JPH09137411A - 鋼製ラーメン橋脚隅角部構造 - Google Patents
鋼製ラーメン橋脚隅角部構造Info
- Publication number
- JPH09137411A JPH09137411A JP31588695A JP31588695A JPH09137411A JP H09137411 A JPH09137411 A JP H09137411A JP 31588695 A JP31588695 A JP 31588695A JP 31588695 A JP31588695 A JP 31588695A JP H09137411 A JPH09137411 A JP H09137411A
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- Japan
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- horizontal beam
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 橋梁に一般的に用いられる鋼製ラーメン橋脚
の隅角部に適用されるせん断遅れ対策手段に関するもの
で、隅角部付近の応力を分散させ、局部的な応力集中を
解消し、クラックの発生等を防止し、安全性の高い隅角
部を得ることを目的としている。 【解決手段】 横梁上フランジ１、横梁下フランジ２、
橋脚両ウェブ３、柱部両フランジ４の６面の鋼板によっ
てボックス状に形成された鋼製ラーメン橋脚の隅角部内
部にコンクリート７を埋設したもの。これにより例えば
横梁軸方向の応力が柱に伝わる際に、埋設コンクリート
７と柱部ウェブ５との接触面全てで力を伝達でき、従来
隅角部に生じるせん断遅れの影響による応力集中を緩和
することができる。
の隅角部に適用されるせん断遅れ対策手段に関するもの
で、隅角部付近の応力を分散させ、局部的な応力集中を
解消し、クラックの発生等を防止し、安全性の高い隅角
部を得ることを目的としている。 【解決手段】 横梁上フランジ１、横梁下フランジ２、
橋脚両ウェブ３、柱部両フランジ４の６面の鋼板によっ
てボックス状に形成された鋼製ラーメン橋脚の隅角部内
部にコンクリート７を埋設したもの。これにより例えば
横梁軸方向の応力が柱に伝わる際に、埋設コンクリート
７と柱部ウェブ５との接触面全てで力を伝達でき、従来
隅角部に生じるせん断遅れの影響による応力集中を緩和
することができる。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は橋梁に一般的に用い
られる鋼製ラーメン橋脚の隅角部に適用されるせん断遅
れ（シヤーラグ）対策手段に関する。
られる鋼製ラーメン橋脚の隅角部に適用されるせん断遅
れ（シヤーラグ）対策手段に関する。
【０００２】
【従来の技術】従来、鋼製ラーメン橋脚の隅角部は、図
２に示すように横梁上フランジ１、横梁下フランジ２、
橋脚両ウェブ３、柱部両フランジ４の６面の鋼板によっ
て囲まれた中空のボックス構造を形成している。
２に示すように横梁上フランジ１、横梁下フランジ２、
橋脚両ウェブ３、柱部両フランジ４の６面の鋼板によっ
て囲まれた中空のボックス構造を形成している。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】ところで前述のよう
に、従来の鋼製ラーメン橋脚の隅角部の構造は、鋼板で
囲まれた中空のボックス構造であるため、次のような問
題があった。
に、従来の鋼製ラーメン橋脚の隅角部の構造は、鋼板で
囲まれた中空のボックス構造であるため、次のような問
題があった。
【０００４】即ち、図２に示す横梁下フランジ２に生じ
る横梁軸方向の応力は柱部に伝わる際、柱部フランジ４
にはほとんど伝わらず、柱部ウェブ５にその大半が伝わ
る。
る横梁軸方向の応力は柱部に伝わる際、柱部フランジ４
にはほとんど伝わらず、柱部ウェブ５にその大半が伝わ
る。
【０００５】したがって隅角部における横梁下フランジ
２の応力分布は図３に示すようになる。
２の応力分布は図３に示すようになる。
【０００６】そのため、横梁下フランジ２と柱部ウェブ
５との交点付近では応力集中が発生する。この現象をせ
ん断遅れ（シヤーラグ）と言う。
５との交点付近では応力集中が発生する。この現象をせ
ん断遅れ（シヤーラグ）と言う。
【０００７】この鋼製ラーメン橋脚の隅角部に生ずるせ
ん断遅れに対する設計方法は既に確立されてはいるが、
応力集中点であるこの点は他の部分に比べ欠陥となり易
いことには違いなく薄肉構造の短所とされていた。
ん断遅れに対する設計方法は既に確立されてはいるが、
応力集中点であるこの点は他の部分に比べ欠陥となり易
いことには違いなく薄肉構造の短所とされていた。
【０００８】本発明は上記従来構造の不具合点を解決
し、鋼製ラーメン橋脚の隅角部に生ずるせん断遅れによ
る応力集中を緩和することを目的としている。
し、鋼製ラーメン橋脚の隅角部に生ずるせん断遅れによ
る応力集中を緩和することを目的としている。
【０００９】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
の構成として本発明の鋼製ラーメン橋脚隅角部構造は、
横梁上フランジ、横梁下フランジ、橋脚両ウェブ、柱部
両フランジの６面の鋼板によってボックス状に形成され
た鋼製ラーメン橋脚の隅角部内部にコンクリートを埋設
したことを特徴としている。
の構成として本発明の鋼製ラーメン橋脚隅角部構造は、
横梁上フランジ、横梁下フランジ、橋脚両ウェブ、柱部
両フランジの６面の鋼板によってボックス状に形成され
た鋼製ラーメン橋脚の隅角部内部にコンクリートを埋設
したことを特徴としている。
【００１０】
【発明の実施の形態】以下図面により本発明の好ましい
実施の形態の一例について説明する。図１は本発明の実
施の形態の一例に係るラーメン橋脚隅角部の斜視図、図
５は本発明構造における隅角部での力の伝わり方を示す
簡略説明図で（ａ）は側面図、（ｂ）は（ａ）のＡ−Ａ
矢視図である。
実施の形態の一例について説明する。図１は本発明の実
施の形態の一例に係るラーメン橋脚隅角部の斜視図、図
５は本発明構造における隅角部での力の伝わり方を示す
簡略説明図で（ａ）は側面図、（ｂ）は（ａ）のＡ−Ａ
矢視図である。
【００１１】図１において１は横梁上フランジ、２は横
梁下フランジ、３は橋脚ウェブ、４は柱部フランジで、
これらの鋼板により橋脚の隅角部はボックス状に形成さ
れている。
梁下フランジ、３は橋脚ウェブ、４は柱部フランジで、
これらの鋼板により橋脚の隅角部はボックス状に形成さ
れている。
【００１２】また５は柱部ウェブ、６は横梁ウェブであ
る。
る。
【００１３】７は隅角部付近の所定範囲に埋設するコン
クリートを示している。
クリートを示している。
【００１４】埋設コンクリート７の所定範囲は図１に示
すように、横梁ウェブ高をｈ1 、柱部ウェブ高をｈ2 と
すると、横梁軸方向については柱部フランジ４からｈ1
以上の範囲まで、柱軸方向については横梁下フランジ２
からｈ2 以上の範囲までとする。
すように、横梁ウェブ高をｈ1 、柱部ウェブ高をｈ2 と
すると、横梁軸方向については柱部フランジ４からｈ1
以上の範囲まで、柱軸方向については横梁下フランジ２
からｈ2 以上の範囲までとする。
【００１５】これはコンクリート内を伝わる応力が４５
°で分布すると仮定することにより決められた埋設範囲
である。
°で分布すると仮定することにより決められた埋設範囲
である。
【００１６】例えば横梁軸方向の応力が柱に伝わる際、
従来は横梁フランジと柱部ウェブとの溶接部８でしか力
を伝達できなかったものが、本発明の構造では埋設コン
クリート７と柱部ウェブ５との接触面全てで力を伝達で
きることになる。
従来は横梁フランジと柱部ウェブとの溶接部８でしか力
を伝達できなかったものが、本発明の構造では埋設コン
クリート７と柱部ウェブ５との接触面全てで力を伝達で
きることになる。
【００１７】このコンクリートを介して応力を伝達する
ことにより、従来の隅角部に生じるせん断遅れの影響に
よる応力集中を緩和することが本発明の目的である。
ことにより、従来の隅角部に生じるせん断遅れの影響に
よる応力集中を緩和することが本発明の目的である。
【００１８】したがって横梁下フランジ６のフランジ巾
中央付近の応力は従来構造では図４に示すように隅角部
付近でせん断遅れの影響により柱部ウェブ５に集中する
傾向が見られたが、本発明では図５に示すようにコンク
リートを介して柱部ウェブ５に分散して伝わることがで
きるため応力集中を緩和する効果がある。
中央付近の応力は従来構造では図４に示すように隅角部
付近でせん断遅れの影響により柱部ウェブ５に集中する
傾向が見られたが、本発明では図５に示すようにコンク
リートを介して柱部ウェブ５に分散して伝わることがで
きるため応力集中を緩和する効果がある。
【００１９】また、薄肉板上に作用する応力をコンクリ
ート内部に確実に伝達するために、コンクリートを密閉
する鋼板にはスタッドジベル９を設けることが必要であ
る。
ート内部に確実に伝達するために、コンクリートを密閉
する鋼板にはスタッドジベル９を設けることが必要であ
る。
【００２０】なお図４は、従来構造での力の伝達を図化
したものであり、隅角部付近での応力集中状態を表して
おり、また、図５は、本発明構造の場合の力の伝達を図
化したものであり、応力集中現象を解消した状況を表し
ている。
したものであり、隅角部付近での応力集中状態を表して
おり、また、図５は、本発明構造の場合の力の伝達を図
化したものであり、応力集中現象を解消した状況を表し
ている。
【００２１】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、隅
角部内部にコンクリートを埋設することにより、従来隅
角部付近で横梁下フランジ２と柱部ウェブ５との交差部
を通して伝えていた応力をコンクリートを介して伝える
ことができる。
角部内部にコンクリートを埋設することにより、従来隅
角部付近で横梁下フランジ２と柱部ウェブ５との交差部
を通して伝えていた応力をコンクリートを介して伝える
ことができる。
【００２２】これによって隅角部付近の応力を満遍なく
分散させ、局部的な応力集中を解消できるため、クラッ
クの発生等を防止することができ、より安全性の高い隅
角部構造を確立できる。
分散させ、局部的な応力集中を解消できるため、クラッ
クの発生等を防止することができ、より安全性の高い隅
角部構造を確立できる。
【図１】本発明の一実施形態例に係るラーメン橋脚隅角
部の斜視図である。
部の斜視図である。
【図２】従来の鋼製ラーメン橋脚の隅角部構造を示す斜
視図である。
視図である。
【図３】従来の鋼製ラーメン橋脚隅角部付近の横梁下フ
ランジ応力分布図である。
ランジ応力分布図である。
【図４】従来構造のものの隅角部での力の伝わり方の簡
略説明図で、（ａ）は側面図、（ｂ）は（ａ）のＡ−Ａ
矢視図である。
略説明図で、（ａ）は側面図、（ｂ）は（ａ）のＡ−Ａ
矢視図である。
【図５】本発明の場合の隅角部での力の伝わり方の簡略
説明図で、（ａ）は側面図、（ｂ）は（ａ）のＡ−Ａ矢
視図である。
説明図で、（ａ）は側面図、（ｂ）は（ａ）のＡ−Ａ矢
視図である。
１ 横梁上フランジ ２ 横梁下フランジ ３ 橋脚ウェブ ４ 柱部フランジ ５ 柱部ウェブ ６ 横梁ウェブ ７ 埋設コンクリート ８ 横梁フランジと柱部ウェブとの溶接部 ９ スタッドジベル １０ 応力集中点
Claims (1)
- 【請求項１】 横梁上フランジ、横梁下フランジ、橋脚
両ウェブ、柱部両フランジの６面の鋼板によってボック
ス状に形成された鋼製ラーメン橋脚の隅角部内部にコン
クリートを埋設したことを特徴とする鋼製ラーメン橋脚
隅角部構造。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP31588695A JPH09137411A (ja) | 1995-11-10 | 1995-11-10 | 鋼製ラーメン橋脚隅角部構造 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP31588695A JPH09137411A (ja) | 1995-11-10 | 1995-11-10 | 鋼製ラーメン橋脚隅角部構造 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH09137411A true JPH09137411A (ja) | 1997-05-27 |
Family
ID=18070794
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP31588695A Pending JPH09137411A (ja) | 1995-11-10 | 1995-11-10 | 鋼製ラーメン橋脚隅角部構造 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH09137411A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2007023713A (ja) * | 2005-07-21 | 2007-02-01 | Jfe Engineering Kk | 鋼・コンクリート合成ラーメン橋、及び、その施工方法 |
-
1995
- 1995-11-10 JP JP31588695A patent/JPH09137411A/ja active Pending
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2007023713A (ja) * | 2005-07-21 | 2007-02-01 | Jfe Engineering Kk | 鋼・コンクリート合成ラーメン橋、及び、その施工方法 |
| JP4519023B2 (ja) * | 2005-07-21 | 2010-08-04 | Ｊｆｅエンジニアリング株式会社 | 鋼・コンクリート合成ラーメン橋、及び、その施工方法 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20040720 |