JP4708185B2 - 特に光学、電子工学、または光電子工学における基板を製造する方法 - Google Patents

特に光学、電子工学、または光電子工学における基板を製造する方法 Download PDF

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Description

本発明は、特に光学、電子工学、または光電子工学における基板を製造する方法に関する。
前記基板を製造する際に使用される出発原料は、例えば未加工のインゴットの形態を工業的に得ることができる。
例えば単結晶シリコンの場合、これらのインゴットは、CZOCHALSKIプリング(CZプリング)法を使用して溶融シリコン槽から得られるか、あるいは、ゾーンメルティング(ZMプリング)法を使用して多結晶インゴットから得られる。
単結晶シリコンカーバイドは、例えば当業者によく知られた昇華法によって製造される。
かかる成長法により、2つの略円錐状端部を有する略円柱状のインゴットが形成される。インゴットを構成する材料の性質に応じて、インゴットは約10センチメートルの長さ(例えばシリコンカーバイドの場合)から最大で約2メートルの長さ(シリコンの場合)となる場合がある。
その後、これらのインゴットは、円柱体の長軸に対して垂直方向に、複数の薄片に切断され、これにより、様々な用途で使用される出発原料から成るウエハが形成される。それらのウエハは、厚さがわずか数百ミクロン(μm)である(一例として、標準的な製造における直径200ミリメートル(mm)のシリコンウエハは、厚さが725μmである)。
より詳細には、かかるウエハを製造するための工程は、インゴットの2つの尖端部を切削し、その不規則な側面を研削および旋削して好ましくは円形断面を有する円柱体を形成し、その後、例えば丸のこ、あるいはワイヤーソーを使用して円柱体を複数の薄片に切断することから成る。
その後、得られたロンデルまたは薄片に対して仕上げ工程が施される。かかる仕上げ工程は、薄片を研削して均一な厚さのウエハを得た後、その2つの両側の面の少なくとも一方を研磨して完全に平坦な面を得ることから成る。最後に、各ウエハが一連の化学薬品槽中に浸漬されることにより、2つの面上に存在し、後に汚染源となりかねない塵埃および粒子が除去される。
かかるインゴット機械加工方法の一例は、欧州特許出願EP0610563に開示されている。
前述した工程は、機械加工または処理を行なうための装置のコスト、かかる工程に要する時間、ならびに切断時における出発原料の損失において、極めて高価である。
一例として、300μm厚のウエハが製造される場合には、そのウエハを形成する際に約400μmの材料が失われる。したがって、1cmすなわち10000μmの長さのインゴットの場合、14個のウエハしか製造できない(14×700μm)。
また、極めて硬質かつ、割れたり砕けたりしやすい材料、例えばシリコンカーバイドを用いると、製品の研磨に長い時間を要し、また化学攻撃が難しいことから、前述の前処理工程が極めて長く、単調となることが分かる。
更に、時として、得られる大規模なウエハが中間生成物のみを構成する。薄層を除去して転移する特定の方法、例えば仏国特許FR-A-2681472に記載の方法においては、ウエハの前面のみが材料を除去するためのベースとしての機能を果たすため、この前面のみが必ず平坦でなければならない。これに対し、ウエハの後面および円筒側面を、高価な研磨工程および仕上げ工程に晒すことは、時間と出発原料の両面において無意味である。
最後に、文献“公開特許英文抄録”(vol.1998、No.9)に掲載の日本国特許出願JP10093122は、薄膜太陽電池の製造方法について記載している。前記方法においては、単結晶によって形成されるシリコン基板または非常に大きな粒径タイプの多結晶インゴットまたはウエハに水素イオンが注入された後、それに対して第2の基板が接着され、その後、適当な熱処理を使用して、シリコン薄膜が前記基板から剥離する。
それでも、かかる転移方法は基板に適用されるが、その一般的な形状が異なり得る未加工インゴットに適用されない。
本発明の目的は、前述した欠点を解消することであり、特に実質的には、基板を製造する際に使用される材料からの出発原料の損失を減少させて、製造コストを低減させることである。
また、本発明の目的は、出発インゴットに対して行なわれる機械加工工程を、できる限り簡略化して制限することである。
この目的は、特に光学、電子工学、または光電子工学における基板を製造する方法であって、前記の種類の用途に適した材料、特に半導体材料から成る層を支持体上に転移させて基板を製造する方法によって達成される。
前記方法は、
a)前記層を形成する材料から成る未加工インゴット上に“前面”と称する平坦な面を形成する作業を行なう工程と、
b)前記インゴットの前記前面の下側に制御された平均注入深さまで原子種を注入して、前記注入深さの近傍に位置し、前記インゴットの上端層を画定する脆弱領域を形成する工程と、
c)その外形の少なくとも一部が、前記前面の外形内に収められる支持体を前記前面に対して結合する工程と、
d)前記脆弱領域において、前記インゴットから、前記支持体に結合した前記上端層の部分を直接的に分離して、前記基板を形成する工程と、
e)前記作業のサイクルを、工程b)から少なくとも1回再開する工程と、
を含むことを特徴とする。
また、本発明は、
a)前記層を形成する材料から成る未加工インゴット上に“前面”と称する平坦な面を形成する作業を行なう工程であって、前記インゴットの側面のラッピングが行なわれないか、或いは実質的に行なわれない工程と、
b)前記インゴットの前記前面の下側に制御された平均注入深さまで原子種を注入して、前記注入深さの近傍に位置し、前記インゴットの上端層を画定する脆弱領域を形成する工程と、
c)支持体を前記前面に対して結合する工程と、
d)前記脆弱領域において、前記インゴットから、前記支持体に結合した前記上端層の部分を直接的に分離して、前記基板を形成する工程と、
e)前記作業のサイクルを、工程b)から少なくとも1回再開する工程と、
を含むことを特徴とする同じ種類の方法を提供する。
本発明によれば、大規模なウエハを製造する際の中間工程及びそれに伴う材料損失を解消することができる。
また、本発明の方法は、単独、或いは組み合わせて利用される以下の有意な特徴も含む。すなわち、
・本発明の方法は、前記支持体に結合した部分が除去された上端層の仕上げ工程を含み、前記仕上げ工程は、ステップd)の後で、その後の作業サイクルのステップb)を開始する前に、不定期もしくは体系的に行なわれるとともに、前記支持体に転移されなかった上端層の材料から成るリングを除去することにより、新たな支持体に対して結合可能な新たな前面を得ることから成り;
・前記前面を形成する前記作業は、前記インゴットを切断してラッピングする作業を含み;
・前記注入作業は、前記支持体上に転移された上端層の部分が自立的であるために十分な厚さを有するように高いエネルギで行なわれ;
・前記支持体は、シリコン、シリコンカーバイド、リン化インジウム、ヒ化ガリウム、ゲルマニウムから選択された単結晶材料または多結晶材料から成る少なくとも1つの層を備え;
・前記支持体がプラスチックおよびフレキシブル材料の少なくとも一方によって形成され;
・前記支持体が把持具であり;
・支持体への結合は、分子結合、共晶接合によって行なわれ、接着剤を塗布すること、ワックスを塗布すること、静電気力を加えること、もしくは圧力差を加えることによって行なわれ;
・支持体の結合は、永久的、もしくは逆に一時的であり;
・前記インゴットの残存部分から材料層を分離するための前記作業は、単独、或いは組み合わせて使用可能な、機械的または電気的な応力を加える技術、熱エネルギを供給する技術、化学エッチング作業を行なう技術のうちの少なくとも1つの技術を使用して行なわれ;
・前記インゴットの材料は単結晶であり、シリコンカーバイド、シリコン、インジウム、リン化物、ヒ化ガリウム、ゲルマニウムから選択され;
・前記支持体および前記インゴットの少なくとも一方は、絶縁体、特に酸化物または窒化物から成る層を有し;
・工程a)中に、前記未加工インゴットが少なくとも1つの厚肉部に切断され、前記前面(13)が前記厚肉部上に形成される。
本発明は、基板を製造する方法に関する。以下の明細書本文および請求の範囲の全体にわたって、用語“基板”は、一般にインゴットから生じる材料層で覆われる支持体を含む複合体を意味することは言うまでもない。前記支持体は、永久的、もしくは単に一時的な態様で前記材料層に結合する。
インゴットから生じる前記材料に関して、本発明は、単結晶材料等の高価な材料、または、欠陥密度を低くするための最適な条件下で、インゴットを徐々に延伸することによって得られる材料に対して特に適用される。
また、本発明は、機械加工および研磨に時間がかかり、処理が困難な、極めて硬質な材料にも適用することができる。
単結晶シリコンカーバイドおよび単結晶シリコンが、本発明に特に適した材料の2つの例であるが、それは、単結晶シリコンカーバイドは硬質であり、また単結晶シリコンはマイクロエレクトロニクス分野で最も幅広く使用される材料だからである。
シリコンに関しては、最も良質な単結晶シリコンを得る目的で、CZプリング(CZOCHALSKI)、或いは他の技術により得られたインゴットを使用することができる。例としては、COP(Crystal Originated Particles)型の欠陥密度が低いインゴット、あるいは酸素沈殿物の形成に影響されにくいインゴットが挙げられる。FZ型インゴットまたは“完全シリコン”型の、市販のインゴットに対応する他の品質のシリコンも考慮される。また、その欠陥密度を減少させる目的の処理、例えば当業者によく知られた、水素中での熱処理が施されたシリコンインゴットを使用してもよい。
また、リン化インジウム、ガリウム、ヒ化物、ゲルマニウムといった、支持体上に転移可能な他の単結晶材料を、例として挙げることができる。
また、用語“インゴット”が、その一般的な形状が異なる未加工材料の塊を意味することは言うまでもない。インゴットは、略円錐状の2つの端部を有する略円柱形状を成すか、もしくは例えば矩形、六角形、八角形等の非円形な断面を有し、尖端部を有する、もしくは有さない長尺な管状を成し、または略球状(“ブール”として当業者に知られている)を成し、もしくは、立方体の形態を成す場合もある。
また、前記インゴットから得られる厚肉部に本発明の方法を適用することもできることは言うまでもない。インゴットが長尺形状を成している場合には、前記厚肉部を略横方向、もしくは逆に縦方向に切断してもよい。
本発明の他の態様、目的、利点は、以下の詳細な説明を読むことにより明らかとなる。また、添付図面を参照することにより本発明を更によく理解することができよう。
図1から分かるように、出発点となる製作物は、回転軸X−X’を有する略円柱形状を成すインゴット10である。一般にインゴット10の側面11は、幾何学的に完全に一定ではない。特に、上端部領域および下端部領域12,12’(前記軸X−X’に対して)は、平坦ではなく、円錐状を成している場合もある。
前記端部領域の一方12には、“前面”と称する平坦面13を形成するための処理が施される。この処理は、最初に前記端部12を切削また切断した後、得られた平坦面13をラッピングして研磨加工することから成る(図1では、概略的に参照符号1で示す)。
有意には、面13を研磨して仕上げる工程の前または後、この面に対して化学エッチング処理を施して、機械的な材料除去工程中に損傷した領域を除去することができる。しかし、本発明を実施するために下端部12’を機械加工する必要はない。
その軸X−X’と略垂直な平面上に前記平坦面13を有するインゴット10が得られるが、必ずしもそうである必要はなく、一般にその外形は一定ではない。
インゴット10は、例えばその側面上に欠陥15を有している可能性がある(図2参照)。また、インゴット10は、それを製造するために使用された方法に応じて、厚さが約1mmから2mmの使用できない多結晶材料の脈石によって側方が取り囲まれた、例えば自然界では単結晶である有用な中心コアを有していてもよい。
本発明の方法によれば、層の転移前に、側面11または多結晶脈石のラッピングはもはや行なわれないか、或いは実質的には行なわれない。“実質的には行なわれない”という表現は、ウエハ製造中に一般に許容される直径よりも十分に大きい直径の許容誤差をもって、側面11に非常に僅かな量のラッピングを施すことができることを意味する。
一例として、直径が50mmのシリコンカーバイドのインゴットは、その測定した長さが10センチメートル(cm)に過ぎないが、直径200mmのシリコンインゴットは1.5メートル(m)から2mの長さに達する可能性がある。
その結果、前記機械加工作業(端部12を切削して前面13を研磨する作業)の後、シリコンカーバイドインゴットは、一般に本発明の方法においてはそのまま使用されるが、シリコンインゴットは、取り扱いを容易にするために長さが約5cmから50cmの複数の部分に切断される。しかし、前記部分(以下、明細書本文および請求の範囲においては、“厚肉部”と称する)を切断しても、それに比例して材料損失は少なくなる。この場合の材料損失は、ウエハ製造中において従来生じていた材料損失と同じ程度ではなく、その厚さは数百ミクロンに過ぎない。
その後、原子種(一般に、水素ガスイオンまたは水素ガスイオンとヘリウムガスイオンとの混合物)を注入する作業2がインゴット10の前面13に対して行なわれる(図3)。この作業によって材料中に脆弱領域16が形成されるため、インゴットの上端層17を後にインゴット10の残りの部分から分離できるようになる。この上端層は、前記脆弱領域16とインゴットの前面13との間に延出している。
用語“原子種を注入する”は、原子種、分子種、またはイオン種のあらゆる照射であって、照射面に対して所定の深さで前記種の濃度が最大となるように、前記種を材料中に導入できる照射のことを意味する。種は、ほぼ最大で分配されるエネルギを用いて材料中に導入される。注入は、イオンビーム注入器、プラズマイマーション注入器等を使用して行なうことができる。
有意には、注入量は1016から1018イオン/cm程度であり、注入エネルギは、数十keVから最大で1MeVで変化することが有意である。それによって注入する深さを変えることができるため、上端層17の厚さを変えることができ、当該厚さを数十分の一ミクロンから数十ミクロンにすることができる。
高いエネルギ(少なくとも1メガ電子ボルト(MeV)程度のエネルギ)で注入すると、厚さが少なくとも50μmの層17を形成することができる。この厚さであれば、層17が、その後に自立的であるためには十分である。逆に、低いエネルギ(すなわち、1MeV未満)で注入すると、支持体に対して永久的に取り付けられなければならない薄い上端層17が形成されてしまう。
注入条件は、材料の性質や想定される用途に応じて、一般的には脆弱領域16に沿う、その後の分離を最小の労力で行なうことができる態様に応じて、当業者により選択される。
その後、インゴット10の前面13に対して支持体20が結合する(図4)。
支持体20は、1つの材料層を備えていてもよく、あるいは逆に複数の重ね合わされた層を備えていてもよい。例としては、シリコン、シリコンカーバイド(SiC)、リン化インジウム(InP)、ヒ化ガリウム(AsGa)、ゲルマニウム(Ge)等の多結晶、または単結晶が挙げられる。
また、支持体20は、酸化物(例えばSiO)や窒化物(例えばSi)から成る層などの絶縁層を備えていてもよい。
また、支持体20は、当業者に知られた特定の形状を有するボスを備えるタイプの把持具であってもよい。
最後に、前記支持体20は、プラスチックおよびプラスチック材料または高分子の少なくとも一つから成るストリップや、紙から成るストリップ等のフレキシブル材料によって形成されてもよい。
支持体の厚さは、インゴット10に対する支持体の結合を容易にするため、曲げによって随意的に僅かに変形できるように選択されることが有意である。また、支持体の寸法および形状は想定される用途に応じて選択され、使用できない脈石をインゴット10が周辺に有する特定の場合には、支持体20の寸法は、インゴットの中心にある有用な材料のみが除去されるように選択される。
最終的な想定される用途に応じて、また、支持体20またはインゴット10に使用される材料の性質やコストに応じて、結合は、永久的、もしくは一時的であってもよい。当業者は最も適した技術を選択する。
以下、様々な永久的結合技術について説明する。一時的結合技術については、支持体20を分離する工程を説明する際に述べる。
結合は“ダイレクトボンディング”または“分子付着ボンディング(分子付着結合)”により、すなわち接着剤が全く使用されない“ウエハボンディング”または“ダイレクトボンディング”として、当業者に知られた技術により行なうことができる。しかし、そのような技術は、完全に平坦で研磨された被接触面を必要とする。
この種の結合は、一般に極めて清潔な環境で使用されるため、シリコンインゴットには特に最適である。
また、結合は、陽極ボンディングによって行なわれてもよい。この種の結合は、前述したダイレクトボンディング技術において必要とされるような、ある程度の表面清浄および汚染物質除去が不要であるため、シリコンカーバイド系の材料に特に適している。
当業者に知られた方法により、接着剤、ワックス、または共晶接合を使用して結合を行なってもよい。
また、インゴット10および支持体20の少なくとも一方の接触面上に、酸化物(例えばSiO)または窒化物(例えばSi)を添加もしくは形成することによって、結合を行なうこともできる。この種の結合は、絶縁基板が後に形成される際に使用される。一方、耐熱材料によって形成された中間結合層を使用して、導電性を有する基板を得ることができる。
これらの結合技術については、文献“半導体ウエハボンディング”(サイエンス・テクノロジー、Q. Y. TongおよびU. Gosele著、ワイリー・インターサイエンス・パブリケーションズ)に記載されている。
図5に示す第1の変形例においては、インゴット10の前面13と接触する支持体20の面の外形21が前記前面13の外形14内に収められる。また、この円形の支持体20は、正方形、長方形、または外形14内に収まるあらゆる形状でよい。したがって、インゴット10を直径に合わせて研削する必要がない。
図6に示す第2の変形例においては、前面13に接触する支持体20の面の外形21の一部のみが、前記前面13の外形14内に収められる。
一例として、この支持体20は長方形であってもよく、またインゴット10の直径よりも長い長さを有する。外形21は、2つの部分、すなわちその外形がインゴット10の前面13の外形14内に収まる第1の部分210(この場合、2つの平行なライン)と、その外形が前記外形14の外側に位置する第2の部分210’とに分けられる。
その後、支持体20と結合したインゴットの上端層17の一部170を分離する作業3が行なわれる(図7参照)。
この作業は、前記部分170を脆弱領域16で分離させることができる作用を前記支持体20に対して加えることにより行なわれる。
分離は、単独、又は組み合わせて使用できる以下の技術、すなわち機械的な応力(支持体をインゴットから切り離す剪断応力、張力、圧縮力、超音波等)または電気的エネルギから生じる応力(静電気または電磁場を加える)を加える技術、あるいは、熱エネルギを供給する(マイクロキャビティ内で圧力を増大させる放射、対流、伝導)技術等のうちの、少なくとも1つにより行なわれる。
熱エネルギは、電磁場、電子ビーム、熱電加熱、低温流体、過冷却液体等を加えることによって得ることができる。
また、分離は、例えば当業者に知られた方法での化学エッチング工程、すなわち、注入領域を攻撃して特に破壊する化学溶液を使用するエッチング工程等の化学的処理を加えることにより行なうことができる。
また、分離は、前述した複数の分離技術を組み合わせることによって行なうこともできる。
図7は、上端層17の一部170がインゴット10から分離することにより支持体20の外形(図4および図5においては円形)に合った適切なサイズに自動的に切断される(すなわち、自己定義される)状態を示す。この工程によれば、冒頭で説明したその付随する欠点を伴いつつも、特に、前述した一連の作業の前にインゴット10の周側面11を切断する必要性を無くして、支持体の形状に適合させることができる。
支持体20が円形の外形を有する、よくあるケースにおいては、インゴットを“直径に合わせて”研削する工程が不要となる。すなわち、完全な円柱のインゴットを機械加工することから成る工程が不要となる。
支持体20の外形が、部分的にインゴット10の外形を超える場合(図6参照)、インゴット10の上端層は、前記インゴットの残りの部分から離脱することにより、外形14内に収まる外形21の部分210で自動的に自己定義され、インゴットを直径に合わせて研削する必要もなくなる。
次に、支持体20に結合した、自己規定された層170から成る基板30が得られる。
ウエハボンディング、共晶接合、または接着結合やワックス結合等の前述した永久的結合技術のうちの幾つかは、例えば層170を他の支持体または基板へ転移させるために支持体20を層170から分離できる事後の処理(化学的処理、熱処理等)を加えることにより、一時的結合技術となり得る。
なお、支持体20が把持具である場合には、圧力差(吸引力)を加えること、或いは静電気力を使用することにより結合が行なわれる。これらの技術も一時的結合技術である。
その後、リング状の材料170’が存在する場合には、このリング状の材料170’を除去するための簡単な仕上げ処理を行なってもよい(図8参照)。このリングは、支持体20を使用して薄い層170が除去された後にインゴット10の表面上に残るものである。
用語“リング”170’は、薄層170を除去した後に残る上端層17のあらゆる残留物を意味するよう、広義に解釈されなければならない。このリングはあらゆる非環状の形状であってよく、また、単純に膨張した膜の形態を成すものでもよい。
原子種の注入エネルギに応じて、すなわち、薄層170およびリング170’の厚さに応じて、この仕上げ処理は、光研磨や単純なブラシ研磨により、あるいは、熱エネルギを加えることにより行なうことができる。この仕上げ工程は、前面13を新たな支持体20に対して結合できるようにする。しかし、この仕上げ工程は常に必要とは限らず、当業者は体系的に、もしくは層除去工程のサイクルを再開する前に、仕上げ工程を行なうことを決定する。
図3,4,7、および随意的には図8に示す工程は、所望の場合、インゴット10が使い果たされるまで数回繰り返してもよい。
以下に、本発明の方法の幾つかの実施例について説明する。
しかし、本発明は、これらの実施例に限定されない。本発明は、一般に、光学分野、電子工学分野、光電子工学分野で基板を製造するために使用される材料、特に半導体材料から成るインゴットに対して適用できる。
単結晶シリコンカーバイドインゴット10が、使用された。その周囲には、使用される成長方法に固有の多結晶脈石が存在していた。インゴットは、直径約60mm、および50mm程度の長さを有していた。インゴットは、想定される用途に応じて当業者が使用する種類である場合、ポリタイプ4Hまたは6Hから成るものでもよい。
その後、研磨仕上げ工程に伴って行なわれる、図2に示す切断作業およびラッピング作業をインゴットに施した。
機械的な材料除去工程中に損傷した領域を除去するため、研磨仕上げ工程に先立ち、化学攻撃の工程が好適に行われた。主として、この化学攻撃の工程中には、10μmの材料が除去された。
インゴットの面13は、ポリタイプに応じて結晶面と略平行(ポリタイプ6H、軸上)になるように、あるいは、あえて数度だけ方向がずらされる(ポリタイプ4Hの場合、通常は、例えば8°だけずらされる(これを“8°軸外”と称する))ように選択される。これは、対応する結晶面を決定する作業を意味する。
その後、原子種を注入する作業2を行なった(図3参照)。この実施例において、原子種はHイオンであった。これらの原子種は、1μmを超える厚さの上端層17を形成するために、200キロ電子ボルト(keV)のエネルギを用いて注入された。8×1016/cm程度の注入量が、使用された。
1μm厚のSiO層でコーティングされた厚さが200μmのCVD(化学蒸着法)によって得られる多結晶シリコンカーバイド支持体20が、インゴットの前面13に対して結合され、ここではSiO層が前記インゴットと接触している。この支持体は、直径が50mmであり、前面13に対して略中心に位置決めされた。
結合は、ダイレクトボンディングまたはウエハボンディング(Goseleによる先に引用した文献を参照)によって行なわれた。結合の直前に、接触する各面を有意に清浄して僅かに研磨することにより、研磨中、わずか数十分の1ナノメートルの厚さを除去した。
900℃で2時間、脆弱領域16に沿って分離を行なった。分離中、支持体20の直径にほぼ対応する直径(すなわち約50mm)を有するディスク170が、インゴット10から除去されて前記支持体に転移する。図7に示すように、幅が約5mmの相補的な環状リング170’がインゴット10上に残った。
支持体20とインゴット10から除去された単結晶SiCから成る層170とSiOから成る中間層とによって構成された複合体には、その後、一連の仕上げ工程が施された。これらの仕上げ工程は、単結晶基板の単結晶SiC層の粗さ及び層質を回復させるという様々な目的で行なわれたが、結合界面を補強するためにも行なわれた。仕上げ工程としては、酸化、もしくは酸化しない熱処理、化学エッチング工程、仕上げ研磨工程を挙げることができる。
その後、僅かに短くなる点以外は図2のインゴットと同様のインゴットを形成するため、図8に示すように、インゴット10に仕上げ工程を施した。この仕上げ工程は、熱処理工程、化学エッチング工程、研磨工程を含んでいてもよい。例えば研磨が仕上げ工程である場合、この仕上げ研磨中に除去される材料は、前述した方法を使用して最初の層の除去のために面13を準備することを目的とする、インゴットの予備的な準備中に使用されるラッピング工程および研磨工程に対応する材料よりも著しく少ない。除去される厚さが1.5μm程度である場合には、3μmの材料を除去する仕上げ工程で十分である。
前述した方法の様々な工程を、後に多数回繰り返した。除去工程の回数に対する理論的な限界は、インゴット10の塊全体を完全に使い果たす回数である。実際には、このサイクルは、残存する厚みが薄くなりすぎる前、すなわち、インゴットの残存部分の硬さを確保できなくなる前に中断される。この点において、200μm未満が、かかる厚みの妥当な限界である。
本実施例は、実施例1を再現するものであるが、インゴット10を単結晶シリコンとした点が異なっている。このインゴットは、300mmよりも僅かに大きい直径、すなわち約310mmの直径を有するとともに、結晶方向が<100>であり、円錐状の端部を無視した長さが1.2mであった。このインゴットは、CZ(CZOCHALSKI)プリング等の任意の周知の技術を使用して得ることができた。
図2に示すように、このインゴット10にも、円錐端部12,12’の除去を目的とする切断作業と、基板の直径のための許容誤差を定める通常の基準よりも大きい直径許容誤差をもって、約300mmの直径を有する円柱体を形成するための旋削作業とが施された。302mm±1mmの直径、すなわち僅かに不規則な直径が得られた。
また、先の実施例とは異なり、このインゴット10には、それぞれが20cm程度の長さを有する6個のインゴット部分を形成するための分割作業も施される。その後、各インゴット部分をラッピングし、その端部を研磨することにより、図2のインゴットに相当する6個のインゴット部分を得た。最後に、ラッピングまたは切断により損傷した領域に対応し得る80μmのシリコンを除去する目的で、最後の研磨の直前に化学エッチング工程を行なった。
この場合も先と同様に、1.5μm厚の上端層17を形成するために200keVのエネルギでHイオンの注入を行なった。8×1016/cm程度の注入量が使用された。
この実施例における支持体20は、0.4μm厚の酸化物層を形成するためにその表面上で熱酸化された300mmCZ型シリコン基板であった。ここで、かかる熱酸化物は、絶縁体上にシリコンが形成される構造(“SOI”型構造)を形成する必要性のために存在している。
結合は、ダイレクトボンディングまたはウエハボンディング(Goseleによる先に引用した文献を参照)によって行なわれた。結合の直前に、当業者に周知の技術のうちの1つを使用して、接触する各面を清浄した。
500℃で2時間行なわれる熱処理を加えることにより、注入された領域に沿って分離を行なった。分離中、支持体の直径にほぼ対応する直径(すなわち、約300mm)を有するディスクがインゴットから除去されて、支持体20に転移された。その後、図7に示すように、インゴットの正確な直径および支持体20の縁部の多少の丸みを帯びた形状に応じた、数ミリメートル程度の幅を有する相補的なリングがインゴット上に残った。
SiOの形態を成す0.4μm厚の絶縁体上に、1.5μm厚のシリコンを形成することによって特徴付けられる、直径300mmのSOI型構造が得られた。
生産性を向上させるため、この方法をインゴット部分の両端に適用することが想定された。2つの端部のそれぞれは、連続的、もしくは付随的に注入されて支持体20と結合し、分離工程及びそれぞれの新たなサイクルのための仕上げ工程が施された。
実施例3は、実施例2を再現するものであり、実施例3では、インゴット10は50mm程度の厚さを有する24個の部分に切断された。
本実施例では、切断作業、研削作業、研磨作業に伴う材料の損失が、わずか6個のインゴット部分が切断された、実施例2よりも大きいことが考えられる。一方で、より多くのインゴット部分が得られたため、作業を平行して行なうことができた。
本実施例は、実施例3を再現するものであるが、支持体20が、実施例3のように永久的かつ完全に結合するのではなく、一時的な支持体として作用する点が異なっている。
注入においては、H型の原子種が使用された。注入パラメータは500keVのエネルギおよび1.2×1017/cmの量であった。これらの条件下で除去された層17の厚さは、約4μmから5μmであった。
この場合も同様に、熱酸化物層でコーティングされた直径300mmのCZシリコンウエハによって構成された支持体20とインゴット10の前面13との間の結合は、溶融温度が比較的低い可逆接着剤、または可逆ワックスによって行なわれた。一般に、溶融温度が70℃から120℃の範囲のワックスが使用された。かかるワックスは当業者には周知である。
本実施例は、分離が異なっており、インゴットの残存部分から支持基板20を離間させる目的で機械的な力を加えることにより分離を行なった点で、先の実施例と異なっている。この強制的な分離は、注入により脆弱化された界面に沿って行なわれた。これらの機械的な応力を加える1つの手段は、例えば、前面13と支持体20との間の接合部に形成された隙間に、ブレードまたは空気ジェットまたは加圧水を挿入することから成っていた。
最初に、ワックスを施す前に、脆弱化された状態を促進させる目的で、特に注入された領域内でマイクロキャビティを成長させることにより、熱処理を有意に行なうことができた。この際には、450℃程度の温度が推奨される。
分離後、ワックス層により支持体20と結合した層17は、ダイレクトボンディング技術を使用して、例えばシリコンによって形成された第2の直径300mmの支持体と密に接触している。一般にこの第2の結合は、図7の分離工程の後で、かつそれ自体が永久的である前記第2の支持体との接触前に、0.1μmの層17を除去する光研磨によって促進させることができる。
最後に、ワックスの溶融温度を超える温度で熱処理することにより、層17を支持体20から解放させた。その後、層17上に残存するワックス残留物を除去するため、溶媒を使用する洗浄を行なってもよい。
実施例5は、実施例2および実施例4の注入パラメータを、以下の相違点をもって再現するものである。
最初に、この場合の目的は、5cm程度の幅のプラスチックストリップに転移する少なくとも50cmの長さの単結晶シリコンから成るストリップを形成することであった。
この目的のため、X−X’軸と平行に縦方向にシリコンインゴットを切断して、この面に沿ってラッピングすることで複数のスラブを得た。これらのスラブは、スラブが(X−X’軸に近い)インゴットのコアから除去されたか、或いはインゴットの端部から除去されたかどうかに応じて異なる約305mmから約100mmの範囲の幅と、1cm程度の厚さと、1.20m程度の長さとを有する直方体の形態を成している。
それらの各スラブには、実施例4と同様の条件下で注入が施されるとともに、約450℃でアニーリング処理が施された。
結合は、接着剤が塗布されたプラスチック支持ストリップによって構成された接着ストリップを加えることにより行なわれた。
分離は、インゴットから形成されたスラブから前記接着ストリップを分裂することによって行なわれた。その後、同じスラブにおいて、また、1つの注入工程において、複数の接着ストリップ片を前記ウエハ上に並べることにより、複数のストリップ部分を除去することができた。この場合、ストリップ部分の幅は、加えられた接着ストリップの幅によって規定された。
実施例6は以下の相違点をもって実施例3を再現する。
本実施例の目的は、六角形状を成す複数のシリコンチップが転移された、直径が10mmの永久的なプラスチック支持体を備える完成基板を形成することであった。
そのような多数の六角形は、100mm、125mm、150mm、200mm、更には300mmであってもよいシリコンインゴットの直径に応じて、シリコンインゴットの表面上に収めることができた
ここで想定されたシリコンインゴット10は、100mmの直径を有していた。
インゴットの前面13に注入するための工程の後、450℃で熱処理が行なわれ、一時的な支持体20が前記前面13に対して加えられた。
この一時的な支持体20は、六角形のボスと、ボスで負圧を形成して前記ボスとインゴットの前面13の一部との間に一時的な結合を形成することができる吸引装置とが設けられたツールであった。この結合は、吸引を停止することにより結合を断ち切ることができる点で一時的であった。
吸引を開始した後、ツールは、六角形シリコンチップをインゴットから引き裂くことにより除去することができた。その後、ツールは、前記シリコン六角形を運ぶことができるとともに、プラスチックによって形成され、最終的な組み立てのために既に接着剤がコーティングされた永久的な支持体に前記シリコン六角形を接触させる。最後に、ツールとシリコン六角形との間の吸引結合が解放された。
その後、例えば研磨によりインゴットの面13に仕上げを施す必要が生じる前に、インゴットの面13から六角形除去作業を複数回繰り返すことができた。この目的のため、六角形のボスの寸法は、このボスが各層17から複数の六角形チップを、一度に有意に除去できるように設定された。
本発明の方法の実施において使用される一工程を概略的に示す図。 本発明の方法の実施において使用される一工程を概略的に示す図。 本発明の方法の実施において使用される一工程を概略的に示す図。 本発明の方法の実施において使用される一工程を概略的に示す図。 本発明の変形実施例を示す概略平面図。 本発明の他の変形実施例を示す概略平面図。 本発明の方法の実施において使用される一工程を概略的に示す図。 本発明の方法の実施において使用される一工程を概略的に示す図。
符号の説明
10 インゴット
13 前面
16 脆弱領域
17 上端層
20 支持体
30 基板

Claims (21)

  1. 光学、電子工学、または光電子工学における基板(30)を製造する方法であって、半導体材料の層(170)を支持体(20)上に転移させることによって基板(30)を製造する方法において、
    a)前記層(170)を形成する材料から成る未加工インゴット(10)上に“前面”(13)と称する平坦な面を形成する作業を行なう工程であって、前記インゴットの側面(11)のラッピングは行なわれないか、或いは実質的に行なわれない工程と、
    b)前記インゴット(10)の前記前面(12)の下側に制御された平均注入深さまで原子種を注入(2)して、前記注入深さの近傍に位置し、前記インゴット(10)の上端層(17)を画定する脆弱領域(16)を形成する工程と、
    c)支持体(20)を前記前面(13)に対して結合する工程であって、前記支持体(20)の外形(21)は、前記前面(13)の外形(14)より小さく、且つ、前記支持体(20)は、その外形(21)が、前記未加工インゴット(10)の前記前面(13)の外形(14)内に収まるように結合する工程と、
    d)前記脆弱領域において、前記インゴット(10)から、前記支持体(20)に結合した前記上端層(17)の部分(170)を直接的に分離して、前記基板(30)を形成する工程と、
    e)前記作業のサイクルを、工程b)から少なくとも1回再開する工程と、
    を備えることを特徴とする方法。
  2. 前記未加工インゴット(10)は、回転軸X−X’を有する円柱形状をなしており、平坦な前記前面(13)は前記回転軸X−X’と垂直である、ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
  3. 前記支持体(20)に結合した部分(170)が除去された上端層(17)の仕上げ工程を含み、前記仕上げ工程は、ステップd)の後で、その後の作業サイクルのステップb)を開始する前に不定期に行なわれるとともに、前記支持体(20)に転移されなかった上端層(17)の材料から成るリング(170’)を除去することにより、新たな支持体(20)に対して結合可能な新たな前面(13)を得ることから成ることを特徴とする、請求項1又は請求項に記載の方法。
  4. 前記支持体(20)に結合した部分(170)が除去された上端層(17)の仕上げ工程を含み、前記仕上げ工程は、ステップd)の後で、その後の作業サイクルのステップb)を開始する前に体系的に行なわれるとともに、前記支持体(20)に転移されなかった上端層(17)の材料から成るリング(170’)を除去することにより、新たな支持体(20)に対して結合可能な新たな前面(13)を得ることから成ることを特徴とする、請求項1又は請求項に記載の方法。
  5. 前記前面(13)を形成する前記作業は、前記インゴット(10)を切断してラッピングする作業(1)を含むことを特徴とする、請求項1乃至請求項のいずれかに記載の方法。
  6. 前記注入作業(2)は、前記支持体(20)上に転移された上端層(17)の部分(170)が自立的であるために十分な厚さを有するように高いエネルギで行なわれることを特徴とする、請求項1乃至請求項のいずれかに記載の方法。
  7. 前記支持体(20)は、シリコン、シリコンカーバイド、リン化インジウム、ヒ化ガリウム、ゲルマニウムから選択された単結晶材料または多結晶材料から成る少なくとも1つの層を備えることを特徴とする、請求項1乃至請求項のいずれかに記載の方法。
  8. 前記支持体(20)が、プラスチックおよびフレキシブル材料の少なくとも一方によって形成されることを特徴とする、請求項1乃至請求項のいずれかに記載の方法。
  9. 前記支持体(20)が、把持具であることを特徴とする、請求項1乃至請求項のいずれかに記載の方法。
  10. 前記支持体(20)が、分子結合によって結合することを特徴とする、請求項1乃至請求項のいずれかに記載の方法。
  11. 前記支持体(20)が、共晶接合によって結合することを特徴とする、請求項1乃至請求項のいずれかに記載の方法。
  12. 前記支持体(20)は、接着剤を塗布することによって結合することを特徴とする、請求項1乃至請求項のいずれかに記載の方法。
  13. 前記支持体(20)は、ワックスを塗布することにより結合することを特徴とする、請求項1乃至請求項のいずれかに記載の方法。
  14. 静電気力を加えることにより結合が行なわれることを特徴とする、請求項に記載の方法。
  15. 圧力差を加えることにより結合が行なわれることを特徴とする、請求項に記載の方法。
  16. 前記支持体(20)が永久的に結合することを特徴とする、請求項1乃至請求項及び請求項10乃至請求項13のいずれかに記載の方法。
  17. 前記支持体(20)が一時的に結合することを特徴とする、請求項1乃至請求項15のいずれかに記載の方法。
  18. 前記インゴット(10)の残存部分から材料層(170)を分離するための前記作業(3)は、単独、或いは組み合わせて使用可能な、機械的または電気的な応力を加える技術、熱エネルギを供給する技術、化学エッチング作業を行なう技術のうちの少なくとも1つの技術を使用して行なわれることを特徴とする、請求項1乃至請求項17のいずれかに記載の方法。
  19. 前記インゴット(10)の材料は単結晶であり、シリコンカーバイド、シリコン、インジウム、リン化物、ヒ化ガリウム、ゲルマニウムから選択されることを特徴とする、請求項1乃至請求項18のいずれかに記載の方法。
  20. 前記支持体(20)および前記インゴット(10)の少なくとも一方は、絶縁体、特に酸化物または窒化物から成る層を有することを特徴とする、請求項1乃至請求項19のいずれかに記載の方法。
  21. 工程a)中に、前記未加工インゴットが少なくとも1つの厚肉部に切断され、前記前面(13)が前記厚肉部上に形成されることを特徴とする、請求項1乃至請求項20のいずれかに記載の方法。
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