JPH09137672A - パワーウィンドウ駆動制御方法 - Google Patents

パワーウィンドウ駆動制御方法

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Publication number
JPH09137672A
JPH09137672A JP7296889A JP29688995A JPH09137672A JP H09137672 A JPH09137672 A JP H09137672A JP 7296889 A JP7296889 A JP 7296889A JP 29688995 A JP29688995 A JP 29688995A JP H09137672 A JPH09137672 A JP H09137672A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
door glass
motor
limit
operating position
fully closed
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP7296889A
Other languages
English (en)
Inventor
Yukio Iwasaki
幸雄 岩崎
Mitsuo Mori
密雄 森
Hirofumi Okada
裕文 岡田
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Tokai Rika Co Ltd
Original Assignee
Tokai Rika Co Ltd
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Publication date
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Priority to JP7296889A priority Critical patent/JPH09137672A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 リミットスイッチが正常に作動しない場合に
おいてもドアガラス全閉時にモータに加わる負荷を正確
に認識し、挟み込み防止動作の誤動作を防ぐ。 【解決手段】 乗員がオート操作でドアガラスの上昇移
動を指示した際に通常時はドアガラスの上端部が第1の
リミット作動位置に達したことをリミットスイッチが検
出すると、モータに生じた負荷が挟み込みによるもので
あるかを判断し、挟み込み防止動作を行う。しかし、リ
ミットスイッチが故障などにより正常に作動しない場合
には予め設定された第2のリミット作動位置の通過が連
続して検出されれば、リミットスイッチの状態に関係な
く、モータに生じる負荷をドアガラスが全閉状態である
と判断し、挟み込み防止動作を行わずに、モータの駆動
を停止させることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、モータの駆動力で
ドアガラスの昇降を行うための駆動回路を備えたパワー
ウィンドウ装置に用いられ、ドアガラスの上昇作動中に
異物の挟み込みがあった場合に、モータの駆動を停止
し、その後反転させる挟み込み回避処理を行うようにモ
ータを制御するパワーウィンドウ駆動制御方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来のパワーウィンドウ駆動制御方法に
おいて、車両運転者がドアガラスをオート操作で上昇移
動させた場合にドアガラスと窓枠との間に異物が挟み込
まれるとモータに負荷が生じる。この負荷を検出するこ
とによって異物の挟み込みを認識し、モータの駆動を停
止した後に反転させるという挟み込み防止動作を行うよ
うになっていた。しかし、ドアガラスが全閉状態にな
り、窓枠に接した場合にも同様にモータに負荷が生じる
ため、これを異物が挟み込まれたときの負荷と誤認識
し、異物の挟み込みが検出されていないにもかかわら
ず、挟み込み防止動作が行われてしまうことがあった。
【0003】これに対して、モータの回転に同期してパ
ルス信号を発生するパルス信号発生器を備えると共に、
このパルス信号発生器から生成されるパルス数をカウン
トしてドアガラスが全閉となる直前の位置を検出するた
めのリミットスイッチをドア内部に設けていた。このリ
ミットスイッチは、ドアガラスの上端部がリミット作動
位置を通過することによってオン状態になるように対応
しており、リミットスイッチがオン状態になったことを
検出すると、その後はドアガラスと窓枠との間に異物の
挟み込みが起こらないものと判断し、モータに負荷が生
じても挟み込み防止動作を行わないように制御してい
た。すなわち、ドアガラスが全閉状態となった場合と異
物の挟み込みをそれぞれ認識し、正確に挟み込み防止動
作を行っていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ドアの
開閉及び車両走行時の振動などによりドア内部に設けら
れたリミットスイッチが誤動作することがあった。リミ
ットスイッチが誤動作し、ドアガラスの上端部の検出が
できない場合にモータの負荷を検出すると、常に挟み込
みによる負荷であると判断されてしまうことになってい
た。すなわち、ドアガラスが全閉状態のときに生じる負
荷に対しても挟み込みであると誤認識し、実際に異物が
挟み込まれていないにもかかわらず、挟み込み防止動作
を行うことがあった。そのため、ドアガラスの全閉状態
を指示しても、再びドアガラスが開いてしまうことがあ
った。
【0005】本発明は上記事実を考慮して、ドア内部に
備えられているリミットスイッチが正常な動作をしない
場合において、ドアガラスの全閉状態でこの異常を検出
でき、かつ連続した誤動作を検出することができるパワ
ーウィンドウ駆動制御方法を提供することを目的とす
る。
【0006】
【発明を解決するための手段】上記目的を達成するため
に請求項1に記載の発明は、モータの駆動力でドアガラ
スの昇降を行うための駆動回路を備えたパワーウィンド
ウ装置に用いられ、モータの回転に同期して発生するパ
ルス信号のパルス数及びパルス幅に基づいて、モータに
加わる負荷を検出し、ドアガラスの上端部が全閉位置近
傍に設けられた第1のリミット作動位置に達したことを
検出するリミットスイッチの前記ドアガラス上端部検出
の有無で、前記負荷が挟み込みによるものか否かを判断
し、挟み込みと判断された場合にモータの駆動を停止
し、その後反転させる挟み込み回避処理を行うパワーウ
ィンドウ駆動制御方法であって、ドアガラス全閉位置近
傍に相当するパルス数を第2のリミット作動位置として
予め定めておき、前記リミットスイッチがドアガラス上
端部未検出、かつ前記第2のリミット作動位置通過後、
ドアガラス全閉位置で挟み込み回避処理が行われた場合
に、次回のドアガラス上昇動作時には前記第2のリミッ
ト作動位置の通過によって、ドアガラスの上端部が全閉
位置近傍に位置していると判断することを特徴としてい
る。
【0007】請求項1に記載の発明によれば、パルス信
号発生器により生成された最新のパルス信号のパルス数
及びパルス幅と例えば過去のパルス信号から得られる移
動平均値との差を求め、これが予め定められたしきい値
よりも大きい場合にモータに負荷が生じていると判断す
る。
【0008】また、乗員がオート操作でドアガラスの上
昇移動を指示した場合にドアガラスの上端部が第1のリ
ミット作動位置に達したことをリミットスイッチによっ
て検出する。これにより、モータに加わる負荷が挟み込
みによるものであるか否かを判断することができる。従
って、リミットスイッチによってドアガラスの上端部が
第1のリミット作動位置に達したことが検出された場合
は、挟み込み防止動作は行わずにモータの駆動を停止さ
せるように制御することができる。
【0009】一方、第1のリミット作動位置によるドア
ガラス上端部がリミットスイッチで検出されず、これに
加えて予め設定された第2のリミット作動位置を通過し
たことが検出された場合には、ドアガラスが全閉状態で
も一旦挟み込み防止動作を行う。この後、乗員がドアガ
ラスを開閉させるためのスイッチを操作し、ドアガラス
の上昇移動を指示した場合は、第2のリミット作動位置
を再び通過することになる。このように連続して第2の
リミット作動位置の通過を検出したときには、モータに
負荷が生じても、これを挟み込みによるものではなく、
ドアガラスが全閉状態になったことによる負荷であると
判断することができる。すなわち、リミットスイッチが
オフの状態であっても連続して第2のリミット作動位置
を通過したことが検出されれば、挟み込み防止動作は行
わず、モータの駆動を停止させることができる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照にして詳細に説明する。
【0011】図1には、本実施の形態に係るパワーウィ
ンドウ駆動制御装置が適用された制御回路を有する車両
のパワーウィンドウ駆動機構が示されている。
【0012】図1に示されるように、運転席ドア側のウ
ィンドウレギュレータ部16は所謂ワイヤ式とされてお
り、モータ22の駆動軸に取り付けられた回転板22A
にワイヤが巻き掛けられている。このワイヤの端部はド
アガラス20の下端部を支持する保持チャンネル24に
連結されており、さらに、保持チャンネル24はメイン
ガイド26へ上下移動可能に取り付けられている。これ
により、モータ22が正逆方向に回転すると、この回転
駆動力がワイヤを介して伝達されて、ドアガラス20が
ガラスガイド18に沿って上下移動する構成である。な
お、ウィンドウレギュレータ部16の構成は、このよう
なワイヤ式であるとは限らず、Xアーム式のものや、モ
ータ自体がラックに沿って移動する所謂モータ自走式タ
イプのものであってもよい。
【0013】モータ22によってドアガラス20が上昇
されると、ドアガラス20の周端部がドア12のフレー
ム12A内のゴム製のウェザーストリップ(図示省略)
に嵌合してフレーム12Aの開口が閉じられる。また、
モータ22の回転駆動によって、ドアガラス20が下降
移動されるとドア12のフレーム12Aの開口が開かれ
るようになっている。
【0014】また、メインガイド26にはリミットスイ
ッチ48が取り付けられている。このリミットスイッチ
48は、予め設定されている第1のリミット作動位置4
9に対応して作動するようになっており、ドアガラス2
0の上端部が第1のリミット作動位置49を通過すると
き、これに連動してリミットスイッチ48がオンにな
る。さらに、第1のリミット作動位置49よりも全開位
置方向には第2のリミット作動位置50が設定されてい
る。
【0015】第2のリミット作動位置50は、ドアガラ
ス全閉状態時のパルスカウント値から求められ、更新す
るようになっている。本実施の形態においては前回設定
した第2のリミット作動位置と今回、ドアガラスが全閉
状態となったときの全閉位置から求められる第2のリミ
ット作動位置の2つの平均をとり、これを正規の第2の
リミット作動位置50として設定するようになってい
る。
【0016】図2には、前記モータ22の駆動をオート
/マニュアルスイッチ30の操作によって制御する本実
施の形態に係るパワーウィンドウ駆動制御装置10が示
されている。
【0017】モータ22は、オート/マニュアルスイッ
チ30によって操作される。オート/マニュアルスイッ
チ30は運転席用としては、例えば両方向(全閉位置方
向及び全開位置方向)へそれぞれ2段階に操作可能なも
のが適用できる。1段操作のときはオート/マニュアル
スイッチ30の操作中にのみドア12のモータ22が駆
動し(マニュアル操作)、2段操作することによってオ
ート/マニュアルスイッチ30から手を離してもドアガ
ラス20が所定の位置に達するまでモータ22が駆動さ
れる(オート操作)。また、助手席等の他のドアに取り
付けられるオート/マニュアルスイッチ30としては、
両方向へそれぞれ1段操作可能なマニュアル操作のみが
適用される。また、モータ22は、回転板22Aを正逆
方向のいずれかに回転し、ドアガラス20を上昇移動ま
たは下降移動させることができるようになっている。
【0018】パワーウィンドウ駆動用のモータ22の一
端は、第1のリレースイッチ34のコモン端子34Aに
接続されている。また、第1接点34Bは微小抵抗38
を介してアースされており、第2接点34Cは電源線に
接続されている。この第1のリレースイッチ34は、ド
アガラス上昇用のスイッチとなっており、パワーウィン
ドウ制御回路42に備えられている第1のリレーコイル
44に対応している。
【0019】ここで、第1のリレーコイル44が非励磁
の場合には第1のリレースイッチ34Bは第2接点34
Cに切り換わるようになっている。
【0020】一方、パワーウィンドウ駆動用のモータ2
2の他端は、第2のリレースイッチ36のコモン端子3
6Aに接続されている。この第2のリレースイッチ36
は、ドアガラス下降用とされ、第1接点36Bは第1の
リレースイッチ36と同様に微小抵抗38を介してアー
スされており、第2接点36Cは電源線に接続されてい
る。また、パワーウィンドウ制御回路42に備えられて
いる第2のリレーコイル46と対応している。
【0021】ここで、第2のリレーコイル46が非励磁
の場合は第2のリレースイッチ36は第2接点36Cに
切り換わるようになっている。
【0022】従って、第1のリレーコイル44が励磁さ
れると、モータ22の一端から他端へ電流が流れ、モー
タ22が正転してドアガラス20を全閉位置方向、すな
わち上昇移動させることができる。また、第2のリレー
コイル46が励磁されると、モータ22の他端から一端
へ電流が流れ、モータ22が逆転してドアガラス20を
全閉位置方向、すなわち下降移動させることができるよ
うになっている。
【0023】また、モータ22のモータ軸にはモータ2
2の回転に同期してパルス信号を発生するパルス信号発
生器32が設けられている。パルス信号発生器32の詳
細構造は、図3に示されている。
【0024】モータ軸22Aには、モータ軸22Aの回
転と同期して回転する回転部32Aが備えられている。
回転部32Aには、周面の半分を導体で構成された導体
部54及び他の半分を非導体で構成された非導体部56
が設けられている。回転部32Aには、導体部54及び
非導体部56に接するように第1パルス電極端子(摺動
接点)58及び第2パルス電極端子(摺動接点)60が
設けられている。第1パルス電極端子58には電源回路
52が接続され、第2パルス電極端子60にはパワーウ
ィンドウ制御回路42が接続されている。
【0025】これによってパルス信号が出力され、この
パルス信号のパルス数及びパルス幅に基づいて、モータ
22に加わる負荷を検出するようになっている。この負
荷が検出されると、ドアガラス20とフレーム12Aと
の間に異物が挟み込まれたと認識してモータ22の駆動
を停止し、その後反転させる挟み込み回避処理、すなわ
ち挟み込み防止動作を行うようになっている。
【0026】また、モータ22の駆動を制御するパワー
ウィンドウ制御回路42には、オート/マニュアルスイ
ッチ30の操作状態に応じた信号が入力されるようにな
っており、電源回路52からの電源によってモータ22
へ正転及び逆転のための駆動電流を送るようになってい
る。また、パワーウィンドウ制御回路42には、前述し
た第1のリレーコイル44及び第2のリレーコイル46
のそれぞれの両端が接続されており、オート/マニュア
ルスイッチ30の操作によって出力される信号に応じ
て、いずれかのコイルが励磁されるようになっている。
【0027】さらに、パワーウィンドウ制御回路42に
は予め設定された第1のリミット作動位置49に対応し
ているリミットスイッチ48からの信号が入力されるよ
うになっている。
【0028】また、パワーウィンドウ制御回路42は電
源回路52からの電源によって駆動される。なお、この
パワーウィンドウ制御回路42は、コンピュータで構成
され、CPU(中央演算処理装置)、及びこのCPUに
システムバスを介して接続されたRAM、ROM及び入
出力ポートから構成され、CPUはパワーウィンドウ装
置全体を制御し、ROMには後述する制御ルーチンに対
応するプログラム等が予め格納されている。
【0029】前述の第2のリミット作動位置50は、リ
ミットスイッチ48が正常である場合には使用されない
ようになっている。通常は、ドアガラス20が全閉位置
近傍にあることを第1のリミット作動位置49にドアガ
ラス20の上端部が達することを検出するリミットスイ
ッチ48の状態を検出して、認識するようになってい
る。このため、リミットスイッチ48がオンの状態であ
り、ドアガラス20の全閉位置近傍でパルス信号により
負荷が検出された場合でも挟み込み防止動作は行わない
ようになっている。
【0030】ところが、リミットスイッチ48が故障等
を起こし、正常に作動しない場合には、ドアガラス20
の全閉位置近傍を認識できず、乗員がドアガラスを全閉
状態にしようとしても、全閉状態になる度にモータ22
に加わる負荷を挟み込みによるものであると判断し、挟
み込み防止動作を行ってしまうことになる。そこで、本
実施の形態では、第2のリミット作動位置50を予め設
定し、ドアガラス20が全開から全閉へ移動することを
リミットスイッチ48のオンを介さずに連続して検出し
たときに警報装置51を作動させ、リミットスイッチ4
8が故障していることを乗員に報知するようになってい
る。すなわち、ドアガラス20を全閉状態にしようとし
たにもかかわらず、ドアガラス20は挟み込み防止動作
が行われることによって自動的に第2のリミット作動位
置50よりも全開位置方向へ移動することになる。乗員
はこれをみて、再度ドアガラス全閉位置方向への移動を
指示するスイッチを操作すると、結果として第2のリミ
ット作動位置50を2度通過することになる。このよう
に連続して第2のリミット作動位置50の通過を検出す
ることによって、リミットスイッチ48の故障が認識さ
れ、パワーウィンドウ制御回路42ではドアガラス20
が全閉位置近傍にあると判断するようになっている。
【0031】従って、この時点でモータ22に負荷が生
じた場合にはドアガラスが全閉位置近傍であると判断す
ることができるので、挟み込み防止動作を行わずにドア
ガラス20を全閉状態で保持することができる。
【0032】次に、本発明の実施の形態の作用を説明す
る。まず、前述した第2のリミット作動位置50の設定
方法の詳細を図4のフローチャートに従って、以下に説
明する。このフローチャートの各処理は、オート/マニ
ュアルスイッチ30が操作されると実行されるようにな
っている。
【0033】まず、ステップ200においてドアガラス
20が上昇しているか否かを判定する。これは、オート
/マニュアルスイッチ30の操作時に乗員が上昇移動を
指示したか、下降移動を指示したか否かを判定すること
を意味している。ここで、ドアガラス20が上昇してい
ると判定された場合にはステップ202に移行し、カウ
ント値Cをインクリメントする。
【0034】さらに、ステップ204ではドアガラス2
0が全閉状態となったか否かを判定する。全閉状態とな
っていない場合には、ステップ200に戻り、同様の処
理を繰り返し実行する。全閉状態となっていた場合に
は、ステップ206に移行する。
【0035】ドアガラス20の全閉状態時と第2のリミ
ット作動位置50の間のパルスカウント値は予め定めら
れているため、ステップ206ではドアガラスの全閉状
態時のパルスカウント値に基づいて、第2のリミット作
動位置50のパルスカウント値PC を算出する。これ
が、今回求められた第2のリミット作動位置50のパル
スカウント値となる。
【0036】しかし、パルスカウント値は処理が繰り返
される毎に値が変化することがあるため、これを考慮し
て、ステップ208において補正演算する。これは上述
したように、前回の第2のリミット作動位置50のパル
スカウント値と今回の処理で求められた第2のリミット
作動位置49のパルスカウント値との平均をとるように
なっており、こうして求められたパルスカウント値を正
規の第2のリミット作動位置50として設定するように
なっている。
【0037】さらに、ステップ210においてカウント
値Cをリセットする。このようにして第2のリミット作
動位置50が設定されるが、これはドアガラス20が全
閉状態となる毎に更新されるようになっている。
【0038】なお、本実施の形態においては第2のリミ
ット作動位置50の設定をオート/マニュアルスイッチ
30が操作される毎に行うようになっているが、一定時
間毎あるいは固定としてもよい。
【0039】乗員がオート/マニュアルスイッチ30を
操作し、ドアガラス20を上昇方向へ移動させるための
指示をすると、第2のリミット作動位置50の設定が行
われると共に、第1のリレーコイル34が通電され、励
磁される。
【0040】この第1のリレースイッチ34が第1接点
34から第2接点34Cに切り換わる。これにより、モ
ータ22は正転駆動され、ドアガラス20を上昇させる
ことができる。
【0041】また、ドアガラス20を下降させる場合に
は下降用のスイッチをオンにすることによって、第2の
リレースイッチ36が第2接点36Cに切り換わり、モ
ータ22が逆転駆動され、ドアガラス20を下降させる
ことができるようになっている。
【0042】図5のフローチャートの各処理は、乗員が
オート/マニュアルスイッチ30をオート操作すると共
に、ドアガラス20の上昇移動を指示し、前述した第2
のリミット作動位置50が設定された後に実行されるよ
うになっている。
【0043】まず、ステップ300においてオート/マ
ニュアルスイッチ30の操作によるドアガラス20の上
昇移動が行われる。
【0044】続いて、ステップ302では現在のパルス
信号のパルスカウント値及びパルス幅と過去のパルス信
号の移動平均値との差Dを演算するようになっている。
この移動平均値との差Dの演算方法は、図6のフローチ
ャートに示される手順で求められるようになっている。
【0045】以下に、その演算方法について説明する。
まず、ステップ350において現在のパルス信号の周期
n を検出する。
【0046】ステップ352は、過去のパルス信号(n
個)の周期の平均、すなわち移動平均値P0 を演算す
る。
【0047】さらにステップ354において、ステップ
350において求められた現在のパルス信号の周期Pn
からステップ352において演算された移動平均値P0
を減算して、移動平均値との差Dを求める。
【0048】ステップ356では最も古いパルス信号の
周期(1番目のパルス信号の周期、なお、本ルーチンが
実行される毎に、2、3、・・・番目のパルス信号の周
期というように変更される)に代えて今回検出したパル
ス信号の周期(101番目のパルス信号の周期)を記憶
して、本ルーチンを終了することになっている。
【0049】以上の処理により得られた移動平均値との
差Dをステップ304において予め定められているしき
い値Thとを比較する。
【0050】ここで、移動平均値との差Dの方がしきい
値Thよりも小さいと判定された場合にはステップ30
6に移行する。
【0051】一方、移動平均値の差Dの方が大きいと判
定された場合にはモータ22に負荷が生じ、ドアガラス
20とフレーム12Aとの間に異物が挟み込まれたと判
断し、ステップ318において挟み込み防止動作を行
う。挟み込み防止動作とは、モータ22の駆動を停止さ
せ、その後一定量反転させるようにモータ22を制御す
ることである。
【0052】このようにドアガラス20とフレーム12
Aとの間に異物が挟み込まれた場合にドアガラス20が
一定量全開方向へ移動するので、異物に負荷がかから
ず、挟み込みによる異物の破損を防ぐことができる。
【0053】続いて、ステップ306では前述の処理で
設定された第2のリミット作動位置50をドアガラス2
0の上端部が通過したか否かを判定する。
【0054】ドアガラス20の上端部が第2のリミット
作動位置50を通過したと判定された場合には、ステッ
プ308に移行し、フラグFが0であるか否かを判定す
る。フラグFが0であれば、さらにリミットスイッチ4
8がオン状態であるか否かを判定する。
【0055】ここで、リミットスイッチ48がオンであ
ると判定された場合にはステップ312に移行する。
【0056】ステップ312では、移動平均値との差D
を演算し、ステップ314において予め定められている
しきい値Thとの比較を行う。
【0057】移動平均値との差Dがしきい値Thよりも
大きいと判定された場合にはステップ316に移行し、
モータ22の駆動を停止させる。
【0058】このように、リミットスイッチ48がオン
状態であると共に、モータ22に負荷が生じたことが検
出された場合には、ドアガラス20が全閉状態となった
ことを意味するので挟み込み防止動作は行わずにモータ
22の駆動を停止することができる。
【0059】一方、ステップ310においてリミットス
イッチ48がオン状態ではない、すなわちオフ状態であ
ると判定された場合にはステップ326に移行し、ステ
ップ312と同様に移動平均値との差Dを演算し、さら
に、ステップ328においてしきい値Thとの比較を行
う。ここで、移動平均値との差Dがしきい値Thよりも
大きいと判定された場合には、ステップ330において
フラグFに1を代入する。
【0060】さらに、ステップ332ではステップ31
8と同様の処理である挟み込み防止動作を行う。
【0061】この場合、ドアガラス20が全閉状態にな
っているにもかかわらず、リミットスイッチ48がオン
状態となっていないため、モータ22に加わる負荷を挟
み込みによるものであると誤認識し、挟み込み防止動作
が誤動作してしまう。この場合は、リミットスイッチ4
8が故障していると考えられる。このことをステップ3
34において警告音としてブザー等を鳴らすことにより
乗員に報知させるようになっている。
【0062】また、ステップ308においてフラグFが
0ではないと判定された場合にはステップ320に移行
して、ステップ312及びステップ326と同様に移動
平均値との差Dを演算した後にステップ322において
しきい値Thとの比較を行う。
【0063】ステップ322による比較の結果、移動平
均値との差Dがしきい値Thよりも大きいと判定された
場合にはステップ324に移行し、モータ22の駆動を
停止する。
【0064】このように、リミットスイッチ48が故障
した際にドアガラス20が全閉状態となったときにモー
タ22に加わる負荷を検出すると、これを挟み込みによ
るものであると誤認識し、挟み込み防止動作を誤動作さ
せる。しかし、この1回の誤動作の後、ドアガラス20
が上昇して第2のリミット作動位置50をドアガラス2
0上端部が再度通過したことが検出されると、モータ2
2に加わる負荷をドアガラス20が全閉状態であると正
確に認識してモータ22を停止させることができる。
【0065】なお、故障したリミットスイッチ48を修
理し、正常に作動するようになった場合には、フラグF
はその時点でリセットされる。
【0066】ここで、上記のようなドアガラス20の移
動及びモータ22の駆動状況を図7のタイムチャートに
従って、その動作形態毎に説明する。
【0067】図7(A)は、ドアガラス20がオート操
作で全閉方向の移動を指示された場合であるが、ドアガ
ラス20の上端部が第2のリミット作動位置50に達す
る手前でモータ22に負荷が加わったことが検出された
場合を示している。従って、ドアガラス20とフレーム
12Aとの間に異物が挟み込まれたことを意味してお
り、挟み込み防止動作が行われる。すなわち、モータ2
2の駆動が停止し、その後一定量反転し、ドアガラス2
0が全開方向へ移動するようになっている(図5ステッ
プ318参照)。
【0068】また、図7(B)はリミットスイッチ48
が正常に作動している場合の特性図となる。ドアガラス
20が上昇移動し、第2のリミット作動位置50の通過
後、第1のリミット作動位置49をドアガラス20の上
端部が通過することが検出される。これに伴ってリミッ
トスイッチ48がオン状態になると、ドアガラス20が
全閉状態となったときにモータ22に生じる負荷を挟み
込みによる負荷とは異なるものであると判断し、モータ
22の駆動が停止するようになっている(図5ステップ
316参照)。
【0069】さらに、図7(C)はリミットスイッチ4
8が故障した場合の特性図を示している。ドアガラス2
0が全閉状態となるまでは、前述の図7(B)と同様で
あるが、第1のリミット作動位置49の通過を検出して
もリミットスイッチ48はオフの状態となっている。そ
のため、ドアガラス20が全閉状態となったときにモー
タ22に生じる負荷を異物が挟み込まれたことによる負
荷であると誤認識してしまうため、一旦挟み込み防止動
作が行われ(図5ステップ332参照)、ドアガラス2
0が全開方向へ移動する。しかし、再度乗員がオート/
マニュアルスイッチ30を操作し、ドアガラス20の上
昇を指示すると、ドアガラス20の上端部が第2のリミ
ット作動位置50を再び通過することになる。このよう
に、連続して第2のリミット作動位置50の通過が検出
された場合にはリミットスイッチ48が故障したと判断
され、リミットスイッチ48のオン、オフ状態に関係な
く、モータ22に負荷が生じるとドアガラス20が全閉
状態であると正確に認識し、モータ22の駆動を停止さ
せるようになっている(図5ステップ324参照)。
【0070】また、点線で示したように挟み込み防止動
作が行われた後、一旦ドアガラス20を全開状態にする
などして、長時間経過後にドアガラス20の上昇を指示
した場合にでもドアガラス20の全閉状態を正確に認識
し、モータ22の駆動を停止させることができるように
なっている。
【0071】以上説明したように、第1のリミット作動
位置49に対応して作動するリミットスイッチ48が何
らかの理由により故障した場合にでも第2のリミット作
動位置50をドアガラス20の上端部が連続して通過し
たことを検出することにより、リミットスイッチ48の
状態に関係なく、挟み込み防止動作の誤操作を防ぐこと
ができる。
【0072】なお、本実施の形態においては、2つの摺
動接点を備えたパルス信号発生器を用いているが、本発
明のパワーウィンドウ駆動制御装置はこれに限定される
ものではなく、モータ軸に設けられたロータリーエンコ
ーダをパルス信号発生器として用いてもよい。
【0073】また、本実施の形態においてはリミットス
イッチ48の故障を乗員に報知する手段としてブザー等
により音声で警告する方法について説明したが、これに
限定されるものではなく、液晶ディスプレイ等の表示手
段を設けて故障を認知させることも考えられる。
【0074】
【発明の効果】以上説明したように本発明のパワーウィ
ンドウ駆動制御方法は、リミットスイッチの作動に対応
している第1のリミット作動位置に加えて、第2のリミ
ット作動位置を設定することによって、リミットスイッ
チがドアの開閉及び車両走行時の振動等により故障した
場合にでもドアガラスの上端部が第2のリミット作動位
置を連続して通過したか否かを判定することにより、ド
アガラスと窓枠との間の異物の挟み込みにより生じるモ
ータの負荷とドアガラスの全閉状態時に生じるモータの
負荷とを識別することができるので正常に挟み込み防止
動作を作動させることができるという優れた効果を有す
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】運転席側のドアの内部構造を示す斜視図であ
る。
【図2】本発明の実施の形態に係るパワーウィンドウ駆
動制御装置の駆動回路図である。
【図3】パルス信号発生器の詳細構造を示した斜視図で
ある。
【図4】第2のリミット作動位置の設定方法を示すフロ
ーチャートである。
【図5】本実施の形態に係るパワーウィンドウ駆動制御
方法のメインルーチンを示したフローチャートである。
【図6】現在のパルス信号の周期と過去のパルス信号の
移動平均値との差を演算する処理を示すサブルーチンを
示したフローチャートである。
【図7】ドアガラスの移動とモータの駆動状態を示すタ
イムチャートである。(A)はドアガラスの上端部が第
2のリミット作動位置の通過手前で挟み込みが生じた場
合の特性図であり、(B)はリミットスイッチが正常に
作動している場合の特性図であり、(C)はリミットス
イッチが故障した場合の特性図である。(C)の点線部
は一旦挟み込み防止動作が行われてから長時間経過後
に、再度ドアガラスの上昇移動を指示した場合の特性図
である。
【符号の説明】
10 パワーウィンドウ駆動制御装置 20 ドアガラス 22 モータ 30 オート/マニュアルスイッチ 32 パルス信号発生器 42 パワーウィンドウ制御回路 48 リミットスイッチ 49 第1のリミット作動位置 50 第2のリミット作動位置 51 警報装置

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 モータの駆動力でドアガラスの昇降を行
    うための駆動回路を備えたパワーウィンドウ装置に用い
    られ、モータの回転に同期して発生するパルス信号のパ
    ルス数及びパルス幅に基づいて、モータに加わる負荷を
    検出し、ドアガラスの上端部が全閉位置近傍に設けられ
    た第1のリミット作動位置に達したことを検出するリミ
    ットスイッチの前記ドアガラス上端部検出の有無で、前
    記負荷が挟み込みによるものか否かを判断し、挟み込み
    と判断された場合にモータの駆動を停止し、その後反転
    させる挟み込み回避処理を行うパワーウィンドウ駆動制
    御方法であって、 ドアガラス全閉位置近傍に相当するパルス数を第2のリ
    ミット作動位置として予め定めておき、前記リミットス
    イッチがドアガラス上端部未検出、かつ前記第2のリミ
    ット作動位置通過後、ドアガラス全閉位置で挟み込み回
    避処理が行われた場合に、次回のドアガラス上昇動作時
    には前記第2のリミット作動位置の通過によって、ドア
    ガラスの上端部が全閉位置近傍に位置していると判断す
    るパワーウィンドウ駆動制御方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN111169332A (zh) * 2020-01-08 2020-05-19 广汽零部件有限公司 一种电动汽车座椅防夹控制方法
CN111169332B (zh) * 2020-01-08 2021-07-27 广汽零部件有限公司 一种电动汽车座椅防夹控制方法

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