JPH09143125A - ビシクロヘキシル−4,4’−ジオールの不飽和カルボン酸ジエステル - Google Patents
ビシクロヘキシル−4,4’−ジオールの不飽和カルボン酸ジエステルInfo
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- JPH09143125A JPH09143125A JP7305586A JP30558695A JPH09143125A JP H09143125 A JPH09143125 A JP H09143125A JP 7305586 A JP7305586 A JP 7305586A JP 30558695 A JP30558695 A JP 30558695A JP H09143125 A JPH09143125 A JP H09143125A
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- C08F—MACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED BY REACTIONS ONLY INVOLVING CARBON-TO-CARBON UNSATURATED BONDS
- C08F22/00—Homopolymers and copolymers of compounds having one or more unsaturated aliphatic radicals each having only one carbon-to-carbon double bond, and at least one being terminated by a carboxyl radical and containing at least one other carboxyl radical in the molecule; Salts, anhydrides, esters, amides, imides or nitriles thereof
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- C08F22/1006—Esters of polyhydric alcohols or polyhydric phenols, e.g. ethylene glycol dimethacrylate
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Abstract
ことにある。 【解決手段】本発明によれば、一般式(I) 【化1】 (式中、Rは、水素又は炭素原子数が1〜4のアルキル
基を示す。)で表わされるビシクロヘキシル−4,4'−ジ
オールの不飽和カルボン酸ジエステルが提供される。
Description
キシル−4,4'−ジオールの不飽和カルボン酸ジエステル
に関する。このようなビシクロヘキシル−4,4'−ジオー
ルの不飽和カルボン酸ジエステルは、光重合性の不飽和
結合を有するところから、光硬化性樹脂の基材や基材成
分として特に有用である。その具体的な用途の例として
は、例えば、印刷用インキ用の基材成分、ガラス・無機
材料用塗料、金属用塗料、プラスチック用塗料、紙・木
工用塗料等の各種塗料の基材成分、各種接着剤の基材成
分、プリント配線基板のレジストインキ、ドライフィル
ムレジストや液状レジストの基材成分、樹脂凸版やフレ
キソ版の感光性印刷版の基材成分等を挙げることができ
る。また、生体適合性材料として、人工歯、義歯床用材
料、虫歯充填用材料等、メタクリル系材料の代替や組合
わせ材料としても用いることができる。更に、不飽和ポ
リエステルの耐熱・耐候性向上剤や、メタクリル樹脂の
靱性向上のための改質成分等としても、有用に用いるこ
とができる。
酸エステルとしては、フタル酸/1,6−ヘキサンジオー
ル/アクリル酸からなる所謂エステルアクリレート、エ
ポキシ樹脂にアクリル酸を付加させた所謂エポキシアク
リレート等がよく知られており、広い分野において用い
られている。しかしながら、これらの多くは、常温で固
体であるか、又は粘稠な液体であって、取扱い性に問題
があるために、多くの場合、主として、脂肪族アルコー
ルのアクリル酸エステルやメタクリル酸エステルが反応
性希釈剤として組み合わせて用いられている。
エステルやメタクリル酸エステルとしては、単官能性の
ものとしては、例えば、2−エチルヘキシルアクリレー
ト、エトキシジエチレングリコールアクリレート、フェ
ノキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルア
クリレート、テトラヒドロフルフリルアクリレート、シ
クロペンテニルアクリレート等が用いられている。ま
た、二官能性のものとしては、例えば、ネオペンチルグ
リコールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジア
クリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート等
が、更に、多官能性のものとしては、例えば、トリメチ
ロールプロパントリアクリレート、ペンタエリスリトー
ルトリアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサア
クリレート等が用いられている。
不飽和カルボン酸エステルは、極めて限られたものし
か、知られていない。例えば、単官能脂環族アルコール
のアクリレートとしては、シクロヘキシルアクリレート
とシクロヘキシルメタアクリレートが特開昭58−21
3733号公報に記載されている。また、二官能以上の
脂環族アルコールのアクリレートとしては、例えば、2,
2−ビス(4−ヒドロキシシクロヘキシル)プロパンの
ジアクリレートが特開昭61−221210号公報に、
また、2,2−ビス(4−ヒドロキシシクロヘキシル)プ
ロパンのジメタクリレートが特公昭47−50106号
公報及び特開昭61−221210号公報にそれぞれ記
載されている。しかし、従来、ビシクロヘキシル−4,4'
−ジオールの不飽和カルボン酸ジエステルは、知られて
いない。
クロヘキシル−4,4'−ジオールの不飽和カルボン酸ジエ
ステルを提供することを目的とする。
キシル−4,4'−ジオールの不飽和カルボン酸ジエステル
は、一般式(I)
4のアルキル基を示す。)で表わされる。
シクロヘキシル−4,4'−ジオールの不飽和カルボン酸ジ
エステルにおいて、Rは水素又はアルキル基であり、ア
ルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロ
ピル基又はブチル基を挙げることができる。本発明にお
いて、Rは、好ましくは、水素又はメチル基である。
シル−4,4'−ジオールの不飽和カルボン酸ジエステルの
好ましい具体例として、例えば、(1) ビシクロヘキシル
−4,4'−ジオールのジアクリレート、(2) ビシクロヘキ
シル−4,4'−ジオールのジメタクリレート、(3) ビシク
ロヘキシル−4,4'−ジオールのジ(α−エチルアクリレ
ート)、(4) ビシクロヘキシル−4,4'−ジオールのジ
(α−プロピルアクリレート)、(5) ビシクロヘキシル
−4,4'−ジオールのジ(α−ブチルアクリレート)等を
挙げることができる。
が容易に入手できるところから、ビシクロヘキシル−4,
4'−ジオールジアクリレートとビシクロヘキシル−4,4'
−ジオールジメタクリレートが特に好ましい。
オールの不飽和カルボン酸ジエステルは、ビシクロヘキ
シル−4,4'−ジオールを酸触媒及び重合禁止剤の存在下
に、一般式(II)
4のアルキル基を示す。)で表わされる不飽和カルボン
酸と反応させることによって得ることができる。
4,4'−ジオールの不飽和カルボン酸ジエステルの製造方
法について詳細に説明する。上記一般式(II)で表わさ
れる不飽和カルボン酸としては、例えば、アクリル酸、
メタクリル酸、α−エチルアクリル酸、α−プロピルア
クリル酸、α−ブチルアクリル酸等を挙げることができ
る。これらのなかでは、工業的に製造されており、経済
的に容易に入手することができるアクリル酸又はメタク
リル酸が特に好ましい。
和カルボン酸とのエステル化反応において、不飽和カル
ボン酸は、特に限定されるものではないが、エステル化
反応の効率やエステル化反応によって得られた目的物の
精製の容易性を考慮して、ビシクロヘキシル−4,4'−ジ
オール1モル部に対して、2.0〜6.0モル部、好ましく
は2.4〜3.6モル部の範囲で用いられる。
−ジオールと不飽和カルボン酸とのエステル化反応は、
酸触媒及び重合禁止剤の存在下に行なわれる。上記酸触
媒としては、特に、限定されるものではないが、好まし
い酸触媒として、例えば、塩酸、臭化水素酸、硫酸、リ
ン酸等の無機酸、ベンゼンスルホン酸、p−トルエンス
ルホン酸、メタンスルホン酸、トリフルオロメタンスル
ホン酸、トリクロロ酢酸、シュウ酸、ギ酸等の有機酸、
陽イオン交換樹脂等の固体酸、塩化亜鉛、塩化スズ、塩
化第二鉄、塩化第二銅、硫酸第二銅等のルイス酸、活性
白土等を挙げることができる。
和カルボン酸とのエステル化反応において、用いる酸触
媒と反応温度によっては、ビシクロヘキシル−4,4'−ジ
オールの分子内脱水反応が引き起こされることがある。
しかし、用いる酸触媒の量と反応温度を適正に選択する
ことによって、分子内脱水反応を抑制することができ
る。特に、硫酸、リン酸及びp−トルエンスルホン酸
は、このようなビシクロヘキシル−4,4'−ジオールの分
子内脱水反応を起こし難いので、本発明においては、特
に、硫酸、リン酸又はp−トルエンスルホン酸が酸触媒
として好ましく用いられる。
テル化反応における量と同じでよく、従って、ビシクロ
ヘキシル−4,4'−ジオールの1モル部に対して、通常、
0.0001〜0.1モル部、好ましくは、0.001〜0.0
5モル部の範囲である。
ノン、ハイドロキノンモノメチルエーテル、ハイドロキ
ノンモノエチルエーテル、メチルハイドロキノン、フェ
ノチアジン、t−ブチルクレゾール等、従来より知られ
ている通常の重合禁止剤が用いられる。その使用量は、
不飽和カルボン酸に対して、通常、10〜10000p
pm、好ましくは、100〜5000ppmの範囲であ
る。
有機溶媒の存在下で行なわれる。有機溶媒としては、例
えば、不飽和カルボン酸と反応するアルコール類やアミ
ン類等を除けば、特に、限定されるものではないが、水
に不溶性で、且つ、水と共沸し得る有機溶媒が好まし
く、そのような有機溶媒として、例えば、ベンゼン、ト
ルエン、キシレン、ジクロロエタン等を挙げることがで
きる。これらのなかでは、特に、トルエンが好ましく用
いられる。
定されるものではないが、通常、ビシクロヘキシル−4,
4'−ジオールの10重量倍以下であり、好ましくは、ビ
シクロヘキシル−4,4'−ジオールの1〜6重量倍の範囲
である。
常、80〜200℃、好ましくは、90℃〜130℃の
範囲で行なわれる。エステル化反応は、通常、常圧下で
行なわれるが、用いる有機溶媒の沸点によっては、反応
温度が前記範囲内になるように、加圧下又は減圧下に行
なってもよい。このような条件下にエステル化反応を行
なえば、反応は、通常、1〜20時間で終了する。
た後、得られた反応混合物にアルカリ水溶液を加えて、
反応系を中和した後、油層と水層とを分離し、得られた
油層から有機溶媒を減圧留去するか、得られた油層をそ
のまま、又は得られた油層から有機溶媒を留去して濃縮
した後、得られた不飽和カルボン酸ジエステルに対する
貧溶媒を加えて、晶析する方法によって、目的とする不
飽和カルボン酸ジエステルを回収することができる。
は、例えば、アセトンやメチルエチルケトン等のような
低級アルキルケトン、メタノール、エタノール、プロパ
ノール、イソプロパノール、ブタノール、イソブタノー
ル、t−ブタノール等の脂肪族低級アルコールが好まし
く用いられるが、しかし、これらに限定されるものでは
ない。
めに、反応の終了後、反応混合物をアルカリ水溶液で中
和し、油層と水層とを分離し、得られた油層を水洗し、
有機溶媒を留去することによって、目的とする不飽和カ
ルボン酸ジエステルを回収することもできる。
和カルボン酸ジエステルの製造において、用いる不飽和
カルボン酸の量が前記範囲よりも少ない場合や、反応が
完結しない場合には、目的とするジエステルのほかに、
モノエステルを含む混合物を得る。しかしながら、この
ようなモノエステルの不飽和結合の反応性も、ジエステ
ルのそれと同じであるので、モノエステルを含む混合物
も、ジエステルと同様に有用であり、用途や必要に応じ
て、混合物のまま、用いることができる。
わされる新規なビシクロヘキシル−4,4'−ジオールの不
飽和カルボン酸ジエステルが提供される。このような不
飽和カルボン酸ジエステルは、分子中に光重合性の不飽
和結合を2つ有する多官能性光重合性化合物であって、
例えば、光硬化性樹脂の基材や基材成分として有用であ
る。
るが、本発明はこれら実施例により何ら限定されるもの
ではない。
0mL容量四つ口フラスコにトルエン60g、p−トル
エンスルホン酸0.55g(0.0029mol)、ハイド
ロキノンモノエチルエーテル0.05g及びビシクロヘキ
シル−4,4'−ジオール11.4g(0.058mol)を仕
込み、攪拌しながら、110℃まで昇温し、同じ温度で
1時間加熱処理を行なった。引き続いて、アクリル酸1
0.0g(0.139mol)を滴下し、更に昇温を続ける
と、内温が115℃に達して、還流が始まり、反応と共
に生成する水の留出が始まった。そのまま、還流を続
け、水の生成量が理論量の2.1gに達するまで、10時
間反応を行なった。
し、16%水酸化ナトリウム水溶液を加えて中和し、析
出していた結晶を濾別した。この結晶をトルエンに加熱
下に溶解させ、得られた溶液を洗浄液が中性になるまで
水洗した後、冷却し、析出した結晶を濾別した。この結
晶をエバポレータにて乾燥して、ビシクロヘキシル−4,
4'−ジオールジアクリレート3.76g(純度99.1%)
を白色結晶として得た。収率は、ビシクロヘキシル−4,
4'−ジオールに対して21.2%であった。
DCl3 ):
0mL容量四つ口フラスコにトルエン60g、p−トル
エンスルホン酸0.46g(0.0024mol)、ハイド
ロキノンモノエチルエーテル0.05g及びビシクロヘキ
シル−4,4'−ジオール9.58g(0.048mol)を仕
込み、攪拌しながら、110℃まで昇温し、同じ温度で
1時間加熱処理を行なった。引き続いて、メタクリル酸
10.0g(0.116mol)を滴下し、更に昇温を続け
ると、内温が115℃に達して、還流が始まり、反応と
共に生成する水の留出が始まった。そのまま、還流を続
け、水の生成量が理論量の1.7gに達するまで、18時
間反応を行なった。
し、16%水酸化ナトリウム水溶液を加えて中和し、析
出していた結晶を濾別した。この結晶をトルエンに加熱
下に溶解させ、得られた溶液を洗浄液が中性になるまで
水洗した後、冷却し、析出した結晶を濾別した。この結
晶をエバポレータにて乾燥して、ビシクロヘキシル−4,
4'−ジオールジメタクリレート0.65g(純度94.3
%)を白色結晶として得た。収率は、ビシクロヘキシル
−4,4'−ジオールに対して4.1%であった。
DCl3 ):
Claims (3)
- 【請求項1】一般式(I) 【化1】 (式中、Rは水素又は炭素数1〜4のアルキル基を示
す。)で表わされるビシクロヘキシル−4,4'−ジオール
の不飽和カルボン酸ジエステル。 - 【請求項2】ビシクロヘキシル−4,4'−ジオールジアク
リレート。 - 【請求項3】ビシクロヘキシル−4,4'−ジオールジメタ
クリレート。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP30558695A JP3583843B2 (ja) | 1995-11-24 | 1995-11-24 | ビシクロヘキシル−4,4’−ジオールの不飽和カルボン酸ジエステル |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP30558695A JP3583843B2 (ja) | 1995-11-24 | 1995-11-24 | ビシクロヘキシル−4,4’−ジオールの不飽和カルボン酸ジエステル |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09143125A true JPH09143125A (ja) | 1997-06-03 |
JP3583843B2 JP3583843B2 (ja) | 2004-11-04 |
Family
ID=17946931
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP30558695A Expired - Fee Related JP3583843B2 (ja) | 1995-11-24 | 1995-11-24 | ビシクロヘキシル−4,4’−ジオールの不飽和カルボン酸ジエステル |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3583843B2 (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005239673A (ja) * | 2004-02-27 | 2005-09-08 | Daicel Chem Ind Ltd | テトラヒドロキシビシクロヘキサンジ(メタ)アクリル酸エステル類、その組成物、及び硬化成形体 |
JP2006104171A (ja) * | 2004-10-08 | 2006-04-20 | Honshu Chem Ind Co Ltd | 新規なジ(メタ)アクリレート類 |
WO2020094540A1 (en) | 2018-11-07 | 2020-05-14 | Merck Patent Gmbh | Liquid crystal media comprising polymerisable compounds |
-
1995
- 1995-11-24 JP JP30558695A patent/JP3583843B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2005239673A (ja) * | 2004-02-27 | 2005-09-08 | Daicel Chem Ind Ltd | テトラヒドロキシビシクロヘキサンジ(メタ)アクリル酸エステル類、その組成物、及び硬化成形体 |
JP4498769B2 (ja) * | 2004-02-27 | 2010-07-07 | ダイセル化学工業株式会社 | テトラヒドロキシビシクロヘキサンジ(メタ)アクリル酸エステル類、その組成物、及び硬化成形体 |
JP2006104171A (ja) * | 2004-10-08 | 2006-04-20 | Honshu Chem Ind Co Ltd | 新規なジ(メタ)アクリレート類 |
JP4602732B2 (ja) * | 2004-10-08 | 2010-12-22 | 本州化学工業株式会社 | 新規なジ(メタ)アクリレート類 |
WO2020094540A1 (en) | 2018-11-07 | 2020-05-14 | Merck Patent Gmbh | Liquid crystal media comprising polymerisable compounds |
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