JP6170814B2 - 布帛および繊維製品 - Google Patents

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Description

本発明は、耐熱性、軽量性、耐候性、および火炎暴露炭化後の布帛柔軟性を兼ね備えた布帛および繊維製品に関する。
人体保護用の防護衣料の分野において、強度、耐熱性等が要求され、様々なタイプの織物が使用されている。
例えば、消防士が着用する消防服に使用される難燃性織物では、熱的性質(放射性及び対流性の熱に対する耐性、熱的安定性、難燃性等)だけでなく、機械的特性、帯電防止特性、防水特性等も考慮されなければならない。また、熱に曝される作業者が使用する他の耐火性織物に対して要求される性能は、主に、燃焼伝搬制限に係る耐性であり、また、対
流性及び放射性の熱に対する耐性である。同様に、溶接作業で使用される保護衣料では、不燃性と、引裂伝搬に対する耐性と、溶融金属からなる小さな液飛びに対する耐性とを有していなければならない。
上述の例のように、耐熱防護衣料の素材では、着用者が安全であり快適であることを確保するため、耐熱防護衣料用の織物が複数の特性を兼備する必要がある。かかる特性の組み合わせは、機械的性能(引張強度及び引裂強度)、耐熱性能、難燃性能、化学的安定性能、帯電防止性能等である。
一方、消防服のメンテナンス時に該補強織物の裏側が光に暴露されることも考えられ、裏側に選択的に露出している補強糸が劣化し、長期間使用した場合、耐候劣化を引き起こすという問題もあった。
かかる問題を解決するため、例えば、特許文献1では、耐候性の優れた糸条を格子状に配することにより、軽量でありながら耐候性に優れた織物が提案されている。
しかしながら、かかる織物は、長期着用に対する通常の衣服が備えるべき耐久性という点では優れていたが、殊に消防活動という火炎や熱に対する耐久性は、強いエネルギーを伴う火炎や熱に一度でも暴露されると、その暴露を受けた部位が硬化、炭化して脆化してしまい、消防活動中においても防護機能を著しく損ねるといった問題を依然有していた。
特開2009−263815号公報
本発明は上記の背景に鑑みなされたものであり、その目的は、耐熱性、軽量性、耐候性、および火炎暴露炭化後の布帛柔軟性を兼ね備えた布帛および繊維製品を提供することにある。
本発明者は上記の課題を達成するため鋭意検討した結果、メタ型全芳香族ポリアミド繊維とパラ型全芳香族ポリアミド繊維との質量比を特定の比率とし、かつポリベンズオキサゾール繊維および/またはポリベンズイミダゾール繊維を特定量、布帛に含ませることにより、耐熱性、軽量性、耐候性、および火炎暴露炭化後の布帛柔軟性を兼ね備えた布帛が得られることを見出し、さらに鋭意検討を重ねることにより本発明を完成するに至った。
かくして、本発明によれば「メタ型全芳香族ポリアミド繊維とパラ型全芳香族ポリアミド繊維とを質量比(メタ型全芳香族ポリアミド繊維/パラ型全芳香族ポリアミド繊維)35/65〜96/4で含み、かつポリベンズオキサゾール繊維および/またはポリベンズイミダゾール繊維を糸条の質量対比5質量%以上含み、かつポリベンズオキサゾール繊維および/またはポリベンズイミダゾール繊維に対するメタ型全芳香族ポリアミド繊維の質量比(メタ型全芳香族ポリアミド繊維の質量/(ポリベンズオキサゾール繊維および/またはポリベンズイミダゾール繊維の質量))が3以上である第1の糸条と、黒色顔料または黒色染料を繊維質量対比4〜10質量%含むパラ型全芳香族ポリアミド繊維を糸条の質量対比90質量%以上含む第2の糸条とを含むことを特徴とする布帛。」が提供される。
その際、前記第1の糸条が全芳香族ポリアミド繊維を糸条の質量対比70質量%以上含むことが好ましい。また、前記第1の糸条が、ポリイミド繊維、ポリエーテルイミド繊維、ポリアリレート繊維、ポリパラフェニレンベンゾビスオキサゾール繊維、ノボノイド繊維、難燃アクリル繊維、ポリクラール繊維、難燃ポリエステル繊維、難燃レーヨン繊維、難燃綿繊維、難燃ウール繊維の群から選択されるいずれかの繊維をさらに含むことが好ましい。また、前記黒色顔料または黒色染料がカーボンブラックであることが好ましい。
本発明の布帛において、布帛が織物組織を有することが好ましい。その際、前記第2の糸条が、経糸および緯糸として格子状に織り込まれていることが好ましい。また、前記織物組織が、平織または綾織または朱子織であることが好ましい。また、帛に含まれる全芳香族ポリアミド繊維の含有量が布帛質量対比50質量%以上であることが好ましい。
また、本発明によれば、前記の布帛を用いてなる、消防服、防火服、執務服、モータースポーツ用レーシングスーツ、作業服、手袋、帽子、およびベストからなる群より選択されるいずれかの繊維製品が提供される。
本発明によれば、耐熱性、軽量性、耐候性、および火炎暴露炭化後の布帛柔軟性を兼ね備えた布帛および繊維製品が得られる。
以下、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
まず、本発明において、全芳香族ポリアミド繊維とは、アミド結合(−CONH−)の少なくとも85%が2個の芳香族環に直接結合しているポリアミドからなる繊維である。このポリアミドには各種添加剤を使用してもよい。また、最大で10重量%の量の他の高分子材料をポリアミドと混合することができること、またはポリアミドを構成するジアミン成分の10%を他のジアミン成分で置き換えるかもしくはポリアミドを構成するジ酸クロリド成分の10%を他のジ酸クロリド成分で置き換えたコポリマーを使用することができること等である。メタ型全芳香族ポリアミドはアミド結合が互いにメタ位にあるポリアミドであり、とパラ型全芳香族ポリアミドはアミド結合が互いにパラ位にあるポリアミドである。具体的に、メタ型全芳香族ポリアミドとしては、例えばポリメタフェニレンイソフタルアミドなどが例示される。一方、パラ型全芳香族ポリアミドとしては、例えばポリパラフェニレンテレフタルアミド、コポリパラフェニレン・3,4’−オキシジフェニレンテレフタルアミドなどが例示される。もちろんこれらに限定されるものではない。
本発明の布帛は第1の糸条と第2の糸条とを含む。第1の糸条と第2の糸条について、以下説明する。
第1の糸条は、難燃性、布帛製造、縫製の容易性を確保する上でメタ型全芳香族ポリアミド繊維とパラ型全芳香族ポリアミド繊維とをこの順の質量比(メタ型全芳香族ポリアミド繊維/パラ型全芳香族ポリアミド繊維)35/65〜96/4で含むことが肝要である。その際、第1の糸条に含まれる全芳香族ポリアミド繊維の含有量は糸条の質量対比70質量%以上であることが、難燃性、布帛製造、縫製の容易性を確保する上で好ましい。
また、第1の糸条は、ポリベンズオキサゾール繊維および/またはポリベンズイミダゾール繊維を糸条の質量対比5質量%以上(好ましくは5〜15質量%)含み、かつポリベンズオキサゾール繊維および/またはポリベンズイミダゾール繊維に対するメタ型全芳香族ポリアミド繊維の質量比(メタ型全芳香族ポリアミド繊維の質量/(ポリベンズオキサゾール繊維および/またはポリベンズイミダゾール繊維の質量))が3以上(好ましくは3〜16)であることが、火炎暴露炭化後の布帛柔軟性を維持する上で肝要である。この範囲から外れると、熱・火炎暴露時の熱防護性能が充分高まらないか、熱・火炎暴露後の布帛の柔軟性が失われ硬化・脆化するおそれがあり、耐熱性防護衣料等に用いる場合に活動中に衣服としての活動機能、熱・火炎に対する防護性能を失うおそれがあり好ましくない。
なお、「ポリベンズオキサゾール繊維および/またはポリベンズイミダゾール繊維の質量」とは、ポリベンズオキサゾール繊維およびポリベンズイミダゾール繊維のうち、いずれかしか含まない場合はその質量であり、ポリベンズオキサゾール繊維およびポリベンズイミダゾール繊維の両方を含む場合はそれらの質量の合計である。
前記第1の糸条には、さらに他の繊維が含まれていてもよい。かかる他の繊維としては、ポリイミド繊維、ポリエーテルイミド繊維、ポリアリレート繊維、ポリパラフェニレンベンゾビスオキサゾール繊維、ノボノイド繊維、難燃アクリル繊維、ポリクラール繊維、難燃ポリエステル繊維、難燃レーヨン繊維、難燃綿繊維、難燃ウール繊維などが好ましい。
一方、第2の糸条において、黒色顔料または黒色染料を繊維質量対比4〜10質量%含むパラ型全芳香族ポリアミド繊維を糸条の質量対比90質量%以上含むことが、引裂き強度および引裂き伝播防止の点において、また、布帛の寸法安定性の点において、また、電気アークによるフラッシュに対する耐性を増大させる点において肝要である。
ここで、黒色顔料または黒色染料の繊維含有率が4質量%よりも小さいと、耐候性が低下し、日光等により繊維の機械的物性が低下するおそれがある。逆に、黒色顔料または黒色染料の繊維含有率が10質量%よりも大きいと、繊維の機械的物性が低下するおそれがある。また、該パラ型全芳香族ポリアミド繊維の第2の糸条に対する含有量が90質量%よりも小さいと、初期の機械的強度、その耐久性、堅牢性が低下するおそれがある。
黒色顔料または黒色染料としては、それ自体がマトリックスポリマーを侵さず、入手や取扱いも容易である点からカーボンブラックが好ましい。カーボンブラックとしては、公知のものが使用でき、例えば、アセチレンブラック、オイルファーネスブラック、サーマルブラック、チャネルブラック、ケッチェンブラックなどが挙げられる。これらは、通常、微粉末としてマトリックスポリマーに分散して用いることができる。
また、カーボンブラックの一次粒径は、好ましくは10〜100nmである。ここで、一次粒径とは、粒子が凝集し二次粒子を形成する前の粒子径をいう。
カーボンブラックを含有する芳香族ポリアミド繊維を製造する方法としては、芳香族ポリアミド含有ドープにカーボンブラックを添加し、これを、湿式紡糸、延伸等など常法により製造することができる。
前記第1の糸条および/または第2の糸条はマルチフィラメント(長繊維)でもよいし紡績糸でもよい。なかでも、単繊維繊度1〜5dtexの、繊維長25〜200mmの短繊維を用いた紡績糸が好ましい。
前記紡績糸の製造方法は公知の方法でよく、例えば、リング精紡、コア精紡およびエアジェット精紡、空気を用いてステープル繊維を撚糸する村田エアジェット精紡のような高次エア精紡技術等、公知の精紡技術により製造してよい。
本発明の布帛は、前記第1の糸条と第2の糸条とを用い、さらには必要に応じて他の糸条をも用いてなる布帛である。その際、布帛に含まれる全芳香族ポリアミド繊維の含有量が布帛質量対比50質量%以上であることが好ましい。
ここで、前記第1の糸条と第2の糸条は単独糸として布帛に含まれていてもよいし、必要に応じてさらに撚りを施した後、2本以上引き揃えて(必要に応じて他の繊維も同時に引き揃えて)合糸して複合糸とした後、必要に応じて前記の撚り方向とは逆方向に撚りをかけて布帛に含ませてもよい。また、他の糸条とを交織、交編してもよい。
布帛の組織としては特に限定されず、織物、編物、不織布いずれでもよいが、優れた引裂き強度を得る上で織物が好ましい。織物組織としては平織、綾織、朱子織などが好ましい。
ここで、引裂き強度をさらに高める上で、前記第2の糸条が、経糸および緯糸として格子状に織り込まれていることが好ましい。その際、経方向および/または緯方向に互いに隣り合う第2の糸条同士の間隔は、2〜15mm(より好ましくは3〜8mm)の範囲内であることが好ましい。
布帛の製造方法は特に限定されず、レピア織機やグリッパー織機など公知の織編機を用いることができる。
かくして得られた布帛は、前記第1の糸条と第2の糸条とを用いているので、耐熱性、軽量性、耐候性、および火炎暴露炭化後の布帛柔軟性を兼ね備えている。
ここで、布帛の目付けとしては120〜300g/mの範囲内であることが好ましい。目付けが該範囲よりも小さい場合は、火炎、熱、アークなどからの防護性能が低下するおそれがある。逆に、目付けが該範囲よりも大きい場合は、重量が重くなり着用快適性が損なわれるおそれがある。
また、かかる布帛は、有機染料で糸染めまたは布帛染め、いわゆる後染めを行った布帛であってもよい。さまざまな色に対応でき幅広いユーザーニーズに対応できる、より鮮やかな色にも対応できる、色直しができる、小さいロットの対応がきるなどの点から後染めが好ましい。
また、耐候性の基準としては、サンシャインウェザーメーターにて測定した300時間暴露後の耐熱性織物の引裂き強力保持率が40%以上であることが好ましい。該引裂き強力保持率が40%未満では防護衣料に適用できないおそれがある。
次に、本発明の繊維製品は、前記の布帛を用いてなる、消防服、防火服、執務服、モータースポーツ用レーシングスーツ、作業服、手袋、帽子、およびベストからなる群より選択されるいずれかの繊維製品である。なお、前記作業服には、製鉄所や鉄鋼工場の作業用作業服、溶接作業用作業服、防爆エリアにおける作業服などが含まれる。また、前記手袋には、精密部品を取り扱う航空機産業、情報機器産業、精密機器産業などで使用される作業手袋などが含まれる。
かかる繊維製品は前記の布帛を用いているので、耐熱性、軽量性、耐候性、および火炎暴露炭化後の布帛柔軟性を兼ね備えている。
ここで、前記の布帛は単独で用いてもよいし、他の布帛と複合して用いてもよい。その際、前記布帛を表地層とする多層構造体で構成されていることが好ましい。特に好ましい多層構造としては、(a)本発明の布帛からなる表地層、(b)難燃性繊維からなる布帛に透湿防水性フィルムを積層してなる中間層、(c)難燃性繊維からなる布帛からなる遮熱層、をこの順序に重ね合わせた多層構造体が挙げられる。
このような多層構造とする場合、上記中間層としては、メタ型もしくはパラ型芳香族ポリアミド繊維からなる織物に透湿防水性の薄膜フィルムを積層したものが最も好ましく用いられる。特に、最適な中間層として、難燃性繊維であるポリメタフェニレンイソフタルアミド等のメタ型芳香族ポリアミド繊維からなる織布を用い、該織布に透湿防水性のあるポリテトラフルオロエチレン等からなる薄膜フィルムをラミネート加工したものが例示される。このような中間層の挿入により、透湿防水性や耐薬品性が向上し、着用者の汗の蒸散を促進するので、着用者の不快感を減少することができる。
また、遮熱層としては、空気量を多く含む織編物を使用することが有効であり、このような遮熱層を配することにより熱伝導性の低い空気を多く含んだ層を形成することができる。この遮熱層は布帛からなる1層以上から構成されていればよく、1層でも、2〜4層のような多層でもよい。また、遮熱層を構成する布帛は、例えば、メタ型芳香族ポリアミ
ドのような難燃性繊維の織物またはフェルトで構成するのが好ましい。
各層は必ずしも予め積層体として相互に接合されている必要はなく、縫製段階で重ね合わせて縫合したものでよい。
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はその説明内容に限定されるものではない。なお、実施例で用いた試験片の作製方法、評価方法は下記の通りである。
(1)布帛目付
JIS L 1096に準拠した方法による。
(2)布帛厚さ
JIS L 1096に準拠した方法による。
(3)引裂き強さ
JIS L 1096 A−1法(シングルタング法)に準拠した方法による。
(4)磨耗強さ
JIS L 1096 A−1法(ユニバーサル法)に準拠した方法による。(サンドペーパーの番手#1000)
(5)耐候劣化
スガ試験機株式会社製のサンシャインウェザーメーター(条件:63℃の温度条件下で120分間ごとに18分間の降雨あり)にて150時間暴露後の引裂き強さをJIS L1096 A−1法(シングルタング法)に準拠した方法により測定した。
(6)火炎および熱暴露後の布帛柔軟度の保持性
ISO9151法として規定されている方法で、試験布帛を火炎および熱に対して10秒間暴露させ、1時間以上放置して暴露箇所の温度が室温になった後、試験後の布帛の暴露部位を手で2つに折り曲げて、クラックが入る、割れる、或いは崩れる場合は、火炎暴露炭化後の布帛柔軟性保持の機能が低く本発明に該当しないと判断し「×」と表記した。クラックや、割れ、崩れは起こらず、布帛としての柔軟性を充分に保持していた場合は「○」と表記した。
[実施例1]
ポリメタフェニレンイソフタルアミド繊維(帝人株式会社製、登録商標「テイジンコーネックス」、平均単繊維繊度2.2dtex、繊維長51mm)とポリパラフェニレンテレフタルアミド繊維(テイジンアラミド社製、登録商標「トワロン」、平均単繊維繊度1.7dtex、繊維長50mm)、そしてポリベンズオキサゾール繊維(東洋紡績株式会社製、登録商標「ザイロン」、平均単繊維繊度1.7dtex、繊維長44mm)とを混合比率(重量比)50:40:10の割合で混紡した紡績糸(番手:30/2(=390dtex))を第1の糸条とした。
(メタ型全芳香族ポリアミド繊維、パラ型全芳香族ポリアミド繊維の質量比は56:44、ポリベンズオキサゾール繊維の対するメタ型全芳香族ポリアミド繊維の質量比は5)、一次粒径30nmのカーボン粒子(MPS−1100Black、大日精化工業株式会社製)を繊維重量に対して5重量%練り込んだコパラフェニレン−3,4’−オキシジフェニレンテレフタルアミド繊維(帝人株式会社製、登録商標「テクノーラ」、平均単繊維繊度1.7dtex、繊維長51mm)を用いた紡績糸(番手:30/2(=390dtex))を第2の糸条とした。
次いで、経糸は第1の糸条:第2の糸条を9:1、緯糸は第1の糸条:第2の糸条を7:1の割合で配して、織物密度がタテ74本/インチ(2.54cm)、ヨコ58本/インチ(2.54cm)の平織に製織し、目付226g/mの織物を得た。第2の糸条の、経方向の間隔は4mm、緯方向の間隔は5mmであった。各試験の結果を表1に示す。
[実施例2〜7、比較例1〜7]
第1の糸条に用いる繊維種を実施例1と同じとし、その質量比を表1に示す通りとした以外は実施例1と同様にした。各試験の結果を表1に示す。
[実施例8、9]
第1の糸条に用いる繊維種を実施例1と同じものに加え、難燃ポリエステルまたは難燃レーヨンを表1に示す質量比で用いた以外は実施例1と同様にした。各試験の結果を表1に示す。
[実施例10、比較例8]
第2の糸条に用いる繊維を実施例1と同じ、カーボン粒子を繊維重量に対して5重量%練り込んだコパラフェニレン−3,4’−オキシジフェニレンテレフタルアミド繊維(帝人株式会社製、登録商標「テクノーラ」および実施例1で第一の糸条に用いたポリメタフェニレンイソフタルアミド繊維と同じ繊維を表1に示す質量比で用いた以外は実施例1と同様にした。各試験の結果を表1に示す。
[比較例9、10]
第2の糸条に用いるコパラフェニレン−3,4’−オキシジフェニレンテレフタルアミド繊維(帝人株式会社製、登録商標「テクノーラ」に練り込まれた実施例1と同じカーボン粒子の繊維重量に対する量を表1に示す通りとした以外は実施例1と同様にした。各試験の結果を表1に示す。
[実施例11]
織組織を、織物密度がタテ75本/インチ(2.54cm)、ヨコ53本/インチ(2.54cm)の綾織(2/1)とした以外は実施例1と同様にした。各試験の結果を表1に示す。
[実施例12]
実施例1において、ポリベンズオキサゾール繊維をポリベンズイミダゾール繊維に替えた以外は実施例1と同様にした。各試験の結果を表1に示す。
[実施例13]
実施例1において、ポリベンズオキサゾール繊維の半分をポリベンズイミダゾール繊維に替えた以外は実施例1と同様にした。各試験の結果を表1に示す。
Figure 0006170814
本発明によれば、耐熱性、軽量性、耐候性、および火炎暴露炭化後の布帛柔軟性を兼ね備えた布帛および繊維製品が提供され、その工業的価値は極めて大である。

Claims (9)

  1. メタ型全芳香族ポリアミド繊維とパラ型全芳香族ポリアミド繊維とを質量比(メタ型全芳香族ポリアミド繊維/パラ型全芳香族ポリアミド繊維)35/65〜96/4で含み、かつポリベンズオキサゾール繊維および/またはポリベンズイミダゾール繊維を糸条の質量対比5質量%以上含み、かつポリベンズオキサゾール繊維および/またはポリベンズイミダゾール繊維に対するメタ型全芳香族ポリアミド繊維の質量比(メタ型全芳香族ポリアミド繊維の質量/(ポリベンズオキサゾール繊維および/またはポリベンズイミダゾール繊維の質量))が3以上である第1の糸条と、
    黒色顔料または黒色染料を繊維質量対比4〜10質量%含むパラ型全芳香族ポリアミド繊維を糸条の質量対比90質量%以上含む第2の糸条とを含むことを特徴とする布帛。
  2. 前記第1の糸条が全芳香族ポリアミド繊維を糸条の質量対比70質量%以上含む、請求項1に記載の布帛。
  3. 前記第1の糸条が、ポリイミド繊維、ポリエーテルイミド繊維、ポリアリレート繊維、ポリパラフェニレンベンゾビスオキサゾール繊維、ノボノイド繊維、難燃アクリル繊維、ポリクラール繊維、難燃ポリエステル繊維、難燃レーヨン繊維、難燃綿繊維、難燃ウール繊維の群から選択されるいずれかの繊維をさらに含む、請求項1または請求項2に記載の布帛。
  4. 前記黒色顔料または黒色染料がカーボンブラックである、請求項1〜3のいずれかに記載の布帛。
  5. 布帛が織物組織を有する、請求項1〜4のいずれかに記載の布帛。
  6. 前記第2の糸条が、経糸および緯糸として格子状に織り込まれている、請求項5に記載の布帛。
  7. 前記織物組織が、平織または綾織または朱子織である、請求項5または請求項6に記載の布帛。
  8. 布帛に含まれる全芳香族ポリアミド繊維の含有量が布帛質量対比50質量%以上である、請求項1〜7のいずれかに記載の布帛。
  9. 請求項1〜8のいずれかに記載された布帛を用いてなる、消防服、防火服、執務服、モータースポーツ用レーシングスーツ、作業服、手袋、帽子、およびベストからなる群より選択されるいずれかの繊維製品。
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