JPH0913697A - Frp層又はcfrp層からなる補強材の剥離・除去方法 - Google Patents

Frp層又はcfrp層からなる補強材の剥離・除去方法

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JPH0913697A
JPH0913697A JP18223195A JP18223195A JPH0913697A JP H0913697 A JPH0913697 A JP H0913697A JP 18223195 A JP18223195 A JP 18223195A JP 18223195 A JP18223195 A JP 18223195A JP H0913697 A JPH0913697 A JP H0913697A
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宏 岡上
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峻 小杉
Yukiyoshi Matsushita
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 下地からFRP層又はCFRP層からなる補
強材を除去する方法において、粉塵の発生等これまでの
除去方法に生じる問題点を解決し、簡便で、施工性の優
れたFRP層又はCFRP層からなる補強材の剥離・除
去方法を提供する。 【構成】 FRP層又はCFRP層からなる補強材の表
面にドライアイス粒を投射して該補強材を冷却して低温
収縮を起させて、該補強材と下地に界面破壊を生ぜし
め、下地より該補強材を剥離し、該補強材を下地から除
去するFRP層又はCFRP層からなる補強材の剥離・
除去方法である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、土木構造物、建築構造
物等の補強材であるFRP層やCFRP層を下地から剥
離・除去する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】土木構造物や建築構造物の補修に当って
は、補強材が施されているときは、その補強材を除去し
なければならない。一般的な除去方法としては、サンド
ブラスト法、超高圧ウオータージェット法等による方法
が主流であるが、極めて堅固なFRP層やCFRP層か
らなる補強材の剥離・除去作業は極めて難事である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】FRP層又はCFRP
層からなる補強材を下地から剥離・除去するときは、こ
れらの問題点に加えて、補強層そのものが複層であり、
縦張り、横張りの組み合わせが多く、そのため堅固であ
るから、通常の方法での剥離・除去は容易ではない。そ
こで、本発明では、上述のこれまでの除去方法における
問題点を解消するとともに容易に下地からFRP層又は
CFRP層からなる補強材を剥離・除去することのでき
る方法を提供するものである。
【0004】
【問題を解決するための手段】本発明は、FRP層やC
FRP層の特性に鑑みて、つぎの手段により有効な剥離
・除去方法を提供する。すなわち、本発明は、FRP層
又はCFRP層からなる補強材の表面にドライアイス粒
を投射して該補強材を冷却して低温収縮を起させて、該
補強材と下地に界面破壊を生ぜしめ、下地より該補強材
を剥離し、該補強材を下地から剥離・除去せんとするも
のである。
【0005】また、本発明は、FRP層又はCFRP層
からなる補強材に適当間隔でカッター目地を入れ、繊維
の拘束を切断した後に、該補強材の表面にドライアイス
粒を投射して該補強材を冷却して低温収縮を起させて、
該補強材と下地に界面破壊を生ぜしめ、下地より該補強
材を剥離し、該補強材を下地から剥離・除去せんとする
ものである。
【0006】
【作用】FRP層又はCFRP層からなる補強材の表面
にドライアイス粒を投射し、補強材をまんべんなく冷却
すると補強材は低温収縮し、さらに冷却を促進すると補
強材の収縮は著しく進み、下地との間に線膨脹率の差に
よる剥離作用が働き、下地と補強材の界面破壊が起り、
補強材は広い範囲で浮き上がる。さらに投射を続けると
補強材は下地より除去される。
【0007】FRP層又はCFRP層から補強材の表面
にドライアイス粒を投射するに当り、予め補強材に適当
間隔でクロス目方向にカッター目地を入れておくと繊維
の拘束が切断されるので、部分ごとの剥離・除去を可能
とし、作業を容易にする。
【0008】
【実施例】つぎに、本発明の実施例を図面に基いて説明
する。まず、コンクリート構造物の下地1の表面にFR
P層又はCFRP層からなる補強材2を施した図1に示
す構造物の補強材2にクロス目方向縦横に複数のカッタ
ー目地3をたとえば10cm四方程度に入れ、この補強
材2の表面に、図2に示すように、ドライアイス粒噴射
機4によりまんべんなくドライアイス粒の投射を行い補
強材2を冷却する。冷却が進むと補強材2は、図3に示
すように低温収縮し、補強材2と下地1との間に線膨脹
率の差による剥離作用が働き、下地1と補強材2の界面
破壊が起り、下地1から補強材2が浮き上がる。浮き上
がった補強材2に、引き続きドライアイス粒を投射する
と補強材2は、図4に示すように下地1から剥離して除
去される。
【0009】なお、ここではFRP層又はCFRP層か
らなる補強材に適当間隔でカッター目地を入れ繊維の拘
束を切断した後に、該補強材の表面にドライアイス粒を
投射して行うFRP層又はCFRP層からなる補強材の
剥離・除去の実施例を示したが、補強材にカッター目地
を入れることなく、同様手順で補強材を剥離・除去する
ことができることはいうまでもない。
【0010】
【発明の効果】本発明は、上述のようにしてなるので、
つぎの効果を有する。請求項1において、FRP層又は
CFRP層からなる補強材の表面にドライアイス粒を投
射し、補強材をまんべんなく冷却すると補強材は低温収
縮し、さらに冷却を促進すると補強材の収縮は著しく進
み、下地との間に線膨脹率の差による剥離作用が働き、
下地と補強材の界面破壊が起り、補強材は広い範囲で浮
き上がる。さらに投射を続けると補強材は下地より除去
される。補強材は大きな範囲でまとまって除去されるの
でその後の集塵が容易である。
【0011】請求項2において、FRP層又はCFRP
層からなる補強材の表面にドライアイス粒を投射するに
当り、予め補強材に適当間隔でクロス目方向にカッター
目地を入れ繊維の拘束を切断しておくので、広い範囲に
わたって一度にドライアイス粒をまんべんに投射するこ
となく、部分ごとの剥離・除去を可能とし、作業を容易
にする。
【0012】請求項1及び2において、投射したドライ
アイス粒は、昇華して気体となるため研掃材自身の粉塵
も生じない。加えて除去後のコンクリートあるいはモル
タル等の下地は界面剥離作用の効果で極めて滑らかな仕
上がりとなり、新しい補強材との一体化を良好にする。
【0013】したがって、本発明は、一般的に使用され
ているサンドブラスト法、超高圧ウオータージェット法
等による種々の問題点を解決する。いいかえると、本発
明は、粉塵の発生が少なく、水処理の必要がない。
【0014】しかも、本発明は、補強材にドライアイス
粒を投射するという行為が中心であるため、簡便で施工
性に優れ、トータルコストの安価なFRP層又はCFR
P層からなる補強材の剥離・除去方法を提供することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】下地の表面にFRP層又はCFRP層からなる
補強材が施されている状態を説明する概略図である。
【図2】FRP層又はCFRP層からなる補強材の表面
にドライアイス粒を投射する状態を説明する概略図であ
る。
【図3】FRP層又はCFRP層からなる補強材に低温
収縮が発生する状態を示す概略図である。
【図4】FRP層又はCFRP層からなる補強材が下地
から剥離・除去された状態を説明する概略図である。
【符号の説明】
1 下地 2 FRP層又はCFRP層からなる補強材 3 カッター目地 4 ドライアイス粒噴射機

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 FRP層又はCFRP層からなる補強材
    の表面にドライアイス粒を投射して該補強材を冷却して
    低温収縮を起させて、該補強材と下地に界面破壊を生ぜ
    しめ、下地より該補強材を剥離し、該補強材を下地から
    除去することを特徴とするFRP層又はCFRP層から
    なる補強材の剥離・除去方法。
  2. 【請求項2】 FRP層又はCFRP層からなる補強材
    に適当間隔でカッター目地を入れ、繊維の拘束を切断し
    た後に、該補強材の表面にドライアイス粒を投射して該
    補強材を冷却して低温収縮を起させて、該補強材と下地
    に界面破壊を生ぜしめ、下地より該補強材を剥離し、該
    補強材を下地から除去することを特徴とするFRP層又
    はCFRP層からなる補強材の剥離・除去方法。
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Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS61186673A (ja) * 1985-02-13 1986-08-20 神奈川県 コンクリ−ト表面はつり工法
JPH0351494A (ja) * 1989-07-19 1991-03-05 Toho Gas Co Ltd 昇華性物体を高速飛翔体とする破壊工法
JPH0347079U (ja) * 1989-09-08 1991-04-30
JPH042268U (ja) * 1990-04-18 1992-01-09

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