JP4139307B2 - 貼付材 - Google Patents

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本発明は皮膚等への貼付時の操作性に優れる貼付材に関し、詳しくはセパレータの形状を改良した貼付材であって、皮膚等への貼付時の一連の操作を極めて容易かつ安全に行うことができる貼付材に関するものである。
疾病の治療、予防或いは検査を目的として使用される貼付製剤等は皮膚に適用するまで粘着基材表面を保護するために、セパレータを有するのが通例である。セパレータは紙、合成樹脂フィルム、金属箔及びこれらの積層物の表面に適当な離型処理を施したものが多く用いられるが、貼付製剤の形状、サイズ、構成により適用部位への貼付時の操作が容易でない場合には、より適用部位に貼り易くするために、セパレータを適当な形状の切込み線により2片或いは3片に分断する方法が実施或いは提案されている。
例えばセパレータを略二等分或いは異なる面積比率で二分する凹凸状の切込み線を有する製剤(特許文献1等)、セパレータを略二等分する波線状の切込み線を有する製剤(特許文献2)、セパレータを略平行に三分割する直線状又は波線状の切込み線を有する製剤(特許文献3)、セパレータを異なる形状の2つの領域に分断するL字状の切込み線を有する製剤(特許文献4)等が挙げられるが、これらの製剤はそれぞれ以下のように使用に際して操作が困難になる場合がある。
すなわち特許文献1等で提案され、実用化された貼付製剤にも応用されているセパレータを二分割する凹凸状の切込み線を有する製剤は、まず背切線によって分断して形成された一方のセパレータ片を内側端から剥離し、露出した粘着剤面を皮膚表面に貼付した後、もう一方のセパレータ片を内側端から徐々滑らす様に外側端に向かって剥離しながら、露出した粘着剤面を皮膚表面に貼付するものであるが、この場合前者のセパレータ片を剥離するためには、製剤を切込み線に沿って折り曲げる必要があり、それ故操作が煩雑に思われる場合がある。またセパレータを異なる面積比率で二分する直線状の切込み線を有する製剤は、切込み線で分断して形成された外端の狭い幅のセパレータの一片を先に剥離し上記と同様に貼り付ける形のものであるが、この場合製造者の意図とは異なる広い幅の一片の方を先に剥離してしまい、粘着剤面に必要以上に触れたり、製剤が捩れて粘着剤面同士が接着したりして、非常に貼付時の操作が困難になる場合がある。
特許文献2等で提案されているセパレータを略二等分する波線状の切込み線を有する製剤は、セパレータの切込み線の識別性が高く、少し折り曲げるだけで波線部が突き出るため、直線状の切込み線でセパレータを二分された製剤よりも操作性に優れるものであるが、セパレータの剥離時に波線状の凸部の部分が皮膚に触れた場合、鋭利な先端で皮膚を引っ掻いたり、切り傷を負わせたりすることがあり、思わぬ危険を伴うことがある。
特許文献3で提案されているセパレータを略平行に三分割する直線状又は波線状の切込み線を有する製剤は、切込み線で分断して形成された中央のセパレータ片を先ず剥離し、露出した中央部の粘着剤面を皮膚表面に貼り付け、続いて両側のセパレータ片を内側端から徐々滑らす様に外側端に向かって剥離しながら、露出した粘着剤面を皮膚表面に貼付するもので操作性が向上している。しかし、上記直線状の切込み線でセパレータが分断された製剤は、中央のセパレータ片を剥離するためには製剤を切込み線に沿って折り曲げる必要があり、それ故操作が煩雑に思われる場合がある。また上記波線状の切込み線でセパレータが分断された製剤は、両外側のセパレータの剥離時に波線状の凸部の部分が皮膚に触れた場合、鋭利な先端で皮膚を引っ掻いたり、切り傷を負わせたりすることがあり、思わぬ危険を伴うことがある。さらに、これらの製剤では、支持体が伸縮性の場合には両外側のセパレータ片を剥離する際に支持体が伸びることにより、不要なせん断応力が皮膚にかかり、貼付時に違和感をきたす虞がある。
特許文献4で提案されているセパレータを異なる形状の2つの領域に分断するL字状の切込み線を有する製剤は、L字状の切込み線で分断して形成されたセパレータのL字状の領域を残して、もう一方のセパレータの領域を剥離し、露出した粘着剤面を皮膚表面に貼付した後、残ったセパレータのL字状の領域を剥離して残りの粘着剤面を貼付するものであるが、セパレータのL字状の領域を剥離する際に直角に曲がる隅部のところでセパレータが捩れて歪むために、剥がし難くなり、また歪んだ部分のセパレータの端の部分で皮膚面を傷つける場合もあって、改良の余地が残されていた。
実開昭62−50623号公報 特開平10−265372号公報 国際公開第00/69422号パンフレット 特開平9−135860号公報
本発明は、皮膚等への貼付時の一連の操作を容易かつ安全に行うことができる貼付材を提供することを目的とする。
本発明者らは上記目的を達成するために鋭意研究を重ねた結果、セパレータが、L字状の分断用切込み線にて2つの領域に分断され、これら2つの領域のうち、L字状の凹部を有する第一の領域(以下「セパレータの第一の領域」ともいう。また、2つの領域のうちの残る第二の領域を、以下「セパレータの第二の領域」ともいう。)に、後述の特定の切込み線を有する貼付材が、皮膚等への貼付時の一連の操作を極めて容易かつ安全に行うことができ、特にセパレータの剥がし易さの点で優れていることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は以下の通りである。
(1)支持層、粘着剤層及びセパレータが、この順に積層された貼付材であって、
セパレータはL字状の分断用切込み線にて2つの領域に分断されており、これら2つの領域のうち、L字状の凹部を有する第一の領域には、該凹部の隅部からセパレータの外形線に向かう切込み線が途中まで設けられ、
該切込み線の長さが、該切込み線の起点からセパレータの外形線に至るまでの線分の30%〜90%の長さであることを特徴とする、貼付材。
(2)当該貼付材の外形が方形であって、L字状の分断用切込み線を構成する2辺が、貼付材の外周4辺のうちの直交する2辺と、それぞれ平行である、上記(1)記載の貼付材。
(3)上記第一の領域において、L字状の分断用切込み線を構成する2辺のうちのそれぞれの辺からセパレータの外形線までの幅が、いずれも5〜50mmである、上記(2)記載の貼付材。
(4)上記第一の領域において、切込み線が、L字状の凹部の隅部に対向する外側角部に向かう線として設けられている、上記(2)または(3)に記載の貼付材。
(5)上記第一の領域のL字状の凹部の隅部に対向する外側角部が、把持部として機能し得るように膨らんだ形状となっている、上記(2)または(3)に記載の貼付材。
(6)切込み線が、上記第一の領域の外側の2辺を延長した直線の交点まで設けられている、上記(5)記載の貼付材。
本発明の貼付材によれば、皮膚等への貼付時の一連の操作を極めて容易かつ安全に行うことができる。具体的には、本発明の貼付材は、先にセパレータの第二の領域を剥離して粘着剤面を露出させ、残ったセパレータの第一の領域を指先等で把持することで、該粘着剤面を露出した部分を支持層と粘着剤層の積層体の弛みや粘着剤面同士の貼り付きを生ずることなしに、片手で容易に皮膚等に貼付することができ、かつ、続いて残ったセパレータの第一の領域を、捩れて歪むことなくスムーズに剥離することができ、残りの部分を容易かつ安全に貼付することができる。
本発明の貼付材は、支持層、粘着剤層及びセパレータが、この順に積層された形態を有し、セパレータ部分が以下に詳述する特徴的な構造を有するものである。
本発明の貼付材の外形(平面形状)は、皮膚等に貼付するのに適した形状であれば特に限定されないが、本発明の意図する目的から、方形(正方形又は長方形)が好ましい。ここで言う方形は、図1に一例を示すように、4角に丸みや面取りがあってもよい。また、操作性をさらに向上させるために、例えば図2に一例を示すように、セパレータの第一の領域の外側角部に後述の把持部5を形成させた形状にすることもできる。
本発明の貼付材は、図1に構成の一例を示すように、セパレータが、L字状の分断用切込み線1にて2つの領域に分断されており、これら2つの領域のうち、L字状の凹部を有する第一の領域3には、該凹部の隅部からセパレータの外形線に向かう切込み線2が途中まで設けられていることを特徴とする。
L字状の分断用切込み線、及び、セパレータの第一の領域のL字状の凹部の隅部からセパレータの外形線に向かう切込み線(以下単に「第一の領域の切込み線」ともいう。)は、セパレータを貫通して設けられる。
本発明でいう「L字状」とは、本発明の作用効果が得られる程度に実質的にかつ総じてL字を呈した形状であればよい。L字の屈曲角度は厳密な90度だけでなく60度〜120度程度であってもよく、また、L字の屈曲部分に丸みや面取りがあってもよく、さらに、L字を構成する2辺には局所的な湾曲部分が含まれていてもよい。
本発明でいう「隅部」とは、L字を構成する2辺に挟まれた屈曲部分をいう。第一の領域の切込み線の起点は、本発明の作用効果が得られる限り凹部の隅部のいかなる箇所に設けられてもよいが、例えば図1のCで示すように凹部の隅の頂点であることが好ましい。
また、本発明の貼付材は、図1に構成の一例を示すように、第一の領域の切込み線2の長さが、図1のCで示す該切込み線の起点からセパレータの外形線に至るまでの線分の30%〜90%、好ましくは40〜80%の長さであることを特徴とする。
第一の領域の切込み線の長さが上記の線分の30%未満であると、十分にセパレータの第一の領域の剥離時の捩れによる歪みを解消できなくなるのであり、また90%を超えると該切込み線の終点からセパレータの外形線に至る切込み線のない部分の引っ張りに対する強度が不十分となってセパレータの第一の領域の剥離時にその部分が断裂する虞がでてくるのである。
本発明の貼付材は、例えば図1に一例を示すように、セパレータの第二の領域4を先ず剥離して露出した粘着剤面を適用する皮膚等の表面に貼付し、続いて残ったセパレータの第一の領域3を剥離しながら皮膚等に貼付する形態をとるものである。本発明の貼付材は、セパレータの第二の領域4を剥離した後、セパレータの第一の領域3の部分を指先等で把持することで、支持層と粘着剤層の積層体が弛んだり粘着剤面同士が貼り付いてしまうことなしに片手で操作することができ、さらに後述のようにセパレータの第一の領域3を容易に剥離することができるものである。
L字状の分断用切込み線のみにて2つの領域に分断されるセパレータ構造を有する貼付製剤は既に提案されているが、先にセパレータの第二の領域を剥離し粘着剤面を露出した部分を皮膚に貼付した状態で残りのセパレータの第一の領域を支持層と粘着剤層の積層体(製剤)から剥離しようとすると、セパレータの第一の領域のL字状の凹部の隅部の付近で捩れによる歪みが生じて剥離しにくくなる問題があった。この問題に対して、本発明者らは、セパレータの第一の領域に、凹部の隅部からセパレータの外形線に向かう上記特定範囲の長さの切込み線を途中まで設けることにより、先にセパレータの第二の領域を剥離し粘着剤面を露出した部分を皮膚等に貼付した状態でのセパレータの第一の領域の支持層と粘着剤層の積層体からの剥離性が改善することを見出したのである。
すなわち、本発明では、セパレータの第一の領域に、セパレータの第一の領域のL字状の凹部の隅部からセパレータの外形線に向かう上記特定範囲の長さの切込み線を途中まで設けることにより、上記のように先に露出した粘着剤面を皮膚等に貼付した状態で残りのセパレータの第一の領域を支持層と粘着剤層の積層体から剥離しようとする場合に生じていたL字状の凹部の隅部の付近に差し掛かったときの捩れによる歪みが解消されるために、セパレータの第一の領域をスムーズに剥離することが可能になるのである。
第一の領域の切込み線が設けられる角度は特に限定されないが、例えばL字状の分断用切込み線の屈曲角度が90度であるとき、すなわち、セパレータの第一の領域の内角として270度であるとき、該270度の角を切込み線で分割して形成される角の角度は、好ましくは120〜150度であり、さらに好ましくは130〜140度である。
本発明の貼付材は、本発明の意図するセパレータのより良好な剥離性を実現するためには、例えば図1に一例を示すように、当該貼付材の外形が方形であって、L字状の分断用切込み線1を構成する2辺1a、1bが、貼付材の外周4辺のうちの直交する2辺と、それぞれ平行であることが好ましい。
また、本発明の貼付材は、本発明の意図するセパレータのより良好な剥離性を実現するためには、例えば図1に一例を示すように、セパレータの第一の領域3において、L字状の分断用切込み線1を構成する2辺1a、1bのうちのそれぞれの辺からセパレータの外形線までの図1のA、Bで示す幅(平行線の幅)が、いずれも5〜50mmであることが好ましく、7〜30mmであることがさらに好ましい。
上記の幅(A、B)が5mm未満であると、セパレータの第一の領域での支持層と粘着剤層の積層体の保持が困難になって皮膚等への貼付時にセパレータの第一の領域から支持層と粘着剤層の積層体が脱落する虞があり、また幅が狭いため不要に粘着剤層の表面に触れてしまう虞がある。また上記の幅(A、B)が50mmを超えると、先にセパレータの第二の領域を剥離し粘着剤面を露出した部分を皮膚等に貼付した状態で、支持層と粘着剤層の積層体からセパレータの第一の領域を剥離する際に剥離面積が大きいために、第一の領域の切込み線が設けてあってもなお剥離しにくくなる虞があり、また支持層と粘着剤層の積層体に皺が入ってうまく貼付できないことも想定される。
さらに、本発明の貼付材は、本発明の意図するセパレータのより良好な剥離性を実現するためには、例えば図1に一例を示すように、セパレータの第一の領域3において、切込み線2が、L字状の凹部の隅部に対向する図1のDで示す外側角部に向かう線として設けられていることが好ましい。
また、本発明の貼付材は、本発明の意図するセパレータのより良好な剥離性を実現するためには、例えば図2に一例を示すように、セパレータの第一の領域3のL字状の凹部の隅部に対向する図2のDで示す外側角部が、把持部5として機能し得るように膨らんだ形状となっていることが好ましく、さらに、切込み線2が、図2に一点鎖線で示すような、セパレータの第一の領域3の外側の2辺を延長した直線の交点まで設けられていることが好ましい。把持部として機能し得る形状を設け、第一の領域の切込み線の終点の位置とセパレータの第一の領域の外側の2辺を延長した直線の交点の位置とを一致させることにより、セパレータの第一の領域の剥離時の捩れによる歪みの解消度が極めて高くなり、さらに剥離し易くなるのである。
把持部は、貼付材全体でまたはセパレータ単独で上記の膨らんだ形状として設けてもよく、また、セパレータ上に別部材を積層して上記の膨らんだ形状として設けてもよい。
把持部の形状は、特に限定されず、例えば略円形、略正方形、略長方形、多角形等が挙げられるが、操作性に優れる点からは略円形が好ましい。把持部の大きさは、セパレータの第二の領域の剥離時や皮膚等への貼付時等に貼付材を指先等で把持するのに適した大きさ以上であれば特に限定されない。例えば略円形の場合、セパレータの第一の領域の外側の2辺を延長した直線の交点を中心とする半径5〜15mmの円形の把持部等が挙げられる。
貼付材のサイズは、皮膚等への貼付に適したサイズであればよく特に限定されない。例えば貼付材の形状が方形(正方形又は長方形)である場合、貼付材の外辺で形成される2つの平行線の距離が、好ましくは30〜200mm、さらに好ましくは50〜150mmであるものが挙げられる。
また、貼付材のエッジの部分に必要に応じて適当な曲率半径の円弧部分を設けても良い。
セパレータの材質は、使用時に粘着剤層から容易に剥離され、かつ貼付時の操作性が良好なものであれば特に限定されず、例えば粘着剤層との接触面にシリコン処理が施された、ポリエステル、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリエチレンテレフタレート等のフィルム、あるいは上質紙またはグラシン紙とポリオレフィンとのラミネートフィルム等が挙げられる。
セパレータの厚みは、通常500μm以下、好ましくは20〜200μmであるが、貼付時の操作性の点から30〜100μmがさらに好ましい。この厚みが20μm未満となるとコシが弱くなって貼付時の操作性に問題がでてくるのであり、また500μmを超えると硬すぎたり、嵩高すぎて貼付時の操作性に問題がでるのである。
支持層は、本発明の意図からして、柔軟であるほど高い効果が期待できるが、その材質等については特に限定されない。支持層としては、具体的には例えばポリエチレンテレフタレート等のポリエステル、ナイロン等のポリアミド、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン、ポリ塩化ビニル、可塑化ポリ塩化ビニル、可塑化酢酸ビニル−塩化ビニル共重合体、ポリ塩化ビニリデン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、酢酸セルロース、エチルセルロース、エチレン−アクリル酸エチル共重合体、ポリテトラフルオロエチレン、ポリウレタン、アイオノマー樹脂、アルミニウム箔等の金属箔等の単独フィルムまたはこれらのラミネートフィルム等が挙げられる。上記のような支持層の場合、支持層の厚みは、貼付材のソフト感を損なわない程度であればよく、通常1〜25μm、好ましくは1〜15μmである。
また、支持層は柔軟性や伸縮性を持たせるために、合成繊維を用いた織布、不織布、編布としても良い。合成繊維の材質としては、構成成分が非浸透性で実質的な使用に支障がなければ特に限定されないが、具体的には例えばビスコースレーヨン、銅アンモニアレーヨン、ジアセテート、トリアセテート、プロミックス、ナイロン、ビニロン、ビニリデン、ポリ塩化ビニル、ポリエチレンテレフタレート、アクリル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリオレフィン、ポリウレタン、ベンゾエート、ポリクラール等を用いることができる。上記のような支持層の場合、支持層の厚みは、通常100〜2000μm、好ましくは200〜1000μmである。さらにフィルムと布帛を積層させたものを用いても良い。
粘着剤層は、従来から医療用途として用いられているアクリル系粘着剤、天然ゴム系粘着剤、合成ゴム系粘着剤、シリコーン系粘着剤、ビニルエステル系粘着剤、ビニルエーテル系粘着剤、アクリル系或いはビニル系の含水性粘着剤等から構成することが好ましいが特には限定されない。粘着剤層の厚みは、通常5〜2000μm、好ましくは10〜1000μmである。
また、粘着剤層には溶解状態、分散状態或いは結晶析出状態で保持され、経皮的に全身性又は局所性の薬効が発現するものであれば、任意の薬物を保持させることができる。該薬物として具体的には、例えばコルチコステロイド類、鎮痛消炎剤、催眠鎮静剤、精神安定剤、抗高血圧剤、降圧利尿剤、抗生物質、全身麻酔剤、抗菌剤、抗真菌剤、ビタミン剤、冠血管拡張剤、抗ヒスタミン剤、鎮咳剤、性ホルモン、抗欝剤、脳循環改善剤、制吐剤、抗腫瘍剤、生体医薬、麻薬等が挙げられる。
本発明の貼付材は自体公知の方法で製造される。例えば粘着剤層に用いる高分子化合物を含有する溶液をセパレータに塗布し、乾燥させた後、粘着剤層表面に支持層に用いるフィルム、布帛等を貼り合せるか、または該高分子化合物を含有する溶液を支持層に用いるフィルム、布帛等に直接塗布し、乾燥させた後、粘着剤層表面にセパレータを積層して、支持層、粘着剤層及びセパレータがこの順に積層した原反を得、これを貼付材の外枠の形状で打抜き、セパレータの部分のみに金属刃等で、前述のような切込み線を入れることで製造することができる。また、把持部を有する本発明の貼付材は、例えば上記のように得られた原反を、貼付材の形状の一端に把持部を形成させた外枠の形状で打抜くことで製造することができる。
本発明の貼付材は、皮膚、粘膜等の表面に適用することができ、医療及び衛生材、テーピング用等に広く応用することができる。
以下に実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、これらの実施例は本発明を限定するものではない。
実施例1
シリコン離型処理を施した75μm厚みのポリエチレンテレフタレートフィルムにアクリル酸/アクリル酸オクチルエステル共重合体の酢酸エチル溶液を乾燥後の厚みが30μmとなるように塗布乾燥した後、秤量90g/mのポリエチレンテレフタレート製伸縮性不織布を貼り合せてシート状原反を得た。これを70mm×100mm(曲率半径R9mm)の長方形となるように打抜き、図1に示すような、セパレータの第一の領域3の外辺の平行線で形成される距離AとBが20mm、L字状の分断用切込み線1で形成される270度の角度を135度で等分する切込み線2の長さが20mm(図1のCで示す切込み線2の起点からセパレータの外形線に至るまでの線分の長さに対する比は約61%)となるように、分断用切込み線1及び切込み線2に対応する位置のセパレータのみに金属刃で切込み線を入れ、本発明の貼付材を得た。
実施例2
実施例1で得たシート状原反を70mm×100mm(曲率半径R9mm)の長方形となるように打抜き、図1に示すような、セパレータの第一の領域3の外辺の平行線で形成される距離AとBが10mm、L字状の分断用切込み線1で形成される270度の角度を135度で等分する切込み線2の長さが6mm(図1のCで示す切込み線2の起点からセパレータの外形線に至るまでの線分の長さに対する比は約58%)となるように、分断用切込み線1及び切込み線2に対応する位置のセパレータのみに金属刃で切込み線を入れ、本発明の貼付材を得た。
実施例3
実施例1で得たシート状原反を70mm×100mm(曲率半径R9mm)の長方形となるように打抜き、図1に示すような、セパレータの第一の領域3の外辺の平行線で形成される距離AとBが、図3に示すように18mm、9mmであり、L字状の分断用切込み線1で形成される270度の角度を、図3に示すように120度となるように分割する切込み線2の長さが6mm(図1のCで示す切込み線2の起点からセパレータの外形線に至るまでの線分の長さに対する比は約60%)となるように、分断用切込み線1及び切込み線2に対応する位置のセパレータのみに金属刃で切込み線を入れ、本発明の貼付材を得た。
実施例4
実施例1で得たシート状原反を100mm×140mm(曲率半径R9mm)の長方形となるように打抜き、図1に示すような、セパレータの第一の領域3の外辺の平行線で形成される距離AとBが20mm、L字状の分断用切込み線1で形成される270度の角度を135度で等分する切込み線2の長さが16mm(図1のCで示す切込み線2の起点からセパレータの外形線に至るまでの線分の長さに対する比は約65%)となるように、分断用切込み線1及び切込み線2に対応する位置のセパレータのみに金属刃で切込み線を入れ、本発明の貼付材を得た。
実施例5
実施例1で得たシート状原反を70mm×100mm(曲率半径R9mm)の長方形の一端に、図2に示すような、この一端に至る2直線の延長線の交点を中心とする半径9mmの円形状の把持部5を形成させた外枠の形状で打抜き、図2に示すような、セパレータの第一の領域3の外辺の平行線で形成される距離AとBが20mm、L字状の分断用切込み線1で形成される270度の角度を135度で等分する切込み線2の長さが13mm(図2のCで示す切込み線2の起点からセパレータの外形線に至るまでの線分の長さに対する比は約60%)となるように、分断用切込み線1及び切込み線2に対応する位置のセパレータのみに金属刃で切込み線を入れ、本発明の貼付材を得た。
比較例1
実施例1で得たシート状原反を70mm×100mm(曲率半径R9mm)の長方形となるように打抜き、図1に示すような、セパレータの第一の領域3の外辺の平行線で形成される距離AとBが10mmとなるように、分断用切込み線1に対応する位置のセパレータのみに金属刃で切込み線を入れ、貼付材を得た。
比較例2
実施例1で得たシート状原反を70mm×100mm(曲率半径R9mm)の長方形となるように打抜き、図1に示すような、セパレータの第一の領域3の外辺の平行線で形成される距離AとBが10mm、L字状の分断用切込み線1で形成される270度の角度を135度で等分する切込み線2の長さが2mm(図1のCで示す切込み線2の起点からセパレータの外形線に至るまでの線分の長さに対する比は約19%)となるように、分断用切込み線1及び切込み線2に対応する位置のセパレータのみに金属刃で切込み線を入れ、貼付材を得た。
比較例3
実施例1で得たシート状原反を70mm×100mm(曲率半径R9mm)の長方形となるように打抜き、図1に示すような、セパレータの第一の領域3の外辺の平行線で形成される距離AとBが20mm、L字状の分断用切込み線1で形成される270度の角度を135度で等分する切込み線2の長さが23mm(図1のCで示す切込み線2の起点からセパレータの外形線に至るまでの線分の長さに対する比は約93%)となるように、分断用切込み線1及び切込み線2に対応する位置のセパレータのみに金属刃で切込み線を入れ、貼付材を得た。
比較例4
実施例1で得たシート状原反を70mm×100mm(曲率半径R9mm)の長方形の一端に、図2に示すような、この一端に至る2直線の延長線の交点を中心とする半径9mmの円形状の把持部5を形成させた外枠の形状で打抜き、図2に示すような、セパレータの第一の領域3の外辺の平行線で形成される距離AとBが20mmとなるように、分断用切込み線1に対応する位置のセパレータのみに金属刃で切込み線を入れ、切込み線2を含まない貼付材を得た。
実験例1
上記の実施例1〜5及び比較例1〜4で得た貼付材を10人の成人を評価者とし、実施例5及び比較例4以外については本人自身の上腕部に対して貼付操作を行わせ、実施例5及び比較例4については本人以外の評価者の背中に対して貼付操作を行わせ、下記の項目について4段階評価をさせた。
(貼付材の持ち易さ)
3点 セパレータの第一の領域を把持して容易にもう一方のセパレータの第二の領域を剥離することができ、片手での操作もし易い。
2点 セパレータの第一の領域を把持して容易にもう一方のセパレータの第二の領域を剥離することができ、片手で操作することができる。
1点 セパレータの第一の領域を把持してもう一方のセパレータの第二の領域を剥離することは可能だが、片手での操作は容易でない。
0点 セパレータの第一の領域を把持することが難しく、片手での操作もし難い。
(貼付材の貼り易さ)
3点 セパレータの第一の領域を把持した状態で適用部位に皺が入ることなく容易に貼付できる。
2点 セパレータの第一の領域を把持した状態で適用部位に皺が入ることなく貼付できるが、やや時間がかかる。
1点 セパレータの第一の領域を把持しにくいが、慎重に操作すれば適用部位に問題なく貼付することが可能である。
0点 セパレータの第一の領域を把持しにくく、かつ皺が入り、適用部位に綺麗に貼付することが困難である。
(セパレータの剥がし易さ)
3点 セパレータの第一の領域の270度の角の部分でセパレータが歪むことなくスムーズに剥離することができ、綺麗に残りの部分も貼付できる。
2点 セパレータの第一の領域の270度の角の部分でセパレータが殆ど歪むことなくほぼスムーズに剥離することができ、綺麗に残りの部分も貼付できる。
1点 セパレータの第一の領域の270度の角の部分でセパレータがやや歪み、剥離が容易ではない。
0点 セパレータの第一の領域の270度の角の部分でセパレータが歪み非常に剥離し難い。
(全体的な操作性)
3点 極めて操作し易い。
2点 操作し易い。
1点 やや操作し難い。
0点 操作し難い。
各項目での10人の評価点の平均値を表1及び表2に示した。
Figure 0004139307
Figure 0004139307
(表1)(表2)に示した結果から、本発明の貼付材は皮膚への貼付時の操作性に優れ、特にセパレータの剥がし易さの点で優れた特徴を有するのであり、一連の貼付時の操作性が従来より改善された良好な貼付材であることが明らかである。
図1は、本発明の貼付材の一例を示す、セパレータ側からみた平面図である。 図2は、セパレータの第一の領域の外側角部に把持部を形成させた本発明の貼付材の一例を示す、セパレータ側からみた平面図である。なお、図2中の一点鎖線は、セパレータの第一の領域の外側の2辺を延長した直線の交点を説明する。 図3は、図1に一例が示される本発明の貼付材の一部を示したものであり、実施例3の貼付材の部分構造を示す。
符号の説明
1 分断用切込み線
1a 分断用切込み線を構成する辺
1b 分断用切込み線を構成する辺
2 切込み線
3 セパレータの第一の領域
4 セパレータの第二の領域
5 把持部

Claims (6)

  1. 支持層、粘着剤層及びセパレータが、この順に積層された貼付材であって、
    セパレータはL字状の分断用切込み線にて2つの領域に分断されており、これら2つの領域のうち、L字状の凹部を有する第一の領域には、該凹部の隅部からセパレータの外形線に向かう切込み線が途中まで設けられ、
    該切込み線の長さが、該切込み線の起点からセパレータの外形線に至るまでの線分の30%〜90%の長さであることを特徴とする、貼付材。
  2. 当該貼付材の外形が方形であって、L字状の分断用切込み線を構成する2辺が、貼付材の外周4辺のうちの直交する2辺と、それぞれ平行である、請求項1記載の貼付材。
  3. 上記第一の領域において、L字状の分断用切込み線を構成する2辺のうちのそれぞれの辺からセパレータの外形線までの幅が、いずれも5〜50mmである、請求項2記載の貼付材。
  4. 上記第一の領域において、切込み線が、L字状の凹部の隅部に対向する外側角部に向かう線として設けられている、請求項2または3に記載の貼付材。
  5. 上記第一の領域のL字状の凹部の隅部に対向する外側角部が、把持部として機能し得るように膨らんだ形状となっている、請求項2または3に記載の貼付材。
  6. 切込み線が、上記第一の領域の外側の2辺を延長した直線の交点まで設けられている、請求項5記載の貼付材。
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