JPH09139696A - 適応識別とそれに関する適応エコーキャンセラのための方法と装置 - Google Patents

適応識別とそれに関する適応エコーキャンセラのための方法と装置

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JPH09139696A JP8243872A JP24387296A JPH09139696A JP H09139696 A JPH09139696 A JP H09139696A JP 8243872 A JP8243872 A JP 8243872A JP 24387296 A JP24387296 A JP 24387296A JP H09139696 A JPH09139696 A JP H09139696A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 入力信号に対するシステムの応答を推定する
方法、ゲインの適応変化に基づくエコーの抑圧方法を提
案する。 【解決手段】 一方で入力信号が、他方で、その一成分
が入力信号に対する応答である観察信号が受け取られる
適応識別装置16が設けられ、誤差信号は、システム1
0の応答を表す識別フィルタ18によってフィルタされ
た入力信号を観察信号から減算して決定され、識別フィ
ルタの係数は、入力信号と誤差信号を考慮に入れて適応
させられる。適応ステップサイズμtを考慮するなら、
これはμt=a/(c+d・P2t/P1t)に従って変
化され、a,cおよびdは正の定数を、P1tは入力信
号のパワー推定量を、P2tは観察信号あるいは観察信
号の外乱成分のパワー推定量を示す。変数μtは、エコ
ーキャンセラのゲインに適応ゲインを適用するために用
いることもできる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、適応システム識別
およびそれに関する適応エコーキャンセラのための方法
および装置に関する。
【0002】
【従来の技術】大量消費分野における遠隔通信の最近の
急増は、特に自動車の無線通信において、これらのシス
テムの設計者が、快適な使用という観点から最適な技術
的解決を行うことを喚起している。これに関して、産業
上の研究開発チームは、適応システム識別の問題にしば
しば直面している。これらの問題の中でも、自動車での
無線通信の枠内で、伝播チャネルの均等化と、手で持つ
必要のない無線電話のための音響エコーのキャンセルの
問題が言及されよう。
【0003】システム識別のこれらの問題は、適応識別
方法を組み込んでいる信号処理技術を使用することによ
ってしばしば解決されている。しかしながら、現在に至
るまで、これらの装置のどれ一つとして、環境雑音の条
件に合わせて自動的に調節することを可能にしてはいな
い。システム識別のこのような適応技術の使用は、達成
された性能とそれに関連した制御パラメータの選択との
間の強い相関関係に存在する大きな欠点を持っている。
この選択は、これらの装置が使用されている環境が、例
えば、自動車での無線通信の状況における音響エコーの
キャンセルに関連してみられるように、時間の経過につ
れて変化する場合に、一層重要である。
【0004】これらの装置は、時間形態における次の一
般式 (S. Haykin の "Adaptive Filter Theory", Engle
wood Cliffs, N.J. Prentice-Hall, 1991 参照のこと)
によって特徴づけられる識別アルゴリズムを実行する。
すなわち、
【数11】
【数12】 ここで、<・,・>は、2つのベクトルのスカラー積を
表し、HL,tは、瞬時tにおけるサイズLの識別フィル
タのインパルス応答を表すベクトルであり、μtは、正
規化された適応ステップサイズ (normalized adaptatio
n stepsize) であり、XL,t=(xt,xt-1,・・・,
t-L+1)は、入力信号xtの最後のL個のサンプルから
構成されるベクトルであり、ytは、観察信号 (observa
tion signal) の現在のサンプルであり、etは、(演繹
的)フィルタリング誤差であり、λtは、忘却因子 (for
getting factor) であり、f(・)は、これらの種々の
アルゴリズムを見分けることを可能にする関数である。
【0005】忘却因子は、時間の経過によって滑らかに
される相関係数(これらの係数は識別アルゴリズムに固
有である)を推定することを可能にしていることに留意
する必要がある。NLMS(正規化された最小2乗平均
(Normalized Least Mean Squares) ,S. Haykin によ
る上述の著作を参照のこと)アルゴリズムは、例えば、
次の式によって特徴づけられる。すなわち、
【数13】
【数14】 この場合、‖・‖2は、ベクトルのノルムの2乗を表し
ている。
【0006】この式((1)および(2))は、時間的
アルゴリズムを示すものであるが、ここに示された方法
は、周波数基準のアルゴリズムに対しても等しく有効で
あるということが注意される。さらに、いくつかのアル
ゴリズムは適応ステップサイズおよび/または忘却因子
を使用する。すなわち、高速再帰的最小2乗 (FRLS; Fa
st Recursive Least Squares) アルゴリズム(S. Hayki
n による上述の著作を参照のこと)は、忘却因子のみを
使用するのに対して、傾斜型のアルゴリズム(S. Hayki
n による上述の著作を参照のこと)と、射影型のアルゴ
リズム(K. Ozeki と T. Umeda による論文“An Adapti
ve Algorithm Using an Orthogonal Projection to an
AffineSubspace and Its Properties”, Electronics a
nd Communications in Japan,vol. 67-A, no. 5, pp. 1
9-27, 1984を参照のこと)とは、適応ステップサイズを
使用するとともに、ときどき忘却因子を使用する。
【0007】前に述べたように、これらのアルゴリズム
の性能(収束の速度、非定常性を追跡する能力、収束後
の不適合)は、大きさλtおよびμtの選択に密接に関係
している。これらは、一般に、処理される信号の性質
と、所望の適用先の観察雑音特性のレベルとに依存して
調節される。従って、雑音に強く影響された信号の場合
には、雑音に対するこれらのアルゴリズムの強さを高め
るために、適応ステップサイズを0に非常に近くし、忘
却因子を1に非常に近くすることが勧められる。一方、
雑音に弱く影響された信号の場合、1に近い適応ステッ
プサイズは、識別アルゴリズムの最適解への収束率を早
めることを可能にする。
【0008】より一般的には、時間の経過によって雑音
レベルが変化する適用(実際によく遭遇する特定の場
合)において、これらのパラメータの設定は扱いにくい
ものとなり、その設定は、しばしば最も不利な条件を考
慮することによって実行される。このように、手で持つ
必要のない無線電話のための音響エコーキャンセルの枠
内で、これらパラメータの大きさは、困難な条件(高
速、開放窓など)下での満足のいく動作を獲得できるよ
うに調節される。しかしながら、これらの設定は、より
不利でない条件(例えば、音響エコーキャンセルに関し
ては停止している車両)下において当該アルゴリズムの
性能を制限するという点に注意することが重要である。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】識別アルゴリズムの制
御パラメータの設定におけるこうした困難のために、こ
の方法は、開発時間の点で大きなコストを生じさせる。
この高いコストに対抗するするために、観察雑音の特性
における変化を考慮に入れた、適応ステップサイズと忘
却因子の式の作成に対する研究が開始されている。可変
制御パラメータに関する文献中に示された情報は、以下
の異なる2つの形式の解法を可能にする。
【0010】1. 適応ステップサイズの集合{μt
は、時間経過に関する再帰的な方法で定義されており、
すなわち、μtは、N次の再帰(反復)に対するμt-1
・・・,μt-Nの関数として計算される。初期設定値
は、一般に、観察信号のパワーに関連づけられており、
それらは、明確には雑音状態を考慮に入れていない。こ
のタイプの例は、D.T.M. Slock による論文(“On the
Convergence behavior ofthe LMS and the Normalized
LMS Algorithms”, IEEE Tran. on Signal Processing,
vol. 41, No.9, pp.2811-2825, September 1993.)の中
に示されている。
【0011】2. 適応ステップサイズは可変であり、
一般に残余誤差の短期間のパワーに依存する。この誤差
は、それが本来の識別誤差と観察雑音との合計によって
与えられる限りにおいて、環境雑音(ambient noise)
という概念を導入する。それにもかかわらず、この適応
ステップサイズは、観察雑音の相対的有意性と識別誤差
の相対的有意性との間を区別することを可能にはしな
い。このタイプの例は、H.Perez Meana 等による論文
(“A Time Varying Step Size Normalized LMS Echo C
anceller Algorithm”, Proc. of EUSIPCO-94, pp. II-
249 - II-252, Edinburgh, Scotland, September 1994)
の中に示されている。このように、上述された問題に
対する満足のいく解決は、既存文献中には見出されてい
ない。本発明の目的は、これら問題に対する満足のいく
解決を提供することである。
【0012】
【課題を解決するための手段】したがって、本発明は、
入力信号に対するシステムの応答を推定する適応識別方
法であって、一方で前記入力信号を、他方で、その一成
分が前記入力信号に対する前記応答である観察信号を受
け取り、前記システムの応答を表す有限インパルス応答
を有する識別フィルタによってフィルタにかけられた前
記入力信号を前記観察信号から減算することによって誤
差信号を決定し、前記入力信号、前記誤差信号、およ
び、適応ステップサイズを考慮に入れることによって前
記識別フィルタの係数を適応させる各過程を有し、前記
適応ステップサイズの値μtは、
【数15】 に従って変化され、この場合、a,cおよびdは正の定
数を示し、P1tは当該瞬時における前記入力信号のパ
ワーの推定量を示し、P2tは当該瞬時における前記観
察信号あるいは前記観察信号の外乱成分のパワーの推定
量を示すことを特徴とする適応識別方法を提供する。
【0013】式(3)は、そのシステムがさらされる雑
音状態に対し、自動的に適応ステップサイズμtを調節
することを可能にさせる。雑音が付加(追加)的なもの
であると仮定すると、観察信号は、識別されるべきシス
テムからの出力信号と観察雑音との合計によって与えら
れる。P2tが観察信号のパワーであるならば、雑音あ
るいは外乱のパワーが入力信号のパワーに比較して(そ
れ故、出力信号のパワーと比較され)小さいとき、式
(3)はa/(c+dγ)に近い値を獲得するのを可能
にするが、ここで、γは、識別されるべきシステムの伝
達関数の絶対値(modulus)2乗に対する上方限界であ
る。逆に、雑音レベルが著しくなる程、式(3)は0に
より近い値となる(著しい雑音がある場合、識別フィル
タは弱く適応されるべきである)。一方、P2tが外乱
成分のパワーであるならば、式(3)は、雑音あるいは
外乱のパワーが入力信号のパワーに比較して小さいとき
はa/cに近いμtの値を与え、雑音レベルが著しいと
きには0に近い値を与える。
【0014】実際には、定数a,cおよびdは、適応ス
テップサイズの変化の範囲が、用いられるアルゴリズム
の安定性の範囲に対応するように選択される。例えば、
ホワイトノイズに対してNLMSを使用する場合、識別
されるべきシステムの入力信号のパワーと比較して観察
雑音のパワーが小さいときは、a=cの選択は、1(こ
の場合の収束に対する最適値)に近い適応ステップサイ
ズの獲得を可能にする。
【0015】用いられる適応アルゴリズムが忘却因子
(forgetting factor)を考慮に入れるとき、本発明に
より、
【数16】 に従って、この忘却因子λtを変化させることが可能で
もあり、この場合、μtは、可変適応ステップサイズを
示し、αLは正の定数を示している。
【0016】また、適応アルゴリズムがはっきりと適応
ステップサイズを考慮に入れずに、忘却因子λtのみを
考慮に入れるときには、忘却因子は、式(3)および
(4)の結合に対応する関係、すなわち、
【数17】 に従って変化される値を持つことができる。さらに、式
(4)あるいは(5)は、観察雑音の状態に対するアル
ゴリズムの忘却因子λtを自動的に調節するのを可能に
する。
【0017】このように、この忘却因子は、雑音パワー
が入力信号のパワーに比較して低いとき、[1−a/
(c+dγ)αL](あるいは、[1−a/cαL])
に向かい、逆に雑音レベルが大きくなると1に向かう。
この後者の局面は、著しい雑音がある場合の短期エネル
ギ推定器(short-term energy estimator)の信頼性の
欠如と、これ故の、長期の情報を利用するための、これ
らの推定器のメモリの増加の必要性とによって説明する
ことができる。
【0018】本発明の第2の態様は、入力信号が印加さ
れるシステムの適応識別のための装置であって、 ・前記入力信号を受け取る第1の入力部と、 ・観察信号を受け取る第2の入力部であり、前記観察信
号の成分が前記入力信号に対する前記システムの応答で
ある、第2の入力部と、 ・前記システムの応答を表す有限インパルス応答を有す
る識別フィルタと、 ・前記識別フィルタによってフィルタにかけられた前記
入力信号を前記観察信号から減算することにより誤差信
号を生成する減算器と、 ・前記入力信号、前記誤差信号、および、適応ステップ
サイズおよび/または忘却因子の関数として、前記識別
フィルタの係数を適応させる手段と、 ・前記入力信号のパワーを推定する第1の手段と、 ・前記観察信号あるいは前記観察信号の外乱成分のパワ
ーを推定する第2の手段と、 ・前記適応手段に与えられる前記適応ステップサイズお
よび/または忘却因子を計算する手段とを具備するもの
である。
【0019】もしも、前記適応が適応ステップサイズμ
tを要求するならば、適応ステップサイズμtは上述の式
(3)に従って変化する。もしも、前記適応が忘却因子
λtを要求するならば、忘却因子λtは上述の式(4)あ
るいは(5)に従って変化する。このような装置は、特
に、適応エコーキャンセラの一部を形成しうる。適応エ
コーキャンセラは、前方信号のエコー成分を帰還信号か
ら取り除く。適応識別装置の第1の入力部が前方信号を
入力信号として受け取るのに対して、第2の入力部は帰
還信号を受け取る。誤差信号は、エコーキャンセラから
の出力信号を構成する。
【0020】さらにまた、費用の抑制によって、エコー
キャンセラの設計者は、適応識別アルゴリズムよりも複
雑でないゲイン変更アルゴリズムの設計に努力を集中さ
せることをしばしば強いられる。しかしながら、現在ま
で、ゲイン変更を行う装置はどれも、音声活性度を検出
する機構を用いることなしに周りの雑音状況に合わせて
自動的に調節することを可能にしていない。
【0021】可変ゲインエコーキャンセラにおいて、受
信ゲインは、スピーカ(エコー発生システムの入力)に
印加される(乗じられる)前に、前方信号に印加され、
伝送ゲインは、帰還信号を形成するために、マイクロフ
ォンによって得られた信号(エコー発生システムの出
力)に印加される。受信音声活性(度)検出器(recepti
on voice activity detector; RVAD)と、伝送音声活性
(度)検出器(transmission voice activity detector;
TVAD)と、同様に重複音声検出器(double speech detec
tor; DSD)とは、伝送および受信ゲインを計算するモジ
ュールに必要な情報を提供する。
【0022】このように、遠くの話者(distant speake
r)が話しているとき(RVADによる検出)、伝送ゲイン
は、エコーを減衰するために低減される。近辺の話者(l
ocal speaker)が話す順になると(TVADによる検出)、
伝送ゲインに対するこの抑制はゆるめられ、受信ゲイン
が低減される。重複音声(重複通話)の場合(両方の話
者が同時に話している;DSDによって検出される現象)
においては、比較器がレベルが最も高い話者を決定し、
その話者の伝送方向を有利にするか、さもなければ、伝
送および受信ゲインの中間のセッティングが確立され
る。
【0023】これら従来の方法は、以下の3つの重要な
状況において役に立たない。 (1) 強い結合をもった端末に対し、要求されたゲイ
ンの変化は、会話をほとんど交互型(alternate-type)に
する。この潜在的な交互性は、言葉の始めと終わりの切
り欠いてしまう可能性があり、会話の明瞭性を相当に損
なわせる。 (2) 強く雑音に影響された環境(例えば自動車関
連)においては、比較器は、伝送を一方方向に固定した
ままになり、通信を一方通行にしてしまう。そのような
環境において、遠方の話者は、さらに、雑音レベルの著
しい変化に気づき、快適な受話が著しく損なわれる可能
性がある。 (3) 音声活性検出器および重複音声装置は、特に、
強く雑音に影響された状況では、完全な信頼性を示さな
い。そのような信頼性の無さは、誤りの多いゲイン計算
に通じ、会話の品質を低減させることがある。
【0024】本発明のもう一つの目的は、ゲインの適応
変化に基づくエコー抑圧方法を提案し、性能改良と複雑
さの低減を実現させることである。すなわち、本発明
は、帰還信号において、前方信号のエコー成分を減衰さ
せるエコーキャンセルの方法であって、エコー発生シス
テムに送られる入力信号を生成するように、前記前方信
号に受信ゲインを乗じ、前記帰還信号を生成するよう
に、エコー発生システムから発生する観察信号に伝送ゲ
インを乗じる各過程を有する方法を提供する。この発明
によれば、受信および伝送ゲインは、前記前方信号ある
いは前記入力信号のパワーの推定量P1tが予め定めら
れた閾値よりも大きい瞬時において、下式
【数18】 で計算される適応変数μtに基づいて決定され、この場
合、a,cおよびdは正の定数を示し、P2tは当該瞬
時における前記観察信号あるいは前記帰還信号のパワー
の推定量を示す。
【0025】適応変数μtは、ゲインの値を決定するた
めに、音声、エコー、雑音条件を適切な方法で考慮に入
れる。もしも、パワーP1tが閾値よりも小さいなら
ば、通常著しいエコー信号は存在せず、変数μtはゼロ
であることが可能である。単純なエコーの状態におい
て、観察信号のパワーは、”M”がエコー発生システム
の伝達関数の絶対値2乗の上方限界である場合に、入力
信号のパワーのM倍よりも少ない。この場合、変数μt
は、その最大値a/(b+c・M)に近い。エコー、雑
音および局所的音声(重複通話)が存在する場合、パワ
ーP2tはパワーP1tよりも大きく、あるいは、ずっと
大きくなり、したがって、μtは0に向かう。このよう
に、この適応変数μtを考慮に入れることは、適応ゲイ
ンの原理に基づく公知のエコーキャンセラを複雑にする
ところの音声活性度および重複音声検出器を無しで済ま
すことを可能にする。
【0026】好ましくは、前記受信ゲインGrtおよび
前記伝送ゲインGttは、下記の形、すなわち、
【数19】 で再帰的に決定され、この場合、Gtt-1は前の計算の
瞬時における伝送ゲインの値を表し、f(μt)は適応
変数μtの減少関数を表し、γとδは1より小さい正の
定数を表す。このように、伝送および受信ゲインは忘却
因子γによって平滑化され、このことは、システムの反
応性を制御することを可能にする。さらに、このこと
は、言葉の始めと終わりとを切り取ってしまう危険を低
減するのに寄与する。
【0027】本発明のもう一つの側面は、帰還信号にお
ける前方信号のエコー成分を減衰させるエコーキャンセ
ラであって、前記前方信号に受信ゲインを乗じ、エコー
発生システムに送られる入力信号を生成する第1のゲイ
ン適用手段と、前記エコー発生システムから発生する観
察信号に伝送ゲインを乗じ、前記帰還信号を生成する第
2のゲイン適用手段とを有し、さらに、前記前方信号あ
るいは入力信号のパワーの推定量P1tが予め定められ
た閾値よりも大きい瞬時において、下式、
【数20】 で計算される適応変数μtに基づいて前記受信および伝
送ゲインを決定する計算手段を有し、この場合、a,c
およびdは正の定数を示し、P2tは当該瞬時における
前記観察信号あるいは前記帰還信号のパワーの推定量を
示すことを特徴とするものである。
【0028】本発明の他の特徴および有利な点は、付属
の図面を参照した、以下の実施形態についての記載から
明かとなろうが、これら実施形態は、好適かつ非限定な
ものである。
【0029】
【発明の実施の形態】図1は、時間的に変化する時変信
号xtが印加されるところの、識別されるべきシステム
10を示している。入力信号xtに対するシステム10
の応答は、ztで表される。応答ztの測定には、観察雑
音と呼ばれる外乱成分btの付加が必須である。この観
察雑音btは、正確に言えば雑音(例えば、ホワイトノ
イズあるいはロードノイズ(road noise) )を有しても良
いが、さらに多少の有用な信号を有しても良い。成分b
tは、それが応答ztの観察を乱すかぎりにおいて観察雑
音と呼ばれる。図において、加算器12は、付加的であ
るという仮定のもとでの、応答ztに対する外乱成分bt
の追加を示している。測定される観察信号ytは、従っ
て、識別されるべきシステム10と加算器12とを包含
する実際のシステム14の応答である。
【0030】適応識別装置16は、第1の入力(部)E
1上に入力信号xtを受け取り、第2の入力(部)E2
上に観察信号ytを受け取る。信号xtとytとは、表示
されていない従来型の要素により、装置16の入力にお
いて、増幅、フィルタリング、デジタル化される。適応
識別装置16は、有限インパルス応答をするプログラマ
ブルフィルタからなる識別フィルタ18を含んでいる。
識別フィルタ18の係数は、識別されるべきシステム1
0の応答をこのフィルタが表すように、適応される。フ
ィルタ18は、デジタル化された入力信号xtを受け取
り、システム10の応答ztの推定量Λzt(ここで、Λ
は、推定を表す記号とする)を出力する。
【0031】減算器20は、誤差信号etをもたらすた
めに、デジタル化された観察信号ytからこの推定量Λ
tを減算する。この誤差信号etは、外乱成分btの推
定量とみなすことができる。識別フィルタを更新するユ
ニット22は、入力信号xtおよび誤差信号etに基づい
て、フィルタ18の係数を適応させる。その適応のため
に、ユニット22は、適応ステップサイズμt、および
/または忘却因子λtを考慮に入れる。本発明によれ
ば、適応ステップサイズμtと(採用する場合の)忘却
因子λtとは、入力信号および観察信号の関数として変
化し得る。
【0032】適応識別装置16は、入力信号xtのパワ
ー(電力)の推定量P1tを計算するユニット24と、
観察信号ytのパワー(電力)、あるいは、観察システ
ムytの外乱成分btのパワー(電力)のいずれかの推定
量P2tを計算するユニット26とを含んでいる。ユニ
ット28は、パワー推定量P1tとP2tの関数として、
適応ステップサイズμtと、(適宜)忘却因子λtとを計
算し、それらを識別フィルタ更新ユニット22に出力す
る。適応ステップサイズμtは、以下の式によって計算
される。すなわち、
【数21】 ここで、a,cおよびdは、正の定数を示している。
【0033】もしも、ユニット22によって実行された
更新アルゴリズムが忘却因子λtを要求するならば、該
因子は、以下の式に従ってユニット28によって計算さ
れる。すなわち、
【数22】 この場合、αLは、用いられた識別フィルタ18のイン
パルス応答の、サンプル数で表される、係数αと長さL
との積に等しい正の定数を示している。
【0034】識別フィルタ更新ユニット22は、例え
ば、その式(1)および(2’)が導入部で示されたと
ころの、正規化された最小2乗平均アルゴリズム(NLM
S)を実行する。使用可能な適応アルゴリズムのもう一つ
の例は、2次のアフィン射影アルゴリズム(APA)であ
り、その式は、すなわち、
【数23】
【数24】
【0035】さらに、可変の適応ステップサイズおよび
/または可変の忘却因子は、ユニット22によって実行
できる他の種々の適応アルゴリズムとともに用いること
ができる。忘却因子λtは、それが用いられるとき、例
えば2次のAPAアルゴリズムの場合の式(6)におい
て与えられるもののようなスカラー積の計算に一般に役
立つ。次にスカラー積は、忘却因子の値によって特徴づ
けられた指数(関数)型の窓(exponential window)に
わたって再帰的に計算される。すなわち、
【数25】 あるいは、
【数26】 および、
【数27】 あるいは、
【数28】
【0036】さらに、式(9)あるいは(9’)は、N
LMSアルゴリズムの場合に、‖XL,t2(式
(2’))を計算するために用いることができる。可変
忘却因子λtを計算するのに役立つ係数αの値は、用い
られる適応アルゴリズムに依存する。値α=1は、勾配
型(gradient)アルゴリズムあるいは射影型(proj
ection)アルゴリズムに対して一般に適し、一方
α=3は、FRLS型アルゴリズムに適している。
【0037】可変忘却因子λ(α=3で式(5)によ
って定義される)のみを実行する適応アルゴリズムの例
は、次の式(10)から(15)によって与えられる指
数(関数)型”忘却”を伴うRLS(再帰的最小2乗:
recursive least squares)アルゴリズムである。すな
わち、 ・初期設定:
【数29】 ここで、cは正の実数であり、ILは、L×Lの大きさ
の単位行列である。
【0038】・xtおよびytの取得、xtの格納 ・カルマン (Kalman) ゲインの計算 −−中間ベクトルKL,tと中間スカラーkL,tの計算
【数30】
【数31】 −−カルマンゲインの計算
【数32】
【0039】・自己相関マトリックスの逆マトリックス
の更新
【数33】 ・フィルタリング
【数34】 ・適応
【数35】
【0040】上では、時間的アルゴリズムを参照した
が、本発明は、周波数領域のアルゴリズム、すなわち、
信号が周波数領域に変換され(例えば、フーリエ変換に
より)、プログラマブルフィルタによって周波数領域で
フィルタにかけられ、次に、逆フーリエ変換によって時
間領域に戻されるものにも同様に適用可能である。この
場合、入力信号xtは、フーリエ変換あるいは副帯(sub
-band)フィルタリングによって獲得される、元の信号
の周波数成分に対応し、パワーP1t,P2tは対応する
パワーを表す。このように獲得された係数μtおよび/
またはλtは、種々の周波数成分に関して一般的に異な
るということが留意される。
【0041】図2は、図1を参照して記載されたタイプ
の適応識別装置16を組み込んでいる適応エコーキャン
セラを示している。このエコーキャンセラは、手で持つ
必要のない(ハンド・フリー)電話装置に関するもので
ある。入力信号xtは、このハンド・フリー装置のスピ
ーカ(拡声器)11に指向された前方信号である。観察
信号ytは、このハンド・フリー装置のマイクロフォン
13によって集められた帰還信号である。この観察信号
tは、前記前方信号のエコーである成分ztと、雑音と
スピーカによって伝達された音声とを包む可能性のある
外乱成分btとを包含している。識別されるべきシステ
ムは、エコーパスあるいはスピーカ11とマイクロフォ
ン13との間のパスから構成されている。
【0042】適応エコーキャンセラに対する適用におい
て、適応識別システム16は、前方信号xtが音声的に
活性であるか不活性であるかを示す音声活性(度)検出
器30(voice activity detector)を含んでいる。その
ような音声活性検出器は、従来、エコーキャンセラの中
に用いられている。ユニット22は、前進信号xtが音
声活性を保証するときにのみ、識別フィルタ18を更新
する。入力信号xtのパワーP1tを推定するために、ユ
ニット24は、時定数が大きさγ=1−1/Lに関連す
る、指数(関数)型窓(exponential window)を用いる。
【数36】 あるいは、
【数37】 ここで、xtは、瞬時tにおける入力信号のサンプルを
表す。
【0043】同じ指数型窓が、推定量P2tを計算する
ために、ユニット26によって使用され得る。P2t
観察信号のパワーの推定量を表すならば、このパワー
は、次のように与えられる。
【数38】 あるいは、
【数39】 この場合、ytは、瞬時tにおける帰還信号のサンプル
である。もしも、推定P2tが観察信号の外乱成分のパ
ワーを表すならば、ユニット26は、同じ式(17)あ
るいは(17’)を実行するが、その実行は、音声活性
検出器30が、前方信号が音声的に不活性であるという
ことを示している瞬時においてのみ行われる。
【0044】上述のエコーキャンセラは、重複音声現象
(局所的な音声がエコー信号に重畳される場合)に対し
て比較的強力であるという有利さを持っている。重複音
声状態は、パワー推定量P2tが増加することにつなが
り、これ故に、適応ステップサイズμtの値が低減され
ることにつながる。このように、適応ステップサイズμ
tの自動的な調整は、特にこういった重複音声状態の検
出を不可欠とすることなく、重複音声状態における適応
の重要性を制限することを可能にする。研究室の試験に
おいて、重複音声状態における本エコーキャンセラの良
い性能が確認されている。
【0045】実際のところ、このエコーキャンセラは、
通常のように、特定の信号処理装置(シグナル・プロセ
ッサ、DSP)をプログラムすることにより製作可能で
ある。さらにそれは、この用途に専用の特定用途向け集
積回路(ASIC)によって製造してもよい。発明者達
は、エコーキャンセラにおける本発明による適応識別方
法によってもたらされた性能の改良を確認することがで
きた。例えば、観察信号の外乱成分のパワーを表すP2
t、および、8kHzのサンプリング周波数に対するパ
ラメータa=c=20,d=L=256の選択ととも
に、関係式(3)および(4)に従って適応ステップサ
イズμtおよび忘却因子λtを変化させることによって、
2次のAPAアルゴリズムが、特に強い周囲雑音がある
ときに、固定の適応ステップサイズを用いる同じアルゴ
リズムと比較して、エコーの減衰の著しい増加を与える
(ERLE:“Echo Return Loss Enhancement”)とい
うことを観察できる。
【0046】さらに、発明者達は、重複音声状態におい
て得られたエコーキャンセラの動作に対する外乱は、固
定の適応ステップサイズを使用した場合よりも少ないと
いうことを確認した。このことは、例えば、観察信号の
パワーを表すP2t、および、8kHzのサンプリング
周波数に対するパラメータa=2.5,c=10,d=
80,L=256の選択とともに、関係式(3)および
(4)に従って適応ステップサイズμtと忘却因子λt
を変化させることによる、2次のAPAアルゴリズムに
おいて観察される。
【0047】本発明による適応識別のための方法および
装置は、雑音に影響された環境における適応識別システ
ムの性能の改良を可能にする。ここに示された技術は、
雑音の特徴が時間とともに変化する環境における、これ
らのシステムの制御のためのパラメータの選択によって
しばしば持ち出される問題を解決する。実際にしばしば
遭遇するこれらの環境の中でも、窓が開いているときあ
るいは閉じられているとき、あるいは反対方向に進む車
両とすれ違うときに、車両の内部で検知される雑音レベ
ルの変化が挙げられる。
【0048】このパラメータの選択は、現在に至るま
で、最も不利な条件を考慮することによって研究室で経
験的に実行されていたということに留意することが重要
である。本発明は、これらの同じパラメータが、遭遇し
た雑音条件の関数として、自動的かつ適応的に調節され
るという点において相当の進歩をなす。さらに、この装
置は、重複音声状態におけるこれらの識別システムの性
能を著しく向上させるのを可能にし、これらの識別シス
テムに接続された制御機構を相当に簡略化している。
【0049】さらに、本発明による適応識別に対する方
法および装置は、自動車での無線通信の関連における音
響エコーキャンセルに対する用途において記載された
が、それらは任意の識別システムにおいても同様に用い
ることができる(伝播チャネルの均一化、電話技術のた
めの電気的なエコーのキャンセル、製造管理のための自
動工程制御など)。上述された本発明の複数の用途分野
は、それの主たる利点、すなわち、自動的かつ適応的な
装置を通して獲得される適応識別に対するシステムの性
能における非常に著しい改良、および、時間とともに雑
音特性が変化する環境における改良を非常に高めること
ができる。
【0050】図3は、例えばハンド・フリー電話装置か
らなるところの、本発明を実行するもう一つの装置を示
している。この装置は、それぞれ前方信号と帰還信号と
呼ばれるデジタル信号xt,y'tを送受信すると考えら
れ、図1および2を参照して採用された記号が以下で与
えられる(アナログ通信の場合、信号xtおよびy'
t(添字tは連続するサンプリング瞬時t=0,1,
2,・・・を示す)がデジタル形式で得られるように適
切な変換器が備えられる)。
【0051】ここに示された例において、上記ハンド・
フリー装置は、エコー発生システム14の一部を形成す
るスピーカ11とマイクロフォン13とを含んでいる。
入力信号x'tは、乗算器66により、前方信号xtに受
信ゲインGrtを印加することによって獲得される。入
力信号x'tは、変換器(DAC)68によってアナログ
に変換され、スピーカ11に加える前に増幅される。
【0052】マイクロフォン13によって得られた信号
は、スピーカ11によって出力された信号から発生する
エコー成分ztと、雑音および/または有用な信号(局
所スピーカの音声)を含む可能性のある局所発生的成分
tとを一般に有する。マイクロフォン13からのこの
信号は増幅され、デジタル観察信号ytを生成するため
に変換器(ADC)70によってデジタル化される。
【0053】伝送ゲインGttは、帰還信号y'tを生成
するために、乗算器72によって観察信号ytに印加さ
れる。受信ゲインと伝送ゲインとを決定するために、エ
コーキャンセラは、瞬時パワーを推定するための2つの
ユニット74,76と、適応変数μtを計算するための
ユニット78と、ゲインを計算するためのユニット80
とを有している。図3に示される装置の場合、ユニット
74によって計算された推定量P1tは、入力信号x't
のパワーの推定であり、ユニット76によって計算され
た推定量P2は、観察信号yのパワーの推定であ
る。
【0054】瞬時tにおける入力信号x'tのパワーP1
tを推定するために、ユニット74は、時定数がλ1(0
≦λ1<1)で示される指数型窓を用いる。すなわち、
【数40】 あるいは、
【数41】 この場合、x'tは、瞬時tにおける入力信号のサンプル
を表す。
【0055】同じ型の指数型窓を、推定P2tを計算す
るために、ユニット76によって用いることができる。
P2tが観察信号ytのパワーの推定を表すならば、この
推定は以下で与えられる。すなわち、
【数42】 あるいは、
【数43】 この場合、ytは、瞬時tおよび0≦λ2<1(λ2はλ1
に等しいかまたは異なる)における入力信号のサンプル
を表す。
【0056】図4のステップ50は、ユニット74およ
び76によって実行される動作を表している(式(1
8’)および(19’)の場合)。ユニット78は、推
定量P1tおよびP2tに基づいて、ゲインの値を決定す
るために用いられる適応変数μtを計算する。このよう
に、ユニット78は、図4に示されたステップ51から
53までを実行する。それは、先ず、パワー推定量P1
tがある閾値T(固定であっても適応性を有するもので
あってもよい)よりも大きいか否かを決定する。もし
も、P1t>Tであれば、適応変数μtは、0に等しくさ
れる。さもなければ、次に従って計算される。すなわ
ち、
【数44】 この場合、a,cおよびdは、正の定数を示す。
【0057】次に、ユニット80は、変数μtの関数と
して、乗算器66,72に与えられるゲインGrtおよ
びGttを計算する。最初の段階では、ユニット80
は、適応変数μtの減少関数f(μt)の形で大きさfを
計算する。図4に示された例において(ステップ54か
ら58まで)、この関数f(μt)は、適応変数μtが第
1の閾値T1よりも小さい場合は1に等しく、適応変数
μtが第2の閾値T2よりも大きい場合は、β(1−α
・μt)に等しく、適応変数μtが第1,第2の閾値T
1,T2の間にある場合は、1−α・μtに等しい。パ
ラメータαおよびβは、正の定数である。閾値T1およ
びT2は、固定であっても適応性を有するものであって
もよい。定数βは、一般的に1より小さく、変数μt
小さな値を強調することを可能にし、このことは、パラ
メータa,cおよびdの選択におけるより大きな柔軟性
を可能にしている。
【0058】指数型窓は、次に、以前に計算された大き
さfが時間的に平滑化される形式で、伝送ゲインGtt
を計算することを可能にする。従って、ステップ59に
おいて、ユニット80は、下記の形で瞬時tにおける伝
送ゲインGttを計算する。すなわち、
【数45】 この場合、γは、0と1との間の忘却因子である。さら
に、瞬時tにおける受信ゲインGrtは、下記の式によ
り計算される。すなわち、
【数46】 ここで、δは、0と1との間の定数である。
【0059】上述の計算モードに関して、受信ゲインと
伝送ゲインとは、音響エコーのエネルギに直接関連づけ
られており、このことは、適応方法においてエコーを減
衰させること、および、言葉の始めと終わりを切り取っ
てしまう危険を低減させることを可能にする。さらにま
た、伝送ゲインGttの変化の範囲は、雑音レベルの減
少関数となっており、このことは、離れた位置のスピー
カにより喚起される雑音レベルの突然の変動の危険を相
当に低減することを可能にする。
【0060】これらの有利点は、それらが音声活性検出
器あるいは重複音声検出器に頼ることなく得られたとい
うことと、知られているエコーキャンセラにおいては、
それらは複雑で、時には信頼性が不十分な要素であると
いうことに留意されよう。実際には、本発明による適応
ゲインをもったエコーキャンセラは、通常のように、特
定の信号処理装置(DSP)をプログラムすることによ
り作製することができる。さらに、この用途に専用の特
定用途向け集積回路(ASIC)によっても製造するこ
とができる。
【0061】もちろん、音声ピックアップが幾つかのマ
イクロフォンを使用する場合、および/または、音声再
生が幾つかのスピーカを使用する場合は、パワーが推定
される“入力信号”および“観察信号”は、マイクロフ
ォンによって測定された信号、あるいは、スピーカに向
けられた信号の線形的な組み合わせから構成される。さ
らに、用いられる定数を適切に調整することによって、
図3の点線の矢印によって示されるように、ユニット7
4によって計算された推定量P1tは、入力信号x't
パワーよりもむしろ前方信号xtのパワーに一致するこ
とが可能であり、ユニット76によって計算された推定
量P2tは、観察信号ytのパワーよりもむしろ帰還信号
y'tのパワーに一致することが可能である。
【0062】
【実施例】本発明者達は、本発明によるゲインをエコー
キャンセラに適用する方法の良い性能を確認することが
できた。例証によれば、その方法は、無音および雑音に
おいてのみエコーのみがある場合、および重複音声があ
る場合に良い性能を示し、次の数値が得られた。すなわ
ち、以下のようである。 ・種々のデジタル信号が、8kHzにおいて16ビット
でサンプリングされる ・λ1=0.9375、およびλ2=0.9961(ステ
ップ50) ・T=100,000(ステップ51) ・a=1,c=2およびd=4(ステップ53) ・α=2,β=0.1,T1=0.2,およびT2=
0.25(ステップ54から58まで) ・γ=0.9375およびδ=0(ステップ59)
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明による適応識別のための装置の構成図
である。
【図2】 本発明による適応エコーキャンセラの構成図
である。
【図3】 本発明によるエコーキャンセラのもう一つの
実施形態の構成図である。
【図4】 本発明に従ってゲインを適応させる方法のフ
ローチャートである。
【符号の説明】
10 識別されるべきシステム 11 スピーカ 12 加算器 13 マイクロフォン 14 エコー発生システム 16 適応識別装置 18 識別フィルタ 20 減算器 22,24,26,28,74,76,78,80
ユニット 30 音声活性検出器 50〜59 (フローチャートの)ステップ 66 乗算器 68,70 変換器 72 乗算器
フロントページの続き (72)発明者 アブデルクリム・ベナマール フランス・77500・シェル・リュ・ドゥ・ リルット・7

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力信号(xt)に対するシステム(1
    0)の応答を推定する適応識別方法であって、 一方で前記入力信号を、他方で、その一成分が前記入力
    信号に対する前記応答である観察信号(yt)を受け取
    り、 前記システムの応答を表す有限インパルス応答を有する
    識別フィルタ(18)によってフィルタにかけられた前
    記入力信号を前記観察信号から減算することによって誤
    差信号(et)を決定し、 前記入力信号、前記誤差信号、および、適応ステップサ
    イズを考慮に入れることによって前記識別フィルタの係
    数を適応させる各過程を有し、 前記適応ステップサイズの値μtは、 【数1】 に従って変化され、この場合、a,cおよびdは正の定
    数を示し、P1tは当該瞬時における前記入力信号のパ
    ワーの推定量を示し、P2tは当該瞬時における前記観
    察信号あるいは前記観察信号の外乱成分のパワーの推定
    量を示すことを特徴とする適応識別方法。
  2. 【請求項2】 前記識別フィルタ(18)の係数の適応
    は、 【数2】 の形の可変忘却因子λtを考慮に入れ、この場合、μ
    tは、可変適応ステップサイズを示し、αLは正の定数
    を示すことを特徴とする請求項1記載の適応識別方法。
  3. 【請求項3】 入力信号(xt)に対するシステム(1
    0)の応答を推定する適応識別方法であって、 一方で前記入力信号を、他方で、その一成分が前記入力
    信号に対する前記応答である観察信号(yt)を受け取
    り、 前記システムの応答を表す有限インパルス応答を有する
    識別フィルタ(18)によってフィルタにかけられた前
    記入力信号を前記観察信号から減算することによって誤
    差信号(et)を決定し、 前記入力信号、前記誤差信号、および、忘却因子を考慮
    に入れることによって前記識別フィルタの係数を適応さ
    せる各過程を有し、前記忘却因子の値λtは、 【数3】 に従って変化され、この場合、a,c,dおよびαLは
    正の定数を示し、P1tは当該瞬時における前記入力信
    号のパワーの推定量を示し、P2tは当該瞬時における
    前記観察信号あるいは前記観察信号の外乱成分のパワー
    の推定量を示すことを特徴とする適応識別方法。
  4. 【請求項4】 入力信号(xt)が印加されるシステム
    (10)の適応識別のための装置であって、 前記入力信号を受け取る第1の入力部(E1)と、 観察信号(yt)を受け取る第2の入力部(E2)であ
    り、前記観察信号の成分が前記入力信号に対する前記シ
    ステムの応答である、第2の入力部と、 前記システムの応答を表す有限インパルス応答を有する
    識別フィルタ(18)と、 前記識別フィルタによってフィルタにかけられた前記入
    力信号を前記観察信号から減算することにより誤差信号
    (et)を生成する減算器(20)と、 前記入力信号、前記誤差信号、および、適応ステップサ
    イズの関数として前記識別フィルタの係数を適応させる
    手段(22)とを有し、 前記入力信号のパワー(P1t)を推定する第1の手段
    (24)と、 前記観察信号あるいは前記観察信号の外乱成分のパワー
    (P2t)を推定する第2の手段(26)と、 前記適応手段(22)に与えられる前記適応ステップサ
    イズであって、下記の式、 【数4】 に従って変化する適応ステップサイズμtを計算する手
    段(28)とをさらに有し、 この場合、a,cおよびdは正の定数を示し、P1t
    第1の推定手段(24)によって与えられるパワー推定
    量であり、P2tは第2の推定手段(26)によって与
    えられるパワー推定量であることを特徴とする適応識別
    装置。
  5. 【請求項5】 前記識別フィルタの係数を適応させる前
    記手段(22)は、下式、すなわち、 【数5】 に従って計算手段(28)によって計算される可変忘却
    因子λtを考慮に入れ、この場合、μtは可変適応ステッ
    プサイズを示し、αLは正の定数を示すことを特徴とす
    る請求項4記載の適応識別装置。
  6. 【請求項6】 入力信号(xt)が印加されるシステム
    (10)の適応識別のための装置であって、 前記入力信号を受け取る第1の入力部(E1)と、 観察信号(yt)を受け取る第2の入力部(E2)であ
    り、前記観察信号の成分が前記入力信号に対する前記シ
    ステムの応答である、第2の入力部と、 前記システムの応答を表す有限インパルス応答を有する
    識別フィルタ(18)と、 前記識別フィルタによってフィルタにかけられた前記入
    力信号を前記観察信号から減算することにより誤差信号
    (et)を生成する減算器(20)と、 前記入力信号、前記誤差信号、および、忘却因子の関数
    として前記識別フィルタの係数を適応させる手段(2
    2)とを有し、 前記入力信号のパワー(P1t)を推定する第1の手段
    (24)と、 前記観察信号あるいは前記観察信号の外乱成分のパワー
    (P2t)を推定する第2の手段(26)と、 前記適応手段(22)に与えられる前記忘却因子であっ
    て、下記の式、 【数6】 に従って変化する忘却因子λtを計算する手段(28)
    とをさらに有し、 この場合、a,c,dおよびαLは正の定数を示し、P
    tは第1の推定手段(24)によって与えられるパワ
    ー推定量であり、P2tは第2の推定手段(26)によ
    って与えられるパワー推定量であることを特徴とする適
    応識別装置。
  7. 【請求項7】 帰還信号(yt)から前方信号(xt)の
    エコー成分を取り除く適応エコーキャンセラであって、 第1の入力部(E1)が入力信号として前記前方信号
    (xt)を受け取り、第2の入力部(E2)が観察信号
    として前記帰還信号(yt)を受け取る、請求項4から
    6までのいずれか1項による識別装置(16)を有し、 前記誤差信号(et)がエコーキャンセラからの出力信
    号を構成することを特徴とする適応エコーキャンセラ。
  8. 【請求項8】 帰還信号(y't)において、前方信号
    (xt)のエコー成分を減衰させるエコーキャンセルの
    方法であって、 エコー発生システム(14)に送られる入力信号
    (x't)を生成するように、前記前方信号に受信ゲイン
    (Grt)を乗じ、 前記帰還信号を生成するように、エコー発生システムか
    ら発生する観察信号(yt)に伝送ゲイン(Gtt)を乗
    じる各過程を有し、 前記受信および伝送ゲイン(Grt,Gtt)は、前記前
    方信号(xt)あるいは前記入力信号(x't)のパワー
    の推定量P1tが予め定められた閾値(T)よりも大き
    い瞬時において、下式 【数7】 で計算される適応変数μtに基づいて決定され、この場
    合、a,cおよびdは正の定数を示し、P2tは当該瞬
    時における前記観察信号(yt)あるいは前記帰還信号
    (y't)のパワーの推定量を示すことを特徴とするエコ
    ーキャンセル方法。
  9. 【請求項9】 前記受信ゲイン(Grt)および前記伝
    送ゲイン(Gtt)は、下記の形、すなわち、 【数8】 で再帰的に決定され、この場合、Gtt-1は前の計算の
    瞬時における伝送ゲインの値を表し、f(μt)は適応
    変数μtの減少関数を表し、γとδは1より小さい正の
    定数を表すことを特徴とする請求項8記載のエコーキャ
    ンセル方法。
  10. 【請求項10】 前記関数f(μt)は、前記適応変数
    μtが第1の閾値(T1)よりも小さい場合は1に等し
    く、前記適応変数μtが第2の閾値(T2)よりも大き
    い場合は、β(1−α・μt)に等しく、前記適応変数
    μtが前記第1および第2の閾値(T1,T2)の間に
    ある場合は、1−α・μtに等しいことを特徴とする請
    求項9記載のエコーキャンセル方法。
  11. 【請求項11】 帰還信号(y't)における前方信号
    (xt)のエコー成分を減衰させるエコーキャンセラで
    あって、 前記前方信号に受信ゲイン(Grt)を乗じ、エコー発
    生システム(14)に送られる入力信号(x't)を生成
    する第1のゲイン適用手段(66)と、 前記エコー発生システムから発生する観察信号(yt
    に伝送ゲイン(Gtt)を乗じ、前記帰還信号を生成す
    る第2のゲイン適用手段(72)とを有し、 前記前方信号(xt)あるいは入力信号(x't)のパワ
    ーの推定量P1tが予め定められた閾値(T)よりも大
    きい瞬時において、下式、 【数9】 で計算される適応変数μtに基づいて前記受信および伝
    送ゲイン(Grt,Gtt)を決定する計算手段(74,
    76,78,80)をさらに有し、 この場合、a,cおよびdは正の定数を示し、P2t
    当該瞬時における前記観察信号(yt)あるいは前記帰
    還信号(y't)のパワーの推定量を示すことを特徴とす
    るエコーキャンセラ。
  12. 【請求項12】 前記計算手段(80)は、下記の形、
    すなわち、 【数10】 によって、前記受信ゲイン(Grt)および前記伝送ゲ
    イン(Gtt)を再帰的に決定し、この場合、Gtt-1
    前の計算の瞬時における伝送ゲインの値を表し、f(μ
    t)は前記適応変数μtの減少関数を表し、γとδは1よ
    り小さい正の定数を表すことを特徴とする請求項11記
    載のエコーキャンセラ。
  13. 【請求項13】 前記関数f(μt)は、前記適応変数
    μtが第1の閾値(T1)よりも小さい場合は1に等し
    く、前記適応変数μtが第2の閾値(T2)よりも大き
    い場合は、β(1−α・μt)に等しく、前記適応変数
    μtが前記第1および第2の閾値(T1,T2)の間に
    ある場合は、1−α・μtに等しいことを特徴とする請
    求項12記載のエコーキャンセラ。
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