JPH09142508A - 密封容器 - Google Patents

密封容器

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JPH09142508A
JPH09142508A JP7325238A JP32523895A JPH09142508A JP H09142508 A JPH09142508 A JP H09142508A JP 7325238 A JP7325238 A JP 7325238A JP 32523895 A JP32523895 A JP 32523895A JP H09142508 A JPH09142508 A JP H09142508A
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Shinji Saiki
真司 斉木
Masayasu Hayashi
正保 林
Kyosuke Suzuki
恭介 鈴木
Yoichi Mochizuki
洋一 望月
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Dai Nippon Printing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】紙製の角柱胴部とプラスチックシートから一体
成形した被せ蓋からなるリクローズ性があり材料コスト
の安い密封容器を提供する。 【解決手段】角柱状あるいは角に丸みのある四角柱状の
胴部上端が、外周にフランジを有する落とし蓋2に内嵌
合することによって封止され、前記落とし蓋2の少なく
とも対向する2辺のフランジの一部を延長して形成され
た複数の折り返し片3が内側に折り返されて対向する胴
部1側壁外面と剥離可能に接着していることを特徴とす
る密封容器。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は頭部が全開し、計量
スプーンの付いた粉体、顆粒状の内容物用の密封容器に
関する。
【0002】
【従来の技術】小型の粉末洗剤カートンに代表される密
封容器は、防湿性、内容物の飛散防止性、使用時に頭部
が全開すること、低経済コスト等が要求され、図4に示
すように、頭部が平坦で、胴部が角柱状あるいは丸みの
ある四角柱状の密封容器が使用されている。その一つ
は、図5(a)に示すように、胴部11の上端をシール
性を持たせたグラシン紙12等でトップシールして防湿
性と飛散防止性を与え、全開できるヒンジ付きの被せ蓋
13を取り付けた密封容器20が一般的である。この容
器の場合は、初期開封時にグラシン紙12を取り外し、
それ以降は被せ蓋のみで再封が行われている。また、図
5(b)に示すように、胴部11側壁が2重壁のカート
ンからなり、カートン上部の外側の側壁に3方に亘って
設けられた帯状の引き裂き片14を水平に引き裂き、胴
部11とヒンジの付いた被せ蓋部13に分離し、被せ蓋
13を開けば、グラシン紙等によるトップシールを除く
ことなく、直ちに中身を取り出せるようにした密封容器
20’も使用されている。いずれの場合も、計量スプー
ンは投げ込まれて、中身と一緒に包装されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかるに、トップシー
ルを必要とするカートンはさらにその上から被せ蓋を使
用するので包装材が2重に使用され、一方2重壁カート
ンも胴部が2重の板紙から構成され、部分的には資材的
に無駄があるという問題がある。また、初期開封後は被
せ蓋を元の位置に戻しても、密閉性はすでになくなり、
密閉機能を維持することはできないという問題がある。
また、上記の密封容器20’では初期開封時に内容物が
飛散し易いという問題もある。本発明は、前述の問題点
に鑑みてなされたもので、必要で充分な最小限の素材を
使用し、初期開封後も密封性、飛散防止性のある再封可
能な密封容器の提供を目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
になされた本発明は、角柱状あるいは角に丸みのある四
角柱状の胴部上端が、外周にフランジを有する落とし蓋
に内嵌合することによって封止され、前記落とし蓋の少
なくとも対向する2辺のフランジの一部を延長して形成
された複数の折り返し片が内側に折り返されて対向する
胴部側壁外面と剥離可能に接着していることを特徴とす
る密封容器を要旨とする。また前記フランジにガスケッ
ト機能を有し、かつ弱接着性のあるパッキング剤を胴部
上端縁に対向するように固着することができる。さら
に、前記落とし蓋の裏面に計量スプーンの係止手段を設
けることができる。
【0005】
【発明の実施の形態】以下,本発明を図面を用いてさら
に詳しく説明する。図1は本発明による密封容器10の
斜視図である。図1に示すように、本発明による密封容
器の胴部1は角柱状かあるいは角にアールを設けた四角
柱状の紙を主とする筒状体から構成されている。具体的
には4側壁と底部からなるカートンであっても、若干テ
ーパーのある紙カップであっても、また複数の紙層から
なる紙管に底部を取り付けたものであってもよい。頭部
にはヒンジの付いた落とし蓋2が取り付けられている。
また胴部1の4辺にはそれぞれ折り返し片3が取り付け
られ、落とし蓋2を胴部1に貼着させる機能を持たせて
いる。この折り返し片の一つはヒンジHとして作用し、
図1(b)に示すように落とし蓋2を開閉させることが
できる。なお、左右の折り返し片3は削除してもよい。
【0006】図2は本発明による落とし蓋2の平面及び
断面図である。落とし蓋2はプラスチックシートを真空
成形あるいは真空/圧空成形によって一体成形されてお
り、その平面図は図2(a)に示すように、周辺に前記
胴部の端縁部と対向するフランジ5が設けられ、そのフ
ランジ5は直線部分の4辺において延長され4枚の折り
返し片3が形成され、さらにそのうちの一枚を残して3
枚の折り返し片3が延長されて摘まみ4が形成されてい
る。また、各折り返し片3には接着領域5が設けられて
いる。折り返し片3の枚数は図2(a)では4枚である
が、左右の折り返し片3を削除して対向する前後辺にに
おける折り返し片3だけを設けるようにしてもよい。さ
らに、フランジ5と折り返し片3の間に弱め線7が設け
られている。これは、開封時に折り返し片3を落とし蓋
2から切り取るためのもので、熱罫線とミシン刃を同時
に作用させた、いわゆるリード罫であって、弱め線7に
沿って折り返し片3を手で容易に切り離すことができ
る。図2(b)は図2(a)におけるA−A’断面図で
あり、フランジ5形状の一例を示している。フランジ5
の外周には折り返し片3、摘まみ片4が延設されてい
る。
【0007】図3は落とし蓋2の周辺端部Eの拡大断面
図である。図3(a)に示すように、フランジ5は深絞
りされて溝を形成し、その中に弱接着性でガスケット機
能を有するパッキング剤8が埋め込まれて固着されてい
る。この溝に対して胴部端部が押し込まれると本発明に
よる密封容器の内部は高度な密閉系となる。また、落と
し蓋2はその外周と胴部1の内壁とがしっかり内嵌合す
るように胴部1の開口端部に合わせて精度よく成形され
ている。これだけでもかなりの密閉性は得られるが、上
記のパッキング剤を用いることが望ましい。この溝に対
して、胴部端部が差し込まれた後、折り返し片3とそれ
に連接している摘まみ4が弱め線から折り曲げられ胴部
側壁に剥離可能な接着材にて貼着される。以上の落とし
蓋2による封止と折り返し片3の胴部1への貼着は当然
胴部1に内容物が充填されてから行われる。図3(b)
はフランジ形状の別の例であって、フランジ5は溝を形
成せずそのまま延長され、折り返し片3、摘まみ片4が
設けられている。この場合、パッキング剤8は落とし蓋
2の外周壁とフランジ5が形成するコーナー部に固着さ
せればよい。パッキング剤8の固着は、固着される面を
上にして水平に置かれた落とし蓋2をX,Y軸方向に固
着すべき形状に従って水平移動させながらホットメルト
アプリケーターのノズルからパッキング剤を押出すこと
によって行うことができる。またこの場合、落とし蓋2
の方を固定し、ノズルの方を移動させてもよい。以上の
ように胴部1上端に接合された落とし蓋2は、その周辺
を手で掴んで持ち上げても折り返し片3の胴部1側壁に
対する貼着によって脱落することはなく、容器全体を安
全に持ち上げることができる。さらに落とし蓋2の中央
部を周辺のフランジ5と同レベルにすることにより、本
発明による密封容器10を積み重ねることができる。
【0008】図4(a)は本発明による密封容器10に
添付する計量スプーンSを示し、図4(b)はそれを落
とし蓋2へ係止する手段の一例を示している。すなわ
ち、図4(b)に示すように、落とし蓋2の中央部に凹
陥部9を設け凹陥部9の両側壁幅がスプーンSの把手幅
より僅かに狭くなるように形成しておき、落とし蓋2に
よる封止前に、スプーンSの把手をこの凹陥部9に押し
込んで固定すればよい。このように、スプーンSを落と
し蓋2に取り付けておけば、投げ込まれているスプーン
Sを内容物の中から引っ張りだす必要はなくなり、また
蓋が半透明であればスプーンを添付したかどうかの最終
確認が包装完了後も可能となる。
【0009】以上の構成による本発明による密封容器1
0の開封は、まず、3方あるいは前面に設けられた摘ま
み4を持ち上げて折り返し片3を剥離し、弱め線7に沿
って3方あるいは前面の折り返し片3を落とし蓋2本体
から切り離す。後面側壁の折り返し片3はそのままの状
態で残す。次に、図1(b)に示すように落とし蓋2を
ヒンジHを支点として開封し、中央に係止されたスプー
ンを取り外し、中身を計量して取り出し、スプーンを再
度係止させてから、落とし蓋2を元の胴部端縁との嵌合
状態にもどせば、密封性のある再封が可能である。そし
てその操作は何回も繰返し行うことができる。本発明に
よる密封容器10は、以上の構成により、初期開封から
最後の中身を取り出すまで中身を密封状態に保持するこ
とができる。
【0010】本発明による密封容器10の胴部1は前述
のように、板紙単体あるいは紙を中心とする積層体のい
ずれでもよいが、水濡れ防止、防湿性の付与のため熱可
塑性樹脂層をすくなくとも外面に備えていることが望ま
しい。比較的薄めのカートンを使用する場合には、胴部
端部は2重に折り返して、厚みを持たせる方が好まし
い。紙カップをそのまま胴部1とすることもできる。こ
の場合、両面ポリエチレンコートを施し、圧縮強度があ
り、トップの巻締め部が均一に圧縮されているものが好
ましい。落とし蓋2については乳白、半透明あるいは任
意に着色したプラスチックシートで、深絞り成形性のあ
るものであればよい。一般に、塩化ビニル、高密度ポリ
エチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリエチレ
ンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリ
カーボネート等の中から適宜選んで使用することができ
る。パッキング剤8には若干の弾性と弱接着性が要求さ
れ、しかもフランジ5への固着部分に上記のように溶融
状態で流し込む必要があることから、発泡性のあるホッ
トメルト接着剤が好適に使用される。折り返し片3の胴
部1に対する接着は、ヒンジHが形成される胴部後面側
は強接着のホットメルト接着剤を使用し、開封側の3方
については剥離可能に粘着する弱接着のホットメルト接
着剤が望ましい。
【0011】本発明による密封容器は上述した実施の形
態に限定されることなく、本発明の要旨を逸脱しない範
囲内で種々の変形が可能である。例えば、落とし蓋2の
胴部1への固着は、折り返し片3と胴部1間の接着によ
って行っているが、折り返し片3の外側から粘着テープ
を用いて胴部1に貼り込むようにしてもよく、さらにフ
ランジ5における溝の外壁を全周に亘って一様に延長
し、延長部分が胴部上端部を外側からタイトに締めつけ
るようにしてもよい。 さらにまた、落とし蓋2の1コ
ーナーあるいは1辺に近く弱め線によって区画された部
分だけが開封するようにし、振出容器のようにして中身
を1コーナー、あるいは1辺に沿って形成された振出口
から取り出してもよい。この場合の開口形状は任意であ
る。ただし計量スプーンを使う場合には別に用意しなけ
ればならない。
【0012】
【実施例】本発明による密封容器を家庭用の小型粉末洗
剤に適用すべく、サイズが、高さ130mm,幅150
mm,奥行き90mmで、内容量が1200g(約17
50cc)の密封容器を試作した。胴部1に関しては、
カップ原紙400g/m2 の両面に低密度ポリエチレン
を20μmの厚みにコートした積層材で角にアールのあ
る角状の容器を利用し、トップの巻締めを水平方向に潰
して、胴部端部の厚みを0.8mmにした。一方この胴
部の開口端縁形状に従って、図2で示すような落とし蓋
2を、厚み0.4mmの乳白のアモルファスなポリエチ
レンテレフタレートシートを用いて成形した。またフラ
ンジ5における溝の幅は1.2mmとした。さらに図2
には図示されていないが、断面が図3(d)のような計
量カップの係止手段を設けた。また、落とし蓋2のフラ
ンジ部の溝に上記の方法でパッキング材を流し込んで固
着させた。このようにして得られた落とし蓋2を最後に
中身の粉末洗剤を充填した胴部の端縁に嵌合させ、4方
の折り返し片3を胴部1側壁にホットメルトで接着し
た。このようにして得られた実施例サンプルの開封と再
封は容易に繰返し行うことができ、再封した状態での3
5℃、90%RH,7日間での中身の粉末洗剤の吸湿に
よる増量は殆ど見られなかった。また、開封時に、従来
の密封容器20’に見られるような洗剤粉末の飛散は起
きなかった。さらに、計量カップの取り出しとセットは
落とし蓋2との着脱だけで済むので手を汚さずに清潔に
行うことができた。
【0013】
【発明の効果】本発明による密封容器は、紙を基材とす
る筒状胴部1、真空成形等により一体成形された落とし
蓋2に加えて接着材とパッキング剤の補助資材によって
構成され、比較的低い材料コストで提供することができ
る。従来の充填ラインがそのまま利用できる。再封後の
密封性は初期開封前と大差がなく吸湿を嫌う内容物を最
後まで密封して保存することができる。また内容物が粉
末の場合に開封時の飛散が殆ど見られない。また、計量
カップの脱着が容易で、清潔に行うことができる。 さ
らに、使用後は、紙とプラスチックの分別が容易で廃棄
性のよい密封容器を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による密封容器の斜視図
【図2】落とし蓋の平面及び断面図
【図3】落とし蓋の折り返し片のある周辺部の拡大断面
【図4】スプーンの取り付け手段説明図
【図5】従来の密封容器
【符号の説明】
1 胴部 2 落とし蓋 3 折り返し片 4 摘まみ 5 フランジ 6 接着領域 7 弱め線 8 パッキング剤 9 凹陥部 10 本発明による密封容器 11 胴部 12 インナーシール 13 被せ蓋 14 帯状引き裂き片の引き裂き跡 20 従来の密封容器 20’ 従来の密封容器 E 落とし蓋の折り返しのある周辺部 H ヒンジ S 計量スプーン
フロントページの続き (72)発明者 望月 洋一 東京都新宿区市谷加賀町一丁目1番1号 大日本印刷株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 角柱状あるいは角に丸みのある四角柱状
    の胴部上端が、外周にフランジを有する落とし蓋に内嵌
    合することによって封止され、前記落とし蓋の少なくと
    も対向する2辺のフランジの一部を延長して形成された
    複数の折り返し片が内側に折り返されて対向する胴部側
    壁外面と剥離可能に接着していることを特徴とする密封
    容器。
  2. 【請求項2】 前記フランジにガスケット機能を有し、
    かつ弱接着性のあるパッキング剤が胴部上端縁と対向す
    るように固着されていることを特徴とする請求項1記載
    の密封容器。
  3. 【請求項3】 前記落とし蓋の裏面に計量スプーンの係
    止手段が設けられていることを特徴とする請求項1記載
    の密封容器。
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