JPH09143148A - 2−ベンジル−3−[(p−トルエンスルホニル)オキシ]プロピルアセテートの製造方法 - Google Patents
2−ベンジル−3−[(p−トルエンスルホニル)オキシ]プロピルアセテートの製造方法Info
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- JPH09143148A JPH09143148A JP30714395A JP30714395A JPH09143148A JP H09143148 A JPH09143148 A JP H09143148A JP 30714395 A JP30714395 A JP 30714395A JP 30714395 A JP30714395 A JP 30714395A JP H09143148 A JPH09143148 A JP H09143148A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 (S)−2−ベンジル−3−[(p−トルエ
ンスルホニル)オキシ]プロピルアセテートを高い光学
純度で製造する方法の提供。 【解決手段】 (R)−2−ベンジル−3−ヒドロキシ
プロピルアセテートをトシル化し、得られた(S)−2
−ベンジル−3−[(p−トルエンスルホニル)オキ
シ]プロピルアセテートを、酢酸エステル系溶媒および
炭化水素系溶媒の混合溶媒を使用して再結晶することを
特徴とする(S)−2−ベンジル−3−[(p−トルエ
ンスルホニル)オキシ]プロピルアセテートの製造方
法。
ンスルホニル)オキシ]プロピルアセテートを高い光学
純度で製造する方法の提供。 【解決手段】 (R)−2−ベンジル−3−ヒドロキシ
プロピルアセテートをトシル化し、得られた(S)−2
−ベンジル−3−[(p−トルエンスルホニル)オキ
シ]プロピルアセテートを、酢酸エステル系溶媒および
炭化水素系溶媒の混合溶媒を使用して再結晶することを
特徴とする(S)−2−ベンジル−3−[(p−トルエ
ンスルホニル)オキシ]プロピルアセテートの製造方
法。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、(S)−2−ベン
ジル−3−[(p−トルエンスルホニル)オキシ]プロ
ピルアセテートを高い光学純度で製造する方法に関す
る。本発明により提供される(S)−2−ベンジル−3
−[(p−トルエンスルホニル)オキシ]プロピルアセ
テートは、抗炎症剤、鎮痛剤として効果が期待されてい
る(1S,4R)−シス−1−エチル−1,3,4,9
−テトラヒドロ−4−ベンジルピラノ[3,4−b]イ
ンドール−1−酢酸等の医薬品の合成中間体として有用
である。
ジル−3−[(p−トルエンスルホニル)オキシ]プロ
ピルアセテートを高い光学純度で製造する方法に関す
る。本発明により提供される(S)−2−ベンジル−3
−[(p−トルエンスルホニル)オキシ]プロピルアセ
テートは、抗炎症剤、鎮痛剤として効果が期待されてい
る(1S,4R)−シス−1−エチル−1,3,4,9
−テトラヒドロ−4−ベンジルピラノ[3,4−b]イ
ンドール−1−酢酸等の医薬品の合成中間体として有用
である。
【0002】
【従来の技術】(S)−2−ベンジル−3−[(p−ト
ルエンスルホニル)オキシ]プロピルアセテートの製造
方法としては、2−ベンジル−1,3−プロパンジオー
ルを原料とし、シュードモナス属起源のリパーゼおよび
酢酸ビニルを用いた不斉アシル化反応により(R)−2
−ベンジル−3−ヒドロキシプロピルアセテートを合成
し、次いで塩基触媒存在下、p−トルエンスルホン酸ク
ロリドと反応させる方法が知られている[ジャーナル
オブ オーガニック ケミストリー(Journalof Orga
nic Chemistry)、58巻、5717〜5723頁(1993年);お
よびテトラヘドロン レターズ(Tetrahedron Letter
s )、30巻、6189〜6192頁(1989年)参照]。
ルエンスルホニル)オキシ]プロピルアセテートの製造
方法としては、2−ベンジル−1,3−プロパンジオー
ルを原料とし、シュードモナス属起源のリパーゼおよび
酢酸ビニルを用いた不斉アシル化反応により(R)−2
−ベンジル−3−ヒドロキシプロピルアセテートを合成
し、次いで塩基触媒存在下、p−トルエンスルホン酸ク
ロリドと反応させる方法が知られている[ジャーナル
オブ オーガニック ケミストリー(Journalof Orga
nic Chemistry)、58巻、5717〜5723頁(1993年);お
よびテトラヘドロン レターズ(Tetrahedron Letter
s )、30巻、6189〜6192頁(1989年)参照]。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記の文献には、中
間体の(R)−2−ベンジル−3−ヒドロキシプロピル
アセテートについて、旋光度[α]23 D =+20.6°
(c=1.0、CHCl3 )のとき光学純度は98%
e.e.以上と報告されている。(R)−2−ベンジル
−3−ヒドロキシプロピルアセテートの旋光度と光学純
度の値としては、[α]20 D =+27.7°(c=1.
3、CHCl3 )のとき97%e.e.(上記文献
);[α]20 D =+28.6°(c=1.07、CH
Cl3 ) のとき94%e.e.以上[テトラヘドロン
(Tetrahedron )、31巻、1601〜1604頁(1990年)];
[α]20 D =+17.5°(c=0.98、CHC
l3 )のとき62.4%e.e.[リイビヒ アナーレ
ン デア ヘミー(Liebigs Annalen derChemie)、957
〜962 頁(1989年)]等が知られており、この3つの
報告から100%e.e.のときの旋光度を概算すると
いずれも+29°前後となる。一方、上記の文献記載
の方法で得られる(R)−2−ベンジル−3−ヒドロキ
シプロピルアセテートの旋光度は[α]23 D =+20.
6°と明らかに低い。
間体の(R)−2−ベンジル−3−ヒドロキシプロピル
アセテートについて、旋光度[α]23 D =+20.6°
(c=1.0、CHCl3 )のとき光学純度は98%
e.e.以上と報告されている。(R)−2−ベンジル
−3−ヒドロキシプロピルアセテートの旋光度と光学純
度の値としては、[α]20 D =+27.7°(c=1.
3、CHCl3 )のとき97%e.e.(上記文献
);[α]20 D =+28.6°(c=1.07、CH
Cl3 ) のとき94%e.e.以上[テトラヘドロン
(Tetrahedron )、31巻、1601〜1604頁(1990年)];
[α]20 D =+17.5°(c=0.98、CHC
l3 )のとき62.4%e.e.[リイビヒ アナーレ
ン デア ヘミー(Liebigs Annalen derChemie)、957
〜962 頁(1989年)]等が知られており、この3つの
報告から100%e.e.のときの旋光度を概算すると
いずれも+29°前後となる。一方、上記の文献記載
の方法で得られる(R)−2−ベンジル−3−ヒドロキ
シプロピルアセテートの旋光度は[α]23 D =+20.
6°と明らかに低い。
【0004】また、の方法で得られる(S)−2−ベ
ンジル−3−[(p−トルエンスルホニル)オキシ]プ
ロピルアセテートについては、旋光度:[α]20 D =+
7.38°(c=1.03、CHCl3 )、融点:38
℃と報告されているが、本願明細書の実施例に記載のと
おり、本発明者らが調製した該化合物の旋光度は[α]
20 D =+9.68°、融点は61〜62℃であった。こ
のことから、の文献で得られた(S)−2−ベンジル
−3−[(p−トルエンスルホニル)オキシ]プロピル
アセテートは光学純度もしくは化学純度が低いものと推
定される。したがって、より光学純度の高い(S)−2
−ベンジル−3−[(p−トルエンスルホニル)オキ
シ]プロピルアセテートを得る方法が求められる。ま
た、上記の文献は、(R)−2−ベンジル−3−
[(p−トルエンスルホニル)オキシ]プロピルアセテ
ートの製造方法に関し、(S)−体は中間体としての製
造法の記載のみで単離・精製はされておらず、物性値の
記載もない。しかして、本発明の目的は、(S)−2−
ベンジル−3−[(p−トルエンスルホニル)オキシ]
プロピルアセテートを高い光学純度で製造する方法を提
供することにある。
ンジル−3−[(p−トルエンスルホニル)オキシ]プ
ロピルアセテートについては、旋光度:[α]20 D =+
7.38°(c=1.03、CHCl3 )、融点:38
℃と報告されているが、本願明細書の実施例に記載のと
おり、本発明者らが調製した該化合物の旋光度は[α]
20 D =+9.68°、融点は61〜62℃であった。こ
のことから、の文献で得られた(S)−2−ベンジル
−3−[(p−トルエンスルホニル)オキシ]プロピル
アセテートは光学純度もしくは化学純度が低いものと推
定される。したがって、より光学純度の高い(S)−2
−ベンジル−3−[(p−トルエンスルホニル)オキ
シ]プロピルアセテートを得る方法が求められる。ま
た、上記の文献は、(R)−2−ベンジル−3−
[(p−トルエンスルホニル)オキシ]プロピルアセテ
ートの製造方法に関し、(S)−体は中間体としての製
造法の記載のみで単離・精製はされておらず、物性値の
記載もない。しかして、本発明の目的は、(S)−2−
ベンジル−3−[(p−トルエンスルホニル)オキシ]
プロピルアセテートを高い光学純度で製造する方法を提
供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、上記の
目的は、式(I)
目的は、式(I)
【0006】
【化3】
【0007】(式中、Acはアセチル基を表す。)で示
される(R)−2−ベンジル−3−ヒドロキシプロピル
アセテートをトシル化し、得られた式(II)
される(R)−2−ベンジル−3−ヒドロキシプロピル
アセテートをトシル化し、得られた式(II)
【0008】
【化4】
【0009】(式中、Acはアセチル基を表し、Tsは
トシル基を表す。)で示される(S)−2−ベンジル−
3−[(p−トルエンスルホニル)オキシ]プロピルア
セテートを酢酸エステル系溶媒と炭化水素系溶媒の混合
溶媒を使用して再結晶することを特徴とする(S)−2
−ベンジル−3−[(p−トルエンスルホニル)オキ
シ]プロピルアセテートの製造方法を提供することによ
り達成される。
トシル基を表す。)で示される(S)−2−ベンジル−
3−[(p−トルエンスルホニル)オキシ]プロピルア
セテートを酢酸エステル系溶媒と炭化水素系溶媒の混合
溶媒を使用して再結晶することを特徴とする(S)−2
−ベンジル−3−[(p−トルエンスルホニル)オキ
シ]プロピルアセテートの製造方法を提供することによ
り達成される。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明において、原料である
(R)−2−ベンジル−3−ヒドロキシプロピルアセテ
ート(I)は、例えば、2−ベンジル−1,3−プロパ
ンジオールをアルカリゲネス属、シュードモナス属等の
微生物に由来するエステラーゼを使用し、酢酸無水物、
酢酸ビニル等のアシル化剤で不斉アシル化するなどの方
法で製造することができる。
(R)−2−ベンジル−3−ヒドロキシプロピルアセテ
ート(I)は、例えば、2−ベンジル−1,3−プロパ
ンジオールをアルカリゲネス属、シュードモナス属等の
微生物に由来するエステラーゼを使用し、酢酸無水物、
酢酸ビニル等のアシル化剤で不斉アシル化するなどの方
法で製造することができる。
【0011】(R)−2−ベンジル−3−ヒドロキシプ
ロピルアセテート(I)のトシル化は、アルコールを対
応するp−トルエンスルホン酸エステルに変換する際に
一般的に用いられる方法に従って製造することができ
る。例えば、(R)−2−ベンジル−3−ヒドロキシプ
ロピルアセテート(I)を、塩基性触媒の存在下、p−
トルエンスルホン酸クロリドと反応させることによって
製造することができる。かかる反応は溶媒の存在下また
は非存在下に行うことができ、使用される溶媒としては
塩化メチレン、クロロホルム等のハロゲン化炭化水素系
溶媒等が挙げられる。塩基性触媒としては、例えば、ピ
リジン、トリエチルアミン等のアミン系塩基が使用でき
る。
ロピルアセテート(I)のトシル化は、アルコールを対
応するp−トルエンスルホン酸エステルに変換する際に
一般的に用いられる方法に従って製造することができ
る。例えば、(R)−2−ベンジル−3−ヒドロキシプ
ロピルアセテート(I)を、塩基性触媒の存在下、p−
トルエンスルホン酸クロリドと反応させることによって
製造することができる。かかる反応は溶媒の存在下また
は非存在下に行うことができ、使用される溶媒としては
塩化メチレン、クロロホルム等のハロゲン化炭化水素系
溶媒等が挙げられる。塩基性触媒としては、例えば、ピ
リジン、トリエチルアミン等のアミン系塩基が使用でき
る。
【0012】トシル化反応混合物からの(S)−2−ベ
ンジル−3−[(p−トルエンスルホニル)オキシ]プ
ロピルアセテート(II)の単離・精製は、通常の有機化
合物の単離・精製において用いられる方法と同様にして
行われる。例えば、前記のトシル化反応混合物に、酢酸
エチル、ジエチルエーテル、塩化メチレン等の有機溶媒
を加え溶解液飽和重層水および飽和食塩水で洗浄する。
この有機層を乾燥、濃縮することによって、粗生成物を
得ることができる。この粗生成物を再結晶することによ
って高い光学純度および化学純度の目的物を得ることが
できる。再結晶に使用される溶媒は、酢酸エステル系溶
媒と炭化水素系溶媒の混合溶媒である。酢酸エステル系
溶媒としては、例えば酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブ
チル等が使用され、炭化水素系溶媒としては、例えばヘ
キサン、トルエン等が使用される。
ンジル−3−[(p−トルエンスルホニル)オキシ]プ
ロピルアセテート(II)の単離・精製は、通常の有機化
合物の単離・精製において用いられる方法と同様にして
行われる。例えば、前記のトシル化反応混合物に、酢酸
エチル、ジエチルエーテル、塩化メチレン等の有機溶媒
を加え溶解液飽和重層水および飽和食塩水で洗浄する。
この有機層を乾燥、濃縮することによって、粗生成物を
得ることができる。この粗生成物を再結晶することによ
って高い光学純度および化学純度の目的物を得ることが
できる。再結晶に使用される溶媒は、酢酸エステル系溶
媒と炭化水素系溶媒の混合溶媒である。酢酸エステル系
溶媒としては、例えば酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブ
チル等が使用され、炭化水素系溶媒としては、例えばヘ
キサン、トルエン等が使用される。
【0013】本発明により得られる(S)−2−ベンジ
ル−3−[(p−トルエンスルホニル)オキシ]プロピ
ルアセテート(II)は、例えば、抗炎症剤、鎮痛剤等と
して有用なシス−1−エチル−1,3,4,9−テトラ
ヒドロ−4−ベンジルピラノ[3,4−b]インドール
−1−酢酸へ変換することが可能である。
ル−3−[(p−トルエンスルホニル)オキシ]プロピ
ルアセテート(II)は、例えば、抗炎症剤、鎮痛剤等と
して有用なシス−1−エチル−1,3,4,9−テトラ
ヒドロ−4−ベンジルピラノ[3,4−b]インドール
−1−酢酸へ変換することが可能である。
【0014】
【実施例】以下、本発明を実施例によりさらに具体的に
説明するが、本発明はこれらの実施例により限定される
ものではない。
説明するが、本発明はこれらの実施例により限定される
ものではない。
【0015】参考例1 2−ベンジル−1,3−プロパンジオール135gをヘ
キサン675mlに溶解し、酢酸ビニル84.6gとリ
パーゼQL(名糖産業株式会社製)1.2gを加え、3
7℃で19時間撹拌した。このときの転化率は97%で
あり、生成した(R)−2−ベンジル−3−ヒドロキシ
プロピルアセテートの光学純度は92%e.e.[高速
液体クロマトグラフィー分析(カラム:キラルセルOB
(ダイセル化学工業株式会社製)、溶出液:ヘキサン/
イソプロピルアルコール=10/1、検出:254n
m)]であった。反応混合液から酵素を濾別したのち、
減圧濃縮し、旋光度[α]20 D =+24.4°の(R)
−2−ベンジル−3−ヒドロキシプロピルアセテートを
202g得た。
キサン675mlに溶解し、酢酸ビニル84.6gとリ
パーゼQL(名糖産業株式会社製)1.2gを加え、3
7℃で19時間撹拌した。このときの転化率は97%で
あり、生成した(R)−2−ベンジル−3−ヒドロキシ
プロピルアセテートの光学純度は92%e.e.[高速
液体クロマトグラフィー分析(カラム:キラルセルOB
(ダイセル化学工業株式会社製)、溶出液:ヘキサン/
イソプロピルアルコール=10/1、検出:254n
m)]であった。反応混合液から酵素を濾別したのち、
減圧濃縮し、旋光度[α]20 D =+24.4°の(R)
−2−ベンジル−3−ヒドロキシプロピルアセテートを
202g得た。
【0016】実施例1 (R)−2−ベンジル−3−ヒドロキシプロピルアセテ
ート202gを塩化メチレン300mlに溶解したの
ち、トリエチルアミン191mlを加えた。混合液を氷
温冷却後、p−トルエンスルホン酸クロリド217gを
加え、3時間室温で反応させた。反応混合液に酢酸エチ
ル、水を加え分液し、有機層を飽和重曹水、飽和食塩水
で洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾繰し、減
圧下濃縮することによって粗生成物を得た。粗生成物を
酢酸エチル100mlに溶解したのち、ヘキサン200
mlを加え、析出した結晶を濾取、ヘキサンで洗浄し、
光学純度97%e.e.[高速液体クロマトグラフィー
分析(カラム:キラルセルAS(ダイセル化学工業株式
会社製)、溶出液:ヘキサン/エタノール=4/1、検
出:254nm)]の(S)−2−ベンジル−3−
[(p−トルエンスルホニル)オキシ]プロピルアセテ
ートを299g得た。旋光度は[α]20 D =+9.68
°、融点は61〜62℃、 1H−NMRスペクトルは次
のとおりであった。
ート202gを塩化メチレン300mlに溶解したの
ち、トリエチルアミン191mlを加えた。混合液を氷
温冷却後、p−トルエンスルホン酸クロリド217gを
加え、3時間室温で反応させた。反応混合液に酢酸エチ
ル、水を加え分液し、有機層を飽和重曹水、飽和食塩水
で洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾繰し、減
圧下濃縮することによって粗生成物を得た。粗生成物を
酢酸エチル100mlに溶解したのち、ヘキサン200
mlを加え、析出した結晶を濾取、ヘキサンで洗浄し、
光学純度97%e.e.[高速液体クロマトグラフィー
分析(カラム:キラルセルAS(ダイセル化学工業株式
会社製)、溶出液:ヘキサン/エタノール=4/1、検
出:254nm)]の(S)−2−ベンジル−3−
[(p−トルエンスルホニル)オキシ]プロピルアセテ
ートを299g得た。旋光度は[α]20 D =+9.68
°、融点は61〜62℃、 1H−NMRスペクトルは次
のとおりであった。
【0017】1H−NMRスペクトル(270MH
z)、CDCl3 、TMS、δ:1.99(3H,
s), 2.2−2.4(1H,m), 2.49(3
H,s), 2.67(2H,d), 3.9−4.2
(4H,m), 7.0−7.1(2H,m), 7.
2−7.3(3H,m), 7.37(2H,d),
7.80(2H,d)
z)、CDCl3 、TMS、δ:1.99(3H,
s), 2.2−2.4(1H,m), 2.49(3
H,s), 2.67(2H,d), 3.9−4.2
(4H,m), 7.0−7.1(2H,m), 7.
2−7.3(3H,m), 7.37(2H,d),
7.80(2H,d)
【0018】
【発明の効果】本発明によれば、(S)−2−ベンジル
−3−[(p−トルエンスルホニル)オキシ]プロピル
アセテートを高い光学純度で製造することができる。
−3−[(p−トルエンスルホニル)オキシ]プロピル
アセテートを高い光学純度で製造することができる。
Claims (1)
- 【請求項1】 式(I) 【化1】 (式中、Acはアセチル基を表す。)で示される(R)
−2−ベンジル−3−ヒドロキシプロピルアセテートを
トシル化し、得られた式(II) 【化2】 (式中、Acはアセチル基を表し、Tsはトシル基を表
す。)で示される(S)−2−ベンジル−3−[(p−
トルエンスルホニル)オキシ]プロピルアセテートを酢
酸エステル系溶媒と炭化水素系溶媒の混合溶媒を使用し
て再結晶することを特徴とする(S)−2−ベンジル−
3−[(p−トルエンスルホニル)オキシ]プロピルア
セテートの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP30714395A JPH09143148A (ja) | 1995-11-27 | 1995-11-27 | 2−ベンジル−3−[(p−トルエンスルホニル)オキシ]プロピルアセテートの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP30714395A JPH09143148A (ja) | 1995-11-27 | 1995-11-27 | 2−ベンジル−3−[(p−トルエンスルホニル)オキシ]プロピルアセテートの製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09143148A true JPH09143148A (ja) | 1997-06-03 |
Family
ID=17965556
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP30714395A Pending JPH09143148A (ja) | 1995-11-27 | 1995-11-27 | 2−ベンジル−3−[(p−トルエンスルホニル)オキシ]プロピルアセテートの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09143148A (ja) |
-
1995
- 1995-11-27 JP JP30714395A patent/JPH09143148A/ja active Pending
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