JPH11243989A - 光学活性環状ビアリール化合物の製法 - Google Patents

光学活性環状ビアリール化合物の製法

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JPH11243989A
JPH11243989A JP5159098A JP5159098A JPH11243989A JP H11243989 A JPH11243989 A JP H11243989A JP 5159098 A JP5159098 A JP 5159098A JP 5159098 A JP5159098 A JP 5159098A JP H11243989 A JPH11243989 A JP H11243989A
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optically active
cyclic
general formula
biaryl
ring
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JP5159098A
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Inventor
Toshiyuki Furuya
敏行 古谷
Masahiko Seki
雅彦 関
Ryuzo Yoshioka
龍蔵 吉岡
Takeji Shibatani
武爾 柴谷
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Tanabe Seiyaku Co Ltd
Original Assignee
Tanabe Seiyaku Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明の目的は、工業的に有利な光学活
性環状ビアリール化合物の製法を提供することにある。 【解決手段】ラセミ型の一般式(I) 【化1】 (式中、環Aは置換基を有していてもよい1〜3環式の
芳香環を表す。)で示される環状ビアリールアルコール
化合物及びアシル供与体に、不斉アシル化能を有する生
体触媒を作用させてアシル化反応を行うことにより、光
学活性環状ビアリールアルコール化合物(I)またはそ
の対掌体に対応する光学活性環状ビアリールエステル化
合物を製する方法。また、前記により生成した光学活性
な環状ビアリールアルコール化合物またはエステル化合
物から光学活性環状ビアリールケトン化合物を製する方
法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、生体触媒を用いた
光学活性環状ビアリール化合物の製法に関する。
【0002】
【従来の技術】2−オキソトリメチレン1,1'−ビナ
フチル−2,2'−ジカルボキシラートなどC2対称構造
(C2 symmetric structure)を
有する光学活性環状ビアリールケトン化合物は、軸性の
分子不斉を有し、例えば、2−オキソトリメチレン1,
1'−ビナフチル−2,2'−ジカルボキシラートには、
下記に示すような二種類の光学異性体が存在する。
【0003】
【化16】
【0004】このような光学活性環状ビアリールケトン
化合物は、トランス−スチルベンなどのオレフィンの不
斉エポキシ化反応において好適な触媒として用い得るこ
とが知られている(ジャーナル・オブ・アメリカン・ケ
ミカル・ソサエティー(J.Am. Chem. So
c.)118巻、11311−11312頁、1996
年)。
【0005】また、光学活性フェニルグリシッド酸化合
物は、循環器系疾患の有用な治療薬となる1,5−ベン
ゾチアゼピン誘導体の重要な合成中間体であるが、最
近、本発明者らは、上記のような光学活性環状ビアリー
ルケトン化合物もしくは、これら化合物をオキソンで酸
化させて得られたキラルなジオキシラン化合物は、光学
活性フェニルグリシッド酸化合物の合成における不斉エ
ポキシ化反応の触媒としても、大変有用であることを見
出している(特願平09−171042号)。
【0006】このように、光学活性環状ビアリール化合
物は非常に有用な化合物であるが、その製造方法として
は、工業的に用い得るような効率的な方法は知られてい
なかった。例えば、ブレティン・オブ・ケミカル・ソサ
エティー・オブ・ジャパン(Bull. Chem.
Soc. Jpn.)、第61巻、1032−1034
頁(1988年)には、ブルシンを用いて1,1'−ビ
ナフチル−2,2'−ジカルボン酸を光学分割する方法
が記載されており、この方法により得られる光学活性な
1,1'−ビナフチル−2,2'−ジカルボン酸から光学
活性環状ビアリールケトン化合物を製造することができ
る。しかしながら、光学分割剤として用いられるブルシ
ンには毒性があり、工業的製法として用いることは非常
に困難である。また、光学分割工程の収率も十分とはい
えないという問題点もあった。
【0007】上記の通り、光学活性環状ビアリール化合
物の製法として、安全でしかも生産性に優れた方法の開
発が望まれていた。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、工業
的に有利な光学活性環状ビアリール化合物の製法を提供
することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、鋭意研究
を重ねた結果、ラセミ型の環状ビアリールアルコール化
合物から、不斉アシル化能を有する生体触媒を用いて不
斉アシル化反応を行うことにより、光学活性環状ビアリ
ールアルコール化合物、もしくはその対掌体の水酸基が
不斉アシル化された光学活性環状ビアリールエステル化
合物が得られる事を見出した。また、これらの光学活性
環状ビアリールアルコール化合物及びエステル化合物は
いずれも新規化合物であるが、さらに、これらを合成中
間体として用いることにより好適に光学活性環状ビアリ
ールケトン化合物を製造できることを見出し、本発明を
完成するに至った。
【0010】すなわち、本発明は、ラセミ型の一般式
(I)
【0011】
【化17】
【0012】(式中、環Aは置換基を有していてもよい
1〜3環式の芳香環を表す。)で示される環状ビアリー
ルアルコール化合物と、一般式(II)
【0013】
【化18】
【0014】(式中、R1はアルキル基又はアリール基
を表し、R2は水素原子、アルキル基、アルケニル基、
アルカノイル基又はアロイル基を表す。)で示されるア
シル供与体に、不斉アシル化能を有する生体触媒を作用
させてアシル化反応を行うことにより、光学活性な一般
式(I)で示される環状ビアリールアルコール化合物
と、その対掌体の水酸基が不斉アシル化された一般式
(III)
【0015】
【化19】
【0016】(式中、記号は前記と同じ意味を表す。)
で示される環状ビアリールエステル化合物を生成させる
ことを特徴とする、光学活性な一般式(I)で示される
環状ビアリールアルコール化合物及び光学活性な一般式
(III)で示される環状ビアリールエステル化合物か
ら選択される光学活性環状ビアリール化合物の製法に関
する。
【0017】また、(1)前記の製法により、光学活性
な一般式(I)で示される環状ビアリールアルコール化
合物及び光学活性な一般式(III)で示される環状ビ
アリールエステル化合物から選択される光学活性環状ビ
アリール化合物を得、ついで、得られた光学活性環状ビ
アリール化合物が光学活性な一般式(III)で示され
る光学活性環状ビアリールエステル化合物である場合に
は、これを加水分解反応等に付してアシル基R1COを
除去し、光学活性な一般式(I)で示される環状ビアリ
ールアルコール化合物に変換する工程、及び(2)前記
工程で得られた光学活性な一般式(I)で示される環状
ビアリールアルコール化合物を酸化反応に付す工程、か
らなる、光学活性な一般式(IV)
【0018】
【化20】
【0019】(式中、記号は前記と同一意味を有す
る。)で示される環状ビアリールケトン化合物の製法に
関する。
【0020】
【発明の実施の形態】本発明の方法において、一般式
(I)、(III)及び(IV)で示される環状ビアリ
ール化合物は、C2対称構造(C2 symmetric
structure)を有し、軸性の分子不斉を有す
るものであればよい。このような一般式(I)、(II
I)及び(IV)で示される化合物は、二つの環Aを結
ぶ結合軸に沿ったキラリティー軸を有する軸性不斉化合
物であり、R体およびS体の二種の光学異性体(アトロ
プ異性体)が存在する。つまり、本発明においては、光
学活性な環状ビアリール化合物とは、二つの環Aを結ぶ
結合軸に沿った軸不斉に基づく光学異性体(R体および
S体)を意味する。
【0021】一般式(I)、(III)及び(IV)で
示される環状ビアリール化合物において、環Aは、置換
基を有していてもよい1〜3環式の芳香環を表し、かか
る芳香環としては、例えば、置換基を有していてもよい
ベンゼン環、ナフタレン環、ナフトキノン環、アントラ
セン環、アントラキノン環、フェナントレン環等をあげ
ることができる。これらのうち、置換基を有していても
よいベンゼン環、置換基を有していてもよいナフタレン
環、置換基を有していてもよいアントラキノン環が好ま
しく、ナフタレン環がとりわけ好ましい。
【0022】芳香環上の置換基は、特に限定されない。
かかる置換基は、電子吸引性基、電子供与性基のいずれ
であってもよく、例えば、電子吸引性基としては、フッ
素原子、塩素原子、臭素原子およびヨウ素原子に代表さ
れるハロゲン原子;ニトロ基、メチルスルホニル基、p
−トルエンスルホニル基、トリフルオロメチル基、シア
ノ基、メトキシカルボニル基、メチルスルホキシド基、
スルホニルアミド基等が挙げられる。電子供与性基とし
ては、メチル基、エチル基、プロピル基およびブチル基
に代表される炭素数1〜4の低級アルキル基;メトキシ
基、エトキシ基、プロポキシ基およびブトキシ基に代表
される炭素数1〜4の低級アルコキシ基;シクロプロピ
ル基、シクロブチル基、シクロペンチル基およびシクロ
ヘキシル基に代表される炭素数3〜7のシクロアルキル
基;ベンジル基およびフェネチル基に代表される炭素数
7〜10のアラルキル基等が挙げられる。これらのう
ち、ハロゲン原子(塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子
等)、シアノ基、ニトロ基、アルキルスルホニル基、ア
リルスルホニル基等の電子吸引性基が好ましく、とりわ
け塩素原子、ニトロ基が好ましい。
【0023】二つの環Aの結合手の位置は、一般式
(I)、(III)及び(IV)で示される化合物に分
子不斉を生じるものであれば特に制限されないが、二つ
の環Aの間を結ぶ結合手に対してオルト位にもう一つの
結合手を有しているのが好ましい。
【0024】具体的な環A
【0025】
【化21】
【0026】としては、例えば以下のようなものが挙げ
られる。
【0027】
【化22】
【0028】本発明において、原料化合物として用いら
れるラセミ型の一般式(I)で示される環状ビアリール
アルコール化合物は、R体およびS体を共に含むもので
あればよく、これら2種の光学活性体を等量含むものに
限定されない。
【0029】本発明において、アシル供与体は、生体触
媒により不斉アシル化反応に付し得るものであればよ
く、一般式(II)
【0030】
【化23】
【0031】(式中、R1はアルキル基又はアリール基
を表し、R2は水素原子、アルキル基、アルケニル基、
アルカノイル基又はアロイル基を表す。)で示される。
【0032】R1で示されるアルキル基としては、メチ
ル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、
ヘキシル基、ヘプチル基、イソプロピル基、sec−ブ
チル基、tert−ブチル基等の炭素数1〜17のアル
キル基(直鎖状又は分岐状)が挙げられる。アリール基
としては、フェニル基、ナフチル基など、1〜2環式の
芳香環が挙げられる。
【0033】R2で示されるアルキル基としては、上記
と同様のものが挙げられる。
【0034】アルケニル基としては、ビニル基、イソプ
ロペニル基等の炭素数2〜8のアルケニル基(直鎖状又
は分岐状)が挙げられる。
【0035】アルカノイル基としては、アセチル基、プ
ロピオニル基、ブチリル基、ヘキサノイル基等の炭素数
2〜8のアルカノイル基(直鎖状又は分岐状)が挙げら
れる。
【0036】アロイル基としては、ベンゾイル基など、
アリール部分が1〜2環式の芳香環(フェニル基、ナフ
チル基など)である基があげられる。
【0037】R1としては、アルキル基が好ましく、炭
素数1〜17のアルキル基がより好ましく、とりわけ、
炭素数1〜7のアルキル基が好ましい。
【0038】R2としては、水素原子、アルキル基、ア
ルケニル基、又はアルカノイル基が好ましい。水素原
子、炭素数1〜17のアルキル基、炭素数2〜8のアル
ケニル基又は炭素数2〜8のアルカノイル基がより好ま
しく、とりわけ、炭素数2〜8のアルケニル基又は炭素
数2〜8のアルカノイル基が好ましい。
【0039】このようなアシル供与体の好適な例として
は、例えば、脂肪族カルボン酸(ステアリン酸、ミリス
チン酸、ラウリン酸等)、芳香族カルボン酸(安息香酸
等)、カルボン酸エステル類(酢酸ビニル、酪酸ビニ
ル、ヘキサン酸ビニル、オクタン酸ビニル、酢酸イソプ
ロペニル、酢酸トリクロロエタノール、酢酸トリフルオ
ロエタノール、酢酸トリグリセリド、オレイン酸トリグ
リセリド等)、カルボン酸無水物(無水吉草酸、無水安
息香酸、無水コハク酸、無水ステアリン酸、無水ミリス
チン酸、無水ラウリン酸等)、アシルオキシム等が挙げ
られる。
【0040】これらのうち、とりわけ炭素数2〜10の
脂肪酸ビニルエステル(酢酸ビニル、プロピオン酸ビニ
ル、酪酸ビニル、ヘキサン酸ビニル、オクタン酸ビニ
ル、デカン酸ビニル等)などは、アシル化を行った後、
基R2が反応系から容易に除去できる点で好ましい。
【0041】本発明に用いる生体触媒は、一般式(I)
で示される環状ビアリールアルコール化合物を不斉アシ
ル化する能力を有するものであればよい。このような生
体触媒としては、例えば、動物の組織や細胞、微生物な
どから得られる酵素(リパーゼ又はエステラーゼ等)を
用いることができる。
【0042】微生物由来の生体触媒を用いる場合には、
その調製が容易である等の点で有利である。生体触媒
(酵素)の起源となる微生物としては、例えば、キャン
ディダ属、シュードモナス属、アルカリゲネス属、アク
ロモバクター属、セラチア属、フミコーラ属等に属する
微生物が挙げられる。
【0043】より具体的には、例えば、キャンディダ
シリンドラシア(Candidacylindrace
a)、シュードモナス フルオレセンス(Pseudo
monas fluorescens)、シュードモナ
ス セパシア(Pseudomonas cepasi
a)、セラチア マルセッセンス(Serratia
marcescens)、シュードモナス アエルギノ
ーザ(Pseudomonas aerginos
a)、キャンディダ アンタークティカ(Candid
a antarctica)などが挙げられる。
【0044】一般式(I)で示される環状ビアリールア
ルコール化合物のR体を選択的にアシル化する能力を有
する生体触媒(酵素)を用いる場合には、上記のうち、
キャンディダ属、シュードモナス属、アルカリゲネス
属、アクロモバクター属等に属する微生物、より詳細に
は、キャンディダ シリンドラシア、シュードモナスフ
ルオレセンス、シュードモナス セパシア、シュードモ
ナス アエルギノーザ等を好適に用いることができる。
これらのうち、シュードモナス属に属する微生物(種
名:シュードモナス フルオレセンス、シュードモナス
セパシア、シュードモナス アエルギノーザ)等が好
ましい。
【0045】また、一般式(I)で示される環状ビアリ
ールアルコール化合物のS体を選択的にアシル化する能
力を有する生体触媒(酵素)を用いる場合には、上記の
うち、セラチア属、キャンディダ属等に属する微生物、
より詳細には、セラチア マルセッセンス、キャンディ
ダ アンタークティカ等を好適に用いることができる。
これらのうち、セラチア属に属する微生物(種名:セラ
チア マルセッセンス)等が好ましい。
【0046】セラチア属微生物由来の酵素の具体例とし
ては、セラチア マルセッセンス Sr41株(FER
M BP−487)由来のリパーゼSM(特開平4−2
28070号公報、特開平6−78790号公報、特開
平8−259552号公報、特願平9−43378号公
報、欧州特許公開番号第0446771号及びジャーナ
ル・オブ・ファーメンテーション・アンド・バイオエン
ジニアリング(J. Ferment. Bioen
g.)1993年第75巻93−98頁及び1994年
第77巻152−158頁記載)が挙げられる。
【0047】生体触媒の起源となる微生物は、野生株の
他、変異株であってもよく、更にはこれらの微生物か
ら、遺伝子組み換え、細胞融合などの生物工学的手法に
より誘導されるものであってもよい。
【0048】また、一般式(I)で示される環状ビアリ
ールアルコール化合物の不斉アシル化能を有する市販の
精製酵素は下記表1および表2の通りである。これらの
市販酵素を、生体触媒として利用することもできる。
【0049】
【表1】
【0050】
【表2】
【0051】これらのうち、酵素としてはS体選択的不
斉アシル化能を有するものとして、セラチア マルセッ
センス Sr41株由来リパーゼSM、またR体選択的
不斉アシル化能を有するものとしてリパーゼQLを用い
る事が好ましい。
【0052】生体触媒(酵素)の形態は、特に限定され
ず酵素標品及び部分酵素標品(粗酵素)のほか、微生物
由来の場合には、微生物の生菌体、培養物、それらの処
理物(洗浄菌体、乾燥菌体、培養上清、菌体破砕物、菌
体自己消化物、菌体抽出物等)等の形態で、また動物組
織や細胞由来の場合には、組織や細胞の抽出物等の形態
で、必要に応じて用いることができる。
【0053】各種形態の生体触媒の調製は、常法によっ
て実施できる。例えば、微生物や細胞の培養液から遠心
分離またはろ過等により生菌体や細胞、あるいは培養上
精を得ることができる。また、生菌体を生理食塩水等で
洗浄する事による洗浄菌体を得ることができ、生菌体や
洗浄菌体等を凍結乾燥またはアセトン乾燥することによ
る乾燥菌体を得ることができる。また、生菌体、洗浄菌
体、細胞等を種々の物理化学的方法(例えば、超音波、
フレンチプレス、浸透圧、凍結融解、アルミナ破壊、溶
菌酵素、界面活性剤または有機溶媒等で処理)で処理す
ることにより、菌体や細胞の破砕物を得ることができ、
これら菌体や細胞の破砕物からろ過または遠心分離など
により固形物を除去することにより菌体や細胞の抽出物
を得ることができる。これら抽出物等の画分から、硫酸
アンモニウム分画、イオン交換クロマトグラフィー、ゲ
ルろ過クロマトグラフィー等の常法により分画・精製す
ることにより部分酵素標品または酵素標品を得ることが
できる。
【0054】さらに、生体触媒は、例えば、カラギーナ
ンゲル等の含硫多糖ゲル、ポリアクリルアミド、アルギ
ン酸ゲル、寒天ゲル、セライト、光架橋性樹脂等を用い
る公知の方法により固定化して使用することもできる。
【0055】生体触媒(酵素)の不斉アシル化能を検定
して、不斉アシル化能を有する生体触媒をスクリーニン
グする方法は、以下のように実施できる。すなわち、生
体触媒を含む被検サンプル(酵素標品、微生物の培養物
など)を基質及びアシル供与体とともに添加してアシル
化反応を行った後、反応液について光学異性体分析用カ
ラム(例えばダイセル(株)製CHIRALCEL O
D)を用いる高速液体クロマトグラフィーで分析し、未
反応の基質及び生成物の光学純度及び生成量を調べるこ
とにより、不斉アシル化活性が認められるか否かを判定
することができる。
【0056】本発明において、不斉アシル化は適当な溶
媒中、反応基質として、ラセミ型の環状ビアリールアル
コール化合物(I)を用い、生体触媒の存在下、基質と
アシル供与体とを反応させる事より実施することができ
る。このような不斉アシル化反応により生成する光学活
性な環状ビアリールエステル化合物(III)及び残存
する未反応の光学活性な環状ビアリールアルコール化合
物(I)を得る事ができる。
【0057】反応基質の仕込濃度は、通常0.05−3
0%(W/V)とりわけ1−20%(W/V)とする事
が好ましい。
【0058】アシル供与体の量は、通常、基質に対して
0.3mol比から8000mol比とりわけ0.5m
ol比から80mol比とする事が好ましい。反応基質
及びアシル供与体は各々最初に一括して添付してもよ
く、あるいは反応中数回に分割して供与してもよい。
【0059】不斉アシル化反応に用いる溶媒としては、
基質が溶解または懸濁状となるものであればいずれも使
用することができるが、有機溶媒が好ましい。溶媒は1
種類のみをもちいてもよいが、2種以上のものを組み合
わせて用いてもよい。
【0060】有機溶媒としては、例えばtert−ブチ
ルメチルエーテル、イソプロピルエーテル、ジエチルエ
ーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル
類;ジクロロメタン、クロロホルム、ジクロロエタン等
のハロゲン化炭化水素類;トルエン、キシレン、ヘキサ
ン等の炭化水素類;酢酸エチル、酢酸ブチル、ビニルア
セテート等のエステル類などがあげられるが、tert
−ブチルメチルエーテル、イソプロピルエーテル、トル
エン、キシレンのような疎水性の溶媒が好ましい。ま
た、反応系には微量の水が含まれている事が望ましく、
好ましくは0.001−5%(V/V)、とりわけ好ま
しくは0.01−1%(V/V)の水が含まれている事
により、反応が好適に進行する。水は、酵素に含まれて
いても、溶媒に含まれていても良い。
【0061】反応は、常温ないし加温下、好ましくは1
0−80℃、とりわけ好ましくは25−50℃で好適に
進行する。
【0062】不斉アシル化反応を行った後の反応混合物
から、光学活性な環状ビアリールエステル化合物(II
I)及び光学活性な環状ビアリールアルコール化合物
(I)を採取、単離することができる。
【0063】採取、単離は常法に従って行う事ができ
る。例えば、必要に応じてろ過などにより生体触媒を反
応液から除いた後、溶媒を留去して反応液を濃縮する。
ついで、溶解度差を利用した分別結晶化法、カラムクロ
マト法等の精製法により、目的とする光学活性環状ビア
リール化合物を分離する事ができる。分別結晶化による
分離を行う場合には、反応により得られた混合物中の光
学活性体の光学純度が低い場合でも、ラセミ体と光学活
性体の溶解度差を利用することにより、結晶化過程で光
学純度を高める事ができるという利点がある。
【0064】不斉アシル化反応により得られる光学活性
環状ビアリール化合物、すなわち光学活性なエステル化
合物(III)及びアルコール化合物(I)はいずれも
新規物質であるが、これらはいずれも光学活性な環状ビ
アリールケトン化合物(IV)に導く事ができる。すな
わち光学活性な環状ビアリールエステル化合物(II
I)は、加水分解反応等に付してアシル基を除去し、光
学活性な環状ビアリールアルコール化合物(I)を得た
後に酸化することによって光学活性な環状ビアリールケ
トン化合物(IV)に変換することができる。また、光
学活性な環状ビアリールアルコール化合物(I)は酸化
反応に付すことにより、光学活性な環状ビアリールケト
ン化合物(IV)に変換することができる。アルコール
体からケトン体を製造する場合にはエステル体からケト
ン体を製造する場合と比べると工程が少なくなるため効
率的であり、また収率の減少が防げるという利点があ
る。
【0065】光学活性環状ビアリールアルコール化合物
を酸化し、光学活性環状ビアリールケトン化合物を生成
させる工程は、適当な溶媒中、若しくは無溶媒で酸化剤
の存在下に行うことができる。
【0066】溶媒としては、反応に不活性であればいず
れの溶媒も用いることができ、例えば、クロロベンゼ
ン、ジクロロベンゼン、ジクロロメタン、クロロホル
ム、ジクロロエタン等のハロゲン化炭化水素類;ジエチ
ルエーテル、tert−ブチルメチルエーテル、イソプ
ロピルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン等の
エーテル類;N,N−ジメチルホルムアミド等のアミド
類;アセトニトリル等のニトリル類;ベンゼン、トルエ
ン、キシレン、ヘキサン等の炭化水素類他を好適に用い
ることができるが、とりわけトルエンが好ましい。
【0067】酸化剤としては、過マンガン酸ナトリウ
ム、過マンガン酸カリウム等の過マンガン酸アルカリ金
属等の無機過酸、二酸化マンガン、重クロム酸カリウ
ム、ピリジニウムクロロクロメート、酸化ルテニウム、
ルテニウムクロリド−過ヨウ素酸ナトリウム、テトラプ
ロピルアンモニウムパールテネート−N―メチルモルホ
リンオキシド、テトラプロピルアンモニウムパールテネ
ート−酸素−モレキュラーシーブス等の金属酸化剤及び
m−クロロ過安息香酸、過安息香酸、過酢酸、過ギ酸、
クロロ過酢酸、トリフルオロ過酢酸、過酸化水素等の有
機過酸;次亜塩素酸の第三級ブチルエステル等の次亜塩
素酸エステル;過ヨウ素酸ナトリウム、過ヨウ素酸カリ
ウム等の過ヨウ素酸アルカリ金属、シュウ酸ジクロリド
ージメチルスルホキシド、1,1,1−トリス(アセチ
ルオキシ)―1,1―ジヒドロ−1,2―ベンズヨード
オキソール−3(1H)―オン、ジシクロヘキシルカル
ボジイミド−ジメチルスルホキシド等の非金属酸化剤が
挙げられる。このうち、とりわけ二酸化マンガン、ジシ
クロヘキシルカルボジイミド−ジメチルスルホキシドが
好適に用いられる。
【0068】光学活性環状ビアリールエステル化合物の
アシル基を除去し、光学活性環状ビアリールアルコール
化合物を生成させる工程は、加水分解、アミノリシス、
アルコリシス等の常法により、適当な溶媒中若しくは無
溶媒で酸または塩基の存在下若しくは非存在下に行うこ
とができる。
【0069】溶媒としては、前記酸化工程におけるもの
と同様のものを使用する事ができる。
【0070】加水分解を行う場合には、塩基としては、
水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸水素ナトリウ
ム、炭酸水素カリウム等の無機塩基等を、酸としては、
塩酸、硫酸、リン酸等の無機酸を好適に用いる事ができ
る。
【0071】アミノリシスを行う場合には、アンモニ
ア、メチルアミン、あるいはエチルアミン等の1級アミ
ン;ジメチルアミン、ジエチルアミン等の2級アミン等
を好適に用いることができる。
【0072】アルコリシスを行う場合には、一価アルコ
ールでも多価アルコールでも用いる事ができるが、メチ
ルアルコール及びエチルアルコールを好適に用いる事が
できる。また、アルコリシスを行う際には塩化水素、硫
酸などを触媒として用いてもよく、酸またはアルカリを
加えてもよい。
【0073】前記のアシル基除去及び酸化反応は、加熱
下から冷却下に実施することができ、好ましくは10℃
〜150℃に実施するのが良く、とりわけ20℃〜11
0℃に実施するのが好ましい。
【0074】不斉アシル化反応によって得られた光学活
性環状ビアリールエステル化合物及び光学活性環状ビア
リールアルコール化合物はいったん単離した後、光学活
性環状ビアリールケトン化合物の製造に用いてもよく、
あるいは単離せず不斉アシル化反応後の反応液をそのま
ま用いて酸化反応を行う事もできる。アルコール体とエ
ステル体を分離することなく、そのまま酸化反応に付し
た場合、生成したケトン体、エステル体及びアルコール
体は前記と同様の方法で分離することができる。ケトン
体は結晶性が良いので結晶化による分離を行う事によ
り、単離をより容易に行う事ができる。
【0075】本発明の原料化合物であるラセミ型の環状
ビアリールアルコール化合物(I)はジャーナル・オブ
・アメリカン・ケミカル・ソサエティー(J. Am.
Chem. Soc.)118巻、491−492
頁、1996年の脚注に記載の方法に準じて製する事が
できる。すなわち、ラセミ型環状ビアリールアルコール
化合物はラセミ型ビアリールジカルボン酸化合物及び
1,3―ジヒドロキシアセトンをヨウ化2―クロロ−1
―メチルピリジニウム等の適当なカップリング化剤の存
在下又は非存在下に反応させる事によりラセミ型2―オ
キソトリメチレンビアリールジカルボキシラートを製し
た後、これを常法により還元する事により製する事がで
きる。反応式を次に示す。
【0076】
【化24】
【0077】以下に、実施例をあげて本発明をさらに詳
しく説明するが、本発明はこれらに限定されるものでは
ない。
【0078】
【実施例】実施例1 ラセミ型2−ヒドロキシトリメチレン1,1'−ビナフ
チル−2,2'−ジカルボキシラート(基質)10mg
及び酢酸ビニル200μlをtert−ブチルメチルエ
ーテル2.0mlに入れ、これに下記第1表及び第2表
記載の生体触媒10mgを添加し、30℃で24時間振
とうし、反応させた。生体触媒としては、リパーゼSM
以外は市販のリパーゼ標品を用いた。リパーゼSMにつ
いては、特願平9−43378号公報、特開平4−22
8070号公報及び欧州特許公開番号第0446771
号記載の方法に従ってセラチア マルセッセンス(Se
rratia marcescens)Sr41株(F
ERM BP−487)から調製した部分精製リパーゼ
(エステラーゼ)(比活性1.96×105U/g(オ
リーブ油分解活性)のもの)を用いた。反応液中に残存
する2−ヒドロキシトリメチレン1,1'−ビナフチル
−2,2'−ジカルボキシラート(化合物1)の各光学
異性体の残存量、及び生成物2−アセトキシトリメチレ
ン1,1'−ビナフチル−2,2'−ジカルボキシラート
(化合物2)の各光学異性体量を、CHIRALCEL
OD(ダイセル化学工業(株)製)を用いる高速液体
クロマトグラフィー(HPLC)にて測定した。
【0079】HPLCの測定条件は、検出波長224n
m、流速1.0ml/min、温度40℃、移動相ヘキ
サン/イソプロパノール=10/1とした。
【0080】測定結果を第3表及び第4表に示す。
【0081】尚、表中、光学純度(%ee)は下式 | [R体] − [S体] |×100/( [R体] + [S体] ) により算出し、残存量及び生成量を原料として添加した
基質(ラセミ型の化合物1)に対する各光学活性体のモ
ル比(%)で示す。
【0082】
【表3】
【0083】
【表4】
【0084】実施例2 ラセミ型2−ヒドロキシトリメチレン1,1'−ビナフ
チル−2,2'−ジカルボキシラート200mgおよび
酢酸ビニル1.0mlをtert−ブチルメチルエーテ
ル20mlに入れ、これにリパーゼSM200mg、水
20μlを添加し、30℃で16時間撹拌した後、リパ
ーゼSM200mgを加えてさらに24時間反応させ
た。反応液をろ過し、ろ液から溶媒を減圧留去して残渣
を得た。残渣中の未反応のアルコール体(2−ヒドロキ
シトリメチレン1,1'−ビナフチル−2,2'−ジカル
ボキシラート)及び生成したアセチル体(2−アセトキ
シトリメチレン1,1'−ビナフチル−2,2'−ジカル
ボキシラート)の各光学異性体の量を実施例1記載の方
法と同様にしてHPLCにて測定した結果、残存する
(R)−アルコール体(95.3mg)は光学純度10
0%eeであり、生成した(S)−アセチル体(11
2.6mg)は光学純度91.1%eeであった。この
残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶
媒:ヘキサン/酢酸エチル)に供し、アルコール体とア
セチル体に分離した。アルコール体はヘキサン/酢酸エ
チルの混合溶媒から再結晶した後、結晶をろ取し、光学
純度100%eeの(R)−2−ヒドロキシトリメチレ
ン1,1'−ビナフチル−2,2'−ジカルボキシラート
86.2mg(収率43.1%)が得られた。アセチル
体はメタノールから再結晶させた後、結晶をろ取し、光
学純度100%eeの(S)−2−アセトキシトリメチ
レン1,1'−ビナフチル−2,2'−ジカルボキシラー
ト82.4mg(収率38.3%)が得られた。
【0085】各々の物性値は以下の通り。
【0086】(R)−2−ヒドロキシトリメチレン1,
1'−ビナフチル−2,2'−ジカルボキシラート: 比旋光度:[α]25 D:−230°(c=1.01,ク
ロロホルム) 赤外部吸収スペクトルIR(KBr錠剤中):351
8.0,1738.8cm-1 1 H核磁気共鳴スペクトル(200MHz、CDCl
3中)δ ppm:4.01〜4.18(m,2H),
4.20〜4.35(m,1H),4.54〜4. 6
3(m,1H),4.83〜4.90(m,1H),
7.15〜7.34( m,4H),7.48〜7.7
0(m,4H),7.90〜8.03(m,2 H) 分子量:m/z 398 ([M+]、EIマスのスペ
クトルによる) 融点:256〜257℃ (S)−2−アセトキシトリメチレン1,1'−ビナフ
チル−2,2'−ジカルボキシラート: 比旋光度:[α]24 D:+171°(c=1.00,ク
ロロホルム) 赤外部吸収スペクトルIR(KBr錠剤中):174
5.6cm-1 1 H核磁気共鳴スペクトル(200MHz、CDCl
3中)δ ppm:2.11(s,3H),3.98〜
4.20(m,2H),4.60〜4.71(m, 1
H),4.95〜5.03(m,1H),5.32〜
5.42(m,1H), 7.14〜7.35(m,4
H),7.50〜7.71(m,4H),7.9 3〜
8.04(m,4H) 分子量:m/z 440 ([M+]、EIマスのスペ
クトルによる) 融点:215〜218℃ 実施例3 ラセミ型2−ヒドロキシトリメチレン1,1'−ビナフ
チル−2,2'−ジカルボキシラート1.0g及び酢酸
ビニル10mlを、tert−ブチルメチルエーテル1
00mlに入れ、これにリパーゼ SM1.0g、水5
0μlを添加し、30℃で28時間攪拌して反応させ
た。反応後、反応液をろ過し、ろ液から溶媒を減圧留去
して残渣を得た。この残渣をシリカゲルカラムクロマト
グラフィー(溶出溶媒:ヘキサン/酢酸エチル)に供
し、残存するアルコール体(2−ヒドロキシトリメチレ
ン1,1'−ビナフチル−2,2'−ジカルボキシラー
ト)と生成したアセチル体(2−アセトキシトリメチレ
ン1,1'−ビナフチル−2,2'−ジカルボキシラー
ト)を分離した。その結果光学純度94%eeの(R)
−2−ヒドロキシトリメチレン1,1'−ビナフチル−
2,2'−ジカルボキシラート452g(収率45%)
及び光学純度90%eeの(S)−2−アセトキシトリ
メチレン1,1'−ビナフチル−2,2'−ジカルボキシ
ラート484mg(収率45%)が得られた。
【0087】実施例4 実施例3で単離した(R)−2−ヒドロキシトリメチレ
ン1,1'−ビナフチル−2,2'−ジカルボキシラート
200mgをトルエン16mlに入れ、二酸化マンガン
1.76gを加えた後、60℃で8時間攪拌して反応さ
せた。反応混合物をろ過し、クロロホルムで洗浄した。
ろ液を減圧濃縮後、析出晶をろ取して、(R)−2−オ
キソトリメチレン1,1'−ビナフチル−2,2'−ジカ
ルボキシラートの粗結晶を得、さらに再結晶を行い、光
学純度99.5%eeの(R)−2−オキソトリメチレ
ン1,1'−ビナフチル−2,2'−ジカルボキシラート
135mg、(収率68%)を取得した。
【0088】物性値は以下の通り。
【0089】比旋光度:[α]27 D:+10.9°(c
=1.02,クロロホルム) 赤外部吸収スペクトルIR(KBr錠剤中):1755
cm-1 1 H核磁気共鳴スペクトル(200MHz、CDCl
3中)δ ppm:4.20(d,J=15.4Hz,
2H),5.56(d,J=15.4Hz,2H) ,
7.25(d,J=14.1Hz,2H),7.30〜
7.37(m,2H) ,7.56(dd,J=1.
5,6.6Hz,2H),7.66(d,J=8. 5
Hz,2H),7.97(d,J=8.2Hz,2
H),8.04(d,J =8.5Hz,2H) 分子量:m/z 396 ([M+]、EIマスのスペ
クトルによる) 融点:300℃(分解) 実施例5 ラセミ型2−ヒドロキシトリメチレン1,1'−ビナフ
チル−2,2'−ジカルボキシラート200mgおよび
酢酸ビニル1.0mlをtert−ブチルメチルエーテ
ル20mlに入れ、これにリパーゼQL(名糖産業
(株)製)200mg、水20μlを添加し、30℃で
16時間反応させた。反応後、反応液をろ過し、ろ液か
ら溶媒を減圧留去して残渣を得た。残渣中の未反応のア
ルコール体(2−ヒドロキシトリメチレン1,1'−ビ
ナフチル−2,2'−ジカルボキシラート)および生成
物のアセチル体(2−アセトキシトリメチレン1,1'
−ビナフチル−2,2'−ジカルボキシラート)の各光
学異性体の量を実施例1記載の方法と同様にしてHPL
Cにて測定した結果、(S)−アルコール体(99.6
mg)は光学純度100%eeであり、生成物(R)−
アセチル体(108mg)は光学純度99.2%eeで
あった。この残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ
ー(溶出溶媒:ヘキサン/酢酸エチル)に供し、アルコ
ール体とアセチル体に分離した。アルコール体はヘキサ
ン/酢酸エチルの混合溶媒から再結晶し、結晶をろ取
し、光学純度100%eeの(S)−2−ヒドロキシト
リメチレン1,1'−ビナフチル−2,2'−ジカルボキ
シラート87.2mg(収率43.6%)が得られた。
アセチル体はメタノールから再結晶させた後、結晶をろ
取し、光学純度100%eeの(R)−2−アセトキシ
トリメチレン1,1'−ビナフチル−2,2'−ジカルボ
キシラート94.5mg(収率43.9%)が得られ
た。
【0090】各々の物性値は以下の通り。
【0091】(S)−2−ヒドロキシトリメチレン1,
1'−ビナフチル−2,2'−ジカルボキシラート: 比旋光度:[α]25 D:+224°(c=0.10,ク
ロロホルム) 赤外部吸収スペクトルIR(KBr錠剤中):351
8.0,1738.8cm-1 1 H核磁気共鳴スペクトル(200MHz、CDCl
3中) δ ppm:4.01〜4.18(m,2
H),4.20〜4.35(m,1H),4.54〜
4.63(m,1H),4.83〜4.90(m,1
H),7.15〜7.34(m,4H),7.48〜
7.70(m,4H),7.90〜8.03(m, 2
H) 分子量:m/z 398 ([(M+H)+]、SIM
Sマスのスペクトルによ る) 融点:256〜257℃ (R)−2−アセトキシトリメチレン1,1'−ビナフ
チル−2,2'−ジカルボキシラート: 比旋光度:[α]24 D:−173°(c=1.00,ク
ロロホルム) 赤外部吸収スペクトルIR(KBr錠剤中):174
5.6cm-1 1 H核磁気共鳴スペクトル(200MHz、CDCl
3中)δ ppm:2.11(s,3H),4.00
(d,J=13.1Hz,1H),4.15(dd,
J=7.2,10.9Hz,1H),4.66(dd,
J=9.8,10.8 Hz,1H),4.99(d
d,J=3.9,13.1Hz,1H),5.3 2〜
5.42(m,1H),7.18〜7.34(m,4
H),7.49〜7. 71(m,4H),7.93〜
8.04(m,4H) 分子量:m/z 440 ([M+]、SIMSマスの
スペクトルによる) 融点:221℃ 実施例6 ラセミ型2−ヒドロキシトリメチレン1,1'−ビナフ
チル−2,2'−ジカルボキシラート1.0g及び酢酸
ビニル10mlをtert−ブチルメチルエーテル10
0mlに入れ、これにリパーゼQL1.0g、水50μ
lを添加し、これを30℃で6時間攪拌して反応させ
た。反応終了後、反応液をろ過し、ろ液の溶媒を留去し
て、残渣を得た。この残渣を、シリカゲルカラムクロマ
トグラフィー(溶出溶媒:ヘキサン/酢酸エチル)に供
し、残存するアルコール体と生成したアセチル体を分離
した。その結果、光学純度100%eeの(S)−2−
ヒドロキシトリメチレン1,1'−ビナフチル−2,2'
−ジカルボキシラート471mg(収率47%)および
光学純度97%eeの(R)−2−アセトキシトリメチ
レン1,1'−ビナフチル−2,2'−ジカルボキシラー
ト640mg(収率60%)が得られた。
【0092】実施例7 実施例6で単離した(S)−2−ヒドロキシトリメチレ
ン1,1'−ビナフチル−2,2'−ジカルボキシラート
400mgをトルエン32mlに入れ、二酸化マンガン
3.52gを加えた後、60℃で6時間撹拌して反応さ
せた。反応混合物をろ過し、クロロホルムで洗浄した。
ろ液を減圧濃縮後、残渣にイソプロパノールを添加して
結晶化させ、析出晶をろ取して、光学純度100%ee
の(S)−2−オキソトリメチレン1,1'−ビナフチ
ル−2,2'−ジカルボキシラート382mg(収率9
6.0%)を取得した。
【0093】物性値は以下の通り。
【0094】比旋光度:[α]27 D:−12.8°(c
=1.02,クロロホルム) 赤外部吸収スペクトルIR(KBr錠剤中):1755
cm-1 1 H核磁気共鳴スペクトル(200MHz、CDCl
3中) δ ppm:4.20(d,J=15.4H
z,2H),5.56(d,J=15.4Hz,2
H),7.25(d,J=14.1Hz,2H),7.
30〜7.37(m,2H),7.56(dd,J=
1.5,6.6Hz,2H),7.66(d,J=8.
5Hz,2H),7.97(d,J=8.2Hz,2
H),8.04(d,J=14.1Hz,2H) 分子量:m/z 396 ([M+]、EIマスのスペ
クトルによる) 融点:300℃(分解) 実施例8 実施例6で得られた(R)−2−アセトキシトリメチレ
ン1,1'−ビナフチル−2,2'−ジカルボキシラート
108mgをメタノール20mlに懸濁し、メチルアミ
ン(40%メタノール溶液)100μlを添加し、これ
を室温で24時間攪拌し反応させた。反応終了後、反応
液を減圧濃縮し、得られた濃縮残渣をシリカゲルクロマ
トグラフィー(溶出溶媒:ヘキサン/酢酸エチル)にて
精製し、(R)−2−ヒドロキシトリメチレン1,1'
−ビナフチル−2,2'−ジカルボキシラート41mg
(収率41%)を得た。
【0095】実施例9 ラセミ型2−ヒドロキシトリメチレン1,1'−ビナフ
チル−2,2'−ジカルボキシラート1.0g及び酢酸
ビニル10mlをtert−ブチルメチルエーテル10
0mlに入れ、これにリパーゼSM1.0g、水50μ
lを添加した。これを、30℃で24時間攪拌して反応
させた後、反応液をろ過し、ろ液の溶媒を留去し、残渣
を得た。この残渣中のアルコール体及び生成物アセチル
体の各光学異性体の量を、実施例1記載の方法と同様に
してHPLCにて測定した結果、残存(R)−アルコー
ル体(500mg)は光学純度93.4%eeであり、
生成物(S)−アセチル体(538mg)は光学純度9
4.0%eeであった。この残渣にトルエン40ml及
び二酸化マンガン12gを添加し、60℃で12時間攪
拌した。二酸化マンガンをろ別した後、ろ液のトルエン
を留去し、残渣を得た。この残渣にイソプロパノール5
0mlを添加、60℃に加熱した後、室温にて冷却し、
粗結晶550mgを得た。粗結晶全量をイソプロパノー
ル50mlに懸濁し60℃に加熱した後、40℃まで冷
却し、結晶を得た。かくして光学純度99.6%eeの
(R)−2−オキソトリメチレン1,1'−ビナフチル
−2,2'−ジカルボキシラートの結晶302mg(収
率30%)を得た。
【0096】参考例1 ラセミ型2−オキソトリメチレン1,1'−ビナフチル
−2,2'−ジカルボキシラートの製法 1,1'−ビナフチル−2,2'−ジカルボン酸171m
g及び1,3−ジヒドロキシアセトン67.6mgを無
水アセトニトリル50mlに溶解し、室温で15分攪拌
した後ヨウ化2−クロロ−1−メチルピリジニウム30
6.6mgを加え5分間放置する。その後反応混合物
を、窒素雰囲気下12時間加熱還流した後、溶媒を減圧
留去する。得られた褐色残渣を塩化メチル50mlに溶
かし、有機層を水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥後ろ
過、濃縮し、カラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:n
−ヘキサン/酢酸エチル)により精製し、ラセミ型2−
オキソトリメチレン1,1'−ビナフチル−2,2'−ジ
カルボキシラート49.5mg(収率25%)を得る。
【0097】参考例2 ラセミ型2−ヒドロキシトリメチレン1,1'−ビナフ
チル−2,2'−ジカルボキシラートの製法 ラセミ型2−オキソトリメチレン1,1'−ビナフチル
−2,2'−ジカルボキシラート2.396gをエタノ
ール24mlに懸濁し、ホウ素水素化ナトリウム74.
3mgを加え25℃で10分間攪拌した後テトラヒドロ
フラン18mlを加えて減圧濃縮した。得られた残渣を
2−プロパノール/n−ヘキサン/ジイソプロピルエー
テルから再結晶し、ラセミ型2−ヒドロキシトリメチレ
ン1,1'−ビナフチル−2,2'−ジカルボキシラート
1.99g(収率82.6%)を得た。
【0098】
【発明の効果】本発明方法によれば、生体触媒を用いた
不斉アシル化反応により、光学活性環状ビアリール化合
物を、安全に、しかも効率的に製造することができる。

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ラセミ型の一般式(I) 【化1】 (式中、環Aは置換基を有していてもよい1〜3環式の
    芳香環を表す。)で示される環状ビアリールアルコール
    化合物と、一般式(II) 【化2】 (式中、R1はアルキル基又はアリール基を表し、R2
    水素原子、アルキル基、アルケニル基、アルカノイル基
    又はアロイル基を表す。)で示されるアシル供与体に、
    不斉アシル化能を有する生体触媒を作用させてアシル化
    反応を行うことにより、光学活性な一般式(I)で示さ
    れる環状ビアリールアルコール化合物と、その対掌体の
    エステルである光学活性な一般式(III) 【化3】 (式中、記号は前記と同じ意味を表す。)で示される環
    状ビアリールエステル化合物を生成させることを特徴と
    する、光学活性な一般式(I)で示される環状ビアリー
    ルアルコール化合物及び光学活性な一般式(III)で
    示される環状ビアリールエステル化合物から選択される
    光学活性環状ビアリール化合物の製法。
  2. 【請求項2】 環Aが、置換されていてもよいベンゼン
    環、置換されていてもよいナフタレン環、置換されてい
    てもよいアントラキノン環又は置換されていてもよいフ
    ェナントレン環である請求項1記載の製法。
  3. 【請求項3】 環Aが、ナフタレン環又はアントラキノ
    ン環である請求項2記載の製法。
  4. 【請求項4】 不斉アシル化能を有する生体触媒が、ラ
    セミ型の一般式(I)で示される環状ビアリールアルコ
    ール化合物のうちのS体を選択的にアシル化する能力を
    有するものである請求項1〜3のいずれか1項記載の製
    法。
  5. 【請求項5】 不斉アシル化能を有する生体触媒が、ラ
    セミ型の一般式(I)で示される環状ビアリールアルコ
    ール化合物のうちのR体を選択的にアシル化する能力を
    有するものである請求項1〜3のいずれか1項記載の製
    法。
  6. 【請求項6】 不斉アシル化能を有する生体触媒が、セ
    ラチア属又はキャンディダ属に属する微生物由来の生体
    触媒である請求項4記載の製法。
  7. 【請求項7】 不斉アシル化能を有する生体触媒が、シ
    ュードモナス属、アクロモバクター属、アルカリゲネス
    属又はキャンディダ属に属する微生物由来の生体触媒で
    ある請求項5記載の製法。
  8. 【請求項8】 (1)請求項1〜7のいずれか1項記載
    の製法により、光学活性な一般式(I)で示される環状
    ビアリールアルコール化合物及び光学活性な一般式(I
    II)で示される環状ビアリールエステル化合物から選
    択される光学活性環状ビアリール化合物を得、ついで、
    得られた光学活性環状ビアリール化合物が光学活性な一
    般式(III)で示される環状ビアリールエステル化合
    物である場合には、アシル基R1CO(式中、R1はアル
    キル基又はアリール基を表す。)を除去し、光学活性な
    一般式(I)で示される環状ビアリールアルコール化合
    物に変換する工程、及び(2)前記工程で得られた光学
    活性な一般式(I)で示される環状ビアリールアルコー
    ル化合物を酸化反応に付す工程からなる、光学活性な一
    般式(IV) 【化4】 (式中、環Aは置換基を有していてもよい1〜3環式の
    芳香環を表す。)で示される環状ビアリールケトン化合
    物の製法。
  9. 【請求項9】 ラセミ型の一般式(I) 【化5】 (式中、環Aは置換基を有していてもよい1〜3環式の
    芳香環を表す。)で示される環状ビアリールアルコール
    化合物と、一般式(II) 【化6】 (式中、R1はアルキル基又はアリール基を表し、R2
    水素原子、アルキル基、アルケニル基、アルカノイル基
    又はアロイル基を表す。)で示されるアシル供与体に、
    不斉アシル化能を有する生体触媒を作用させてアシル化
    反応を行うことを特徴とする、光学活性な一般式(I)
    で示される環状ビアリールアルコール化合物の製法。
  10. 【請求項10】 (1)請求項9記載の製法により、光
    学活性な一般式(I)で示される環状ビアリールアルコ
    ール化合物を得る工程、及び(2)前記工程で得られた
    光学活性な一般式(I)で示される環状ビアリールアル
    コール化合物を酸化反応に付す工程からなる光学活性な
    一般式(IV) 【化7】 (式中、環Aは置換基を有していてもよい1〜3環式の
    芳香環を表す。)で示される環状ビアリールケトン化合
    物の製法。
  11. 【請求項11】 ラセミ型の一般式(I) 【化8】 (式中、環Aは置換基を有していてもよい1〜3環式の
    芳香環を表す。)で示される環状ビアリールアルコール
    化合物と、一般式(II) 【化9】 (式中、R1はアルキル基又はアリール基を表し、R2
    水素原子、アルキル基、アルケニル基、アルカノイル基
    又はアロイル基を表す。)で示されるアシル供与体に、
    不斉アシル化能を有する生体触媒を作用させてアシル化
    反応を行うことを特徴とする、光学活性な一般式(II
    I) 【化10】 (式中、記号は前記と同じ意味を表す。)で示される環
    状ビアリールエステル化合物の製法。
  12. 【請求項12】 (1)請求項11記載の製法により、
    光学活性な一般式(III)で示される環状ビアリール
    エステル化合物を得、ついで、アシル基R1CO(式
    中、R1はアルキル基又はアリール基を表す。)を除去
    し、光学活性な一般式(I)で示される環状ビアリール
    アルコール化合物に変換する工程、及び(2)前記工程
    で得られた光学活性な一般式(I)で示される環状ビア
    リールアルコール化合物を酸化反応に付す工程、からな
    る、光学活性な一般式(IV) 【化11】 (式中、環Aは置換基を有していてもよい1〜3環式の
    芳香環を表す。)で示される環状ビアリールケトン化合
    物の製法。
  13. 【請求項13】 光学活性な一般式(I) 【化12】 (式中、環Aは置換基を有していてもよい1〜3環式の
    芳香環を表す。)で示される環状ビアリールアルコール
    化合物。
  14. 【請求項14】 光学活性な一般式(III) 【化13】 (式中、環Aは置換基を有していてもよい1〜3環式の
    芳香環を表し、R1はアルキル基又はアリール基を表
    す。)で示される環状ビアリールエステル化合物。
  15. 【請求項15】 光学活性な一般式(I) 【化14】 (式中、環Aは置換基を有していてもよい1〜3環式の
    芳香環を表す。)で示される環状ビアリールアルコール
    化合物を酸化反応に付す事を特徴とする光学活性な一般
    式(IV) 【化15】 (式中、記号は前記と同一意味を有する。)で示される
    環状ビアリールケトン化合物の製法。
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