JPH0747644A - 被覆塩化ビニール系樹脂シートの接合シート及びその接合方法 - Google Patents

被覆塩化ビニール系樹脂シートの接合シート及びその接合方法

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JPH0747644A
JPH0747644A JP5194594A JP19459493A JPH0747644A JP H0747644 A JPH0747644 A JP H0747644A JP 5194594 A JP5194594 A JP 5194594A JP 19459493 A JP19459493 A JP 19459493A JP H0747644 A JPH0747644 A JP H0747644A
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sheet
vinyl chloride
chloride resin
sheets
joining
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JP5194594A
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Takeo Matsunase
武雄 松名瀬
Koji Watanabe
幸二 渡辺
Shinji Sasaki
伸治 佐々木
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Toray Industries Inc
Original Assignee
Toray Industries Inc
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Publication date
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29CSHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
    • B29C66/00General aspects of processes or apparatus for joining preformed parts
    • B29C66/70General aspects of processes or apparatus for joining preformed parts characterised by the composition, physical properties or the structure of the material of the parts to be joined; Joining with non-plastics material
    • B29C66/71General aspects of processes or apparatus for joining preformed parts characterised by the composition, physical properties or the structure of the material of the parts to be joined; Joining with non-plastics material characterised by the composition of the plastics material of the parts to be joined

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Abstract

(57)【要約】 【目的】 塩化ビニール系樹脂からなるベースシートの
少なくとも片面を非塩化ビニール系樹からなる被覆層で
被覆した被覆シート同士が高い強度で接合された接合シ
ート、及び前記被覆シート同士を効率よく高強度に接合
可能にする接合方法を提供する。 【構成】 塩化ビニール系樹脂のベースシート1a,2
aの少なくとも片面に非塩化ビニール系樹脂の被覆層1
b,2bを設けた被覆シート1,2が少なくとも2枚接
合し合う接合シートSであって、該被覆シート1,2の
少なくとも一方の前記被覆層1b,2bが前記接合部A
で少なくとも一部除去され、該除去部分において前記ベ
ースシート1a,2a同士が結合している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、塩化ビニール系樹脂
(以下、塩ビ系樹脂と称する)からなるベースシートの
少なくとも片面に非塩化ビニール系樹脂(以下、非塩ビ
系樹脂と称する)からなる被覆層を設けた被覆シート同
士の接合シート及びその接合方法に関する。
【0002】
【従来の技術】塩ビ系樹脂からなるシートは、成型性が
良く、柔軟で使い易いため、建築分野、土木分野、産業
資材分野、運送・倉庫分野、農業、漁業分野、スポーツ
分野、マリーン分野、家庭用用品分野等において、膜
材、各種テント、倉庫用テント、屋根材、娯楽施設用簡
易ドーム、農業用・花壇用ハウス、運送車用幌シート等
の広い用途で使用されているが、防汚性や耐候性等の実
用性に劣る欠点があった。
【0003】この欠点を解消する対策として、特公平4
−28225号公報には、塩ビ系樹脂シートの表面に各
種樹脂やそのフィルムからなる被覆層を設けた被覆シー
トが提案されている。しかしながら、これら被覆層は、
一般に防汚性や耐候性等に優れたフッ素系、シリコーン
系、ポリエステル系、ポリオレフィン系樹脂等が使用さ
れているので、その被覆層表面の接着性が低く、2枚以
上の被覆シート同士を接合する場合には高い接合強度を
得ることができなかった。
【0004】上記接合対策として、種々の接着剤の開発
が試みられたが、いずれも長期間の使用や、接合部に熱
と荷重が加わる夏の炎天(高温)下での使用によってク
リープを生じ、接合部から外れ、剥離、破断等が生じる
という問題があり、本質的な解決をみるに至っていな
い。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、塩ビ
系樹脂からなるベースシートの少なくとも片面を非塩ビ
系樹脂からなる被覆層で被覆した被覆シート同士が高い
強度で接合された接合シートを提供することにある。ま
た、他の目的は、前記被覆シート同士を効率よく、高強
度に接合可能にする接合方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】このような目的を達成す
る本発明は、塩ビ系系樹脂からなるベースシートの少な
くとも片面に非塩ビ系系樹脂からなる被覆層を設けた被
覆シートが少なくとも2枚接合し合う接合シートであっ
て、前記被覆シートの少なくとも一方の前記被覆層が前
記接合部において少なくとも一部除去され、該除去部分
において前記ベースシート同士が結合していることを特
徴としている。
【0007】本発明の接合方法は、塩ビ系系樹脂からな
るベースシートの少なくとも片面に非塩ビ系系樹脂から
なる被覆層を設けた被覆シートを少なくとも2枚接合す
るに当たり、前記被覆シートの少なくとも一方の前記被
覆層の少なくとも一部を物理的に除去し、該除去部分に
おいて前記ベースシート同士を直接接合することを特徴
としている。
【0008】このように接合部において、被覆塩ビ系樹
脂シートの被覆層の少なくとも一部を除去し、接着性に
優れた塩ビ系樹脂のベースシート面同士を直接接着する
ため、被覆層の種類や構成に関係なく強固に接合するこ
とが可能になる。しかも接合部に被覆層が存在しないた
め、熱クリープによって外れることがなく、長期間の使
用や高温条件下の使用にも十分耐える接合シートにする
ことができる。
【0009】また、本発明の接合方法においては、ナイ
フ状の刃や突起物を有する擦過体を摺動もしくは回転さ
せ、切削、研磨又は穿孔手段により、ベースシートを損
傷することなく、被覆層を確実、かつ均一に除去するこ
とができるので、強固に接合することが可能になる。す
なわち、塩ビ系樹脂そのものは良好な接着性を有してい
るため、被覆層を除去し、塩ビ系樹脂面同士を直接接着
させることができれば、強固に接合することが可能であ
る。これら被覆層は、一般に上記のごとく、ナイフ状の
刃や突起物を有する擦過体で擦過することにより除去可
能である。しかしながら、フッ素系、シリコーン系、ポ
リエステル系、ポリオレフィン系樹脂等の被覆層は、例
えば平行移動型のナイフ付き切削機等で除去しようとす
ると、ナイフが滑るため、ベースシートを損傷し易く、
均一に除去することが難しく、また、研磨機等で除去し
ようとすると、ベースシートの塩ビ系樹脂が軟質系であ
ることが多いため、被覆層をしっかりと固定できず、振
動が発生して均一な研磨を困難にする場合がある。しか
も、この場合、研磨された被覆層が研磨機の表層の砥石
粒に混入して滑りを増大させるので、研磨効率の低下を
避けられない。このような場合に、突起物からなる切
削、研磨又は穿孔手段は、上記問題を解決する上で有効
なのである。
【0010】図1,図2,図3,図4,図5,図6及び
図7は、それぞれ本発明の接合シートの接合部分を示し
ている。これらの図において、1,2は被覆シートであ
り、それぞれ塩ビ系樹脂からなるベースシート1a,2
aに非塩ビ系樹脂からなる被覆層1b,2bがコーティ
ングされている。このうち、図1の例ではベースシート
1a,2aに被覆層1b,2bが直接接着しているが、
図2〜図4の例では、接着剤層1c,2cを介して接着
されている。しかも図4では、ベースシート1a,2a
の両面に被覆層1b,2bが設けられている。
【0011】図5,図6及び図7は、シート1とシート
2との接合の仕方を変更した例を示している。上述した
2枚の被覆シート1,2の端部同士を接合した接合シー
トSにするに当たり、図1の例では、被覆シート1の一
端の非被覆面(裏面)側のベースシート1a面と、被覆
シート2の一端の被覆層2bの除去により露出させたベ
ースシート2a面とが融着により直接接合して一体化さ
れている。この接合部Aは、接着性に優れた塩ビ系樹脂
面同士の接合により形成されているため強固である。
【0012】図2の例は、図1の場合と同様に、被覆シ
ート2の被覆層2bを接着剤層2cと共に除去して接合
され、一体化されている。この接合部Aも接着性に優れ
た塩ビ系樹脂同士が接合しているため、接合強度を十分
に高いものにすることができる。図3の例は、図2と同
じ被覆シート1,2を相互に接合した例であるが、被覆
シート1の一端の被覆層1bを接着剤層1cと共に一部
だけそれぞれ除去してベースシート1aまで貫通させ、
このベースシート1aの露出面と被覆シート2のベース
シート2aとを直接接合したものである。この例では、
接合部Aで接合しているベースシート1a,2a同士は
一部に過ぎないが、塩ビ系樹脂面同士が接合するため十
分強固な接合強度を得ることが可能である。
【0013】図4の例では、被覆シート1,2の一端の
接着剤層1c,2cと被覆層1b,2bをそれぞれ除去
してベースシート1a,2aを露出させ、これらベース
シート1a,2a同士を融着により直接接合したもので
ある。この場合も、接合部Aは、塩ビ系樹脂面同士が接
合しているため、高い接合強度を得ることができる。図
5の例では、除去部分の深さeを図1や図2の場合より
も深くし、被覆層2bの厚さ以上にした例である。この
ように除去部分eを深くすることにより接合シートSの
接合部Aにおけるはみ出し部分の高さxが低くなり、仕
上がりの平面性が向上し、被覆層2bの除去ミス等がな
いので外観の綺麗な強固な接合が可能になる。
【0014】図6の例では、接合部Aにおいて被覆シー
ト1の端部fのベースシート1aの一部を除去し、該端
部fを被覆シート2の被覆層2b表面に覆いかぶさるよ
うにしたものである。この例では接合部の継ぎ目を覆う
ことによって外観を美しくできるだけでなく、接合部か
らの割れ等による防水性能の低下を防止することが可能
である。
【0015】図7の例では、被覆シート1,2を接合す
るとき、熱と圧力を加えて溶融した塩ビ系樹脂をはみ出
させ、このはみ出し部分gの大きさを、前記被覆シート
1と2の端部の接合部の大きさを小さくした場合を示
す。上記はみ出し部分gを形成することによって接合力
を増大することができる。このはみ出し部分g’を大き
くすれば、接合力はより一層増大するが、接合部Aの外
観を悪化させないためには、被覆シート1と2の端部の
除去部分より小さくするのがよい。
【0016】本発明で使用する被覆シートのベースシー
トは、塩ビ系樹脂であればよく、特に限定されるもので
はないが、好ましくは各種の繊維補強材で補強した軟質
塩化ビニル樹脂からなるものがよい。また、ベースシー
トはフィラー等を充填した塩ビ系樹脂から構成してもよ
い。このベースシートの厚さは、厚くすれば柔軟性がな
くなり、薄くすれば強度がなくなるので、その使用目的
によって0.02〜8mm程度のものを使いわけるのが
よい。通常は0.3〜3mm程度である。
【0017】被覆シートの被覆層は、特に限定されるも
のではなく、公知の被覆塩ビ系樹脂シートに使用されて
いる各種の素材を使用することができる。好ましくはフ
ッ素系、シリコーン系、ポリエステル系、ポリアクリル
系、ポリオレフィン系樹脂から形成したものがよい。被
覆シートの汚れ防止や耐候性の向上の上からは、不活性
な性質を持つフッ素系樹脂やシリコーン系樹脂が好まし
い。さらに被覆層は、上記樹脂を塗装により形成したも
のに限られるものではなく、フィルムや樹脂含浸繊維シ
ートの接着により形成したものであってもよい。また、
被覆層はベースシートの片面に設けてあってもよいし、
両面に設けてあってもよい。また、単層であってもよい
し、複層であってもよい。さらに単一の樹脂成分でもよ
いし、複数の樹脂成分からなる混合物であってもよい。
この被覆層の厚さは数μm〜1mm程度にする。通常は
2〜200μmであればよい。
【0018】また、ベースシートと被覆層とを接着剤に
より接合する場合の接着剤としては、シリコーン系、ポ
リエステル系、ポリアクリル系、ポリオレフィン系、メ
ラミン系、エポキシ系、ポリイソシアネート系、ポリウ
レタン系、ポリアミド系、ポリフェノール系、ポリエチ
レンイミン系、ポリイソプレン系、塩化ビニール系及び
塩化ビニリデン系樹脂を主成分とする接着剤を挙げるこ
とができる。これら接着剤は被覆層の種類に応じて適宜
選択して使用するようにする。
【0019】上述した2枚の被覆シートの接合方法は、
まず互いに接合する領域における被覆層を一部又は全部
除去し、ベースシートを露出させるようにしなければな
らない。被覆層の除去は、化学的処理でなく物理的処理
で行う。その物理的除去処理は、ナイフ状の刃又は突起
物を有する擦過体を摺動もしくは回転させ、切削、研磨
又は穿孔手段によって行うのがよい。物理的除去手段と
して突起物を有する形態とすることにより、フッ素系、
シリコーン系、ポリエステル系、ポリアクリル系、ポリ
オレフィン系樹脂等からなる滑り易い被覆層を、ベース
シートを損傷しないで均一に除去することができる。
【0020】この突起物を有する除去手段としては、針
状、爪状、刃状等を有する摺動もしくは回転型の切削
機、研磨機又は穿孔機を挙げることができる。この突起
物を有する除去手段による被覆層の除去は、次のように
して行うのがよい。まず、針状等の突起物を持つ切削機
又は研磨機により、予め被覆シートの被覆層に粗めに引
掻き傷を付けながら部分的に除去したり、穿孔機に取り
付けられた針状〜爪状の突起で除去することにより、ベ
ースシートを傷付けることなく被覆層を均一に除去する
ことができる。このように被覆層の除去によって露出し
たベースシートの表面は、その使用目的に応じて細かい
砥石粒のグラインダー、サンドペーパー、ベルトペーパ
ー、ワイヤブラシ等の研磨機を用いて研磨し仕上げを行
うとよい。
【0021】或いは被覆シートの被覆層を、上述した穿
孔機の針状や爪状で穴を開けて部分的に破壊した後、そ
の部分破壊された被覆層を細かい砥石粒のグラインダ
ー、サンドペーパー、ベルトペーパー、ワイヤブラシ等
の研磨機で仕上げるようにしてもよい。このように穿孔
機と研磨機とを併用することにより、被覆層を均一、か
つ効率よく除去することができる。
【0022】さらに本発明においては、上記被覆層除去
時に飛散する被覆層を吸引しながら行うことが望まし
い。被覆層除去時に、塵埃状になって残存する被覆層を
上記のごとく吸引除去することによって、被覆層が溶融
したり、静電気を帯びたりして思わぬトラブルの原因に
なったり、除去深さの精度が低下したりするのを避ける
ことが可能になる。
【0023】本発明において、被覆シートの被覆層の除
去の程度は2枚の被覆シートの接合部分の大きさ(幅)
やその用途により異なる。接合部分における被覆層は、
全部を除去するのが望ましいが、一部だけであってもよ
い。補強繊維成分が入っているベースシートの場合は、
その被覆層除去時にベースシートを損傷しないようにす
ることが望ましい。この損傷防止の上からは、ナイフや
通常の切削機を用いて除去するよりも、穿孔機により部
分除去するのがよい。
【0024】本発明の接合方法において、被覆シートは
冷却しながら、その被覆層を除去することが好ましい。
シートの冷却温度は50℃以下、好ましく30℃以下に
するのがよい。この冷却により、塩ビ系樹脂からなるベ
ースシートを硬くし、被覆層をベースシートに対してし
っかりと固定できるため、除去操作中の被覆層の振動を
抑制して研磨や穿孔を容易にすることが可能になる。ま
た、被覆層除去時の振動に起因する発熱が抑制されるた
め、耐熱性の低い軟質塩ビ系樹脂からなるベースシート
の熱変形や熱劣化を抑制することができる。
【0025】このように被覆層の除去により塩ビ系樹脂
面が露出した被覆シートは、その被覆層の材質に関係な
くベースシート同士を直接接着させることにより強固に
接合することが可能である。接合手段としては、熱融着
が望ましいが、接着剤によってもよい。好ましくは熱風
法や高周波ウェルダー法等の熱接着により接合するのが
よい。
【0026】この接合において、通常は図1、図2のよ
うに被覆層2bだけが除去されるが、好ましくは図5の
ごとく、除去部分の深さ(被覆層を含む)eを被覆層2
bの厚さの1.5倍以上にするのがよい。このように除
去部分の深さeを大きくすることによって、接合部Aの
段差がなくなり、外観の美しい接合シートを得ることが
できる。また、接合強力の高いシートを必要とするとき
は、図1、図2のように、被覆層が残り易い被覆層の除
去でなく、図5のように除去部分を深くし、ベースシー
ト2aの一部と一緒に被覆層2bを完全に除去するよう
にするのがよい。しかし、ベースシート2aに基布等が
入っている時は、基布等を傷つけ易いから、除去部分の
深さeには限界がある。
【0027】次に図1,図2のような通常の接合方法に
おいては、表面の除去された被覆層の幅に正確に合わせ
て接合するようにする。しかし、図6に示すように、被
覆シート1の端部fが被覆シート2の表面に覆いかぶさ
るようにする時は、接合部Aの継ぎ目が覆われるため外
観を綺麗にすることができるだけでなく、接合部Aの割
れ等による防水性能の低下も防止することが可能であ
る。
【0028】接合部Aの幅は5〜60mm、通常、20
〜40mmとするのがよい。また、接合部Aの端部fが
覆いかぶさる幅は、接合部分Aの幅にもよるが0.1〜
10mm、好ましくは0.5〜5mmにするのがよい。
この接合部Aの端部fの幅を大きくし過ぎると、その間
に塵埃等が溜まり易くなり、防汚性の点で好ましくな
い。他方、接合部Aの端部fの幅を小さくし過ぎると、
接合部Aの美観や保護の効果が不十分になる。
【0029】図7の例は、被覆シート1と被覆シート2
を圧力,温度,時間等の接合条件をやや強めにし、軟化
した塩ビ系樹脂がシート間に吐出した部分gを形成して
いる場合である。上記接合条件を強くし過ぎると、図7
のように、接合部のはみだし部分fよりも大きい吐出部
分g’を生ずることがある。これに対し、図1〜6の場
合には、上記吐出部分gは非常に小さいか、又は発生す
ることはない。
【0030】上記吐出部分gは接合強度を向上するが、
望ましくはその大きさを接合部Aの塩ビ系樹脂のはみ出
し部分fのそれより小さくするのがよい。この吐出部分
gの大きさを小さくすることにより接合部の平滑性を向
上し、汚れの発生を防止し、外観を美麗にすることがで
きる。この場合、吐出部分gの厚さは、シートの厚さに
もよるが5mm以下にすることが好ましい。この吐出部
分gは、図3,4の例のように、一部接合部のあるシー
トや両面に被覆層がある場合にも適用することが可能で
ある。かくして接合された被覆シートは、接合部におけ
る外側面側を被覆層で被覆状態に維持できるため、防汚
性や耐候性等を低下させることはない。
【0031】
【実施例】
実施例1〜5 単糸デニールdが2dのポリエステル繊維からなる目付
け350g/m2 のウェブと塩ビシートとを接合し、厚
さ0.9mm、強力141kg/3cm幅の塩化ビニル
樹脂からなるベースシートを作成した。
【0032】このベースシートの片面に、被覆層として
厚さ25μmの市販の1フッ化樹脂(実施例1)、テト
ラフルオロエチレン−エチレン共重合樹脂(以下、ET
FEと略す)(実施例2)、ポリエステル系樹脂(実施
例3)、ポリエチレン(実施例4)及びポリプロピレン
(実施例5)からなるフィルムを接着した被覆シート
(市販品でもよい)それぞれ2枚ずつ準備した。
【0033】これら各被覆シート1枚について、その端
部の4cm幅の被覆層を針状の突起物を有する研磨機で
粗く研磨した後、サンドペーパベルトで研磨除去し、ベ
ースシートを露出させた。これら各被覆シートの端部に
露出したベースシート面と、それぞれ別の同じ構成の各
被覆シートの端部裏側面とを積層し、高周波加熱機で4
秒間加熱して融着させた。
【0034】かくして接合された各被覆シートの接合部
の強力をそれぞれ測定したところ、いずれの場合も接合
界面で切断が起こらずベースシート部分で切断した。ま
た、下記方法により耐熱クリープ性を評価したところ、
いずれも合格であった。耐熱クリープ性 :図5に示す通り、4cmの間隔dで接
合した幅t3cmの接合シートSの上端をチャックmに
取り付け、下端をチャックnに取り付け、下端側のチャ
ックnに破断強力の1/10の荷重Wをかけて60℃の
雰囲気中に放置したときに、10時間以上経過しても接
合部分がはずれなかったときを合格と判定した。
【0035】実施例6 実施例1のベースシートの片面に、厚さ25μmの市販
のETFEからなるフィルム(被覆層)をアクリル系接
着剤を用いて接合した被覆シートを2枚ずつ作製した。
一方の被覆シートの端部を4cm幅に渡って冷却板上で
冷却しながら多針状突起を有する穿孔機で、被覆層と接
着剤層に「2〜3mm径の穴を穿孔した」後、サンドペ
ーパベルトで研磨し、ベースシートを部分的に露出させ
た。このベースシートが露出した面に、別の被覆シート
の裏面を積層し、高周波加熱機で4秒間加熱して融着さ
せた。
【0036】この接合シートの接合部の強力を測定した
ところ、接合界面からは切断せずベースシート部分で切
断した。また、耐熱クリープ性を評価したところ合格で
あった。 実施例7 実施例1〜5の被覆シートを2枚ずつ準備し、これら被
覆シートの一方の端部を実施例1〜5の研磨に代えて
「水冷式冷却板上で冷却しながら」被覆層を針状の突起
物を有する研磨機で研磨した結果、効率よく露出させる
ことができた。これらのシートの露出面に、別の被覆シ
ートの裏面を積層し、高周波加熱機で4秒間加熱して融
着させた。
【0037】この接合シートの接合部の強力を測定した
ところ、接合界面からは切断せずベースシート部分で切
断した。また、耐熱クリープ性を評価したところ合格で
あった。 実施例8〜10 実施例1〜3において、図5のように被覆層と共にベー
スシートを厚さ200μにわたって剥離除去した(実施
例8)ところ、接合部の平滑性が向上した。
【0038】実施例1〜3において、図6のように被覆
層のはみ出し部分fを5mmとって接合した(実施例
9)ところ、継ぎ目が見えにくい、平滑性と外観に優れ
た接合部を有する接合シートが得られた。また、この接
合シートの接合部にカーボンを分散させた水溶液を塗り
つけたが、継ぎ目部分は汚れ難いことがわかった。実施
例9において、圧力,温度,時間等の接合条件を強く
し、図7に示すように、接合部に厚さ1mm,長さ2m
mの吐出部分gを形成した(実施例10)ところ、剥離
強度がより一層向上し、しかも、はみ出し部分fの長さ
(5mm)に比べて吐出部分gの長さ(2mm)が短
く、隠れるため、外観が損なわれることはなかった。ま
た、薄い(1mm)のでシートの平滑性も良好であっ
た。
【0039】実施例11 実施例1の1フッ化樹脂被覆シートの被覆層を研磨機で
除去する場合に、研磨機により飛散する塵埃を吸塵機で
除去したところ、非常に効率よく研磨加工をできただけ
でなく、塵埃による接合強力の低下がなく、塵埃の表面
への付着がない仕上がりに優れた接合シートを得ること
ができた。
【0040】比較例1〜5 実施例1〜5において準備した2枚ずつの各被覆シート
を、それぞれ被覆層を除去することなく、そのまま端部
同士を積層し、高周波加熱機で4秒間加熱した。しか
し、いずれの場合も接合部が接着していなかった。 比較例6,7 実施例1,2で作製した2枚ずつの被覆シートを使用
し、それぞれの端部同士を被覆層除去せずに、アクリル
系接着剤を用いて接着した。これら接合シートの接合部
の強力を測定したところ、いずれも154kg/3cm
で良好な強力を有していた。しかし、それらの耐熱クリ
ープ性は、比較例6(実施例1の被覆シート)の場合は
4時間、比較例7(実施例2の被覆シート)の場合は
5.5時間であり、いずれも不合格であった。
【0041】比較例8 実施例1において、両面に1フッ化樹脂を被覆したシー
トをそれぞれ2枚準備し、被覆層を除去しないで接合し
たところ、全く接合することができなかった。
【0042】
【発明の効果】本発明によれば、塩ビ系樹脂のベースシ
ートに非塩ビ系樹脂を被覆した被覆シート同士の接合に
おいて、その接合部における被覆層の少なくとも一部を
除去してベースシート同士を直接接合したことにより、
被覆層の種類や構成に関係なく強固に接合することが可
能になる。しかも接合部でベースシート同士が接着して
いるため、熱クリープによって滑り、外れることがない
ので、長期間の使用や高温条件下の使用にも十分耐える
接合シートにすることができる。
【0043】また、本発明の接合方法によれば、突起物
を有する切削、研磨又は穿孔手段を使用することによ
り、ベースシートを損傷することなく、被覆層を確実、
かつ均一に除去してベースシート面を露出させ、ベース
シート同士を直接接着させることができるから、強固に
接合させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の接合シートの接合部を示す断面図であ
る。
【図2】本発明の接合シートの接合部の他の例を示す断
面図である。
【図3】本発明の接合シートの接合部のさらに他の例を
示す断面図である。
【図4】本発明の接合シートの接合部のさらに他の例を
示す断面図である。
【図5】本発明の接合シートの接合部のさらに他の例を
示す断面図である。
【図6】本発明の接合シートの接合部のさらに他の例を
示す断面図である。
【図7】本発明の接合シートの接合部のさらに他の例を
示す断面図である。
【図8】熱クリープ試験を説明するための概略図であ
る。
【符号の説明】
1,2 被覆シート 1a,2a ベースシ
ート 1b,2b 被覆層 1c,2c 接着剤層 A 接合部 S 接合シート

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 塩化ビニール系樹脂からなるベースシー
    トの少なくとも片面に非塩化ビニール系樹脂からなる被
    覆層を設けた被覆シートが少なくとも2枚接合し合う接
    合シートであって、前記被覆シートの少なくとも一方の
    前記被覆層が前記接合部において少なくとも一部除去さ
    れ、該除去部分において前記ベースシート同士が結合し
    ている被覆塩化ビニール系樹脂シートの接合シート。
  2. 【請求項2】 前記ベースシート同士の接合が熱融着で
    ある請求項1記載の被覆塩化ビニール系樹脂シートの接
    合シート。
  3. 【請求項3】 前記被覆層が、フッ素系、シリコーン
    系、ポリエステル系、ポリアクリル系又はポリオレフィ
    ン系樹脂からなる群から選ばれた少なくとも1種の樹脂
    からなる請求項1記載の被覆塩化ビニール系樹脂シート
    の接合シート。
  4. 【請求項4】 前記ベースシートと前記被覆層とが、シ
    リコーン系、ポリエステル系、ポリアクリル系、ポリオ
    レフィン系、メラミン系、エポキシ系、ポリイソシアネ
    ート系、ポリウレタン系、ポリアミド系、ポリフェノー
    ル系、ポリエチレンイミン系、ポリイソプレン系、塩化
    ビニール系及び塩化ビニリデン系樹脂からなる群から選
    ばれた樹脂で接着されてなる請求項1記載の被覆塩化ビ
    ニール系樹脂シートの接合シート。
  5. 【請求項5】 前記接合部のシート間に塩化ビニール系
    樹脂からなる厚さが0.2〜5 mmの吐出部分を形成
    した請求項1記載の被覆塩化ビニール系樹脂シートの接
    合シート。
  6. 【請求項6】 前記吐出部分を、一方のシート端部を他
    方のシートの被覆層除去端部から0.1〜10 mmは
    み出させ、該はみ出し部分の下に隠れるようにした請求
    項5記載の被覆塩化ビニール系樹脂シートの接合シー
    ト。
  7. 【請求項7】 塩化ビニール系樹脂からなるベースシー
    トの少なくとも片面に非塩化ビニール系樹脂からなる被
    覆層を設けた被覆シートを少なくとも2枚接合するに当
    たり、前記被覆シートの少なくとも一方の前記被覆層の
    少なくとも一部を物理的に除去し、該除去部分において
    前記ベースシート同士を直接接合する被覆塩化ビニール
    系樹脂シートの接合方法。
  8. 【請求項8】 前記被覆層の物理的除去を、ナイフ状の
    刃又は突起物を有する擦過体を摺動もしくは回転させ、
    切削、研磨又は穿孔手段によって行う請求項7記載の被
    覆塩化ビニール系樹脂シートの接合方法。
  9. 【請求項9】 前記被覆シートを冷却しながら前記被覆
    層の物理的除去を行う請求項7記載の被覆塩化ビニール
    系樹脂シートの接合方法。
  10. 【請求項10】 前記除去部分が、前記被覆層とベースシ
    ートの一部を含み、かつ全シートの厚さの1/3以下で
    ある請求項7記載の被覆塩化ビニール系樹脂シートの接
    合方法。
  11. 【請求項11】 前記接合部の一方のシートの端部を、他
    方のシートの被覆層を除去した端部から0.1〜10m
    mはみ出させる請求項7記載の被覆塩化ビニール系樹脂
    シートの接合方法。
  12. 【請求項12】 前記被覆層を研磨やカットにより飛散す
    る塵埃を吸引しながら除去する請求項7記載の被覆塩化
    ビニール系樹脂シートの接合方法。
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