JP3229922B2 - 流量制御装置 - Google Patents

流量制御装置

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JP3229922B2
JP3229922B2 JP32518295A JP32518295A JP3229922B2 JP 3229922 B2 JP3229922 B2 JP 3229922B2 JP 32518295 A JP32518295 A JP 32518295A JP 32518295 A JP32518295 A JP 32518295A JP 3229922 B2 JP3229922 B2 JP 3229922B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術の分野】この発明は自動車のパワー
ステアリング装置等に使用され、パワーソースからこの
パワーステアリング装置のアクチュエータに供給される
圧力作動流体の流量を、所定流量に制御する流量制御装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】流体を作動媒体として、手動操舵トルク
を助勢するパワーステアリング装置にあっては、このパ
ワーステアリング装置に作動流体を供給するパワーソー
スとして、車両に搭載した内燃機関によって駆動される
ポンプを施用することが多い。しかし、一般にパワース
テアリング装置は車両の低速走行時または停車時、換言
すれば内燃機関の低回転駆動時に十分な操舵助勢力が獲
得できることが望まれ、低速走行中よりも接地抵抗の小
さい、つまり高回転駆動時には操舵安定性の見地から、
然程操舵助勢力を必要としない。したがって、ポンプ出
力が内燃機関の回転速度に比例して増加するパワーソー
スは、そのままでは適用できない。
【0003】そこで、通常、パワーステアリング装置に
は、このパワーステアリング装置に供給される作動流体
(作動油)の流量を、内燃機関のアイドリング乃至は低
回転域では十分なパワーステアリング操作が可能なよう
にポンプ吐出油の全量とし、内燃機関の回転速度がある
程度高くなった場合にはオリフィスによって限局された
流量に制御し、余剰油を貯油タンクに還流させるように
した流量制御装置が施用される。
【0004】また、近年、操舵助勢力を必要としないス
テアリング操作の中立位置で、余剰油流量を増加させ、
パワーステアリング装置への供給油量を減じることによ
ってポンプでの仕事量を減じ、省エネルギを実現させる
流量制御装置が提案されている。
【0005】この種の流量制御装置として、例えば特開
平6−8840号公報には、スプール弁収容穴内にスプ
ール弁を摺動自在に収容して、該スプール弁収容穴内を
第1圧力室と第2圧力室に画成し、第1圧力室内には、
制御オリフィスを介して吐出通路と連通する導入通路及
び低圧側へ連通するドレン通路を開口し、第2圧力室内
には、吐出通路の圧力を導くと共に前記スプール弁を第
1圧力室側に偏倚する制御スプリングを収装して、前記
導入通路から制御オリフィスを介して吐出通路に作動油
の必要流量を導く一方、該必要流量に対する余剰油を前
記スプール弁の移動によって開閉制御されるドレン通路
に還流させる流量制御装置であって、吐出通路の圧力に
応動するバイパス弁を設けて、このバイパス弁によって
ステアリング操作の中立位置(パワーステアリング装置
の非作動状態)で吐出通路側の圧力が低下したとき、前
記第2圧力室内を低圧側と連通して、前記スプール弁に
よるドレン通路の開口面積を増大させ、パワーステアリ
ング装置への供給油量を減じるようにした流量制御装置
が開示してある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】斯かる従来例にあって
は、バイパス弁によって第2圧力室内を低圧側と連通し
て、これによって流量制御を司るスプール弁を移動さ
せ、吐出通路の油量を低下させるようにしてある。
【0007】ところで、前記第2圧力室内には前述のご
とく吐出通路の圧力を導いている。つまり、制御オリフ
ィスを通過した後の圧力を導いているから、第2圧力室
を低圧側と連通した場合には、制御オリフィスを通過し
た後の作動油が低圧側にドレンすることになる。したが
って、パワーステアリング装置(アクチュエータ)が非
作動状態にあっても作動油の一部が流通抵抗を有する制
御オリフィスを通過することになる。このために、ポン
プは作動油が制御オリフィスを通過するために所定の吐
出圧力を維持する必要があるから、その分、無駄な仕事
をすることになり、省エネルギを十分に達成することが
できない虞がある。
【0008】本発明は斯かる従来の実情に鑑みて案出さ
れたもので、アクチュエータが非作動状態であって必要
とする作動油圧力が低いとき、ポンプの無駄なエネルギ
の消費を抑制して、省エネルギを十分に達成することが
できる流量制御装置を得ることを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】そこで本発明は、スプー
ル弁収容穴内にスプール弁を摺動自在に収容して、該ス
プール弁収容穴内を第1圧力室と第2圧力室に画成し、
第1圧力室内には、制御オリフィスを介して吐出通路と
連通する導入通路及びドレン通路を開口し、第2圧力室
内には、吐出通路の圧力を導くと共に前記スプール弁を
第1圧力室側に偏倚する制御スプリングを収装して、前
記導入通路から制御オリフィスを介して吐出通路に作動
油の必要流量を導く一方、該必要流量に対する余剰油を
前記スプール弁の移動によって開閉制御されるドレン通
路に還流させる流量制御装置において、前記制御オリフ
ィスを、メインオリフィスと、該メインオリフィスに対
して並列配置され、前記導入通路の流量に応じてその開
口面積が制御されるサブオリフィスとから構成する一
方、前記スプール弁を、底部に貫通孔を有する有底筒状
の外側スプールと、この外側スプールの円筒部内周に嵌
挿される大径部と貫通孔内に嵌挿される小径部を有する
内側スプールとから構成し、前記外側スプールの底部を
第2圧力室に臨ませると共に、この外側スプールの円筒
部内周と内側スプールの小径部外周との間に低圧室を形
成する一方、前記内側スプールに前記制御スプリングを
作用させ、更に、該内側スプールと外側スプールとの間
に、内側スプールを第1圧力室側に付勢し、外側スプー
ルを第2圧力室側に付勢するばね部材を付属させた構成
にしてある。
【0010】なお、従属請求項は本発明の有利な実施の
態様に関するものである。
【0011】斯かる構成にあっては、第1圧力室内に導
入通路を介してポンプから吐出される作動油が導かれ
る。第1圧力室内に導かれた作動油は、制御オリフィス
を通過する制限流動と、この制御オリフィスの前後差圧
に基づくスプール弁の移動によるドレン通路の解放の際
にのみ生じるのであるが、第1圧力室内からドレン通路
を通ってポンプ吸入室及び貯油タンクに逃げる余剰油流
動とに分流される。これにより、制御オリフィスによる
制限の下に必要な流量の作動油が吐出通路からアクチュ
エータに導かれ、例えば、パワーステアリング装置にあ
っては必要な操舵助勢力を得る。
【0012】ここで、本発明にあっては、スプール弁が
内側スプールと外側スプールとから構成され、これら内
側スプールと外側スプールとの間に、内側スプールを第
1圧力室に付勢し、外側スプールを第2圧力室側に付勢
するばね部材を付属させてあり、制御スプリングは内側
スプールに作用している。したがって、前記第1圧力室
内及び第2圧力室内の圧力が低いときは、外側スプール
がこれに付属するばね部材によって第2圧力室側に付勢
された位置に在り、スプール弁は制御オリフィスの前後
差圧と制御スプリングのばね力によって流量制御する。
また、前記第1圧力室内及び第2圧力室内の圧力が高い
ときは、外側スプールが第1圧力室内の圧力によってば
ね部材のばね力に抗して第2圧力室側に移動して所定位
置に至り、その位置でスプール弁は流量制御を司る。
【0013】即ち、前記第1圧力室内の圧力が低いと
き、つまりポンプ内圧力が低いときは、外側スプールが
ばね部材によって第2圧力室側に付勢された位置に在
り、この状態で内側スプールと一体となってスプール弁
を構成している。したがって、スプール弁は制御スプリ
ングのばね力及び制御オリフィスの前後差圧に基づいて
移動し、メインオリフィスとサブオリフィスとからなる
制御オリフィスを通過する流量は図3のA−B(ポンプ
の回転が高回転の場合はa−b)で示す流量に制御され
る。
【0014】次に、前記第1圧力室内の圧力が上昇する
と制御オリフィスを通過する流量も増加し、吐出通路の
圧力も増加する。したがって、前記吐出通路内の圧力が
導かれる第2圧力室内の圧力が増加することになる。こ
の第2圧力室内の圧力が増加してばね部材のばね力に勝
ると、このばね部材のばね力が第2圧力室内の圧力に釣
り合う位置まで外側スプールは第1圧力室側に移動し、
ドレン通路の開口面積を小さくする。前記ドレン通路の
開口面積が小さくなると、その分、制御オリフィスの前
後差圧が大きくなるから、スプール弁はこの差圧を一定
に保つために制御スプリングのばね力に抗して第2圧力
室側に移動し、制御オリフィスの前後差圧と、ばね部材
及び制御スプリングのばね力とが釣り合う位置で流量制
御をする。これにより、前記制御オリフィスを通過する
流量は図3のB−C(ポンプの回転が高回転の場合はb
−c)で示す流量に制御される。
【0015】前記第1圧力室内及び第2圧力室内の圧力
が所定圧力に達すると、外側スプールはばね部材を最も
押し縮めて第1圧力室側に最も近付く。この状態で、前
記スプール弁は制御スプリング及び制御オリフィスの前
後差圧に応動して流量制御を司り、制御オリフィスを通
過する流量は図3においてC−D(ポンプの回転が高回
転の場合はc−d)で示す流量に制御される。この流量
がアクチュエータに供給される最大流量で、通常この流
量に制御されることになる。
【0016】次に、ポンプが高回転となり、出力が増大
し、前記導入通路に導かれる作動油量が増加すると、そ
の流量に応じて、前記制御オリフィスを構成するサブオ
リフィスが徐々にその開口面積を減少させる。これによ
り、このサブオリフィスとメインオリフィスとからなる
制御オリフィスを通過する流量は漸減し、図4において
D−E(ポンプの内圧が低圧の場合はd−e)で示す流
量にフローダウン制御される。
【0017】更にポンプ出力が増大すると、前記メイン
オリフィスに対して並列配置されたサブオリフィスが閉
じられる。したがって、前記制御オリフィスはメインオ
リフィスのみとなって、制御オリフィスの実質的な開口
面積が減じられることになり、この制御オリフィスを通
過する流量は図4のE−F(ポンプの内圧が低圧の場合
はe−f)で示す流量に制限される。
【0018】これにより、エンジン回転が低回転となる
車両の低速走行時または停車時には、最も大きい流量を
パワーステアリング装置のアクチュエータに供給して十
分な操舵助勢力を得るようになす一方、車輪の接地抵抗
の小さい高速走行時には、ポンプの出力は増大するけれ
どもアクチュエータへの供給流量を減じ、操舵助勢力を
減じて操舵安定性を確保するようにすることができる。
また、ポンプ出力が増大した場合に、アクチュエータを
通過する流量が減少するため、作動油の温度上昇も有効
に抑制され、作動油の劣化に至る寿命が延長される。
【0019】一方、アクチュエータの非作動状態(例え
ば、パワーステアリング装置の中立位置)では、吐出通
路の作動圧力が低下するから第2圧力室の圧力も低下す
る。したがって、スプール弁は制御オリフィスの前後差
圧を一定に保つために第2圧力室内の制御スプリングの
ばね力に抗して第2圧力室側に移動し、ドレン通路の開
口面積を増大させる。これにより、前記導入通路から第
1圧力室内に導入された作動油の多くがドレン通路に流
入することになり、ポンプ内圧力(吐出圧力)が低下
し、ポンプの仕事量が減じられる。
【0020】これと同時に、アクチュエータが非作動状
態で吐出通路内の圧力が低下し、第2圧力室内の圧力が
低下すると、この第2圧力室内の圧力を受ける外側スプ
ールは、この外側スプールに付属するばね部材のばね力
によって第2圧力室側に移動する。
【0021】したがって、内外二重のスプールから構成
される前記スプール弁が、前記制御オリフィスの前後差
圧即ち第1圧力室内の圧力と第2圧力室内の圧力に制御
スプリングのばね力を加えた力とが釣り合う位置にある
場合、前記外側スプールが第2圧力室側に移動した分、
スプール弁よって開口されるドレン通路の開口面積が更
に増大することになる。
【0022】これによって、前記第1圧力室に供給され
た作動油は、アクチュエータが作動油を必要としない非
作動状態において、開口面積が増大したドレン通路を介
してポンプ吸入側及び貯油タンク側に還流されることに
より、前記導入通路を介して第1圧力室に作動油を吐出
するポンプは、その吐出圧力が減じられて仕事量が減じ
られ、省エネルギが有利に達成される。
【0023】この場合に、前記外側スプールは、この外
側スプールに付属するばね部材と第2圧力室内の圧力と
の釣り合いによって移動し、ドレン通路の開口面積を変
化させる。したがって、この外側スプールを移動させる
ために、ポンプ吐出油の一部が制御オリフィスを通過す
ることがないから、ポンプ吐出圧力を所定圧力に維持す
る必要がなく、ポンプの無駄なエネルギの消費を抑制し
て、省エネルギを達成することができるのである。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態を、
パワーステアリング装置の流量制御弁に適用した態様と
して、図面に基づいて詳述する。
【0025】図1はこの発明の実施の形態を示す流量制
御装置の断面図である。図において1はポンプボディ2
と一体に形成されたハウジングで、このハウジング1に
は一端が封止されたスプール弁収容穴5が形成され、こ
のスプール弁収容穴5の開口端はシールリング6による
封止の下に捩じ込み固定されるコネクタ7によって閉止
されている。
【0026】前記コネクタ7には、図外のパワーステア
リング装置即ちアクチュエータに連通する吐出通路8及
びこの吐出通路8とスプール弁収容穴5内部とを連通す
る段付き孔35を設け、この段付き孔35内には、中空
状の段付きサブスプール弁36が摺動自在に収容してあ
る。このサブスプール弁36は、このサブスプール弁3
6の胴部外周と段付き孔35の内周との間に形成される
中間圧力室37内に収容されたばね38によって第1圧
力室15側に付勢されると共に、第1圧力室15側への
抜脱がコネクタ7に植設した停止ピン39によって防止
されている。
【0027】前記サブスプール弁36の中空内部は第1
圧力室15に連通する通路40となっており、この通路
40は、サブスプール弁36の鍔部36aに貫通形成し
た斜孔41を介して中間圧力室37内に連通していると
共に、直径方向の貫通孔42を介して、前記段付き孔3
5の内周面に形成した周溝43内に連通している。ま
た、前記サブスプール弁36の吐出通路8側端部には、
前記中空内部の通路40と連通する軸方向のメインオリ
フィス44が形成してあると共に、前記吐出通路8側に
向かって収斂するテーパ面45が形成してあり、このテ
ーパ面45は前記周溝43の角部との間にサブオリフィ
ス46を形成している。したがって、前記サブオリフィ
ス46は前記メインオリフィス44に対して並列に形成
されており、これらメインオリフィス44及びサブオリ
フィス46が吐出通路8への吐出流量を制限する制御オ
リフィス9を構成している。
【0028】また、前記コネクタ7には、周溝11と、
この周溝11の底部に開口して前記吐出通路8に連通す
る斜め方向の貫通孔12が形成してあると共に、第1圧
力室16側端部には後述する導入通路20に臨んで切欠
き47が形成してある。この切欠き47に臨む段付き孔
35の内周には、前記サブスプール弁36の端部を支持
する案内部材48が設けられており、この案内部材48
の外周面と段付き孔35の内周面との間に、絞り通路4
9が形成してある。
【0029】前記コネクタ7によって開口端が閉止され
たスプール弁収容穴5内には、内側スプールと51と外
側スプール52とからなるスプール弁50が摺動自在に
嵌挿されており、このスプール弁50は、前記スプール
弁収容穴5内部を第1圧力室15と第2圧力室16とに
画成すると共に、第2圧力室16内に収装した制御スプ
リング17のばね力をもって常時第1圧力室15側に偏
倚され、常態にあってそのランド部18(詳しくは外側
スプール52のランド部)で図外の貯油タンクに連通す
るドレン通路19を閉止している。また、このスプール
弁50によって画成された第1圧力室15には、ポンプ
吐出油を導く導入通路20が開口している。
【0030】21は前記ハウジング1に形成した通路
で、この通路21は、前記スプール弁収容穴5と略平行
に盲穴状に穿設され、その開口端は栓22によって閉塞
されており、一端が感圧オリフィス23及び斜孔24を
介して前記コネクタ7の周溝11に連通し、他端が通路
25を介して第2圧力室内16に連通している。また、
前記通路25は第2圧力室16を半径方向に横切って穿
設され、開口端を栓26で閉塞してある。
【0031】前記スプール弁50は、前述のごとく内側
スプール51と外側スプール52とからなり、この外側
スプール52は、全体として有底筒状でその底部52b
に貫通孔53を有している。また、内側スプール51
は、外側スプール52の円筒部52a内周に嵌挿される
大径部51aと、同じく貫通孔53内に嵌挿される小径
部51bを有しており、前記外側スプール52の円筒部
52aが第1圧力室15に臨み、底部52bが第2圧力
室16に臨むように配置してある。
【0032】前記外側スプール52には、前記ドレン通
路19に連通する周溝54とこの周溝54の底部に開口
する直径方向の貫通孔55が形成してある。また、この
外側スプール52の円筒部52aの内周と前記内側スプ
ール51の小径部51bの外周との間に、前記貫通孔5
5を介してドレン通路19に連通する低圧室56を形成
してある。
【0033】前記内側スプール51には、前記低圧室5
6に連通する直径方向の貫通孔57及びこの貫通孔57
に連通する軸方向の段付き貫通孔58を設けて、第1圧
力室15側開口端をプラグ59で閉塞してあると共に、
この段付き貫通孔58内に、球弁28をその押子29と
共にチェックスプリング30で偏倚して段付き孔58の
段部に形成した弁座31に適合させたリリーフ弁32が
設けてある。このリリーフ弁32のリリーフ動作で、感
圧オリフィス23を介して第2圧力室16内に導かれる
吐出通路8における圧力超過を回避する。なお、33は
前記段付き貫通孔58の第2圧力室16側端部に設けた
フィルタである。
【0034】60は前記内側スプール51の外周に取付
けられ、制御スプリング17を支持するばね受け部材で
ある。このばね受け部材60は前記外側スプール52の
第2圧力室16側への最大移動位置を規制する停止部材
を兼ねている。
【0035】61は前記内側スプール51と外側スプー
ル52との間に配置されたばね部材である。このばね部
材61は、前記低圧室56内に収容され、内側スプール
51を第1圧力室側に付勢し、かつ外側スプール52を
第2圧力室16側に付勢している。
【0036】斯かる構成によれば、前記導入通路20か
ら第1圧力室15内に導かれたポンプ吐出油が、コネク
タ7に形成した切欠き47から、絞り通路49、サブス
プール弁36の通路40、メインオリフィス44及びサ
ブオリフィス46からなる制御オリフィス9を介してそ
れぞれ吐出通路8に導かれる。
【0037】このとき、常態にあっては、前記内外二重
のスプールから構成されるスプール弁50は、外側スプ
ール52がばね部材61によって付勢されてその底部5
2bが停止部材を兼ねるばね受け60に当接した状態
で、制御スプリング17によって前記第1圧力室15側
に付勢され、その胴部(ランド部)18でドレン通路1
9を閉塞しており、前記第1圧力室15内に導入された
ポンプ吐出油は、その全量が制御オリフィス9(メイン
オリフィス44及びサブオリフィス46)を介して図外
のアクチュエータに導かれる。一方、ポンプの回転速度
が増加してポンプ吐出油量が増加し、前記第1圧力室1
5内に導入されるポンプ吐出油量が増加すると、制御オ
リフィス9による制限流動の下に第1圧力室15内の作
動油が吐出通路8に導かれる一方で、この制御オリフィ
ス9の前後差圧に基づいてスプール弁50が図示の如く
右方向に移動して制御スプリング17を所定の長さにな
るまで押し縮め、ドレン通路19を開き、このドレン通
路19から余剰油を図外の貯油タンクに還流させる。
【0038】ここで、本発明にあっては、前記スプール
弁50が内側スプール51と外側スプール52とから構
成され、これら内側スプール51と外側スプール52と
の間に、内側スプール51を第1圧力室15側に付勢
し、外側スプール52を第2圧力室16側に付勢するば
ね部材61を付属させてあり、また、前記制御スプリン
グ17は内側スプール51に作用している。これによ
り、前記第1圧力室15内及び第2圧力室16内の圧力
が低いときは、外側スプール52がばね部材61によっ
て第2圧力室16側に付勢され、その底部52bが停止
部材60で停止した位置に在り、スプール弁50は、制
御スプリング17を所定長さ(L1)まで押し縮めて、
この制御スプリング17のばね力と制御オリフィス9の
前後差圧に基づいて移動し、流量を制御する(図1参
照)。一方、前記第1圧力室15内及び第2圧力室16
内の圧力が高いときは、外側スプール52が第2圧力室
16内の圧力によってばね部材61のばね力に抗して第
1圧力室15側に移動して円筒部52aの端部がプラグ
59のフランジ部59aに当接した位置に至る(図2参
照)。したがって、前記外側スプール52が移動してス
プール弁50とドレン通路19との相対位置が変化する
ことになるから、前記スプール弁50は制御スプリング
17を更に押し縮めて(寸法L2)、この制御スプリン
グ17のばね力に第2圧力室16内の圧力による力を加
えた力と、第1圧力室15内の圧力による力にばね部材
61のばね力を加えた力との釣り合いによって移動し、
流量制御を司ることになる。
【0039】次に、ポンプが高回転となり、出力が増大
し、前記導入通路20に導かれる作動油量が増加する
と、絞り通路49の前後に差圧を生じる。これにより、
前記絞り通路49を通過する前の作動油の圧力がサブス
プール弁36の鍔部36aに作用し、このサブスプール
弁36をばね38のばね力に抗して左動させ、このサブ
スプール弁36のテーパ面45と周溝43の角部との間
に形成されたサブオリフィス46を絞る。このサブオリ
フィス46の開口面積が減少することによって、通路4
0から貫通孔42及びサブオリフィス46を介しての流
通が制限され、制御オリフィス9を通過する流量は漸減
することになり、図4においてD−E(d−e)で示す
ようにフローダウン制御される。
【0040】更にポンプ出力が増大すると、前記サブス
プール弁36が更に左動して前記メインオリフィス44
に並列配置されたサブオリフィス46を閉じる。これに
よって、前記制御オリフィス9はメインオリフィス44
のみとなって、制御オリフィス9の実質的な開口面積が
減じられることになり、この制御オリフィス9を通過す
る流量は図4のE−F(e−f)で示す流量に制限され
る。
【0041】なお、前記サブスプール弁36は、前記絞
り通路49の前後での作動油の圧力が略等しくなった場
合に、中間圧力室37内に収容したばね38のばね力に
よって右動し、その右動(後退)は、サブスプール弁3
6の第1圧力室15側の端部が停止ピン39に当接する
ことよって停止される。
【0042】このように、この流量制御弁は一連の流量
制御動作で、図3及び図4に示すような流量特性を得る
ことができ、車両の低速走行時または停車時には、最も
大きい流量をパワーステアリング装置のアクチュエータ
に供給して十分な操舵助勢力を得るようにし、車輪の接
地抵抗の小さい高速走行時にはアクチュエータへの供給
流量を減じて、操舵助勢力を減じて操舵安定性を確保す
るようにすることができる。
【0043】一方、アクチュエータの非作動状態、つま
りパワーステアリング装置の中立位置では、前記吐出通
路8の作動圧力が低下するから、制御オリフィス9の前
後差圧を一定に保つために、前記スプール弁50は第2
圧力室内16の制御スプリング17のばね力に抗して、
前記吐出通路8の圧力が導かれる第2圧力室16側に移
動し、前記ドレン通路19の開口面積を増大させる。こ
れにより、前記導入通路20から第1圧力室15内に導
入された作動油の多くがドレン通路19に流入すること
になり、ポンプ内圧力が低下し、ポンプの仕事量が減じ
られることになる。
【0044】これと同時に、アクチュエータが非作動状
態で前記吐出通路8内の圧力が低下すると、前記第2圧
力室16内の圧力も低下することになる。これにより、
前記第2圧力室16内の圧力を受ける外側スプール52
は、この外側スプール52に付属するばね部材61のば
ね力によって第2圧力室16側に移動し、外側スプール
52の底部52aが停止部材を兼ねるばね受け部材60
に当接した位置で停止する。
【0045】したがって、前記スプール弁50が、制御
オリフィス9の前後差圧即ち第1圧力室15内の圧力と
第2圧力室16内の圧力に制御スプリング17のばね力
を加えた力と釣り合う位置にある場合、外側スプール5
2が第2圧力室16側に移動した分、ドレン通路19の
開口面積が更に増大することになる。
【0046】これによって、前記第1圧力室15内に供
給された作動油は、アクチュエータが作動油を必要とし
ない非作動状態において、外側スプール52の移動によ
って開口面積が増大したドレン通路19を介して図外の
ポンプ吸入側及び貯油タンク側に還流される。したがっ
て、前記導入通路20を介して第1圧力室15に作動油
を吐出するポンプは、その吐出圧力が低下して仕事量が
減じられ、省エネルギが有利に達成される。
【0047】また、前記外側スプール52は内側スプー
ル51と内外二重構造をもってスプール弁50を構成す
ることにより、流量制御弁が格別長大化することがな
い。
【0048】以上、実施の形態を図面に基づいて説明し
たが、具体的構成はこの実施の形態に限られるものでは
なく、発明の要旨を逸脱しない範囲で変更可能である。
例えば、ばね部材61を低圧室56内に配置した構造に
ついてのべたが、このばね部材は内側スプール51と外
側スプール52との間に配置され、これら内外スプール
51,52を相互に逆向きに付勢するものであるから、
外側スプール52の円筒部52a端面とプラグ59のフ
ランジ部59aとの間に配置することも可能である。
【0049】
【発明の効果】以上詳細に説明したように本発明によれ
ば、アクチュエータが非作動状態であって、必要とする
作動油圧力が低いとき、ポンプの無駄なエネルギの消費
を抑制することができる。したがって、省エネルギを十
分に達成することができる流量制御装置が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態を示す流量制御装置の断面
図である。
【図2】第1圧力室内及び第2圧力室内の圧力が高く、
外側スプールが第1圧力室側に移動した状態を示す断面
図である。
【図3】流量制御特性を示す線図である。
【図4】同じく、流量制御特性を示す線図である。
【符号の説明】
5 スプール弁収容穴 8 吐出通路 9 制御オリフィス 15 第1圧力室 16 第2圧力室 17 制御スプリング 19 ドレン通路 20 導入通路 44 メインオリフィス 46 サブオリフィス 50 スプール弁 51 内側スプール 51a 大径部 51b 小径部 52 外側スプール 52a 円筒部 52b 底部 53 貫通孔 56 低圧室 61 ばね部材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B62D 5/07 B62D 6/02

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スプール弁収容穴内にスプール弁を摺動
    自在に収容して、該スプール弁収容穴内を第1圧力室と
    第2圧力室に画成し、第1圧力室内には、制御オリフィ
    スを介して吐出通路と連通する導入通路及びドレン通路
    を開口し、第2圧力室内には、吐出通路の圧力を導くと
    共に前記スプール弁を第1圧力室側に偏倚する制御スプ
    リングを収装して、前記導入通路から制御オリフィスを
    介して吐出通路に作動油の必要流量を導く一方、該必要
    流量に対する余剰油を前記スプール弁の移動によって開
    閉制御されるドレン通路に還流させる流量制御装置にお
    いて、 前記制御オリフィスを、メインオリフィスと、該メイン
    オリフィスに対して並列配置され、前記導入通路の流量
    に応じてその開口面積が制御されるサブオリフィスとか
    ら構成する一方、 前記スプール弁を、底部に貫通孔を有する有底筒状の外
    側スプールと、この外側スプールの円筒部内周に嵌挿さ
    れる大径部と貫通孔内に嵌挿される小径部を有する内側
    スプールとから構成し、 前記外側スプールの底部を第2圧力室に臨ませると共
    に、この外側スプールの円筒部内周と内側スプールの小
    径部外周との間に低圧室を形成する一方、 前記内側スプールに前記制御スプリングを作用させ、更
    に、 前記内側スプールと外側スプールとの間に、内側スプー
    ルを第1圧力室側に付勢し、外側スプールを第2圧力室
    側に付勢するばね部材を付属させたことを特徴とする流
    量制御装置。
  2. 【請求項2】 前記サブオリフィスは、前記導入通路と
    第1圧力室との間に設けた絞り通路の前後差圧に応動す
    るサブスプール弁によってその開口面積が制御される、
    請求項1記載の流量制御装置。
  3. 【請求項3】 前記ばね部材は前記低圧室内に収装され
    てなる、請求項1記載の流量制御装置。
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