JP3768395B2 - 耐熱性防護服 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、耐熱性防護服に関し、さらに詳しくは、耐薬品性及び透湿防水性に優れ、且つ軽量で柔軟な耐熱性防護服に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、消防士が消火作業中に着用する耐熱防護服を構成する繊維としては、不燃性のアスベスト繊維、ガラス繊維等が使われていたが、環境問題や、動き易さなどの観点から近年では、アラミド繊維、ポリフェニレンスルフィド、ポリイミド、ポリベンズイミダゾールなどの難燃性の有機繊維からなる布帛に輻射熱を防止する目的から金属アルミニウム等をコーティングあるいは蒸着等により、表面加工したものが多く使用されている。
【0003】
また、近年、遮熱性の評価方法の国際標準化がなされ、輻射熱はもとより、伝導熱にも注目した評価方法が確立された(試験法番号:ISO9151)。この評価方法による基準をクリアするに当たっては、熱伝導を遅延させるために、防護服内に大量の空気層を作ることが有用となる。しかしながら、前記のようなアルミニウムを用いて加工された有機繊維布帛を防護服として用いる場合、重量が非常に重くなるので、空気層を作るために最も有用である積層構造を形成することが実質上不可能であった。
【0004】
さらに、このような空気層を形成することは、保温性がよくなり、そのために熱を発散させないことでもあるから、消火作業時のような非常に暑い環境下では、着用感が非常に悪いものとなるという問題も有している。それに加えて、繊維表面にコーティング等の加工を施した場合は、透湿性が全く得られず、その着心地も非常に劣悪なものであった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、前記のような問題点を解決し、耐薬品性及び防水性に優れ、且つ、重量を大幅に増加させることなく効果的に空気層を形成して遮熱性を向上させ、さらに、透湿性を付与して着用感を向上させた、軽量で柔軟な耐熱性防護服を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者は上記目的を達成するために鋭意検討した結果、表地層、中間層、及び遮熱層からなる耐熱性防護服において、遮熱層に充分な量の空気を含有させるとき、所望の耐熱性防護服が得られることを究明した。
【0007】
本発明は、表地層、中間層、及び遮熱層からなる複合構造を有する防護服であって、該表地層、中間層、及び遮熱層が下記(a)〜(c)の要件を同時に満足することを特徴とする耐熱性防護服。
(a)表地層が、メタ系アラミド繊維とパラ系アラミド繊維とから構成される。
(b)中間層が、透湿防水性を有する。
(c)遮熱層が、最大厚みTが(0.07+W/d)以上で、かつ下記(1)または(2)の織物である。
(1)経糸及び/または緯糸の一部に綿番手0.2〜2sの紡績糸及び/または3000〜30000dtexのフィラメント糸が0.5cm〜3cmの間隔が織り込まれることにより、該紡績糸及び/またはフィラメント糸が中間層と遮熱層のベース生地との間に挿入されるようにした織物。
(2)130℃、20分処理後の湿熱収縮率が0.5〜5%である紡績糸またはフィラメント糸と、130℃、20分処理後の湿熱収縮率が20〜40%である紡績糸またはフィラメント糸とを交互に緯糸に配した後、リラックス処理することにより、膨らみを持たせたピッケ織物。
ただし、T:織物の最大厚み(cm)
W:織物の目付(g/cm
d:織物を構成する繊維の密度(g/cm
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の耐熱防護服は、表地層、中間層、遮熱層の3層をこの順序に重ね合わせた構造からなり、これらの層はいずれもアラミド繊維を主成分とする耐熱性繊維の布帛から構成されている。
【0011】
ここにいうアラミド繊維としては、優れたLOI値を有するポリメタフェニレンイソフタルアミドを用いることが有用であるが、織物強度を向上させる目的でパラ系のアラミド繊維、すなわち、ポリパラフェニレンテレフタルアミド、あるいは、これに第3成分を共重合した繊維を混合させることがより好ましい。ポリパラフェニレンテレフタルアミド共重合体の一例としては、下記式に示すコポリパラフェニレン・3,4’オキシジフェニレンテレフタルアミドを挙げることができる。
【0012】
【化1】
Figure 0003768395
【0013】
前記の3層構造の1つを構成する表地層は、メタ系アラミド繊維とパラ系アラミド繊維からなる布帛により構成され、布帛の種類としては、織編物、及び、不織布が使用されるが、実用的には強度の点で織物を使用するものが好ましい。
【0014】
また、該メタ系アラミド繊維とパラ系アラミド繊維は、混紡して紡績糸の形態で使用するものが好ましく例示されるが、該パラ系アラミド繊維の混合比率としては、表地を構成する全繊維に対して、5重量%以上を占めることが好ましく、さらに該混合比率は、50重量%以下にすることが好ましい。該パラ系アラミド繊維の混合比率が、5重量%未満では、充分な強力が得られないおそれがあり、また、50重量%を超えると、該パラ系アラミド繊維がフィブリルを起こしやすくなるので好ましくない。
【0015】
該表地層に対しては、コーティング法、スプレー法、又は、浸漬法などの加工法により、フッ素系の撥水樹脂を付与して加工することが、より高い耐水性能や耐薬品性能を有する防護服を得るためには好ましい。
【0016】
また、該表地層には、耐熱性、遮熱性を向上させるために無機化合物が担持されているものが好ましく例示される。該無機化合物としては、ケイ素、アルミニウム、亜鉛、ジルコニウム、鉄、アンチモン、マグネシュウムからなる群より選ばれた少なくとも1種の金属の酸化物、若しくは、複合酸化物が好ましく例示される。なかでも、酸化アルミニウムのように表面に水酸基を多く有し、化合物当りの結晶水の割合が大きいものが特に好ましく例示される。
【0017】
該無機化合物の担持量は、表地層の重量当たり、3〜20重量%の範囲で使用したものがよい。該担持量が3重量%未満では、遮熱の効果が少なく、また、20重量%を超えると風合いを損ねるおそれがあるので衣服に使用するには好ましくない。
【0018】
該表地層への無機化合物の担持方法については、コーティング法、浸漬法などの公知の種々の加工方法が使用可能であるが、防炎性への影響を最小限にするために、該表地層の裏面側にコーティングすることが好ましい。特に、メタ系アラミドポリマーをバインダーとして用いる場合には、風合いを阻害しない目的から湿式コーティング法を用いるものが最適である。
【0019】
また、該担持の処理の際に使用するバインダーとしては、難燃性を確保するために、メタ系アラミドポリマーの有機系薬剤への溶解物を用いることが最も好ましい。該有機溶剤としては、N−メチルピロリドン、ジメチルアセトアミドなどが好ましく使用される。また、臭素、フッ素等のハロゲン系原子が共重合されたアクリル樹脂、ウレタン樹脂などに代表される難燃性樹脂を用いることも可能である。さらに、非難燃タイプの樹脂を使用する場合には、ヘキサブロモシクロヘキサン、テトラブロモシクロオクタン、ヘキサブロモシクロドテカンなどに代表されるハロゲン化シクロアルカン化合物や、トリクロロエチルフォスフェート、トリスジクロロプロピルフォスフェートに代表される含ハロゲンリン酸エステル、あるいは、トリメチルフォスフェート、トリクレジルフォスフェートに代表される非ハロゲン化燐酸エステルなどの難燃剤を添加したものを使用することにより難燃性を確保することができる。
【0020】
次に、中間層は、透湿防水性を有するものであることが重要であり、アラミド繊維からなる布帛に透湿防水性の薄膜フィルムを積層したものが好ましく用いられる。該薄膜フィルム層と積層する布帛は織物や編物、または、不織布が使用可能であるが、強度の点で織物が使用され、特に、難燃性素材であるポリメタフェニレンイソフタルアミド繊維からなる織布を用い、該織布に透湿防水性のある薄膜フィルムをラミネート加工したものが最適に例示される。
【0021】
該薄膜フィルムとしては、透湿防水性を有するものであれば公知のもを使用することができるが、耐薬品性を兼ね備えたポリテトラフルオロエチレンからなる薄膜フィルムを使用するものが特に好ましく例示される。このような中間層の挿入により、透湿防水性や耐薬品性が向上し、着用者の汗の蒸散を促進するので、着用者のヒートストレスを減少することができる。
【0022】
次に、3層構造のうちの遮熱層としては、最大厚みTが(0.07+W/d)以上の織物を使用することが有効であり、このような布帛により熱伝導の低い空気を多く含んだ層を形成することができる。
ただし、T:織物の最大厚み(cm)
W:織物の目付(g/cm
d:織物を構成する繊維の密度(g/cm
【0025】
該織編物を構成する素材としては、耐熱性、難燃性の点から、メタフェニレンイソフタルアミド繊維が好ましく用いられるが、耐熱性、難燃性を著しく低下させない範囲で、他素材を用いても良い。
【0026】
該織編物の目付としては、50〜400g/m2の範囲で形成したものが好ましく例示される。織編物の目付が50g/m2未満の場合には実際上0.07cm以上の空気量を得ることは難しく、また、該目付が400g/m2を超えると、防護服の重量を増加させ、着用者の動きを阻害するようになる。
【0027】
該織編物の組織、形態については特に限定はしないが、経糸及び/または緯糸の一部に綿番手0.2〜2sの紡績糸及び/または3000〜30000dtexのフィラメント糸を0.5cm〜3cmの間隔で織り込んだ織物は、太番手の紡績糸または太dtexのフィラメント糸が中間層と遮熱層のベース生地の間に挿入されることにより、空気体積が向上するため、遮熱性の向上に有効である。
【0028】
また別の例として、130℃、20分処理後の湿熱収縮率が0.5〜5%である紡績糸またはフィラメント糸と、処理後の湿熱収縮率が20〜40%である紡績糸またはフィラメント糸とを交互に緯糸に配した後、リラックス処理することにより、膨らみを持たせたピッケ織物は、織物表面の凸凹によって空気体積が向上するため、遮熱性の向上に有効である。
【0029】
なお、本発明の耐熱防護服は、このような表地層、中間層、遮熱層から構成される複合構造を有するが、各層は相互に接合されている必要はなく、重ね合わして縫合したものでよい。また、該中間層と遮熱層とは、それぞれファスナー等を使用して表地層から取り外し可能なようにし、洗濯が簡単に出来るような構造を有するものが好ましい。
【0030】
【発明の作用】
本発明の耐熱性防護服は、表地層、中間層、遮熱層からなる3層構造の複合布帛で構成され、該表地層が、メタ系アラミド繊維とパラ系アラミド繊維とから構成されることにより、表地層としての充分な強度と、耐炎性及び熱防護性に優れた性能を得ることができ、また、該中間層が、透湿防水性を有することにより着用者の汗の蒸散を促進してヒートストレスを減少させ、また、耐水性や耐薬品性を向上させることができる。さらに、遮熱層には、空気量(T−W/d)が0.07cm以上の織編物を使用することにより、効率よく空気層を確保して、熱伝導を遅延することが可能である
【0031】
特に、該表地層に、無機化合物を担持させたものでは、表地層の耐熱性、遮熱性を一層向上せしめることができるので、これにより該表地層と遮熱層に使用する布帛の目付を少なくすることができ、これらの層の重量を軽減することができるので防護服全体としての重量を軽減することができ、より着用感の優れた耐熱性防護服を得ることができる。
【0032】
また、該中間層に、難燃性素材であるポリメタフェニレンイソフタルアミド製の織布を用い、該織布にポリテトラフルオロエチレンの透湿防水性薄膜フィルムをラミネート加工したものを用いることにより、前記のヒートストレスを一層減少させ、優れた耐水性及び耐薬品性も付与することができる。
【0033】
【実施例】
以下、実施例により本発明をさらに詳細に説明する。なお、実施例において用いた評価項目の測定は、下記の方法によった。
(1)織物引張り強力
JIS L 1096 引張り強さ A法に準拠した方法による。
(2)織物引裂き強力
JIS L 1096 引裂き強さ C法に準拠した方法による。
(3)透湿性
JIS L 1099 B−2法に準拠した方法による。
(4)防炎性
JIS L 1091 A−1法、及び、A−4法に準拠した方法による。
(5)遮熱性
ISO9151 に準拠した方法により、24℃温度上昇試験を行う。
(6)耐薬品性
ISO6530に準拠した方法による。
【0034】
[実施例1]
表地層には、ポリメタフェニレンイソフタルアミド繊維(帝人株式会社製、商標名:コーネックス)とコパラフェニレン・3、4’オキシジフェニレンテレフタルアミド繊維(帝人株式会社製、商標名:テクノーラ)とを混合比率が90:10となる割合で混合した耐熱繊維からなる紡績糸(番手:20/2)を用いて2/1の綾織に織成した織物(目付:280g/m2)を用いる。
【0035】
中間層には、ポリメタフェニレンイソフタルアミド繊維からなる紡績糸(番手:40/1)からなる織布(目付:105g/m2)にポリテトラフルオロエチレン製の透湿防水性フィルム(日本ゴアテックス製)をラミネートしたものを使用する。
【0036】
また、遮熱層には、ポリメタフェニレンイソフタルアミド繊維からなる紡績糸(番手:40/1)からなる織布において緯糸の一部にポリメタフェニレンイソフタルアミド繊維からなる紡績糸(番手:5/5)を1cmの間隔で織り込んだ織物(目付:170g/m2、空気量(T−W/d):0.1cm)を使用する。これらの表地層、中間層、遮熱層の3層を重ねて用い縫製して耐熱性防護服を得た。得られた耐熱性防護服の評価結果を表1に示す。
【0037】
[比較例1]
実施例1において、中間層として、実施例1で使用したポリメタフェニレンイソフタルアミド繊維からなる織布(目付:105g/m2)のみを用いる(透湿防水性フィルムをラミネートせずに用いる)以外は、実施例1と同様に実施した。得られた耐熱性防護服の評価結果を表1に併せて示す。
【0038】
[比較例2]
実施例1において、遮熱層として、緯糸の一部にポリメタフェニレンイソフタルアミド繊維からなる紡績糸(番手:5/2)を1cm間隔で織り込んだ織物(目付:115g/m2、空気量(T−W/d):0.05cm)を使用した以外は実施例1と同様に実施した
。得られた耐熱性防護服の評価結果を表1に併せて示す。
【0039】
[比較例3]
表地層として、ポリメタフェニレンイソフタルアミド繊維(帝人株式会社製、商標名:コーネックス)からなる紡績糸(番手:20/2)を用いて2/1の綾織に織成した織物(目付:270g/m2)を用い、該織物に金属アルミニウム微粒子を難燃ウレタン樹脂にてコーティングし、さらに、ポリテトラフルオロエチレン−エチレン共重合樹脂のトップコーティングを行ったもの(目付:560g/m2)を用い、中間層に当たるものは使用せず、遮熱層として、ポリメタフェニレンイソフタルアミド繊維(帝人株式会社製、商標名:コーネックス)とコパラフェニレン・3、4’オキシジフェニレンテレフタルアミド繊維(帝人株式会社製、商標名:テクノーラ)とを混合比率が95:5となる割合で混合した紡績糸(番手:20/2)を用いて平織に織成した織物(目付:210g/m2)を用いて2層を重ねて用い縫製して耐熱性防護服を得た。得られた耐熱性防護服の評価結果を表1に併せて示す。
【0040】
[実施例2]
実施例1において、遮熱層として、下記のものを使用する。130℃、20分処理後の湿熱収縮率が1%のメタフェニレンイソフタルアミド繊維からなる紡績糸(番手:40/−)と130℃、20分処理後の湿熱収縮率が30%であるメタフェニレンイソフタルアミド紡績糸(番手:40/−)とを緯糸に交互に配した織物を作製し、加工工程においてリラックス処理で沸水収縮率の差を利用して膨らみを持たせたピッケ織物(目付:180g/ 、空気量(T−W/d):0.08cm)を用いる。該表地層、中間層、遮熱層を重ねて用い縫製して耐熱性防護服を得た。得られた耐熱性防護服の評価結果を表1に示す。
【0041】
[実施例3]
実施例1で表地層として用いた織物の裏面側に、酸化ケイ素と酸化アルミニウムがSiO2/Al23=65/35となるように混合した無機化合物(日本フェライト株式会社製、商品名:フィライト85/7)を10重量%を含むポリメタフェニレンイソフタルアミドポリマーの7重量%N−メチルピロリドン溶液を該無機化合物が表地層重量の4.5%になるように湿式コーティングしたものを表地層として使用する。
【0042】
中間層、及び、遮熱層には、実施例1と同様のものを使用して、以上の3層を組み合せ、実施例1と同様にして耐熱性防護服を得た。得られた耐熱性防護服の評価結果を表1に併せて示す。
【0043】
【表1】
Figure 0003768395
【0044】
【発明の効果】
このように本発明の耐熱性防護服は、耐薬品性や防水性に優れ、透湿性を付与して着用感を向上させ、軽量で柔軟な耐熱防護服を可能にするために、消防服や高温環境での作業服として有用である。

Claims (6)

  1. 表地層、中間層、及び遮熱層からなる複合構造を有する防護服であって、該表地層、中間層、及び遮熱層が下記(a)〜(c)の要件を同時に満足することを特徴とする耐熱性防護服。
    (a)表地層が、メタ系アラミド繊維とパラ系アラミド繊維とから構成される。
    (b)中間層が、透湿防水性を有する。
    (c)遮熱層が、最大厚みTが(0.07+W/d)以上で、かつ下記(1)または(2)の織物である。
    (1)経糸及び/または緯糸の一部に綿番手0.2〜2sの紡績糸及び/または3000〜30000dtexのフィラメント糸が0.5cm〜3cmの間隔で織り込まれることにより、該紡績糸及び/またはフィラメント糸が中間層と遮熱層のベース生地との間に挿入されるようにした織物。
    (2)130℃、20分処理後の湿熱収縮率が0.5〜5%である紡績糸またはフィラメント糸と、130℃、20分処理後の湿熱収縮率が20〜40%である紡績糸またはフィラメント糸とを交互に緯糸に配した後、リラックス処理することにより、膨らみを持たせたピッケ織物。
    ただし、T:織物の最大厚み(cm)
    W:織物の目付(g/cm
    d:織物を構成する繊維の密度(g/cm
  2. 表地層を構成するパラ系アラミド繊維の混率が、該表地を構成する繊維の全重量に対し5〜50重量%の範囲にある請求項1記載の耐熱性防護服。
  3. 表地層に無機化合物が担持されている請求項1又は2記載の耐熱性防護服。
  4. 無機化合物が、ケイ素、アルミニウム、亜鉛、ジルコニウム、鉄、アンチモン、マグネシウムからなる群より選ばれた少なくとも1種の金属の酸化物、若しくは複合酸化物である請求項3記載の耐熱性防護服。
  5. 表地層が、撥水加工されている請求項1〜4のいずれか1項に記載の耐熱性防護服。
  6. 中間層が、メタ系アラミド繊維の織布にポリテトラフルオロエチレンからなるフィルムをラミネートしたものである請求項1〜5のいずれか1項に記載の耐熱性防護服。
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