JPH09140191A - 同期式モータの制御方法及びその制御方法を含んだエンジンの燃料制御装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】同期式モータのロータ停止位置の分解能及び、
停止位置精度を向上させる。 【解決手段】同期式モータの２相励磁駆動，１−２相励
時駆動に於ける駆動速度を各々で切り替える。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は同期式モータの制御
方法に係り、特に、エンジンに適応されるバルブのステ
ップモータを駆動する制御方法に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来の技術はと言えば、特開平3−17512
8 号公報に記載のように、ステップモータを高速で駆動
する過渡時には分解能の低い２相励磁方式，ステップモ
ータを不動もしくは低速で駆動する定常時は分解能の高
い１−２相励磁方式に駆動励磁方式を切り替え、且つス
テップモータが回転し始めた時，停止直前時，回転方向
逆転時の少なくともいずれか一つの状態にあるときに
は、分解能が高い制御手段によってステップモータを制
御することにより、脱調障害を防止可能とすると記載さ
れている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】本発明が解決しようと
する課題は、前記従来技術が１−２相励磁駆動時、１相
励磁位置にステップモータが停止するまでの時間が、２
相励磁位置に停止するまでの時間よりも長く、２相励磁
駆動の駆動周期で１−２相励磁駆動すると１相励磁停止
位置に到達しないまま、次の２相励磁駆動で２相励磁停
止位置へ移動するため、見かけ上の回転角度分解能が向
上しないことがあった。

【０００４】

【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
のステップモータの駆動回路は、駆動信号に応じた回転
方向と周期で回転する同期式モータと、同期式モータの
目標回転角度を計算する手段と、同期式モータの励磁相
を２相の組み合わせで励磁し駆動する手段と、同期式モ
ータの励磁相を２相と１相の組み合わせで励磁し駆動す
る手段と、前記計算された目標回転角度と実際の同期式
モータの回転角度の偏差を得る手段と、前記偏差が所定
値内の時に、前記の２相の励磁相の組み合わせで駆動す
る手段と、前記２相と１相の組み合わせで駆動する手段
とを切り替える手段と、前記２相の励磁相の組み合わせ
で駆動する時の駆動周期と前記２相と１相の組み合わせ
で駆動する時の駆動周期を切り替える手段とを備えたこ
とを特徴とする。

【０００５】１−２相励磁駆動では、２相励磁駆動の駆
動周期よりも遅く駆動し１相励磁駆動停止位置へ移動す
る時間をおいてから次の２相励磁駆動に移るように設定
し、回転角度分解能を向上させる。

【０００６】

【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例を図を用い
て説明する。

【０００７】図１は本発明の回路周りの構成図である。
同期式モータの制御信号１０１〜１０４は、本発明の駆
動回路１００を介して同期式モータのコイル１０５〜10
8のそれぞれのコイルを励磁し、モータロータ１０９を
回転させるようになっている。

【０００８】図２は本発明の回路を含んだエンジンの燃
料制御装置を示す。エンジンの各部に設置されたセンサ
類からの信号を入力し、小信号（ＴＴＬレベル）をアク
チュエータ駆動の大信号に変換するドライバ回路２０
１，入出力信号をデジタル演算処置を行えるようアナロ
グ−デジタル信号変換を行う入出力回路２０２，デジタ
ル演算処理を行うマイクロコンピュータ、もしくはそれ
に準ずる演算回路を保有する演算回路２０３，演算回路
２０３の演算処理に用いる定数、およびプログラムを格
納する不揮発性メモリ２０４，変数を格納する揮発性メ
モリ２０５，演算回路２０３のメモリ、及び揮発性メモ
リ２０５の内容をバックアップする電源バックアップ回
路２０６から構成されている。尚、本実施例ではデジタ
ル演算装置で構成されているが、アナログ演算装置でも
構成できる。また本実施例ではエンジン制御の信号とし
て、エンジンの吸入空気量，エンジンの回転数等を入力
し、燃料噴射弁駆動信号，点火信号等を出力するように
している。これと同時に本発明の回路を通し同期式モー
タ駆動信号を出力するようにしている。また、本実施例
では、本発明の回路はドライバ回路に含まれているが、
ドライバ回路とは別にしてもよい。

【０００９】図３は本発明で駆動する同期式モータのバ
ルブを示す。同期式モータ３０１にシャフト３０２が差
し込まれ同期式モータ３０１の回転に合わせ伸縮しバル
ブ３０３を開閉するようにしている。本発明の同期式モ
ータは、アイドルスピードコントロールバルブ，排気ガ
ス還流バルブ，キャニスタパージバルブ等に用いられ
る。

【００１０】図４は本発明の同期式モータを１−２相励
磁駆動した場合のロータの回転角度である。図４上図は
高速駆動、下図は低速駆動の場合である。図４上図のよ
うに１−２相励磁で高速駆動した場合、１相励磁停止位
置にロータが安定するまでは、時間がかかるため１相励
磁停止位置に到達せず、見かけ上２相励磁駆動のように
なっている。図４下図のように、駆動周期を低速にした
場合は、１相励磁停止位置に到達でき、回転角度分解能
は２相励磁駆動の２倍とすることができる。

【００１１】図５は、本発明の同期式モータの目標位置
追従の一例である。同期式モータにはモータ駆動信号５
０１〜５０４が駆動周期５０４に同期して送られ、各々
の駆動パターンに応じたロータ停止位置にロータが移動
する。ライン５０６は目標位置であり、目標位置５０６
から所定位置離れたスライスレベル５０７に到達するま
では、２相励磁駆動しスライスレベル５０７から目標値
に到達するまでの間は、前記の２相励磁駆動の駆動周期
よりも低速で１−２相励磁駆動するようになっている．

【００１２】

【発明の効果】本発明に依れば、目標値に近づけば１−
２相励磁駆動するので、２相励磁のみの駆動よりもより
細かいロータ回転角度分解能を得ることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の同期式モータ駆動のシステムの説明
図。

【図２】本発明の同期式モータの駆動回路を備えたエン
ジンの燃料制御装置の回路のブロック図。

【図３】本発明の同期式モータを用いたバルブの説明
図。

【図４】本発明の同期式モータの駆動時のロータ挙動の
特性図。

【図５】本発明の同期式モータの励磁切り替え時の駆動
速度切り替えの特性図。

【符号の説明】

１００…同期式モータ駆動回路、２０３…演算回路、３
０１…同期式モータ。

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】駆動信号に応じた回転方向と周期で回転す
   る同期式モータと、前記同期式モータの目標回転角度を
   計算する手段と、前記同期式モータの励磁相を２相の組
   み合わせで励磁し駆動する手段と、前記同期式モータの
   励磁相を２相と１相の組み合わせで励磁し駆動する手段
   と、前記計算された目標回転角度と実際の同期式モータ
   の回転角度の偏差を得る手段と、前記偏差が所定値内の
   時に、前記の２相の励磁相の組み合わせで駆動する手段
   と、前記２相と１相の組み合わせで駆動する手段とを切
   り替える手段と、前記２相の励磁相の組み合わせで駆動
   する時の駆動周期と前記２相と１相の組み合わせで駆動
   する時の駆動周期を切り替える手段とを備えたことを特
   徴とする同期式モータの制御方法。
2. 【請求項２】前記２相の励磁相の組み合わせで駆動する
   ときの駆動周期と、前記２相と１相の組み合わせで駆動
   するときの駆動周期は、前記２相と１相の組み合わせで
   駆動するときの駆動周期が、前記２相の励磁相の組み合
   わせで駆動するときの駆動周期よりも遅い請求項１に記
   載の同期式モータの駆動回路。
3. 【請求項３】請求項１または２に記載の同期式モータの
   制御方法と、エンジンの各種流量制御を行う同期式モー
   タで構成されるバルブと、エンジンの状態を検出する手
   段と、前記エンジンの状態を検出する手段の信号を処理
   し、エンジンの要求する燃料量，点火時期等を演算する
   手段と、前記演算された燃料量，点火時期に基づいて、
   エンジンに燃料，点火を供給する手段とを備えたエンジ
   ンの燃料制御装置。