JPH09137991A - 空気調和装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 複数のタイマ手段を備えた空気調和装置にお
いて、快適なタイマ運転を可能とする。 【解決手段】 室内機の運転開始及び停止と運転モード
とを制御する第１タイマ手段と、この第１タイマ手段と
独立して機能し且つ床暖房用マットの運転開始及び停止
を制御する第２タイマ手段とを備えたので、一部の時間
だけ室内機と床暖房用マットとを併用させるようなタイ
マ運転が可能となり、使用者の好みに応じた快適な運転
を空気調和装置で行うことができる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】この発明は、室内熱交換器に
温水などの熱媒体を循環させることにより室内空気を調
温でき、且つ、床暖房用マットに熱媒体を流して床面か
らも室内を暖房できるよう構成された空気調和装置に関
する。

【０００２】

【従来の技術】熱交換器内に温水を循環させて、室内空
気を調温する空気調和装置の例は、例えば、特公平５−
２９８２９号公報に記載されたものがある。このような
空気調和装置は、熱交換器に温水を循環させて、この熱
交換器に室内空気を通過させることにより室内空気を調
温しているものである。そして、このような空気調和装
置では熱交換器に循環させる温水の流量を、例えば制御
弁で調節することにより、熱交換器の放熱量を調節する
方法が一般的に採用されている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】前述した空気調和装置
において、熱交換器に流れる温水を暖房用の床暖房用マ
ットに分流させて床暖房も行えるものがある。また、こ
のようなものにおいて、複数の、例えば２つのタイマ運
転を設定できるものがある。このような空気調和装置で
は、例えば、運転モードを室内機単独運転、床暖房用マ
ット単独運転、室内機と床暖房用マット併用運転とを行
えるものであるが、一方のタイマ手段で制御される運転
モードが、室内機単独運転であれば、他方のタイマ手段
で制御される運転モードも同じ運転モード（室内機単独
運転）であった。よって、冬季の夜間などにおいて、８
時から１０時までは室内機と床暖房用マットを併用運転
し、１０時から１２時までは就寝時間が近いため室内機
単独運転を行うというようなタイマ運転による使い方は
できなかった。このため、タイマ運転では快適性のある
上記運転は行えなかった。

【０００４】この発明は、室内機と床暖房用マットとを
独立してタイマ運転可能な空気調和装置を提供するもの
である。

【０００５】

【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に、請求項１に記載の発明は、加熱された熱媒体が流れ
る加熱用熱交換器を有する室内機と、前記熱媒体が流れ
且つ室内の床面に配置される床暖房用マットとを備えた
空気調和装置において、前記室内機の運転開始及び停止
を制御する第１タイマ手段と、この第１タイマ手段と独
立して機能し且つ前記床暖房用マットの運転開始及び停
止を制御する第２タイマ手段とを備えたものである。

【０００６】請求項２に記載の発明は、加熱された熱媒
体が流される加熱用熱交換器及び冷却用の冷媒が流され
る冷却用熱交換器を有する室内機と、前記熱媒体が流さ
れ且つ室内の床面に配置される床暖房用マットとを備え
た空気調和装置において、前記室内機の運転開始及び停
止を制御する第１タイマ手段と、この第１タイマ手段と
独立して機能し且つ前記床暖房用マットの運転開始及び
停止を制御する第２タイマ手段とを備えたものである。

【０００７】請求項３に記載の発明は、加熱された熱媒
体が流れる加熱用熱交換器を有する室内機と、前記熱媒
体が流れ且つ室内の床面に配置される床暖房用マットと
を備えた空気調和装置において、運転開始及び停止と運
転モードとを制御する第１及び第２タイマ手段備え、こ
れら両タイマ手段を独立して機能するように構成したも
のである。

【０００８】

【発明の実施の形態】この発明を図面に基づき説明す
る。図１は、請求項２に記載の発明に対応するクレーム
対応図で、請求項１、３に記載された発明のクレーム対
応図は図示しない。

【０００９】図１において、１００は室内空気を加熱す
るための加熱用熱交換器１０１と冷却用熱交換器１０２
とを有する室内機、１０３は熱媒体が流される床暖房用
マット、１０４は熱交換器１０２に流れる冷媒や、熱交
換器１０１及びマット１０３へ流れる熱媒体（例えば、
不凍液、温水や冷水など、冷媒でも構わない）を制御し
て運転モード（冷房運転、ドライ運転、暖房運転、床暖
房運転、暖房及び床暖房併用運転などのモード）を切り
換えることができる空気調和装置、１０５は室内機の運
転開始及び停止と運転モードを制御する第１タイマ手
段、１０６はマット１０３の運転開始及び停止を制御す
る第２タイマ手段で、この第２タイマ手段は第１タイマ
手段と独立して機能するように（第１タイマで制御され
る室内機の運転と時間的なダブリがあっても機能するよ
うに）構成されている。

【００１０】このように構成された空気調和装置では、
次のように動作する。図示しない設定手段で、第２タイ
マ手段の制御を、床暖房マット運転の開始時刻を１９時
００分、停止時刻を２３時００分にし、次に第１タイマ
手段の制御を、室内機暖房運転の開始時刻を２０時００
分、停止時刻を１時００分に制御するように設定したと
仮定する。このように第１タイマ手段、第２タイマ手段
で設定された場合は、例えば冬季の夜の１９時００分か
ら２０時００分までは床暖房用マット単独運転であり、
２０時００分から２３時００分までは床暖房用マットと
室内機の暖房運転とが併用されて運転されており、そろ
そろ就寝する頃の２３時００分以降は、室内機で暖房運
転が単独で行われ、深夜１時００分になると運転が停止
される（図２参照）。従って、使用者の好みに応じた快
適な運転を行える。

【００１１】また、詳しくは説明しないが、熱交換器に
冷媒を流し、熱交換器に加熱した熱媒体を流して、室内
機でドライ運転をさせ、同時に、マットに加熱した熱媒
体を流して床暖房を行うような空気調和装置のタイマ運
転も、この空気調和機によれば、これを希望する場合に
行うことができる。

【００１２】この発明の具体的実施の形態を図３乃至図
７に基づき説明する。尚、この実施例は請求項１、２、
３に対応した実施例として記載している。１は分離型の
空気調和装置で、主に室外機２と、ユニット間配管３
Ａ、３Ｂ、４Ａ、４Ｂと、室内機５とで構成されるもの
である。この室外機２は、温水供給用の熱源機と冷媒圧
縮用の圧縮機とを内蔵したものである。勿論、これら熱
源機と圧縮機とが別々のユニットに配置されていても構
わない。

【００１３】１０は温水回路を示し、１１、１１Ａは燃
料ガスの遮断弁、１２はガス比例弁、１３はガスバーナ
ー、１４はガス接続口、１５は暖房用循環水タンク、１
６はドレンタンク、１７はドレン接続口、１８は循環ポ
ンプ、１９は燃焼器温水熱交換器、２０は循環ポンプ１
８やバーナー１３を制御するためにマイクロコンピュー
タなどで構成した制御器、２１Ａ、２１Ｂ、２１Ｃ、２
１Ｄは夫々の機器を接続するための温水配管、２２、２
２Ａ、２３、２３Ａは接続部である。

【００１４】３０は冷媒回路を示し、３１は冷媒を圧縮
するための圧縮機、９９は室外熱交換器、３２はキャピ
ラリーチューブを使用した減圧装置、３３、３４はサー
ビスバルブ、３５はマフラ、３６はアキュームレータ、
３７Ａ、Ｂ、Ｃ、Ｄ、Ｅ、Ｆは夫々の機器を接続するた
めの冷媒配管である。

【００１５】室内機に示す４０は暖房用温水熱交換器、
４１は冷房用冷媒熱交換器、４２は室内温度センサ、４
３は温水センサ、４４はマイクロコンピュータなどで構
成された制御器（第１、第２タイマ手段を備えているが
図示せず）、４５は温水流量制御弁（制御弁）である。
そして、この熱交換器４０は熱交換器４１の二次側（風
下側）に配置されている。また、前記制御器４４は、温
度センサで検知された室温と設定温度との偏差によって
３０秒毎にファジィ演算を行い、この演算に基づいて３
分毎に制御弁の開度を制御するものである。４６は内部
に熱媒体が流される床用マットである。４７、４８は温
水管、４９、５０は冷媒管である。

【００１６】前記制御弁４５は０ステップ（全閉）から
４９ステップ（全開）の５０段階に開度が制御されるも
のである。また、制御弁４５の弁体（図示せず）は、金
属の表面にフッ素樹脂がコーティングされたものや、真
鍮で形成されたものが使用されている。

【００１７】尚、室内及び室外熱交換器に空気を送風す
るためのファンを室内機、室外機に備えているものの、
図示しない。

【００１８】図４に示す６０は接続部２２、２２Ａ、２
３、２３Ａを覆うカバー、７１は温水コンセント、７２
は温水プラグ、４６Ａはマット４６の上にかぶせられる
オーバーマットである。

【００１９】図５に示す５４はワイヤレスリモコン、５
５は液晶を用いた表示部で、便宜上全ての表示を示して
いる。５６は運転スイッチで、運転停止時に押されると
室内機の運転が開始され、運転中に押されると室内機の
運転が停止されるように運転を制御するためのものであ
る。５７は運転モードの切換スイッチ、５８は床暖房を
設定するためのスイッチである。このスイッチを１回押
したとき、液晶の表示部には「床暖房」５５Ａと「高」
の文字が表示されて、「床暖房 高」のように表示され
ており、前記スイッチをもう一度押すと表示部には「床
暖房 中」と表示され、前記スイッチをもう一度押すと
表示部に「床暖房 低」と表示され、更に前記スイッチ
をもう一度押すと表示部の「床暖房 低」の表示は消え
る。

【００２０】５９は湿度設定のスイッチ、６０は室温設
定のスイッチ、６１は風向変更板（ルーバー）の方向を
設定するための設定スイッチ、６２は風量切換のスイッ
チ、６３は静かな運転を行わせるためのスイッチ、６４
はスイッチを覆うカバーである。６５は、タイマ運転を
設定するためやタイマ運転を確認するためのスイッチ
で、１回押すと、設定されたタイマ運転が順次表示さ
れ、このスイッチと、時刻設定のスイッチを押すとタイ
マ運転の時刻（運転開始時刻及び停止時刻）を設定可能
な状態になり、「もどる」「すすむ」のスイッチで前記
時刻を設定することができるようになっている。また、
この時刻を設定するときに、切換スイッチ５７や室温設
定スイッチ６０やルーバースイッチ６１、風量切換スイ
ッチ６２で、運転モードや、設定温度や、ルーバー（風
向変更板）の方向や、風量を設定することができる。
尚、このときプログラム（タイマ運転）の１で設定され
た運転モードとプログラムの２で設定された運転モード
は必ずしも同じにする必要はないが、動作時間（運転開
始時刻から運転停止時刻までの時間）も重ならないよう
にする必要はない。むしろ、併用運転させたい場合は、
時間的にダブる（重なる）ようにワイヤレスリモコンで
タイマ手段を設定する必要がある。

【００２１】このように構成された空気調和装置では、
次のようなタイマ運転が可能となる。従来のものでは、
遅い時間に運転されるモードは、早い時間に設定したタ
イマ運転の運転モードと同じであったので（別々の運転
モードに設定することができなかったので）、図６の上
部に示すようなタイマ運転しかできなかった。また、第
１タイマ手段による運転と第２タイマ手段による運転と
が時間の重なりがあった場合には、このようなタイマ運
転（本発明の併用運転の部分参照）を行うことができな
かった。

【００２２】しかし、本発明の空気調和装置によれば、
図６の下部側に示すような運転が可能となる。このた
め、冬季でも余り寒くないような日には、ある一部の時
間だけ、床暖房用マットによる運転と室内機による暖房
運転を併用して行いたい場合（併用運転の場合）は、こ
のような運転を行うことができる。このように、図６の
下部側に示すように使用者の好みにあった快適な運転を
この空気調和装置で行うことができる。勿論、図２に示
すような運転や図７の下部側に示すタイマ運転も可能と
なる。

【００２３】

【発明の効果】請求項１、２、３に記載の発明によれ
ば、第１及び第２タイマにより、室内機と床暖房用マッ
トとが独立に制御される。このため、第１タイマによる
運転と第２タイマによる運転とを意図的にだぶらせるこ
とにより、このだぶった時間に室内機と床マットとを併
用運転させ、だぶっていない時間はそれぞれ室内機や床
暖房用マットを単独運転させることができる。このた
め、使用者の好みに応じたタイマ運転を行うことがで
き、空気調和装置で快適なタイマ運転を行うことができ
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明の空気調和装置を示すクレーム対応図
である。

【図２】同空気調和装置のタイマ運転を示す説明図であ
る。

【図３】この発明の具体的実施の形態の空気調和装置を
示す温水及び冷媒回路図である。

【図４】同空気調和装置を据付た状態を示す斜視図であ
る。

【図５】同空気調和装置のワイヤレスリモコンを示す平
面図である。

【図６】同空気調和装置と従来のものとのタイマ運転を
示す説明図である。

【図７】同空気調和装置の従来のものとのタイマ運転を
示す説明図である。

【符号の説明】

１、１Ａ 空気調和装置 ５ 室内機 ４０ 熱交換器（冷却用熱交換器） ４１ 熱交換器（加熱用熱交換器） ４４ 制御器（第１、第２タイマ手段） １００ 空気調和装置 １０１ 加熱用熱交換器 １０２ 冷却用熱交換器 １０３ 暖房用床マット １０５ 第１タイマ手段 １０６ 第２タイマ手段

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 加熱された熱媒体が流れる加熱用熱交換
   器を有する室内機と、前記熱媒体が流れ且つ室内の床面
   に配置される床暖房用マットとを備えた空気調和装置に
   おいて、前記室内機の運転開始及び停止を制御する第１
   タイマ手段と、この第１タイマ手段と独立して機能し且
   つ前記床暖房用マットの運転開始及び停止を制御する第
   ２タイマ手段とを備えたことを特徴とする空気調和装
   置。
2. 【請求項２】 加熱された熱媒体が流される加熱用熱交
   換器及び冷却用の冷媒が流される冷却用熱交換器を有す
   る室内機と、前記熱媒体が流され且つ室内の床面に配置
   される暖房用床マットとを備えた空気調和装置におい
   て、前記室内機の運転開始及び停止を制御する第１タイ
   マ手段と、この第１タイマ手段と独立して機能し且つ前
   記床暖房用マットの運転開始及び停止を制御する第２タ
   イマ手段とを備えたことを特徴とする空気調和装置。
3. 【請求項３】 加熱された熱媒体が流れる加熱用熱交換
   器を有する室内機と、前記熱媒体が流れ且つ室内の床面
   に配置される床暖房用マットとを備えた空気調和装置に
   おいて、運転開始及び停止を制御する第１及び第２タイ
   マ手段を備え、これら両タイマ手段を独立して機能する
   ように構成したことを特徴とする空気調和装置。