JPH09142321A - 油圧制御弁及びその組立て方法 - Google Patents
油圧制御弁及びその組立て方法Info
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- JPH09142321A JPH09142321A JP30479795A JP30479795A JPH09142321A JP H09142321 A JPH09142321 A JP H09142321A JP 30479795 A JP30479795 A JP 30479795A JP 30479795 A JP30479795 A JP 30479795A JP H09142321 A JPH09142321 A JP H09142321A
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Abstract
出しを封止手段を要さずに防ぎ、トーションバーの設計
自由度を高めることができ、また、組立て完了後のバル
ブボディーとバルブスプールとがセンタリング時の精度
を正しく保って位置決めされるようにする。 【解決手段】 回転トルクが加わる入力軸2と出力軸3
とをトーションバー4を介して同軸上に連結する。出力
軸3に結合された筒形のバルブボディー10の内側に入力
軸2の一部に形成されたバルブスプール11を嵌合して油
圧制御弁を構成する。入力軸2及び出力軸3の他方との
対向面に有底の連結孔2a,3bを夫々穿設し、トーション
バー4の両端の連結部4a,4bをこれらの連結孔2a,3bに
夫々嵌着して入力軸2と出力軸3とを連結し、トーショ
ンバー4の連結部4a,4bと外部との連通部分を無くして
作動油の漏れ出しを防ぐ。
Description
装備される油圧式の動力舵取装置において、操舵補助用
の油圧アクチュエータへの送給油圧を舵輪操作に応じて
制御すべく用いられ、同軸上にて生じる入力軸と出力軸
との相対角変位に応じて圧油の給排制御を行う回転式の
油圧制御弁に関する。
機構中に配した複動式の油圧シリンダ(パワーシリン
ダ)等の油圧アクチュエータの発生力により舵取りを補
助し、舵輪(ステアリングホィール)の操作に要する運
転者の労力負担を軽減して、快適な操舵感覚を得ようと
するものであり、前記パワーシリンダの両シリンダ室
と、エンジンにて駆動される油圧ポンプ、及び作動油を
収納する油タンクとの間に、舵輪に加わる操舵トルクの
方向及び大きさに応じて圧油の給排制御を行う油圧制御
弁を配してなる。
接的に利用する回転式の油圧制御弁が広く用いられてい
る。図3は、この種の油圧制御弁の一例を示す縦断面図
であり、舵輪に連なる中空の入力軸2の下端と、舵取機
構に連なる出力軸3の上端とを、前者の内側に挿通され
たトーションバー4を介して同軸的に連結し、筒形をな
すハウジングHの内部に同軸回りでの回動自在に支承す
ると共に、これら両軸の一方(図においては出力軸3)
の連結端に前記ハウジングHの内部に保持された筒形の
バルブボディー10を結合し、該バルブボディー10の内側
に、他方(図においては入力軸2)の連結側外周に一体
的に形成されたバルブスプール11を相対回転自在に嵌め
合わせて油圧制御弁が構成されている。
連設された円筒部30の内側に支持してあり、油圧制御弁
のバルブボディー10は、その一端面に形成された切欠き
溝12に前記円筒部30の外周に打設されたダウエルピン31
を係合させて周方向に拘束され、また、入力軸2の外周
に巻着された止め輪32に他端面を当接させて軸方向に拘
束されており、バルブスプール11に対する軸方向位置を
保ちつつ出力軸3と一体回転するようになしてある。
ル11の外周面とには、軸長方向に延びる各複数の油溝が
周方向に略等配をなして並設されており、これらは、嵌
合周上にて周方向に千鳥配置されて、相隣する油溝間に
前記相対角変位に応じて絞り面積を変える複数の絞り部
を形成している。
Hを内外に貫通するポンプポート20とバルブボディー10
を貫通する給油孔とを経て前記油溝のいずれか(給油
溝)に連通させてあり、該油溝の両側に相隣する油溝
(分配溝)は、バルブボディー10を貫通する各別の送油
孔、及びハウジングHを内外に貫通する各別のシリンダ
ポート21,22を介して送油先となるパワーシリンダの両
シリンダ室SL ,SR に夫々連通させてある。更に、こ
れらの分配溝の他側に相隣する油溝(排油溝)は、入力
軸2の中空部を経てバルブボディー10の一側に形成され
た排油室23に連通され、該排油室23の該当位置にてハウ
ジングHを内外に貫通するタンクポート24を経て排油先
となる油タンクTに連通させてある。
嵌合周上に並ぶ複数の絞り部は、トーションバー4に捩
れが生じていない状態において互いに等しい絞り面積を
有しており、油圧ポンプPからポンプポート20を経て給
油溝に供給される圧油は、両側に相隣する分配溝に均等
に導入され、更にこれらの他側に相隣する排油溝に導入
されて、入力軸2の中空部、排油室23、及びタンクポー
ト24を経て油タンクTに排出される。このとき、前記分
配溝に夫々連通されたシリンダ室SL ,SR 間に圧力差
は生じず、パワーシリンダは何らの力も発生しない。
ルク(操舵トルク)が加えられたときには、入力軸2と
出力軸3との間、即ち、バルブスプール11とバルブボデ
ィ10との間に、トーションバー4の捩れを伴って前記操
舵トルクの方向に相対角変位が生じ、両者の嵌合周上に
並ぶ絞り部の絞り面積が変化する。このとき、前記給油
溝に供給される圧油は、絞り面積を増した側の絞り部を
経て一方の分配溝に主として導入されるようになり、該
分配溝にシリンダポート21(又は22)を介して連通され
た一方のシリンダ室SL (又はSR )と、他方の分配溝
にシリンダポート22(又は21)を介して連通された他方
のシリンダ室SR (又はSL )との間に圧力差が生じ、
パワーシリンダは、この圧力差に応じた油圧力を発生
し、この油圧力が操舵補助力として舵取機構に加えられ
て舵取りが補助される。
L )から作動油が押し出され、対応するシリンダポート
22(又は21)を経て他方の分配溝に還流し、該分配溝の
一側にて絞り面積を増した絞り部を経て排油溝に導入さ
れて、入力軸2の中空部、排油室23、及びタンクポート
24を経て油タンクTに排出される。
ンバー4は、所望の捩れ特性を得るべく外径及び長さを
定めた小径部4cの両側に、これよりもやや大径の連結部
4a,4bを連設してなり、入力軸2との連結側となる出力
軸3の上端面に穿設された連結孔3aに一方の連結部4aを
嵌合し、両者の嵌合周上に形成されたセレーションの噛
合により軸回りの回転を拘束する一方、ハウジングH外
への突出側にて小径化された入力軸2の中空部に他方の
連結部4bを嵌合し、該当位置に打設した止めピン5によ
り軸回りの回転及び軸長方向の移動を拘束して取り付け
られている。
するバルブボディー10と、入力軸2の一部に形成された
バルブスプール11とを、両者の嵌合周上に並ぶ複数の絞
り部が互いに等しい絞り面積を有するように周方向に位
置決めするセンタリング工程が必要である。図4は、従
来の油圧制御弁におけるセンタリング工程の実施手順の
説明図である。
力軸2、出力軸3、トーションバー4及びバルブボディ
ー10を、トーションバー4の連結部4bと入力軸2との前
記止めピン5による連結を省略した状態にて仮組みし、
ハウジングHに対応する試験治具6の内部に支持せし
め、タンクポート24に対応する排油孔64を排油先に接続
し、ポンプポート20に対応する導圧孔60を経て前記給油
溝に試験用の油圧P0 を導入しつつ、図中に矢符にて示
す如く、入力軸2の軸端に回転力を加え、シリンダポー
ト21,22に対応する検圧孔61,62に検出される圧力
P1 ,P2 を比較する手順にて行われる。
の軸端から突出する延長部分を有しており、前述した入
力軸2への回転力の付与は、前記延長部分の把持によ
り、出力軸3及びバルブボディー10の回転を拘束した状
態で行われ、これにより、バルブボディー10の内側にて
バルブスプール11が回転し、両者の嵌合周上に並ぶ絞り
部の絞り面積が変化し、これらの絞り部が等しい絞り面
積を有する状態においては、前述した如く、給油溝の両
側の分配溝の内圧は等しくなる。
P1 ,P2 の差を監視しつつ入力軸2を回転させて、両
者の差圧が零となる回転位置を求めることによりセンタ
リングが完了する。その後、図中に破線により示す如
く、前記回転位置を保ったまま入力軸2の軸端部近傍
に、その内部に嵌合するトーションバー4の連結部4bと
共に貫通する貫通孔5aを穿設し、この貫通孔5aに前記止
めピン5を打設して前記連結部4bと入力軸2とを結合す
ることにより、入力軸2と出力軸3との連結が完了し、
この連結体をハウジングH内に前述した如くに組み込
み、図3に示す如き油圧制御弁を構成する。なおこのと
き、前記センタリングにおいて使用したトーションバー
4の延長部分は、前記舵輪への入力軸2の連結を阻害し
ないよう入力軸2からの突出位置にて切断される。
構成された従来の油圧制御弁においては、前記センタリ
ング工程を実施するため、入力軸2の軸端部にトーショ
ンバー4の連結部4bの一部が突出させてある一方、トー
ションバー4が挿通される入力軸2の中空部は、前述の
如く、排油溝から排油室23への戻り油の通路として使用
されていることから、図3及び図4に示す如く、前記連
結部4bに巻着されたOリング4dを入力軸2の内周に弾接
させて前記戻り油を封止する構成が採用されており、ト
ーションバー4の捩れ特性を決定する小径部4cの外径
が、前記Oリング4dの巻着溝の底径よりも小さく設定さ
れる結果、入力軸2の内部の限られた寸法範囲内でのト
ーションバー4の設計の自由度が制限されるという難点
があった。
等、繰り返し加わる捩れに抗し得る材料からなり、一般
的に入力軸2との硬度差が大きいことから、前述したセ
ンタリングを終えた後、止めピン5の打設のための前記
貫通孔5aを形成する際に、穿孔用の工具が入力軸2と連
結部4bとの界面において位置ずれし、連結完了後のバル
ブボディー10とバルブスプール11との周方向位置にずれ
が生じる場合があり、再組立てを必要とする不良品の発
生率が高くなるという難点があった。
公報には、前記連結部4bの基端側に入力軸2の中空部に
対して適宜の締め代を有して圧入部を連設し、前述した
センタリングを終えた後にトーションバー4に引き力を
加え、前記圧入部を中空部に圧入せしめることにより、
止めピン5による結合を不要とした油圧制御弁が開示さ
れている。
固定された入力軸2とトーションバー4との連結部に、
使用時に繰り返し加えられる回転トルクの作用により位
置ずれが生じ、正常な動作が行えなくなる場合があり、
この位置ずれが運転中に発生し、操舵感覚の急変により
思わぬ事故を引き起こす虞れさえあった。
構成においては、前記圧入部にOリング4dに相当する封
止手段が存在しておらず、該圧入部に入力軸2の中空部
からの漏れ出し油が介在し、前記位置ずれの発生が助長
される虞れがあり、封止手段を介在させた場合には、ト
ーションバー4の設計の自由度が制限されるという問題
が残る。
であり、封止手段を要さずにトーションバーの連結部か
らの作動油の漏れ出しを防ぎ、トーションバーの設計自
由度を高めることができ、また、組立て完了後のバルブ
ボディーとバルブスプールとがセンタリング時の精度を
正しく保って位置決めされ、不良品の発生率を低減し得
る油圧制御弁、及びその組立て方法を提供することを目
的とする。
は、回転トルクが加わる入力軸と出力軸とをトーション
バーを介して同軸上に連結し、両軸の一方に結合された
筒形のバルブボディーの内側に他方の一部を嵌合せし
め、この嵌合周上に並設された絞り部の絞り面積を前記
回転トルクの作用による前記トーションバーの捩れに応
じて増減させて圧油の給排を制御する油圧制御弁におい
て、前記入力軸及び前記出力軸は、他方との対向面に穿
設された有底の連結孔を備え、これらの連結孔に前記ト
ーションバーの両端部を夫々嵌着せしめて連結してある
ことを特徴とする。
結側端面の軸心部に有底の連結孔、即ち、外部に開口を
有しない連結孔を夫々穿設し、これらの連結孔にトーシ
ョンバーの両端部を嵌め込み、例えば、セレーションの
噛合により回転を拘束して連結状態を得る。
は、前記入力軸と前記出力軸とを前記トーションバーに
より連結した後、これら両軸の一方に前記バルブボディ
ーを外嵌し、その一部を他方の軸端部に臨ませて軸方向
に位置決めし、該バルブボディー、又は前記入力軸及び
前記出力軸を回転させて前記絞り部の絞り面積を加減
し、所望の絞り面積が得られた周方向位置にて前記バル
ブボディーを前記軸端部に結合するセンタリング工程を
含むことを特徴とする。
を介して連結した後、一方の軸に外嵌されたバルブボデ
ィーの一側を他方の軸端に臨ませた状態にて軸方向にの
み位置決めされた状態で仮組みし、該バルブボディー、
又はトーションバーを介して連結された入力軸及び出力
軸を回転させて、バルブボディーとバルブスプールとの
嵌合周上に並ぶ絞り部の絞り面積を加減し、所望の絞り
面積が得られた位置にて前記他方の軸端にバルブボディ
ーを結合する。
す図面に基づいて詳述する。図1は、ラックピニオン式
の動力舵取装置に適用された本発明に係る油圧制御弁の
構成例を示す縦断面図である。
らは、筒形をなすハウジングHの内部に、夫々の一端部
を突き合わせて、同軸回りでの回動自在に支承されてい
る。入力軸2の突き合わせ端部(下端部)は、出力軸3
の突き合わせ端部(上端部)に連設された円筒部30に適
長内嵌され、相対回転自在に支持させてある。入力軸2
の上部は、ハウジングHの外側に適長突出させてあり、
この突出端は図示しない舵輪に連結されている。また出
力軸3の下半部には、ピニオン33が形成してあり、該ピ
ニオン33は、ハウジングHの下部に出力軸3と交叉する
態様に支承されたラック軸34に噛合させてある。
軸2の下端に突き合わされた上端面に開口を有し、内周
にセレーションが形成された有底の連結孔3aが穿設され
ている。一方入力軸2の軸心部には、出力軸3の上端に
突き合わされた下端面から、ハウジングH外に突出する
上端部近傍にまで達する有底の挿通孔2aが穿設され、該
挿通孔2aの内奥側には、これよりも小径であり、内周に
セレーションが形成された連結孔2bが連設されており、
入力軸2と出力軸3とは、前記挿通孔2aに挿通されたト
ーションバー4を介して同軸上での相対回転自在に連結
されている。
捩れ特性を得るべく外径及び長さを定めた小径部4cの両
側に、これよりもやや大径化された連結部4a,4bを連設
してなる。連結部4a,4bの外周には、前記連結孔3a,2b
の内周のセレーションと夫々対応するセレーションが形
成されており、入力軸2と出力軸3とは、連結部4aを連
結孔3aに、また連結部4bを連結孔3bに嵌合せしめ、各別
のセレーションの噛合により軸回りの回転を拘束して連
結されており、この連結状態は、入力軸2と出力軸3と
をハウジングH内にて軸方向に拘束して支持することに
より保たれている。
結された入力軸2と出力軸3との一方(図においては出
力軸3)の連結端に前記ハウジングHの内部に保持され
た筒形のバルブボディー10を結合し、該バルブボディー
10の内側に、他方(図においては入力軸2)の連結側外
周に一体的に形成されたバルブスプール11を相対回転自
在に嵌め合わせて構成されている。
れた切欠き溝12を、出力軸3の上端に連設された円筒部
30の外周に打設されたダウエルピン31に係合させて周方
向に拘束され、また、入力軸2の外周に巻着された止め
輪32に他端面を当接させて軸方向に拘束されており、バ
ルブスプール11に対する軸方向位置を保ちつつ出力軸3
と一体回転するようになしてある。
嵌合周上には、従来と同様、給油源となる油圧ポンプP
にポンプポート20を介して連通する給油溝、前記ラック
軸33の中途に構成された図示しないパワーシリンダの両
シリンダ室SL ,SR に各別のシリンダポート21,22を
介して連通する分配溝、及び入力軸2の挿通孔2aを経て
バルブボディー10の一側に形成された排油室23に連通
し、タンクポート24を介して排油先となる油タンクTに
連通する排油溝が並設されており、これらの各油溝は、
トーションバー4の捩れを伴って生じる入力軸2と出力
軸3との相対角変位、即ち、バルブボディー10とバルブ
スプール11との相対角変位に応じて絞り面積を変える絞
り部を介して連通させてある。
捩れが生じていない中立状態において互いに等しい絞り
面積を有しており、油圧ポンプPからポンプポート20を
経て給油溝に供給される圧油は、両側に相隣する分配溝
に均等に導入され、更にこれらの他側に相隣する排油溝
に導入されて、入力軸2の中空部、排油室23、及びタン
クポート24を経て油タンクTに排出される。このとき、
前記分配溝に夫々連通されたシリンダ室SL ,SR 間に
圧力差は生じず、パワーシリンダは何らの力も発生しな
い。
めの回転トルク(操舵トルク)が加えられた場合、この
回転トルクが入力軸2に伝わり、更に、トーションバー
4を介して出力軸3に伝達されて、下半部のピニオン33
と噛合するラック軸34の軸長方向の摺動に変換されて舵
取りが行われるが、この摺動は、図示しない操向車輪に
作用する路面からの反力に抗して行われるから、入力軸
2と出力軸3との間、即ち、バルブスプール10とバルブ
ボディ11との間に、トーションバー4の捩れを伴って舵
輪に加わる操舵トルクに応じた相対角変位が生じ、前記
絞り部の絞り面積が変化する。
は、絞り面積を増した側の絞り部を経て一方の分配溝に
主として導入されるようになり、該分配溝にシリンダポ
ート21(又は22)を介して連通されたシリンダ室S
L (又はSR )と、他方の分配溝にシリンダポート22
(又は21)を介して連通されたシリンダ室SR (又はS
L )との間に圧力差が生じ、パワーシリンダは、この圧
力差に応じた油圧力を発生し、この油圧力がラック軸34
に加えられて舵取りが補助される。
シリンダ室SR (又はSL )から作動油が押し出され、
対応するシリンダポート22(又は21)を経て油圧制御弁
に還流するが、この還流油は、対応する分配溝の一側に
て絞り面積を増した絞り部を経て排油溝に導入されて、
中立状態におけると同様、入力軸2内側の挿通溝2a、排
油室23、及びタンクポート24を経て油タンクTに排出さ
れる。
如き排油の通路となる挿通孔2aが、前述した如く内奥側
に連結孔2bを備える有底孔となっており、挿通孔2a中を
流れる排油が外部に漏れ出す虞れはなく、トーションバ
ー4に封止手段としてのOリングを巻着する必要がな
い。従って、該トーションバー4の小径部4cの外径選定
に際し、従来の如く、Oリング4dの巻着溝の底径よりも
小さくするという制限がなくなり、トーションバー4の
設計の自由度を高めることができる。
結が、出力軸3の側と同様に、一側の連結部4bを有底の
連結孔2bに嵌着せしめて行われており、入力軸2の軸端
部にトーションバー4の端部が突出していないため、出
力軸3と一体回転するバルブボディー10と、入力軸2の
一部に形成されたバルブスプール11とを、両者の嵌合周
上に並ぶ複数の絞り部が互いに等しい絞り面積を有する
ように周方向に位置決めするセンタリング工程を、従来
の油圧制御弁におけると同様に実施することはできな
い。
センタリング工程の実施手順の説明図である。センタリ
ング工程は、図示の如く、入力軸2、出力軸3、トーシ
ョンバー4及びバルブボディー10を、出力軸3の円筒部
30とバルブボディー10とのダウエルピン31による連結を
省略した状態にて仮組みし、従来と同様に、ハウジング
Hに対応する試験治具6の内部に支持せしめ、タンクポ
ート24に対応する排油孔64を排油先に接続し、ポンプポ
ート20に対応する導圧孔60を経て給油溝に試験用の油圧
P0 を導入しつつ、バルブボディー10とバルブスプール
11とを相対回転させて両者の嵌合周上に並ぶ絞り部の絞
り面積を加減し、シリンダポート21,22に対応する検圧
孔61,62に取り出される圧力P1 ,P2 を検出して、両
者の差圧が零となる回転位置を定める手順にて行われ
る。
に対向する側に、前記試験治具6の外部に突出する延長
部を有しており、バルブボディー10とバルブスプール11
との相対回転は、例えば、トーションバー4により連結
された入力軸2及び出力軸3の回転を、望ましくは、バ
ルブスプール11を一体的に備える入力軸2の側にて拘束
し、図中に矢符により示す如く、試験治具6からのバル
ブボディー10の突出端に回転力を加えることにより行わ
れる。また逆に、バルブボディー10の突出端を把持して
これの回転を拘束し、入力軸2及び出力軸3に回転力を
加えて行わせることもできる。
後、この回転位置を維持したまま、図中に破線により示
す如く、バルブボディー10に形成された前記切欠き溝12
の直下において、出力軸3の円筒部30にダウエルピン31
の打設のための打設孔 31aを穿設し、この打設孔 31aに
ダウエルピン31を打ち込み、バルブボディー10を出力軸
3に結合してセンタリングが完了し、このように得られ
た入力軸2と出力軸3との連結体を試験治具6から取り
外し、ハウジングH内に前述した如くに組み込むことに
より、図1に示す如き油圧制御弁が構成される。
いては、バルブボディー10とバルブスプール11とを周方
向に位置決めした後、前記円筒部30に対してのみ打設孔
31aを形成すればよく、この形成に際して穿孔用の工具
に位置ずれ伴う虞れがない。従って、バルブボディー10
とバルブスプール11とは、ダウエルピン31の打ち込みに
より、前述した周方向位置を保って高精度に位置決めさ
れ、組立て不良品の発生率を低減することができる。
ー10の結合は、ダウエルピン31の打設によるピン結合に
限るものではなく、出力軸3の円筒部30にバルブボディ
ー10の端面を溶接する等、他の結合手段を採用してもよ
い。
2と一体にバルブスプール11を形成し、これに外嵌する
筒形のバルブボディー10を出力軸3に結合した場合につ
いて述べたが、バルブスプール11を出力軸3とし、バル
ブボディー10を入力軸2側とした構成も可能であること
は言うまでもない。
・ピニオン式の動力舵取装置への適用例について述べた
が、本発明に係る油圧制御弁の適用範囲はこれに限ら
ず、ボールねじ式等、他の形式の動力舵取装置にも適用
可能であり、更には、動力舵取装置以外の油圧制御のた
めの用途への適用も可能である。
弁においては、入力軸と出力軸との連結側端面の軸心部
に有底の連結孔を夫々穿設し、これらにトーションバー
の両端部を嵌着して、入力軸と出力軸との連結状態を得
ており、トーションバーの配設空間が外部と遮断された
状態にあるから、前記配設空間中を流れる油が外部に漏
れ出す虞れがなく、漏れ出し防止用の封止手段が不要と
なり、トーションバーの設計自由度を高めることができ
る。
は、入力軸と出力軸とをトーションバーを介して連結
し、一方の軸に外嵌されたバルブボディーを軸方向にの
み位置決めして仮組みし、バルブボディーとバルブスプ
ールとの嵌合周上に並ぶ絞り部の絞り面積を、バルブボ
ディー、又はトーションバーを介して連結された入力軸
及び出力軸を回転させて加減し、所望の絞り面積が得ら
れた周方向位置にて他方の軸端にバルブボディーを結合
するセンタリング工程を含むから、組立て完了後のバル
ブボディーとバルブスプールとが、センタリング時の位
置決め精度を保って位置決めされ、組立て不良品の発生
率の低減に寄与し得る等、本発明は優れた効果を奏す
る。
本発明に係る油圧制御弁の構成例を示す縦断面図であ
る。
の実施手順の説明図である。
従来の油圧制御弁の構成例を示す縦断面図である。
実施手順の説明図である。
Claims (2)
- 【請求項1】 回転トルクが加わる入力軸と出力軸とを
トーションバーを介して同軸上に連結し、両軸の一方に
結合された筒形のバルブボディーの内側に他方の一部を
嵌合せしめ、この嵌合周上に並設された絞り部の絞り面
積を前記回転トルクの作用による前記トーションバーの
捩れに応じて増減させて圧油の給排を制御する油圧制御
弁において、前記入力軸及び前記出力軸は、他方との対
向面に穿設された有底の連結孔を備え、これらの連結孔
に前記トーションバーの両端部を夫々嵌着せしめて連結
してあることを特徴とする油圧制御弁。 - 【請求項2】 前記入力軸と前記出力軸とを前記トーシ
ョンバーにより連結した後、これら両軸の一方に前記バ
ルブボディーを外嵌し、その一部を他方の軸端部に臨ま
せて軸方向に位置決めし、該バルブボディー、又は前記
入力軸及び前記出力軸を回転させて前記絞り部の絞り面
積を加減し、所望の絞り面積が得られた周方向位置にて
前記バルブボディーを前記軸端部に結合するセンタリン
グ工程を含む請求項1記載の油圧制御弁の組立て方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP30479795A JP3973243B2 (ja) | 1995-11-22 | 1995-11-22 | 油圧制御弁 |
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US7735508B2 (en) * | 2006-05-27 | 2010-06-15 | Zf Lenksysteme Gmbh | Rotary slide valve |
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-
1995
- 1995-11-22 JP JP30479795A patent/JP3973243B2/ja not_active Expired - Fee Related
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US7735508B2 (en) * | 2006-05-27 | 2010-06-15 | Zf Lenksysteme Gmbh | Rotary slide valve |
CN111674462A (zh) * | 2020-06-23 | 2020-09-18 | 陕西法士特齿轮有限责任公司 | 一种转向器液压结构总成 |
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