JPH09136632A - トレーラ用アンチスキッドブレーキ制御システム - Google Patents

トレーラ用アンチスキッドブレーキ制御システム

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Publication number
JPH09136632A
JPH09136632A JP29411395A JP29411395A JPH09136632A JP H09136632 A JPH09136632 A JP H09136632A JP 29411395 A JP29411395 A JP 29411395A JP 29411395 A JP29411395 A JP 29411395A JP H09136632 A JPH09136632 A JP H09136632A
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JP
Japan
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valve
air
brake
emergency
abs
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JP29411395A
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English (en)
Inventor
Kunio Okada
岡田邦夫
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Jidosha Kiki Co Ltd
Original Assignee
Jidosha Kiki Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】サービスブレーキ時のブレーキ遅れをできるだ
け小さくして、トレーラのブレーキの応答性をより一層
向上させる。 【構成】リレーバルブを有さないエマージェンシバルブ
12a,12bがそれぞれ左右側輪ABS用モジュレー
タ10,11の手前(上流側)に、リレーバルブを有す
るABS用モジュレータ10,11と一体に設けられ
る。サービスブレーキが操作されると、トラクタ側のブ
レーキバルブから出力されるエアがサービスライン13
を通ってエマージェンシバルブ12a,12bに供給さ
れる。更にエアは、エマージェンシバルブ12a,12
bから各ABS用モジュレータ10,11に供給され、
各ABS用モジュレータ10,11のリレーバルブが作
動し、サービスブレーキが作動する。リレーバルブが各
ABS用モジュレータ10,11に設けたもののみであ
るので、ブレーキ遅れが減少して、ブレーキの応答性が
向上する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、制動時トレーラの車輪
がロック傾向となったとき、ロック傾向を解消するよう
にその車輪のブレーキ圧力を調整するトレーラ用アンチ
スキッドブレーキ制御システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、トレーラ車のエアブレーキシステ
ムにも、制動時ロック傾向となった車輪のブレーキ圧力
を調整するようにアンチスキッドブレーキ制御(以下、
ABSともいう)を行うアンチスキッドブレーキ制御シ
ステムが採用されている。従来のこのようなトレーラ車
のABSシステムの一例として、図4に示すトレーラ用
ABSシステムがある。
【0003】図4に示すように、トレーラ用ABSシス
テム1は左前側輪2および左後側輪6を制動するための
第1ブレーキ系統と右前側輪3および右後側輪7を制動
するための第2ブレーキ系統とからなり、左右前側輪
2,3にそれぞれ対応して配設されてその車輪のブレー
キを作動するブレーキ用パワーチャンバ4,5(本発明
のブレーキアクチュエータに相当する)、左右後側輪
6,7にそれぞれ対応して配設されてその車輪のブレー
キを作動するブレーキ用パワーチャンバ8,9(本発明
のブレーキアクチュエータに相当する)、後述するリレ
ーバルブを一体に有し、左前側輪2および左後側輪6の
各パワーチャンバ4,8に接続されてこれらのパワーチ
ャンバ4,8に対する所定圧のエアを給排制御するとと
もにABS時にこれらのパワーチャンバ4,8の各ブレ
ーキ圧力を調整する左側輪ABS用モジュレータ10、
リレーバルブ(不図示)を一体に有し、右前側輪3およ
び右後側輪7の各パワーチャンバ5,9に接続されてこ
れらのパワーチャンバ5,9に対するエアを給排制御す
るとともにABS時にこれらのパワーチャンバ5,9の
各ブレーキ圧力を調整する右側輪ABS用モジュレータ
11、各ABS用モジュレータ10,11内のリレーバ
ルブに接続されるリレーエマージェンシバルブ12、リ
レーエマージェンシバルブ12に接続されて左右前後側
輪2,3,6,7のサービスブレーキを作動制御するため
のサービスブレーキ信号圧をトラクタのブレーキバルブ
(不図示)から送給するサービスライン13、リレーエ
マージェンシバルブ12に接続されて通常時にトラクタ
側からのエアを送給するとともに緊急時に左右前後側輪
2,3,6,7のエマージェンシブレーキを作動制御する
ためのエマージェンシライン14、エマージェンシライ
ン14およびリレーエマージェンシバルブ12を通して
送られてくるエアを蓄えるトレーラ側のエアリザーバ1
5、左右前側輪2,3毎にそれぞれ配設されて対応する
車輪の車輪速度を検出する左右の車輪速センサ16,1
7、車輪速センサ16,17からの各車輪速信号が送給
されるとともにABS時に制御信号を各ABS用モジュ
レータ10,11に送出してこれらのABS用モジュレ
ータ10,11を作動制御するABS用電子制御装置
(以下、ABS ECUともいう)18を備えている。
なお、19および20はそれぞれサービスライン13お
よびエマージェンシライン14を図示しないトラクタ側
の対応する配管に接続するためのカップリングであり、
また21はABS ECU18をトラクタ側の電気配線
に接続するためのカップリングである。
【0004】各ABS用モジュレータ10,11は同じ
構成を有しており、例えば特開平7ー257344号公
報に開示されているものと同じものである。これを簡単
に説明すると、図5に示すようにABS用モジュレータ
10,11は、リレーエマージェンシバルブ12から出
力されるブレーキ作動信号圧が供給される信号圧入力口
22と、この信号圧入力口22に連通する制御室23を
区画形成する制御ピストン24と、常時エアリザーバ1
5に接続されて所定圧のエアが供給されているエア供給
口25と、各パワーチャンバ4,5,8,9に接続される
出力口26と、大気に連通する排気口27と、エア供給
口25および出力口26間の通路と出力口26および排
気口27間の通路との分岐部に設けられた切換制御弁2
8と、信号圧入力口22および制御室23間の通路に設
けられた電磁弁からなる常開のABS制御用の保持バル
ブ29と、制御室23に連通してブレーキ作動信号圧を
排出する信号圧排出口30と、制御室23および信号圧
排出口30間の通路に設けられた電磁弁からなる常閉の
ABS制御用の排気バルブ31とを備えている。
【0005】切換制御弁28は、筒状の弁体32と、モ
ジュレータ本体33に設けられた第1弁座34と、制御
ピストン24に設けられた第2弁座35とから構成され
ている。弁体32と第1弁座34とにより常閉の給気弁
32,34が構成されるとともに、弁体32と第2弁座
35とにより常開の排気弁32,35が構成される。そ
して、制御ピストン24とこの制御ピストン24によっ
て制御される切換制御弁28とにより、リレーバルブが
構成されている。
【0006】保持バルブ29および排気バルブ31は、
ともにABS ECU18に接続されている。ABS E
CU18は保持バルブ29を閉じて制御室23にブレー
キ作動信号圧がそれ以上供給されるのを阻止し、また排
気バルブ31を開いて制御室23内のブレーキ作動信号
圧を排出するように制御する。
【0007】図6に示すように、リレーエマージェンシ
バルブ12は、サービスライン13に接続されてトラク
タ側からサービスライン13を通して送られてくるブレ
ーキ作動信号圧が供給される信号圧入力口36と、この
信号圧入力口36に連通する制御室37を区画形成する
制御ピストン38と、エマージェンシライン14に接続
されてトラクタ側からエマージェンシライン14を通し
て所定圧のエアが導入されるエア供給口39と、エアリ
ザーバ15に接続されてエア供給口39に送給されたエ
アをエアリザーバ15に送出するリザーバ接続口40
と、各ABS用モジュレータ10,11の信号圧入力口
22に接続される出力口41と、大気に連通する排気口
42と、エア供給口39とリザーバ接続口40とを接続
する通路に設けられ、エア供給口39からリザーバ接続
口40に向かうエアの流れのみを許容するチェックバル
ブ43と、エア供給口39とリザーバ接続口40とを接
続する通路に摺動可能に設けられた筒状のエマージェン
シピストン44と、エマージェンシピストン44内にお
いて、リザーバ接続口40および出力口41間の通路と
出力口41および排気口42間の通路との分岐部に設け
られた切換制御弁45と、エマージェンシピストン44
により区画形成され常時エア供給口39に接続するエア
導入室46とを備えている。
【0008】切換制御弁45は、筒状の弁体47と、エ
マージェンシピストン44に設けられた第1弁座48
と、制御ピストン38に設けられた第2弁座49とから
構成されている。弁体47と第1弁座48とにより常閉
の給気弁47,48が構成されるとともに、弁体47と
第2弁座49とにより常開の排気弁47,49が構成さ
れる。
【0009】このように構成されたトレーラ用ABSシ
ステム1においては、トラクタとトレーラとの連結時
に、トレーラのサービスライン13およびエマージェン
シライン14の各カップリング19,20をそれぞれト
ラクタ側の対応する配管に接続する。すると、トラクタ
側のエアリザーバ(不図示)のエアがエマージェンシラ
イン14を通ってリレーエマージェンシバルブ12のエ
ア供給口39に供給される。更にこのエアはチェックバ
ルブ43を開いてリザーバ接続口40に供給され、更に
そこからトレーラのエアリザーバ15に供給されて蓄え
られる。
【0010】一方、エア供給口39に供給されたエアは
エア導入室46にも導入され、このエアによりエマージ
ェンシピストン44が最下限位置まで下降する。このた
め、第1弁座48が弁体47に着座して給気弁47,4
8が閉じるとともに、弁体47が第2弁座49から離座
して排気弁47,49が開く。したがって、出力口41
はリザーバ接続口40から遮断され、かつ排気口42に
連通し、エアリザーバ15のエアは出力口41から出力
されるのを阻止される。また、ABS用モジュレータ1
0,11は図5に示すブレーキ非作動状態となってい
る。
【0011】トラクタ側のブレーキペダル踏込によるサ
ービスブレーキ操作時、サービスライン13を通して送
給されるトラクタ側からのサービスブレーキ作動信号圧
が信号圧入力口36を介して制御室37に供給される。
このため、リレーピストン38が下降するので、排気弁
47,49が閉じるとともに給気弁47,48が開き、エ
アリザーバ15のエアがリザーバ接続口40および給気
弁47,48を通って出力口41から出力される。
【0012】出力口41からのエアは、左右側輪ABS
用モジュレータ10,11の各信号圧入力口22および
開いている保持弁29を通って制御室23に供給され
る。このため、リレーピストン24が下降するので、排
気弁32,35が閉じるとともに給気弁32,34が開
き、エアリザーバ15のエアがエア供給口25および給
気弁32,34を通って出力口26から出力されて各パ
ワーチャンバ4,5,8,9に供給される。これにより、
左右前後側輪2,3,6,7のサービスブレーキが作動す
る。
【0013】ブレーキペダルを解放してサービスブレー
キの解除操作を行うと、サービスライン13のブレーキ
作動信号圧のエアがトラクタ側のブレーキバルブから大
気に排出される。このため、リレーエマージェンシバル
ブ12の制御室37のエアが排出されるので、リレーピ
ストン38が上昇して、給気弁47,48が閉じかつ排
気弁47,49が開く。これにより、ABS用モジュレ
ータ10,11の制御室23のエアが排出されるので、
リレーピストン24が上昇して、給気弁32,34が閉
じかつ排気弁32,35が開く。したがって、各パワー
チャンバ4,5,8,9のエアが出力口26、排気弁32,
35および排気口27を通って大気に排出されるので、
サービスブレーキが解除する。
【0014】ABS ECU18は、左右の車輪速セン
サ16,17からの車輪速信号に基づいて車輪3,4の少
なくとも一方がロック傾向にあると判断すると、ロック
傾向にある車輪に対応するABS用モジュレータ10,
11にABS制御信号を出力する。すなわち、ABS
ECU18はABS制御信号によりABS用モジュレー
タ10,11の保持バルブ29を閉じてブレーキ圧力を
保持状態にするか、保持バルブ29を閉じかつ排気バル
ブ31を開くことによりブレーキ圧力を減圧するか、あ
るいは保持バルブ29を開きかつ排気バルブ31を閉じ
ることによりブレーキ圧力を増圧してABSを行う。こ
れにより、ロック傾向が解消しかつ制動距離が短くなる
ように左右前後側輪2,3,6,7のブレーキ力が調整さ
れる。
【0015】更に、トラクタとトレーラとが分離したと
き等の緊急時には、エマージェンシライン14が大気に
接続されるので、リレーエマージェンシバルブ12のエ
ア導入室46のエアが大気に排出される。このため、エ
マージェンシピストン44が図6に示す上限位置まで上
昇し、排気弁47,49が閉じかつ給気弁47,48が開
く。したがって、エアリザーバ15のエアがリザーバ接
続口40および給気弁47,48を通って出力口41か
ら出力されるので、緊急ブレーキが作動する。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来のトレーラ用ABSシステム1では、サービス
ブレーキ操作時に、まずサービスライン13を通して供
給されるエアによりリレーエマージェンシバルブ12に
おける切換制御弁45の給気弁47,48および排気弁
47,49の開閉を切り換えてリレーエマージェンシバ
ルブ12からエアを出力させ、次いでこのリレーエマー
ジェンシバルブ12からエアによりABS用モジュレー
タ10,11における切換制御弁28の給気弁32,34
および排気弁323,35の開閉を切り換えてABS用
モジュレータ10,11からエアを出力させなければな
らない。このため、サービスブレーキ時にパワーチャン
バ4,5,8,9のブレーキ圧力の立ち上がりが遅くな
り、ブレーキ遅れが比較的大きいものとなっているとい
う問題がある。
【0017】本発明は、このような問題に鑑みてなされ
たものであって、その目的は、サービスブレーキ時のブ
レーキ遅れをできるだけ小さくして、ブレーキの応答性
をより一層向上させることのできるトレーラ用ABSシ
ステムを提供することである。
【0018】
【課題を解決するための手段】前述の課題を解決するた
めに、請求項1の発明は、ブレーキ操作時にトラクタ側
からのエアを給送するサービスラインと、トラクタとの
連結時にトラクタ側からの所定圧のエアを給送するエマ
ージェンシラインと、このエマージェンシラインからの
エアを蓄えるリザーバと、このリザーバからのエアが供
給されることによりトレーラの車輪を制動するための制
動力を発生するブレーキアクチュエータと、前記エマー
ジェンシラインからのエアが供給されないとき前記リザ
ーバのエアを出力し、前記エマージェンシラインからの
エアが供給されているとき前記リザーバのエアの出力を
停止するエマージェンシバルブと、リレーバルブを有
し、ブレーキ操作時にサービスラインからのエアにより
前記リレーバルブが作動して前記リザーバのエアを前記
ブレーキアクチュエータに出力するとともに、前記車輪
のロック傾向時にサービスラインからのエアの供給、排
出を制御することによりABSを行い、更に前記エマー
ジェンシバルブからのエアにより前記リレーバルブが作
動して前記リザーバのエアを前記ブレーキアクチュエー
タに出力するABS用モジュレータとを備えていること
を特徴としている。
【0019】また請求項2の発明は、前記トレーラの車
輪が複数設けられており、前記車輪の一部を制動するた
めの第1ブレーキ系統と前記車輪の残部を制動するため
の第2ブレーキ系統とからなり、前記エマージェンシバ
ルブおよび前記ABS用モジュレータがともに前記第1
および第2ブレーキ系統毎に設けられていることを特徴
としている。
【0020】更に請求項3の発明は、前記トレーラの車
輪が複数設けられており、前記車輪の一部を制動するた
めの第1ブレーキ系統と前記車輪の残部を制動するため
の第2ブレーキ系統とからなり、前記ABS用モジュレ
ータが前記第1および第2ブレーキ系統毎に設けられて
いるとともに、前記エマージェンシバルブが前記第1お
よび第2ブレーキ系統に共通に設けられていることを特
徴としている。
【0021】
【作用】このように構成された本発明のトレーラ用アン
チスキッドブレーキ制御システムにおいては、リレーバ
ルブがABS用モジュレータに設けられた一つのみとな
る。したがって、サービスブレーキ操作時におけるリレ
ーバルブの切換は、ABS用モジュレータのリレーバル
ブの切換のみとなるので、ブレーキの遅れが減少して、
ブレーキの応答性が大幅に向上する。
【0022】更に、請求項3の発明においては、エマー
ジェンシバルブが2ブレーキ系統に共通して設けられ、
1つのエマージェンシバルブで2ブレーキ系統のブレー
キがともに行われるようになる。したがって、エマージ
ェンシバルブが各ブレーキ系統毎に設けられる場合に比
べて削減されるばかりでなく、その配管も不要となるの
で、コストが低減する。
【0023】
【実施例】以下、図面を用いて本発明の実施例を説明す
る。図1は本発明に係るトレーラ用アンチスキッドブレ
ーキ制御システムの一実施例を示す図である。なお、前
述の図4に示す従来のトレーラ用ABSシステムと同じ
構成要素には同じ符号を付すことにより、その詳細な説
明は省略する。
【0024】図1に示すように、この実施例ではABS
モジュレータ10,11が前述の図4に示すモジュレー
タと同じリレーバルブを一体に有するモジュレータとな
っている。その場合、図示しないがこれらのABSモジ
ュレータ10,11のハウジング33には、後述するエ
マージェンシバルブ12a,12bとエアリザーバ15
とを接続する通路が形成されている。また、これらのA
BSモジュレータ10,11に、エマージェンシバルブ
12a,12bが一体的に配設されている。これらのエ
マージェンシバルブ12a,12bは、図5に示すリレ
ーエマージェンシバルブとは異なり、リレーバルブを有
さないものが用いられている。
【0025】これらのエマージェンシバルブ12a,1
2bを具体的に説明すると、図2に示すようにエマージ
ェンシバルブ12a,12bは、サービスライン13に
接続されてトラクタ側からサービスライン13を通して
送られてくるブレーキ作動信号圧が供給される信号圧入
力口50と、各ABS用モジュレータ10,11の信号
圧入力口22またはトレーラ側のエアリザーバ15に選
択的に接続されるとともに、各パワーチャンバ4,5,
8,9に常時接続される出力口51と、エマージェンシ
ライン14に接続されてトラクタ側からエマージェンシ
ライン14を通して所定圧のエアが導入されるエア供給
口52と、ABS用モジュレータ10,11のモジュレ
ータ本体33に形成された通路を介してトレーラ側のエ
アリザーバ15に接続されるリザーバ接続口53と、エ
ア供給口52〜リザーバ接続口53間を接続する通路に
設けられ、エア供給口52からリザーバ接続口53に向
かうエアの流れのみを許容するチェックバルブ54と、
信号圧入力口50および出力口51間を接続する通路と
エア供給口52〜リザーバ接続口53間を接続する通路
のチェックバルブ54より下流側の通路〜出力口51間
を接続する通路との分岐部に設けられている切換制御弁
55と、チェックバルブ54より下流側の通路〜出力口
51間を接続する通路の切換制御弁55より上流側に設
けられた緊急作動バルブ56とを備えている。
【0026】切換制御弁55は、ゴムシールからなる円
形状の弁体57と、この弁体57の中央部が着座可能な
第1弁座58と、弁体57の周縁部が着座可能な第2弁
座59とを備えている。そして、弁体57と第1弁座5
8とにより信号圧入力口50〜出力口51間の連通・遮
断が制御されるとともに、弁体57と第2弁座59とに
よりチェックバルブ54より下流側の通路〜出力口51
間の連通・遮断が制御されるようになっている。
【0027】通常時は、スプリング60のばね力により
弁体57が上動し、弁体57の中央部が第1弁座58か
ら離座して信号圧入力口50〜出力口51間が連通され
ているとともに、弁体57の周縁部が第2弁座59に着
座してチェックバルブ54より下流側の通路〜出力口5
1間が遮断されている。また、弁体57の上側にエアリ
ザーバ15からのエアが供給されたときは、弁体57が
スプリング60のばね力に抗して下動することにより、
その中央部が第1弁座58に着座して信号圧入力口50
〜出力口51間が遮断されるとともに、弁体57の周縁
部が第2弁座59から離座してチェックバルブ54より
下流側の通路〜出力口51間が連通されるようになって
いる。
【0028】緊急作動バルブ56は、ゴムシール部を有
する弁体61と、弁体61を上方に押動するとともに室
62を区画形成し、更に大気に連通する軸方向孔63を
有するエマージェンシピストン64と、エマージェンシ
ピストン64を常時上方に付勢するスプリング65と、
弁体61を常時下方に付勢するスプリング66と、エマ
ージェンシピストン64に設けられ、弁体61が着座可
能な第1弁座67と、ハウジング68に形成された第2
弁座69とを備えている。
【0029】室62は、チェックバルブ54および緊急
作動バルブ56をバイパスする通路70を介して直接エ
ア供給口52に接続されていて、エマージェンシライン
14からのエアがエア供給口52を通して室62に導入
されるようになっている。室62に導入されたエアによ
り、エマージェンシピストン64がスプリング65のば
ね力に抗して下動するとともに、エマージェンシピスト
ン64の下動にともない弁体61も下動するようになっ
ている。弁体61の下動により、弁体61が第2弁座に
着座してチェックバルブ54の下流側の通路と切換制御
弁55との間が遮断され、更なるエマージェンシピスト
ン64の下動により、第1弁座67が弁体61から離座
してチェックバルブ54の下流側の通路と切換制御弁5
5との間の通路の緊急作動バルブ56より下流側の通路
が大気に連通されるようになっている。
【0030】また、室62に導入されたエアが排出され
ると、スプリング65のばね力によりエマージェンシピ
ストン64が上動し、第1弁座67が弁体61に着座し
てチェックバルブ54の下流側の通路と切換制御弁55
との間の通路の緊急作動バルブ56より下流側の通路が
大気から遮断され、更なるエマージェンシピストン64
の上動により、弁体61が第1弁座67から離座してチ
ェックバルブ54の下流側の通路と切換制御弁55との
間が連通されるようになっている。
【0031】このように構成された本実施例において
は、トレーラをトラクタに接続し、かつ各カップリング
19,20をトラクタ側の対応する配管に連結すると、
トラクタ側のリザーバの所定圧のエアがエマージェンシ
ライン14を通ってエマージェンシバルブ12a,12
bのエア供給口52に供給される。更にエアは、通路7
0を通って室62に導入されるので、このエアによりエ
マージェンシピストン64が下降して、弁体61が第2
弁座69に着座し、かつ第1弁座67が弁体61から離
座する。
【0032】一方、エア供給口52に供給されたエア
は、またチェックバルブ54を開いてリザーバ接続口5
3から各ABS用モジュレータ10,11内の通路を通
ってエアリザーバ15にも供給され、このエアリザーバ
15に蓄えられる。このとき、チェックバルブ54を通
過したエアは、弁体61が第2弁座69に着座している
ので切換制御弁55および出力口51の方へ流出するの
を阻止される。
【0033】この状態でサービスブレーキが操作される
と、トラクタ側のブレーキバルブから出力されるエアが
サービスライン13を通ってエマージェンシバルブ12
a,12bの信号圧入力口50に供給される。更にエア
は、信号圧入力口50から切換制御弁55および出力口
51を通って各ABS用モジュレータ10,11の信号
圧入力口22に供給される。以後、前述の従来のサービ
スブレーキ操作時の場合と同様にして、サービスブレー
キが作動する。
【0034】また、サービスブレーキ解除時は、各AB
S用モジュレータ10,11の制御室23のエアが、信
号圧入力口22、エマージェンシバルブ12a,12b
の出力口51、切換制御弁55、信号圧入力口50およ
びサービスライン13を通ってトラクタ側のブレーキバ
ルブから大気に排出される。これにより、前述の従来の
サービスブレーキ解除時の場合と同様にして、サービス
ブレーキが解除する。ABSは、前述の従来の場合とま
ったく同様に各ABS用モジュレータ10,11により
行われる。
【0035】トラクタとトレーラとの分離等により、エ
マージェンシライン14のエアが失陥してなくなると、
エマージェンシバルブ12a,12bのエマージェンシ
ピストン64が上動して緊急作動バルブ56の第1弁座
67が弁体61に着座しかつ弁体61が第2弁座68か
ら離座する。これにより、トレーラ側のエアリザーバ1
5のエアが、各ABS用モジュレータ10,11内の通
路、リザーバ接続口53、緊急作動バルブ56の弁体6
1と第2弁座68との隙間、切換制御弁55の弁体57
の上に供給される。このため、弁体57の中央部が第1
弁座58に着座しかつ弁体57の周縁部が第2弁座59
から離座するので、弁体57の上に供給されたエアは、
更に出力口51を通って各ABS用モジュレータ10,
11の信号圧入力口22に供給される。その結果、前述
の従来の緊急ブレーキの場合と同様に緊急ブレーキが作
動する。
【0036】このような本実施例のトレーラ用ABSシ
ステムによれば、リレーバルブが1ブレーキ系統につき
各ABS用モジュレータ10,11に設けられた切換弁
28の一つのみとなる。したがって、サービスブレーキ
操作時におけるリレーバルブの切換は、各ABS用モジ
ュレータ10,11の切換弁28の切換のみとなるの
で、ブレーキの遅れが減少して、ブレーキの応答性が大
幅に向上するようになる。
【0037】図3は、本発明の他の実施例を示す、図1
と同様の図である。なお、前述の実施例および従来例と
同じ構成要素には同じ符号を付すことにより、その詳細
な説明は省略する。
【0038】前述の実施例では、2つのエマージェンシ
バルブ12a,12bが各ABS用モジュレータ10,1
1にそれぞれ設けられているが、本実施例においては1
つのエマージェンシバルブ12bが右側輪ABS用モジ
ュレータ11のみに設けられ、左側輪用ABS用モジュ
レータ10にはエマージェンシバルブは設けられていな
い。そして、エマージェンシバルブ12bの出力口51
が右側輪用ABS用モジュレータ11の信号圧入力口2
2に接続されているとともに、左側輪用ABS用モジュ
レータ10の信号圧入力口22にも接続されている。
【0039】したがって、トレーラ側のエアリザーバ1
5へのエアの供給、トレーラのサービスブレーキの作
動、およびトラクタとトレーラとの分離等の緊急時にお
けるトレーラブレーキの作動は、左右のブレーキともエ
マージェンシバルブは1つのみで行われるようになる。
これにより、エマージェンシバルブが1つ削減できるば
かりでなく配管も削減できるので、前述の実施例に比べ
てコストを低減することができる。
【0040】なお、前述の各実施例においては、エマー
ジェンシバルブをABS用モジュレータと一体に設ける
ものとしているが、本発明はこれに限定されるものでは
なく、エマージェンシバルブはABSモジュレータと別
体に設けることもできる。その場合、エマージェンシバ
ルブをトレーラ側のエアリザーバに接続通路は、必ずし
もモジュレータ本体33に設ける必要はなく、モジュレ
ータ本体33とは別に設けることもできる。
【0041】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
に係るトレーラ用ABSシステムによれば、リレーバル
ブをABS用モジュレータに設けられた一つのみとして
いるので、サービスブレーキ操作時におけるリレーバル
ブの切換は、ABS用モジュレータのリレーバルブの切
換のみとなる。したがって、ブレーキの遅れが減少する
ので、ブレーキの応答性を大幅に向上することができ
る。
【0042】また請求項3の発明によれば、トレーラと
の分離等の緊急時におけるトレーラブレーキの作動を、
1つのエマージェンシバルブで2ブレーキ系統のブレー
キとも行うようにしているので、エマージェンシバルブ
を1つ削減できるばかりでなくその配管も削減できる。
したがって、コストをより一層低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係るトレーラ用ABSシステムの一
実施例を示す図である。
【図2】 本発明に用いられるエマージェンシバルブの
断面図である。
【図3】 本発明の他の実施例を示す図である。
【図4】 従来のトレーラ用ABSシステムの一例を示
す図である。
【図5】 図1、図2および図4に示すトレーラ用AB
Sシステムに用いられる従来のABS用モジュレータの
断面図である。
【図6】 図4に示すトレーラ用ABSシステムに用い
られる従来のリレーエマージェンシバルブの断面図であ
る。
【符号の説明】
1…トレーラ用ABSシステム、2…左前側輪、3…右
前側輪、4,5,8,9…ブレーキ用パワーチャンバ、6
…左後側輪、7…右後側輪、10…左側輪ABS用モジ
ュレータ、11…右側輪ABS用モジュレータ、12
a,12b…エマージェンシバルブ、13…サービスラ
イン、14…エマージェンシライン、15…エアリザー
バ、16,17…車輪速センサ、18…ABS用電子制
御装置(ABS ECU)、19,20,21…カップリ
ング、22,50…信号圧入力口、23…制御室、24
…制御ピストン、25,52…エア供給口、26,51…
出力口、27…排気口、28,55…切換制御弁、29
…保持バルブ、30…信号圧排出口、31…排気バル
ブ、32,57,61…弁体、33…モジュレータ本体、
34、58、67…第1弁座、35、59,69…第2
弁座、53…リザーバ接続口、54…チェックバルブ、
56…緊急作動バルブ、60…スプリング、62…室、
63…軸方向孔、64…エマージェンシピストン、6
5,66…スプリング、68…ハウジング、70…通路

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ブレーキ操作時にトラクタ側からのエア
    を給送するサービスラインと、トラクタとの連結時にト
    ラクタ側からの所定圧のエアを給送するエマージェンシ
    ラインと、このエマージェンシラインからのエアを蓄え
    るリザーバと、このリザーバからのエアが供給されるこ
    とによりトレーラの車輪を制動するための制動力を発生
    するブレーキアクチュエータと、前記エマージェンシラ
    インからのエアが供給されないとき前記リザーバのエア
    を出力し、前記エマージェンシラインからのエアが供給
    されているとき前記リザーバのエアの出力を停止するエ
    マージェンシバルブと、リレーバルブを有し、ブレーキ
    操作時にサービスラインからのエアにより前記リレーバ
    ルブが作動して前記リザーバのエアを前記ブレーキアク
    チュエータに出力するとともに、前記車輪のロック傾向
    時にサービスラインからのエアの供給、排出を制御する
    ことによりアンチスキッドブレーキ制御を行い、更に前
    記エマージェンシバルブからのエアにより前記リレーバ
    ルブが作動して前記リザーバのエアを前記ブレーキアク
    チュエータに出力するアンチスキッドブレーキ制御用モ
    ジュレータとを備えていることを特徴とするトレーラ用
    アンチスキッドブレーキ制御システム。
  2. 【請求項2】 前記トレーラの車輪が複数設けられてお
    り、前記車輪の一部を制動するための第1ブレーキ系統
    と前記車輪の残部を制動するための第2ブレーキ系統と
    からなり、前記エマージェンシバルブおよび前記アンチ
    スキッドブレーキ制御用モジュレータがともに前記第1
    および第2ブレーキ系統毎に設けられていることを特徴
    とするトレーラ用アンチスキッドブレーキ制御システ
    ム。
  3. 【請求項3】 前記トレーラの車輪が複数設けられてお
    り、前記車輪の一部を制動するための第1ブレーキ系統
    と前記車輪の残部を制動するための第2ブレーキ系統と
    からなり、前記アンチスキッドブレーキ制御用モジュレ
    ータが前記第1および第2ブレーキ系統毎に設けられて
    いるとともに、前記エマージェンシバルブが前記第1お
    よび第2ブレーキ系統に共通に設けられていることを特
    徴とするトレーラ用アンチスキッドブレーキ制御システ
    ム。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN112977374A (zh) * 2021-02-26 2021-06-18 徐工集团工程机械股份有限公司科技分公司 一种先导式工程机械防抱死制动系统及工程机械

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