JPH09137335A - メッシュ織物および陸上ネット - Google Patents

メッシュ織物および陸上ネット

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JPH09137335A
JPH09137335A JP7296705A JP29670595A JPH09137335A JP H09137335 A JPH09137335 A JP H09137335A JP 7296705 A JP7296705 A JP 7296705A JP 29670595 A JP29670595 A JP 29670595A JP H09137335 A JPH09137335 A JP H09137335A
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睦雄 渡辺
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は、従来技術の長所を生かしながら、軽
くて、かつ、耐候性、耐強力劣化性に優れたメッシュ織
物および陸上ネットを提供せんとするものである。 【解決手段】本発明のメッシュ織物は、主体が3本以上
の絽組織からなる合成繊維織物で構成されてなるメッシ
ュ織物であって、該絽組織が、経緯の少なくとも一方向
に二重織組織により1本以上の隠蔽糸を有することを特
徴とするものであり、また、本発明の陸上ネットは、か
かるメッシュ織物で構成されていることを特徴とするも
のである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、耐候性に優れたメ
ッシュ織物、特に防風用、防砂用、防護フェンス、さら
に建築工事用メッシュシートに適した陸上ネットに関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】従来、ポリプロピレンやポリエチレン製
樹脂ネットが、防風、防砂、防護フェンスに使用されて
おり、また、粗い組織の平織、絡み織物や模紗織物など
の織物構造体に、目ずれ防止したものや、さらに、ま
た、上述織物構造体の表面にポリ塩化ビニル樹脂等を塗
布加工して難燃化したものなどを工事用メッシュ織物と
して使用した例などが知られており、また、ダブルニッ
トや緯糸挿入ラッセルなどの経編構造体からなるものな
どを工事用メッシュ織物として使用した例なども知られ
ている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上述の従来ネ
ット類は、いずれも耐候性に着目した技術改善など意に
介しておらず、相変わらず屋外での強力劣化の著しいメ
ッシュ織物にすぎないものであった。
【0004】本発明は、かかる従来技術背景に鑑み、従
来技術の長所を生かしながら、軽くて、かつ、耐候性、
耐強力劣化性に優れたメッシュ織物および陸上ネットを
提供せんとするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、かかる目的を
達成するために次のような構成を有する。
【0006】すなわち、本発明のメッシュ織物は、主体
が3本以上の絽組織からなる合成繊維織物で構成されて
なるメッシュ織物であって、該絽組織が、経緯の少なく
とも一方向に二重織組織により1本以上の隠蔽糸を有す
ることを特徴とするものであり、また、本発明の陸上ネ
ットは、かかるメッシュ織物で構成されていることを特
徴とするものである。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明は、従来メッシュ織物では
着目すらされなかった耐候性の問題に取り組み、屋外で
長期間実用しても太陽光による劣化の少ない、耐候性の
優れたメッシュ織物を提供せんと鋭意検討したところ、
該織物に特定な糸条を組み込むこと、つまり表織組織に
保護された隠蔽糸を設けることで、見事にこの目的を達
成することに成功したものである。
【0008】本発明でいうメッシュ織物は、優れた目ず
れ防止効果、通気性および軽量化とを同時に改善したも
のであり、絡み目と平織部分の交互の繰返し組織で構成
される横絽組織という特定な織組織の織物で構成されて
いるものであるので、前記メッシュ織物に要求される各
種特性を全て満足するものであるが、唯一耐候性までは
満足するものではなかった。この耐候性は、従来の樹脂
加工程度では満足な改善効果の得られない代物で、種々
の検討の末、上述の如き隠蔽糸を使うという、とってお
きの手段を講じることに到達したものである。
【0009】本発明の横絽組織は、上述のように隠蔽糸
という特殊な糸を採用するが、この隠蔽糸は、通気性や
目ずれ防止効果には何らの影響を与えるものではなく、
織組織の裏面に位置するだけのものであるから、該組織
と隠蔽糸が相乗的に作用して好都合にバランスした耐候
性に優れたメッシュ織物が実現されるものである。
【0010】かかる横絽組織1について、図面により説
明する。
【0011】図1は、3本横絽組織であり、この組織
は、平織組織が緯糸3本(2、3、4)と経糸1により
構成され、次に絡み目がある繰返し組織であるが、該緯
糸の裏側に隠蔽糸10(裏糸)が1本が挿入されて構成
されている組織である。
【0012】図2は、5本横絽組織(緯糸:2、3、
4、5、6)であり、図3は、7本横絽組織(緯糸:
2、3、4、5、6、7、8)を示すものである。これ
らの図の該緯糸(2、3、4、5、6)の裏側に隠蔽糸
10(裏糸)が、それぞれ2本挿入されて構成されてい
る組織である。また、図4は、裏糸を適用しない基本的
な3本横絽組織である。
【0013】かかる横絽組織では、絽本数が多くなるに
したがい、緯糸が5本、7本と増加するので、それだけ
平織部分の比率が増加し、より強固な組織となるため目
ずれは減少するが、同時に通気性も減少する。すなわ
ち、9本絽以上の横絽組織となると平織とほとんど同等
になり、通気度が80cm3 /cm2 ・秒未満に低下し、メ
ッシュ織物としては適さないものとなってしまう。ま
た、絡み目のみからなる絡み織はその交点接合部を塩ビ
等の樹脂により固定しない限り容易に目ずれを起こすの
で、メッシュ織物として実用に耐えないものである。
【0014】したがって、メッシュ織物として適する横
絽組織は、3〜7本横絽組織という極めて特定な範囲の
組織のみであり、かかる特定な組織のみが、樹脂を付与
することなく軽量で通気性も目ずれ防止も達成するとい
う驚くべき効果を達成するものである。
【0015】本発明のメッシュ織物においては、JIS L-
1096に基づいてフラジール型通気性測定器で測定したと
きの通気量が、80〜400cm3 /cm2 ・秒であること
が、防風効果、スプレー作業時の換気のためならびに強
風時の風圧等に耐えるために重要である。
【0016】また、本発明のメッシュ織物において、JI
S A-8952 5.1項の方法に基づいて、ストリップ法によ
り、つかみ間隔20cm、幅3cmにて測定したときの引張
強さが、150kg以上であることが、耐久性ならびに
落下防止効果の上から重要である。
【0017】また、本発明のメッシュ織物は、目付が2
00〜600g/m2 の範囲にあるものが、該織物の強
度保持、施工、運搬の上の取扱いやすさから望ましい。
【0018】本発明のメッシュ織物に使用される織糸の
繊度は、好ましくは250D以上、特に好ましくは10
00〜3000Dの範囲のものがよい。すなわち、織糸
の繊度が250Dより細いと、絡み目部分の通気性に寄
与する穴が小さくなり、通気性が低下してくるし、同時
に引張強度も低下してくる。また、織糸の繊度が、80
00D以上に太くなると、目ずれを起こし易くなる。な
お、本発明においては、該織物の経糸と緯糸の繊度は同
じでも異なっていてもよい。
【0019】かかる織糸に使用される合成繊維の単繊維
強度は、4g/d相当以上の強度を有することが、低目
付でかつ高強力の織物を得る上で望ましい。かかる織糸
を構成する繊維は、長繊維、短繊維のいずれでもよい。
【0020】また、本発明のメッシュ織物は、その織密
度を適宜調整することにより、引張強さ、目ずれおよび
通気性などの性質をバランスさせた良好なものを得るこ
とができる。たとえば、3本横絽の好適な例としては、
織糸繊度1500〜3000Dで、織密度が、タテ12
〜30本/インチ、ヨコ7〜20本/インチの範囲のも
のが使用される。一般に、織密度を上げると、引張強さ
は強くなり、目ずれは防止されるが、絡み目の開口部分
は圧縮されて小さくなり通気性は低下する。しかし、織
密度が高すぎては製織性に問題が出てくる。
【0021】本発明のメッシュ織物に用いられる合成繊
維としては、たとえば、ポリアミド系繊維、ポリエステ
ル系繊維、ポリオレフィン系繊維、アクリル系繊維、モ
ダクリル系繊維、塩化ビニリデン繊維、ポリビニルアル
コール系繊維、難燃性ポリノジック繊維、アラミド繊
維、弗化繊維などの普通繊維および高強力繊維などが使
用することができるが、特にポリエステル系繊維からな
る織物が織物特性の上から望ましい。
【0022】上述の合成繊維として難燃性能を有する繊
維からなるメッシュ織物または防炎剤を含有している防
炎性を有するメッシュ織物は、建築現場での火災の発生
を防止する上から望ましい。
【0023】上述の難燃性能を有する繊維とは、難燃剤
を添加した繊維やポリマー中に難燃化合物を含む繊維お
よびポリマー自体が難燃性であるものからなる繊維であ
ってもよい。
【0024】上述の難燃性能を有する繊維の中でも、ポ
リマー中に2官能性リン化合物が存在するポリエステル
系難燃性繊維が特に望ましい。
【0025】かかるポリエステル系難燃性繊維を構成す
るポリエステル系繊維とは、繰り返し単位の少なくとも
85モル%がポリエチレンテレフタレート、ポリブチレ
ンテレフタレート、ポリエチレン2,6ナフタレートな
どのポリエステルであり、かつその繰り返し単位の中
に、リン元素に換算して好ましくは0.2〜2重量%の
範囲に2官能性リン化合物が存在するポリマーからなる
繊維である。なお、上述のポリエステルには、難燃性を
阻害しない範囲で共重合成分が含有されていてもよい。
【0026】上述の2官能性リン化合物としては、次の
式(1)で示されるホスホネート、式(2)で示される
ホスフィネートあるいは式(3)で示されるホスフィン
オキシドが好ましく使用される。
【0027】
【化1】
【化2】
【化3】 式(1)で示されるリン化合物としては、フェニルホス
ホン酸ジメチル、フェニルホスホン酸ジフェニル等が好
ましく使用される。
【0028】式(2)のリン化合物としては、(2−カ
ルボキシエチル)メチルホスフィン酸、(2−メトキシ
カルボニルエチル)メチルホスフィン酸メチル、(2−
カルボキシエチル)フェニルホスフィン酸、(2−メト
キシカルボニルエチル)フェニルホスフィン酸メチル、
(4−メトキシカルボニルフェニル)フェニルホスフィ
ン酸メチル、[2−(β−ヒドロキシエトキシカルボニ
ル)エチル]メチルホスフィン酸のエチレングリコール
エステル等が好ましく使用される。
【0029】式(3)のリン化合物としては、(1,2
−ジカルボキシエチル)ジメチルホスフィンオキシド、
(2,3ジカルボキシプロピル)ジメチルホスフィンオ
キシド、(1,2ジメトシキカルボニルエチル)ジメチ
ルホスフィンオキシド、(2,3ジメトキシカルボニル
エチル)ジメチルホスフィンオキシド、[1,2ジ(β
ヒドロキシエトキシカルボニル)エチル]ジメチルホス
フィンオキシド、[2,3ジ(β−ヒドロキシエトキシ
カルボニル)エチル]ジメチルホスフィンオキシド等が
好ましく使用される。
【0030】これらの化合物の中でも、特に、式(3)
の化合物が、ポリエステルとの共重合反応性が良いこ
と、及び重合反応時の飛散が少ないことなどから好まし
く使用される。
【0031】上述の2官能性リン化合物は、ポリエステ
ルポリマー中に、リン元素に換算して好ましくは0.2
〜2重量%、特に好ましくは0.4〜1.3重量%含有
されたものがよい。すなわち、0.2重量%未満の場合
は、得られる建築工事用メッシュ織物の難燃性が低下し
てくるので好ましくない。一方、リン元素量が2重量%
を超えると原糸の物理的特性、特に強度低下、収縮特性
の増大および製造コストが高くなるなどの欠点が出現し
てくる。
【0032】本発明のメッシュ織物は、好ましくは、JI
S A-8952(1977)の防炎性試験方法に基づいて測定した
ときに同JIS A-8952(1977)の附属書表1に規定する難
燃性を有するものがよい。
【0033】次に、本発明で使用される防炎剤を含有し
ているメッシュ織物とは、該メッシュ織物に防炎加工を
施す方法や防炎加工を施した繊維を製織する方法等で防
炎剤を含有せしめたものである。
【0034】かかる防炎剤としては、たとえば、塩化パ
ラフィンなどの有機塩素化合物、チオ尿素樹脂、フェノ
ールスルフォン酸などの有機硫黄化合物、THPC、A
POなどの有機リン化合物、リン酸アンモニウムなどの
リン酸アンモニウム塩、塩化チタンなどの金属塩化物、
ケイ酸ソーダなどのアルカリ金属塩、ブロム化合物およ
びアンチモン系化合物などを使用することができる。
【0035】かかる防炎剤は、合成繊維に含有させる場
合は、該合成繊維重量に対して、好ましくは0.5〜1
5重量%付与したものがよい。また、該防炎剤を合成繊
維織物の状態で含有させる場合は、該合成繊維織物重量
に対して、好ましくは1〜20重量%付与したものがよ
い。
【0036】いずれにしても、かかる防炎剤を含有する
本発明のメッシュ織物は、JIS A-8952(1977)に規定さ
れた、建築工事用シートの防炎性試験方法の付属書表1
に示された防炎性を有することが重要であるので、好ま
しくは炭化面積20cm2 以下の程度の防炎性を有する
ものがよい。
【0037】かかるメッシュ織物は、該織糸または隠蔽
糸に、紫外線吸収剤を直接含有させるか、または、紫外
線吸収剤を付与することによって、屋外での耐候性、耐
久性をさらに改善させることができる。かかる紫外線吸
収剤としては、たとえばベンゾトリアゾール系、ベンゾ
フェノン系、サリチル酸誘導体系、トリアジン系、アク
リロニトリル誘導体系などの化合物を使用することがで
きる。
【0038】かかる紫外線吸収剤は、該繊維重量に対し
て、好ましくは0.5〜3重量%、さらに好ましくは1
〜3重量%の範囲で含有させる。かかる紫外線吸収剤の
含有のさせ方については、特に好ましくは表層部のみに
含有させる方法である。すなわち、単繊維断面積の25
%に相当する表層部に、好ましくは3重量%を越えた高
濃度で、特に好ましくは5重量%を越えた高濃度で含有
させたものが効果の上からよい。かかる高濃度に含有さ
せる場合に繊維を芯鞘構造複合繊維とし、該鞘部に高濃
度紫外線吸収剤含有ポリマを配置したものが好ましい。
【0039】また、本発明のメッシュ織物は、染料又は
顔料着色等の各種の方法により着色したり、あるいは必
要に応じて耐候性向上剤、撥水剤、防水剤を添加または
付与して、所望の性質を付加することができる。耐候性
の上からは特に顔料着色したものが好ましい。
【0040】
【実施例】以下、本発明を実施例によりさらに説明す
る。
【0041】実施例1 リン化合物として[2-(β−ヒドロキシエトキシカルボ
ニル)エチル]メチルホスフィン酸をリン元素換算して
0.5重量%を含む難燃性ポリエステル繊維1500D
−144Fの単繊維強度8.2g/dの青色原着糸を用
い、レノヘルドをもつ織機にて、図1に示す隠蔽糸1本
を挿入した二重織3本横絽組織の織物を製織した。
【0042】この織物の生機密度は、密度タテ24本/
インチ、ヨコ20本/インチであり、この生機をヒート
セッターにて200℃45秒間セットした。
【0043】セット後の織物の密度は、タテ密度26本
/インチ、ヨコ密度22本/インチであり、かつ目付は
385g/cm2 であった。
【0044】この織物の通気量をJIS L-1096 6.12.1 A
法のフラジール型試験機で測定したところ、185cm3
/cm2 ・秒であった。
【0045】また、この織物の引張強さをJIS L-1096
6.12.1 A法の方法で測定したところ、タテ305kg
/3cm 、ヨコ260kg/3cm であった。
【0046】さらに、この織物の防炎性能を評価したと
ころ、JIS L-1091の3.4D法で測定したところ、区分
2と良好であった。
【0047】比較例1として、図4に示すように実施例
1において、隠蔽糸を挿入しない以外は、同一の織物を
製織した。
【0048】この織物の生機密度は、タテ24本/イン
チ、ヨコ密度16本/インチであり、この生織をヒート
セッターにて200℃45秒間セットした。
【0049】セット後の織物の密度は、タテ密度26本
/インチ、ヨコ密度18.5本/インチであり、かつ目
付は355g/cm2 であった。
【0050】この織物を実施例1と同条件で評価したと
ころ、通気量は、210cm3 /cm2・秒で、引張強さ
は、タテ305kg/3cm 、ヨコ230kg/3cm であ
り、防炎性能も良好であった。
【0051】この比較例1の織物と、実施例1の織物を
サンシャインウェザーメーターを用いて、400時間照
射後、上述引張強さを測定した。結果を表1に示す。
【0052】
【表1】 表1から明らかなように、実施例1のメッシュ織物は、
ヨコの引張強さ保持率が、68%であり、比較例に比し
て優れた耐光性を示すことがわかる。
【0053】この実施例1の織物を幅190cm、長さ
5.2mに溶融裁断して、四辺を約5cm折返してロープ
とともにミシン縫製し、ハト目金具を取付け建築工事用
メッシュシートを作製した。
【0054】この建築工事用メッシュシートは、軽量
で、施工や運搬時の取扱いが容易で、目ずれ防止性に優
れ、風合も柔軟でコンパクトに折りたたむことのできる
ものであった。
【0055】実施例2 経糸と緯糸の表糸は実施例1と同じで、隠蔽糸にポリエ
ステル繊維1000D−96Fの単繊維強度9.2g/
dの青色原着糸を用い、実施例1と同じ条件で図2に示
す隠蔽糸2本を挿入した二重織5本横絽組織の織物を製
織した。
【0056】この織物の生機密度は、タテ22本/イン
チ、ヨコ密度30本/インチであり、この生織をヒート
セッターにて220℃30秒間セットした。
【0057】セット後の織物の密度は、タテ密度24本
/インチ、ヨコ密度33本/インチであり、かつ目付は
405g/cm2 であった。
【0058】この織物を実施例1と同条件で評価したと
ころ、通気量は、175cm3 /cm2・秒で、引張強さ
は、タテ285kg/3cm 、ヨコ320kg/3cm であ
り、防炎性能も良好であった。また、サンシャインウェ
ザーメーター400時間照射後の引張強さを測定した結
果を表1に示す。強力保持率は、70%で耐久性に優れ
たものであった。
【0059】実施例3 実施例1、2のメッシュ織物を、Cibafast P
(トリアジン系紫外線吸収剤、固形分25%、チバガイ
ギー社製)20重量%(固形分5重量%)の水分散液に
浸漬し、ピックアップ率50%で絞り、120℃、2分
間乾燥し、さらに210℃、40秒間、緊張熱処理し
た。該紫外線吸収剤の付着量は、繊維重量に対しては
2.5重量%、単繊維断面積の25%に相当する表層部
には、7.5重量%であった。
【0060】この処理織物のサンシャインウェザーメー
ター400時間照射後のヨコ方向の引張強さを測定した
結果、それぞれ、実施例1は205kg/3cm 、実施例
2は255kg/3cm で、強力保持率は約9〜10%ア
ップした。
【0061】
【発明の効果】本発明は、軽量で、通気性、目ずれ防止
に加え耐候性に優れたメッシュ織物を提供するものであ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】この図は、本発明のメッシュ織物を構成する織
組織の1例である隠蔽糸1本を含む3本横絽組織を示
し、Aは、裏面から見た模式図であり、Bは、緯糸断面
図を示す。
【図2】この図は、本発明のメッシュ織物を構成する織
組織の他の1例である隠蔽糸2本を含む5本横絽組織を
示し、Aは、裏面から見た模式図であり、Bは、緯糸断
面図を示す。
【図3】この図は、本発明のメッシュ織物を構成する織
組織の他の1例である隠蔽糸2本を含む7本横絽組織を
示し、Aは、裏面から見た模式図であり、Bは、緯糸断
面図を示す。
【図4】この図は、比較例のメッシュ織物の3本横絽組
織を示す。
【符号の説明】
1:経糸 2、3、4、5、6、7、8:緯糸 10:隠蔽糸

Claims (21)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】主体が3本以上の絽組織からなる合成繊維
    織物で構成されてなるメッシュ織物であって、該絽組織
    が、経緯の少なくとも一方向に二重織組織により1本以
    上の隠蔽糸を有することを特徴とするメッシュ織物。
  2. 【請求項2】主体が3本以上の絽組織からなる合成繊維
    織物で構成されてなるメッシュ織物であって、該絽組織
    が、経緯の少なくとも一方向に二重織組織により1本以
    上の隠蔽糸を有し、かつ、かかるメッシュ織物を構成す
    る糸条の少なくとも一部が紫外線吸収剤を含有すること
    を特徴とするメッシュ織物。
  3. 【請求項3】該織物が、3〜7本の緯絽組織で構成され
    ている請求項1〜2のいずれかに記載のメッシュ織物。
  4. 【請求項4】該メッシュ織物が、135kg/3cm 以上
    の引張強力を有する請求項1〜2のいずれかに記載のメ
    ッシュ織物。
  5. 【請求項5】該隠蔽糸が、高強力繊維で構成されている
    請求項1〜2のいずれかに記載のメッシュ織物。
  6. 【請求項6】該高強力繊維が、15g/d以上の強度を
    有する繊維である請求項5記載のメッシュ織物。
  7. 【請求項7】該高強力繊維が、芳香族ポリアミド繊維、
    ポリフェニルスルホン系繊維、ポリエステル系繊維から
    選ばれた少なくとも1種である請求項5〜6のいずれか
    に記載のメッシュ織物。
  8. 【請求項8】該隠蔽糸が、2本以上であって、かつ、絽
    組織を構成する糸の本数より少ない請求項1〜2のいず
    れかに記載のメッシュ織物。
  9. 【請求項9】該合成繊維が、原着繊維である請求項1〜
    2のいずれかに記載のメッシュ織物。
  10. 【請求項10】該合成繊維が、芯鞘構造複合繊維であっ
    て、かつ、該鞘成分が原着成分で構成されている請求項
    1〜2のいずれかに記載のメッシュ織物。
  11. 【請求項11】該合成繊維が、芯鞘構造複合繊維であっ
    て、かつ、該鞘部分が紫外線吸収剤を含有するものであ
    る請求項1〜2のいずれかに記載のメッシュ織物。
  12. 【請求項12】該メッシュ織物が、80〜400cm3
    cm2 ・秒の通気量を有する請求項1〜2のいずれかに記
    載のメッシュ織物。
  13. 【請求項13】該メッシュ織物が、200〜600g/
    2 の目付を有する請求項1〜2のいずれかに記載のメ
    ッシュ織物。
  14. 【請求項14】該メッシュ織物が、250D以上の織糸
    で構成されている請求項1〜2のいずれかに記載のメッ
    シュ織物。
  15. 【請求項15】該合成繊維織物が、難燃性または防炎性
    を有するものである請求項1〜2のいずれかに記載のメ
    ッシュ織物。
  16. 【請求項16】該合成繊維が、難燃加工または防炎加工
    されたものである請求項15記載のメッシュ織物。
  17. 【請求項17】該合成繊維が、2官能性リン化合物を含
    有するポリエステル系難燃性繊維である請求項15〜1
    6のいずれかに記載のメッシュ織物。
  18. 【請求項18】該紫外線吸収剤が、該紫外線吸収剤が含
    有されている繊維の繊維重量に対して0.5〜3重量%
    含有されている請求項2、11のいずれかに記載のメッ
    シュ織物。
  19. 【請求項19】該紫外線吸収剤が、単繊維断面積の25
    %に相当する表層部に、3重量%を越える濃度で含有さ
    れている請求項2、11、18のいずれかに記載のメッ
    シュ織物。
  20. 【請求項20】請求項1〜19のいずれかに記載のメッ
    シュ織物で構成されていることを特徴とする陸上ネッ
    ト。
  21. 【請求項21】陸上ネットが、工事用ネットである請求
    項20記載の陸上ネット。
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