JPH09135123A - 低ひずみアンプ - Google Patents

低ひずみアンプ

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JPH09135123A
JPH09135123A JP8254061A JP25406196A JPH09135123A JP H09135123 A JPH09135123 A JP H09135123A JP 8254061 A JP8254061 A JP 8254061A JP 25406196 A JP25406196 A JP 25406196A JP H09135123 A JPH09135123 A JP H09135123A
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circuit
cuber
frequency
output signal
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JP8254061A
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Michael James Gans
ジェームス ガンズ マイケル
Yu Shuan Yeh
シュアン イー ユー
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Original Assignee
AT&T Corp
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    • H03F1/32Modifications of amplifiers to reduce non-linear distortion
    • H03F1/3241Modifications of amplifiers to reduce non-linear distortion using predistortion circuits
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、メイン・パワー・アンプが生成し
たIMD積を打ち消す、三次相互変調周波数を有する最
適化された信号エネルギーを供給する前置補償パスでク
ベール回路を使用する前置補償タイプの低ひずみアンプ
回路を提供する。 【解決手段】 このクベール回路は、各ダイオ−ドを流
れる直流電流を発生するために、少なくとも一つの直流
電源でバイアスされる一組の逆並列ダイオードを使用し
ている。クベール回路に送られた入力信号は、三次出力
電流を抽出することができるように、各ダイオ−ドを流
れる信号電流を発生する。それにより、必要な大きさの
三次電力が、入力信号の広いダイナミック・レンジにわ
たって、メイン・アンプの出力中のIMD電力を最も少
なくするために供給される。べき級数法に基づく回路分
析により、入力信号の最適化されたダイナミック・レン
ジにわたって、過度の高次の電力を生成しないで、メイ
ン・アンプの三次IMD積を必要なだけ打ち消すため
に、クベール回路の回路パラメータを最適化することが
できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、前置補償タイプの
低ひずみアンプ回路に関し、特に多重トーン入力信号を
増幅するために非常に有用であり、ひずみのない出力を
供給するために、メイン・パワー・アンプ内で対応する
エネルギーを打ち消す三次ひずみエネルギーを供給する
ためにクベール回路を使用しているアンプ回路に関す
る。
【0002】
【従来の技術、および、発明が解決しようとする課題】
非常に種々様々な用途の場合に起こることだが、多重ト
ーン信号を増幅するとき、望ましくない相互変調歪(I
MD)積が不可避に生じ、その結果、増幅した出力信号
が歪むことになる。上記のIMD積は、いくつかの周波
数チャネルの信号をしばしば共通のアンプで増幅する無
線通信のいろいろな用途の場合には、特に厄介なものに
なる。IMD積を適当に減らさないと、隣接するチャネ
ル間または一つのチャネル内での信号の干渉が非常に大
きくなる恐れがある。
【0003】相互変調ひずみを少なくするために、アン
プは通常出力をその熱的定格出力信号より低く設定し、
直線化される。無線の分野で使用する場合には、上記の
二つの方法により、ただでさえ高い送信アンプのコスト
がさらに高いものになる。従来、高周波アンプの直線性
は、相互変調を打ち消すための前置補償またはフィード
フォワード法を使用することにより改善されてきた。フ
ィードフォワード・アンプ回路は、通常IMD電力だけ
を発生するための修正アンプと一緒に、基本電力および
寄生IMD電力を発生するメイン・アンプを使用してい
る。二つのアンプのIMD電力は、出力結合装置内で互
いに打ち消しあう。このフィードフォワード技術は、あ
る種のシステムにとっては満足の行くものであるが、非
常に高価であり、非常に正確な整合を必要とする。本発
明の譲受人に譲渡された「低ひずみフィードフォワード
・アンプ」という名称の米国特許第5、304、945
号に、フィードフォワード低ひずみアンプの一例が開示
されている。
【0004】IMDを低減するための前置補償法も、従
来技術で使用されてきた。前置補償アンプ回路内におい
ては、入力信号は二つのパス、すなわち、直接パスおよ
び前置補償器パスに分割される。前置補償器パス内で
は、IMD周波数で若干の信号エネルギーを含んでいる
前置補償器信号を発生するために、ある種の方法で条件
付けが行われる。その後、この前置補償信号は、直接パ
ス内の信号と結合され、結合された信号は、メイン・ア
ンプに送られる。前置補償器信号の振幅および位相を適
当に選択すれば、メイン・アンプの出力信号は、前置補
償器信号を使用しない場合よりも、ひずみが少なくな
る。
【0005】「信号クベール回路」という名称の米国特
許第4、157、508号に、従来技術の前置補償アン
プの一例が開示されている。この特許のアンプ回路は、
IMD周波数において信号エネルギーを生成するため
に、前置補償器パス内に一組の逆並列ダイオードを使用
している。このダイオ−ド装置は、「クベール」、すな
わち、三次IMD周波数で信号を発生する回路を作り出
す。上記の特許に開示されているクベールは、基本周波
数での信号の漏洩を最小限度に制限するために平衡ブリ
ッジを、クベール出力の五次ひずみを最低限度に抑える
ために付加抵抗を使用している。しかし、S/N比(S
NR)のことを考えると、大きな逆飽和電流が流れ、そ
れに関連して大きな接合容量を有しているダイオ−ドを
使用する必要がある。このようなダイオ−ドを選択する
と、ダイオ−ドの周波数応答が制限されるので、標準セ
ルラーホン周波数帯のような高い周波数でクベールを使
用できなくなる。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の一つの実施例の
場合には、前置補償タイプの低ひずみアンプ回路は、メ
イン・パワー・アンプが生成するIMD積を打ち消すた
めの、三次相互変調周波数で最適化信号エネルギーを供
給するために、前置補償パス内にクベール回路を使用し
ている。このクベール回路は、各ダイオ−ドを流れる直
流電流を発生するために、少なくとも一つの直流電源に
よってバイアスがかけられている一組の逆並列ダイオー
ドを使用している。クベール回路に送られた入力信号
は、負荷インピーダンスにより三次出力電流を取り出す
ことができるように、各ダイオ−ドを流れる信号電流を
発生する。それにより、入力信号の広いダイナミック・
レンジにわたって、メイン・アンプ出力信号のIMDを
最も小さくするのに必要な大きさの三次電力が供給され
る。
【0007】べき級数近似法に基づく回路分析を使用す
ることにより、入力信号の最適化されたダイナミック・
レンジにわたって、過度の高次の電力を生成しないで、
メイン・アンプで三次のIMD積を打ち消すのに必要な
量を供給するために、クベール回路の回路パラメータを
最適化することができる。好適には、三次の前置補償電
力のレベルをさらに最適化するために、可変利得低ノイ
ズ・アンプをクベール回路に続く前置補償器パス内に使
用することが好ましい。また、検出したIMD電力に従
って、LNA利得を制御する目的で、メイン・アンプの
出力信号の寄生IMD電力を検出するために、修正フィ
ードバック・ループを使用することができる。また、フ
ィードバック・ループは、連続的に調整を行うために、
マルチプライヤ、インテグレータおよび総和回路と一緒
に、ディザ・トーン発生装置を使用することもできる。
【0008】
【発明の実施の形態】図1に、本発明の一実施例による
前置補償パアー・アンプ回路10を示す。例示として、
高い周波数を有している二つのトーン入力信号Sin、す
なわち、周波数f1およびf2を有している正弦波トー
ンの低ひずみ増幅を参照しながら、回路10の動作を、
以下に説明する。しかし、二つ以上のトーンを有してい
る多重トーン入力信号の低ひずみ増幅も、またアンプ回
路10で行えることを理解されたい。
【0009】アンプ回路10は、例えば、UHF周波数
帯の下にある基本周波数f1およびf2で、高い高周波
電力を発生するためのパワー・アンプ20を含んでい
る。周波数f1およびf2は、それぞれfc−γおよび
fc+γと見なされる。この場合、fcは基準搬送周波
数である。信号Sinがパワー・アンプ20の入力ポート
に直接加えられた場合には、アンプ20の出力は、周波
数f1およびf2を有している増幅された基本電力、お
よび三次相互変調ひずみ(IMD)周波数f3およびf
4を有している不必要なひずみ周波数電力からなってい
る。この場合、f3=fc−3γおよびf4=fc+3
γである。本実施例の場合には、これらの相互変調積
は、ひずみ周波数f3およびf4で最適な大きさの電力
を発生するクベール回路14を使用することにより、実
質的に減少させることができる。この電力は、ひずみの
ない出力信号Soutを発生するために、パワー・アンプ
20が必然的に発生するf3およF4の周波数を有して
いる電力を本質的に打ち消す。
【0010】簡単に説明すると、入力信号Sinは、遅延
ライン13に送られる直接パス出力信号と、クベール1
4に送られる結合パス出力信号とを発生するために、カ
プラ12によって分割される。クベール14は、最適化
された各周波数成分の振幅を有している周波数f1−f
4の成分を含んでいる出力信号S1を発生する。信号S
1は、また五次IM周波数f5=fc−5γおよびf6
=fc+5γおよびより高い次数の周波数を有している
若干の望ましくない電力も含んでいる。高次の直線可変
低ノイズ・アンプ(LNA)16は、クベール出力の振
幅を調整するために、信号S1を増幅する。
【0011】可変移相器17は、総和装置18の一つの
ポートに送られる信号S2を供給するために、LNA1
6の出力の位相をシフトするのに使用される。遅延ライ
ン13の出力は、総和装置18の他のポートに送られ
る。遅延ライン13の一次関数は、周波数f1およびf
2のところで、前置補償パス−−すなわち、クベール1
4、LNA16および相互接続送信ライン(移相器17
の望ましい位相シフトではない)内の成分の遅れにマッ
チするようになっている。遅延ライン13の電気的な長
さおよび移相器17の位相シフトを適当に選ぶことによ
って、総和装置の出力信号S3は、個々に制御された基
本周波数およびひずみ周波数の位相を有することができ
る。例えば、総和装置18に対して、電力を等しく分割
しないウイルキンソン・タイプの結合装置を使用し、信
号S2のf1およびf2成分が、遅延ライン13の出力
信号の位相から180度ずれている場合には、信号S3
のf1およびf2成分は、Θfの任意の位相で、遅延ラ
イン13の出力信号から信号S2を引いたものとなる。
この場合、信号S2のf3およびf4成分は、Θd度の
任意の位相となる。遅延ライン13の電気的な長さが変
わると、信号S3のf1およびf2成分が増大する。何
故なら、これら成分はもはや単なる引き算だけでは求め
ることができない。位相がΘfとは異なるからである。
一方、信号S3のf3およびf4成分の位相はΘdのま
まである。従って、信号S3のf1およびf2成分の絶
対位相は、信号S3のf3およびf4成分の絶対位相に
対して、別々に制御される。信号S3のひずみ成分の振
幅を適当に設定すれば、この別々の位相制御により、パ
ワー・アンプ20内のひずみ周波数を打ち消すことがで
きる。従って、アンプ20内でのAMからPMへの変換
は、それに対して補正される。例えば、アンプ20が、
電圧利得G1を持ち、信号S3のf3おf4成分の振幅
がそれぞれA3である場合には、これらの成分は増幅さ
れ、それぞれが振幅A3G1を有しているSout信号の
成分となる。一方、信号S3のf1およびf2成分は増
幅され、Sout信号の一部として、それぞれが振幅B3
を持ち、周波数f3およびf4を有しているIMD積を
発生する。それ故、振幅A3G1を有しているSout
ずみ成分が、振幅B3を有しているSoutひずみ積に対
して、位相が180度ずれている場合で、A3G1=B
3である場合には、Soutのすべてのひずみ周波数出力
電力は除去される。本発明の実施例は、この望ましい結
果を実現する。
【0012】この実施例を実際に使用する場合の制限
は、周波数f5=fc−5γおよびf6=fc+5γの
周波数を有しているSout信号の五次ひずみ成分の存在
である。この五次のひずみは、三つの部分、すなわち、
1)信号S3のf1およびf2成分の増幅のみによるパ
ワー・アンプ20内での元の五次ひずみ、2)クベール
回路14内の欠陥による、信号S2の五次成分、3)増
幅される際の、S3のf1およびf2成分、並びにf3
およびf4成分の間の相互作用により、パワー・アンプ
20内で生じた五次ひずみからなる。パワー・アンプ2
0は、クベール回路14よりもっと直線的な領域で動作
するので、上記の項(2)は、5次の項内で非常に大き
な影響力を持つ。それ故、クベールの場合は、五次の残
留分を最低限度に抑えることが重要である。クベール回
路14の立体応答、すなわち、(fc+3γおよびfc
−3γの周波数で)三次相互変調電力を発生する能力
は、その内部で使用されている半導体ダイオ−ドの非直
線応答によるものである。
【0013】以下に説明するクベール回路14のこの実
施例の詳細な動作の基礎となるものなので、図2に示す
単純化した逆並列ダイオードの立体前置補償器22を先
ず最初に説明する。一組の同一の逆並列ダイオードD1
およびD2は、電源24が発生する時変入力電圧「v」
によって駆動される。各ダイオ−ドD1、D2は、下記
の電圧−電流特性を持っている。
【数1】
【0014】式中、vはダイオ−ドの両端の電圧であ
り、βは通常40ボルト−1であり、Ioは、各ダイオ
−ドの逆飽和電流であり、iDは各ダイオ−ドD1およ
びD2を流れる電流である。(ダイオ−ドD1およびD
2の場合のiDは、iD=i1およびi2である。)同じ逆
並列ダイオードの合成電流は、次式によって表される。
【数2】 それ故、
【数3】
【0015】電圧が1Ω以下の低い抵抗(図示せず)を
通って流れる電流iによるものである場合には、入力電
圧の一次の項、三次項および五次の項からなる出力電圧
を得ることができる。一次の項は、入力電圧を適当に組
み合わせることにより打ち消すことができる。五次の項
は、βvの数値を1より遥かに小さく制御することによ
り、任意の小さな数値にすることができる。この場合、
残ったものが本質的に三次の項である。
【0016】通常の高周波ダイオ−ドのIo電流は約2
0nAである。このことは入力信号と出力信号との間に
高い変換損失があることを意味している。それ故、回路
を高いβv値で動作させない限り、熱雑音により出力電
力が圧倒されてしまう。しかし、βv値が大きいと、高
次のひずみにより立体ひずみが非常に増大する。第二
に、過度の変換損失を防ぐために、出力電圧に対してよ
り高い抵抗が必要になる。回路22内の抵抗が高くなる
と、式(2)の理想的な電圧−電流特性が変化する。
【0017】図3は、図1の回路10内で使用すること
ができるクベール回路14の一実施例である。一組のパ
ッケージされたダイオ−ドD3およびD4は、体抵抗R
bに直列に接続している理想的な各ダイオ−ドととも
に、それぞれ理想的なダイオ−ドD1およびD2を含ん
でいる。体抵抗Rbは、市販の各ダイオ−ドに関連する
ものであり、通常その抵抗値は10−20オームであ
る。一組の直流電源30が、各ダイオ−ドD3およびD
4に直列に接続しているパス内に直流バイアス電圧Vb
をそれぞれ供給する。バイアス電圧Vbをかけると、Io
より遥かに大きいバイアス電流Ibが発生する。電流Ib
は、そうでなければ、理想的な各ダイオ−ドD1および
D2を流れる電流i1およびi2と合流し、その結果、電
流i1+Ibがダイオ−ドD3を通って流れ、電流i2
bがダイオ−ドD4を通って流れる。
【0018】図2の理想的な回路の電源24の代わり
に、時変入力電圧Viを発生する電圧源26と、電源イ
ンピーダンスRsと、負荷インピーダンスRLを直列に接
続したものを使用することができる。 負荷インピーダ
ンスは、本質的には、図1のアンプ16の入力インピー
ダンスである。クベール回路14とアンプ16との間に
インピーダンス・トランスを使用すれば、RLはトラン
ス/アンプ装置に「対する」インピーダンスになる。負
荷抵抗RLは、以後のアンプ・ノイズと戦うための重要
な電力を得るためのものである。
【0019】電圧Viは、カプラ12の結合出力パスか
らクベール14に供給された重畳多重トーン正弦波電圧
を表す。電源インピーダンスRsは、クベール入力信号
ポート15から指向性カプラ12に「対する」インピー
ダンスである。通常、カプラ12の特性インピーダンス
Zoは50Ωである。しかし、50Ωのインピーダンス
を1オーム程度の遥かに低いインピーダンスに変換する
のが望ましい。それ故、インピーダンスRsはより低い
変換インピーダンスである。この変換は、カプラ12と
クベール回路14との間の多段マイクロストリップ・ト
ランス(図示せず)を使用して、より高い周波数で行う
ことができる。この場合、各段の長さは1/4波長で、
その結果、50Ωのインピーダンスは、数段を経て、遥
かに低いインピーダンスRsに変換される。上記の多段
トランスは当業者にとっては周知であり、通常狭いレン
ジの帯域幅から中程度のレンジの帯域幅にわたってイン
ピーダンスを変換するのに使用される。より低い周波数
の場合には、集中素子トランスが使用される。
【0020】本実施例は、Viの最適化されたダイナミ
ック・レンジで動作することができるクベール回路14
に実現するように選択されているパラメータRb、Rs
LおよびVbに対して最適化された数値を使用してい
る。下記の分析に基づく数学的べき級数を使用すること
により、当業者なら上記のパラメータを選択することが
でき、その結果、三次周波数を有している必要なクベー
ル回路出力電力が得られ、一方、五次またはそれより高
次の周波数を有している出力電力は最低限度に軽減され
る。図のダイナミック・レンジの低い方の最後の部分
は、回路内のノイズによって制限を受けている。高い方
の最後の部分は、五次および三次の電力より高次の電力
が最終的に非常に増大するので、それによって制限を受
ける。
【0021】<I.べき級数展開を使用する回路分析>
最初に、入力電圧Viは、次式に示すようにノード32
および34の両端に電圧を発生する。 V=Vi−iR (4) 式中、R=Rs+RLである。また、
【数4】 電圧Vd1は、ダイオ−ドD1の両端に現れる。 Vd1=V-1b+Vb−Ibb (6) それ故、
【数5】 または、
【数6】
【外1】 である。同様に、下記の式が得られる。
【数7】 および、
【数8】
【0022】回路は対称な形をしているので、下記の式
が得られる。 i(V)=−i(−V)およびi(Vi)=−i(−Vi) (11) iはViの奇数の関数であるので、Viの奇数の級数とし
て表すことができる。 i=C1i+(C3/3!)Vi 3+(C5/5!)Vi 5+... (12) 式(8)は、Vに対してi1/Isによるべき級数展開と
して最初に解くことができる。
【数9】 式中、ξは下記のように定義される
【数10】
【0023】1965年3月出版の国立規格局、応用数
学シリーズ#55のM.アブラモビッツおよびI.A.
ステグン Eds著の「数学的関数ハンドブック」の1
6ページに記載されているべき級数復帰式、式(3.
6.25)を使用することにより、i1/IsはβVによ
るべき級数として与えられる。
【数11】 同様に、i2/Isに対するべき級数は下記の式で表され
る。
【数12】 式(15)および(16)を組合わせると、下記の式が
得られる。
【数13】 級数復帰を適用すると、iの累乗で展開したVは下記の
式で表される。
【数14】
【0024】式(4)と式(18)を組み合わせると、
iによるViに対するべき級数が得られる。
【数15】 式中、ηは下記のように定義される。
【数16】
【0025】ここでもまた級数復帰を使用することによ
り、Viによるiの必要なべき級数、すなわち、式(1
2)が得られる。式中、係数は下記の式によって与えら
れる。 C1=3Isβ/η (21) C3=2Isβ3(3−2ξ)/η4ξ (22) C5=2Isβ5(40ξ3+90ξ−120ξ2−24ηξ3+90ηξ2−90 ηξ+15η)/η7ξ3 (23)
【数17】 一定のバイアス電圧Vbに対するRLの両端の出力電圧
は、iRLにより完全に定義されることに留意された
い。式中、iは下記の式で表される。
【数18】 また、C’は式(21)−(24)によって定義され
る。また、C5、すなわち、五次ひずみは、任意の固定
のバイアス電流に対して、Rを調整することによって軽
減することができきることにも注目してほしい。
【0026】<II.トーンが二つの場合>すでに説明
したように、異なる周波数fc+γおよびfc−γを有
している二つの正弦波からなる時変入力電圧を使用する
ことにより、クベール回路14の性能を容易に測定する
ことができる。しかし、クベール回路14はまた、Vi
が二つ以上の正弦波トーンからなっている場合、三次出
力を発生するために使用することができることを理解さ
れたい。(さらに、クベール回路14は、メイン・アン
プ内で発生した三次高調波電力を打ち消したり、または
変えたりする目的で、単一トーン入力に対する三次電力
を発生するために使用することができることにも留意さ
れたい。このことは、ある種のマイクロ波アンプで、高
調波電力を使用して、電圧および電流を成型することに
よって効率を向上させるために望ましいことである。)
【0027】トーンが二つの入力の場合には、Viは下
記の式によって表される。 Vi=acos(ωct+δt)+acos(ωct−δt)=2acos(δ t)cos(ωct) (25) 式中、ωc=2πfcおよびδ=2πγである。式(1
2)に式(25)を代入し、ラジアン搬送周波数、ωc
を中心とする帯域内の項だけ残した場合、基本周波数帯
域内のRLを通って流れる電流ifは、下記の式によって
表される。
【数19】 従って、すでに説明した図3の回路パラメータの関数で
あるパラメータC1、C3、C5およびC7を適当に選択す
ることによって、必要とする三次出力電力を得ることが
でき、一方、他の周波数の電力を低減することができ
る。
【0028】<III.ダイナミック・レンジの考察>
クベール回路14の目的は、パワー・アンプ20内で発
生した三次電力を打ち消すのに使用することができる三
次出力を供給することであるので、パワー・アンプの類
似の項を打ち消すためには、クベール回路14からの五
次およびそれより高次のひずみを軽減できない限り、上
記のひずみは望ましいものではない。それ故、例えば、
三次ひずみを30dB軽減したい場合で、クベール回路
14への入力電力が、五次およびそれより高次のひずみ
がクベール回路の三次出力の0.1%(すなわち、−3
0dB)に等しくすることができるだけ十分に高い場合
には、クベール前置補償器の高い電力に制限が加えられ
る。入力電力をこのレベルより高くした場合には、三次
ひずみ出力を打ち消すというクベール回路装置の目的が
達成されなくなる。何故なら、より高次のひずみ出力が
許容できない高いレベルまで増大するからである。より
高次のひずみの大きさより三次ひずみの大きさの方を高
い状態に確実に維持する簡単な方法は、クベール14へ
の入力信号を減衰させ、パワー・アンプ20の入力に供
給する前に可変アンプ16を使用してその出力を増幅す
ることである。この方法の不都合な点は、三次クベール
出力がそのノイズ出力にほぼ近いレベルになるというこ
とである。それ故、クベール14のダイナミック・レン
ジは、最も低い入力電力レベル、すなわち、その三次出
力電力がそのノイズ出力に近くなるレベルと、より高次
のひずみが三次出力に近くなる最も高い入力電力レベル
との間の入力電力の範囲によって決まる。これらのダイ
ナミック・レンジの限界は、クベールの出力がパワー・
アンプ入力に送られ、それによりパワー・アンプの利得
が再設計しなければならないほどに低下したとき、周波
数fc+γおよびfc−γの周波数におけるクベール1
4の基本的(直線)漏洩電力が、パワー・アンプ20へ
の信号入力を有意に低下させるほど大きくなるのが防止
されるというと仮定に基づいている。(この基本電力
は、通常総和装置18によって遅延ライン13の出力信
号からさし引かれる図1の信号S2の一部である。)
【0029】クベール・ノイズ出力を推定する際に重要
なパラメータは、その帯域幅である。例えば、無線通信
分野においては、無線チャネル内の相互変調をそのチャ
ネル内での無線送信用に通常使用されるキャリア・レベ
ルより60dB低いレベルまで低下させる(−60d
B)ことが望ましい。動作中の低い電力限界において
は、パワー・アンプの相互変調は、−60dBよりほん
のちょっと上でなければならないので、そのチャネル帯
域幅内のノイズは約10dB低い(−70dB)である
ことが望ましい。このレベルをクベール14の三次出力
と比較するには、送信されるチャネルの数、Mを指定し
てやる必要がある。一つのチャネル当たりの三次出力
は、全相互変調出力のほぼ1/Mである。それ故、クベ
ール14のダイナミック・レンジの低い方の電力の限界
は、一つのチャネル帯域幅当たりのノイズ電力出力が、
三次出力のレベルより約10Log10(10M)dB低
い点である。ダイナミック・レンジの上限は、チャネル
の数とはほぼ無関係なので、ダイナミック・レンジは、
チャネルの数が多くなるにつれて狭くなるように思われ
る。
【0030】図4に示すように、クベール14のノイズ
源は、各ダイオ−ドD1、D2内のショット雑音I
shot-1およびIshot-2、抵抗熱雑音eRb、eRsおよび低
ノイズ・アンプ16のノイズからなっている。以下の近
似ノイズ分析を容易にする目的で、非直線動作を維持す
るために、ダイオ−ド接続部の実効抵抗が直流電源30
によって、抵抗Rs,RbおよびRLより遥かに高くなる
ようにバイアスがかけられることに留意されたい。図4
の負荷抵抗RLは、図を見ればわかるように、LNA1
6の前のトランス34に対すインピーダンスからなる。
ダイオ−ドの平均平方ショット雑音は下記の式のよって
表される。 Ishot 2=2qIB (27)
【0031】式中、qは電子の電荷、すなわち、1.6
02(10-19)クーロンであり、Iはダイオ−ドを流
れる電流であり、Bは入力信号の帯域幅で、無線通信の
分野では通常30kHzである。ノイズは重要なもので
ある。何故なら、信号電流i 1およびi2が小さい場合に
は、ノイズによりクベール14の動作の低い電流レンジ
が制限されるからである。それ故、電流Iに対するi1
およびi2の影響は、無視することができ、電流Iは、
各ダイオ−ド内の直流バイアス電流Ibにほぼ等しいと
見なすことができる。ダイオ−ドの接合抵抗は、Rs
よびRLより遥かに高いから、ほとんどすべてのショッ
ト雑音は、入力電源を経由して、RLを通る。それ故、
Lを通るその平均平方ショット雑音電流は、下記の式
で表される。
【数20】 同様に、RLを流れる全平均平方ノイズ電流は、二つの
体抵抗Rbにより下記の式で表される。
【数21】
【0032】式中、式(15)の一次項だけが使用さ
れ、βIsbは1に対して無視される。(このことは、
ダイオ−ド接合の小さな信号コンダクタンスは、βIs
モーであることを意味する。)式(29)内において
は、8kTBRbという項は、抵抗Rbの平均平方熱雑音
電圧から得られるものであり、この場合、ボルツマンの
定数は、室温、すなわち、T=293.15Kにおいて
は、k=1.38X10-23/ジュール/Kである。式
(21)内でξを1で近似すると、RLを通る平均平方
ノイズ電流は、電源抵抗Rsにより下記の式で表され
る。
【数22】
【0033】図4に示すように、アンプ16の雑音は、
等価入力ノイズ電圧enaおよび通常無関係であると考
えられている電流Ina発生装置によって表される。そ
れらの大きさの比は、雑音抵抗と呼ばれる。
【外2】 アンプ16の雑音抵抗Rnは、アンプの入力に何も接続
されていないときのその出力ノイズ、「Noc」と、アン
プの入力をショートした際のノイズ「Nsc」とを比較す
ることによって、以下の式に示すように、測定すること
ができる。
【数23】 この場合、アンプ16のノイズ数Fを使用して、ena 2
は下記の式によって表される。
【数24】
【0034】通常、Noc>>Nscであるから、アンプの
等価入力ノイズ電流Inaは、その等価入力ノイズ電圧e
naより遥かに大きく、Rnは1より遥かに小さい。ena
によりRLを通って流れる平均平方ノイズ電流は、式
(28)のところでC1に対して行った同じ近似法を使
用して、下記の式によって表される。
【数25】 式(26)の場合のように、ダイオ−ドの低い信号接合
抵抗は、RLと比較すると大きいと考えられるので、I
naの大部分はRLを流れる。
【数26】 それ故、RLを流れる全平均平方ノイズ電流int 2は、式
(28)−(30)および(32)−(34)の数値を
合計したものである。
【数27】
【0035】LNA16の等価入力ノイズ電流は、非常
に大きいノイズ源であるので、全平均平方ノイズ電流は
通常下記の式によって近似することができることを、今
後のいくつかの例の中で証明する。
【数28】 LNA16は、通常パワー・アンプ20の入力に送る三
次前置補償のレベルを設定するのに必要なので、実際の
大部分の用途の場合には、主要なノイズ源であるからと
いって、取り外すことはできない。
【0036】使用可能な最小入力電圧Viminを得るため
に、RLを流れるクベール出力信号は、式(12)の三
次電流is3であると見なされる。すなわち、
【数29】 式中、A(t)およびΘ(t)は、入力信号の狭い帯域
幅の、(ラジアン搬送周波数、ωc)に対してゆっくり
と変化するエンベロープおよび位相である。それ故、基
本帯域幅、平均平方、RLを流れる三次電流は、下記の
式によって表される。
【数30】
【0037】式中、角括弧<>は、引き数の平均値を表
し、式(37)内の第二の近似は、式(36)の同じよ
うに、ξ=η=1と見なす。それ故、以下の式で表され
る場合には、使用可能な最小入力電圧Viminを加えられ
ると決定することができる。
【数31】 式中、Xはチャネル帯域幅ノイズ・レベルに対するパワ
ー・アンプの相互変調レベルであって、例えば、上記の
例では10dBである。従って、上記のノイズ分析を使
用して、目標とする相互変調出力レベル(上記の例では
−60dBc)、チャネル帯域幅B、LNA16のノイ
ズ数Fおよび負荷抵抗RLのような変数の関数として
の、クベール回路14のダイナミック・レンジの低い方
の限界に到達することができる。
【0038】<IV.最大入力レベルの決定>クベール
回路14への最小入力電圧Viminを得るための基準を上
記のように設定したので、最大入力電圧、Vimaxを決定
する際のガイドラインについて説明する。Vimaxを決定
すれば、クベール回路14のダイナミック・レンジが決
まる。再び式(39)について説明すると、Viminは、
一チャネル当たりの(主として出力アンプ16のノイズ
である)平均平方ノイズ電流より、X倍大きい三次出力
平均平方電流を発生する入力電圧として定義される。例
示としてのX=10とした場合には、式(35)、(3
8)および(39)から下記の式を得ることができる。
【数32】
【0039】最大クベール回路入力電圧、Vimaxは、下
記のように、三次出力の「Y」dB内にある5次または
7次出力電圧を発生させる入力電圧であると定義され
る。この場合、Yはパワー・アンプ20内で行いたい三
次電力の打ち消しの量を表す。例示としてのYの数字は
30dB(または、1,000)である。Vi=Vimax
の場合には、式(12)は下記の式のようになる。
【数33】 imaxとViminとの間のdBによる違いは、ダイナミッ
ク・レンジとして、20Log10(Vimax/Vimin)と
して定義される。三次ひずみより高次のひずみに対する
例示としての−30dBの限界(すなわち、Y=1,0
00)は、前置補償器は、以下の仮定、すなわち、三次
前置補償器の出力に対してそれより高次のひずみが−3
0dBを越えた場合には、その点において、5次または
7次ひずみが全体のひずみの主要な成分となる、パワー
・アンプ20の三次相互変調を約30dB打ち消すため
に前置補償器が使用されるとの仮定に基づいた任意の選
択である。そうしたい場合には、Yに対して他の選択を
行うことができる。しかし、そのような選択を行って
も、ダイナミック・レンジに対する影響は少ない。(入
力電力が高い場合には、5次および7次のひずみが急速
に増大するからである。)またさらにパラメータを最適
化した場合も、ダイナミック・レンジを特別に選択して
も、ほんの少ししか影響を受けない。
【0040】a)Vimaxレンジ、b)回路抵抗、および
c)バイアス電流に関する下記の定性的な比較は、ダイ
オ−ドがIo=2nA、Rb=13オーム、およびβ=3
8.686/ボルトの特性を有しているとの仮定に基づ
いて得たものである。ノイズの計算の場合には、MB=
01MHz(例えば、帯域幅25kHzのチャネルが4
0)、LNA16のノイズ数が6dB(F=4.0)、
および等価ノイズ抵抗が0(Rn=0)と仮定して計算
を行った。
【0041】例示としてのレンジVimaxを決定する場合
には、先ず、大部分の入力電圧はダイオ−ドD1および
D2の両端に現れることに留意されたい。基本の非直線
性は、exp(βVi)であるので、より高次の高調波
は有意なものになり、その後のβViは1より大きくな
る。実験結果は、5次および7次の項を、三次の項より
30dB低く維持するためには、βVimaxを2−3の範
囲にするか、またはVimaxを約50−75mVにしなけ
ればならないことを示している。この結果は、バイアス
電流または回路内の全抵抗とはかなり無関係になる。
【0042】回路内の抵抗について説明すると、負荷抵
抗RLは、出力電力に影響を持ち、またべき級数係数
{Ci}の相対強度にも影響を持っている。種々のバイ
アス電流に対する回路抵抗のダイナミック・レンジの独
立性が類似していることをはっきりと示すために、ダイ
オ−ド抵抗RDを便宜上下記の式によって定義する。
【数34】
【0043】図5のグラフは、(RD=646KΩ−グ
ラフ38の場合で)Isが20nAである場合、および
(RD=652Ω−グラフ36の場合で)Isが20μA
である場合のダイナミック・レンジに対するRLの影響
を示す。ダイナミック・レンジ−(RL+Rs+Rb)/
D曲線は、種々のバイアス電流の場合の抵抗に対する
ダイナミック・レンジの独立性が類似していることを示
している。ダイナミック・レンジを最大にする最適全抵
抗RL+Rs+RDは、RDの約11%であり、バイアス電
流の影響をほとんど受けない。事実、βISRの高次の
べきを無視した場合、五次MP出力を零にする抵抗は、
下記の式を満足させる。 RL+Rs+Rb=RD/9−(2/9)Rb (45) この式は、11%という結果に近似している。五次の出
力が0になると、下記の式による近似の場合、Vimax
主としてβにより影響を受ける。
【数35】
【0044】図6に付いて説明すると、非直線の種々の
次数の(クベール回路14の出力が増幅されたものであ
る)LNA16の出力電圧Voutが、クベール回路入力
電圧Viの関数として図示されている。(垂直軸の左側
に示す)グラフ40、41および42は、Viに対する
outの基本成分Voおよび三次成分V3のそれぞれの曲
線である。グラフ42は、Viに対する関係(Vo−Vi
1)を示す。垂直軸の右手に示す)グラフ44および
46は、三次出力に対する7次および5次のクベール回
路の出力電圧−−V7/V3およびV5/V3をそれぞれ示
す。図示の例の場合には、Is=20μA、Rb=13
Ω、RD=652Ω。R=0.113RD=61Ωである
こと、−−20Log10(Vi)=−42.8dBの場
合、三次電圧V3がクベール回路のノイズ電圧出力の1
0倍に等しいことに留意されたい。さらに、20Log
10(Vi)=−25.2dBの場合には、7次のひずみ
が三次ひずみより30dB小さい。この結果は、30d
B打ち消し基準を使用した場合の、クベール回路14に
対する約17dBのダイナミック・レンジである。
【0045】ダイナミック・レンジに対するバイアス電
流の影響に目を向けてみよう。式(10)は、出力電流
「i」がIs=(Ib+Io)に直線的に依存しているこ
とを示している。それ故、バイアスをかけると、出力信
号/雑音比が増大する。例えば、最適バイアス20μA
に近いバイアス電流は、2nA Ioより約10,00
0倍大きく、バイアスをかけない場合と比較すると、約
40dB以上のノイズ・マージンが得られる。
【0046】図7に、バイアス電流Isの関数としての
最適化されたダイナミック・レンジを示すグラフ48を
示す。Is=20nAから10μAにバイアス電流を増
大すると、バイアス電流を1dB増大する度に、0.3
33dBの割合でダイナミック・レンジが広がる。ダイ
ナミック・レンジのピークは、バイアス電流が50μA
の時の17.9dBの場合である。バイアス電流が50
μA以上になると、ダイナミック・レンジは狭くなる。
何故なら、Rb=13オームの場合のダイオ−ドの体抵
抗がRDに近くなるからである。バイアスによりRDをさ
らに低くすると、ダイオ−ドのI−V曲線の指数的な性
質は変化して直線状になり、そのためペアのダイオ−ド
の非直線部分が短くなる。非直線部分が短くなるという
ことは、C3成分が減少することを意味し、出力ノイズ
・マージンが狭くなることを意味する。
【0047】図8について説明すると、この図は図3の
クベール回路14の実測結果(点線)対予想結果(実
線)を示す。この結果は、2トーン入力信号の場合のも
のであり、LNA16入力インピーダンスが負荷インピ
ーダンスRLとして使用されている。使用したダイオ−
ドD3およびD4は、ヒュ−レット・パッカード社のシ
ョットキー・バリヤ・ダイオ−ド、部品番号#2288
である。測定の結果、これらのダイオ−ドは体抵抗Rb
が13オームであり、逆飽和電流は2nAであり、室温
での理想ファクタはn=1(すなわち、β=38.68
6/ボルト)であった。ダイオ−ド接合容量は0.6p
Fであり、遷移時間は6ナノ秒である。図8で使用した
二つのトーンが100kHz離れた状態で中心に位置し
ている1MHzの場合には、遷移動時間および接合容量
の影響は無視することができる。しかし、遷移時間およ
び接合容量は、以下に説明するように、UHFにおいて
は大きな影響を持っている。べき級数計算および測定の
際には、Rsが1オーム、RLが25オームである場合
に、20μAのバイアス電流を使用した。RLが25オ
ームの場合に良い性能が得られ、5次のひずみ測定を容
易に行うことができた。(RLが58オームの場合に5
次の相互変調が零になったことに留意されたい。)
【0048】図8において、曲線52は、上記の回路パ
ラメータを持ち、上記のべき級数近似法を使用した場合
の、クベール回路14への入力電圧Viの関数として
の、LNAの出力電圧Voutの一つのトーン当たりの予
想基本成分電圧Voを表す。曲線53は、Voに対する対
応する測定結果を示す。同様に、曲線54および55は
それぞれ、LNA16の出力電圧の一つのトーン当たり
の三次成分V3に対する、予想結果および測定結果であ
る。曲線56および57は、それぞれ予想および測定5
次電圧V5である。この図からべき級数近似法はβVが
1を超えるまで正確であることが分かる。また。図8に
30kHz帯域内のrmsショット雑音(−133d
B)および熱雑音(−111dB)出力電圧を示す。主
としてアンプ・ノイズによる熱雑音の方が、遥かに多い
ことが分かる。
【0049】図9に図1のクベール回路14に使用する
ことができるUHF周波数用のクベール回路80を示
す。クベール回路14の性能を決定する式(4)−(4
6)は、下記の少しばかりの違いはあるが、クベール回
路80にも同様に適用することができる。第一に、上記
の負荷インピーダンスRLは、LNA16の入力インピ
ーダンスRL’と並列に接続しているシャント抵抗Rp
らなる。第二に、バイアス電圧Vbを発生する図4の電
源30は、それぞれがバイアス電圧Vbを保持するコン
デンサC1およびC2からできている。このバイアスの
背後の駆動力は、2Vbのバイアス電圧を発生する可変
電源88である。好適にはRF信号でバイアス回路がロ
ードダウンされないように、フェライトのビーズを有し
ているインダクタであることが好ましい交流チョーク8
2および84は、逆並列ダイオード構成に直流バイアス
をかけ、それによりバイアス電流Ibが流れることがで
きるようにするために使用される。コンデンサC3は直
流を阻止する働きをする。このバイアス装置は、図3に
示すように、ダイオ−ドD3およびD4に直列に接続し
ている独立の直流電源を使用しているものより実用的で
ある。しかし、単一の電源を使用しても、同じバイアス
機能を行うことができる。点線86内の構成部材は、ク
ベール回路のプリント回路部分からなっている。点線8
7内の逆並列ダイオードは、ヒューレット・パッカード
社から市販のパッケージで入手することができる。部品
番号は、HP#2812である。この部品は、通常ダイ
オ−ドD3およびD4をバイアスするのに、直流バイア
スを使用しないミクサで使用される。
【0050】クベール回路80は、上記のヒューレット
・パッカード社のHP逆並列ダイオード・パッケージを
使用して組立て、900MHzで試験した。プリント回
路86の特性は以下の通りである。コンデンサC1、C
2およびC3の容量はぞれぞれ0.1μF、各ダイオ−
ド逆飽和電流は1.5nA、体抵抗Rbの抵抗値は9オ
ーム、全体の容量は1.2pF、遷移時間100ps、
理想ファクタは1.11(すなわち、室温でβ=34.
843/ボルト)、シャント抵抗Rpは50オーム、各
交流チョーク82、84のインダクタンスは6μHであ
る。図10に、二つのトーン入力の場合の、900MH
zにおけるVout−Vin特性を示す。点線91、93お
よび95は、出力電圧の構成成分Vo、V3およびV5
対する測定結果を示す。一方、実線92、94および9
6は、それぞれVo、V3およびV5に対する上記のべき
級数近似法を使用した場合の予想結果を示す。図に示す
べき級数曲線は、ダイオ−ド遷移時間またはキャパシタ
ンスの影響を含んでいない低周波法を使用して発生させ
る。UHFで作動する主たる効果は、ダイオ−ド電流の
多くがキャパシタンスにより分流されることである。そ
れ故、ダイオ−ドの同じ非直線効果を得るのに、低周波
数の場合と比べると約9dB余分な電力をクベール回路
に供給する必要がある。従って、曲線92、94および
96の各店の横座標は、比較を行うために+9dBだけ
移動させる。
【0051】さらに、ダイオ−ド・キャパシタンスによ
り、低周波数の場合と比較すると、約15dB余計な基
本信号漏洩が起こる。この多くの漏洩により、クベール
回路80は、それが(通常約4−5dBの)クベールひ
ずみ打ち消しのために使用される図1のパワー・アンプ
20のネットの利得に対して有意の影響をもつようにに
なる。しかし、総和装置18とアンプ20との間の直接
パス内に、より小型のアンプ(図示せず)を使用するこ
とによって、効率、ひずみまたはダイナミック・レンジ
に非常に僅かな影響を与えるだけで、この影響を修正す
ることができる。UHFにおける上記のキャパシタンス
の効果は、より高次の出力に対する三次の出力の相対的
効果に影響を与えないことが分かっている。このこと
は、UHFにおけるクベールのダイナミック・レンジが
低周波数の場合とほぼ同じであることを保証している。
【0052】図11に、本発明による低ひずみアンプ回
路の他の実施例であるアンプ回路70を示す。この実施
例は追加の修正回路と一緒に、すでに説明したアンプ回
路10の構成部品を含んでいる。簡単に説明すると、修
正回路は、出力信号SoutのIMDエネルギーを検出
し、検出したIMDエネルギーに従って、その利得を制
御するために、制御信号VcoをLNAに供給する。LN
A16の利得は、信号S3の三次電力レベルを制御する
ために連続的に調整することができ、その結果、Sout
のIMD電力は常に最小に維持される。
【0053】IMDを最大限度に打ち消すための連続修
正は、最初に信号Soutの信号エネルギーを指向性カプ
ラ61により、ダウン・コンバ−タ62の方に向けるこ
とにより行われる。好適には、くし型周波数局部オシレ
−タであることが好ましい局部オッシレ−タ64は、ダ
ウン・コンバ−タ62にL.O.信号を送り、その結
果、送られた高周波信号は、低い周波数である中間周波
数(IF)に変換され、この中間周波数は狭い帯域フィ
ルタ(BPF)65に送られる。このフィルタ65は、
三次IMD周波数fc+3γまたはfc−3γの一つ
に、共振周波数を有しているので(ダウン変換)、fc
+γまたはfc−γの基本電力ではなく、三次ひずみ電
力だけがフィルタ65を通り、ダイオ−ド検出器67に
よって検出される。その後、検出器67は、マルチプラ
イヤ68に送られる寄生IMD電力を示すエラー電圧
「Verr」を発生する。
【0054】コストが安く、帯域幅の狭い帯域フィルタ
を使用することができるので、局部オシレ−タ64と一
緒にダウン・コンバ−タ62を使用するのは好適である
が、フィルタ65をfc+3γおよびfc−3γのより
高いRF周波数の共振周波数を有するように設計すれ
ば、これら構成部品を使用しないですむことを理解され
たい。より低いIF周波数で、より帯域幅の狭いフィル
タを一般的に入手することができるので、もちろん前者
の方法の方が好適である。
【0055】ディザ発生装置66は、電圧パルスを連続
的に生成する。これら電圧パルスは矩形波パルスの連続
したものであってもいい。この連続した電圧パルスは、
マルチプライヤ68および総和装置73の入力ポートへ
送られる。マルチプライヤ68は、インテグレータ72
に送るための乗算した出力信号を発生するために、一連
の電圧パルスの瞬間電圧レベルにエラー信号Verrの瞬
間電圧レベルを掛ける。その後、インテグレータ72
は、総和回路73の他の入力に送るための積分した出力
を供給するために、時間の経過に従って乗算した出力信
号を積分する。その後、ディザ発生装置の一連の電圧パ
ルスは、好適にはその内部のバイアス電圧を制御するこ
とによって、LNA16の利得を制御する制御電圧Vco
を発生するために、総和回路73によって、インテグレ
ータの出力と加算される。
【0056】インテグレータ72の出力は、急速に変化
する一連のディザ・パルスと比較すると、ゆっくりと変
化する電圧なので、各電圧パルスは、エラー電圧Verr
に瞬間的な変化を生じる。このような変化を起こす電圧
パルスもマルチプライヤ68に供給されるので、Verr
の変化は変化を生じた電圧パルスと相互に関連してい
る。この技術を利用して、インテグレータの出力電圧
は、Verr、それ故、不必要なIMDエネルギーが最低
の域値以下に下がる点にゆっくりと集束する。連続的に
修正された低ひずみアンプ回路70は、使用されたチャ
ネルが周波数の立場から見るとまばらに間隔をおいてい
る無線通信の基地局に特に向いている。この用途の場
合、BPF65によるろ過は、相互変調積だけが現れる
未使用のチャネルで有利に行われる。
【0057】エラー電圧Verrが出力信号に相互変調電
力を表示するまで、制御電圧Vcoを連続的に変化させる
ためには、他の制御技術も利用できることを理解された
い。例えば、ディザ発生装置66、マルチプライヤ6
8、インテグレータ72および総和装置73を含む制御
回路構成の代わりに、標本および保持回路、アナログ−
デジタルおよびデジタル−アナログ・コンバ−タと一緒
のマイクロプロセッサを使用し、それにより検出したエ
ラー信号を標本化し、制御電圧Vcoをそれに合わせて調
整する。マイクロプロセッサは、最適化されるまで、電
圧Vcoを増減するのに使用される。
【0058】本明細書に記載した実施例は単なる例示と
してのもので、当業者なら本発明の精神および範囲から
逸脱しないで、開示した実施例に多く修正および変化を
行うことができることを理解されたい。そのようなすべ
ての変化および修正は、添付の特許請求の範囲に記載し
たように、本発明の範囲内に含まれる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の低ひずみアンプ回路の一実施例であ
る。
【図2】理想的な逆並列ダイオード構成を示す図であ
る。
【図3】本発明の低ひずみアンプ回路内で使用すること
ができるクベール回路の一実施例である。
【図4】図3のクベール回路内のノイズ源を示す図であ
る。
【図5】図3の回路内の抵抗の関数としてのダイナミッ
ク・レンジのグラフである。
【図6】入力電圧の関数としてのクベール回路出力の種
々の周波数成分の大きさを示すグラフである。
【図7】バイアス電流の関数としてのクベール回路のダ
イナミック・レンジのグラフである。
【図8】本発明のクベール回路に対する予想結果と実測
結果との比較を示すグラフである。
【図9】UHFクベール回路の一実施例を示す図であ
る。
【図10】Uクベール回路に対する予想結果と実測結果
との比較を示すグラフである。
【図11】本発明の低ひずみアンプ回路の別の実施例を
示す図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ユー シュアン イー アメリカ合衆国 07728 ニュージャーシ ィ,フリーホールド,ハンス ブウルヴァ ード 65

Claims (24)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 時変入力信号を少なくとも三次ひずみ成
    分を有する出力信号に変換するためのクベール回路であ
    って、 第一の回路ノードに接続している第一のアノードを有す
    る第一のダイオ−ドと、上記の第一の回路ノードに接続
    している第二のカソードを有する第二のダイオ−ドを含
    む逆並列ダイオード装置と、 直流バイアス電流を上記の各ダイオ−ドを通して流すた
    めに、上記の逆並列ダイオード装置に接続しているバイ
    アス回路装置と、 そこから信号電流を抽出するために、上記の逆並列ダイ
    オード装置に接続している負荷インピーダンスと、 それによって、上記の逆並列ダイオード装置に送られた
    とき、上記の入力信号が、上記の負荷インピーダンスの
    両端に上記の三次ひずみ成分を含む上記の出力信号を発
    生する回路。
  2. 【請求項2】 fcが基準搬送周波数であり、dが周波
    数オフセットであり、上記の三次ひずみ成分の周波数が
    fc−3dおよびfc+3dである場合に、上記の時変
    入力信号が少なくとも周波数fc−dおよびfc+dの
    第一および第二の周波数成分を有している請求項1に記
    載のクベール回路。
  3. 【請求項3】 上記のクベール回路に送られた上記の入
    力信号が、上記の第一のダイオ−ドを流れる第一の信号
    電流i1および上記の第二のダイオ−ドを流れる第二の
    信号電流i2を発生し、上記の出力信号が、上記の出力
    インピーダンスを流れる実質的にi1−i2に等しい電流
    iによって発生する請求項1に記載のクベール回路。
  4. 【請求項4】 上記の第一のダイオ−ドが第一のカソー
    ドを持ち、上記の第二のダイオ−ドが第二のアノードを
    持ち、上記のバイアス回路装置が上記の第一のカソード
    と第二の回路ノードとの間に直流電位を有する第一の電
    源および上記の第二のアノードと上記の第二の回路ノー
    ドとの間に直流電位を有する第二の電源とを含み、上記
    の負荷インピーダンスが上記の第二の回路ノードと第三
    の回路ノードとの間に接続していて、上記入力信号が、
    上記負荷インピーダンスの両端に上記出力信号を発生す
    るために、上記の入力信号が上記の第二および第三の回
    路ノードとの間に加えられる請求項1に記載のクベール
    回路。
  5. 【請求項5】 上記のバイアス回路装置が、 第一のカソードと上記の第二のアノードとの間に接続し
    ている直流電位を有する第三の電源と、 上記の第一のカソードと上記の第二の回路ノードとの間
    に接続している第一のコンデンサと、 上記の第二のアノードと上記の第二の回路ノードとの間
    に接続している第二のコンデンサからなり、 上記の第三の電源が、上記の第一および第二のコンデン
    サをそれぞれ上記の直流電位を有する第一および第二の
    電源として機能させることができるように、上記の第一
    および第二のコンデンサを充電する請求項4に記載のク
    ベール回路。
  6. 【請求項6】 上記の第三の電源が正および負のタ−ミ
    ナルを有し、上記の負のタ−ミナルがアース電位に接続
    していて、 上記のクベール回路が、上記の正のタ−ミナルと上記の
    第二のアノードとの間に接続している第一の交流チョー
    クと、上記の第一のカソードとアース電位との間に接続
    している第二の交流チョークとをさらに含む請求項5に
    記載のクベール回路。
  7. 【請求項7】 上記のバイアス回路装置が、 上記の第一のカソードに接続している負のタ−ミナル
    と、上記の第二の回路ノードに接続している正のタ−ミ
    ナルとを有する第一の直流電源と、 上記の第二のアノードに接続している正のタ−ミナル
    と、上記の第二の回路ノードに接続している負のタ−ミ
    ナルとを有する第二の直流電源とからなる請求項4に記
    載のクベール回路。
  8. 【請求項8】 上記の第一および第二のダイオ−ドがそ
    れぞれ関連する体抵抗を有し、上記のクベール回路が、 上記の入力信号を供給するための、上記の第一および第
    三の回路ノードとの間に接続している電源インピーダン
    スを有する回路装置をさらに含み、 上記の電源インピーダンス、上記の体抵抗および上記の
    負荷インピーダンスの抵抗値が、上記の入力信号の電力
    レベルおよび上記の出力信号のより高次のひずみ成分の
    電力レベルに対して、予め定めた電力レベルの上記の三
    次ひずみ成分を供給するように設定されている請求項4
    に記載のクベール回路。
  9. 【請求項9】 上記の入力信号が最低の振幅レベルV
    iminである時に、上記のクベール回路が、上記の出力信
    号にノイズ・レベルより高い予め定めた振幅レベルで上
    記の三次ひずみ成分を含む上記の出力信号を供給し、 上記のクベール回路が、上記の入力信号がViminと最大
    振幅レベルVimaxとの間にある時に、上記の出力信号の
    高次のひずみ成分の振幅レベルから見て、一定の振幅レ
    ベルYdBより高い上記の出力信号の上記の三次ひずみ
    成分の振幅レベルを供給する請求項8に記載のクベール
    回路。
  10. 【請求項10】 上記の予め定めた振幅レベルが、上記
    の出力信号のノイズ・レベルより約10dB高い請求項
    9に記載のクベール回路。
  11. 【請求項11】 上記の一定の振幅レベルYが、高次の
    ひずみ成分の振幅レベルより約30dB高い請求項10
    に記載のクベール回路。
  12. 【請求項12】 最大電圧Vimaxが、iが上記の出力信
    号の電流、Viが上記の入力信号の電圧レベル、および
    C1が上記のクベール回路内の回路部材の数値の関数で
    ある係数である場合であって、C3、C5およびC7が
    i=C1Vi+(C3/3!)Vi 3+(C5/5!)Vi
    5+(C7/7!)Vi 7+...で表される場合の(C
    7/7!)2imax 14+(C5/5!)2imax 10=(C
    3/3!)2imax 6/Yで表される請求項9に記載のク
    ベール回路。
  13. 【請求項13】 係数C1、C3、C5およびC7が、
    上記の第一および第二のダイオ−ドのダイオ−ド体抵抗
    b、負荷インピーダンスRL、電源抵抗Rs、上記の第
    一および第二のダイオ−ドの逆飽和電流Ioの関数であ
    り、それによりRL、Rs、RbおよびIoの数値がVimax
    を決める請求項12に記載のクベール回路。
  14. 【請求項14】 ViminとVimaxとの間のダイナミック
    ・レンジが約18dBである請求項9に記載のクベール
    回路。
  15. 【請求項15】 上記の入力信号が単一トーンの入力で
    あり、上記の三次出力が上記の単一トーンの三次高調波
    である請求項1に記載のクベール回路。
  16. 【請求項16】 少なくとも、第一および第二の周波数
    成分を含むクベール入力信号を、少なくとも予め定めた
    振幅の三次ひずみ成分を有するクベール出力信号に変換
    する方法であって、 上記のクベール入力信号を、逆並列構成の相互に接続し
    ている第一および第二のダイオ−ドを含む回路装置に加
    えるステップと、 上記のダイオ−ドを流れる直流電流を発生するために、
    上記の第一および第二のダイオ−ドに直流バイアスをか
    けるステップと、 それに接続している負荷インピーダンスによって、上記
    の逆並列ダイオード構成から信号電流を抽出し、それに
    より上記の三次ひずみ成分を有する上記のクベール出力
    信号を供給するステップとを含む方法。
  17. 【請求項17】 上記回路装置への上記のクベール入力
    信号が、上記の第一のダイオ−ドを流れる第一の信号電
    流i1および上記の第二のダイオ−ドを流れる第二の信
    号電流i2を発生し、上記のクベール出力信号を発生す
    るために抽出した上記の信号電流が、実質的にi1−i2
    に等しい請求項16に記載の方法。
  18. 【請求項18】 fcが基準搬送周波数であり、dが周
    波数オフセットである場合に、上記の第一の周波数成分
    の周波数がfc−dであり、上記の第二の周波数成分の
    周波数がfc+dであり、上記の三次ひずみ成分の周波
    数がfc−3dおよびfc+3dである請求項16に記
    載の方法。
  19. 【請求項19】 上記の負荷インピーダンスが、上記の
    回路装置に接続している第一のアンプの入力インピーダ
    ンスを含んでいる場合に、上記の方法が、 入力信号を上記のクベール入力信号と直接パス信号とに
    分割するステップと、 第一の増幅信号を供給するために、上記のクベール出力
    信号を上記の第一のアンプで増幅するステップと、 上記の第一および第二の周波数成分および上記の三次の
    ひずみ成分を有する前置補償信号を供給するために、上
    記の直接パス信号と上記の第一の増幅信号とをベクトル
    的に結合するステップと、 三次ひずみ成分を実質的に含まない増幅出力信号を発生
    するために、上記の前置補償信号を第二のアンプに供給
    するステップとをさらに含む方法。
  20. 【請求項20】 少なくとも第一および第二の周波数成
    分を有する入力信号を増幅して、実質的に相互変調ひず
    み成分を含まない増幅出力信号にするアンプ回路であっ
    て、 入力信号を直接パス信号および接続パス信号に分割する
    ためのカプラと、 上記の接続パス信号を少なくとも三次周波数成分を有す
    るクベール出力信号に変換するためのクベール回路とか
    らなり、 上記のクベール回路が、逆並列構成で相互に接続してい
    る第一および第二のダイオ−ドと、上記の各ダイオ−ド
    を流れる直流電流を発生するために、上記の第一および
    第二のダイオ−ドにバイアスをかけるための少なくとも
    一つの直流電源とを含み、 上記のクベール出力信号を上記の逆並列ダイオード構成
    から抽出するクベール回路と、 上記の第一および第二の周波数成分と上記の三次成分と
    を有する前置補償信号を供給するために、上記の直接パ
    ス信号と上記のクベール出力信号とをベクトル的に結合
    するための結合装置と、 実質的に三次ひずみ成分を含まない上記の増幅出力信号
    を発生するために、上記の前置補償信号を増幅するため
    の出力アンプとからなる回路。
  21. 【請求項21】 さらに、上記の結合装置に送る増幅ク
    ベール出力信号を供給する目的で、実質的に直線的に上
    記のクベール出力信号を増幅するため、上記のクベール
    回路と上記の結合装置との間に接続している低ノイズ・
    アンプ(LNA)からなる請求項20に記載のアンプ回
    路。
  22. 【請求項22】 さらに、上記の増幅出力信号の結合サ
    ンプルを供給するための指向性カプラと、 少なくとも一つの相互変調周波数で、上記の結合サンプ
    ルの信号電力を通過させるために、上記の指向性カプラ
    に接続している帯域フィルタと、 通過した相互変調周波数電力を示すエラー信号を供給す
    るために、上記の帯域フィルタに接続している検出器
    と、 上記のLNAの利得を制御する目的で、上記のエラー信
    号に応答して上記のLNAに制御信号を供給し、それに
    より上記の増幅した出力信号の上記の相互変調周波数電
    力を低減するために、上記の前置補償信号のひずみ周波
    数電力を制御するための制御回路装置とからなる請求項
    21に記載のアンプ回路。
  23. 【請求項23】 上記の制御回路装置が、 一連の電圧パルスを生成するためのディザ・トーン発生
    装置と、 マルチプライヤの出力信号を発生するために、上記のデ
    ィザ・トーン発生装置からの電圧パルスに上記のエラー
    信号を掛けるためのマルチプライヤと、 インテグレータ出力信号を生成するために、時間の経過
    につれて上記のマルチプライヤの出力信号を積分するた
    めに、上記のマルチプライヤに接続しているインテグレ
    ータと、 上記の制御信号を発生するために、上記のインテグレー
    タの出力信号と上記の一連の電圧パルスとを加算するた
    めに、上記のディザ・トーン発生装置に接続している総
    和回路とからなる請求項22に記載のアンプ回路。
  24. 【請求項24】 さらに、局部発振信号を供給するため
    の局部オシレ−タと、 上記の帯域フィルタへ供給される中間周波数(IF)信
    号を供給するために、上記の増幅された出力信号の上記
    の結合サンプルと上記の局部発振信号とを混合するため
    のダウン・コンバ−タとからなり、 上記の帯域フィルタが上記の相互変調周波数と関連する
    IF周波数の信号エネルギーを通過させる請求項23に
    記載のアンプ回路。
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