JPH09135860A - 貼付剤 - Google Patents
貼付剤Info
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- JPH09135860A JPH09135860A JP29965395A JP29965395A JPH09135860A JP H09135860 A JPH09135860 A JP H09135860A JP 29965395 A JP29965395 A JP 29965395A JP 29965395 A JP29965395 A JP 29965395A JP H09135860 A JPH09135860 A JP H09135860A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 誤った操作を引き起こす可能性が低く、誤っ
て操作された場合であっても、皺などを発生させること
なく皮膚表面に容易かつ確実に貼付することができ、し
かも、薬剤の放出性などの効果に影響を与えるおそれが
少ない貼付剤を提供する。 【解決手段】 支持体層、粘着剤層及びセパレーターを
積層してなり、セパレーターに略L字状分割ライン13
を形成することにより背割りし、セパレーターを外側片
12Aと嵌合片12Bとに分割し、外側片12Aの内角
における実質開口角度を60〜150度の範囲とした貼
付剤11。
て操作された場合であっても、皺などを発生させること
なく皮膚表面に容易かつ確実に貼付することができ、し
かも、薬剤の放出性などの効果に影響を与えるおそれが
少ない貼付剤を提供する。 【解決手段】 支持体層、粘着剤層及びセパレーターを
積層してなり、セパレーターに略L字状分割ライン13
を形成することにより背割りし、セパレーターを外側片
12Aと嵌合片12Bとに分割し、外側片12Aの内角
における実質開口角度を60〜150度の範囲とした貼
付剤11。
Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、皮膚表面に貼付し
て用いられる貼付剤に関し、より詳しくは、粘着剤層を
被覆しているセパレーターを改良することにより、皮膚
表面への貼付操作か容易とされている貼付剤に関する。
て用いられる貼付剤に関し、より詳しくは、粘着剤層を
被覆しているセパレーターを改良することにより、皮膚
表面への貼付操作か容易とされている貼付剤に関する。
【0002】
【従来の技術】貼付剤の要求品質としては、まず、目的
とする効果、すなわち治療効果、予防効果あるいは検査
目的のための検体の採取や測定等が発揮されることにあ
るが、皮膚に貼付して適用されるものであるため、以下
のような貼付に関連した種々の品質も重要視される。
とする効果、すなわち治療効果、予防効果あるいは検査
目的のための検体の採取や測定等が発揮されることにあ
るが、皮膚に貼付して適用されるものであるため、以下
のような貼付に関連した種々の品質も重要視される。
【0003】すなわち、貼付操作が容易であること、皮
膚に対する接着性が良好であること、皮膚の動きに対す
る追随性が良好であること、皮膚に対する刺激が少ない
こと、違和感のない貼付感を与え得ること、並びに剥離
に際しての痛みが少ないことなどが強く求められる。特
に、貼付剤を皮膚に長時間貼付する用途では、皮膚に対
する刺激が少ないことがより重要となる。
膚に対する接着性が良好であること、皮膚の動きに対す
る追随性が良好であること、皮膚に対する刺激が少ない
こと、違和感のない貼付感を与え得ること、並びに剥離
に際しての痛みが少ないことなどが強く求められる。特
に、貼付剤を皮膚に長時間貼付する用途では、皮膚に対
する刺激が少ないことがより重要となる。
【0004】従って、従来、粘着剤層を支持している合
成樹脂フィルムや布などからなる支持体として、より薄
くかつしなやかなもの、あるいはより薄くかつ伸縮性を
有するものを採用することにより、皮膚に対する物理的
な刺激の低減と、皮膚の変形に対する追随性とを高めて
違和感を低減することが提案されている。
成樹脂フィルムや布などからなる支持体として、より薄
くかつしなやかなもの、あるいはより薄くかつ伸縮性を
有するものを採用することにより、皮膚に対する物理的
な刺激の低減と、皮膚の変形に対する追随性とを高めて
違和感を低減することが提案されている。
【0005】しかしながら、支持体の厚みを薄くし、か
つしなやかにしたり、あるいは支持体の厚みを薄くし、
かつ伸縮性を高めたりした場合には、支持体が柔らかく
なりすぎ、貼付が困難となることがあった。すなわち、
貼付に際し、貼付剤が変形し易くなり、貼付剤が折れ曲
がって粘着面同士が接着したり、貼付剤に皺が生じたり
し、貼付剤を皮膚表面に皺を発生させることなく円滑に
適用することが困難になるという問題があった。
つしなやかにしたり、あるいは支持体の厚みを薄くし、
かつ伸縮性を高めたりした場合には、支持体が柔らかく
なりすぎ、貼付が困難となることがあった。すなわち、
貼付に際し、貼付剤が変形し易くなり、貼付剤が折れ曲
がって粘着面同士が接着したり、貼付剤に皺が生じたり
し、貼付剤を皮膚表面に皺を発生させることなく円滑に
適用することが困難になるという問題があった。
【0006】そこで、上記のような問題を解決するため
に、種々の構造が提案されている。すなわち、粘着面
の保護のために通常用いられているセパレーターに、い
わゆる背割りを設けて分割し、貼付に際し分割された一
方のセパレーター片を粘着面から剥離し、粘着面を露出
させ、皮膚表面に貼付剤を徐々に貼付していく方法、
セパレーターの中央部をまず剥離して窓を設け、貼付剤
を部分的に皮膚表面に貼付し、しかる後、窓の周囲に存
在しているセパレーターを剥離し、貼付剤全体を貼付け
る方法などが一般的に用いられている。
に、種々の構造が提案されている。すなわち、粘着面
の保護のために通常用いられているセパレーターに、い
わゆる背割りを設けて分割し、貼付に際し分割された一
方のセパレーター片を粘着面から剥離し、粘着面を露出
させ、皮膚表面に貼付剤を徐々に貼付していく方法、
セパレーターの中央部をまず剥離して窓を設け、貼付剤
を部分的に皮膚表面に貼付し、しかる後、窓の周囲に存
在しているセパレーターを剥離し、貼付剤全体を貼付け
る方法などが一般的に用いられている。
【0007】また、支持体に対する改良として、支持
体の外表面に、さらにバッキング材(台紙)を貼り合わ
せておき、貼付操作に際しては貼付剤に適度な硬さと厚
みを与え、貼付後にバッキング材を取り除き、貼付剤の
厚みを薄くする方法や、貼付剤に吸湿性を与え、貼付
操作時には充分な自己支持性を有するように構成し、貼
付後には吸湿により徐々に柔軟性を発揮させる方法など
が提案されている。
体の外表面に、さらにバッキング材(台紙)を貼り合わ
せておき、貼付操作に際しては貼付剤に適度な硬さと厚
みを与え、貼付後にバッキング材を取り除き、貼付剤の
厚みを薄くする方法や、貼付剤に吸湿性を与え、貼付
操作時には充分な自己支持性を有するように構成し、貼
付後には吸湿により徐々に柔軟性を発揮させる方法など
が提案されている。
【0008】上記背割りを設けてセパレーターを分割
する方法は、例えば、特開昭59−141943号公
報、実開昭60−36563号公報、実開昭62−50
623号公報などに開示されている。この種の方法で
は、先ず、背割りにより分割されている一対のセパレー
ター片の内側端から部分的にセパレーター片を剥離し、
粘着面の中央部のみを露出させる。その状態で貼付剤両
端を持ち、露出されている粘着面を皮膚表面に貼付す
る。しかる後、セパレーター片を徐々に外側端部に向か
って剥離していき、残りの粘着面を露出させ、皮膚表面
に貼付する。
する方法は、例えば、特開昭59−141943号公
報、実開昭60−36563号公報、実開昭62−50
623号公報などに開示されている。この種の方法で
は、先ず、背割りにより分割されている一対のセパレー
ター片の内側端から部分的にセパレーター片を剥離し、
粘着面の中央部のみを露出させる。その状態で貼付剤両
端を持ち、露出されている粘着面を皮膚表面に貼付す
る。しかる後、セパレーター片を徐々に外側端部に向か
って剥離していき、残りの粘着面を露出させ、皮膚表面
に貼付する。
【0009】しかしながら、セパレーターに背割りを
設ける方法では、貼付操作が複雑であり、必ずしも設計
者が意図した通りの操作で貼付されるものではないとい
う問題があった。すなわち、実際の使用に際しては、誤
ってセパレーター片を外側端部まで剥離してしまい、そ
のため、柔軟性を有する貼付剤がねじれたり、粘着面同
士が付着したりすることがあった。また、上記操作によ
り皺を発生させることなく貼付するには、部分的に剥離
されたセパレーター片と貼付剤の両端を両手で支持し、
かつ貼付剤全体を引っ張った状態で皮膚表面に抑え付け
なければならない。
設ける方法では、貼付操作が複雑であり、必ずしも設計
者が意図した通りの操作で貼付されるものではないとい
う問題があった。すなわち、実際の使用に際しては、誤
ってセパレーター片を外側端部まで剥離してしまい、そ
のため、柔軟性を有する貼付剤がねじれたり、粘着面同
士が付着したりすることがあった。また、上記操作によ
り皺を発生させることなく貼付するには、部分的に剥離
されたセパレーター片と貼付剤の両端を両手で支持し、
かつ貼付剤全体を引っ張った状態で皮膚表面に抑え付け
なければならない。
【0010】従って、貼付剤を引っ張った際に、貼付剤
が手から離れて粘着面同士が接着したり、手による引っ
張り力が強くなり過ぎて貼付剤に皺が発生したり、逆に
引っ張り力が小さいために捩じれが発生したり、貼付剤
に幅方向の皺が発生したりするという問題があった。す
なわち、貼付剤を両手で、しかも貼付剤にテンションを
与えた状態で貼付しなければならないため、他人の皮膚
に貼付する際にはまだしも、自身の皮膚に対しては貼付
が非常に困難であった。
が手から離れて粘着面同士が接着したり、手による引っ
張り力が強くなり過ぎて貼付剤に皺が発生したり、逆に
引っ張り力が小さいために捩じれが発生したり、貼付剤
に幅方向の皺が発生したりするという問題があった。す
なわち、貼付剤を両手で、しかも貼付剤にテンションを
与えた状態で貼付しなければならないため、他人の皮膚
に貼付する際にはまだしも、自身の皮膚に対しては貼付
が非常に困難であった。
【0011】また、ほぼ等分にセパレーターを分割する
ように背割した場合には、部分的にセパレーター片を剥
離し、貼付剤を皮膚表面に部分的に貼付した後、セパレ
ーター片を徐々に外側端部に向かって剥離しつつ貼付剤
全体を貼付するにあたり、一方の手で貼付剤を支えなが
ら、他方の手でセパレーター片を剥離し、さらに、支え
ている側の手により貼付剤を貼付けていかねばならな
い。従って、操作が複雑であるため、容易に貼付操作を
行い得なかった。
ように背割した場合には、部分的にセパレーター片を剥
離し、貼付剤を皮膚表面に部分的に貼付した後、セパレ
ーター片を徐々に外側端部に向かって剥離しつつ貼付剤
全体を貼付するにあたり、一方の手で貼付剤を支えなが
ら、他方の手でセパレーター片を剥離し、さらに、支え
ている側の手により貼付剤を貼付けていかねばならな
い。従って、操作が複雑であるため、容易に貼付操作を
行い得なかった。
【0012】また、上記方法を用いるためには、セパレ
ーターは柔軟であり、かつ剥がれやすい材料から構成さ
れねばならず、そうでない場合にはセパレーターの反発
により、セパレーター片の剥離に際し、セパレーター片
が外側端部に向かって一度に剥離することになり、貼付
剤に皺が発生したり、支持体が折れ曲がって粘着面同士
がくっついたりするというトラブルが生じることにな
る。
ーターは柔軟であり、かつ剥がれやすい材料から構成さ
れねばならず、そうでない場合にはセパレーターの反発
により、セパレーター片の剥離に際し、セパレーター片
が外側端部に向かって一度に剥離することになり、貼付
剤に皺が発生したり、支持体が折れ曲がって粘着面同士
がくっついたりするというトラブルが生じることにな
る。
【0013】逆に、セパレーターの柔軟性を高め過ぎた
場合には、セパレーター剥離前の貼付剤全体の柔軟性が
高くなり過ぎ、貼付に先立ち包装から開封して貼付剤を
取り出す際や、貼付剤の持ち運びに際し、貼付剤に折れ
曲がりが生じたり、皺が生じたりすることになる。
場合には、セパレーター剥離前の貼付剤全体の柔軟性が
高くなり過ぎ、貼付に先立ち包装から開封して貼付剤を
取り出す際や、貼付剤の持ち運びに際し、貼付剤に折れ
曲がりが生じたり、皺が生じたりすることになる。
【0014】上記の背割りを設けた貼付剤の貼付操作
は、図1に示すような図面を参照して説明されることが
多い。図1において、貼付剤1では、柔軟性を有する支
持体2の片面に粘着剤層3が設けられており、粘着剤層
3を覆うように、セパレーター片4a,4bが設けられ
ている。セパレーターは、図の矢印Aで示す背割り部分
により分割されている。貼付に際しては、図示のよう
に、一方のセパレーター片4bを部分的に剥離し、矢印
Bで示す部分の粘着面を露出させ、その状態で皮膚表面
に適用し、しかる後セパレーター片4b及びセパレータ
ー片4aを外側端部に向かって剥離していき、粘着剤層
3の全面が皮膚表面に貼付されるとされている。
は、図1に示すような図面を参照して説明されることが
多い。図1において、貼付剤1では、柔軟性を有する支
持体2の片面に粘着剤層3が設けられており、粘着剤層
3を覆うように、セパレーター片4a,4bが設けられ
ている。セパレーターは、図の矢印Aで示す背割り部分
により分割されている。貼付に際しては、図示のよう
に、一方のセパレーター片4bを部分的に剥離し、矢印
Bで示す部分の粘着面を露出させ、その状態で皮膚表面
に適用し、しかる後セパレーター片4b及びセパレータ
ー片4aを外側端部に向かって剥離していき、粘着剤層
3の全面が皮膚表面に貼付されるとされている。
【0015】しかしながら、実際には、図2に示す状態
で貼付されるのが普通である。すなわち、セパレーター
片4bを部分的に剥離し、粘着剤層3の一部を露出させ
た状態で、セパレーター片4bの内側端部を保持してい
る手とは反対側の手で、支持体2を背面から押圧し、粘
着剤層3の露出している部分を皮膚表面に貼付する。こ
の場合、実際には、支持体2が柔軟性を有するため、支
持体2は矢印Cで示す部分、すなわちセパレーター4b
が剥離される側の部分において折れ曲がっていることが
多い。従って、セパレーター片4bを保持している手と
反対側の手の指を図2に示した状態から矢印Cで示す部
分側に向かって沿わせながら支持体2を押圧しなけれ
ば、確実に粘着剤層3を皮膚表面に貼付することができ
ない。しかも、この操作を注意深く行わなければ、矢印
Cで示す部分において支持体2が折れ曲がっているた
め、貼付剤に皺が発生することを避けることができな
い。すなわち、実際には、皺などを発生させることなく
自らの皮膚に貼付する操作は容易ではなかった。
で貼付されるのが普通である。すなわち、セパレーター
片4bを部分的に剥離し、粘着剤層3の一部を露出させ
た状態で、セパレーター片4bの内側端部を保持してい
る手とは反対側の手で、支持体2を背面から押圧し、粘
着剤層3の露出している部分を皮膚表面に貼付する。こ
の場合、実際には、支持体2が柔軟性を有するため、支
持体2は矢印Cで示す部分、すなわちセパレーター4b
が剥離される側の部分において折れ曲がっていることが
多い。従って、セパレーター片4bを保持している手と
反対側の手の指を図2に示した状態から矢印Cで示す部
分側に向かって沿わせながら支持体2を押圧しなけれ
ば、確実に粘着剤層3を皮膚表面に貼付することができ
ない。しかも、この操作を注意深く行わなければ、矢印
Cで示す部分において支持体2が折れ曲がっているた
め、貼付剤に皺が発生することを避けることができな
い。すなわち、実際には、皺などを発生させることなく
自らの皮膚に貼付する操作は容易ではなかった。
【0016】他方、背割りをセパレーターに設ける方
法の中でも、不均等にセパレーターを分割した場合、す
なわち、セパレーター片の大きさを不均一にした場合に
は、先ず小さい面積のセパレーター片から剥離し、露出
されている粘着剤層面を皮膚表面に貼付け、残りの大き
なセパレーター片を剥離しつつ貼付する方法が採用され
ている。この方法では、上記のように均等に背割りされ
たセパレーターを用いる場合に比べて、貼付操作は分か
りやすく、従って、使用者が、設計者の意図した方法に
従って貼付する可能性が高くなる。
法の中でも、不均等にセパレーターを分割した場合、す
なわち、セパレーター片の大きさを不均一にした場合に
は、先ず小さい面積のセパレーター片から剥離し、露出
されている粘着剤層面を皮膚表面に貼付け、残りの大き
なセパレーター片を剥離しつつ貼付する方法が採用され
ている。この方法では、上記のように均等に背割りされ
たセパレーターを用いる場合に比べて、貼付操作は分か
りやすく、従って、使用者が、設計者の意図した方法に
従って貼付する可能性が高くなる。
【0017】しかしながら、セパレーターを剥離しつつ
貼付する操作自体は、上記均等な背割りを設けたセパレ
ーターの場合と同様であり、従って、上記と同様の問題
が生じる。また、誤って、面積の大きな側のセパレータ
ー片を先に剥離した場合には、貼付剤全体が皺だらけと
なり、もはや皮膚に貼付することができなくなることが
ある。
貼付する操作自体は、上記均等な背割りを設けたセパレ
ーターの場合と同様であり、従って、上記と同様の問題
が生じる。また、誤って、面積の大きな側のセパレータ
ー片を先に剥離した場合には、貼付剤全体が皺だらけと
なり、もはや皮膚に貼付することができなくなることが
ある。
【0018】また、上記の窓を設ける方法について
も、上記の背割りを設けた場合と同様の問題が生じ
る。さらに、バッキング材を設けて貼付剤の支持性を
高め、貼付後にはバッキング材を剥離することにより貼
付剤の柔軟性を高める方法としては、例えば、特開昭5
5−32553号公報、実開昭56−57235号公
報、実開昭56−158215号公報、特開昭64−1
6719号公報などに開示されているように、種々のも
のが提案されている。
も、上記の背割りを設けた場合と同様の問題が生じ
る。さらに、バッキング材を設けて貼付剤の支持性を
高め、貼付後にはバッキング材を剥離することにより貼
付剤の柔軟性を高める方法としては、例えば、特開昭5
5−32553号公報、実開昭56−57235号公
報、実開昭56−158215号公報、特開昭64−1
6719号公報などに開示されているように、種々のも
のが提案されている。
【0019】この方法では、貼付剤を容易に皮膚表面に
貼付けることができるが、実際の問題としては、セパレ
ーターの剥離力、粘着剤の皮膚に対する接着力、及び支
持体からバッキング材を剥離する際の剥離力(仮接着
力)のバランスを取ることが必要である。セパレーター
の剥離力が大きすぎると、粘着面を露出させる際に、意
に反して、バッキング材が剥離してしまうことになる。
他方、バッキング材の剥離力が大きすぎると、バッキン
グ材を除去する際に、貼付剤が一体となって皮膚表面か
ら剥離してしまうことになる。
貼付けることができるが、実際の問題としては、セパレ
ーターの剥離力、粘着剤の皮膚に対する接着力、及び支
持体からバッキング材を剥離する際の剥離力(仮接着
力)のバランスを取ることが必要である。セパレーター
の剥離力が大きすぎると、粘着面を露出させる際に、意
に反して、バッキング材が剥離してしまうことになる。
他方、バッキング材の剥離力が大きすぎると、バッキン
グ材を除去する際に、貼付剤が一体となって皮膚表面か
ら剥離してしまうことになる。
【0020】さらに、皮膚に対する接着力は、痛みや皮
膚の損傷を伴うことなく、使用後に皮膚から無理なく除
去し得る程度に抑えられねばならないという制約がある
ため、上記3つの特性値のバランスを取ることが非常に
困難であった。また、バッキング材を設けた貼付剤では
使用者が、貼付に先立ちセパレーターではなく誤ってバ
ッキング材を剥離することもあった。
膚の損傷を伴うことなく、使用後に皮膚から無理なく除
去し得る程度に抑えられねばならないという制約がある
ため、上記3つの特性値のバランスを取ることが非常に
困難であった。また、バッキング材を設けた貼付剤では
使用者が、貼付に先立ちセパレーターではなく誤ってバ
ッキング材を剥離することもあった。
【0021】支持体に吸湿性を与えることにより、貼
付後の柔軟性を高める方法は、例えば特開平6−165
41号公報に開示されている。しかしながら、この構造
では、吸湿が速やかに行われ、それによって早期に柔軟
性を発揮しなければ実用上の効果は低い。
付後の柔軟性を高める方法は、例えば特開平6−165
41号公報に開示されている。しかしながら、この構造
では、吸湿が速やかに行われ、それによって早期に柔軟
性を発揮しなければ実用上の効果は低い。
【0022】もっとも、あまり早く柔軟になり過ぎる
と、貼付、あるいは貼付に際しての貼付剤の取扱いが困
難になるという問題がある。従って、上記双方の観点か
ら吸湿速度の調整を行うことが非常に困難であった。す
なわち、取扱性を重視し,ある程度の保型性を与えるよ
うに貼付剤を構成した場合には、吸湿により支持体が幾
分柔らかくなったとしても、使用者に違和感を与えた
り、貼付後数時間を経過しないと違和感を無くすことが
できないことになる。逆に、貼付後の皮膚に対する刺激
を低減することを重視した場合には、吸湿速度を高めれ
ばよいが、その場合には、開封後直ちに支持体が吸湿に
より柔らかくなり、取扱いが困難となったり、あるい
は、ある程度の自己支持性を有する強度に構成されてい
たとしても、最初から取扱いづらい貼付剤となる。実際
には、吸水性高分子層を支持体の外層や中間層に設けた
場合には、吸水性高分子層が軟化しづらいため、粘着剤
層も吸湿性にしなければならないといった工夫が必要で
あり、従って応用範囲が非常に狭くなる。
と、貼付、あるいは貼付に際しての貼付剤の取扱いが困
難になるという問題がある。従って、上記双方の観点か
ら吸湿速度の調整を行うことが非常に困難であった。す
なわち、取扱性を重視し,ある程度の保型性を与えるよ
うに貼付剤を構成した場合には、吸湿により支持体が幾
分柔らかくなったとしても、使用者に違和感を与えた
り、貼付後数時間を経過しないと違和感を無くすことが
できないことになる。逆に、貼付後の皮膚に対する刺激
を低減することを重視した場合には、吸湿速度を高めれ
ばよいが、その場合には、開封後直ちに支持体が吸湿に
より柔らかくなり、取扱いが困難となったり、あるい
は、ある程度の自己支持性を有する強度に構成されてい
たとしても、最初から取扱いづらい貼付剤となる。実際
には、吸水性高分子層を支持体の外層や中間層に設けた
場合には、吸水性高分子層が軟化しづらいため、粘着剤
層も吸湿性にしなければならないといった工夫が必要で
あり、従って応用範囲が非常に狭くなる。
【0023】また、粘着剤を吸湿性にすると、貼付剤の
要求品質として前述した諸効果の発揮に重大な影響を与
えることも予想される。すなわち、粘着剤中の含水分が
変化することにより、粘着剤中の薬物の相対濃度が低下
したり、水分子と薬物との化学的相互作用などにより、
薬物の放出性が変化することがある。よって、医薬品と
して安定な治療効果を発揮させるには、粘着剤層に吸湿
性を与えるように設計するに際しては、十分な注意を払
う必要がある。
要求品質として前述した諸効果の発揮に重大な影響を与
えることも予想される。すなわち、粘着剤中の含水分が
変化することにより、粘着剤中の薬物の相対濃度が低下
したり、水分子と薬物との化学的相互作用などにより、
薬物の放出性が変化することがある。よって、医薬品と
して安定な治療効果を発揮させるには、粘着剤層に吸湿
性を与えるように設計するに際しては、十分な注意を払
う必要がある。
【0024】同様に、粘着剤を吸湿性としなかった場合
であっても、支持体の粘着剤層と接する位置や支持体の
中間層に吸水性高分子層を配置した場合には、やはり、
粘着剤層と支持体との界面の含水分が増加することにな
り、(吸水性高分子層への薬物や添加物の溶出や界面で
の相互作用により)薬物放出性に影響することが予想さ
れる。従って、この方法は、吸湿状態に左右されずに薬
効を発揮し得る、限られた薬物にのみ適用可能であるに
過ぎない。よって、何れにしても、吸湿性を与えて貼
付剤を柔軟にする方法は、支持体の選定に種々の制約が
あるため、汎用性のある技術とはいえないものであっ
た。
であっても、支持体の粘着剤層と接する位置や支持体の
中間層に吸水性高分子層を配置した場合には、やはり、
粘着剤層と支持体との界面の含水分が増加することにな
り、(吸水性高分子層への薬物や添加物の溶出や界面で
の相互作用により)薬物放出性に影響することが予想さ
れる。従って、この方法は、吸湿状態に左右されずに薬
効を発揮し得る、限られた薬物にのみ適用可能であるに
過ぎない。よって、何れにしても、吸湿性を与えて貼
付剤を柔軟にする方法は、支持体の選定に種々の制約が
あるため、汎用性のある技術とはいえないものであっ
た。
【0025】
【発明が解決しようとする課題】よって、本発明の目的
は、上述した従来の貼付剤の種々の問題点を解消し、誤
った操作を引き起こす可能性が低く、誤って操作された
場合であっても、皺などを発生させることなく皮膚表面
に容易かつ確実に貼付することができ、しかも、薬剤の
放出性などの効果に影響を与えるおそれが少ない貼付剤
を提供することにある。
は、上述した従来の貼付剤の種々の問題点を解消し、誤
った操作を引き起こす可能性が低く、誤って操作された
場合であっても、皺などを発生させることなく皮膚表面
に容易かつ確実に貼付することができ、しかも、薬剤の
放出性などの効果に影響を与えるおそれが少ない貼付剤
を提供することにある。
【0026】
【課題を解決するための手段】本願発明者らは、従来の
貼付剤の種々の問題点に鑑み、厚みが薄く、柔軟性を有
し、あるいは厚みが薄く伸縮性を有する貼付剤一般に適
用し得る取扱性について具体的な貼付手順を踏まえて鋭
意検討した結果、セパレーターの形状を特定の形状に工
夫すれば、セパレーターを剥離しつつ貼付する操作量を
少なくすることができ、従って、貼付操作を容易とする
ことができ、さらに、誤った貼付操作を行った場合でも
貼付を容易とし得ることが可能であることを見い出し、
本発明を成すに至った。
貼付剤の種々の問題点に鑑み、厚みが薄く、柔軟性を有
し、あるいは厚みが薄く伸縮性を有する貼付剤一般に適
用し得る取扱性について具体的な貼付手順を踏まえて鋭
意検討した結果、セパレーターの形状を特定の形状に工
夫すれば、セパレーターを剥離しつつ貼付する操作量を
少なくすることができ、従って、貼付操作を容易とする
ことができ、さらに、誤った貼付操作を行った場合でも
貼付を容易とし得ることが可能であることを見い出し、
本発明を成すに至った。
【0027】すなわち、請求項1に記載の発明は、上記
課題を達成するために成されたものであり、支持体層
と、粘着剤層と、セパレーターとをこの順序で積層して
なる貼付剤において、セパレーターが、略L字状の分割
ラインに沿って分割されて、外側片と、外側片の内側に
嵌まり合うように配置される嵌合片とを有するように構
成されており、かつ外側片の内角における実質開口角度
が60〜150度の範囲とされていることを特徴とする
貼付剤である。
課題を達成するために成されたものであり、支持体層
と、粘着剤層と、セパレーターとをこの順序で積層して
なる貼付剤において、セパレーターが、略L字状の分割
ラインに沿って分割されて、外側片と、外側片の内側に
嵌まり合うように配置される嵌合片とを有するように構
成されており、かつ外側片の内角における実質開口角度
が60〜150度の範囲とされていることを特徴とする
貼付剤である。
【0028】請求項1に記載の発明にかかる貼付剤で
は、上記のように、いわゆる背割りされたセパレーター
が用いられており、該セパレーターは略L字状の分割ラ
インに沿って分割され、外側片と、外側片の内側に嵌ま
り合うように配置される嵌合片とを有する。従って、外
側片及び嵌合片のいずれのセパレーター片を剥離し除去
した場合であっても、剥離された貼付剤部分における皺
の発生や折れ曲がりが生じ難く、容易に皮膚に貼付する
ことができる。また、残りのセパレーター片を除去する
前には、既に貼付されている部分が最初に剥離されたセ
パレーター片の形状に応じた領域で皮膚表面に貼付され
ているため、貼付剤が十分に支えられていることにな
る。従って、一方の手で残りのセパレーター片を剥離し
つつ、他方の手により貼付剤に皺が入らないように抑え
つつ貼付けていくことにより、貼付剤全体を確実に皮膚
に適用し得る。
は、上記のように、いわゆる背割りされたセパレーター
が用いられており、該セパレーターは略L字状の分割ラ
インに沿って分割され、外側片と、外側片の内側に嵌ま
り合うように配置される嵌合片とを有する。従って、外
側片及び嵌合片のいずれのセパレーター片を剥離し除去
した場合であっても、剥離された貼付剤部分における皺
の発生や折れ曲がりが生じ難く、容易に皮膚に貼付する
ことができる。また、残りのセパレーター片を除去する
前には、既に貼付されている部分が最初に剥離されたセ
パレーター片の形状に応じた領域で皮膚表面に貼付され
ているため、貼付剤が十分に支えられていることにな
る。従って、一方の手で残りのセパレーター片を剥離し
つつ、他方の手により貼付剤に皺が入らないように抑え
つつ貼付けていくことにより、貼付剤全体を確実に皮膚
に適用し得る。
【0029】請求項2に記載の発明では、前記貼付剤の
平面形状が四辺形であり、外側片の内角を挟んで一方に
配置された第1の部分と、他方に配置された第2の部分
のうち少なくとも一方の長さが、該第1,第2の部分が
配置されている貼付剤の辺の長さの2/3以上とされて
おり、嵌合片が、前記外側片の内側に突き合わされてい
る少なくとも1つの凸状先端部を有し、該凸状先端部
と、凸状先端部の先端側とは反対側に位置する貼付剤の
辺との間の距離が、該反対側の辺に連なる他の辺の長さ
の1/2以上とされている。
平面形状が四辺形であり、外側片の内角を挟んで一方に
配置された第1の部分と、他方に配置された第2の部分
のうち少なくとも一方の長さが、該第1,第2の部分が
配置されている貼付剤の辺の長さの2/3以上とされて
おり、嵌合片が、前記外側片の内側に突き合わされてい
る少なくとも1つの凸状先端部を有し、該凸状先端部
と、凸状先端部の先端側とは反対側に位置する貼付剤の
辺との間の距離が、該反対側の辺に連なる他の辺の長さ
の1/2以上とされている。
【0030】また、請求項3に記載の発明では、前記貼
付剤の平面形状が円、楕円または不規則な形状であり、
貼付剤の平面形状に外接する最小面積の長方形を仮想し
た際に、前記外側片の内角を挟んで一方に配置された第
1の部分と他方に配置された第2の部分のうち少なくと
も一方の長さが、該第1または第2の部分が沿うように
配置されている前記長方形の辺の長さの2/3以上であ
り、嵌合片が、前記外側片の内側に突き合わされる少な
くとも1つの凸状先端部を有し、該凸状先端部と、凸状
先端部の先端側とは反対側に位置する前記長方形の辺と
の間の距離が、該辺に直交する他の辺の長さの1/2以
上とされている。
付剤の平面形状が円、楕円または不規則な形状であり、
貼付剤の平面形状に外接する最小面積の長方形を仮想し
た際に、前記外側片の内角を挟んで一方に配置された第
1の部分と他方に配置された第2の部分のうち少なくと
も一方の長さが、該第1または第2の部分が沿うように
配置されている前記長方形の辺の長さの2/3以上であ
り、嵌合片が、前記外側片の内側に突き合わされる少な
くとも1つの凸状先端部を有し、該凸状先端部と、凸状
先端部の先端側とは反対側に位置する前記長方形の辺と
の間の距離が、該辺に直交する他の辺の長さの1/2以
上とされている。
【0031】また、請求項4に記載の発明は、前記外側
片及び嵌合片のうち、面積の小さい側の面積が、貼付剤
の全体の面積の20%以上とされている請求項1〜3の
いずれかに記載の貼付剤である。
片及び嵌合片のうち、面積の小さい側の面積が、貼付剤
の全体の面積の20%以上とされている請求項1〜3の
いずれかに記載の貼付剤である。
【0032】また、上記外側片の端部及びコーナー部分
の少なくとも一方の周縁部は、請求項5に記載のように
曲線状とされていてもよい。さらに、上記略L字状分割
ラインの少なくとも一部は、請求項6に記載のように、
波線状または鋸歯状とされていてもよい。
の少なくとも一方の周縁部は、請求項5に記載のように
曲線状とされていてもよい。さらに、上記略L字状分割
ラインの少なくとも一部は、請求項6に記載のように、
波線状または鋸歯状とされていてもよい。
【0033】さらに、請求項7に記載のように、略L字
状分割ラインに部分的に凹凸が形成され、それによって
略L字状分割ラインが、略W字型またはW字型を連続さ
せた形状を有するように構成されていてもよい。
状分割ラインに部分的に凹凸が形成され、それによって
略L字状分割ラインが、略W字型またはW字型を連続さ
せた形状を有するように構成されていてもよい。
【0034】さらに、請求項8に記載のように、外側片
及び嵌合片のもっとも幅の細い部分の幅は、好ましく
は、10mm以上とされる。以下、上記請求項1〜8に
記載の発明の詳細を説明する。
及び嵌合片のもっとも幅の細い部分の幅は、好ましく
は、10mm以上とされる。以下、上記請求項1〜8に
記載の発明の詳細を説明する。
【0035】請求項1〜8に記載の発明(以下、本発
明)は、貼付剤一般に適用することができ、貼付性を高
めるために、セパレーターの形状を改良したものであ
る。前述したように、従来の貼付剤においても、貼付操
作を簡略化しかつ確実にするために種々の試みが成され
てきていた。しかしながら、従来の貼付剤では、該貼付
剤の貼付操作に熟練しなければ容易に貼付することがで
きないことが多かった。また、設計者が貼付操作を容易
とするように設計した構造であったとしても、実際の貼
付に際しては、設計通りの操作が行われないことがあっ
た。
明)は、貼付剤一般に適用することができ、貼付性を高
めるために、セパレーターの形状を改良したものであ
る。前述したように、従来の貼付剤においても、貼付操
作を簡略化しかつ確実にするために種々の試みが成され
てきていた。しかしながら、従来の貼付剤では、該貼付
剤の貼付操作に熟練しなければ容易に貼付することがで
きないことが多かった。また、設計者が貼付操作を容易
とするように設計した構造であったとしても、実際の貼
付に際しては、設計通りの操作が行われないことがあっ
た。
【0036】そこで、本願発明者らは、実際の貼付操作
を考慮して、セパレーターの背割り形状を鋭意検討した
結果、貼付に際しての取り扱い性を高めるには、略L字
状の形状にセパレーターを分割すればよいことを見い出
した。
を考慮して、セパレーターの背割り形状を鋭意検討した
結果、貼付に際しての取り扱い性を高めるには、略L字
状の形状にセパレーターを分割すればよいことを見い出
した。
【0037】すなわち、本発明におけるセパレーターの
背割り、すなわち略L字状の分割ラインは、図3(a)
及び(b)に示す形状を基本的な形状とするものであ
る。図3(a)及び(b)は、それぞれ、本発明に従っ
てL字状分割ラインが形成されている貼付剤のセパレー
ター側から見た平面図である。
背割り、すなわち略L字状の分割ラインは、図3(a)
及び(b)に示す形状を基本的な形状とするものであ
る。図3(a)及び(b)は、それぞれ、本発明に従っ
てL字状分割ラインが形成されている貼付剤のセパレー
ター側から見た平面図である。
【0038】図3(a)に示す貼付剤11のセパレータ
ー12は、全体が矩形の形状を有する。このセパレータ
ー12には、略L字状分割ライン13が形成されてい
る。すなわち、略L字状分割ライン13を形成すること
により、外側片12Aと、嵌合片12Bとが形成されて
いる。嵌合片12Bは、外側片12Aの内側に嵌まり合
うように配置されることになる。
ー12は、全体が矩形の形状を有する。このセパレータ
ー12には、略L字状分割ライン13が形成されてい
る。すなわち、略L字状分割ライン13を形成すること
により、外側片12Aと、嵌合片12Bとが形成されて
いる。嵌合片12Bは、外側片12Aの内側に嵌まり合
うように配置されることになる。
【0039】同様に、図3(b)に示す貼付剤21のセ
パレーター22では、矩形の平面形状を有するセパレー
ター22に、略L字状の分割ライン23が形成されてい
る。ここでは、略L字状の分割ライン23を形成するこ
とにより、外側片22Aと、嵌合片22Bとが形成され
ている。セパレーター22では、略L字状分割ライン2
3が、図3(a)に示した略L字状分割ライン13と異
なる向きに形成されている。すなわち、略L字状分割ラ
イン23のコーナー部分により構成される凸状先端部2
3aが、嵌合片22Bの基部が設けられている辺22a
とは反対側の辺22b側に向かって延ばされている。
パレーター22では、矩形の平面形状を有するセパレー
ター22に、略L字状の分割ライン23が形成されてい
る。ここでは、略L字状の分割ライン23を形成するこ
とにより、外側片22Aと、嵌合片22Bとが形成され
ている。セパレーター22では、略L字状分割ライン2
3が、図3(a)に示した略L字状分割ライン13と異
なる向きに形成されている。すなわち、略L字状分割ラ
イン23のコーナー部分により構成される凸状先端部2
3aが、嵌合片22Bの基部が設けられている辺22a
とは反対側の辺22b側に向かって延ばされている。
【0040】略L字状分割ライン13,23をセパレー
ターに設けた構造では、使用に際しては、上記嵌合片、
例えば嵌合片12B,22Bをまず剥離し、嵌合片12
B,22Bが除去されることにより露出された粘着剤層
部分を皮膚表面に貼付した後、残りの外側片12A,2
2Aで覆われている粘着面を皮膚表面に貼り付ける。こ
れを、図3(a)に示した貼付剤11を例にとり、図4
及び図5(a)を参照して説明する。
ターに設けた構造では、使用に際しては、上記嵌合片、
例えば嵌合片12B,22Bをまず剥離し、嵌合片12
B,22Bが除去されることにより露出された粘着剤層
部分を皮膚表面に貼付した後、残りの外側片12A,2
2Aで覆われている粘着面を皮膚表面に貼り付ける。こ
れを、図3(a)に示した貼付剤11を例にとり、図4
及び図5(a)を参照して説明する。
【0041】まず、図4に示すように、貼付剤11のセ
パレーター12が外側表面となるようにして軽く曲げる
ことにより、セパレーター12の反発力により、上記嵌
合片12Bの凸状先端部14が上方に突出することにな
る。従って、この凸状先端部14を指で挟み、引き上げ
ることにより、嵌合片12Bを容易に剥離することがで
きる。嵌合片12Bを除去した貼付剤11では、図5
(a)に上下を逆転して示すように、外側片12Aが残
存するため、貼付剤11全体の保形性が保たれる。すな
わち、外側片12Aの保形性により、嵌合片12Bが除
去された貼付剤部分において皺が生じたり、折れ曲がっ
て粘着剤同士が接着することが確実に防止される。な
お、図5(a)において、15は支持体を示し、図5で
は図示されていないが、支持体15の下面には粘着剤層
が全面に形成されている。
パレーター12が外側表面となるようにして軽く曲げる
ことにより、セパレーター12の反発力により、上記嵌
合片12Bの凸状先端部14が上方に突出することにな
る。従って、この凸状先端部14を指で挟み、引き上げ
ることにより、嵌合片12Bを容易に剥離することがで
きる。嵌合片12Bを除去した貼付剤11では、図5
(a)に上下を逆転して示すように、外側片12Aが残
存するため、貼付剤11全体の保形性が保たれる。すな
わち、外側片12Aの保形性により、嵌合片12Bが除
去された貼付剤部分において皺が生じたり、折れ曲がっ
て粘着剤同士が接着することが確実に防止される。な
お、図5(a)において、15は支持体を示し、図5で
は図示されていないが、支持体15の下面には粘着剤層
が全面に形成されている。
【0042】次に、セパレーターが除去されている部
分、すなわち図5(a)に示されている略L字状分割ラ
イン13で囲まれた部分の粘着剤層を皮膚表面に貼り付
ける。この場合、嵌合片12Bの面積を十分大きくして
おくことにより、皮膚に貼り付けられる面積を十分大き
くすることができる。その場合には、貼付剤を手で支え
ることなく、残りの外側片12Aを容易に除去すること
ができ、かつ剥離された外側片12Aの面積が十分小さ
い場合には、外側片12Aを除去したことにより露出さ
れる粘着面を、貼付剤の折れ曲がりを生じることなく、
皮膚表面に容易に貼り付けることができる。
分、すなわち図5(a)に示されている略L字状分割ラ
イン13で囲まれた部分の粘着剤層を皮膚表面に貼り付
ける。この場合、嵌合片12Bの面積を十分大きくして
おくことにより、皮膚に貼り付けられる面積を十分大き
くすることができる。その場合には、貼付剤を手で支え
ることなく、残りの外側片12Aを容易に除去すること
ができ、かつ剥離された外側片12Aの面積が十分小さ
い場合には、外側片12Aを除去したことにより露出さ
れる粘着面を、貼付剤の折れ曲がりを生じることなく、
皮膚表面に容易に貼り付けることができる。
【0043】逆に、剥離される外側片12Aの面積があ
る程度大きい場合には、コーナー部分の何れか一方に配
置された直線状部分毎に剥離しながら貼付してゆけばよ
いため、外側片12Aにより被覆されている貼付剤部分
の折れ曲がりや皺が生じ難い。従って、外側片12Aを
除去することにより露出された粘着剤層部分を皮膚表面
に容易に貼付することができる。
る程度大きい場合には、コーナー部分の何れか一方に配
置された直線状部分毎に剥離しながら貼付してゆけばよ
いため、外側片12Aにより被覆されている貼付剤部分
の折れ曲がりや皺が生じ難い。従って、外側片12Aを
除去することにより露出された粘着剤層部分を皮膚表面
に容易に貼付することができる。
【0044】本発明のより重要な点は、上述した本来の
貼付操作ではなく、誤って外側片12Aを先に剥離・除
去してしまった場合であっても、貼付剤の保形性が保た
れて、皮膚表面に容易にかつ確実に適用し得ることにあ
る。すなわち、誤って、外側片12Aを先に剥離した場
合には、図6(a)に示すように、貼付剤11は、嵌合
片12Bにより支持され、該嵌合片12Bにより保形性
が保たれる。従って、外側片12Aが除去された略L字
状の貼付剤部分11Aにおいて粘着剤同士が接着したり
することが確実に防止される。
貼付操作ではなく、誤って外側片12Aを先に剥離・除
去してしまった場合であっても、貼付剤の保形性が保た
れて、皮膚表面に容易にかつ確実に適用し得ることにあ
る。すなわち、誤って、外側片12Aを先に剥離した場
合には、図6(a)に示すように、貼付剤11は、嵌合
片12Bにより支持され、該嵌合片12Bにより保形性
が保たれる。従って、外側片12Aが除去された略L字
状の貼付剤部分11Aにおいて粘着剤同士が接着したり
することが確実に防止される。
【0045】この場合、外側片12Aが除去された粘着
剤層部分を皮膚表面に貼付した後、嵌合片12Bを貼付
剤11から剥離しつつ皮膚表面に貼付することになる。
従って、上述した本来の貼付操作に比べると、貼付操作
性は若干劣ることになるが、従来の汎用されている背割
り型の貼付剤の設計通りの貼付操作に比べて劣るもので
はない。
剤層部分を皮膚表面に貼付した後、嵌合片12Bを貼付
剤11から剥離しつつ皮膚表面に貼付することになる。
従って、上述した本来の貼付操作に比べると、貼付操作
性は若干劣ることになるが、従来の汎用されている背割
り型の貼付剤の設計通りの貼付操作に比べて劣るもので
はない。
【0046】上述した本発明の貼付剤における貼付操作
の作用効果を得るには、貼付剤の平面形状が四辺形の場
合には、略L字状分割ラインで分割されたセパレーター
の外側片の内角を挟んで一方に配置された第1の部分
と、他方に配置された第2の部分のうち、少なくとも一
方の長さが、該第1,第2の部分が配置されている貼付
剤の辺の長さの2/3以上とすることが望ましい。この
ように構成することにより、外側片を貼付剤から剥離し
た後の保形性を高めることができる。
の作用効果を得るには、貼付剤の平面形状が四辺形の場
合には、略L字状分割ラインで分割されたセパレーター
の外側片の内角を挟んで一方に配置された第1の部分
と、他方に配置された第2の部分のうち、少なくとも一
方の長さが、該第1,第2の部分が配置されている貼付
剤の辺の長さの2/3以上とすることが望ましい。この
ように構成することにより、外側片を貼付剤から剥離し
た後の保形性を高めることができる。
【0047】例えば、図3(c)の貼付剤の場合には、
外側片12A′と内側片12B′とに略L字状分割ライ
ン13′で分割されているが、外側片12A′の第1の
部分の長さ12b′が貼付剤の辺の長さ12a′の2/
3以上、及び/または第2の部分の長さ12d′が辺の
長さ12c′の2/3以上とされる。また、図3(d)
の貼付剤では、外側片22Aの第1の部分の長さ22d
が貼付剤の辺の長さ22cの2/3以上、及び/また
は、第2の部分の長さ22eが貼付剤の辺の長さ22c
の2/3以上とされる。
外側片12A′と内側片12B′とに略L字状分割ライ
ン13′で分割されているが、外側片12A′の第1の
部分の長さ12b′が貼付剤の辺の長さ12a′の2/
3以上、及び/または第2の部分の長さ12d′が辺の
長さ12c′の2/3以上とされる。また、図3(d)
の貼付剤では、外側片22Aの第1の部分の長さ22d
が貼付剤の辺の長さ22cの2/3以上、及び/また
は、第2の部分の長さ22eが貼付剤の辺の長さ22c
の2/3以上とされる。
【0048】さらに、上記嵌合片の凸状先端部14と、
凸状先端部14の先端側とは反対側に位置する貼付剤の
辺12a(図3(a)参照)との間の距離を、該反対側
の辺12aに連なる他の辺12cの長さの1/2以上と
することにより、誤って外側片12Aを先に剥離した場
合であっても、貼付剤11の保形性が十分に保たれるよ
うに構成することが好ましい。
凸状先端部14の先端側とは反対側に位置する貼付剤の
辺12a(図3(a)参照)との間の距離を、該反対側
の辺12aに連なる他の辺12cの長さの1/2以上と
することにより、誤って外側片12Aを先に剥離した場
合であっても、貼付剤11の保形性が十分に保たれるよ
うに構成することが好ましい。
【0049】なお、図2(b)に示した貼付剤21の場
合には、外側片22Aを剥離した状態においては、図6
(b)に示すように、やはり、嵌合片22Bにより貼付
剤21の保形性が保たれるため、図3(a)に示した貼
付剤11の場合と同様の作用効果が発揮される。
合には、外側片22Aを剥離した状態においては、図6
(b)に示すように、やはり、嵌合片22Bにより貼付
剤21の保形性が保たれるため、図3(a)に示した貼
付剤11の場合と同様の作用効果が発揮される。
【0050】また、図3(a),(b)に示した貼付剤
11,21では、平面形状が四辺形であったが、四辺形
以外の形状の貼付剤においても、本発明を適用すること
ができる。すなわち、請求項3に記載のように、貼付剤
の平面形状が、円、楕円または不規則な形状である場合
には、貼付剤に外接する最小面積の長方形や正方形を想
定すればよく、該長方形や正方形に基づいて、外側片の
コーナーを挟んで一方に配置された第1の部分と他方に
配置された第2の部分のうち少なくとも一方の長さを、
第1または第2の部分が沿うように配置されている長方
形もしくは正方形の辺の長さの2/3以上とし、かつ嵌
合片の凸状先端部と、凸状先端部の先端側とは反対側に
位置する上記長方形もしくは正方形の辺との間の距離
を、該辺に直交する他の辺の長さの1/2以上とすれば
よい。
11,21では、平面形状が四辺形であったが、四辺形
以外の形状の貼付剤においても、本発明を適用すること
ができる。すなわち、請求項3に記載のように、貼付剤
の平面形状が、円、楕円または不規則な形状である場合
には、貼付剤に外接する最小面積の長方形や正方形を想
定すればよく、該長方形や正方形に基づいて、外側片の
コーナーを挟んで一方に配置された第1の部分と他方に
配置された第2の部分のうち少なくとも一方の長さを、
第1または第2の部分が沿うように配置されている長方
形もしくは正方形の辺の長さの2/3以上とし、かつ嵌
合片の凸状先端部と、凸状先端部の先端側とは反対側に
位置する上記長方形もしくは正方形の辺との間の距離
を、該辺に直交する他の辺の長さの1/2以上とすれば
よい。
【0051】なお、本明細書において、略L字とは、L
字だけでなく、U字またはV字をも包含するものとして
用いており、もっとも、U字に近づくほど貼付剤の保形
性が低くなり、V字に近づくほど外側片の除去・貼付が
行い難くなる。従って、分割ラインの形状や分割ライン
の外側に配置されるセパレーター片を、略L字で表現し
ている。
字だけでなく、U字またはV字をも包含するものとして
用いており、もっとも、U字に近づくほど貼付剤の保形
性が低くなり、V字に近づくほど外側片の除去・貼付が
行い難くなる。従って、分割ラインの形状や分割ライン
の外側に配置されるセパレーター片を、略L字で表現し
ている。
【0052】なお、本明細書において、貼付剤とは、皮
膚表面に貼付されるシート状、テープ状などの種々の形
状を有するものを広く含み、治療及び予防のために局
所または全身作用性の薬理効果を発揮する薬物を含有す
るもの、体内または体表面からの分泌物に対し反応
し、疾患や臭気などの検査に用いる物質などを含むも
の、痩身、美肌、保護、装飾、脱臭、芳香といった美
容目的のもの、患部の保護や固定を行うためのもの、
電極端子やカテーテルなどの補助具の固定などに用い
られるものなどを広く含むものとする。
膚表面に貼付されるシート状、テープ状などの種々の形
状を有するものを広く含み、治療及び予防のために局
所または全身作用性の薬理効果を発揮する薬物を含有す
るもの、体内または体表面からの分泌物に対し反応
し、疾患や臭気などの検査に用いる物質などを含むも
の、痩身、美肌、保護、装飾、脱臭、芳香といった美
容目的のもの、患部の保護や固定を行うためのもの、
電極端子やカテーテルなどの補助具の固定などに用い
られるものなどを広く含むものとする。
【0053】また、本発明において、支持体は、貼付剤
を皮膚表面に適用した際に粘着剤層を支持する機能を果
たす限り、適宜の材料から構成され、例えば、紙、プラ
スチックフィルム、不織布、天然または合成繊維等の織
物、編物、金属箔及びこれらの積層体等を用いて構成す
ることができる。
を皮膚表面に適用した際に粘着剤層を支持する機能を果
たす限り、適宜の材料から構成され、例えば、紙、プラ
スチックフィルム、不織布、天然または合成繊維等の織
物、編物、金属箔及びこれらの積層体等を用いて構成す
ることができる。
【0054】また、貼付剤の用途を考慮した場合、支持
体を構成する材料としては、安全性が確保されているも
のであることが好ましく、さらに、貼付に際し支持体の
エッジ部による物理的刺激が少ないように、支持体は薄
いものであることが好ましい。
体を構成する材料としては、安全性が確保されているも
のであることが好ましく、さらに、貼付に際し支持体の
エッジ部による物理的刺激が少ないように、支持体は薄
いものであることが好ましい。
【0055】また、貼付後の違和感を低減するために
は、支持体はしなやかであり、かつ伸縮性を有するもの
が適している。すなわち、支持体は薄くかつしなやかで
あることが望ましく、このような支持体はセパレーター
を全部除去した場合に非常に取り扱いづらくなるが、本
発明では、上記のようにセパレーターに略L字状分割ラ
インに沿って背割りが形成されているため、このような
支持体を用いた場合であっても容易に貼付剤を皮膚表面
に確実に適用することができ、従って本発明は、薄くか
つしなやかであり、伸縮性に優れた支持体を用いた貼付
剤に好適に利用することができる。このような支持体と
しては、例えば、ポリウレタン、軟質ポリ塩化ビニル、
ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニリデン、
ポリエチレンテレフタレート(特に10μ以下のも
の)、ポリエチレンテレフタレート−酢酸ビニル積層体
等のフィルムが挙げられる。
は、支持体はしなやかであり、かつ伸縮性を有するもの
が適している。すなわち、支持体は薄くかつしなやかで
あることが望ましく、このような支持体はセパレーター
を全部除去した場合に非常に取り扱いづらくなるが、本
発明では、上記のようにセパレーターに略L字状分割ラ
インに沿って背割りが形成されているため、このような
支持体を用いた場合であっても容易に貼付剤を皮膚表面
に確実に適用することができ、従って本発明は、薄くか
つしなやかであり、伸縮性に優れた支持体を用いた貼付
剤に好適に利用することができる。このような支持体と
しては、例えば、ポリウレタン、軟質ポリ塩化ビニル、
ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニリデン、
ポリエチレンテレフタレート(特に10μ以下のも
の)、ポリエチレンテレフタレート−酢酸ビニル積層体
等のフィルムが挙げられる。
【0056】また、支持体は、粘着剤層を支持するよう
に機能するものであるが、支持体の一部または全部に、
薬物が溶解、含浸、積層または内包などされている複合
体であってもよく、特に限定されるものではない。
に機能するものであるが、支持体の一部または全部に、
薬物が溶解、含浸、積層または内包などされている複合
体であってもよく、特に限定されるものではない。
【0057】粘着剤層においては、皮膚表面に粘着さ
れ、かつ安全性が確保されているものであれば、該粘着
剤層を構成する材料は、特に限定されず、例えば、天然
もしくは合成ゴム系粘着剤、アクリル系粘着剤、シリコ
ーン系粘着剤などを用いることができる。また、粘着剤
層には、粘着性能を改善するための改質剤、薬物、薬物
が溶解または含浸される材料、薬物の安定化剤、薬物の
吸収促進剤、皮膚への刺激を低減する材料など、用途に
応じて、種々の添加剤1種以上を混合・分散させてもよ
く、あるいは、これらが多層構造を構成していてもよ
い。
れ、かつ安全性が確保されているものであれば、該粘着
剤層を構成する材料は、特に限定されず、例えば、天然
もしくは合成ゴム系粘着剤、アクリル系粘着剤、シリコ
ーン系粘着剤などを用いることができる。また、粘着剤
層には、粘着性能を改善するための改質剤、薬物、薬物
が溶解または含浸される材料、薬物の安定化剤、薬物の
吸収促進剤、皮膚への刺激を低減する材料など、用途に
応じて、種々の添加剤1種以上を混合・分散させてもよ
く、あるいは、これらが多層構造を構成していてもよ
い。
【0058】本発明の貼付剤におけるセパレーターとし
ては、紙や合成樹脂フィルムなどをベースとし、表面に
離型剤に対するバリヤー層(例えば、ポリオレフィン
層、ポリビニルアルコール層、クレー層など)を設け、
さらに、その上に離型剤をコーティングしたものが一般
的に用いられる。もっとも、粘着剤層から容易に剥離可
能であり、かつ医療用として安全性が確保されてさえお
れば、セパレーターを構成する材料は特に限定されるも
のではない。
ては、紙や合成樹脂フィルムなどをベースとし、表面に
離型剤に対するバリヤー層(例えば、ポリオレフィン
層、ポリビニルアルコール層、クレー層など)を設け、
さらに、その上に離型剤をコーティングしたものが一般
的に用いられる。もっとも、粘着剤層から容易に剥離可
能であり、かつ医療用として安全性が確保されてさえお
れば、セパレーターを構成する材料は特に限定されるも
のではない。
【0059】但し、セパレーターの機能として、粘着面
を保護するだけでなく、剥離前の貼付剤の保形性を高め
る機能を有することが必要である。また、本発明におい
ては、略L字状分割ラインで分割された一方のセパレー
ター片を剥離した後も、貼付剤の形態を保持することが
必要であるため、貼付剤の大きさに応じて、セパレータ
ーはある程度の厚みと硬さを有することが必要である。
もっとも、このようなセパレーターの厚みや硬さは特別
のものではなく、例えば、秤量50〜120g/m2 の
紙にポリエチレンをラミネートしたものや、35〜75
μmのポリエステルフィルムなどを適宜用いることがで
きる。
を保護するだけでなく、剥離前の貼付剤の保形性を高め
る機能を有することが必要である。また、本発明におい
ては、略L字状分割ラインで分割された一方のセパレー
ター片を剥離した後も、貼付剤の形態を保持することが
必要であるため、貼付剤の大きさに応じて、セパレータ
ーはある程度の厚みと硬さを有することが必要である。
もっとも、このようなセパレーターの厚みや硬さは特別
のものではなく、例えば、秤量50〜120g/m2 の
紙にポリエチレンをラミネートしたものや、35〜75
μmのポリエステルフィルムなどを適宜用いることがで
きる。
【0060】略L字状分割ラインの形状としては、前述
した図3(a),(b)に示した形状のものが基本であ
るが、貼付剤の大きさやしなやかさに合わせて適宜調整
することができる。また、さらに、取り扱い性を高める
ための形状とすることも可能である。
した図3(a),(b)に示した形状のものが基本であ
るが、貼付剤の大きさやしなやかさに合わせて適宜調整
することができる。また、さらに、取り扱い性を高める
ための形状とすることも可能である。
【0061】また、貼付剤の大きさについては、貼付剤
の面積が9〜300cm2 程度であれば、上記略L字状
分割ラインを設けたことによる効果が十分に発揮される
が、好ましくは、貼付剤の面積は16〜150cm2 と
される。貼付剤の面積が小さくなり過ぎると、分割によ
りさらに小さくなったセパレーター片を剥離し、十分に
作業していくという作業が必要となる。また、貼付剤が
小さすぎると、貼付時の皮膚への物理的刺激が低減され
るため、柔軟性に富む貼付剤であっても、十分な保形性
を有する支持体を採用することができ、従って支持体の
工夫により取り扱い性を向上させることがむしろ望まし
い。よって、本発明が適用される貼付剤は、上記のよう
に9cm2 以上であることが好ましい。
の面積が9〜300cm2 程度であれば、上記略L字状
分割ラインを設けたことによる効果が十分に発揮される
が、好ましくは、貼付剤の面積は16〜150cm2 と
される。貼付剤の面積が小さくなり過ぎると、分割によ
りさらに小さくなったセパレーター片を剥離し、十分に
作業していくという作業が必要となる。また、貼付剤が
小さすぎると、貼付時の皮膚への物理的刺激が低減され
るため、柔軟性に富む貼付剤であっても、十分な保形性
を有する支持体を採用することができ、従って支持体の
工夫により取り扱い性を向上させることがむしろ望まし
い。よって、本発明が適用される貼付剤は、上記のよう
に9cm2 以上であることが好ましい。
【0062】もっとも、上記貼付剤の寸法について厳密
な臨界値があるわけでなく、9〜100cm2 程度の大
きさとした場合、例えば、図3(a)の形状の外側片1
2Aの剥離が容易となり、面積が大きくなるに従って、
貼付剤の保形性を維持することが困難になるため、10
0〜300cm2 の面積の貼付剤では、図3(b)に示
した形状の略L字状分割ライン23を形成した方が好ま
しく、その場合には、嵌合片22Bを除去した後の保形
性が高められる。
な臨界値があるわけでなく、9〜100cm2 程度の大
きさとした場合、例えば、図3(a)の形状の外側片1
2Aの剥離が容易となり、面積が大きくなるに従って、
貼付剤の保形性を維持することが困難になるため、10
0〜300cm2 の面積の貼付剤では、図3(b)に示
した形状の略L字状分割ライン23を形成した方が好ま
しく、その場合には、嵌合片22Bを除去した後の保形
性が高められる。
【0063】また、貼付剤の面積が300cm2 より大
きくなると、片手では操作しずらくなる。しかも、本発
明の略L字状分割ラインを用いて背割りを行った場合で
も、貼付剤の保形性を維持することが困難となる。ま
た、図3(a)に示した略L字状分割ライン13により
セパレーターを背割りする方法では、略L字状分割ライ
ンの形状を図7(a)〜(d)に示すように変形してい
くことが可能である。すなわち、略L字状分割ライン1
3の内角、言い換えれば、外側片12Aのコーナー部分
における内角を大きくしていくことにより、外側片12
Aによる保形性を高めていくことができる。特に、貼付
剤全体の面積が大きくなるにつれ、あるいは貼付剤全体
の柔軟性が高くなるにつれ、図7(a)〜(d)に示し
たように、略L字状分割ラインの内角を広げていくこと
が望ましい。
きくなると、片手では操作しずらくなる。しかも、本発
明の略L字状分割ラインを用いて背割りを行った場合で
も、貼付剤の保形性を維持することが困難となる。ま
た、図3(a)に示した略L字状分割ライン13により
セパレーターを背割りする方法では、略L字状分割ライ
ンの形状を図7(a)〜(d)に示すように変形してい
くことが可能である。すなわち、略L字状分割ライン1
3の内角、言い換えれば、外側片12Aのコーナー部分
における内角を大きくしていくことにより、外側片12
Aによる保形性を高めていくことができる。特に、貼付
剤全体の面積が大きくなるにつれ、あるいは貼付剤全体
の柔軟性が高くなるにつれ、図7(a)〜(d)に示し
たように、略L字状分割ラインの内角を広げていくこと
が望ましい。
【0064】もっとも、略L字状分割ラインの内角、す
なわち外側片の実質開口角度αを大きくしすぎると、嵌
合片12Bの面積が逆に小さくなり、外側片12Aを剥
離するに際し、皮膚表面に粘着していた部分、すなわち
嵌合片12Bを剥離した後に露出される粘着剤層面によ
り皮膚に粘着している部分が、皮膚から剥離したり、外
側片12Aを剥離した後に露出される粘着剤層部分を皮
膚表面に貼り付けるに際し、その部分の面積が大きくな
りすぎ、皺を生じたりする。
なわち外側片の実質開口角度αを大きくしすぎると、嵌
合片12Bの面積が逆に小さくなり、外側片12Aを剥
離するに際し、皮膚表面に粘着していた部分、すなわち
嵌合片12Bを剥離した後に露出される粘着剤層面によ
り皮膚に粘着している部分が、皮膚から剥離したり、外
側片12Aを剥離した後に露出される粘着剤層部分を皮
膚表面に貼り付けるに際し、その部分の面積が大きくな
りすぎ、皺を生じたりする。
【0065】なお、上記実質開口角度は、原則として
は、外側片の内角であるが、略L字状分割ラインが曲線
部分を有する場合には、内角が規定できないため、上記
実質開口角度なる表現を用いている。すなわち、本発明
では、図8に示すように、略L字状分割ライン31は曲
線部分を有していてもよい。この場合、外側片32Aの
内角を規定することは困難であるため、上記実質開口角
度αを定義したものである。図8に示されている例で
は、実質開口角度αは、略L字状分割ライン31の頂点
とみなされる位置Dから、外側片32Aの第1,第2の
部分の内縁に接するように延ばされた2本の直線E,F
間で挟まれた角度をいうものとする。なお、上記実質開
口角度を150度以上とした場合には、分割ラインが直
線状に近づくことになり、略L字状分割ラインにより分
割した効果が薄れる。
は、外側片の内角であるが、略L字状分割ラインが曲線
部分を有する場合には、内角が規定できないため、上記
実質開口角度なる表現を用いている。すなわち、本発明
では、図8に示すように、略L字状分割ライン31は曲
線部分を有していてもよい。この場合、外側片32Aの
内角を規定することは困難であるため、上記実質開口角
度αを定義したものである。図8に示されている例で
は、実質開口角度αは、略L字状分割ライン31の頂点
とみなされる位置Dから、外側片32Aの第1,第2の
部分の内縁に接するように延ばされた2本の直線E,F
間で挟まれた角度をいうものとする。なお、上記実質開
口角度を150度以上とした場合には、分割ラインが直
線状に近づくことになり、略L字状分割ラインにより分
割した効果が薄れる。
【0066】逆に、図3(b)に示した略L字状分割ラ
イン23を形成した構造では、図9に平面図で示すよう
に、実質開口角度αが小さくなり過ぎると、嵌合片22
Bを剥離し、嵌合片22Bの剥離により露出された粘着
剤層を皮膚表面に貼付した後に、凸状先端部23a付近
が十分な貼付力を果たすことができなかったり、外側片
22Aの除去を妨げるおそれがあり、好ましくない。よ
って、実質開口角度は極端な鋭角にならないように、6
0度以上であることが好ましい。すなわち、図10に示
すように、実質開口角度αがある程度大きいことが好ま
しい。図10に示されている長方形状の貼付剤41で
は、対向し合う一対の短辺の一部から略L字状分割ライ
ン43が延ばされており、内角が鋭角とならず、取り扱
い性が高められるため、好ましい。
イン23を形成した構造では、図9に平面図で示すよう
に、実質開口角度αが小さくなり過ぎると、嵌合片22
Bを剥離し、嵌合片22Bの剥離により露出された粘着
剤層を皮膚表面に貼付した後に、凸状先端部23a付近
が十分な貼付力を果たすことができなかったり、外側片
22Aの除去を妨げるおそれがあり、好ましくない。よ
って、実質開口角度は極端な鋭角にならないように、6
0度以上であることが好ましい。すなわち、図10に示
すように、実質開口角度αがある程度大きいことが好ま
しい。図10に示されている長方形状の貼付剤41で
は、対向し合う一対の短辺の一部から略L字状分割ライ
ン43が延ばされており、内角が鋭角とならず、取り扱
い性が高められるため、好ましい。
【0067】なお、外側片と、嵌合片との面積比は、嵌
合片を除去した後に形態保持性が発揮されれば特に制限
されるものではない。嵌合片の面積が外側片の面積より
も大きい方が貼付操作性は優れているが、誤って外側片
を先に剥離し除去した場合の貼付操作時にも、皮膚表面
に対する仮接着が可能となるように、外側片の面積は全
体の20%以上を占めることが好ましい。
合片を除去した後に形態保持性が発揮されれば特に制限
されるものではない。嵌合片の面積が外側片の面積より
も大きい方が貼付操作性は優れているが、誤って外側片
を先に剥離し除去した場合の貼付操作時にも、皮膚表面
に対する仮接着が可能となるように、外側片の面積は全
体の20%以上を占めることが好ましい。
【0068】また、嵌合片を剥離し、除去した後に、貼
付剤を手で支持するに際し、粘着面に指が触れ難いこと
が重要である。そのためには、貼付作業を行い易い位置
(貼付剤の辺のほぼ中央またはコーナー部付近)に指で
掴めるだけの大きさが必要であり、従って、10mm以
上の幅を確保することが望ましい。このような幅を実現
する構造として、図11〜図13などに示すパターンが
考えられる。
付剤を手で支持するに際し、粘着面に指が触れ難いこと
が重要である。そのためには、貼付作業を行い易い位置
(貼付剤の辺のほぼ中央またはコーナー部付近)に指で
掴めるだけの大きさが必要であり、従って、10mm以
上の幅を確保することが望ましい。このような幅を実現
する構造として、図11〜図13などに示すパターンが
考えられる。
【0069】図11に示す貼付剤51では、セパレータ
ーに略L字状分割ライン53を形成することにより、外
側片52Aと嵌合片52Bとが成形されている。ここで
は、外側片52Aの実質開口角度αは115度とされて
いるが、さらに、外側片52Aのコーナー部分におい
て、内側に膨らんだ張り出し部52aが形成されてお
り、それによって、外側片52Aをコーナー部分で指で
掴み易くされている。
ーに略L字状分割ライン53を形成することにより、外
側片52Aと嵌合片52Bとが成形されている。ここで
は、外側片52Aの実質開口角度αは115度とされて
いるが、さらに、外側片52Aのコーナー部分におい
て、内側に膨らんだ張り出し部52aが形成されてお
り、それによって、外側片52Aをコーナー部分で指で
掴み易くされている。
【0070】また、図12に示す貼付剤61は、図3
(b)に示した貼付剤21の変形例である。すなわち、
略L字状分割ライン63のコーナー部、言い換えれば嵌
合片62Bの凸状先端部が、コーナー部分ではなく、貼
付剤61のひとつの辺61a側に向かって延ばされてい
る。もっとも、ここでは、凸状先端部64が、辺61a
の中央部には向かっておらず、辺61aの片側に寄せら
れている。よって、外側片62Aの剥離に際しては、貼
付剤61のコーナー部61b近傍の面積が大きくされて
いるため、該コーナー部61b近傍の部分を容易に指で
掴むことができる。
(b)に示した貼付剤21の変形例である。すなわち、
略L字状分割ライン63のコーナー部、言い換えれば嵌
合片62Bの凸状先端部が、コーナー部分ではなく、貼
付剤61のひとつの辺61a側に向かって延ばされてい
る。もっとも、ここでは、凸状先端部64が、辺61a
の中央部には向かっておらず、辺61aの片側に寄せら
れている。よって、外側片62Aの剥離に際しては、貼
付剤61のコーナー部61b近傍の面積が大きくされて
いるため、該コーナー部61b近傍の部分を容易に指で
掴むことができる。
【0071】図13に示されている貼付剤71では、略
L字状分割ライン73を形成することにより、外側片7
2Aと嵌合片72Bとが構成されている。ここでも、実
質開口角度αは90度とされているが、略L字状分割ラ
イン73は、図3(b)に示した略L字状分割ライン2
3に比べて、その先端部が切り落とされた形状とされい
る。すなわち、略L字状分割ライン73は、先端部が切
り落とされて、辺71aと平行に延びる平行ライン部7
3aを有する。従って、該平行ライン部73aと辺71
aとの間の距離βが大きくされており、それによって外
側片72Aを剥離するに際して、外側片72Aを指で掴
み易くされている。すなわち、この場合には、上記寸法
βを10mm以上とすることが望ましい。
L字状分割ライン73を形成することにより、外側片7
2Aと嵌合片72Bとが構成されている。ここでも、実
質開口角度αは90度とされているが、略L字状分割ラ
イン73は、図3(b)に示した略L字状分割ライン2
3に比べて、その先端部が切り落とされた形状とされい
る。すなわち、略L字状分割ライン73は、先端部が切
り落とされて、辺71aと平行に延びる平行ライン部7
3aを有する。従って、該平行ライン部73aと辺71
aとの間の距離βが大きくされており、それによって外
側片72Aを剥離するに際して、外側片72Aを指で掴
み易くされている。すなわち、この場合には、上記寸法
βを10mm以上とすることが望ましい。
【0072】本発明のその他の実施形態を、図14〜図
19を参照して説明する。図14(a)及び(b)に示
す貼付剤81,91は、それぞれ、図3(a)及び
(b)に示した貼付剤11,21の変形例である。ここ
では、略L字状分割ライン83,93が鋭利なコーナー
部分を有しないように構成されている。また、貼付剤8
1,91の周囲のコーナー部分も曲線化されている。従
って、皮膚表面に貼付するに際し、皮膚を傷つけ難くさ
れている。このように、本発明における略L字状分割ラ
イン及び貼付剤の周囲のコーナー部分は、必要に応じて
丸められていてもよい。
19を参照して説明する。図14(a)及び(b)に示
す貼付剤81,91は、それぞれ、図3(a)及び
(b)に示した貼付剤11,21の変形例である。ここ
では、略L字状分割ライン83,93が鋭利なコーナー
部分を有しないように構成されている。また、貼付剤8
1,91の周囲のコーナー部分も曲線化されている。従
って、皮膚表面に貼付するに際し、皮膚を傷つけ難くさ
れている。このように、本発明における略L字状分割ラ
イン及び貼付剤の周囲のコーナー部分は、必要に応じて
丸められていてもよい。
【0073】図14(a)及び(b)に示した貼付剤8
1,91は、その他の点については、図3(a),
(b)に示した貼付剤11,21と同様に構成されてい
る。また、図15(a),(b)に示す貼付剤101,
111のように、略L字状分割ライン103,113
を、破線状あるいは鋸歯状に形成してもよい。この場
合、実質開口角度は、それぞれ、図15(a),(b)
に示すように、一点鎖線X,Yで囲まれた角度で定義さ
れる。すなわち、鋸歯状や波線状に略L字状分割ライン
103,113を形成した場合には、外側片102A,
112Aのコーナー部を挟んで両側の第1,第2の部分
の内側端縁に接するように延ばされた一対の直線で囲ま
れた角度により定義することができる。
1,91は、その他の点については、図3(a),
(b)に示した貼付剤11,21と同様に構成されてい
る。また、図15(a),(b)に示す貼付剤101,
111のように、略L字状分割ライン103,113
を、破線状あるいは鋸歯状に形成してもよい。この場
合、実質開口角度は、それぞれ、図15(a),(b)
に示すように、一点鎖線X,Yで囲まれた角度で定義さ
れる。すなわち、鋸歯状や波線状に略L字状分割ライン
103,113を形成した場合には、外側片102A,
112Aのコーナー部を挟んで両側の第1,第2の部分
の内側端縁に接するように延ばされた一対の直線で囲ま
れた角度により定義することができる。
【0074】図16及び図17に示す貼付剤121,1
31では、それぞれ、略L字状分割ライン123,13
3は、部分的にW字状またはW状部分を連続した形状を
有する。このように、略L字状分割ラインに、W字状部
分やW字状部分を連続した形状を設けることにより、貼
付剤121,131の大きさを大きくした場合であって
も、嵌合片122B,123Bを剥離し除去した後の貼
付剤の保形性を高めることができる。
31では、それぞれ、略L字状分割ライン123,13
3は、部分的にW字状またはW状部分を連続した形状を
有する。このように、略L字状分割ラインに、W字状部
分やW字状部分を連続した形状を設けることにより、貼
付剤121,131の大きさを大きくした場合であって
も、嵌合片122B,123Bを剥離し除去した後の貼
付剤の保形性を高めることができる。
【0075】また、逆に、貼付剤の面積が小さい場合に
は、図18に示すように、セパレーター142の面積
を、支持体144の面積よりも大きくすればよい。ここ
では、支持体144の下面に図示しない粘着剤層が配置
されており、該支持体144及び粘着剤層の積層体に対
し、より大きな面積のセパレーター142が用いられて
いる。このように、より大きな面積を有するセパレータ
ー142を用いることにより、貼付剤の小面積化に対応
することができる。なお、143は、L字状分割ライン
を示す。
は、図18に示すように、セパレーター142の面積
を、支持体144の面積よりも大きくすればよい。ここ
では、支持体144の下面に図示しない粘着剤層が配置
されており、該支持体144及び粘着剤層の積層体に対
し、より大きな面積のセパレーター142が用いられて
いる。このように、より大きな面積を有するセパレータ
ー142を用いることにより、貼付剤の小面積化に対応
することができる。なお、143は、L字状分割ライン
を示す。
【0076】さらに、図19に示すように、貼付剤15
1において、外周縁の何れか1以上の位置に、外側に突
出形成された把持部152Cをセパレーター152に設
けてもよい。なお、この把持部152Cはセパレーター
のみに設けられているものであり、従って、把持部15
2Cにおいて、セパレーターのみを容易に指で掴むこと
ができる。
1において、外周縁の何れか1以上の位置に、外側に突
出形成された把持部152Cをセパレーター152に設
けてもよい。なお、この把持部152Cはセパレーター
のみに設けられているものであり、従って、把持部15
2Cにおいて、セパレーターのみを容易に指で掴むこと
ができる。
【0077】
【実施例】以下、具体的な実施例及び比較例を挙げて、
本発明の貼付剤の作用効果を明らかにする。
本発明の貼付剤の作用効果を明らかにする。
【0078】実施例及び比較例に用いた貼付剤の仕様 以下の実施例1〜5及び比較例1〜5を製造するに際
し、貼付剤の共通仕様を以下の通りとした。
し、貼付剤の共通仕様を以下の通りとした。
【0079】支持体としては、厚み20μmの軟質ポリ
ウレタンフィルムを用いた。また、ポリエチレンテレフ
タレートフィルムよりなるセパレーター上に、アクリル
系粘着剤溶液を乾燥後の厚みが15μmとなるように塗
布し、乾燥させた。しかる後、上記粘着剤層に、上記支
持体を貼り合わせ、貼付剤原反を得た。この貼付剤原反
を、以下の実施例及び比較例の形状に応じて打ち抜き、
かつセパレーターに以下の分割ラインを形成し、それぞ
れ、実施例及び比較例の貼付剤を得た。
ウレタンフィルムを用いた。また、ポリエチレンテレフ
タレートフィルムよりなるセパレーター上に、アクリル
系粘着剤溶液を乾燥後の厚みが15μmとなるように塗
布し、乾燥させた。しかる後、上記粘着剤層に、上記支
持体を貼り合わせ、貼付剤原反を得た。この貼付剤原反
を、以下の実施例及び比較例の形状に応じて打ち抜き、
かつセパレーターに以下の分割ラインを形成し、それぞ
れ、実施例及び比較例の貼付剤を得た。
【0080】なお、上記ポリエチレンテレフタレートフ
ィルムよりなるセパレーターとしては、貼付剤の面積が
100cm2 以下の場合には、50μmの厚みのもの
を、貼付剤の面積が100cm2 を超えるものについて
は、75μmの厚みのものを用いた。
ィルムよりなるセパレーターとしては、貼付剤の面積が
100cm2 以下の場合には、50μmの厚みのもの
を、貼付剤の面積が100cm2 を超えるものについて
は、75μmの厚みのものを用いた。
【0081】実施例1 図20にセパレーター側から見た平面図で示す、略正方
形の形状の貼付剤161を用意した。ここでは、正方形
の形状のコーナー部分は曲率半径R5(mm)となるよ
うに丸みを付けた。また、図20の寸法A1,B1の比
すなわち外側片162Aの第1,第2の部分の幅A1
と、長さB1との比を1対3とし、実質開口角度α=9
0度とした。このような形状であり、面積がそれぞれ、
4,6,9,16,25,49,100,169,22
5,289,324cm2 の11種類の貼付剤を作製し
た。
形の形状の貼付剤161を用意した。ここでは、正方形
の形状のコーナー部分は曲率半径R5(mm)となるよ
うに丸みを付けた。また、図20の寸法A1,B1の比
すなわち外側片162Aの第1,第2の部分の幅A1
と、長さB1との比を1対3とし、実質開口角度α=9
0度とした。このような形状であり、面積がそれぞれ、
4,6,9,16,25,49,100,169,22
5,289,324cm2 の11種類の貼付剤を作製し
た。
【0082】実施例2 図21にセパレーター側から平面図で示す貼付剤171
を用意した。ここでは、貼付剤の外周形状は実施例1の
場合と同様にし、但し、略L字状分割ライン173が、
図3(b)に示すパターンと同様となるように構成し
た。なお実質開口角度は85度とした。また、図21に
示す寸法A2対B2の比は1対4、A3対A4の比は3
対1とした。このような形状の貼付剤171を、全体の
面積が4,6,9,16,25,49,100,16
9,225,289,324cm2 となるように11種
類作製した。
を用意した。ここでは、貼付剤の外周形状は実施例1の
場合と同様にし、但し、略L字状分割ライン173が、
図3(b)に示すパターンと同様となるように構成し
た。なお実質開口角度は85度とした。また、図21に
示す寸法A2対B2の比は1対4、A3対A4の比は3
対1とした。このような形状の貼付剤171を、全体の
面積が4,6,9,16,25,49,100,16
9,225,289,324cm2 となるように11種
類作製した。
【0083】比較例1 図22に示す略正方形状の貼付剤181を用意した。こ
こでも、貼付剤181のコーナー部分は、曲率半径がR
5となるように丸めた。また、分割ライン183につい
ては、直線状の分割ラインとし、分割ライン183によ
り隔てられてたセパレーター片182Aと、セパレータ
ー片182Bとの幅を同一幅A6とした。すなわち、分
割ライン183は、貼付剤181の中央を通り、セパレ
ーターを等分するように形成した。また、このような形
状の貼付剤を、面積が49cm2となるように作製し
た。
こでも、貼付剤181のコーナー部分は、曲率半径がR
5となるように丸めた。また、分割ライン183につい
ては、直線状の分割ラインとし、分割ライン183によ
り隔てられてたセパレーター片182Aと、セパレータ
ー片182Bとの幅を同一幅A6とした。すなわち、分
割ライン183は、貼付剤181の中央を通り、セパレ
ーターを等分するように形成した。また、このような形
状の貼付剤を、面積が49cm2となるように作製し
た。
【0084】比較例2 図23にセパレーター側から見た平面図で示す貼付剤1
91を作製した。ここでは、コーナー部が曲率半径R5
となるように丸められており、直線状の分割ライン19
3によりセパレーターが背割りされている。なお、分割
ライン193は、図23のセパレーター片192A,1
92Bの幅が4対1となるように形成した。このような
形状の貼付剤を、面積がほぼ、49cm2 となるように
作製した。
91を作製した。ここでは、コーナー部が曲率半径R5
となるように丸められており、直線状の分割ライン19
3によりセパレーターが背割りされている。なお、分割
ライン193は、図23のセパレーター片192A,1
92Bの幅が4対1となるように形成した。このような
形状の貼付剤を、面積がほぼ、49cm2 となるように
作製した。
【0085】比較例3 図24にセパレーター側から見た平面図で示すように、
コーナー部が曲率半径R5となるように丸められた略正
方形状の貼付剤201を用意した。また、直線状の2本
の分割ライン203A,203Bを、セパレーターを3
等分(幅A7)するように形成した。このような形状の
貼付剤201を、面積が49cm2 となるように作製し
た。
コーナー部が曲率半径R5となるように丸められた略正
方形状の貼付剤201を用意した。また、直線状の2本
の分割ライン203A,203Bを、セパレーターを3
等分(幅A7)するように形成した。このような形状の
貼付剤201を、面積が49cm2 となるように作製し
た。
【0086】実施例3 図25(a)〜(e)に示す貼付剤211,221,2
31,241,251を用意した。これらの貼付剤は、
全て、コーナー部分が曲率半径R5で丸められた正方形
の平面形状を有し、面積はほぼ49cm2 とされてい
る。また、L字状分割ライン213,223,233,
243は、それぞれ、外側片212A,222A,23
2A,242A,252Aの面積が、全体の14%、2
7%、49%、67%及び82%となるように形成し
た。また、図25(a),(b),(c),(d),
(e)における寸法A8,A9,A10,A11,A1
2は、それぞれ、A8=5mm,A9=10mm,A1
0=20mm,A11=30mm,A12=40mmと
した。
31,241,251を用意した。これらの貼付剤は、
全て、コーナー部分が曲率半径R5で丸められた正方形
の平面形状を有し、面積はほぼ49cm2 とされてい
る。また、L字状分割ライン213,223,233,
243は、それぞれ、外側片212A,222A,23
2A,242A,252Aの面積が、全体の14%、2
7%、49%、67%及び82%となるように形成し
た。また、図25(a),(b),(c),(d),
(e)における寸法A8,A9,A10,A11,A1
2は、それぞれ、A8=5mm,A9=10mm,A1
0=20mm,A11=30mm,A12=40mmと
した。
【0087】実施例4 図26(a)〜(c)に示す形状の貼付剤を用意した。
すなわち、貼付剤261,271,281においては、
それぞれ、外側片262A,272A,282Aの実質
開口角度αを110度、140度,150度、面積を1
8%、32%及び38%とし、貼付剤全体の面積はほぼ
49cm2 となるようにした。
すなわち、貼付剤261,271,281においては、
それぞれ、外側片262A,272A,282Aの実質
開口角度αを110度、140度,150度、面積を1
8%、32%及び38%とし、貼付剤全体の面積はほぼ
49cm2 となるようにした。
【0088】比較例4 図26(d)に示す正方形状の貼付剤を用意した。ここ
では、貼付剤291のセパレーターを直線状の分割ライ
ン293により背割りし、分割されたセパレーター片2
92A,292Bの面積を等しくした。また、貼付剤全
体の面積を49cm2 とした。
では、貼付剤291のセパレーターを直線状の分割ライ
ン293により背割りし、分割されたセパレーター片2
92A,292Bの面積を等しくした。また、貼付剤全
体の面積を49cm2 とした。
【0089】実施例5 図27〜図29にセパレーター側から見た平面図で示す
貼付剤301,311,321を用意した。各貼付剤の
面積がほぼ112cm2 とした。また、外側片302
A,312A,322Aの実質開口角度は、それぞれ、
60度、120度、127度とした。また、各貼付剤に
おける寸法は、図示の通りとした。
貼付剤301,311,321を用意した。各貼付剤の
面積がほぼ112cm2 とした。また、外側片302
A,312A,322Aの実質開口角度は、それぞれ、
60度、120度、127度とした。また、各貼付剤に
おける寸法は、図示の通りとした。
【0090】比較例5 図30,図31に示した長方形状の貼付剤331,34
1を用意した。ここでは、貼付剤全体の面積はほぼ11
2cm2 とし、かつ貼付剤の各コーナー部は曲率半径R
5となるように丸めた。また、貼付剤331における実
質開口角度は50度とした。他方、貼付剤341では、
図示のように波線状の、但し略L字状でない分割ライン
343を形成した。また、各貼付剤における寸法は図示
の通りとした。
1を用意した。ここでは、貼付剤全体の面積はほぼ11
2cm2 とし、かつ貼付剤の各コーナー部は曲率半径R
5となるように丸めた。また、貼付剤331における実
質開口角度は50度とした。他方、貼付剤341では、
図示のように波線状の、但し略L字状でない分割ライン
343を形成した。また、各貼付剤における寸法は図示
の通りとした。
【0091】評価 上記のようにして用意した各貼付剤につき、日頃貼付剤
に関係していない20名の人間を評価者とし、それぞれ
の自己の皮膚表面に対する貼付操作を行わせた。しかる
後、各貼付剤を以下の評価点に従って評価した。
に関係していない20名の人間を評価者とし、それぞれ
の自己の皮膚表面に対する貼付操作を行わせた。しかる
後、各貼付剤を以下の評価点に従って評価した。
【0092】5点…皺やたるみを生じることなく皮膚表
面に円滑に貼付でき、かつ操作が容易であった場合。 4点…皺やたるみを生じることなく皮膚表面に貼り付け
ることができたが、操作に困難を伴った場合。 3点…多少の皺やたるみが生じたりしたが、操作は容易
であった場合。 2点…きれいに貼ることができず、操作にも苦労した場
合。 1点…皺やたるみが多数生じ、汚くなってしまったが、
何とか貼付された場合。 0点…貼付に失敗し、貼付剤が皺くちゃになった場合。 下記の表1〜表4に、上記実施例及び比較例の貼付剤を
用いた場合の上記5点法による評価の平均点(20人の
平均)を示した。
面に円滑に貼付でき、かつ操作が容易であった場合。 4点…皺やたるみを生じることなく皮膚表面に貼り付け
ることができたが、操作に困難を伴った場合。 3点…多少の皺やたるみが生じたりしたが、操作は容易
であった場合。 2点…きれいに貼ることができず、操作にも苦労した場
合。 1点…皺やたるみが多数生じ、汚くなってしまったが、
何とか貼付された場合。 0点…貼付に失敗し、貼付剤が皺くちゃになった場合。 下記の表1〜表4に、上記実施例及び比較例の貼付剤を
用いた場合の上記5点法による評価の平均点(20人の
平均)を示した。
【0093】
【表1】
【0094】
【表2】
【0095】
【表3】
【0096】
【表4】
【0097】表1から明らかなように、比較例1〜3で
は、同じ面積の実施例1,2の貼付剤に比べて、評価点
が低いことがわかる。さらに、表2から明らかなよう
に、実施例3では、49cm2 の貼付剤において、外側
片の幅寸法を変更したとしても、比較的良好な結果を示
した。特に、外側片の幅を10mm以上とした図25
(b),(c),(d),(e)に示した貼付剤では、
高い評価点を示した。
は、同じ面積の実施例1,2の貼付剤に比べて、評価点
が低いことがわかる。さらに、表2から明らかなよう
に、実施例3では、49cm2 の貼付剤において、外側
片の幅寸法を変更したとしても、比較的良好な結果を示
した。特に、外側片の幅を10mm以上とした図25
(b),(c),(d),(e)に示した貼付剤では、
高い評価点を示した。
【0098】また、実施例4、すなわち図26(a)〜
(c)に示した貼付剤では、図26(d)に示した直線
状の分割ラインに背割りした比較例4の貼付剤に比べて
高い評価結果を示した。
(c)に示した貼付剤では、図26(d)に示した直線
状の分割ラインに背割りした比較例4の貼付剤に比べて
高い評価結果を示した。
【0099】また、図27〜図29に示した実施例5で
は、図30,図31に示した比較例5の貼付剤に比べ
て、高い評価結果を示した。すなわち、長方形状の貼付
剤を作製した場合であっても、本発明の範囲内に入るよ
うに、略L字状分割ラインに沿って分割ラインを形成し
た場合、良好な貼付性及び操作性を実現し得ることがわ
かる。
は、図30,図31に示した比較例5の貼付剤に比べ
て、高い評価結果を示した。すなわち、長方形状の貼付
剤を作製した場合であっても、本発明の範囲内に入るよ
うに、略L字状分割ラインに沿って分割ラインを形成し
た場合、良好な貼付性及び操作性を実現し得ることがわ
かる。
【0100】
【発明の効果】以上のように、請求項1に記載の発明に
よれば、略L字状分割ラインにより、セパレーターが背
割りされており、外側片の内角における実質開口角度が
60〜150度の範囲とされているため、嵌合片を剥離
し除去した後も、貼付剤が外側片により十分に保形性を
有する。従って、嵌合片を除去した後に皮膚表面に仮接
着するに際し、貼付剤における皺の発生、折れ曲がり及
び粘着面同士の接着といった現象を確実に防止すること
ができる。
よれば、略L字状分割ラインにより、セパレーターが背
割りされており、外側片の内角における実質開口角度が
60〜150度の範囲とされているため、嵌合片を剥離
し除去した後も、貼付剤が外側片により十分に保形性を
有する。従って、嵌合片を除去した後に皮膚表面に仮接
着するに際し、貼付剤における皺の発生、折れ曲がり及
び粘着面同士の接着といった現象を確実に防止すること
ができる。
【0101】また、誤って、外側片を先に剥離し、除去
した場合であっても、嵌合片により貼付剤の形成がある
程度確保されるため、外側片を除去された部分の貼付剤
が折れ曲がって粘着面同士が接着したりする現象を確実
に防止することができる。従って、本来の貼付操作だけ
でなく、誤った操作により貼付される場合であっても、
確実に皮膚表面に適用することが可能となる。
した場合であっても、嵌合片により貼付剤の形成がある
程度確保されるため、外側片を除去された部分の貼付剤
が折れ曲がって粘着面同士が接着したりする現象を確実
に防止することができる。従って、本来の貼付操作だけ
でなく、誤った操作により貼付される場合であっても、
確実に皮膚表面に適用することが可能となる。
【0102】しかも、請求項1に記載の発明の貼付剤
は、上記のように背割りの形状を工夫しただけであるた
め、支持体にバッキング材を追加したり、特殊な構成の
支持体用セパレーターを用意する必要がない。従って、
貼付剤の生産コストを高めることもない。さらに、皮膚
表面に適用された際に、違和感を与え難い、薄くかつし
なやかな支持体を用いた貼付剤に好適に適用することが
できるため、広範な、ほとんど全ての貼付剤に良好な貼
付操作性を与えることができる。
は、上記のように背割りの形状を工夫しただけであるた
め、支持体にバッキング材を追加したり、特殊な構成の
支持体用セパレーターを用意する必要がない。従って、
貼付剤の生産コストを高めることもない。さらに、皮膚
表面に適用された際に、違和感を与え難い、薄くかつし
なやかな支持体を用いた貼付剤に好適に適用することが
できるため、広範な、ほとんど全ての貼付剤に良好な貼
付操作性を与えることができる。
【0103】また、請求項2,3に記載のように、貼付
剤の平面形状が四辺形や他の形状である場合に、上記外
側片の第1,第2の部分のうち少なくとも一方の長さ
を、該第1,第2の部分が延ばされている貼付剤や下層
長方形の辺の長さの2/3以上とし、嵌合片の凸状先端
部と凸状先端部の先端側とは反対側に位置する貼付剤や
下層長方形の辺との間の距離を、該辺に連なる他の辺の
長さの1/2以上とすれば、貼付作業中における貼付剤
の保形性をより一層高めることができる。
剤の平面形状が四辺形や他の形状である場合に、上記外
側片の第1,第2の部分のうち少なくとも一方の長さ
を、該第1,第2の部分が延ばされている貼付剤や下層
長方形の辺の長さの2/3以上とし、嵌合片の凸状先端
部と凸状先端部の先端側とは反対側に位置する貼付剤や
下層長方形の辺との間の距離を、該辺に連なる他の辺の
長さの1/2以上とすれば、貼付作業中における貼付剤
の保形性をより一層高めることができる。
【0104】同様に外側片及び嵌合片のうち、面積の小
さい側の面積を貼付剤の全体の面積の20%以上とする
ことにより、貼付作業中における貼付剤の保形性、すな
わち外側片や嵌合片を剥離し除去した際の貼付剤の保形
性を効果的に高めることができる。
さい側の面積を貼付剤の全体の面積の20%以上とする
ことにより、貼付作業中における貼付剤の保形性、すな
わち外側片や嵌合片を剥離し除去した際の貼付剤の保形
性を効果的に高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の貼付剤の貼付方法を説明するために用い
られている斜視図。
られている斜視図。
【図2】従来の貼付剤の実際の貼付作業を説明するため
の斜視図。
の斜視図。
【図3】(a)〜(d)は、それぞれ、本発明の貼付剤
の基本的な形状を説明するためのセパレーター側から見
た貼付剤の平面図。
の基本的な形状を説明するためのセパレーター側から見
た貼付剤の平面図。
【図4】図3(a)に示した貼付剤において嵌合片を剥
離する工程を説明するための斜視図。
離する工程を説明するための斜視図。
【図5】(a)及び(b)は、図3(a)及び(b)に
示した貼付剤において、それぞれ、嵌合片を剥離し除去
した状態を示す斜視図。
示した貼付剤において、それぞれ、嵌合片を剥離し除去
した状態を示す斜視図。
【図6】(a)及び(b)は、それぞれ、図3(a)及
び(b)に示す貼付剤において、外側片を先に除去した
後の貼付剤を説明するための各斜視図。
び(b)に示す貼付剤において、外側片を先に除去した
後の貼付剤を説明するための各斜視図。
【図7】(a)〜(d)は、実質開口角度を変化させた
場合の貼付剤のセパレーター側から見た各平面図。
場合の貼付剤のセパレーター側から見た各平面図。
【図8】略L字状分割ラインが曲線である場合の実質開
口角度を説明するための平面図。
口角度を説明するための平面図。
【図9】実質開口角度が小さすぎる場合の貼付剤の平面
図。
図。
【図10】実質開口角度が125度の場合のセパレータ
ー側から見た平面図。
ー側から見た平面図。
【図11】コーナー部分において外側片を掴み易くした
構造を有するセパレーター側から見た貼付剤の平面図。
構造を有するセパレーター側から見た貼付剤の平面図。
【図12】貼付剤のコーナー部分において外側片を掴み
易くした形状を有するセパレーター側から見た貼付剤の
平面図。
易くした形状を有するセパレーター側から見た貼付剤の
平面図。
【図13】嵌合片の凸状先端部を切り落とした形状とす
ることにより、外側片を掴み易くした構造を有する、セ
パレーター側から見た貼付剤の平面図。
ることにより、外側片を掴み易くした構造を有する、セ
パレーター側から見た貼付剤の平面図。
【図14】(a)及び(b)は、それぞれ、略L字状分
割ライン及び貼付剤のコーナー部を丸めた形状の形状の
貼付剤を示す各平面図。
割ライン及び貼付剤のコーナー部を丸めた形状の形状の
貼付剤を示す各平面図。
【図15】(a)及び(b)は、それぞれ、波線状また
は鋸歯状の略L字状分割ラインを有する貼付剤を示す各
平面図。
は鋸歯状の略L字状分割ラインを有する貼付剤を示す各
平面図。
【図16】W字状部分を有する分割ラインが形成されて
いる貼付剤を示す平面図。
いる貼付剤を示す平面図。
【図17】略W字状部分が連続した部分を有する分割ラ
インが形成されている貼付剤を示す平面図。
インが形成されている貼付剤を示す平面図。
【図18】支持体及び粘着剤層に比べてセパレーターの
面積を大きくした貼付剤を示す斜視図。
面積を大きくした貼付剤を示す斜視図。
【図19】本発明の変形例であって、セパレーターに把
持部を設けた構造を有する貼付剤の平面図。
持部を設けた構造を有する貼付剤の平面図。
【図20】実施例1で用意した貼付剤のセパレーター側
から見た平面図。
から見た平面図。
【図21】実施例2で用意された貼付剤のセパレーター
側から見た平面図。
側から見た平面図。
【図22】比較例1で用意された貼付剤の平面図。
【図23】比較例2で用意された貼付剤を示す平面図。
【図24】比較例3で用意された貼付剤を示す平面図。
【図25】(a)〜(e)は、実施例3で用意された貼
付剤を説明するための各平面図。
付剤を説明するための各平面図。
【図26】(a)〜(c)は、実施例4で用意された貼
付剤を示す平面図であり、(d)は比較例4で用意され
た貼付剤を示す平面図。
付剤を示す平面図であり、(d)は比較例4で用意され
た貼付剤を示す平面図。
【図27】実施例5で用意された貼付剤の一例を示す平
面図。
面図。
【図28】実施例5で用意された貼付剤の他の例を示す
平面図。
平面図。
【図29】実施例5で用意されたさらに他の例の貼付剤
を示す平面図。
を示す平面図。
【図30】比較例5で用意された貼付剤の一例を示す平
面図。
面図。
【図31】比較例5で用意された貼付剤の他の例を示す
平面図。
平面図。
11,21…貼付剤 12,22…セパレーター 12A,22A…外側片 12B,22B…嵌合片 13,23…略L字分割ライン 23a…凸状先端部 15…支持体 31…略L字状分割ライン 32…外側片 41…貼付剤 51…貼付剤 52A…外側片 52B…嵌合片 53…略L字状分割ライン 61…貼付剤 63…略L字状分割ライン 71…貼付剤 72A…外側片 72B…嵌合片 73…分割ライン 73a…平行ライン 81,91,101,111,121,131,14
1,151…貼付剤 83,93,103,113,123,133,14
3,153…略L字状分割ライン 142…セパレーター 152…セパレーター 152C…把持片 161,171,181,191,201…貼付剤 162A,172A…外側片 162B,172B…嵌合片 211,221,231,241,251…貼付剤 213,223,233,243,253…分割ライン 261,271,281,291…貼付剤 301,311,321…貼付剤 303,313,323…分割ライン 331,341…貼付剤
1,151…貼付剤 83,93,103,113,123,133,14
3,153…略L字状分割ライン 142…セパレーター 152…セパレーター 152C…把持片 161,171,181,191,201…貼付剤 162A,172A…外側片 162B,172B…嵌合片 211,221,231,241,251…貼付剤 213,223,233,243,253…分割ライン 261,271,281,291…貼付剤 301,311,321…貼付剤 303,313,323…分割ライン 331,341…貼付剤
Claims (8)
- 【請求項1】 支持体層と、粘着剤層と、セパレーター
とをこの順序で積層してなる貼付剤において、 前記セパレーターが、略L字状の分割ラインに沿って分
割されて、外側片と、外側片の内側に嵌まり合うように
配置される嵌合片とを有するように構成されており、か
つ前記外側片の内角における実質開口角度が60〜15
0度の範囲とされていることを特徴とする貼付剤。 - 【請求項2】 前記貼付剤の平面形状が四辺形であり、 前記外側片の内角を挟んで一方に配置された第1の部分
と、他方に配置された第2の部分のうち少なくとも一方
の長さが、該第1,第2の部分が配置されている貼付剤
の辺の長さの2/3以上とされており、 前記嵌合片が、前記外側片の内側に突き合わされている
少なくとも1つの凸状先端部を有し、該凸状先端部と、
凸状先端部の先端側とは反対側に位置する貼付剤の辺と
の間の距離が、該貼付剤の反対側の辺に連なる他の辺の
長さの1/2以上とされていることを特徴とする請求項
1に記載の貼付剤。 - 【請求項3】 前記貼付剤の平面形状が円、楕円または
不規則な形状であり、 前記貼付剤の平面形状に外接する最小面積の長方形を仮
想した際に、前記外側片の内角を挟んで一方に配置され
た第1の部分と他方に配置された第2の部分のうち少な
くとも一方の長さが、該第1または第2の部分が沿うよ
うに配置されている前記長方形の辺の長さの2/3以上
であり、 前記嵌合片が、前記外側片の内側に突き合わされる少な
くとも1つの凸状先端部を有し、該凸状先端部と、凸状
先端部の先端側とは反対側に位置する前記長方形の辺と
の間の距離が、該辺と直交する他の辺の長さの1/2以
上とされていることを特徴とする、請求項1に記載の貼
付剤。 - 【請求項4】 前記外側片及び嵌合片のうち、面積の小
さい側の面積が、貼付剤の全体の面積の20%以上とさ
れている請求項1〜3のいずれかに記載の貼付剤。 - 【請求項5】 前記外側片の端部及びコーナー部の少な
くとも一方の周縁部が曲線状とされている、請求項1〜
4のいずれかに記載の貼付剤。 - 【請求項6】 前記略L字状分割ラインの少なくとも一
部が波線状または鋸歯状とされている、請求項1〜4の
いずれかに記載の貼付剤。 - 【請求項7】 前記略L字状分割ラインに部分的に凹凸
が形成されており、それによって略L字状分割ライン
が、略W字型またはW字型を連続させた形状を有する請
求項1〜4のいずれかに記載の貼付剤。 - 【請求項8】 前記外側片及び嵌合片の最も幅の細い部
分の幅が10mm以上とされている請求項1〜7のいず
れかに記載の貼付剤。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP29965395A JPH09135860A (ja) | 1995-11-17 | 1995-11-17 | 貼付剤 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP29965395A JPH09135860A (ja) | 1995-11-17 | 1995-11-17 | 貼付剤 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09135860A true JPH09135860A (ja) | 1997-05-27 |
Family
ID=17875363
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP29965395A Pending JPH09135860A (ja) | 1995-11-17 | 1995-11-17 | 貼付剤 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09135860A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006204633A (ja) * | 2005-01-28 | 2006-08-10 | Nitto Denko Corp | 貼付製剤 |
JP2007075601A (ja) * | 2005-08-17 | 2007-03-29 | Hisamitsu Pharmaceut Co Inc | 簡易剥離可能な剥離シートを備えた貼付剤 |
JP2009114139A (ja) * | 2007-11-08 | 2009-05-28 | Lintec Corp | 貼付シート |
-
1995
- 1995-11-17 JP JP29965395A patent/JPH09135860A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006204633A (ja) * | 2005-01-28 | 2006-08-10 | Nitto Denko Corp | 貼付製剤 |
JP2007075601A (ja) * | 2005-08-17 | 2007-03-29 | Hisamitsu Pharmaceut Co Inc | 簡易剥離可能な剥離シートを備えた貼付剤 |
JP2009114139A (ja) * | 2007-11-08 | 2009-05-28 | Lintec Corp | 貼付シート |
EP2065021A2 (en) * | 2007-11-08 | 2009-06-03 | Lintec Corporation | Adhesive skin patch sheet |
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