JPH09137845A - 緩衝器 - Google Patents

緩衝器

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JPH09137845A
JPH09137845A JP29453695A JP29453695A JPH09137845A JP H09137845 A JPH09137845 A JP H09137845A JP 29453695 A JP29453695 A JP 29453695A JP 29453695 A JP29453695 A JP 29453695A JP H09137845 A JPH09137845 A JP H09137845A
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JP
Japan
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main oil
side main
oil chamber
chamber
reservoir
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JP29453695A
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English (en)
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Hiromi Fukuda
博美 福田
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Yamaha Motor Co Ltd
Original Assignee
Yamaha Motor Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 低速,低圧領域における乗り心地の改善,及
びチェックバルブの着座時の衝撃音の抑制を図りなが
ら、キャビテーションの発生を防止できる緩衝器を提供
する。 【解決手段】 シリンダ7内をピストン9により圧側主
油室7bと伸側主油室7aとに画成し、伸側主油室7a
をリザーバ室23に連通させる貯留通路21,及びリザ
ーバ室23を圧側主油室7bに連通させる補給通路40
を設け、該補給通路にリザーバ室23から圧側主油室7
bへの作動油の流れのみを許容する補給用逆止弁45を
配設し、貯留通路21に伸側主油室7aからリザーバ室
23への流れのみを許容する貯留用逆止弁31を配設し
て緩衝器6を構成する。そして圧側主油室7bと伸側主
油室7aとを貯留通路21を介して連通する第1バイパ
ス通路50を設けるとともに、該圧側バイパス通路に圧
側主油室7bから伸側主油室7aへの流れのみを許容す
る第1逆止弁51を配設する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば車両の姿勢
制御を行うようにした複筒式の油圧緩衝器に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車や自動二輪車等の車両では、走行
条件の変化に応じて車体姿勢の制御を行う複筒式の油圧
緩衝器が配設されている。この種の緩衝器では、従来か
らピストンの圧縮時及び伸長時における油室内の圧力を
速やかに上昇させることにより、圧縮時,伸長時の減衰
力発生タイミングの応答性の向上を図ることが要請され
ている。
【0003】このような応答性を向上できる緩衝器とし
て、本件出願人は、先に図10に示す構造のものを提案
した(特願平6−287108号)。この緩衝器100
は以下の構造を有している。シリンダ101内をピスト
ン102により圧側主油室102aと伸側主油室102
bに画成し、該シリンダ101に貯留通路115を形成
する中間筒116を装着するとともに、該中間筒116
にリザーバ室103を形成する外筒117を装着する。
上記シリンダ101,中間筒116,外筒117の圧側
主油室102a側端部をベースバルブ110により閉塞
し、該ベースバルブ110にリザーバ室103と圧側主
油室102aとを連通する補給通路104を形成すると
ともに、該補給通路104にリザーバ室103から圧側
主油室102aへの流れのみを許容する弁板106を配
設する。またベースバルブ110に貯留通路115とリ
ザーバ室103とを連通する貯留孔105を形成し、上
記ベースバルブ110に上下移動可能に弁体111を配
設するとともに、該弁体111にこれが圧側主油室10
2aの昇圧によって下方に押圧されたときに上記貯留通
路105を開く弁板107を配設し、該弁板107を閉
方向に付勢するコイルばね112を配設する。
【0004】上記緩衝器100によれば、弁板107を
コイルばね112により閉方向に付勢しているので、ピ
ストン伸長時に圧側主油室102aが減圧すると貯留通
路105を直ちに閉じることから、伸側主油室102b
が速やかに昇圧することとなる。また圧縮時には弁板1
06が直ちに閉じることから、圧側主油室102aが速
やかに昇圧することとなる。よって動作遅れを小さくで
き応答性の向上が図れる。
【0005】ところで、例えば小さな凹凸路面の走行
時,あるいはコーナリング時の車体の傾き始めのような
ピストン速度が極低速でかつ低圧の領域での乗り心地を
改善するために、上記弁板106,107にスリット状
の圧側リークライン調整用の圧側ブリード106a,伸
側リークライン調整用の伸側ブリード107aを切り欠
き形成する場合がある。この場合、上記ブリードを大き
くするほどブリードによるリーク量が大きくなり、減衰
力特性の立ち上がりが図9の一点鎖線のラインaに示す
ように緩やかになり、これにより路面の凹凸を拾い難く
なり乗り心地が向上する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記弁板1
06の圧側ブリード106aを大きく設定して乗り心地
の向上を図るようにした場合、ピストン102の絞りを
強くして圧縮時の減衰力を大きくすると、圧縮時に伸側
主油室内で作動油が不足する、いわゆるキャビテーショ
ンが発生し、次の伸時に減衰力が得られないというよう
に動作が不安定となるという問題が生じる。
【0007】一方、上記弁体111のコイルばね112
の付勢力が低く設定されておれば、上記低圧域でも該弁
体111が開き、リザーバー室103の作動油が伸側主
油室102bに補給され、上記キャビテーションは防止
できる。
【0008】しかし、上記緩衝器100では、弁体11
1の作動性を確実にするためと、弁体111がベースバ
ルブ110のストッパ部に当接する際の衝撃音を抑制す
るために上記コイルばね112のばね定数を強く設定す
ると圧側主油室の圧力がコイルばね112の付勢力を越
えるまで弁板107が開かず、上記伸側ブリード107
aから伸側主油室102bへの作動油だけでは不足し、
上記キャビテーションを防止することはできない。
【0009】本発明は、上記実情に鑑みてなされたもの
で、ピストンの低速,低圧領域における乗り心地の改
善,及び弁体の打音の抑制を図りながら、キャビテーシ
ョンの発生を防止できる緩衝器を提供することを目的と
している。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、シリ
ンダ内をピストンにより圧縮時,伸張時にそれぞれ高圧
となる圧側主油室と伸側主油室とに画成し、ピストンロ
ッドのシリンダ内への進入,退出体積に相当する量の作
動油を貯留又は補給するリザーバ室を設けるとともに、
上記伸側主油室を上記リザーバ室に連通させる貯留通
路,及び該リザーバ室を圧側主油室に連通させる補給通
路を設け、該補給通路内にリザーバ室から圧側主油室へ
の作動油の流れのみを許容する補給用逆止弁を配設し、
上記貯留通路内に伸側主油室からリザーバ室への流れの
みを許容する貯留用逆止弁を配設してなる緩衝器におい
て、上記圧側主油室と伸側主油室とを連通する第1バイ
パス通路を設けるとともに、該第1バイパス通路に圧側
主油室から伸側主油室への流れのみを許容する第1逆止
弁を介設したことを特徴としている。
【0011】請求項2の発明は、請求項1と同様の緩衝
器において、リザーバ室と伸側主油室とを連通する第2
バイパス通路を設けるとともに、該第2バイパス通路に
リザーバ室から伸側主油室への流れのみを許容する第2
逆止弁を介設したことを特徴としている。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を添付
図面に基づいて説明する。図1ないし図4は、請求項1
の発明の第1実施形態による複筒式油圧緩衝器を説明す
るための図であり、図1は本緩衝器が採用された車両用
懸架装置の模式図、図2及び図3はそれぞれ緩衝器の圧
縮時及び伸長時を示す図、図4はベースバルブ部分の要
部を示す断面図である。
【0013】図において、1は本緩衝器が採用された懸
架装置であり、該懸架装置1は、車輪2が軸支されたサ
スペンションアーム3を車体4により上下揺動自在に枢
支し、該サスペンションアーム3と車体4との間にコイ
ルスプリング5,及び緩衝器6を介設した構造のもので
ある。
【0014】上記緩衝器6は、下端部が上記サスペンシ
ョンアーム3に連結されたシリンダ7内を摺動自在に移
動するピストン9により伸側主油室7a,圧側主油室7
bに画成してなり、該ピストン9に接続されたピストン
ロッド10の上端部が上記車体4に連結されている。上
記ピストン9には、各主油室7a,7bに連通する絞り
部15a,16aを有する油通路15,16が形成され
ており、一方側の油通路15には圧側主油室7b側から
の流れのみを許容する逆止弁15bが、また他方側の油
通路16には伸側主油室7a側からの流れのみを許容す
る逆止弁16bが介設されている。そして上記車輪2の
上下動によりピストン9がシリンダ7内を上下に相対移
動することにより所定の減衰力が発生するようになって
いる。
【0015】そして上記懸架装置1には、上記ピストン
9に内蔵された絞り15a,16aにより発生する減衰
力を変化させる可変手段(不図示)と、ピストン9のシ
リンダ7に対する相対移動速度や位置,及び車両の走行
速度,操舵角,加減速度等の走行条件を示すデータを検
出するセンサ11と、上記走行条件に応じて上記可変手
段を予め設定された減衰特性パターンに基づいて制御す
る制御装置(コントローラ)12とが設けられている。
ここで上記減衰特性としてユーザーの好みのものを手動
スイッチ等により上記制御装置12に適宜入力するよう
にしても良い。なお、13は上記制御装置12と緩衝器
6の可変手段とを接続する電気配線である。
【0016】上記シリンダ7の外側にはこれを囲むよう
に中間筒20が、該中間筒20の外側にはこれを囲むよ
うに外筒22がそれぞれ配設されており、これらの上端
開口は上蓋で閉塞されている。上記中間筒20とシリン
ダ7との間の空間により貯留通路21が形成されてい
る。この貯留通路21は上記シリンダ7の上端部に形成
された連通孔18により伸側主油室7aに連通してい
る。また上記中間筒20と外筒22との間の空間により
リザーバ室23が形成されている。
【0017】上記シリンダ7,中間筒20の圧側主油室
7b側端部開口はベースバルブ24のバルブボディ24
eにより閉塞されており、上記外筒22の圧側主油室7
b側端部開口はベースバルブ24の一部を構成する底蓋
24fにより閉塞されている。なお、上記バルブボディ
24eは底蓋24fに突起部24gを介して当接してい
る。上記バルブボディ24eの底壁には凹部24aが凹
設されており、該凹部24aと上記底蓋24fとでリザ
ーバ室23に連通する補給通路27が形成されている。
【0018】上記ベースバルブ24の軸芯にはスライド
孔24bが貫通形成されており、該スライド孔24b内
にはスライダ28と弁板31とからなる貯留用逆止弁と
してのチェックバルブ30が配設されている。上記スラ
イダ28は上記スライド孔24b内に上下スライド可能
にかつ油密に挿入されている。このスライダ28は有底
筒状の本体部28aの底部28bにこれより小径のボス
部28cを一体形成したものであり、該底部28bの下
面外周縁が段部24dに当接することにより最大開度が
規制される。また上記ボス部28cとスライド孔24b
との間の空間が下流側貯留通路21aとなっている。さ
らにまた上記ベースバルブ24には上記貯留通路21と
下流側貯留通路21aを連通する貯留孔29が軸直角方
向に傾斜させて形成されており、これにより上記伸側主
油室7bは貯留通路21,貯留孔29,下流側貯留通路
21a及び補給通路27を介してリザーバ室23に連通
している。
【0019】上記ベースバルブ24のスライド孔24b
の下端開口には、該開口を開閉する上記チェックバルブ
30の弁板31が配設されている。この弁板31は、ば
ね鋼製薄板からなり、これの外縁にはスリット状の伸側
ブリード31aが切り欠いて形成されている。この伸側
ブリード31aの切り欠き面積はピストン9の伸側低
速,低圧域における伸側主油室7aからのリーク量を確
保できる大きさに設定されている。
【0020】上記弁板31にはスペーサ35を介して円
板状の板ばね38が配設されており、該板ばね38は上
記弁板31,スペーサ35とともにボルト37により上
記ボス部28cに共締め固定されている。この板ばね3
8はベースバルブ24と大略同じ径のもので、これの外
周縁は底蓋24fにより支持され、上記凹部24aによ
り軸直角方向の位置決めがなされている。上記板ばね3
8は上記チェックバルブ30の弁板31を閉方向に付勢
しており、また該板ばね38のばね定数はチェックバル
ブ30の段部24d着座による衝撃音を吸収可能な値に
設定されている。なお、38aは板ばね38の上下移動
を可能にするためのスリット状の切り欠きである。
【0021】上記ベースバルブ24のスライド孔24b
より外側部分には軸方向に伸びる補給孔40が貫通形成
されており、該貫通孔40により上記圧側主油室7bは
補給通路27を介してリザーバ室23に連通している。
上記ベースバルブ24の上面には補給孔40を開閉する
補給用逆止弁としての弁板45が配設されている。該弁
板45はバルブボディ24eのボス部24cに摺動自在
に装着されており、該ボス部24cに嵌装された止め金
46と該弁板45との間に介設されたコイルばね47に
より閉方向に付勢されている。また上記弁板45の外縁
にはスリット状の圧側ブリード45aが切り欠いて形成
されており、この圧側ブリード45aの切り欠き面積は
ピストン9の圧側低速,低圧域における圧側主油室7b
からのリーク量を確保できる大きさに設定されている。
【0022】そして上記ベースバルブ24には、圧側主
油室7bと伸側主油室7aとを貯留通路21を介して連
通する略L字状の第1バイパス通路50が形成されてい
る。このバイパス通路50の貯留通路21側には圧側主
油室7bから貯留通路21への流れのみを許容する第1
逆止弁51が配設されており、該逆止弁51のボールは
中間筒20の内面によって開方向位置が規制されてい
る。
【0023】次に上記緩衝器6の動作について説明す
る。路面の凸部等により車輪2が突き上げられて緩衝器
6が圧縮状態になると、ピストン9が下方に相対的に押
されることとなり、圧側主油室7bが昇圧し、作動油は
油通路15を通って伸側主油室7aに流動し、この際に
減衰力が発生する。そして圧側主油室7bの圧力がさら
に上昇し、チェックバルブ30に作用する力が板ばね3
8の付勢力を越えるとチェックバルブ30が下降して弁
板31が開き、伸側主油室7aへのピストンロッド10
の進入量に相当する量の作動油が貯留通路21,貯留孔
29,下流側貯留通路21aから補給通路27を通って
リザーバ室23に流入し、貯留される。
【0024】また、車輪2が下降して緩衝器6が伸び状
態になると、ピストン9が上向きに相対的に引き上げら
れることとなる。このため、伸側主油室7aが昇圧し、
作動油は油通路16を通って圧側主油室7bに流動し、
この際に減衰力が発生する。ピストン9がさらに引き上
げられると、圧側主油室7bの負圧により弁板45が開
き、リザーバ室23のピストンロッド10の外方移動に
相当する量の作動油が補給通路27,補給孔40を通っ
て圧側主油室7b内に流入する。
【0025】ここで、圧縮時におけるピストン9の低
速,低圧領域では、圧側主油室7bの作動油は弁板45
の圧側ブリード45aからリークされる。これにより、
圧減衰特性の立ち上がりが緩やかになり、乗り心地が向
上する。ここで、圧側ブリード45aを大きく設定して
乗り心地の一層の向上を図る場合に、ピストン9による
圧減衰力を大きくするとピストンの油通路15を介して
の伸側主油室7aへの作動油流入量が不足し、該伸側主
油室7aの圧力が低下する。すると圧側主油室7bの昇
圧に伴って第1逆止弁51が開き、該圧側主油室7bの
作動油が該第1バイパス通路50から貯留通路21を通
って伸側主油室7aに流入する。これにより伸側主油室
7aに作動油が供給され、上記作動油不足によるキャビ
テーションの発生が防止される。
【0026】このように本実施形態によれば、ベースバ
ルブ24に圧側主油室7bと伸側主油室7aとを貯留通
路21を介して連通する第1バイパス通路50を形成
し、該第1バイパス通路50に圧側主油室7bからの流
れのみを許容する第1逆止弁51を配設したので、ピス
トン9の圧側低速,低圧域でのリーク量を確保して凹凸
路面やコーナリング時における乗り心地を向上しなが
ら、上述のピストン9の圧側低速,低圧領域での伸側主
油室7aでの減圧を補償でき、よってキャビテーション
の発生を防止できる。また板ばね38のばね定数を強く
設定することが可能となり、これによりチェックバルブ
30の段部24dへの着座時の衝撃音を抑制できるとと
もに、チェックバルブ30の作動が確実となる。
【0027】なお、上記実施形態では、ベースバルブ2
4に第1バイパス通路50を形成し、該第1バイパス通
路50に第1逆止弁51を配設した場合を説明したが、
これらは、図5又は図6に示す構造であってもよい。
【0028】図5に示す実施形態は、シリンダ7の下端
部に圧側主油室7bと伸側主油室7aとを貯留通路21
を介して連通するバイパス孔(第1バイパス通路)55
を形成し、シリンダ7の外周面に圧側主油室から伸側主
油室への流れのみを許容するようにバイパス孔55を開
閉するC字状のリング弁(第1逆止弁)56を装着して
構成されている。なお、上記リング弁56はこれのスリ
ット部56bを上記シリンダ7に形成された回り止めピ
ン56aに係合させることにより周方向の位置決めがな
されており、上記バイパス孔55はこの回り止めピン5
6aの近傍に配設するのが望ましい。この場合、圧側主
油室7bの圧力が高まると、上記リング弁56が拡開
し、該リング弁56とシリンダ7との隙間を通って作動
油が流れる。これにより上記実施形態と同様に伸側主油
室7aでの減圧を補償してキャビテーションの発生を防
止できる効果が得られる。
【0029】図6に示す実施形態は、チェックバルブ5
7の底部57aとボス部57bに圧側主油室7bと貯留
孔29とを連通する第1バイパス通路58,59を形成
し、該底部57aの第1バイパス通路58の下面に弁板
(第1逆止弁)60を配設するとともに、該弁板60を
閉方向に付勢するばね部材61を介して配設して構成さ
れている。この場合においても、圧縮時に圧側主油室7
b内の作動油が第1バイパス通路58,59,貯留孔2
9,貯留通路21を介して伸側主油室7a内に補給さ
れ、キャビテーションの発生を防止でき、上記実施形態
と同様の効果が得られる。
【0030】図7及び図8は、請求項2の発明の第2実
施形態による油圧緩衝器を説明するための図であり、図
中、図4と同一符号は同一又は相当部分を示す。
【0031】本油圧緩衝器70は、中間筒20の下端部
にリザーバ室23と貯留通路21とを連通するバイパス
孔(第2バイパス通路)71を形成し、上記中間筒20
内面に、厚さ0.1mm程度の板弁(第2逆止弁)72
を配設して構成されている。本緩衝器70では、伸側主
油室7aの圧力が低下し、リザーバ室23の圧力が貯留
通路21より高くなると弁板72が開き、リザーバ室2
3の作動油がバイパス孔71から貯留通路21を通って
伸側主油室7aに供給される。
【0032】このように本実施形態では、リザーバ室2
3と貯留通路21とを連通するバイパス孔71に該リザ
ーバ室23から貯留通路21への流れのみを許容する板
弁72を配設したので、伸側主油室7aの減圧を回避し
てキャビテーションの発生を防止でき、上記実施形態と
同様の効果が得られるとともに、弁板72だけで構成で
きるので、構造が簡単であり、部品点数を削減できる。
【0033】
【発明の効果】以上のように請求項1の発明に係る緩衝
器によれば、圧側主油室と伸側主油室とを連通する第1
バイパス通路を設けるとともに、該第1バイパス通路に
圧側主油室から伸側主油室への流れのみを許容する第1
逆止弁を配設したので、ピストンの圧側低速,低圧領域
における乗り心地の改善,及びチェックバルブの着座時
の衝撃音の抑制を図りながら、伸側主油室での減圧を回
避してキャビテーションの発生を防止できる効果があ
る。
【0034】請求項2の発明では、リザーバ室と伸側主
油室とを連通する第2バイパス通路を設けるとともに、
該第2バイパス通路にリザーバ室から伸側主油室への流
れのみを許容する第2逆止弁を配設したので、上記同様
に乗り心地の改善,及び衝撃音の抑制を図りながらキャ
ビテーションの発生を防止できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項1の発明の一実施形態による油圧緩衝器
を備えた懸架装置を説明するための模式図である。
【図2】上記緩衝器の圧縮時の状態を示す断面図であ
る。
【図3】上記緩衝器の伸長時の状態を示す断面図であ
る。
【図4】上記緩衝器のベースバルブ部分を示す断面図で
ある。
【図5】上記実施形態のバイパス通路の変形例を示す図
である。
【図6】上記実施形態のバイパス通路の他の変形例を示
す図である。
【図7】請求項2の発明に係る第2実施形態による油圧
緩衝器を説明するための要部拡大図である。
【図8】上記第2実施形態の伸側逆止弁を示す斜視図で
ある。
【図9】ピストンスピードと減衰力と関係を示す特性図
である。
【図10】本発明の成立過程を説明するためのベースバ
ルブ部分の断面図である。
【符号の説明】
6,70 緩衝器 7 シリンダ 7a 伸側主油室 7b 圧側主油室 9 ピストン 10 ピストンロッド 21 貯留通路 23 リザーバ室 27 補給通路 30 チェックバルブ
(貯留用逆止弁) 45 弁板(補給用逆
止弁) 50,55,58,59 第1バイパス通
路 51,56,60 第1逆止弁 71 第2バイパス通
路 72 第2逆止弁

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シリンダ内をピストンにより圧縮時,伸
    張時にそれぞれ高圧となる圧側主油室と伸側主油室とに
    画成し、ピストンロッドのシリンダ内への進入,退出体
    積に相当する量の作動油を貯留又は補給するリザーバ室
    を設けるとともに、上記伸側主油室を上記リザーバ室に
    連通させる貯留通路,及び該リザーバ室を圧側主油室に
    連通させる補給通路を設け、該補給通路内にリザーバ室
    から圧側主油室への作動油の流れのみを許容する補給用
    逆止弁を配設し、上記貯留通路内に伸側主油室からリザ
    ーバ室への流れのみを許容する貯留用逆止弁を配設して
    なる緩衝器において、上記圧側主油室と伸側主油室とを
    連通する第1バイパス通路を設けるとともに、該第1バ
    イパス通路に圧側主油室から伸側主油室への流れのみを
    許容する第1逆止弁を介設したことを特徴とする緩衝
    器。
  2. 【請求項2】 シリンダ内をピストンにより圧縮時,伸
    張時にそれぞれ高圧となる圧側主油室と伸側主油室とに
    画成し、ピストンロッドのシリンダ内への進入,退出体
    積に相当する量の作動油を貯留又は補給するリザーバ室
    を設けるとともに、上記伸側主油室を上記リザーバ室に
    連通させる貯留通路,及び該リザーバ室を圧側主油室に
    連通させる補給通路を設け、該補給通路内にリザーバ室
    から圧側主油室への作動油の流れのみを許容する補給用
    逆止弁を配設し、上記貯留通路内に伸側主油室からリザ
    ーバ室への流れのみを許容する貯留用逆止弁を配設して
    なる緩衝器において、上記リザーバ室と伸側主油室とを
    連通する第2バイパス通路を設けるとともに、該第2バ
    イパス通路にリザーバ室から伸側主油室への流れのみを
    許容する第2逆止弁を介設したことを特徴とする緩衝
    器。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101239917B1 (ko) * 2011-01-28 2013-03-06 주식회사 만도 쇽업소버의 바이패스 개방형 바디 밸브 조립체

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101239917B1 (ko) * 2011-01-28 2013-03-06 주식회사 만도 쇽업소버의 바이패스 개방형 바디 밸브 조립체

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