JPH09136656A - 流量制御装置 - Google Patents

流量制御装置

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JPH09136656A
JPH09136656A JP7318458A JP31845895A JPH09136656A JP H09136656 A JPH09136656 A JP H09136656A JP 7318458 A JP7318458 A JP 7318458A JP 31845895 A JP31845895 A JP 31845895A JP H09136656 A JPH09136656 A JP H09136656A
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JP
Japan
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pressure chamber
spool valve
passage
orifice
pressure
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Application number
JP7318458A
Other languages
English (en)
Inventor
Yukio Uchida
由紀雄 内田
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Hitachi Unisia Automotive Ltd
Original Assignee
Unisia Jecs Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 アクチュエータが非作動状態にあっても作動
油の一部が流通抵抗を有する制御オリフィスを通過する
ことにより、ポンプが無駄な仕事をする。 【解決手段】 第1圧力室15内に導入された作動油の
うち、必要流量を制御オリフィス9を通じて吐出通路8
に導き、余剰流量をスプール弁14の移動によって開閉
制御されるドレン通路19にバイパスさせる。制御オリ
フィス9をメインオリフィス60とサブオリフィス62
とから構成する。スプール弁収容穴5とスプール弁14
との間に、ドレン通路19及び導入通路20とそれぞれ
連通可能な貫通孔40及び開口41を備えた筒状の可動
スリーブ37を設け、該可動スリーブ37の一端37a
を前記第1圧力室15に、他端37bを低圧室39にそ
れぞれ臨ませる。更に、可動スリーブ37に第1圧力室
側15への偏倚力を与えるばね部材38を付属させた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術の分野】この発明は自動車のパワー
ステアリング装置等に使用され、パワーソースからこの
パワーステアリング装置のアクチュエータに供給される
圧力作動流体の流量を、所定流量に制御する流量制御装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】流体を作動媒体として、手動操舵トルク
を助勢するパワーステアリング装置にあっては、このパ
ワーステアリング装置に作動流体を供給するパワーソー
スとして、車両に搭載した内燃機関によって駆動される
ポンプを施用することが多い。しかし、一般にパワース
テアリング装置は車両の低速走行時または停車時、換言
すれば内燃機関の低回転駆動時に十分な操舵助勢力が獲
得できることが望まれ、低速走行中よりも接地抵抗の小
さい、つまり高回転駆動時には操舵安定性の見地から、
然程操舵助勢力を必要としない。したがって、ポンプ出
力が内燃機関の回転速度に比例して増加するパワーソー
スは、そのままでは適用できない。
【0003】そこで、通常、パワーステアリング装置に
は、このパワーステアリング装置に供給される作動流体
(作動油)の流量を、内燃機関のアイドリング乃至は低
回転域では十分なパワーステアリング操作が可能なよう
にポンプ吐出油の全量とし、内燃機関の回転速度がある
程度高くなった場合にはオリフィスによって限局された
流量に制御し、余剰油を貯油タンクに還流させるように
した流量制御装置が施用される。
【0004】また、近年、操舵助勢力を必要としないス
テアリング操作の中立位置で、余剰油流量を増加させ、
パワーステアリング装置への供給油量を減じることによ
ってポンプでの仕事量を減じ、省エネルギを実現させる
流量制御装置が提案されている。
【0005】この種の流量制御装置として、例えば特開
平6−8840号公報には、スプール弁収容穴内にスプ
ール弁を摺動自在に収容して、該スプール弁収容穴内を
第1圧力室と第2圧力室に画成し、第1圧力室内には、
制御オリフィスを介して吐出通路と連通する導入通路及
び低圧側へ連通するドレン通路を開口し、第2圧力室内
には、吐出通路の圧力を導くと共に前記スプール弁を第
1圧力室側に偏倚する制御スプリングを収装して、前記
導入通路から制御オリフィスを介して吐出通路に作動油
の必要流量を導く一方、該必要流量に対する余剰油を前
記スプール弁の移動によって開閉制御されるドレン通路
に還流させる流量制御装置であって、吐出通路の圧力に
応動するバイパス弁を設けて、このバイパス弁によって
ステアリング操作の中立位置(パワーステアリング装置
の非作動状態)で吐出通路側の圧力が低下したとき、前
記第2圧力室内を低圧側と連通して、前記スプール弁に
よるドレン通路の開口面積を増大させ、パワーステアリ
ング装置への供給油量を減じるようにした流量制御装置
が開示してある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】斯かる従来例にあって
は、バイパス弁によって第2圧力室内を低圧側と連通し
て、これによって流量制御を司るスプール弁を移動さ
せ、吐出通路の油量を低下させるようにしてある。
【0007】ところで、前記第2圧力室内には前述のご
とく吐出通路の圧力を導いている。つまり、制御オリフ
ィスを通過した後の圧力を導いているから、第2圧力室
を低圧側と連通した場合には、制御オリフィスを通過し
た後の作動油が低圧側にドレンすることになる。したが
って、パワーステアリング装置(アクチュエータ)が非
作動状態にあっても作動油の一部が流通抵抗を有する制
御オリフィスを通過することになる。このために、ポン
プは作動油が制御オリフィスを通過するために所定の吐
出圧力を維持する必要があるから、その分、無駄な仕事
をすることになり、省エネルギを十分に達成することが
できない虞がある。
【0008】本発明は斯かる従来の実情に鑑みて案出さ
れたもので、アクチュエータが非作動状態であって必要
とする作動油圧力が低いとき、ポンプの無駄なエネルギ
の消費を抑制して、省エネルギを十分に達成することが
できる流量制御装置を得ることを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】そこで本発明は、スプー
ル弁収容穴内にスプール弁を摺動自在に収容して、該ス
プール弁収容穴内を第1圧力室と第2圧力室に画成し、
第1圧力室内には、制御オリフィスを介して吐出通路と
連通する導入通路及びドレン通路を開口し、第2圧力室
内には、吐出通路の圧力を導くと共に前記スプール弁を
第1圧力室側に偏倚する制御スプリングを収装して、前
記導入通路から制御オリフィスを介して吐出通路に作動
油の必要流量を導く一方、該必要流量に対する余剰油を
前記スプール弁の移動によって開閉制御されるドレン通
路に還流させる流量制御装置において、前記制御オリフ
ィスを、メインオリフィスと、該メインオリフィスに対
して並列配置され、前記導入通路の流量に応じてその開
口面積が制御されるサブオリフィスとから構成する一
方、前記スプール弁収容穴とスプール弁との間に、導入
通路及びドレン通路とそれぞれ連通可能な貫通孔を備え
た筒状の可動スリーブを設け、該可動スリーブの一端を
前記第1圧力室に、他端を低圧室にそれぞれ臨ませると
共に、前記可動スリーブに第1圧力室側への偏倚力を与
えるばね部材を付属させた構成にしてある。
【0010】ここで、前記可動スリーブは、金属または
合成樹脂材料から形成するを可とする。また、可動スリ
ーブはスプール弁収容穴及びスプール弁と相対摺動する
から、摺動抵抗を減じるために、この可動スリーブに二
硫化モリブデンやフッ素樹脂等の潤滑剤被膜を形成する
ことは任意である。
【0011】斯かる構成にあっては、第1圧力室内に導
入通路を介してポンプから吐出される作動油が導かれ
る。第1圧力室内に導かれた作動油は、制御オリフィス
を通過する制限流動と、この制御オリフィスの前後差圧
に基づくスプール弁の移動によるドレン通路の解放の際
にのみ生じるのであるが、第1圧力室内からドレン通路
を通ってポンプ吸入室及び貯油タンクに逃げる余剰油流
動とに分流される。これにより、制御オリフィスによる
制限の下に必要な流量の作動油が吐出通路からアクチュ
エータに導かれ、例えば、パワーステアリング装置にあ
っては必要な操舵助勢力を得る。
【0012】ここで、本発明にあっては、前記スプール
弁収容穴とスプール弁との間に、導入通路及びドレン通
路とそれぞれ連通可能な貫通孔を備えた筒状の可動スリ
ーブを設けてある。これら貫通孔のうち、ドレン通路に
連通する貫通孔は可動スリーブの胴部に形成されるが、
導入通路に連通する貫通孔は筒状の可動スリーブの一端
開口で形成可能である。また、この可動スリーブは、そ
の一端が前記第1圧力室に、他端が低圧室にそれぞれ臨
み、更に、第1圧力室側へ付勢するばね部材が付属して
いる。したがって、この可動スリーブは、第1圧力室内
の圧力が低いときは、ばね部材によって第1圧力室側に
付勢され、ドレン通路に連通する貫通孔がこのびドレン
通路と略斉合する位置に在り、第1圧力室の圧力が高い
ときは、この第1圧力室内に圧力によってばね部材のば
ね力に抗して第2圧力室側に移動して、スプール弁と協
働して流量制御を司る。但し、前記第1圧力室の圧力に
よって可動スリーブが第2圧力室側に移動した位置に在
っても、この可動スリーブの貫通孔と導入通路及びドレ
ン通路とのそれぞれの連通は確保されている。
【0013】即ち、前記第1圧力室内の圧力が低いとき
は可動スリーブがばね部材によって付勢され、ドレン通
路に連通する貫通孔はそのドレン通路と略斉合する位置
にあるから、スプール弁は所定の取付け長の制御スプリ
ングのばね力及び制御オリフィスの前後差圧に基づいて
移動し、メインオリフィスとサブオリフィスとからなる
制御オリフィスを通過する流量は図3のA−B(ポンプ
の回転が高回転の場合はa−b)で示す流量に制御され
る。
【0014】前記第1圧力室内の圧力が上昇すると、こ
の第1圧力室内の圧力によって可動スリーブがばね部材
のばね力に抗して第2圧力室側に移動する。これによっ
て、可動スリーブの貫通孔が導入通路及びドレン通路と
それぞれ連通状態を維持しつつも,第2圧力室側に移動
することになる。つまり、前記スプール弁に対して可動
スリーブの貫通孔、特に、ドレン通路に連通する貫通孔
の相対位置が変化することになる。これにより、前記制
御オリフィスの前後差圧を一定に制御するスプール弁
は、流量制御のために制御スプリングを更に押し縮める
ことになる。したがって、流量は図3のB−C(ポンプ
の回転が高回転の場合b−c)で示す流量に制御され
る。
【0015】前記第1圧力室内の圧力が所定圧力に達す
ると、可動スリーブは第1圧力室から最も離れて、貫通
孔が第2圧力室側に最も近付く。この状態で、前記スプ
ール弁は制御スプリング及び制御オリフィスの前後差圧
に応動して流量制御を司り、制御オリフィスを通過する
流量は図3においてC−D(ポンプの回転が高回転の場
合はc−d)で示す最大流量に制御される。なお、この
流量がアクチュエータに供給される最大流量で、通常こ
の流量に制御されることになる。
【0016】次に、ポンプが高回転となり、出力が増大
し、前記導入通路に導かれる作動油量が増大すると、そ
の流量に応じて、前記制御オリフィスを構成するサブオ
リフィスが徐々にその開口面積を増大させる。これによ
り、このサブオリフィスとメインオリフィスとからなる
制御オリフィスを通過する流量は漸減し、図4において
D−E(ポンプの内圧が低圧の場合はd−e)で示す流
量にフローダウン制御される。
【0017】更にポンプ出力が増大すると、前記メイン
オリフィスに対して並列配置されたサブオリフィスが閉
じられる。したがって、制御オリフィスはメインオリフ
ィスのみとなって、制御オリフィスの実質的な開口面積
が減じられることとなり、この制御オリフィスを通過す
る流量は図4のE−F(ポンプの内圧が低圧の場合はe
−f)で示す流量に制限される。
【0018】これにより、エンジンの回転が低回転とな
る車両の低速走行時または停車時には、最も大きい流量
をパワーステアリング装置のアクチュエータに供給して
十分な操舵助勢力を得るようになす一方、車輪の接地抵
抗が小さい高速時走行には、ポンプの出力は増大するけ
れどもアクチュエータへの供給流量を減じ、操舵助勢力
を減じて操舵安定性を確保するようにすることができ
る。また、ポンプの出力が増大した場合に、アクチュエ
ータを通過する流量が減少するため、作動油の温度上昇
も有効に抑制され、作動油の劣化に至る寿命が延長され
る。
【0019】一方、アクチュエータの非作動状態(例え
ば、パワーステアリング装置の中立位置)では、前記吐
出通路の作動圧力が低下するから第2圧力室の圧力が低
下する。したがって、前記スプール弁は制御オリフィス
の前後差圧を一定に保つために第2圧力室内の制御スプ
リングのばね力に抗して第2圧力室側に移動し、ドレン
通路に連通する貫通孔の開口面積を増大させる。これに
より、前記導入通路から第1圧力室内に導入された作動
油の多くがドレン通路に流入することになり、ポンプ内
圧力(吐出圧力)が低下し、ポンプの仕事量が減じられ
る。
【0020】これと同時に、アクチュエータが非作動状
態で吐出通路内の圧力が低下し、前記スプール弁がドレ
ン通路に連通する貫通孔の開口面積を増大させると、第
1圧力室内の圧力も低下することになる。これにより、
前記第1圧力室内の圧力を受ける可動スリーブは、この
可動スリーブに付属するばね部材のばね力によって第1
圧力室側に移動する。
【0021】したがって、前記スプール弁が、制御オリ
フィスの前後差圧即ち第1圧力室内の圧力と第2圧力室
内の圧力に制御スプリングのばね力を加えた力とが釣り
合う位置にある場合、可動スリーブが第1圧力室側に移
動した分、スプール弁に対する貫通孔の相対位置が変化
することになる。これにより、前記スプール弁よって開
口される、可動スリーブのドレン通路に連通する貫通孔
の開口面積が更に増大することになる。
【0022】これによって、前記第1圧力室に供給され
た作動油は、アクチュエータが作動油を必要としない非
作動状態において、開口面積が増大した貫通孔からドレ
ン通路を介してポンプ吸入側及び貯油タンク側に還流さ
れることにより、導入通路を介して第1圧力室に作動油
を吐出するポンプは、その吐出圧力が減じられて仕事量
が減じられ、省エネルギが有利に達成される。
【0023】この場合に、前記可動スリーブは、この可
動スリーブに付属するばね部材と第1圧力室内の圧力と
の釣り合いによって移動し、スプール弁に対するドレン
通路の相対位置を変化させる。したがって、この可動ス
リーブを移動させるために、ポンプ吐出油の一部が制御
オリフィスを通過することがないから、ポンプ吐出圧力
を所定圧力に維持する必要がなく、ポンプの無駄なエネ
ルギの消費を抑制して、省エネルギを達成することがで
きる。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態を、
パワーステアリング装置の流量制御弁に適用した態様と
して、図面に基づいて詳述する。
【0025】図1はこの発明の実施の形態を示す流量制
御装置の断面図である。図において1はポンプボディ2
と一体に形成されたハウジングで、このハウジング1に
は一端が封止されたスプール弁収容穴5が形成され、こ
のスプール弁収容穴5の開口端はシールリング6による
封止の下に捩じ込み固定されるコネクタ7によって閉止
されている。
【0026】前記コネクタ7には、図外のパワーステア
リング装置即ちアクチュエータに連通する吐出通路8及
びこの吐出通路8とスプール弁収容穴5内部とを連通す
る段付き孔51を設け、この段付き孔51内には、中空
状の段付きサブスプール弁52が摺動自在に収容してあ
る。このサブスプール弁52は、このサブスプール弁5
2の胴部外周と段付き孔51との間に形成される中間圧
力室53内に収容されたばね54によって第1圧力室1
5側に付勢されると共に、第1圧力室15側への抜脱が
コネクタ7に植設した停止ピン55によって防止されて
いる。
【0027】前記サブスプール弁52の中空内部は第1
圧力室15に連通する通路56となっており、この通路
56は、サブスプール弁52の鍔部52aに貫通形成し
た斜孔57を介して前記中間圧力室53内に連通してい
ると共に、直径方向の貫通孔58を介して前記段付き孔
51の内周面に形成した周溝59内に連通している。ま
た、前記サブスプール弁52の吐出通路8側端部には、
前記中空内部の通路56と連通する軸方向のメインオリ
フィス60が形成してあると共に、前記吐出通路8側に
向かって収斂するテーパ面61が形成してあり、このテ
ーパ面61は前記周溝59の角部との間にサブオリフィ
ス62を形成している。したがって、このサブオリフィ
ス62は前記メインオリフィス60に対して並列に形成
されており、これらメインオリフィス60及びサブオリ
フィス62が吐出通路8への吐出流量を制限する制御オ
リフィス9を構成している。
【0028】また、前記コネクタ7には、周溝11と、
この周溝11の底部に開口して前記吐出通路8に連通す
る斜め方向の貫通孔12が形成してあると共に、前記第
1圧力室15側端部には後述する導入通路20に臨んで
切欠き63が形成してある。この切欠き63に臨む段付
き孔51の内周には、前記サブスプール弁52の端部を
支持する案内部材64が設けられており、この案内部材
64の外周面と段付き孔51の内周面との間に、絞り通
路65が形成してある。
【0029】前記コネクタ7によって開口端が閉止され
たスプール弁収容穴5内には、スプール弁14が摺動自
在に嵌挿されており、このスプール弁14は、スプール
弁収容穴5内部を第1圧力室15と第2圧力室16とに
画成すると共に、第2圧力室16内に収装した制御スプ
リング17のばね力をもって常時第1圧力室15側に偏
倚され、常態にあってそのランド部18で図外の貯油タ
ンクに連通するドレン通路19、詳しくはこのドレン通
路19に連通する可動スリーブ37の貫通孔40(後ほ
ど詳述する)を閉止している。また、前記スプール弁1
4によって画成された第1圧力室15には、後述する可
動スリーブ37の貫通孔41を介してポンプ吐出油を導
く導入通路20が開口している。
【0030】21はハウジング1に形成した通路で、こ
の通路21は、スプール弁収容穴5と略平行に盲穴状に
穿設され、その開口端は栓22によって閉塞されてお
り、一端が感圧オリフィス23及び斜孔24を介してコ
ネクタ7の周溝11に連通し、他端が通路25を介して
第2圧力室内16に連通している。前記通路25は第2
圧力室16を半径方向に横切って穿設され、開口端を栓
26で閉塞してある。
【0031】前記スプール弁14には、図示したところ
から明らかなように、ドレン通路19に面する周溝27
と、この周溝27の底部に開口する直径方向の貫通孔2
8及びこの貫通孔28に連通して第2圧力室16に向か
って開く軸方向の盲穴29を設け、この盲穴29内に
は、球弁30をその押子31と共にチェックスプリング
32で偏倚して盲穴29の開口端に固定した中空尾栓3
3の弁座に適合させたリリーフ弁34が設けられてお
り、感圧オリフィス23を介して第2圧力室16内に導
かれる吐出通路8における圧力超過を、リリーフ弁34
のリリーフ動作で回避する。なお、35は中空尾栓33
の第2圧力室16側端部に設けたフィルタである。
【0032】36は前記第2圧力室16内にあって、制
御スプリング17を支持するばね受け部材、37は前記
スプール弁収容穴5とスプール弁14との間に設けられ
た円筒状の可動スリーブで、この可動スリーブ37は一
端37aが第1圧力室15に臨み、他端37bが前記ば
ね受け部材36の外周に形成した低圧室39に臨んで配
されている。38はこの可動スリーブ37に付属するば
ね部材で、このばね部材38は前記低圧室39内に収装
され、前記可動スリーブ37を第1圧力室15側に付勢
している。
【0033】前記可動スリーブ37には、前記ドレン通
路19に連通する貫通孔40、導入通路20に連通する
貫通孔としての開口41及び通路25に連通する貫通孔
42がそれぞれ形成してある。前記開口41は可動スリ
ーブ37の一端開口によって形成されており、貫通孔4
0,42は可動スリーブ37の胴部に形成してある。ま
た、これら貫通孔40,42は、可動スリーブ37がば
ね部材38で第1圧力室15側に付勢され、一端37a
が前記コネクタ7に当接した状態において、ドレン通路
19及び通路25にそれぞれ略斉合する位置に形成して
ある。なお、前記開口41は常時導入通路20に連通し
ている。
【0034】43は前記ハウジング1に形成した通路
で、この通路43は前記ドレン通路19を横切って盲穴
状に穿設され、その開口端は栓44によって閉塞されて
おり、一端が感圧オリフィス45及び通路46を介して
前記低圧室39内に連通している。また、前記通路46
は低圧室39を横切って穿設され、開口端を栓47で閉
塞してある。
【0035】斯かる構成によれば、前記導入通路20か
ら第1圧力室15内に導かれたポンプ吐出油が、開口4
1から、絞り通路65、サブスプール弁52の通路5
6、メインオリフィス60及びサブオリフィス62から
なる制御オリフィス9をそれぞれ介して吐出通路8に導
かれる。
【0036】このとき、常態にあっては、前記可動スリ
ーブ37はばね部材38によって付勢されて一端37a
がコネクタ7に当接しており、また、前記スプール弁1
4は、制御スプリング17によって前記第1圧力室15
側に付勢され、その胴部(ランド部)18でドレン通路
19に連通する貫通孔40を閉塞しており、第1圧力室
15内に導入されたポンプ吐出油はその全量が制御オリ
フィス9を介して図外のアクチュエータに導かれる。一
方、ポンプの回転速度が増加してポンプ吐出油量が増加
し、第1圧力室15内に導入されるポンプ吐出油量が増
加すると、制御オリフィス9による制限流動の下に第1
圧力室15内の作動油が吐出通路8に導かれる一方で、
この制御オリフィス9の前後差圧に基づいてスプール弁
14が図示の如く右方向に移動して制御スプリング17
を所定の長さ(L1)になるまで押し縮め、ドレン通路
19に連通する貫通孔40を開き、この貫通孔40及び
ドレン通路19から余剰油を図外の貯油タンクに還流さ
せる。
【0037】ここで、本発明にあっては、前記スプール
弁収容穴5とスプール弁14との間に、ドレン通路19
及び導入通路20とそれぞれ連通可能な貫通孔40及び
開口41を備えた筒状の可動スリーブ37を設けてあ
る。また、この可動スリーブ37は、その一端37aが
前記第1圧力室15に、他端37bが低圧室39にそれ
ぞれ臨み、第1圧力室15側へ付勢するばね部材38が
付属している。したがって、前記第1圧力室15内の圧
力が低いときは、可動スリーブがばね部材38によって
付勢されてその一端37aがコネクタ7に当接して、貫
通孔40がドレン通路19に斉合する位置に在り、開口
41が導入通路20に連通している。一方、前記第1圧
力室15の圧力が高いときは、可動スリーブ37がばね
部材38のばね力に抗して第2圧力室16側に移動し、
ばね部材38が密着した位置で停止する(図2参照)。
したがって、前記可動スリーブ37が移動してスプール
弁14とドレン通路19に連通する貫通孔40との相対
位置が変化することになるから、スプール弁14は制御
スプリング17を更に押し縮めて(寸法L2)、この制
御スプリング17のばね力に第2圧力室16内の圧力を
加えた力と、第1圧力室15内の圧力による力との釣り
合いによって移動し、流量制御を司ることになる。
【0038】次に、ポンプが高回転となり、出力が増大
し、前記導入通路20に導かれる作動油量が増加する
と、絞り通路65の前後に差圧を生じる。これにより、
絞り通路65を通過する前の作動油の圧力がサブスプー
ル弁52の鍔部52aに作用し、このサブスプール弁5
2をばね54のばね力に抗して左動させ、このサブスプ
ール弁52のテーパ面61と周溝59の角部との間に形
成されたサブオリフィス62を絞る。このサブオリフィ
ス52の開口面積が減少することによって、通路56か
ら貫通孔58及びサブオリフィス62を介しての流通が
制限され、制御オリフィス9を通過する流量は漸減する
ことになり、図4においてD−E(d−e)で示すよう
にフローダウン制御される。
【0039】更にポンプ出力が増大すると、前記サブス
プール弁52が更に左動してメインオリフィス60に並
列配置されたサブオリフィス62を閉じる。これによっ
て、制御オリフィス9はメインオリフィス60のみとな
って、制御オリフィス9の実質的な開口面積が減じられ
ることになり、この制御オリフィス9を通過する流量は
図4のE−F(e−f)で示す流量に制限される。
【0040】なお、前記サブスプール弁52は、前記絞
り通路65の前後での作動油の圧力が略等しくなった場
合に、中間圧力室53内に収容したばね54のばね力に
よって右動し、その右動(後退)は、サブスプール弁5
2の第1圧力室15側の端部が停止ピン55に当接する
ことによって停止される。
【0041】このように、この流量制御弁は一連の流量
制御動作で、図3及び図4に示すような流量特性を得る
ことができ、車両の低速走行時または停車時には、最も
大きい流量をパワーステアリング装置のアクチュエータ
に供給して十分な操舵助勢力を得るようにし、車輪の接
地抵抗の小さい高速走行時にはアクチュエータへの供給
流量を減じて、操舵助勢力を減じて操舵安定性を確保す
るようにすることができる。
【0042】一方、アクチュエータの非作動状態、つま
りパワーステアリング装置の中立位置では、吐出通路8
の作動圧力が低下するから、制御オリフィス9の前後差
圧を一定に保つために、スプール弁14は第2圧力室内
16の制御スプリング17のばね力に抗して第2圧力室
16側に移動し、ドレン通路19に連通する貫通孔40
の開口面積を増大させる。これにより、導入通路20か
ら第1圧力室15内に導入された作動油の多くが貫通孔
40を介してドレン通路19に流入することになり、ポ
ンプ内圧力が低下し、ポンプの仕事量が減じられること
になる。
【0043】これと同時に、アクチュエータが非作動状
態で吐出通路8内の圧力が低下し、スプール弁14がド
レン通路19に連通する貫通孔40の開口面積を増大さ
せると、第1圧力室15内の圧力も低下することにな
る。これにより、前記第1圧力室15内の圧力を受ける
可動スリーブ37は、この可動スリーブ37に付属する
ばね部材38のばね力によって第1圧力室15側に移動
し、可動スリーブ37の一端37aがコネクタ7に当接
した位置で停止する。
【0044】したがって、前記スプール弁14が、制御
オリフィス9の前後差圧即ち第1圧力室15内の圧力と
第2圧力室16内の圧力に制御スプリング17のばね力
を加えた力と釣り合う位置にある場合、可動スリーブ3
7が第1圧力室15側に移動した分、スプール弁14に
対する貫通孔40の相対位置が変化することになる。こ
れにより、前記スプール弁14によって開口される、ド
レン通路19に連通する貫通孔40の開口面積が更に増
大することになる。
【0045】これによって、前記第1圧力室15内に供
給された作動油は、アクチュエータが作動油を必要とし
ない非作動状態において、可動スリーブ37の開口面積
が増大した貫通孔40から、ドレン通路19を介して図
外のポンプ吸入側及び貯油タンク側に還流される。した
がって、前記導入通路20及び開口41を介して第1圧
力室15に作動油を吐出するポンプは、その吐出圧力が
低下して仕事量が減じられ、省エネルギが有利に達成さ
れる。
【0046】また、前記可動スリーブ37はスプール弁
収容穴5とスプール弁14との間に配設してあることに
より、流量制御弁が格別長大化することがない。
【0047】以上、実施の形態を図面に基づいて説明し
たが、具体的構成はこの実施の形態に限られるものでは
なく、発明の要旨を逸脱しない範囲で変更可能である。
例えば、別体のばね受け部材36を設けた実施の形態に
ついて述べたが、このばね受け部材36はハウジング1
と一体に形成してもよい。
【0048】
【発明の効果】以上詳細に説明したように本発明によれ
ば、アクチュエータが非作動状態であって、必要とする
作動油圧力が低いとき、ポンプの無駄なエネルギの消費
を抑制することができる。したがって、省エネルギを十
分に達成することができる流量制御装置が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態を示す流量制御装置の断面
図である。
【図2】第1圧力室内の圧力が高く、可動スリーブが第
2圧力室側に移動した状態を示す断面図である。
【図3】流量制御特性を示す線図である。
【図4】同じく、流量制御特性を示す線図である。
【符号の説明】
5 スプール弁収容穴 8 吐出通路 9 制御オリフィス 14 スプール弁 15 第1圧力室 16 第2圧力室 17 制御スプリング 19 ドレン通路 20 導入通路 37 可動スリーブ 37a 一端 37b 他端 38 ばね部材 39 低圧室 40,42 貫通孔 41 開口(貫通孔) 60 メインオリフィス 62 サブオリフィス

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スプール弁収容穴内にスプール弁を摺動
    自在に収容して、該スプール弁収容穴内を第1圧力室と
    第2圧力室に画成し、第1圧力室内には、制御オリフィ
    スを介して吐出通路と連通する導入通路及びドレン通路
    を開口し、第2圧力室内には、吐出通路の圧力を導くと
    共に前記スプール弁を第1圧力室側に偏倚する制御スプ
    リングを収装して、前記導入通路から制御オリフィスを
    介して吐出通路に作動油の必要流量を導く一方、該必要
    流量に対する余剰油を前記スプール弁の移動によって開
    閉制御されるドレン通路に還流させる流量制御装置にお
    いて、前記制御オリフィスを、メインオリフィスと、該
    メインオリフィスに対して並列配置され、前記導入通路
    の流量に応じてその開口面積が制御されるサブオリフィ
    スとから構成する一方、前記スプール弁収容穴とスプー
    ル弁との間に、導入通路及びドレン通路とそれぞれ連通
    可能な貫通孔を備えた筒状の可動スリーブを設け、該可
    動スリーブの一端を前記第1圧力室に、他端を低圧室に
    それぞれ臨ませると共に、前記可動スリーブに第1圧力
    室側への偏倚力を与えるばね部材を付属させたことを特
    徴とする流量制御装置。
  2. 【請求項2】 前記サブオリフィスは、前記導入通路と
    第1圧力室との間に設けた第1オリフィスの前後差圧に
    応動するサブスプール弁によってその開口面積が制御さ
    れる、請求項1記載の流量制御装置。
JP7318458A 1995-07-07 1995-11-14 流量制御装置 Pending JPH09136656A (ja)

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US08/675,116 US5706849A (en) 1995-07-07 1996-07-03 Flow control valve
EP19960304981 EP0752362A1 (en) 1995-07-07 1996-07-05 Flow control valve
KR1019960027360A KR100196764B1 (ko) 1995-07-07 1996-07-06 유량 제어 밸브

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