認できる。
【0084】上記反応により得られる化合物(I)は、
分子中にスルホ基、カルボキシル基等の酸性基を有する
場合、反応において塩基を用いた場合には塩基との塩と
して得られることもある。このような場合には必要に応
じて、例えば塩酸、硫酸、リン酸、硝酸などの無機酸、
ギ酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、p−トルエンスルホン
酸などの有機酸を添加することにより遊離型に導くこと
ができ、化合物(I)が遊離型で得られる場合、上記し
た塩基を加えて塩基塩とすることができる。また、化合
物(I)は分子中に塩基性の窒素原子を有しているので
上記した無機酸や有機酸との酸付加塩を形成することが
でき、また、分子中に置換分としてアミノ基等の塩基性
基を有している場合も同様に酸付加塩とすることができ
る。化合物(I)が遊離型で得られる場合、常法にした
がい上記した無機酸や有機酸を加えて酸付加塩とするこ
とができ、また化合物(I)が酸付加塩として得られる
場合、上記した塩基を加えて遊離型に導くことができ
る。このようにして得られる化合物(I)またはその塩
は、自体公知の手段、例えば濃縮、減圧濃縮、抽出、転
溶、結晶化、再結晶化、クロマトグラフィーなどにより
単離・精製することができる。
【0085】本発明方法に用いる原料化合物の化合物
(III)またはその塩、(VIII)および(X)は公知で
あるか、あるいは公知の化合物から容易に製造できる。
例えば、化合物(III)またはその塩は、例えば、薬学
雑誌 第76巻 968〜970頁(1956年)(ケ
ミカル・アブストラクツ〔Chemical Abstracts〕第51
巻 2771g)、ルーマニア特許62087号公報
(1977年)(ケミカル・アブストラクツ〔Chemical
Abstracts〕第89巻 42491d)、オーガニック
・シンセシーズ・コレクティブ・ボリュム(ジョン・ウ
イリー・アンド・サンズ・インク・ニューヨーク)〔Or
ganic Syntheses Collective Volume(JohnWiley and S
ons, Inc. New York)〕第4巻 307−310頁(1
963年)に記載されている方法またはそれらに準じた
方法により製造できる。化合物(VIII)は、例えば、ホ
スゲン、チオホスゲンであり、これらは公知の化合物で
ある。化合物(X)は、通常の2級アミンなどであり、
公知であるか、あるいは公知の化合物から容易に製造で
きる。化合物(I-a)は、化合物(I)のうちnが0を
示すものと同意義の化合物であり、上記の化合物(I)
の製造法の反応図式1、2に従って化合物(II)のうち
nが0のもの(化合物(II-a))から製造できる。化合
物(II)またはその塩は新規な化合物であるが、自体公
知の方法(例えば、特開昭47−2149号公報、特開
昭57−58675号公報に記載の方法)あるいはそれ
に準じる方法に従って製造することができる。詳しく
は、次の反応図式4〜5に従って化合物(II)またはそ
の塩を製造することができる。なお、下記に示す化合物
(II-a)、(II-b)、(II')、(V)および(VI)の
塩としては、上記した化合物(I)の塩と同様のものが
用いられる。
【0086】反応図式4
【化77】 〔式中の記号は前記と同意義を示す。〕
【0087】本反応は、化合物(IV)のうちYが水素原
子を示す化合物(この化合物は、化合物(II)のうちn
が0を示す化合物である)(II-a)またはその塩を酸化
剤などと反応させて酸化して、化合物(II)のうちnが
1、2を示す化合物(II-b)またはその塩を製造する方
法である。酸化剤としては、過酸化水素、過マンガン酸
カリウム、過酢酸、メタクロロ過安息香酸、過炭酸ナト
リウム等が用いられる。このうち過炭酸ナトリウムが特
に好適である。本反応に用いる酸化剤の量は、反応を完
結させるために必要な量を適宜用いればよいが、理論的
には化合物(II-b)のうちpが1を示すものの製造には
原料化合物(II-a)またはその塩1モルに対して1当量
の活性な酸素を発生する量を、また化合物(II-b)のう
ちpが2を示すものの製造には原料化合物(II-a)また
はその塩1モルに対して2当量の活性な酸素を発生する
量を用いればよい。反応は、一般に反応に悪影響を与え
ない溶媒中で行なうことができる。適当な溶媒として
は、反応に不活性な溶媒、例えば水、メタノール、エタ
ノール、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブ
タノール、tert−ブチルアルコール等のアルコール類、
ベンゼン、トルエン、キシレン、ニトロベンゼン、クロ
ロベンゼン等の芳香族炭化水素類、ジクロロメタン、
1,2−ジクロロエタン、クロロホルム、四塩化炭素等
のハロゲン化炭化水素類、アセトン等のケトン類、アセ
トニトリル等のニトリル類、酢酸、トリフルオロ酢酸等
のカルボン酸類、DMF等、またはこれらの混合溶媒が
用いられる。反応温度は通常−60〜100℃、好まし
くは−20〜60℃である。反応時間は5分〜約50時
間である。反応の終了は薄層クロマトグラフィー,高速
液体クロマトグラフィーなどにより確認できる。
【0088】反応図式5
【化78】 〔式中の記号は前記と同意義を示す。〕
【0089】X2で表される脱離基としては、例えば、
ハロゲン原子(例えば、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素
等)または一般式 −O−Q0,−S(O)k−Q0または−O−SO2−Q0 〔式中、Q0およびkは前記と同意義を示す〕で表わさ
れる基(例えば、メチルスルホニルオキシ、トリフルオ
ロメチルスルホニルオキシ、p−トルエンスルホニルオ
キシ、ベンゼンスルホニルオキシ等)等が用いられる。
なかでも、ハロゲン原子が好ましく、特に塩素が好適で
ある。本反応においては、通常、ほぼ等モル量の化合物
(V)と(VI)またはそれらの塩を用いる。反応は、反
応に悪影響を与えない溶媒中で行なうことができ、溶媒
としては反応図式1で示される反応と同様の溶媒のほ
か、メタノール、エタノール、1−プロパノール等のア
ルコール類、水またはこれらの混合溶媒が用いられる。
このうち好適なものはアセトニトリル、アセトン、メタ
ノール、DMF等、またはこれらの混合溶媒である。本
反応は、一般に塩基の添加により加速される。塩基とし
ては、反応図式1で示される反応と同様の塩基のほかナ
トリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、カリウム
tert-ブトキシド等のアルコキシドが用いられる。この
うち好適なものは水素化ナトリウム、炭酸カリウム、炭
酸ナトリウム、ナトリウムメトキシド、カリウムtert-
ブトキシド等である。用いる塩基の量、反応温度、反応
の完結に要する時間、完結の確認法などは反応図式1で
示される反応と同様である。化合物(II)のうちnおよ
びmが共に0を示す化合物(II'')またはその塩は、次
の反応図式6に従って製造できる。なお、下記に示す化
合物(II'')および(VII)の塩としては上記した化合
物(I)の塩と同様のものが用いられる。
【0090】反応図式6
【化79】 〔式中の記号は前記と同意義を示す。〕
【0091】本反応においては、化合物(VII)または
その塩を通常1モル当量以上の化合物(VI)またはその
塩と塩基およびハロゲン化剤の存在下に反応させる。反
応は、反応に悪影響を与えない溶媒中で行なうことがで
き、溶媒としては反応図式1で示される反応と同様の溶
媒のほか、メタノール、エタノール、1−プロパノール
等のアルコール類、またはこれらの混合溶媒が用いられ
る。このうち好適なものは、メタノール、エタノール、
DMF等、またはこれらの混合溶媒である。本反応にお
いては、通常まず化合物(VI)またはその塩を塩基の存
在下にハロゲン化剤と反応させて、一般式
【0092】
【化80】 〔式中、X3はハロゲン原子または式
【化81】 を示す〕で表わされる反応性中間体を生成させ、これを
単離することなく、この反応混合物中に化合物(VII)
またはその塩を添加して(XI)と反応させることができ
る。
【0093】X3で表されるハロゲン原子としては、例
えば、塩素、臭素、ヨウ素等が用いられる。反応に用い
られる塩基としては、反応図式1で示される反応と同様
の塩基のほかナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキ
シド、カリウムtert-ブトキシド等のアルコキシドが用
いられる。このうち好適なものはナトリウムメトキシ
ド、ナトリウムエトキシド、水素化ナトリウム等であ
る。塩基は化合物(VI)1モルに対して通常0.01モ
ルから3モル用いてもよい。反応に用いられるハロゲン
化剤としては、例えば塩素、臭素、ヨウ素等の単体のハ
ロゲン類、N−クロロコハク酸イミド、N−ブロモコハ
ク酸イミド、N−ヨードコハク酸イミド等のN−ハロイ
ミド類、塩化スルフリルなどが用いられる。ハロゲン化
剤は化合物(VI)1モルに対して通常1モルから3モル
用いてもよい。反応温度は、通常約−80〜160℃、
好ましくは約−70〜120℃である。反応は30分か
ら60時間程度で完結し、その終了は薄層クロマトグラ
フィー、高速液体クロマトグラフィーなどで確認しう
る。本反応で生成する化合物(XI)は新規化合物であ
り、本反応は化合物(II)またはその塩の製造法として
は新規の方法である。上記反応により得られる化合物
(II)またはその塩は、化合物(I)の場合と同様に自
体公知の手段、例えば濃縮、減圧濃縮、抽出、転溶、結
晶化、再結晶化、クロマトグラフィー等により単離・精
製することができる。
【0094】化合物(II)の製造に用いられる原料化合
物の化合物(VI)またはその塩は、公知であるか、ある
いは公知の化合物から容易に製造できる。例えば、オー
ガニック・シンセシーズ・コレクティブ・ボリュム(ジ
ョン・ウイリー・アンド・サンズ・インク・ニューヨー
ク)〔Organic Syntheses Collective Volume(JohnWil
ey and Sons, Inc. New York)〕第5巻 1070−1
074頁(1973年)に記載されている方法またはそ
れに準じた方法により製造できる。化合物(II-a)は、
化合物(II)のうちnが0を示す化合物(II')または
(II'')と同意義の化合物であり、上記の化合物(II)
の製造法の反応図式5、6に従って製造できる。化合物
(V)、(VII)またはそれらの塩は、後述するように
公知であるか、あるいは公知の化合物から容易に製造で
きる。本発明化合物(I)、(II)またはそれらの塩
は、上記の反応図式1〜6に示される方法で製造できる
が、化合物(I)、(II)またはそれらの塩における置
換基Qが有する置換分は下記反応図式7〜9で例示され
るように他の置換分へ容易に変換できる。反応図式7〜
9に含まれる反応はすべて自体公知の反応であり、例え
ば特開昭64−38091号公報に記載の方法またはそ
れに準じた方法に従って実施できる。
【0095】反応図式7
【化82】 〔式中、L0、L1は各々ハロゲン原子またはメチルスル
ホニル基を、qは0、1の整数を、他の記号は前記と同
意義を示す。〕
【0096】反応図式8
【化83】 〔式中、rは1、2の整数を、他の記号は前記と同意義
を示す。〕 ここで酸化剤としては反応図式3、4で示される反応と
同様の酸化剤が用いられる。
【0097】反応図式9
【化84】 〔式中X4はハロゲン原子を、他の記号は前記と同意義
を示す。〕 ここでハロゲン化剤としては反応図式6で示される反応
と同様のハロゲン化剤が用いられる。
【0098】L0、L1、X4で示されるハロゲン原子と
しては、例えば、フッ素、塩素、臭素等が用いられる。
上記反応図式7〜9で表される化合物は上記した塩基塩
や酸付加塩として用いてもよい。原料化合物(V)、
(VII)またはそれらの塩は、公知であるか、あるいは
公知の化合物から容易に製造できる。例えば、ザ・ケミ
ストリー・オブ・ヘテロサイクリック・コンパウンズ
(インターサイエンス・パブリッシャーズ)〔The Chem
istry of Heterocyclic Compounds (Interscience Publ
ishers)〕第15巻,パート1(Part 1)とパート2(P
art 2),同30巻、コンプリヘンシブ・ヘテロサイク
リック・ケミストリー(パーガモン・プレス)〔Compre
hensive Heterocyclic Chemistry(Pergamon Press)〕
第4巻と第5巻、リービッヒス・アンナーレン・デル・
ヘミー(Liebigs Annalen der Chemie)第663巻,1
13−117頁(1963年)、同647巻,138頁
(1961年)、ジャーナル・オブ・オーガニック・ケ
ミストリー(Journal of Organic Chemistry)第49
巻,3534頁(1984年)、同38巻,1955頁
(1973年)、同36巻,11頁(1971年)、同
第30巻,4081頁(1965年)、同第30巻,2
403頁(1965年)、ジャーナル・オブ・ヘテロサ
イクリック・ケミストリー(Journal of Heterocyclic
Chemistry)第2巻,53頁(1965年)、
【0099】同5巻,695頁(1968年)、ジャー
ナル・オブ・メディシナル・ケミストリー(Journal of
Medicinal Chemistry)第12巻,1031頁(196
9年)、同15巻,415頁と982頁(1972
年)、同20巻,387頁(1977年)、同21巻,
235頁(1978年)、ジャーナル・オブ・ザ・ケミ
カル・ソサイアティ(Journal of the Chemical Societ
y)1946年 1075頁、同1955年 2834
頁、同1963年 3277頁、ケミカル・アンド・フ
ァーマシューティカル・ブリティン(Chemical and Pha
rmaceutical Bulletin)第11巻,1564頁(196
3年)、同12巻,813頁(1964年)、同22
巻,482頁(1974年)、薬学雑誌 91巻,11
54頁(1971年)、同94巻,839頁(1974
年)、同98巻,631頁(1978年)、ガゼッタ・
キミカ・イタリアーナ(Gazzetta Chimica Italiana)
第105巻,777頁(1975年)、ケミカル・アブ
ストラクツ(Chemical Abstracts)第50巻 313
(1956年)、同73巻,87855mと12054
8p(1970年)、同88巻,22752r(197
8年)、米国特許3901903、特公昭44−327
93、ファルマコ・エディツィオネ・サイエンティフィ
カ(Farmaco Edizione Scientifica)第36巻,994
頁(1981年)、特開昭64−38091号公報、特
開平6−247969号公報などに記載された方法また
はそれらに準じた方法により製造できる。以下の反応図
式10〜13において、これらの原料化合物のうち代表
的な化合物の製造法について記載する。
【0100】反応図式10
【化85】
【0101】反応図式11
【化86】
【0102】反応図式12
【化87】
【0103】反応図式13
【化88】
【0104】〔上記式中、Halはハロゲン原子を、R
4は水素原子、ハロゲン原子で置換されていてもよい低
級アルキル基を、R5はハロゲン原子で置換されていて
もよい低級アルキル基を、R6は水素原子、ハロゲン原
子で置換されていてもよい低級アルキル基、低級アルキ
ルチオ基を、R7、R8、R9、R10は水素原子、ハロゲ
ン原子で置換されていてもよい低級アルキル基を、その
他の記号は前記と同意義を示す。〕
【0105】ここでハロゲン原子としては、例えば、フ
ッ素、塩素、臭素等が用いられる。低級アルキル基、低
級アルキルチオ基における低級アルキル基としては炭素
数1から4のアルキル基(例えば、メチル、エチル、n
−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、tert−ブチル
等)が用いられる。上記反応図式10においてイミダゾ
〔1,2−a〕ピリジン環を有する化合物について示さ
れた反応は、イミダゾ〔1,2−a〕ピリミジン、イミ
ダゾ〔1,2−a〕ピラジン、イミダゾ〔1,2−b〕
ピリダジン、イミダゾ〔1,2−b〕(1,2,4)ト
リアジン、イミダゾ〔1,2−a〕イミダゾール、イミ
ダゾ〔1,2−b〕ピラゾール、イミダゾ〔2,1−
b〕チアゾール、イミダゾ〔2,1−b〕(1,3,
4)チアジアゾール等の他の縮合イミダゾール類につい
ても同様に実施できる。
【0106】
【実施例】以下に、参考例、実施例、製剤例および試験
例を示し、本発明を具体的に説明するが、本発明はこれ
らの例により限定されるべきものではない。参考例およ
び実施例中、室温とは通常約10〜30℃を示す。1
−NMRとはプロトン核磁気共鳴スペクトルを示し、内
部標準としてテトラメチルシランを用いてブルカーAC
200P型スペクトロメーター(200MHz)で測定
し、ケミカルシフト(δ)をppmで示した。またIRと
は赤外吸収スペクトルを示し、島津製作所IR420ま
たはIR435型赤外分光光度計で測定し、吸収帯位置
を波数(cm-1)で示した。参考例および実施例中のその
他の記号は次のような意味を有するものである。DMS
O−d6:重ジメチルスルホキシド;s:シングレッ
ト;d:ダブレット;t:トリプレット;q:クワルテ
ット;dd:ダブレットダブレット;ddd:ダブレッ
トダブレットダブレット;dt:ダブレットトリプレッ
ト;td:トリプレットダブレット;qd:クワルテッ
トダブレット;m:マルチプレット;br.:ブロード
(幅広い);J:カップリング定数;%:重量パーセン
ト;v/v:体積対体積比;Me:メチル;Et:エチ
ル;n-Pr:ノルマルプロピル;i-Pr:イソプロピ
ル;n-Bu:ノルマルブチル;i-Bu:イソブチル;S-
Bu:セカンダリーブチル;Ph:フェニル;
【化89】 dec.:分解
【0107】以下の参考例では、原料化合物(V)、
(VII)またはそれらの塩のうち、文献未記載の新規化
合物について、その製造法を具体的に説明する。
【0108】
【参考例1】 (1)6−エトキシイミダゾ〔2,1−b〕チアゾール 60%水素化ナトリウム0.87g(21.8mmol)を
n−ヘキサンで洗浄した後、乾燥窒素気流下DMF20
mlに懸濁させ、これに氷冷下エタノール1.0g(2
1.7mmol)を加えた。気泡の発生が終わった後、エチ
ル 6−メチルスルホニルイミダゾ〔2,1−b〕チア
ゾール−5−カルボキシレート5.0g(18.2mmo
l)を加え、室温下2時間撹拌した。反応混合物を氷水
100mlにあけ、クロロホルムで抽出した(25ml
×4)。抽出液を合し、飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグ
ネシウムで乾燥後、濃縮した。得られた残さをシリカゲ
ルカラムクロマトグラフィ(クロロホルム−酢酸エチ
ル、7:1、v/v)により精製し、エチル 6−エト
キシイミダゾ〔2,1−b〕チアゾール−5−カルボキ
シレート2.5gを得た。このものをエチレングリコー
ル15mlに溶解し、さらに水酸化ナトリウム0.6g
(15.0mmol)及び水5mlを加え、80℃で1.5
時間加熱撹拌した。同温で反応混合物に塩酸1.2ml
(14.4mmol)を加え、さらに10分間撹拌した。反
応混合物を氷水50mlにあけ、クロロホルムで抽出し
た(20ml×3)。抽出液を合し、飽和食塩水で洗浄
し、硫酸マグネシウムで乾燥後、濃縮した。得られた残
さをシリカゲルカラムクロマトグラフィ(クロロホルム
−酢酸エチル、7:1、v/v)で精製し、標記化合物
1.23gを黄色油状物として得た。1 H-NMR(CDCl3)δ:1.41(3H,t,J=7.0Hz),4.16(2H,q,J=7.
0Hz),6.74(1H,d,J=4.4Hz),6.86(1H,s),7.34(1H,d,J=4.4
Hz) IR(neat):1545,1460,1345,1303,1252,1045,850 (2)6−メトキシイミダゾ〔2,1−b〕チアゾール (1)と同様の方法で標準化合物を淡黄色油状物として
得た。1 H-NMR(CDCl3)δ:3.88(3H,s),6.73(1H,d,J=4.4Hz),6.8
6(1H,s),7.33(1H,d,J=4.4Hz) IR(neat):1550,1463,1352,1312,1252,1063,1035,977,8
55 (3)6−プロポキシイミダゾ〔2,1−b〕チアゾー
ル (1)と同様の方法で標記化合物を黄色油状物として得
た。1 H-NMR(CDCl3)δ:1.03(3H,t,J=7.4Hz),1.81(2H,m),4.0
5(2H,t,J=6.6Hz),6.73(1H,d,J=4.4Hz),6.85(1H,s),7.33
(1H,d,J=4.4Hz) (4)6−(2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロ
ポキシ)イミダゾ〔2,1−b〕チアゾール (1)と同様の方法で標記化合物を無色結晶として得
た。 mp 72-73℃1 H-NMR(CDCl3)δ:4.73(2H,tq,J=13.0,1.1Hz),6.80(1H,
d,J=4.5Hz),7.00(1H,s),7.36(1H,d,J=4.5Hz) IR(nujol):1560,1355,1200,1155,1030,980 (5)2−フェノキシイミダゾ〔1,2−a〕ピリジン (1)と同様の方法で標記化合物を黄色油状物として得
た。1 H-NMR(CDCl3)δ:6.79(1H,td,J=6.8,1.2Hz),7.06(1H,
s),7.08-7.24(4H,m),7.30-7.54(3H,m),8.01(1H,dt,J=6.
7,1.2Hz) IR(neat):1530,1490,1365,1340,1215,750
【0109】
【参考例2】 (1)2−クロロ−7−メチルイミダゾ〔1,2−a〕
ピリジン クロロ酢酸9.55g(0.10mol)、トリエチルアミ
ン10.1g(0.10mol)及び水20mlの混合物
を室温下撹拌し、これに2−アミノー4−メチルピリジ
ン10.8g(0.10mol)を加え、85〜90℃で3
時間撹拌した。冷後、反応混合物を氷冷した。析出した
固体をろ取し、アセトンで洗浄し、乾燥した。この固体
(6.9g)をトルエン50mlに懸濁させ、オキシ塩
化リン13.0g(0.083mol)を加え、80〜90
℃で3時間撹拌した。冷後、反応混合物からデカンテイ
ションによりトルエンを除き、残さに水を加え、ついで
アンモニア水を加えて中和した後、ジクロロメタンで抽
出した。抽出液を乾燥後、濃縮した。得られた残さをシ
リカゲルカラムクロマトグラフィ(クロロホルム−酢酸
エチル、5:1、v/v)で精製し、標記化合物0.6
7gを淡緑色結晶として得た。 mp 101-102℃1 H-NMR(CDCl3)δ:2.38(3H,s),6.66(1H,dd,J=6.9,1.6H
z),7.28(1H,s),7.40(1H,s),7.91(1H,dd,J=7.0,0.5Hz) IR(nujol):1640,1480,1360,1350,1300,1240,780 (2)2−クロロイミダゾ〔1,2−a〕ピリミジン (1)と同様の方法で標記化合物を淡黄褐色結晶として
得た。 mp 156-157℃1 H-NMR(CDCl3)δ:6.95(1H,dd,J=6.8,4.2Hz),7.50(1H,
s),8.40(1H,dd,J=6.8,2.0Hz),8.57(1H,dd,J=4.2,2.0Hz) IR(nujol):3150,3080,1615,152
5,1500,1480,1430,1415,133
5,1295,1245,1225,1130,103
0,945,785,765,705,645
【0110】
【参考例3】2−ジフルオロメトキシイミダゾ〔1,2
−a〕ピリジン クロロ酢酸10.0g(0.106mol)、トリエチル
アミン14.8ml(0.106mol)及び水30mlの
混合物を氷冷下撹拌し、これに2−アミノピリジン1
0.0g(0.106mol)を加え、85℃で3時間撹拌
した。冷後、反応混合物を氷冷した。析出した固体をろ
取し、冷水で洗浄し、乾燥した。この固体(7.61
g)を水20mlに懸濁させ、水酸化ナトリウム6.0
g(0.15mol)を加え、80℃で30分間撹拌した。
反応混合物にジオキサン25mlを加え、55℃で撹拌
しながらクロロジフルオロメタンを3時間にわたって導
入した。反応混合物を更に室温下一夜撹拌した。反応混
合物に水35mlを加え、クロロホルムで抽出した(3
0ml×3)。抽出液を合し、水洗し、硫酸マグネシウ
ムで乾燥後、濃縮した。得られた残さをシリカゲルカラ
ムクロマトグラフィ(n−ヘキサン−酢酸エチル、1:
1、v/v)で精製し、標記化合物0.48gを黄色油
状物として得た。1 H-NMR(CDCl3)δ:6.85(1H,td,J=6.8,1.2Hz),7.11(1H,
t,J=73.7Hz),7.15-7.27(2H,m),7.50(1H,dd,J=9.7,0.6H
z),8.06(1H,dt,J=6.7,1.2Hz) IR(neat):1640,1550,1510,1350,1160,980,750,737
【0111】
【参考例4】 (1)2,3,6−トリメチルピラゾロ〔5,1−b〕
チアゾール アンモニアのメタノール溶液(22.4%)384g
(5.06mol)に抱水ヒドラジン82ml(1.69mo
l)を加え、ついでこれに二硫化炭素107ml(1.7
7mol)を5〜15℃で1時間で滴下した。5℃で1時
間撹拌した後、−20℃に冷却した。析出した固体をろ
取し、冷メタノールで洗浄してアンモニウムジチオカー
バゼート224.8gを淡黄色結晶として得た。この化
合物168.8g(1.35mol)を氷水500mlに懸
濁させ、これに3−クロロ−2−ブタノン138ml
(1.37mol)を5℃以下で1時間で滴下した。反応混
合物を氷冷下30分、ついで室温下1時間撹拌した。反
応混合物から有機層を分離し、水層をクロロホルムで抽
出した(100ml×2)。有機層及び抽出液を合し、
飽和食塩水で洗浄後、濃縮した。得られた残さをメタノ
ール500mlに溶解し、これに氷冷下塩酸50mlを
10分で加え、室温下一夜撹拌した。反応混合物を濃縮
し、得られた固体を水洗し、ろ取、乾燥して3−アミノ
−4,5−ジメチルチアゾール−2(3H)−チオン1
29.3gを橙色結晶として得た。mp 76-79℃ この化合物10.0g(62.4mmol)を酢酸エチル1
00mlに溶解し、これに2−クロロアセト酢酸エチル
9.1ml(65.2mmol)を加え、還流下4時間加熱
撹拌した。冷後、反応混合物を濃縮し、残さにアセトン
を加えて不溶物をろ去した。ろ液を濃縮し、得られた残
さをシリカゲルカラムクロマトグラフィ(クロロホルム
−n−ヘキサン、3:2、v/v、ついでクロロホルム
−酢酸エチル、7:1、v/v)で精製した。得られた
固体を冷n−ヘキサンで洗浄してエチル 2,3,6−
トリメチルピラゾロ〔5,1−b〕チアゾール−7−カ
ルボキシレート11.3gを淡黄色結晶として得た。m
p86〜87℃ この化合物5.00g(21.0mmol)をエチレングリ
コール20mlに懸濁させ、これに水酸化ナトリウム
1.26g(31.5mmol)及び水10mlを加え、1
00℃で30分間加熱撹拌した。反応混合物に塩酸3.
0ml(36.0mmol)及び酢酸4mlを加え、さらに
110℃で3時間加熱撹拌した。冷後、反応混合物に水
30mlを加え、クロロホルムで抽出した(30ml×
3)。抽出液を合し、炭酸水素ナトリウム水溶液で洗浄
し、硫酸マグネシウムで乾燥後、濃縮した。得られた固
体を冷n−ヘキサンで洗浄し、標記化合物2.97gを
無色結晶として得た。 mp 110-111℃1 H-NMR(CDCl3)δ:2.32(3H,q,J=0.9Hz),2.40(3H,q,J=0.
9Hz),2.41(3H,s),6.09(1H,s) IR(nujol):1493,1360,1320,800
【0112】(2)3−エチル−6−メチルピラゾロ
〔5,1−b〕チアゾール (1)と同様の方法で標記化合物を淡黄色油状物として
得た。1 H-NMR(CDCl3)δ:1.39(3H,t,J=7.5Hz),2.43(3H,s),2.9
0(2H,qd,J=7.5,1.3Hz),6.16(1H,s),6.32(1H,t,J=1.3Hz) IR(neat):1495,1352,810 (3)6−メチル−3−フェニルピラゾロ〔5,1−
b〕チアゾール (1)と同様の方法で標記化合物を黄色油状物として得
た。1 H-NMR(CDCl3)δ:2.46(3H,s),6.24(1H,s),6.82(1H,s),
7.36-7.56(3H,m),8.03~8.13(2H,m) IR(neat):1500,1482,1355,1300,710 (4)6−エチル−3−メチルピラゾロ〔5,1−b〕
チアゾール (1)と同様の方法で標記化合物を黄色油状物として得
た。1 H-NMR(CDCl3)δ:1.32(3H,t,J=7.6Hz),2.50(3H,d,J=1.
3Hz),2.81(2H,q,J=7.6Hz),6.21(1H,s),6.35(1H,q,J=1.3
Hz) IR(neat):1500,1385,1370 (5)3−メチル−6−プロピルピラゾロ〔5,1−
b〕チアゾール (1)と同様の方法で標記化合物を淡黄色油状物として
得た。1 H-NMR(CDCl3)δ:1.00(3H,t,J=7.3Hz),1.64-1.83(2H,
m),2.50(3H,d,J=1.2Hz),2.74(2H,t,J=7.7Hz),6.19(1H,
s),6.35(1H,q,J=1.2Hz) IR(neat):1495,1390
【0113】
【参考例5】 (1)6−クロロ−2−メトキシイミダゾ〔1,2−
b〕ピリダジン 3−アミノ−6−クロロピリダジン7.8g(60mmo
l)、ブロモ酢酸エチル10g(60mmol)及びアセト
ニトリル70mlの混合物を還流下5時間加熱撹拌し
た。冷後、析出した固体をろ取し、アセトニトリルで洗
浄した。これに30%水酸化ナトリウム水溶液70ml
を加え、還流下3時間加熱撹拌した。冷後、析出した固
体をろ取し、アセトンで洗浄した。得られた固体(6.
0g)のうち1.91gをDMF10mlに溶解し、こ
れにジメチル硫酸1.33g(10mmol)を加え、室温
下3時間撹拌した。反応混合物を水にあけ、酢酸エチル
で抽出した。抽出液を乾燥後、濃縮した。得られた残さ
をシリカゲルカラムクロマトグラフィ(クロロホルム−
酢酸エチル、5:1、v/v)で精製し、標記化合物
0.6gを淡黄色結晶として得た。1 H-NMR(DMSO-d6)δ:3.92(3H,s),7.27(1H,d,J=9.4Hz),
7.90(1H,s),8.02(1H,dd,J=9.4,0.6Hz) IR(nujol):1550,1390,1290,1100,1040,720 (2)6−クロロ−2−プロポキシイミダゾ〔1,2−
b〕ピリダジン (1)と同様の方法で標記化合物を緑色結晶として得
た。 mp 68-69℃1 H-NMR(CDCl3)δ:1.06(3H,t,J=7.4Hz),1.8(2H,m),4.23
(2H,t,J=6.6Hz),7.00(1H,d,J=9.3Hz),7.39(1H,s),7.69
(1H,d,J=9.3Hz) IR(nujol):1530,1500,1340,1280,1125,1090,1060,102
0,930,790,750 (3)2−ブトキシ−6−クロロイミダゾ〔1,2−
b〕ピリダジン (1)と同様の方法で標記化合物を緑色結晶として得
た。 mp 56-57℃1 H-NMR(CDCl3)δ:0.98(3H,t,J=7.3Hz),1.4-1.6(2H,m),
1.7-1.9(2H,m),4.27(2H,t,J=6.5Hz),6.99(1H,d,J=9.4H
z),7.39(1H,s),7.68(1H,d,J=9.3Hz) IR(nujol):1530,1510,1270,1170,1090,1030,930,790,7
00
【0114】
【参考例6】 (1)6−エトキシ−2−メトキシイミダゾ〔1,2−
b〕ピリダジン 6−クロロ−2−メトキシイミダゾ〔1,2−b〕ピリ
ダジン1.2g(6.54mmol)及びエタノール12m
lの混合物にナトリウムエトキシド0.49g(7.2
0mmol)を加え、還流下2時間加熱撹拌した。冷後、反
応混合物を水にあけ、酢酸エチルで抽出した。抽出液を
乾燥後、濃縮した。得られた固体を少量のジイソプロピ
ルエーテルと共にろ取し、n−ヘキサンで洗浄して標記
化合物0.79gを淡赤色結晶として得た。 mp 83-87℃1 H-NMR(CDCl3)δ:1.42(3H,t,J=7.1Hz),3.97(3H,s),4.3
3(2H,q,J=7.1Hz),6.58(1H,d,J=9.5Hz),7.18(1H,s),7.60
(1H,d,J=9.5Hz) IR(nujol):3120,1630,1540,129
5,1205,1040,800,720 (2)2,6−ジエトキシイミダゾ〔1,2−b〕ピリ
ダジン (1)と同様の方法で標記化合物を淡赤色結晶として得
た。 mp 74-75℃1 H-NMR(CDCl3)δ:1.3-1.5(6H,m),4.2-4.4(4H,m),6.58
(1H,d,J=9.5Hz),7.17(1H,s),7.59(1H,d,J=9.5Hz) IR(nujol):3120,1620,1535,1380,1290,1190,1110,104
0,1030,790,710
【0115】(3)2−エトキシ−6−(2,2,2−
トリフルオロエトキシ)イミダゾ〔1,2−b〕ピリダ
ジン (1)と同様の方法で標記化合物を淡黄色結晶として得
た。 mp 93-94℃1 H-NMR(CDCl3)δ:1.45(3H,t,J=7.1Hz),4.31(2H,q,J=7.
1Hz),4.70(2H,q,J=8.3Hz),6.70(1H,d,J=9.5Hz),7.21(1
H,s),7.68(1H,d,J=9.5Hz) IR(nujol):3100,1625,1540,1460,1420,1380,1370,130
0,1260,1200,1170,1150,1105,1065,1045,960,890,800,7
50,710,685
【0116】
【参考例7】 (1)2−クロロ−6−エトキシイミダゾ〔1,2−
b〕ピリダジン ナトリウム0.25g(0.011mol)をエタノール2
0mlに溶解し、これに室温下、2,6−ジクロロイミ
ダゾ〔1,2−b〕ピリダジン2.0g(0.011mo
l)を徐々に加えた。反応混合物を室温下17時間つい
で還流下5.5時間撹拌した。冷後、反応混合物を濃縮
し、残さに水30ml及び1N塩酸1mlを加え、pH
1とした。これに炭酸水素ナトリウムを加えて中和した
後、沈殿した固体をろ取し、水ついでn−ヘキサンで洗
浄し、乾燥して標記化合物1.9gを黄色粉末として得
た。 mp 101-102℃1 H-NMR(CDCl3)δ:1.44(3H,t,J=7.1Hz),4.35(2H,q,J=7.
1Hz),6.69(1H,d,J=9.7Hz),7.62(1H,d,J=0.5Hz),7.67(1
H,dd,J=9.6,0.6Hz) IR(nujol):3110,3040,1615,1550,1485,1470,1410,137
5,1350,1320,1295,1195,1115,1030,905,835,750 (2)2−クロロ−6−メトキシイミダゾ〔1,2−
b〕ピリダジン (1)と同様の方法で標記化合物を淡黄色結晶として得
た。1 H-NMR(CDCl3)δ:3.97(3H,s),6.72(1H,d,J=9.6Hz),7.6
-7.7(2H,m) (3)2−クロロ−6−プロポキシイミダゾ〔1,2−
b〕ピリダジン (1)と同様の方法で標記化合物を淡緑色結晶として得
た。 mp 55-56℃1 H-NMR(CDCl3)δ:1.05(3H,t,J=7.4Hz),1.7-1.8(2H,m),
4.24(2H,t,J=6.6Hz),6.70(1H,d,J=9.6Hz),7.62(1H,s),
7.67(1H,d,J=9.6Hz) IR(nujol):1320,1280,1190
【0117】
【参考例8】 (1)6−クロロ−2−メチルイミダゾ〔2,1−b〕
(1,3,4)チアジアゾール 2−アミノ−5−メチル−1,3,4−チアジアゾール
11.9g(0.10mol)、クロロ酢酸9.55g
(0.10mol)、1,2−ジメトキシエタン50ml及
びエタノール25mlの混合物を還流下16時間加熱撹
拌した。冷後、析出した固体をろ取し、アセトニトリル
で洗浄し、乾燥した。この固体(8.8g)にオキシ塩
化リン50mlを加え、還流下6時間加熱撹拌した。冷
後、反応混合物を濃縮した。得られた残さに水を加え、
アンモニア水で中和した後、酢酸エチルで抽出した。抽
出液を乾燥後、濃縮した。得られた残さをシリカゲルカ
ラムクロマトグラフィ(クロロホルム−酢酸エチル、
3:1、v/v)で精製し、標記化合物0.52gを淡
黄色結晶として得た。 mp 80-85℃1 H-NMR(CDCl3)δ:2.71(3H,s),7.62(1H,s) IR(nujol):1330,1290,1200,1140,1020 (2)6−クロロイミダゾ〔2,1−b〕(1,3,
4)チアジアゾール (1)と同様の方法で標記化合物を無色結晶として得
た。 mp 110-111℃1 H-NMR(CDCl3)δ:7.78(1H,s),8.59(1H,s) IR(nujol):1320,1240,1220,950,860,820,720,700
【0118】
【参考例9】 (1)2−メチル−6−トリフルオロメチルイミダゾ
〔1,2−a〕ピリジン 2−アミノ−5−トリフルオロメチルピリジン6.0g
(37.0mmol)、ブロモアセトン6.2g(4
0.7mmol)及びエタノール10mlの混合物を還
流下8時間加熱撹拌した。冷後、反応混合物を濃縮し、
残さに水及び20%水酸化ナトリウム水溶液を加えてp
H8とし、酢酸エチルで抽出した。抽出液を乾燥後、濃
縮した。残さをシリカゲルカラムクロマトグラフィ(ク
ロロホルム−酢酸エチル、2:1、v/v)で精製し、
標記化合物1.1gを淡赤色結晶として得た。 mp 102-103℃1 H-NMR(CDCl3)δ:2.49(3H,s),7.27(1H,dd,J=9.4,1.8H
z),7.44(1H,br.s),7.61(1H,dd,J=9.4,0.7Hz),8.4(1H,m) IR(nujol):1360,1330,1120,1050 (2)8−クロロ−2−メチル−6−トリフルオロメチ
ルイミダゾ〔1,2−a〕ピリジン (1)と同様の方法で標記化合物を淡褐色結晶として得
た。 mp 134℃1 H-NMR(CDCl3)δ:2.53(3H,s),7.38(1H,d,J=1.4Hz),7.5
1(1H,br.s),8.37(1H,t,J=1.3Hz) IR(nujol):1210,1160,1120 (3)6−クロロ−2−トリフルオロメチルイミダゾ
〔1,2−a〕ピリジン (1)と同様の方法で標記化合物を無色結晶として得
た。 mp 113-114℃1 H-NMR(CDCl3)δ:7.2-7.3(1H,m),7.63(1H,d,J=9.7Hz),
7.87(1H,s),8.2(1H,m) (4)6−クロロ−2−エチルイミダゾ〔1,2−b〕
ピリダジン (1)と同様の方法で標記化合物を淡黄色結晶として得
た。 mp 71-72℃1 H-NMR(CDCl3)δ:1.36(3H,t,J=7.6Hz),2.86(2H,q,J=7.
5Hz),7.01(1H,d,J=9.4Hz),7.72(1H,s),7.82(1H,dd,J=9.
4,0.6Hz) IR(nujol):1510,1280,1090,800 (5)6−クロロ−2−エチルイミダゾ〔1,2−a〕
ピリジン (1)と同様の方法で標記化合物を淡黄色結晶として得
た。 mp 67-69℃1 H-NMR(CDCl3)δ:1.34(3H,t,J=7.5Hz),2.82(2H,q,J=7.
7Hz),7.09(1H,dd,J=9.5,2.0Hz),7.32(1H,s),7.48(1H,d
d,J=9.5,0.7Hz),8.09(1H,dd,J=1.9,0.9Hz) IR(nujol):1070,790 (6)6−エチル−2−メチルイミダゾ〔2,1−b〕
(1,3,4)チアジアゾール (1)と同様の方法で標記化合物を淡黄色油状物として
得た。1 H-NMR(CDCl3)δ:1.29(3H,t,J=7.5Hz),2.67(3H,s),2.7
0(2H,qd,J=7.6,0.9Hz),7.42(1H,t,J=0.9Hz) IR(neat):1530,1290,1220,1185,1140,1100,1040,980,9
40,745 (7)2,6−ジエチルイミダゾ〔2,1−b〕(1,
3,4)チアジアゾール(1)と同様の方法で標記化合
物を淡黄色油状物として得た。1 H-NMR(CDCl3)δ:1.29(3H,t,J=7.5Hz),1.40(3H,t,J=7.
6Hz),2.71(2H,qd,J=7.6,0.9Hz),2.99(2H,q,J=7.6Hz),7.
42(1H,t,J=0.9Hz) IR(neat):2900,1460,1290,1220,1040
【0119】
【参考例10】2−エトキシメチルイミダゾ〔1,2−
a〕ピリジン ナトリウムエトキシド3.1g(45.6mmol)をエタ
ノール30mlに懸濁させ,これに2−クロロメチルイ
ミダゾ〔1,2−a〕ピリジン5.0g(30.0mmol)
を加えた。反応混合物を還流下1時間加熱撹拌した。冷
後、反応混合物を濃縮し、残さに氷水100mlを加
え、クロロホルムで抽出した(20ml×3)。抽出液
を合し、硫酸マグネシウムで乾燥後、濃縮した。残さを
シリカゲルカラムクロマトグラフィ(クロロホルム−ア
セトン、3:1、v/v)で精製し、標記化合物5.2
gを黄色油状物として得た。1 H-NMR(CDCl3)δ:1.28(3H,t,J=7.0Hz),3.67(2H,q,J=7.
0Hz),4.70(2H,d,J=0.7Hz),6.76(1H,td,J=6.8,1.2Hz),7.
15(1H,ddd,J=9.2,6.7,1.3Hz),7.53-7.60(2H,m),8.08(1
H,dt,J=6.8,1.2Hz) IR(neat):1500,1340,1090,750
【0120】
【参考例11】 (1)5−エトキシ−2−メチルピラゾロ〔1,5−
a〕ピリミジン 3−アミノ−5−メチルピラゾール24.9g(0.2
6mol)及びプロピオール酸エチル27.6g(0.2
8mol)のジオキサン130ml中溶液を還流下4時間
加熱撹拌した。冷後、析出した固体をろ取し、トルエン
で洗浄し(×2)、風乾して白色固体22.3gを得
た。ろ液を濃縮して得られた残渣をトルエンで洗浄し、
不溶の固体をろ取し、更にトルエンで洗浄し(×2)、
風乾して更に白色固体5.4gを得た。これらの白色固
体を合してエタノール320mlに懸濁させ、氷冷下撹
拌し、これにナトリウムメトキシドの28%メタノール
溶液30.9g(0.16mol)を徐々に加えた。反
応混合物を室温下80分ついで加熱還流下1.5時間撹
拌した。冷後、反応混合物を濃縮し、残渣に氷水150
mlついで塩酸12mlを加えてpH3〜4とした。析
出した固体をろ取し、水洗(×2)、風乾して5−ヒド
ロキシ−2−メチルピラゾロ〔1,5−a〕ピリミジン
19.0gを無色結晶として得た。mp 233-234℃ この化合物14.0g(0.094mol)に氷冷下オキ
シ塩化リン75ml(0.80mol)を徐々に加えた。
反応混合物を還流下4時間加熱撹拌した。冷後、反応混
合物を濃縮し、残渣に氷水80mlを加え、クロロホル
ムで抽出した(50ml×3)。抽出液を合し、飽和食
塩水で洗浄(30ml×2)、硫酸マグネシウムで乾燥
後、濃縮して赤褐色固体11.7gを得た。このものを
シリカゲルカラムクロマトグラフィ(クロロホルム)で
精製し、5−クロロ−2−メチルピラゾロ〔1,5−
a〕ピリミジン5.3gを無色結晶として得た。mp 123-
124℃ ナトリウム0.23g(0.010mol)をエタノール
40mlに溶解し、これに5−クロロ−2−メチルピラ
ゾロ〔1,5−a〕ピリミジン1.51g(9.0mmo
l)を徐々に加えた。反応混合物を室温下9時間撹拌し
た。反応混合物を濃縮し、残渣に水30mlついで1N塩
酸0.5mlを加え、pH6とした。不溶の固体をろ取
し、水(×2)ついでn-ヘキサン(×1)で洗浄し、ト
ルエンにより共沸脱水して(×3)標記化合物1.38
gを無色結晶として得た。 mp 79℃1 H-NMR(CDCl3)δ:1.41(3H,t,J=7.1Hz),2.43(3H,s),4.4
1(2H,q,J=7.1Hz),6.10(1H,s),6.20(1H,d,J=7.4Hz),8.29
(1H,dd,J=0.75,7.4Hz) IR(nujol):3070,3040,1640,1590,1555,1540,1530,145
0,1395,1380,1335,1310,1235,1105,1035,1010,905,785,
760,730 (2)5−メトキシ−2−メチルピラゾロ〔1,5−
a〕ピリミジン (1)と同様の方法で標記化合物を無色結晶として得
た。 mp 85-86℃1 H-NMR(CDCl3)δ:2.44(3H,s),3.98(3H,s),6.13(1H,s),
6.23(1H,d,J=7.4Hz),8.31(1H,dd,J=0.79,7.4Hz) IR(nujol):3100,3050,1635,1550,1530,1410,1330,131
0,1235,1105,1025,1000,970,810,800,790,595 (3)2−メチル−5−プロポキシピラゾロ〔1,5−
a〕ピリミジン (1)と同様の方法で標記化合物を無色結晶として得
た。 mp 86-87℃1 H-NMR(CDCl3)δ:1.03(3H,t,J=7.4Hz),1.81(2H,sexte
t,J=7.1Hz),2.43(3H,s),4.31(2H,t,J=6.7Hz),6.10(1H,
s),6.21(1H,d,J=7.4Hz),8.29(1H,dd,J=0.79,7.4Hz) IR(nujol):3090,3050,1640,1560,1530,1450,1380,133
0,1315,1295,1230,1040,1020,995,975,795,780
【0121】
【参考例12】 (1)6−エトキシ−3−メチルピラゾロ〔5,1−
b〕チアゾール 3−アミノ−4−メチルチアゾール−2(3H)−チオ
ン75.0g(0.513mol)及びマロン酸モノエチ
ル74.5g(0.564mol)のジクロロメタン35
0ml中溶液を氷冷下撹拌し、これに2〜10℃でジシ
クロヘキシルカルボジイミド(DCC)116.3g
(0.564mol)のジクロロメタン100ml中溶液
を1時間で加えた。反応混合物を氷冷下30分、ついで
室温下一夜撹拌した。反応混合物にDCC20.0g
(0.097mol)のジクロロメタン50ml中溶液を
15分で加え、3時間撹拌した。不溶の固体をろ取し、
ジクロロメタンで洗浄した。ろ液を濃縮し、残渣にアセ
トン400mlを加え、不溶物をろ取した。ろ液を濃縮
し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ(クロロ
ホルム−アセトン、20:1ついで7:1、v/v)で
精製した。得られた固体をn-ヘキサンで洗浄し、ろ取、
風乾して3−(エトキシカルボニルアセチルアミノ)−
4−メチルチアゾール−2(3H)−チオン148.9
gを淡黄色結晶として得た。mp 90-95℃ この化合物(148.9g)をアセトン700mlに溶
解し、これにヨウ化メチル64ml(1.03mol)を
加え、室温下3日間撹拌した。析出した固体をろ取し、
アセトンで洗浄し、乾燥してヨウ化3−(エトキシカル
ボニルアセチルアミノ)−4−メチル−2−メチルチオ
チアゾリウム161.8gを無色結晶として得た。mp 1
27-129℃ tert-ブチルアルコール1500mlにカリウムtert-ブ
トキシド94.0g(0.754mol)を溶解し、これ
にヨウ化3−(エトキシカルボニルアセチルアミノ)−
4−メチル−2−メチルチオチアゾリウム151.8g
(0.377mol)を20分で加えた。反応混合物を室
温下3時間撹拌した。反応混合物を氷水3000mlに
あけ、これに塩酸を加えてpH4とし、析出した固体を
ろ取し、水洗、乾燥して7−エトキシカルボニル−6−
ヒドロキシ−3−メチルピラゾロ〔5,1−b〕チアゾ
ール55.2gを無色粉末として得た。mp209-210℃ 60%水素化ナトリウム0.97g(24.3mmol)をn
-ヘキサンで洗浄した後、乾燥窒素気流下DMF70m
lに懸濁させ、これに7−エトキシカルボニル−6−ヒ
ドロキシ−3−メチルピラゾロ〔5,1−b〕チアゾー
ル5.0g(22.1mmol)を徐々に加え、40℃で1
0分間撹拌した。反応混合物にヨウ化エチル2.7ml
(33.8mmol)を加え、ついでDMF10mlを加え
た。反応混合物を55℃で1時間、ついで室温下一夜撹
拌した。反応混合物を氷水200mlにあけ、析出した
固体をろ取し、水洗、乾燥して6−エトキシ−7−エト
キシカルボニル−3−メチルピラゾロ〔5,1−b〕チ
アゾール4.62gを淡黄色結晶として得た。mp 110-1
11℃ この化合物4.62g(18.2mmol)をエチレングリ
コール25mlに懸濁させ、これに水酸化ナトリウム
1.45g(36.3mmol)及び水10mlを加え、9
0℃で2時間加熱撹拌した。冷後、反応混合物に塩酸
3.0ml(36.0mmol)ついで酢酸4mlを加え、
還流下1.5時間加熱撹拌した。冷後、反応混合物に氷
水100mlを加え、クロロホルムで抽出した(20m
l×3)。抽出液を合し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶
液で洗浄、硫酸マグネシウムで乾燥後、濃縮した。得ら
れた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ(クロロ
ホルム−酢酸エチル、30:1、v/v)で精製し、標
記化合物3.16gを無色結晶として得た。 mp 58-60℃1 H-NMR(CDCl3)δ:1.42(3H,t,J=7.0Hz),2.44(3H,d,J=1.
2Hz),4.25(2H,q,J=7.0Hz),5.82(1H,s),6.22(1H,q,J=1.2
Hz) IR(nujol):1510,1450,1350,1315,1120,1100,1050
【0122】(2)3−メチル−6−プロポキシピラゾ
ロ〔5,1−b〕チアゾール (1)と同様の方法で標記化合物を無色油状物として得
た。1 H-NMR(CDCl3)δ:1.04(3H,t,J=7.4Hz),1.73~1.92(2H,
m),2.44(3H,d,J=1.3Hz),4.14(2H,t,J=6.6Hz),5.82(1H,
s),6.22(1H,q,J=1.3Hz) IR(neat):1510,1455,1370,1320,1110 (3)3−メチル−6−(2−プロポキシ)ピラゾロ
〔5,1−b〕チアゾール (1)と同様の方法で標記化合物を無色油状物として得
た。1 H-NMR(CDCl3)δ:1.39(6H,d,J=6.1Hz),2.44(3H,d,J=1.
3Hz),4.78(1H,septet,J=6.1Hz),5.80(1H,br.s),6.23(1
H,q,J=1.3Hz) IR(neat):1500,1460,1320,1110,920 (4)6−ブトキシ−3−メチルピラゾロ〔5,1−
b〕チアゾール (1)と同様の方法で標記化合物を黄色油状物として得
た。1 H-NMR(CDCl3)δ:0.97(3H,t,J=7.3Hz),1.40-1.60(2H,
m),1.71-1.88(2H,m),2.45(3H,d,J=1.3Hz),4.19(2H,t,J=
6.5Hz),5.82(1H,br.s),6.23(1H,q,J=1.3Hz) IR(neat):1510,1460,1375,1320,1115,1020,695 (5)6−クロロ−3−メチルピラゾロ〔5,1−b〕
チアゾール (1)と同様の方法で標記化合物を無色結晶として得
た。 mp 77-78℃1 H-NMR(CDCl3)δ:2.50(3H,d,J=1.2Hz),6.34(1H,s),6.4
7(1H,q,J=1.2Hz)
【0123】
【実施例1】3−(2−クロロイミダゾ〔1,2−a〕
ピリジン−3−イルチオ)−1H−1,2,4−トリア
ゾール(化合物番号II−1−3)
【化90】 ナトリウムメトキシドのメタノール溶液(28%)3.
03g(15.7mmol)をメタノール20mlで希釈した
溶液に3−メルカプト−1H−1,2,4−トリアゾー
ル1.59g(15.7mmol)を少量ずつ加えて溶かし、
−60℃に冷却した。これに臭素0.74ml(14.4mm
ol)を同温で加え、10分間撹拌した。ついで同温で2
−クロロイミダゾ〔1,2−a〕ピリジン2.0g(1
3.1mmol)を加え、室温下一夜撹拌した。反応混合物
を氷水100mlにあけ、析出した固体を濾取し、水洗、
乾燥して標記化合物2.94gを灰白色結晶として得
た。 mp 198-202℃1 H-NMR(DMSO-d6)δ: 7.17(1H,td,J=6.8,1.1Hz), 7.53
(1H,ddd,J=9.0,6.8,1.2Hz), 7.69(1H,d,J=9.0Hz), 8.46
(1H,d,J=6.8Hz), 8.55(1H,br.s), 14.16(1H,br.s) IR(nujol):3100−2400, 1460, 1
290, 1265, 1247, 765
【0124】
【実施例2】3−(2−クロロイミダゾ〔1,2−a〕
ピリジン−3−イルスルホニル)−1H−1,2,4−
トリアゾール(化合物番号II−1−4)
【化91】 3−(2−クロロイミダゾ〔1,2−a〕ピリジン−3
−イルチオ)−1H−1,2,4−トリアゾール1.0
g(3.97mmol)をアセトニトリル20mlおよび水2
0mlの混液に懸濁させ、これに室温下過炭酸ナトリウム
(有効酸素含量12.2%)2.08g(15.9mmol)
を加えた。反応混合物を内温30℃以下に保ちながら3
時間撹拌した。反応混合物に水30mlを加え、ついで氷
冷下塩酸を加えて酸性とした。析出した固体を濾取し、
水洗、乾燥して標記化合物0.77gを無色結晶として
得た。 mp 238-240℃(分解)1 H-NMR(DMSO-d6)δ: 7.41(1H,td,J=6.8,1.6Hz), 7.70-
7.87(2H,m), 8.84(1H,s), 8.95(1H,dt,J=6.9,1.1Hz), 1
5.11(1H,br.s) IR(nujol):3150-2500, 1495, 1460, 1360, 1348, 12
53, 1160, 762, 678
【0125】
【実施例3】3−(2−メチルイミダゾ〔1,2−a〕
ピリジン−3−イルチオ)−1H−1,2,4−トリア
ゾール(化合物番号II−1−5)
【化92】 60%水素化ナトリウム0.45g(11.3mmol)をn
−ヘキサンで洗浄した後、乾燥窒素気流下DMF15ml
に懸濁させ、これに氷冷下3−メルカプト−1H−1,
2,4−トリアゾール1.15g(11.4mmol)を加え
た。気泡の発生が終わった後、0〜10℃に冷却し、N
−クロロコハク酸イミド1.46g(10.9mmol)を徐
々に加えた。0℃で15分撹拌後、2−メチルイミダゾ
〔1,2−a〕ピリジン1.00g(7.57mmol)を加
え、室温下1.5時間、ついで70℃で3時間撹拌し
た。反応混合物を濃縮し、残渣をエチルエーテルで2回
洗浄した(洗液はデカンテイションにより除いた)。つ
いでメタノールを加え、不溶の固体を濾取した。濾液を
濃縮し、残渣に水を加えた。析出した固体を濾取し、水
ついでエチルエーテルで洗浄、乾燥して標記化合物0.
80gを淡黄色結晶として得た。 mp 224-226℃(分解)1 H-NMR(DMSO-d6)δ: 2.44(3H,s), 7.02(1H,td,J=6.8,
1.2Hz), 7.38(1H,ddd,J=7.9,6.8,1.3Hz), 7.58(1H,dt,J
=9.0,1.1Hz), 8.38(1H,dt,J=6.7,1.2Hz), 8.40(1H,br.
s), 14.08(1H,br.s) IR(nujol):3050-2300, 1495, 1350, 1260, 1240, 95
0, 763
【0126】
【実施例4】3−(2−メチルイミダゾ〔1,2−a〕
ピリジン−3−イルスルホニル)−1H−1,2,4−
トリアゾール(化合物番号II−1−6)
【化93】 3−(2−メチルイミダゾ〔1,2−a〕ピリジン−3
−イルチオ)−1H−1,2,4−トリアゾール0.3
8g(1.64mmol)から実施例2と同様の方法により
標記化合物0.29gを無色結晶として得た。 mp 260-262℃(分解)1 H-NMR(DMSO-d6)δ: 2.63(3H,s), 7.26(1H,td,J=6.9,
1.4Hz), 7.61(1H,ddd,J=7.9,6.8,1.3Hz), 7.73(1H,dt,J
=8.9,1.2Hz), 8.87(1H,dt,J=6.9,1.1Hz), 8.80(1H,s),
15.00(1H,s) IR(nujol):3150-2400, 1492, 1450, 1330, 1250, 11
60, 1142, 1125, 760,740
【0127】
【実施例5】3−(2−エトキシイミダゾ〔1,2−
a〕ピリジン−3−イルスルホニル)−1H−1,2,
4−トリアゾール(化合物番号II−1−12)
【化94】 60%水素化ナトリウム0.64g(16.0mmol)をn
−ヘキサンで洗浄した後、乾燥窒素気流下DMF10ml
に懸濁させ、これに氷冷下3−(2−クロロイミダゾ
〔1,2−a〕ピリジン−3−イルスルホニル)−1H
−1,2,4−トリアゾール1.50g(5.29mmol)
を徐々に加えた。気泡の発生が終わった後、エタノール
0.49g(10.6mmol)を加え、室温下気泡の発生が
終わるまで撹拌した。ついで50℃で2時間撹拌した
後、反応混合物を氷水100mlにあけ、これに塩酸を加
えてpH4とした。析出した固体を濾取し、水洗、乾燥
して標記化合物1.40gを黄色結晶として得た。 mp 244-246℃(分解)1 H-NMR(DMSO-d6)δ: 1.34(3H,t,J=7.0Hz), 4.48(2H,q,
J=7.0Hz), 7.25(1H,td,J=6.8,2.4Hz), 7.57-7.71(2H,
m), 8.76(1H,s), 8.83(1H,dt,J=6.8,1.1Hz), 14.89(1H,
br.s) IR(nujol):3250, 1520, 1490, 1405, 1350, 1330, 1
173, 1150, 1100
【0128】
【実施例6】3−(6−クロロ−2−メトキシイミダゾ
〔1,2−b〕ピリダジン−3−イルチオ)−1H−
1,2,4−トリアゾール(化合物番号II−3−1)
【化95】 ナトリウムメトキシドのメタノール溶液(28%)5.
70g(35.3mmol)をメタノール50mlで希釈した
溶液に3−メルカプト−1H−1,2,4−トリアゾー
ル3.57g(35.3mmol)を加えて溶かし、−60℃
に冷却した。これに臭素5.20g(32.4mmol)を同
温で加え、15分間撹拌した。ついで同温で6−クロロ
−2−メトキシイミダゾ〔1,2−b〕ピリダジン5.
40g(29.4mmol)を加え、室温下2日間撹拌し
た。反応混合物を水にあけ、析出した固体を濾取し、水
洗、乾燥して標記化合物8.5gを淡黄色結晶として得
た。 mp 186-187℃1 H-NMR(DMSO-d6)δ: 4.04(3H,s), 7.47(1H,d,J=9.3H
z), 8.16(1H,d,J=9.3Hz), 8.44(1H,br.s), 14.02(1H,b
r.s) IR(nujol):3300-2700, 1540, 1520, 1380, 1290, 12
80, 1150, 966, 820
【0129】
【実施例7】3−(6−クロロ−2−メトキシイミダゾ
〔1,2−b〕ピリダジン−3−イルスルホニル)−1
H−1,2,4−トリアゾール(化合物番号II−3−
2)
【化96】 3−(6−クロロ−2−メトキシイミダゾ〔1,2−
b〕ピリダジン−3−イルチオ)−1H−1,2,4−
トリアゾール8.50g(29.4mmol)をアセトニトリ
ル40mlおよび水40mlの混液に懸濁させ、これに室温
下過炭酸ナトリウム(有効酸素含量12.2%)15.4
g(117mmol)を加えた。反応混合物を内温30℃以
下に保ちながら3時間撹拌した。この途中過炭酸ナトリ
ウムをさらに7.70g(58.7mmol)加えた。反応混
合物を水にあけ、これに塩酸を加えてpH2とした。析
出した固体を濾取し、水洗、乾燥して標記化合物4.7
gを無色結晶として得た。 mp 234℃(分解)1 H-NMR(DMSO-d6)δ: 4.10(3H,s), 7.69(1H,d,J=9.5H
z), 8.29(1H,d,J=9.5Hz), 8.78(1H,s), 14.92(1H,br.s) IR(nujol):3100, 1540, 1520, 1450, 1400, 1360, 1
280, 1240, 1165, 1130, 1020, 950, 830, 820,740, 72
0, 620, 605
【0130】
【実施例8】3−(2,6−ジメトキシイミダゾ〔1,
2−b〕ピリダジン−3−イルスルホニル)−1H−
1,2,4−トリアゾール(化合物番号II−3−3)
【化97】 3−(6−クロロ−2−メトキシイミダゾ〔1,2−
b〕ピリダジン−3−イルスルホニル)−1H−1,
2,4−トリアゾール0.62g(1.97mmol)をDM
F10mlに溶解して室温下撹拌し、これにナトリウムメ
トキシド0.43g(7.88mmol)を加えた。反応混合
物を50℃で30分撹拌した。反応混合物を水50mlに
あけ、塩酸を加えてpH2とした。析出した固体を濾取
し、水洗、乾燥して標記化合物0.45gを無色結晶と
して得た。 mp 231-234℃(分解)1 H-NMR(DMSO-d6)δ: 3.74(3H,s), 4.06(3H,s), 7.14(1
H,d,J=9.6Hz), 8.07(1H,d,J=9.7Hz), 8.75(1H,s), 14.8
7(1H,br.s) IR(nujol):3400, 2780, 1620,
1525, 1490, 1390, 1360,13
40, 1290, 1260, 1220, 115
5, 1120, 1005, 960, 890,
820, 725, 715, 650, 620 実施例1〜8と同様にして製造される本発明の化合物
(II)を以下の〔表1〕〜〔表15〕に実施例1〜8
で製造した化合物と共に示す。
【0131】
【表1】
【0132】
【表2】
【0133】
【表3】
【0134】
【表4】
【0135】
【表5】
【0136】
【表6】
【0137】
【表7】
【0138】
【表8】
【0139】
【表9】
【0140】
【表10】
【0141】
【表11】
【0142】
【表12】
【0143】
【表13】
【0144】
【表14】
【0145】
【表15】
【0146】
【実施例9】3−(イミダゾ〔1,2−a〕ピリジン−
2−イルメチルスルホニル)−1H−1,2,4−トリ
アゾール(化合物番号II−8−1)
【化98】 2−クロロメチルイミダゾ〔1,2−a〕ピリジン1.
0g(6.00mmol)、3−メルカプト−1H−1,
2,4−トリアゾール0.61g(6.03mmol)および
炭酸カリウム0.83g(6.01mmol)をアセトニトリ
ル10mlに懸濁させ、70℃で3時間撹拌した。冷後、
反応混合物に水10mlを加え、ついで過炭酸ナトリウム
(有効酸素含量12.2%)3.15g(24.02mmo
l)を加えた。反応混合物を内温30℃以下に保ちなが
ら3時間撹拌した。反応混合物に水30mlを加え、つい
で氷冷下塩酸を加えてpH7とした。析出した固体を濾
取し、水洗、乾燥して標記化合物1.24gを淡黄色結
晶として得た。 mp 230℃(分解)1 H-NMR(DMSO-d6)δ: 4.90(2H,s), 6.88(1H,td,J=6.8,
1.2Hz), 7.22(1H,ddd,J=9.1,6.7,1.3Hz), 7.47(1H,dd,J
=9.1,0.7Hz), 7.87(1H,s), 8.53(1H,dt,J=6.8,1.2Hz),
8.88(1H,s), 14.85(1H,br.s) IR(nujol):3150-2200, 1323, 1252, 1145, 1130, 95
8 実施例9と同様にして製造される本発明の化合物(II)
を以下の〔表16〕に実施例9で製造した化合物と共に
示す。
【0147】
【表16】 以上の〔表1〕〜〔表16〕に示した化合物(II)のう
ち、mpの欄に*を付した化合物は単離せずに次反応に
供し、化合物(I)として構造を確認した。また、**
を付した化合物は単離せずに次反応に供し、化合物(I
I)の対応するスルホン体として構造を確認した。
【0148】
【実施例10】3−(2−クロロイミダゾ〔1,2−
a〕ピリジン−3−イルスルホニル)−N,N−ジエチ
ル−1H−1,2,4−トリアゾール−1−カルボキサ
ミド(化合物番号I−1−4)
【化99】 3−(2−クロロイミダゾ〔1,2−a〕ピリジン−3
−イルスルホニル)−1H−1,2,4−トリアゾール
0.77g(2.71mmol)および炭酸カリウム0.45
g(3.26mmol)をDMSO6mlに懸濁させ、これに
N,N−ジエチルカルバモイルクロリド0.44g(3.
25mmol)を加え、室温下一夜撹拌した。反応混合物に
水30mlを加え、クロロホルムで抽出した(20ml×
2)。抽出液を合し、硫酸マグネシウムで乾燥後、濃縮
した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフ
ィ(クロロホルム−酢酸エチル、2:1、v/v)によ
り精製し、標記化合物0.91gを無色結晶として得
た。 mp 138-139℃1 H-NMR(CDCl3)δ: 1.26(6H,t,J=7.1Hz), 3.55(4H,br.
s), 7.17(1H,td,J=6.9,1.5Hz), 7.53-7.72(2H,m), 8.83
(1H,s), 9.11(1H,dt,J=7.0,1.2Hz) IR(nujol):1710, 1435, 1358, 1340, 1160, 1150, 7
60, 740 元素分析値 C141563SClとして 計算値(%) C 43.92;H 3.95;N 21.95 実測値(%) C 43.66;H 3.87;N 21.85
【0149】
【実施例11】N,N−ジエチル−3−(2−メチルピ
ラゾロ〔1,5−a〕ピリミジン−3−イルチオ)−1
H−1,2,4−トリアゾール−1−カルボキサミド
(化合物番号I−6−3)
【化100】 3−(2−メチルピラゾロ〔1,5−a〕ピリミジン−
3−イルチオ)−1H−1,2,4−トリアゾール1.
0g(4.31mmol)及び炭酸カリウム0.65g
(4.70mmol)をDMSO10mlに懸濁させ、これに
N,N−ジエチルカルバモイルクロリド0.64g
(4.72mmol)を加え、40℃で一夜撹拌した。反応
混合物に氷水50mlを加え、析出した固体をろ取し、水
洗、乾燥して標記化合物1.00gを淡黄色結晶として
得た。 mp 160-162℃1 H-NMR(CDCl3)δ:1.05(6H,br.s),2.57(3H,s),3.42(4H,
q,J=7.0Hz),6.88(1H,dd,J=6.9,4.1Hz),8.57(1H,dd,J=4.
1,1.7Hz),8.65(1H,dd,J=7.0,1.8Hz),8.67(1H,s) IR(nujol):1685
【0150】
【実施例12】N,N−ジエチル−3−(2−メチルピ
ラゾロ〔1,5−a〕ピリミジン−3−イルスルホニ
ル)−1H−1,2,4−トリアゾール−1−カルボキ
サミド(化合物番号I−6−4)
【化101】 N,N−ジエチル−3−(2−メチルピラゾロ〔1,5
−a〕ピリミジン−3−イルチオ)−1H−1,2,4
−トリアゾール−1−カルボキサミド0.50g(1.
51mmol)をクロロホルム10mlに溶解し、これに氷冷
下メタクロロ過安息香酸(70%)0.74g(3.0
0mmol)を少量ずつ加えた。反応混合物を氷冷下30
分、ついで室温下5時間撹拌した。更に反応混合物にメ
タクロロ過安息香酸(70%)0.10g(0.41mm
ol)を加え、室温下一夜撹拌した。反応混合物に水40
ml、ついで炭酸カリウムを加えてpH10とし、クロロ
ホルムで抽出した(20ml×2)。抽出液を合し、飽和
炭酸水素ナトリウム水溶液で洗浄し、硫酸マグネシウム
で乾燥後、濃縮した。得られた残さをシリカゲルカラム
クロマトグラフィ(酢酸エチル)により精製した。得ら
れた固体をエチルエーテルで洗浄し、ろ取し、乾燥して
標記化合物0.26gを無色結晶として得た。 mp 125-126℃1 H-NMR(CDCl3)δ:1.25(6H,t,J=7.0Hz),2.80(3H,s),3.5
7(4H,br.s),7.09(1H,dd,J=6.9,4.2Hz),8.70(1H,dd,J=6.
9,1.8Hz),8.76-8.80(2H,m) IR(nujol):1720,1460,1440,136
0,1342,1270,1210,1155 元素分析値 C141773Sとして 計算値(%) C 46.27;H 4.72;N 26.98 実測値(%) C 46.21;H 4.61;N 27.03
【0151】
【実施例13】N,N−ジエチル−3−(2−エチルチ
オイミダゾ〔1,2−a〕ピリジン−3−イルスルホニ
ル)−1H−1,2,4−トリアゾール−1−カルボキ
サミド(化合物番号I−1−25)
【化102】 3−(2−エチルチオイミダゾ〔1,2−a〕ピリジン
−3−イルスルホニル)−1H−1,2,4−トリアゾ
ール1.50g(4.85mmol)及び炭酸カリウム0.
74g(5.35mmol)をDMSO10mlに懸濁させ、
これにN,N−ジエチルカルバモイルクロリド0.73
g(5.38mmol)を加え、50℃で1時間撹拌した。
更に反応混合物にN,N−ジエチルカルバモイルクロリ
ド0.33g(2.43mmol)を加え、同温で更に1時
間撹拌した。反応混合物に氷水30mlを加え、クロロホ
ルムで抽出した(20ml×2)。抽出液を合し、水洗
し、硫酸マグネシウムで乾燥後、濃縮した。得られた残
さをシリカゲルカラムクロマトグラフィ(n−ヘキサン
−酢酸エチル、1:2、v/v)により精製した。得ら
れた固体をn−ヘキサンで洗浄し、ろ取し、乾燥して標
記化合物1.85gを無色結晶として得た。 mp 113-114℃1 H-NMR(CDCl3)δ:1.26(6H,t,J=7.1Hz),1.42(3H,t,J=7.
4Hz),3.29(2H,q,J=7.4Hz),3.55(4H,br.s),7.01(1H,td,J
=6.9,1.4Hz),7.46(1H,ddd,J=9.0,6.9,1.3Hz),7.60(1H,d
t,J=9.0,1.2Hz),8.80(1H,s),8.98(1H,dt,J=6.9,1.1Hz) IR(nujol):1712,1420,1350,1340,1260,1160,1150,113
0,755 元素分析値 C1620632として 計算値(%) C 47.04;H 4.94;N 20.57 実測値(%) C 46.80;H 4.93;N 20.68
【0152】
【実施例14】N,N−ジエチル−3−(2−エチルス
ルフィニルイミダゾ〔1,2−a〕ピリジン−3−イル
スルホニル)−1H−1,2,4−トリアゾール−1−
カルボキサミド(化合物番号I−1−26)
【化103】 N,N−ジエチル−3−(2−エチルチオイミダゾ
〔1,2−a〕ピリジン−3−イルスルホニル)−1H
−1,2,4−トリアゾール−1−カルボキサミド0.
60g(1.47mmol)を酢酸10mlに溶かし、これに
30%過酸化水素水0.17g(1.50mmol)を加
え、室温下一夜撹拌した。更に反応混合物に30%過酸
化水素水0.07g(0.62mmol)を加え、室温下更
に5時間撹拌した。反応混合物に氷水60mlを加え、酢
酸エチルで抽出した(20ml×2)。抽出液を合し、飽
和炭酸水素ナトリウム水溶液で洗浄し、硫酸マグネシウ
ムで乾燥後、濃縮した。得られた残さをシリカゲルカラ
ムクロマトグラフィ(クロロホルム−アセトン、2:
1、v/v)により精製した。得られた固体をエチルエ
ーテルで洗浄し、ろ取し、乾燥して標記化合物0.56
gを無色結晶として得た。 mp 130-131℃1 H-NMR(CDCl3)δ:1.24(6H,t,J=7.1Hz),1.41(3H,t,J=7.
4Hz),3.34(2H,qd,J=7.5,2.3Hz),3.55(4H,br.s),7.22(1
H,td,J=7.0,1.0Hz),7.62(1H,ddd,J=9.1,6.9,1.0Hz),7.9
1(1H,dt,J=9.1,1.0Hz),8.83(1H,s),9.06(1H,dt,J=7.0,
1.0Hz) IR(nujol):1720,1460,1440,1343,1295,1265,1210,116
0,1145,1132,1062,1048,765 元素分析値 C1620642として 計算値(%) C 45.27;H 4.75;N 19.80 実測値(%) C 45.04;H 4.70;N 19.92
【0153】
【実施例15】N,N−ジエチル−3−(2−エチルス
ルホニルイミダゾ〔1,2−a〕ピリジン−3−イルス
ルホニル)−1H−1,2,4−トリアゾール−1−カ
ルボキサミド(化合物番号I−1−27)
【化104】 N,N−ジエチル−3−(2−エチルチオイミダゾ
〔1,2−a〕ピリジン−3−イルスルホニル)−1H
−1,2,4−トリアゾール−1−カルボキサミド0.
50g(1.22mmol)をDMF5mlに溶かし、これに
氷冷下メタクロロ過安息香酸(70%)0.60g
(2.43mmol)を少量ずつ加えた。反応混合物を氷冷
下30分、ついで室温下4時間撹拌した。反応混合物を
氷水50mlにあけ、これに炭酸カリウムを加えてpH1
0とした。析出した固体をろ取し、水洗、乾燥後、シリ
カゲルカラムクロマトグラフィ(クロロホルム−酢酸エ
チル、1:1、v/v)により精製した。得られた固体
をn−ヘキサンで洗浄し、ろ取し、乾燥して標記化合物
0.47gを無色結晶として得た。 mp 161-162℃1 H-NMR(CDCl3)δ:1.21(6H,br.s),1.42(3H,t,J=7.5Hz),
3.53(4H,br.s),3.67(2H,q,J=7.5Hz),7.31(1H,td,J=7.0,
1.3Hz),7.67(1H,ddd,J=9.0,6.9,1.2Hz),7.94(1H,dt,J=
9.0,1.2Hz),8.78(1H,s),9.35(1H,dt,J=7.1,1.1Hz) IR(nujol):1712,1460,1435,1365,1320,1158,1145,1133
【0154】
【実施例16】N,N−ジエチル−3−(イミダゾ
〔1,2−a〕ピリジン−2−イルメチルスルホニル)
−1H−1,2,4−トリアゾール−1−カルボキサミ
ド(化合物番号I−8−3)
【化105】 3−(イミダゾ〔1,2−a〕ピリジン−2−イルメチ
ルスルホニル)−1H−1,2,4−トリアゾール1.
24g(4.71mmol)及び炭酸カリウム0.78g
(5.64mmol)をDMSO10mlに懸濁させ、これに
N,N−ジエチルカルバモイルクロリド0.70g
(5.16mmol)を加え、室温下1時間、ついで50℃
で2時間撹拌した。反応混合物に水30mlを加え、クロ
ロホルムで抽出した(20ml×3)。抽出液を合し、硫
酸マグネシウムで乾燥後、濃縮した。得られた残さをシ
リカゲルカラムクロマトグラフィ(クロロホルム−アセ
トン、1:1、v/v)により精製し、標記化合物1.
07gを無色結晶として得た。 mp 187-189℃1 H-NMR(CDCl3)δ:1.20(6H,br.s),3.49(4H,q,J=7.1Hz),
4.89(2H,s),6.80(1H,td,J=6.8,1.2Hz),7.17(1H,ddd,J=
9.1,6.7,1.3Hz),7.47(1H,dd,J=9.1,0.8Hz),7.78(1H,d,J
=0.5Hz),8.09(1H,dt,J=6.8,1.2Hz),8.86(1H,s) IR(nujol):1700,1450,1385,1338,1275,1205,1145,860
【0155】
【実施例17】N,N−ジエチル−3−(3−クロロイ
ミダゾ〔1,2−a〕ピリジン−2−イルメチルスルホ
ニル)−1H−1,2,4−トリアゾール−1−カルボ
キサミド(化合物番号I−8−5)
【化106】 N,N−ジエチル−3−(イミダゾ〔1,2−a〕ピリ
ジン−2−イルメチルスルホニル)−1H−1,2,4
−トリアゾール−1−カルボキサミド0.50g(1.
38mmol)をDMF6mlに懸濁させ、これに氷冷下N−
クロロコハク酸イミド0.20g(1.50mmol)を加
え、氷冷下1時間、ついで50℃で一夜撹拌した。反応
混合物に水30mlを加え、クロロホルムで抽出した(1
5ml×2)。抽出液を合し、水洗し、硫酸マグネシウム
で乾燥後、濃縮した。得られた残さをシリカゲルカラム
クロマトグラフィ(n−ヘキサン−アセトン、1:1、
v/v)により精製し、標記化合物0.28gを無色結
晶として得た。 mp 129-131℃1 H-NMR(CDCl3)δ:1.21(6H,br.s),3.53(4H,q,J=7.0Hz),
4.89(2H,s),6.96(1H,td,J=6.8,1.1Hz),7.24(1H,ddd,J=
9.2,6.7,1.3Hz),7.49(1H,dt,J=9.2,1.1Hz),8.04(1H,dt,
J=6.9,1.1Hz),8.89(1H,s) IR(nujol):1715,1460,1440,1343,1270,1255,1210,115
0,750 元素分析値 C151763SClとして 計算値(%) C 45.40;H 4.32;N 21.18 実測値(%) C 45.55;H 4.30;N 21.42
【0156】
【実施例18】3−(6−エトキシ−2−メチルイミダ
ゾ〔1,2−b〕ピリダジン−3−イルスルホニル)−
N,N−ジエチル−1H−1,2,4−トリアゾール−
1−カルボキサミド(化合物番号I−3−24)
【化107】 60%水素化ナトリウム0.24g(6.0mmol)をn
−ヘキサンで洗浄した後、乾燥窒素気流下DMF10ml
に懸濁させて氷冷下撹拌し、これにエタノール0.18
g(3.9mmol)を加えた。反応混合物を室温下1時
間、ついで50℃で0.5時間撹拌した。反応混合物に
3−(6−クロロ−2−メチルイミダゾ〔1,2−b〕
ピリダジン−3−イルスルホニル)−1H−1,2,4
−トリアゾール0.6g(2.0mmol)を加え、50〜
60℃で1時間撹拌した後、N,N−ジエチルカルバモ
イルクロリド0.84g(6.2mmol)を加え、同温で
1時間撹拌した。冷後、反応混合物を水100mlにあ
け、酢酸エチルで抽出した。抽出液を乾燥後、濃縮し、
残さをシリカゲルカラムクロマトグラフィ(クロロホル
ム−酢酸エチル、2:1、v/v)により精製し、標記
化合物0.4gを無色結晶として得た。 mp 123-124℃1 H-NMR(CDCl3)δ:1.24(6H,m),1.36(3H,t,J=7.0Hz),2.8
2(3H,s),3.50(4H,m),4.28(2H,q,J=7.0Hz),6.87(1H,d,J=
9.7Hz),7.79(1H,d,J=9.6Hz),8.81(1H,s) IR(nujol):1720,1340,1280,1260,1200,1150,1020 実施例10〜18と同様にして製造される本発明の化合
物(I)を以下の〔表17〕〜〔表33〕に実施例10
〜18で製造した化合物と共に示す。
【0157】
【表17】
【0158】
【表18】
【0159】
【表19】
【0160】
【表20】
【0161】
【表21】
【0162】
【表22】
【0163】
【表23】
【0164】
【表24】
【0165】
【表25】
【0166】
【表26】
【0167】
【表27】
【0168】
【表28】
【0169】
【表29】
【0170】
【表30】
【0171】
【表31】
【0172】
【表32】
【0173】
【表33】
【0174】
【製剤例1】 乳剤 化合物I−1−18 20重量% キシレン 57重量% ジメチルホルムアミド 18重量% ポリエチレングリコールエーテル(ノニポール85TM) 5重量% を含有する乳剤。(水に適宜希釈して使用)
【0175】
【製剤例2】 水和剤 化合物I−1−18 50重量% リグニンスルホン酸ナトリウム 5重量% ポリエチレングリコールエーテル(ノニポール85TM) 5重量% クレイ 35重量% ホワイトカーボン 5重量% を混合粉砕してなる水和剤。(水に適宜希釈して使用)
【0176】
【製剤例3】 粒剤 化合物I−3−5 1.5重量% リグニンスルホン酸ナトリウム 2重量% ベントナイト 56.5重量% タルク 40重量% の混合物に水を加えて練り合わせ造粒してなる粒剤。
【0177】
【製剤例4】 粒剤 化合物I−7−4 1.5重量% リグニンスルホン酸ナトリウム 5重量% ベントナイト 93.5重量% の混合物に水を加えて練り合わせ造粒してなる粒剤。
【0178】
【製剤例5】 粒剤 化合物I−1−18 3.0重量% リグニンスルホン酸ナトリウム 6.0重量% ベントナイト 91.0重量% の混合物に水を加えて練り合わせ造粒してなる粒剤。
【0179】
【製剤例6】 粒剤 化合物I−1−18 1.5重量% リグニンスルホン酸ナトリウム 5重量% ベントナイト 30.0重量% クレイ 63.5重量% の混合物に水を加えて練り合わせ造粒してなる粒剤。
【0180】
【試験例1】水田出芽後処理試験 150cm2の角型プラスチック製ポットに水田土壌をつ
め、入水、代掻き後、タイヌビエ、タマガヤツリ、イヌ
ホタルイおよびキカシグサの種子をまき、湛水2cmで所
定の期間栽培した。単子葉雑草が1葉期まで、キカシグ
サが2葉期まで生育したとき、湛水を3cmとし、化合物
(I)を含む薬剤希釈液を所定の薬量(g/a)となる
ようにポットの水面に滴下処理した。なお、薬剤希釈液
は化合物(I)3.0mgをTween20を2%含むア
セトン1mlに溶解し、純水で全量を10mlとした後、こ
れをさらに純水で希釈して所定濃度に調製した。薬剤処
理後の植物は温室内で栽培し、処理3週間後に各雑草に
対する除草効果を〔表34〕に示した基準によって評価
した。結果は〔表35〕〜〔表38〕に示した。
【0181】
【表34】
【0182】
【表35】
【0183】
【表36】
【0184】
【表37】
【0185】
【表38】 〔表35〕〜〔表38〕より、本発明の化合物は優れた
除草作用を有することが分かる。
【0186】
【試験例2】水田出芽前処理試験 150cm2の角型プラスチック製ポットに水田土壌をつ
め、入水、代掻き後、タイヌビエおよびイヌホタルイの
種子をまき、さらにイネ稚苗1株を移植した。湛水を3
cmとし、化合物(I)を含む薬剤希釈液を所定の薬量
(g/a)となるようにポットの水面に滴下処理した。
なお薬剤希釈液は試験例1と同様の方法により調製し
た。薬剤処理後の植物は温室内で栽培し、処理3週間後
に各雑草に対する除草効果および移植イネに対する薬害
を〔表34〕に示した基準によって評価した。結果は
〔表39〕〜〔表42〕に示した。
【0187】
【表39】
【0188】
【表40】
【0189】
【表41】
【0190】
【表42】 〔表39〕〜〔表42〕より、本発明の化合物は薬害が
なく優れた除草作用を有することが分かる。
【0191】
【発明の効果】本発明の化合物(I)またはその塩は、
低薬量で広範囲の雑草、例えば水田雑草、畑地雑草等に
対して優れた除草作用を有する。しかも、栽培植物、例
えばイネ、コムギ、オオムギ、ダイズ、トウモロコシ等
に対して薬害が少なく、優れた選択的除草効果を示す。
また、選択的除草効果は長時間持続する。哺乳動物や魚
介類に対して低毒性で、環境を汚染することもなく、水
田、畑、果樹園あるいは非農耕地用等の除草剤として極
めて安全に使用することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C07D 487/04 144 C07D 487/04 144 513/04 325 513/04 325 331 331 (72)発明者 田中 易 茨城県つくば市竹園2丁目14−1 グラン デュール竹園501号

Claims (26)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式 【化1】 〔式中、Qは置換基を有していてもよい橋頭に窒素原子
    を有する縮合複素環基を、WはOまたはSを、R1およ
    びR2はそれぞれ水素原子または置換されていてもよい
    炭化水素基を、R1およびR2は隣接する窒素原子と共に
    置換されていてもよい含窒素複素環基を形成してもよ
    く、R3は水素原子、ハロゲン原子または置換されてい
    てもよい炭化水素基を、mは0または1を、nは0〜2
    の整数をそれぞれ示す〕で表される化合物またはその
    塩。
  2. 【請求項2】Qで示される置換基を有していてもよい橋
    頭に窒素原子を有する縮合複素環基における橋頭に窒素
    原子を有する縮合複素環基が、式 【化2】 〔式中、環aおよび環bはそれぞれ1ないし4個の窒素
    原子を含み、1ないし3個の酸素原子または/および1
    ないし3個の硫黄原子(モノまたはジオキシド化されて
    いてもよい)を含んでいてもよい4ないし8員の含窒素
    複素環を示し、該含窒素複素環はさらに5〜6員の脂
    環、芳香環または5〜6員の複素環と縮合していてもよ
    い。〕で表される基である請求項1記載の化合物。
  3. 【請求項3】Qで示される置換基を有していてもよい橋
    頭に窒素原子を有する縮合複素環基における橋頭に窒素
    原子を有する縮合複素環基が、イミダゾ〔1,2−a〕
    ピリジン、イミダゾ〔2,1−b〕チアゾール、イミダ
    ゾ〔1,2−a〕ピリミジン、イミダゾ〔1,2−b〕
    ピリダジン、イミダゾ〔1,2−a〕イミダゾール、イ
    ミダゾ〔2,1−b〕(1,3,4)チアジアゾール、
    ピラゾロ〔1,5−a〕ピリミジン、ピラゾロ〔5,1
    −b〕チアゾールまたはピラゾロ〔1,5−a〕ピリジ
    ンの橋頭原子以外の構成炭素原子に結合した水素原子を
    1個除いて形成される基である請求項1記載の化合物。
  4. 【請求項4】Qがヒドロキシ基、アミノ基、シアノ基、
    スルファモイル基、スルファモイルオキシ基、メルカプ
    ト基、ニトロ基、ハロゲン原子、有機残基およびスルホ
    基から選ばれる1〜3個の置換基を有していてもよい橋
    頭に窒素原子を有する縮合複素環基である請求項1記載
    の化合物。
  5. 【請求項5】Qが一般式 【化3】 〔式中、Z0は水素原子、ハロゲン原子、ハロゲ
    ン原子で置換されていてもよい、C1-4アルキル,C1-4
    アルコキシ,C1-4アルキルチオ,C1-4アルキルスルフ
    ィニル,C1-4アルキルスルホニル,C1-4アルキルアミ
    ノもしくはジC1-4アルキルアミノ基、またはハロゲ
    ン原子で置換されていてもよい、C1-4アルコキシC1-4
    アルキル,C1-4アルコキシC1-4アルコキシもしくはC
    1-4アルコキシC1-4アルキルチオ基を、Z1およびZ2
    それぞれ水素原子、ハロゲン原子またはハロゲン
    原子で置換されていてもよいC1-4アルキル基を、Z3
    よびZ4はそれぞれ水素原子、ハロゲン原子または
    ハロゲン原子で置換されていてもよい、C1-4アルキ
    ル,C1-4アルコキシ,C1-4アルキルチオ,C1-4アル
    キルアミノもしくはジC1-4アルキルアミノ基を示す〕
    で表される基である請求項1記載の化合物。
  6. 【請求項6】R1およびR2で示される置換されていても
    よい炭化水素基における炭化水素基がC1-19炭化水素基
    である請求項1記載の化合物。
  7. 【請求項7】R1およびR2で示される置換されていても
    よい炭化水素基が、(1)C1-4アルキルチオ、ハロゲ
    ン、C1-6アルコキシ、ニトロ、C1-6アルコキシ−カル
    ボニルおよびモノ又はジC1-6アルキルアミノ基から選
    ばれる1ないし5個の置換基,C1-3アルキレンジオキ
    シ基もしくはC2-6アルキリデンジオキシ基で置換され
    ていてもよい、C1-6アルキル,C2-6アルケニルもしく
    はC2-6アルキニル基、または(2)芳香環上にC1-6
    ルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C1-6
    ルコキシ、アシル、アシルオキシ、ニトロ、シアノ、ハ
    ロゲン、アシルアミノおよびC1-4アルキルチオから選
    ばれる1ないし3個の置換基,C3-4アルキレン基もし
    くはC3-4アルケニレン基で置換されていてもよい、C
    6-14アリールもしくはC7-19アラルキル基である請求項
    1記載の化合物。
  8. 【請求項8】R1およびR2で示される置換されていても
    よい炭化水素基における炭化水素基がC1-6アルキル
    基、C2-6アルケニル基またはC2-6アルキニル基である
    請求項1記載の化合物。
  9. 【請求項9】R1およびR2がC1-6アルキル基である請
    求項1記載の化合物。
  10. 【請求項10】R3で示される置換されていてもよい炭
    化水素基における炭化水素基がC1-19炭化水素基である
    請求項1記載の化合物。
  11. 【請求項11】R3で示される置換されていてもよい炭
    化水素基が、(1)C1-4アルキルチオ、ハロゲン、C
    1-6アルコキシ、ニトロ、C1-6アルコキシ−カルボニル
    およびモノ又はジC1-6アルキルアミノ基から選ばれる
    1ないし5個の置換基,C1-3アルキレンジオキシ基も
    しくはC2-6アルキリデンジオキシ基で置換されていて
    もよい、C1-6アルキル,C2-6アルケニルもしくはC
    2-6アルキニル基、または(2)芳香環上にC1-6アルキ
    ル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C1-6アルコ
    キシ、アシル、アシルオキシ、ニトロ、シアノ、ハロゲ
    ン、アシルアミノおよびC1-4アルキルチオから選ばれ
    る1ないし3個の置換基,C3-4アルキレン基もしくは
    3-4アルケニレン基で置換されていてもよい、C6-14
    アリールもしくはC7-19アラルキル基である請求項1記
    載の化合物。
  12. 【請求項12】R3で示される置換されていてもよい炭
    化水素基がC1-6アルキル基である請求項1記載の化合
    物。
  13. 【請求項13】R3が水素原子である請求項1記載の化
    合物。
  14. 【請求項14】mが0で、nが2である請求項1記載の
    化合物。
  15. 【請求項15】3−(2−クロロ−6−エトキシイミダ
    ゾ〔1,2−b〕ピリダジン−3−イルスルホニル)−
    N,N−ジエチル−1H−1,2,4−トリアゾール−
    1−カルボキサミドまたはその塩である請求項1記載の
    化合物。
  16. 【請求項16】3−(6−エトキシ−2−メチルイミダ
    ゾ〔1,2−b〕ピリダジン−3−イルスルホニル)−
    N,N−ジエチル−1H−1,2,4−トリアゾール−
    1−カルボキサミドまたはその塩である請求項1記載の
    化合物。
  17. 【請求項17】N,N−ジエチル−3−(3−メチル−
    6−プロポキシピラゾロ〔5,1−b〕チアゾール−7
    −イルスルホニル)−1H−1,2,4−トリアゾール
    −1−カルボキサミドまたはその塩である請求項1記載
    の化合物。
  18. 【請求項18】一般式 【化4】 〔式中の記号は請求項1記載と同意義を示す〕で表され
    る化合物またはその塩と、一般式 【化5】 〔式中、X1は脱離基を、他の記号は請求項1記載と同
    意義を示す〕で表される化合物またはその塩とを反応さ
    せることを特徴とする請求項1記載の化合物またはその
    塩の製造法。
  19. 【請求項19】一般式 【化6】 〔式中、Yは水素原子または一般式 【化7】 (式中、各記号は請求項1記載と同意義を示す)で表さ
    れる基を、他の記号は請求項1記載と同意義を示す〕で
    表される化合物またはその塩を酸化することを特徴とす
    る一般式 【化8】 〔式中、pは1または2を示し、Yは前記と同意義を示
    し、他の記号は請求項1記載と同意義を示す〕で表わさ
    れる化合物またはその塩の製造法。
  20. 【請求項20】請求項1記載の化合物またはその塩を含
    有することを特徴とする農薬。
  21. 【請求項21】農薬が除草剤である請求項20記載の農
    薬。
  22. 【請求項22】農薬が水田用除草剤である請求項20記
    載の農薬。
  23. 【請求項23】請求項1記載の化合物の除草剤としての
    使用。
  24. 【請求項24】一般式 【化9】 〔式中の記号は請求項1記載と同意義を示す〕で表され
    る化合物またはその塩。
  25. 【請求項25】一般式 Q−CH2−X2 (V) 〔式中、X2は脱離基を、Qは請求項1記載と同意義を
    示す〕で表される化合物またはその塩と、一般式 【化10】 〔式中の記号は請求項1記載と同意義を示す〕で表され
    る化合物またはその塩とを反応させることを特徴とする
    一般式 【化11】 〔式中の記号は請求項1記載と同意義を示す〕で表わさ
    れる化合物またはその塩の製造法。
  26. 【請求項26】一般式 【化12】 〔式中の記号は請求項1記載と同意義を示す〕で表され
    る化合物またはその塩をハロゲン化剤と反応させ、次い
    で、生成する化合物を、一般式 Q−H (VII) 〔式中の記号は請求項1記載と同意義を示す〕で表され
    る化合物またはその塩と反応させることを特徴とする一
    般式 【化13】 〔式中の記号は請求項1記載と同意義を示す〕で表わさ
    れる化合物またはその塩の製造法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1999021851A1 (fr) 1997-10-24 1999-05-06 Nissan Chemical Industries, Ltd. Composes de sulfamyle et bactericide agricole ou horticole
WO1999040090A1 (fr) * 1998-02-04 1999-08-12 Nissan Chemical Industries, Ltd. Derives de la pyridine fusionnes avec un azole, et herbicide
JP2011510061A (ja) * 2008-01-24 2011-03-31 リミテッド・ライアビリティ・カンパニー“イノヴェイティヴ・ファーマ” 3−(スルホニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−セロトニン5−HT6受容体のアンタゴニスト、その調製の方法及び使用
JP2018515440A (ja) * 2015-04-08 2018-06-14 バイエル・クロップサイエンス・アクチェンゲゼルシャフト 有害生物防除剤としての縮合二環式ヘテロ環誘導体及び中間体生成物

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