JPH09135096A - 透明電磁波シールド基板 - Google Patents

透明電磁波シールド基板

Info

Publication number
JPH09135096A
JPH09135096A JP31728495A JP31728495A JPH09135096A JP H09135096 A JPH09135096 A JP H09135096A JP 31728495 A JP31728495 A JP 31728495A JP 31728495 A JP31728495 A JP 31728495A JP H09135096 A JPH09135096 A JP H09135096A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
transparent
electromagnetic wave
film
silver
thin film
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP31728495A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3713774B2 (ja
Inventor
Kenzo Fukuyoshi
健蔵 福吉
Koji Imayoshi
孝二 今吉
Haruo Uyama
晴夫 宇山
Kan Yoshida
完 吉田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toppan Inc
Original Assignee
Toppan Printing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toppan Printing Co Ltd filed Critical Toppan Printing Co Ltd
Priority to JP31728495A priority Critical patent/JP3713774B2/ja
Publication of JPH09135096A publication Critical patent/JPH09135096A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3713774B2 publication Critical patent/JP3713774B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Shielding Devices Or Components To Electric Or Magnetic Fields (AREA)
  • Non-Insulated Conductors (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 プラスチックフィルムが損傷しない程度の低
温下で製造することができ、かつ電磁波シールド効果と
可視光線透過率が高く、しかも経時劣化が起こり難い透
明電磁波シールド基板を提供すること。 【解決手段】 この透明電磁波シールド基板1は、偏光
フィルムから成る透明基板10と、この上に順次積層され
た透明酸化物薄膜21、銀系薄膜22及び透明酸化物薄膜23
の三層から成る透明電磁波シールド膜20とでその主要部
が構成されている。そして透明酸化物薄膜21及び23は、
酸化ガリウムと、銀との固溶域を実質的に持たない元素
の酸化物との混合酸化物にて構成されているためスパッ
タリング法等を利用して低温下で成膜でき、しかも透明
酸化物薄膜の耐薬品性と耐水性が著しく改善され銀系薄
膜を保護して経時劣化を防止することが可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電磁波を遮断して
電磁波障害(EMI)を防止する電磁波シールド基板に
係り、特に、各種ディスプレイの表示画面表面や建築用
窓等に適用されてその透明性を損なうことなく、高い電
磁波シールド効果を長期間に亘って安定して発揮できる
電磁波シールド基板に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年の電子機器の発達に伴い、これら電
子機器が外部電磁波から悪影響を受けて誤動作を引起こ
す問題が懸念されており、これら電子機器を外部電磁波
から保護したり電子機器から発生する電磁波を遮断する
電磁波シールド技術が注目を集めている。
【0003】この電磁波シールド効果は一般に下記
(1)式で表現される。すなわち、この式から分かるよ
うに電磁波シールド効果はその材料の導電性に関連して
おり、近年の高い要求に応えるためには極めて低い表面
抵抗率が求められている。
【0004】 電磁波シールド効果(dB)=20×log (Ei/Et) (1) (但し、式中、Eiは電磁波シールド材料に入射した電
磁波の電界強度、Etは電磁波シールド材料を透過した
電磁波の電界強度をそれぞれ示す) このため、従来、電磁波シールド技術としては、金属
箔、導電性塗料の塗膜、あるいは溶射された亜鉛膜等の
高導電膜を利用する方法が知られており、例えば、電子
機器の箱体にこれら導電膜を施して電子機器を外部電磁
波から保護したり、電子機器から発生する電磁波の外部
への漏出を防止している。
【0005】他方、透明性が要求される部位(例えば、
各種ディスプレイの表示画面)からの電磁波の透過を防
止する方法としては、透明導電膜として知られるITO
薄膜を適用する方法が提案されている[例えば、特開昭
62−215202号公報、Thin Solid Film 226(199
3) 104-109 参照]が、これらで適用されるITO薄膜
の比抵抗はせいぜい2.4×10-4Ω・cmに過ぎない。
このため、8Ω/□程度の表面抵抗率を得るために30
0nmという厚い膜厚を必要とする。また、上記『Thin
Solid Film 226(1993) 104-109 』においては、厚さ1
000nmのITO薄膜(表面抵抗率約2.4Ω/□)
を使用して23dBの電磁波シールド効果が得られるこ
とを紹介しているが、このような厚いITO薄膜を利用
するとその可視光線透過率が75%まで低下し、その透
明性を犠牲にすることとなる。また、ITO薄膜は高い
屈折率を有するためこの表面の光反射率が高く、各種デ
ィスプレイの表示画面表面にITO薄膜を適用した場
合、蛍光灯等の外部光源が表示画面中に映り込んでその
視認性を低下させ易かった。
【0006】また、透明部位に適用する電磁波シールド
膜として導電性の高い銀薄膜を利用しかつその被膜を5
〜30nm程度に薄膜化させて透明性を確保し、これに
透明なITO薄膜を積層して構成される多層構造の電磁
波シールド膜も提案されている(特開昭63−1733
95号公報参照)。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記電磁波
シールド基板を各種ディスプレイの表示画面に適用する
場合、その透明基板上に電磁波シールド膜を成膜して電
磁波シールド基板を作製しこの電磁波シールド基板を表
示画面の曲面に沿って貼着させて使用する。
【0008】そして、上記透明基板としてプラスチック
フィルムが適用される場合、このプラスチックフィルム
を室温又はこれが損傷されない程度の低温に維持した状
態で上記電磁波シールド膜を成膜することが要求され
る。
【0009】しかし、特開昭63−173395号公報
に記載された電磁波シールド膜はITO薄膜を利用して
おり、このITO薄膜を上述のような低温下で成膜する
と、得られたITO薄膜は、高温下で成膜されるITO
薄膜と較べて耐薬品性に劣り、例えば、1N(規定)の
塩酸水溶液に溶解してその被膜が損傷され易い問題点が
あった。
【0010】また、特開昭63−173395号公報に
記載された電磁波シールド膜においては、銀薄膜とIT
O薄膜の積層界面等から侵入した空気中の水分の存在下
で銀薄膜中の銀元素とITO薄膜中のインジウム元素と
が互いに固溶体を形成し、経時的に銀薄膜が損傷され易
い問題点があった。
【0011】そして、酸等の薬品によりあるいは水分の
存在下でITO薄膜や銀薄膜が損傷されると、経時的に
その透明性が損なわれ、かつ、電磁波シールド効果も低
下する問題点があった。
【0012】本発明はこのような問題点に着目してなさ
れたもので、その課題とするところは、プラスチックフ
ィルムが損傷しない程度の低温下で製造することがで
き、かつ、電磁波シールド効果と可視光線透過率が高
く、しかも経時劣化が起こり難い長期間に亘って安定し
た高いシールド効果と光透過性能を発揮できる透明電磁
波シールド基板を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】そこで、上記課題を解決
するため本発明者等が鋭意研究を重ねたところ、上述し
たITP薄膜に代えて、酸化ガリウムと、銀との固溶域
を実質的に持たない元素の酸化物との混合酸化物にて構
成される透明酸化物薄膜を適用した場合、プラスチック
フィルムが損傷しない程度の低温下でプラスチックフィ
ルム上にこの薄膜を成膜することができ、しかも高い導
電性と光透過性能を保持したままその耐薬品性や耐水性
が向上することを発見した。本発明はこのような技術的
発見に基づき完成されたものである。
【0014】すなわち、請求項1に係る発明は、透明基
板上に、順次積層された透明酸化物薄膜と厚さ5〜20
nmの銀系薄膜及び透明酸化物薄膜とで構成された電磁
波シールド膜を備える透明電磁波シールド基板を前提と
し、上記電磁波シールド膜の各透明酸化物薄膜が、酸化
ガリウムと、銀との固溶域を実質的に持たない元素の酸
化物との混合酸化物により構成されていることを特徴と
するものである。
【0015】そして、この請求項1記載の発明に係る透
明電磁波シールド基板によれば、厚さ5〜20nmの銀
系薄膜の表裏両面に積層される二層の透明酸化物が、酸
化ガリウムと、銀との固溶域を実質的に持たない元素の
酸化物との混合酸化物にて構成されているため、スパッ
タリング法等の真空成膜法によりプラスチックフィルム
上にこのフィルムが損傷しない程度の低温下(例えば室
温又は180℃以下)で上記透明酸化物薄膜を成膜する
ことが可能となる。
【0016】しかも、上記透明酸化物薄膜に含有された
酸化ガリウムが極めて高い耐薬品性を有しているため、
透明酸化物薄膜の耐薬品性を著しく改善させることが可
能となる。
【0017】更に、上記透明酸化物薄膜には酸化ガリウ
ムの他に銀との固溶域を実質的に持たない元素の酸化物
が含有されているため、水分の存在下においても銀系薄
膜中の銀元素と酸化ガリウムとの反応が抑止され、銀系
薄膜の損傷を防ぐことが可能である。
【0018】このように上記透明酸化物薄膜の耐薬品性
と耐水性が改善され銀系薄膜を薬品や水分から保護する
ことができるため、電磁波シールド膜の安定性が改善さ
れ、長期間に亘ってその高い電磁波シールド効果と光透
過性能とを発揮させることが可能となる。
【0019】尚、請求項1に係る発明において酸化ガリ
ウムの含有量としては、ガリウム元素と銀との固溶域を
実質的に持たない上記元素の合計量に対しガリウム元素
が5重量%以上を占める量が望ましい。5重量%未満の
場合には耐薬品性が若干劣るのに対し、ガリウム元素が
5重量%以上含まれる場合には1Nの塩酸等に対する十
分な耐性を確保できるからである。
【0020】次に、銀との固溶域を実質的に持たない上
記元素とは、室温付近で銀に対する固溶の量が10atom
%より小さい元素をいい、例えば、Ti、Zr、Hf、
Nb、Ta等の高融点の遷移金属元素;Ce等のランタ
ナイド系金属元素;Bi、Ge、Si等の半金属元素が
挙げられる。尚、これらの元素はガリウム元素と銀との
固溶域を実質的に持たない上記元素の合計量に対し5at
om%以上含有することが望ましい。5atom%未満の場
合、耐湿性の向上は観察されるもののその効果が若干劣
るのに対し、上記元素が5atom%含まれる透明酸化物薄
膜は極めて高い防湿性を示し、銀系薄膜の経時的変質や
劣化を防止することが可能になるからである。
【0021】また、上記元素の中でも、その酸化物の屈
折率が高いTi、Zr、Hf、Ta及びCeが好ましく
適用できる。これら元素の酸化物が含まれた透明酸化物
薄膜は、従来のITO薄膜に較べてその屈折率を増大さ
せることが可能となり、銀系薄膜の反射防止膜として作
用し光反射率を低下させると共にその光透過率を増大さ
せる。従って、高い光透過率を維持したまま上記銀系薄
膜の膜厚を増大させその導電率を高めさせることが可能
となる。請求項2に係る発明はこのような技術的理由に
基づいてなされたものである。
【0022】すなわち、請求項2に係る発明は、請求項
1記載の発明に係る透明電磁波シールド基板を前提と
し、銀との固溶域を実質的に持たない上記元素が、チタ
ン、ジルコニウム、ハフニウム、タンタル及びセリウム
から選択された1又は2以上の元素にて構成されている
ことを特徴とするものである。
【0023】次に、本発明に係る銀系薄膜はこれを銀単
体で構成してもよいが、銀単体の薄膜は銀元素の拡散を
生じ易く、例えば、真空蒸着やスパッタリング等の成膜
時の熱又はプラズマの作用により銀元素が拡散・凝集し
てその薄膜が損傷される場合がある。また、室内に放置
された場合にも、銀元素の拡散を生じてその導電性が不
安定になり易い。これらの問題を防ぐため、電磁波シー
ルド膜の導電性を損なわない範囲で、銀元素の拡散を抑
制する異種元素を添加することが望ましい。このような
元素としては、例えば、鉛、銅、金、ニッケル、亜鉛、
カドミウム、マグネシウム、アルミニウム等の良導体金
属の元素が挙げられる。尚、これらの中でも、銅元素が
特に好ましい。銅元素を含有する銀の薄膜は、銀元素の
移動が少なく、また、添加による導電率と電磁波シール
ド効果の低下が少ないからである。尚、その添加量は3
atom%以下に抑えることが望ましい。3atom%を越える
と導電率や電磁波シールド性能の低下を招き易く、ま
た、光透過率も低下し易くなるからである。請求項3〜
5に係る発明はこのような理由に基づいてなされたもの
である。
【0024】すなわち、請求項3に係る発明は、請求項
1〜2記載の発明に係る透明電磁波シールド基板を前提
とし、上記銀系薄膜が、銀元素の拡散を抑制する異種元
素を3atom%以下含有することを特徴とするものであ
る。
【0025】また、請求項4に係る発明は、請求項3記
載の発明に係る透明電磁波シールド基板を前提とし、上
記異種元素が、鉛、銅、金、ニッケル、亜鉛、カドミウ
ム、マグネシウム及びアルミニウムから選択された1又
は2以上の元素にて構成されていることを特徴とし、他
方、請求項5に係る発明は、請求項4記載の発明に係る
透明電磁波シールド基板を前提とし、上記異種元素が銅
にて構成されていることを特徴とするものである。
【0026】尚、上記銀系薄膜の膜厚が5nmに満たな
い場合にはその導電性が低く、また20nmを越える場
合にはその光透過率が低く、いずれの場合も上記透明電
磁波シールド基板に適さない。従って、銀系薄膜の膜厚
は5〜20nmに設定されることを要する。
【0027】次に、本発明に係る透明電磁波シールド基
板としては、その表面のぎらつきを抑制すると共に、透
明電磁波シールド基板を通してその反対側を良好に透視
可能にさせるため、透明電磁波シールド基板からの反射
光を散乱させて正反射光を低減させるものが好ましい。
尚、一般に、各種ディスプレイの表示画面の表面や建築
用窓に適用される透明電磁波シールド基板の光反射率が
4%を越え、かつ、これら反射光が散乱されることなく
正反射される場合、太陽光や強い光源からの光が強い正
反射光を生じて表示画面等の視認性を損なうことが知ら
れている。請求項6に係る発明はこのような理由に基づ
いてなされたものである。
【0028】すなわち、請求項6に係る発明は、請求項
1〜5記載の発明に係る透明電磁波シールド基板を前提
とし、光散乱性を有することを特徴とするものである。
【0029】この請求項6に係る発明において、透明電
磁波シールド基板に光散乱性を付与する方法としては、
上記透明電磁波シールド基板の透明基板として表面に微
細な凹凸を有するものを利用する方法が例示される。そ
して、上記透明基板表面の微細な凹凸はそのまま電磁波
シールド膜の表面に再現され、電磁波シールド膜表面に
よる反射光を散乱させる。尚、この凹凸としては、可視
光線の波長程度の深さを有するものが好ましい。また、
この凹凸は、透明基板に直接エンボス加工やホーニング
加工を施して設けることができる外、上記電磁波シール
ド膜を成膜した後、この電磁波シールド膜の上からエン
ボス加工又はホーニング加工を施して設けることも可能
である。
【0030】また、透明電磁波シールド基板に光散乱性
を付与する他の方法として、上記電磁波シールド膜の上
あるいは上記電磁波シールド膜と透明基板との間に凹凸
表面を有する光散乱層を設ける方法を採用することもで
きる。光散乱層としては、例えば、透明樹脂中に透明粉
末を分散させた塗布膜を利用することができる。この光
散乱層の透明性を確保するため、透明粉末としては、透
明樹脂の屈折率と同程度の屈折率を有するものが望まし
い。透明樹脂としては、例えば、フッ素系樹脂、オルガ
ノポリシラン樹脂やポリシロキサン樹脂等シリコン基を
有する樹脂、エポキシ樹脂等が利用でき、これら樹脂の
屈折率と同程度の屈折率を有する透明粉末としては、例
えば、酸化チタン、酸化珪素、酸化亜鉛、酸化アルミニ
ウム、酸化セリウム等の無機酸化物;硫酸バリウム等の
無機硫化物;フッ化マグネシウム、フッ化カルシウム等
の無機フッ化物;ポリビニルベンゼン、ポリスチレン、
ポリテトラフルオロエチレン等の樹脂粉末;これらの樹
脂から構成される中空のビーズ;あるいはこれら樹脂ま
たはビーズの表面に表面処理を施した粉末等が適用でき
る。尚、光散乱層表面の凹凸は可視光線の波長と同程度
の深さを有するものが望ましく、例えば、粒径0.05
〜0.9μmの上記透明粉末を分散させた透明樹脂にて
構成される塗料を乾燥時の膜厚が0.05〜5μmとな
るように塗布乾燥させて形成することができる。塗布方
法としては、例えば、バーコーティング、ロールコーテ
ィング、グラビアコーティング、カーテンコーティン
グ、スピンコーティング、スプレーコーティング、フレ
キソ印刷、スクリーン印刷等の方法が採用できる。
【0031】尚、上記透明粉末として、透明樹脂の屈折
率と異なる屈折率を有するものを使用することも可能で
ある。この場合には、反射光が散乱されると共に透明電
磁波シールド基板を透過する透過光も散乱されるため、
その透明性が低下するものの、液晶表示装置の表示画面
等に適用してその視野角を増大させることが可能とな
る。
【0032】また、本発明に係る透明電磁波シールド基
板は、長期間に亘ってその透明性を高く維持させるた
め、その表面に指紋や水滴の付着を防止する撥水性層を
備えることが望ましい。請求項7に係る発明はこのよう
な理由に基づいてなされたものである。
【0033】すなわち、請求項7に係る発明は、請求項
1〜6記載の発明に係る透明電磁波シールド基板を前提
とし、表面に撥水性層を備えることを特徴とするもので
ある。
【0034】このような撥水性層は、撥水性を有する透
明樹脂にて構成される塗料を塗布乾燥することによって
設けることができる。この透明樹脂としては、例えば、
フッ素系樹脂、オルガノポリシラン樹脂やポリシロキサ
ン樹脂等シリコン基を有する樹脂、エポキシ樹脂等が利
用できる。
【0035】次に、本発明に係る透明基板としては、プ
ラスチックボード、プラスチックフィルム等が利用でき
る。中でも、切断や折り曲げ等の加工性に優れる点から
プラスチックフィイルムが好適に利用できる。また、プ
ラスチックフィルムとしては、液晶表示装置の表示画面
に適用される偏光フィルム、位相差フィルム又はこれら
の保護フィルム等が好適に利用できる。尚、これらプラ
スチックフィルムの材質としては、トリアセチルセルロ
ース、ポリエチレンテレフタレート等が例示される。ま
た、本発明に係る透明基板として、偏光フィルムを有す
る液晶表示装置のパネル基板や、その反対面に透明電極
や液晶表示装置駆動素子あるいはカラーフィルター層等
を備える液晶表示装置のパネル基板等を利用することも
可能であり、また、ガラス基板の適用も当然のことなが
ら可能である。
【0036】次に、本発明に係る透明電磁波シールド基
板の製造方法について説明する。
【0037】まず、透明基板上に、透明酸化物薄膜、銀
系薄膜及び透明酸化物薄膜を順次成膜する。これら薄膜
はいずれもスパッタリング法によって成膜できる他、真
空蒸着法やイオンプレーティング法等の真空成膜法によ
って成膜することが可能であるが、その生産性の点から
上述したスパッタリング法が好ましい。そして、成膜の
際、成膜装置内部の酸素量を制御することにより上記透
明酸化物薄膜中の酸素含有量を制御しその屈折率を微調
整することができる。また、この際、銀系薄膜の劣化を
防止するため成膜装置内部の水分は少ない方が好まし
く、また、180℃以下又は室温の基板温度で成膜する
ことが望ましい。
【0038】尚、上記電磁波シールド膜の成膜に先立
ち、透明基板表面にエンボス加工又はホーニング加工を
施して光散乱用の上記凹凸を形成することができる。
【0039】そして、成膜された上記電磁波シールド膜
の上に、撥水性を有する透明塗料を塗布乾燥して撥水性
層を形成することができる。尚、この透明塗料中に透明
粉末を分散させて塗布乾燥することにより、撥水性層に
より電磁波シールド基板に光散乱性を付与させることも
可能となる。
【0040】次に、本発明に係る透明電磁波シールド基
板の使用方法について説明する。
【0041】すなわち、透明基板が剛性のガラス板やプ
ラスチックボードにて構成される場合には、透明電磁波
シールド基板をそのまま建築物等の窓ガラスとして利用
することが可能であり、この場合、窓ガラスとしての透
明性を確保してしかも室外から入射する電磁波を効果的
に遮断することが可能となる。
【0042】また、透明基板がプラスチックフィルムに
て構成される場合には、透明電磁波シールド基板が切断
や折り曲げ等の加工性に優れることからこの透明電磁波
シールド基板を適宜大きさに切断し、適当な平面又は曲
面部位に貼着して使用することが可能である。貼着され
る平面又は曲面部位としては、例えば、液晶表示装置の
表示画面が挙げられる。そして、上記液晶表示装置の表
示画面に適用された場合、この表示画面の視認性を維持
したまま、この画面から入射する外部電磁波を効果的に
遮断してその誤動作を防止し、また、この液晶表示装置
内部で発生した電磁波の漏出を防止してこの漏出電磁波
による他の電子機器の誤動作を防止することが可能とな
る。尚、この他、上記プラスチックフィルムとして、液
晶表示装置の表示画面に適用される偏光フィルムや位相
差フィルム、又はこれらの保護フィルムを利用する場合
には、それぞれのフィルムの役割を担うことができるの
は勿論である。
【0043】また、透明基板として、偏光フィルムを有
する液晶表示装置のパネル基板や、その反対面に透明電
極や液晶表示装置駆動素子あるいはカラーフィルター層
等を備える液晶表示装置のパネル基板が利用される場合
には、透明電磁波シールド基板をそのまま液晶表示装置
のパネル基板として利用し外部電磁波を遮断して誤動作
を防止し、また、内部で発生した電磁波の漏出を防止し
て他の電子機器の誤動作を防止することが可能となる。
【0044】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の好
適な実施形態を説明する。
【0045】[第一実施形態]この実施形態に係る透明
電磁波シールド基板1は、図1の要部断面図に示すよう
に偏光フィルムから成る透明基板10と、この透明基板
10上に順次積層された厚さ39nmの透明酸化物薄膜
21と厚さ12nmの銀系薄膜22と厚さ38nmの透
明酸化物薄膜23の三層から成る透明電磁波シールド膜
20と、この透明電磁波シールド膜20上に積層された
厚さ約0.26μmの光散乱性を有する撥水性層30と
でその主要部が構成されている。
【0046】尚、上記透明酸化物薄膜21及び透明酸化
物薄膜23は、酸化ガリウムを主成分としこれに酸化セ
リウム及び酸化チタンを添加して構成された混合酸化物
から成っている。そして、上記酸化ガリウムは、ガリウ
ム元素がガリウム元素、セリウム元素及びチタン元素の
合計量の79atom%となる量、また、酸化セリウムは、
セリウム元素が上記合計量の20atom%となる量、ま
た、酸化チタンは、チタン元素が上記合計量の10atom
%となる量、それぞれ含有されている。また、銀系薄膜
22は、銀を主成分としこれに約1atom%の銅が添加さ
れた銀系合金にて構成されている。
【0047】また、光散乱性を有する上記撥水性層30
は、平均粒径0.1μmのフッ化カルシウムが分散され
たフッ素系アクリル樹脂にて構成されており、かつ、図
1から明らかなように、その表面は深さ0.1〜0.2
μmの微細な凹凸を有している。
【0048】尚、上記透明酸化物薄膜21、銀系薄膜2
2及び透明酸化物薄膜23は、いずれも、偏光フィルム
から成る透明基板10を180℃以下の低温に維持した
状態でスパッタリング法を利用して成膜されたものであ
り、撥水性層30は上記フッ素系アクリル樹脂中にフッ
化カルシウムを均一に分散させると共に溶剤を添加して
塗料化し、塗布乾燥して形成されたものである。
【0049】この透明電磁波シールド基板1における透
明電磁波シールド膜20の面積抵抗及び可視光線(波長
550nmの光線)反射率を測定したところ、面積抵抗
は8Ω/□、可視光線反射率は約1%であった。
【0050】また、上記透明電磁波シールド膜20の合
計厚みを用いて見掛け上の比抵抗(面積抵抗×透明電磁
波シールド膜の合計厚み)を算出したところ、約0.7
5×10-4Ω・cmであった。
【0051】次に、上記透明電磁波シールド基板1を空
気中で1ケ月放置した後、外観を肉眼で観察してその耐
湿性を評価したところ、外観変化は確認されなかった。
【0052】また、上記透明電磁波シールド基板1を1
Nの塩酸水溶液に10分間浸漬した後、外観を肉眼で観
察してその耐薬品性を評価したところ、外観変化は認め
られなかった。
【0053】[第二実施形態]上記透明基板として厚さ
0.7mmのガラス板が適用され点を除き、第一実施形態
と同様に電磁波シールド基板を製造した。
【0054】そして、透明電磁波シールド膜の面積抵抗
及び可視光線(波長550nmの光線)反射率を測定し
たところ、面積抵抗は8Ω/□、可視光線反射率は約1
%であった。また、見掛け上の比抵抗は、約0.75×
10-4Ω・cmであった。
【0055】次に、この透明電磁波シールド基板を空気
中で1ケ月放置した後、外観を肉眼で観察してその耐湿
性を評価した。この結果、外観変化は認められなかっ
た。
【0056】また、上記透明電磁波シールド基板を1N
の塩酸水溶液に10分間浸漬した後、外観を肉眼で観察
してその耐薬品性を評価した。この結果、外観変化は認
められなかった。
【0057】
【発明の効果】請求項1〜7記載の発明に係る透明電磁
波シールド基板によれば、厚さ5〜20nmの銀系薄膜
の表裏両面に積層される二層の透明酸化物が、酸化ガリ
ウムと、銀との固溶域を実質的に持たない元素の酸化物
との混合酸化物にて構成されているため、スパッタリン
グ法等の真空成膜法によりプラスチックフィルム上にこ
のフィルムが損傷しない程度の低温下で上記透明酸化物
薄膜を成膜することが可能となる。
【0058】しかも、上記透明酸化物薄膜に含有された
酸化ガリウムが極めて高い耐薬品性を有しているため、
透明酸化物薄膜の耐薬品性を著しく改善させることが可
能となる。
【0059】更に、上記透明酸化物薄膜には酸化ガリウ
ムの他に銀との固溶域を実質的に持たない元素の酸化物
が含有されているため、水分の存在下においても銀系薄
膜中の銀元素とガリウム元素との固溶化が防止され、銀
系薄膜の損傷を防ぐことが可能である。
【0060】このように上記透明酸化物薄膜の耐薬品性
と耐水性が改善され銀系薄膜を薬品や水分から保護する
ことができるため、電磁波シールド膜の安定性が改善さ
れ、長期間に亘ってその高い電磁波シールド効果と光透
過性能とを発揮させることができる効果を有している。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る透明電磁波シールド基板の要部断
面図。
【符号の説明】
1 透明電磁波シールド基板 10 透明基板 20 透明電磁波シールド膜 21 透明酸化物薄膜 22 銀系薄膜 23 透明酸化物薄膜 30 撥水性層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 吉田 完 東京都台東区台東1丁目5番1号 凸版印 刷株式会社内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】透明基板上に、順次積層された透明酸化物
    薄膜と厚さ5〜20nmの銀系薄膜及び透明酸化物薄膜
    とで構成された電磁波シールド膜を備える透明電磁波シ
    ールド基板において、 上記電磁波シールド膜の各透明酸化物薄膜が、酸化ガリ
    ウムと、銀との固溶域を実質的に持たない元素の酸化物
    との混合酸化物により構成されていることを特徴とする
    透明電磁波シールド基板。
  2. 【請求項2】銀との固溶域を実質的に持たない上記元素
    が、チタン、ジルコニウム、ハフニウム、タンタル及び
    セリウムから選択された1又は2以上の元素にて構成さ
    れていることを特徴とする請求項1に記載の透明電磁波
    シールド基板。
  3. 【請求項3】上記銀系薄膜が、銀元素の拡散を抑制する
    異種元素を3atom%以下含有することを特徴とする請求
    項1〜2のいずれかに記載の透明電磁波シールド基板。
  4. 【請求項4】上記異種元素が、鉛、銅、金、ニッケル、
    亜鉛、カドミウム、マグネシウム及びアルミニウムから
    選択された1又は2以上の元素にて構成されていること
    を特徴とする請求項3に記載の透明電磁波シールド基
    板。
  5. 【請求項5】上記異種元素が銅にて構成されていること
    を特徴とする請求項4に記載の透明電磁波シールド基
    板。
  6. 【請求項6】光散乱性を有することを特徴とする請求項
    1〜5のいずれかに記載の透明電磁波シールド基板。
  7. 【請求項7】表面に撥水性層を備えることを特徴とする
    請求項1〜6のいずれかに記載の透明電磁波シールド基
    板。
JP31728495A 1995-11-09 1995-11-09 透明電磁波シールド基板 Expired - Fee Related JP3713774B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP31728495A JP3713774B2 (ja) 1995-11-09 1995-11-09 透明電磁波シールド基板

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP31728495A JP3713774B2 (ja) 1995-11-09 1995-11-09 透明電磁波シールド基板

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH09135096A true JPH09135096A (ja) 1997-05-20
JP3713774B2 JP3713774B2 (ja) 2005-11-09

Family

ID=18086521

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP31728495A Expired - Fee Related JP3713774B2 (ja) 1995-11-09 1995-11-09 透明電磁波シールド基板

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3713774B2 (ja)

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH1187972A (ja) * 1997-09-01 1999-03-30 Tokin Corp 電磁干渉抑制体
JP2001185749A (ja) * 1999-12-27 2001-07-06 Tdk Corp 太陽電池及び電子機器
JP2003077352A (ja) * 2001-08-31 2003-03-14 Toppan Printing Co Ltd 導電パターン膜の製造方法
US7203003B2 (en) 2003-06-27 2007-04-10 Kobe Steel, Ltd. Reflective Ag alloy film for reflectors and reflector provided with the same
US7419711B2 (en) 2002-08-08 2008-09-02 Kobe Steel, Ltd. Ag base alloy thin film and sputtering target for forming Ag base alloy thin film
US7452604B2 (en) 2003-07-07 2008-11-18 Kabushiki Kaisha Kobe Seiko Sho Reflective Ag alloy film for reflectors and reflector provided with the same
JP2009226918A (ja) * 2008-02-27 2009-10-08 Kiyoshi Chiba 積層体
JP2011037255A (ja) * 2009-07-15 2011-02-24 Kiyoshi Chiba 積層体
JP2013247075A (ja) * 2012-05-29 2013-12-09 Kitagawa Ind Co Ltd 透明導電フィルム及びその製造方法

Cited By (16)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH1187972A (ja) * 1997-09-01 1999-03-30 Tokin Corp 電磁干渉抑制体
JP2001185749A (ja) * 1999-12-27 2001-07-06 Tdk Corp 太陽電池及び電子機器
JP2003077352A (ja) * 2001-08-31 2003-03-14 Toppan Printing Co Ltd 導電パターン膜の製造方法
US7722942B2 (en) 2002-08-08 2010-05-25 Kobe Steel, Ltd. Ag base alloy thin film and sputtering target for forming Ag base alloy thin film
US7419711B2 (en) 2002-08-08 2008-09-02 Kobe Steel, Ltd. Ag base alloy thin film and sputtering target for forming Ag base alloy thin film
US7514037B2 (en) 2002-08-08 2009-04-07 Kobe Steel, Ltd. AG base alloy thin film and sputtering target for forming AG base alloy thin film
US7566417B2 (en) 2002-08-08 2009-07-28 Kobe Steel, Ltd. Ag base alloy thin film and sputtering target for forming Ag base alloy thin film
DE10362283B4 (de) 2002-08-08 2018-05-30 Kabushiki Kaisha Kobe Seiko Sho (Kobe Steel, Ltd.) Herstellungsverfahren für einen Film auf Ag-Legierungsbasis und Sputtertarget
US7758942B2 (en) 2002-08-08 2010-07-20 Kabushiki Kaisha Kobe Seiko Sho Ag base alloy thin film and sputtering target for forming Ag base alloy thin film
US7776420B2 (en) 2002-08-08 2010-08-17 Kobe Steel, Ltd. Ag base alloy thin film and sputtering target for forming Ag base alloy thin film
DE10362302B4 (de) 2002-08-08 2019-07-18 Kabushiki Kaisha Kobe Seiko Sho (Kobe Steel, Ltd.) Produkt mit zur elektromagnetischen Abschirmung dienendem Film und Herstellungsverfahren dafür
US7203003B2 (en) 2003-06-27 2007-04-10 Kobe Steel, Ltd. Reflective Ag alloy film for reflectors and reflector provided with the same
US7452604B2 (en) 2003-07-07 2008-11-18 Kabushiki Kaisha Kobe Seiko Sho Reflective Ag alloy film for reflectors and reflector provided with the same
JP2009226918A (ja) * 2008-02-27 2009-10-08 Kiyoshi Chiba 積層体
JP2011037255A (ja) * 2009-07-15 2011-02-24 Kiyoshi Chiba 積層体
JP2013247075A (ja) * 2012-05-29 2013-12-09 Kitagawa Ind Co Ltd 透明導電フィルム及びその製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP3713774B2 (ja) 2005-11-09

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100272820B1 (ko) 투명한 도전성 필름이 부착되어 있는 기판 및 이를 사용하는 디스플레이 소자
JP4837654B2 (ja) 導電性積層体、プラズマディスプレイ用電磁波遮蔽フィルムおよびプラズマディスプレイ用保護板
US20080118762A1 (en) Electromagnetic wave shielding film and protective plate for plasma display panel
KR19990083219A (ko) 플라즈마 표시 패널용 전자기파 필터
JP4893097B2 (ja) 導電性積層体およびプラズマディスプレイ用保護板
JP3713774B2 (ja) 透明電磁波シールド基板
JP3034218B2 (ja) 透明積層体及びそれを用いた調光体及びディスプレイ用フィルター
WO2020138194A1 (ja) 電波吸収体
JP2001047549A (ja) 透明導電性フィルム
JPH1152875A (ja) 前面板
JP4172049B2 (ja) 透明導電膜
JP2000059083A (ja) 電磁波遮蔽透明体
JP2848266B2 (ja) 透明電磁波シールド基板
JP2000059074A (ja) 電磁波遮蔽透明体
JP3681280B2 (ja) ディスプレイ用光学フィルター
JP2004258308A (ja) 反射防止フィルム
JP2000329934A (ja) 透明導電性フィルム
JP3877356B2 (ja) ディスプレイ用光学フィルター
JPH10261891A (ja) 電磁波シールド体及びそれを用いたディスプレイ用フィルター
JP2001092363A (ja) ディスプレイ用フィルター
JPH10214717A (ja) 電磁波シールド
JPH1062602A (ja) 導電性反射防止膜
JPH1177873A (ja) 反射防止積層体
JP3915202B2 (ja) 導電性反射防止フィルムおよびその製造方法
JPH1073720A (ja) ディスプレイ用光学フィルター

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20050722

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Effective date: 20050802

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Effective date: 20050815

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

R150 Certificate of patent (=grant) or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees