JP2000059074A - 電磁波遮蔽透明体 - Google Patents

電磁波遮蔽透明体

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JP2000059074A
JP2000059074A JP10225828A JP22582898A JP2000059074A JP 2000059074 A JP2000059074 A JP 2000059074A JP 10225828 A JP10225828 A JP 10225828A JP 22582898 A JP22582898 A JP 22582898A JP 2000059074 A JP2000059074 A JP 2000059074A
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electromagnetic wave
transparent
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wave shielding
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Hideki Goto
英樹 後藤
Junji Tanaka
順二 田中
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Sumitomo Bakelite Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 透明性を有し、電磁波遮蔽効果が高い、電磁
波遮蔽体を安価に提供すること。 【解決手段】 透明高分子フィルムの少なくとも片面に
接着材層1、導電層を順次積層してなる積層フィルムの
導電層をパターン化して形成したものを、接着材層2に
より、透明高分子補強体に貼り合わせてなる電磁波遮蔽
透明体において、近赤外線カット材と近赤外線カット材
に対して色補正する関係にある色素を接着材層1および
接着材層2の少なくとも1層に添加し、近赤外線カット
材の劣化を防止するための紫外線カット層を少なくとも
1層設けた電磁波遮蔽透明体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ディスプレイ装置
の表示面、特に電磁波漏洩防止を必要とするプラズマデ
ィスプレイ(以下PDPと略す)や内部を透視する必要
がある医療用機器が設置されている窓等の表面カバー材
料に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年エレクトロニクスの急激な発展によ
りコンピューター等の発展に伴い電子機器の誤動作を発
生する電磁波障害が大きな問題と成ってきている。この
電磁波障害を未然に防止する手段としては電式機器のハ
ウジングを導電化する事により、発生源で不要電波を封
じ込める能動的遮蔽がある。具体的な電磁波漏洩防止材
料としては金属箔、金属箔をパンチング、金属メッシ
ュ、金属繊維、有機・無機繊維にメッキ処理したものが
用いられているがPDPに代表される表示体や窓等では
透明性が絶対的な必要条件であり、いずれも光の透過性
の観点からは使用に適さない物であった。
【0003】更に、金属表面は時間の経過と共に酸化が
進行するために上記の中では透明性がある程度期待出来
る金属メッシュでも格子点で高周波接触が絶たれやす
く、長時間に渡り安定な電磁遮蔽効果を示しにくい欠点
があった。これに対し液晶用電極として広く用いられて
いる酸化劣化もない酸化インジウムと酸化錫の複合酸化
物(以下ITOと略す)を用いられる事が考えられてい
るが電磁波漏洩防止機能は少ない事が指摘されており静
電防止機能用途に限られていたのが実状であった。 可
能性として金属並の導電性例えば1Ω/□以下まで導電
性を上げる試みがなされていたが、現状、ガラス基板に
加熱しながら成膜しても4Ω/□レベルでありプラスチ
ックフィルム上に形成することは技術的に不可能であっ
た。
【0004】更に、重量の問題がある。特に今後注目さ
れているつまりPDPの目指す対角40〜50インチ以
上の様な大型サイズで重量が重いガラス基板を用いたの
ではPDP実装時には取り付け性からも問題であった。
一方軽量化の為に基板としてプラスチック基板を用いる
と透明性、導電性を上げる為の最も重要な基板加熱とい
う手段が耐熱性の点から用いることが出来ず低抵抗を得
るのは不可能であった。更に膜厚を上げて抵抗を下げよ
うとするとITO膜とプラスチック基板との線膨張率の
差から成膜後内部応力から剥離したり、クラックが発生
し金属並の低抵抗のITOを形成する事は20〜40Ω
が限界であり、目的を達成する事は不可能であった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、透明性を有
し、電磁波遮蔽効果が高い、表示体用特にはプラズマデ
ィスプレー用や医療用機器室の窓用として最適な電磁波
遮蔽透明フィルムを安価に提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、透明高分子フ
ィルムの少なくとも片面に接着材層1、導電層を順次積
層してなる積層フィルムの導電層をパターン化して形成
したものを、接着材層2により、透明高分子補強体に貼
り合わせてなる電磁波遮蔽透明体において、近赤外線カ
ット材と近赤外線カット材に対して色補正する関係にあ
る色素を接着材層1および接着材層2の少なくとも1層
に添加し、近赤外線カット材の劣化を防止するための紫
外線カット層を少なくとも1層設けた電磁波遮蔽透明体
である。好ましい形態としては、更に水蒸気バリア層を
少なくとも1層設け、波長550nmでの光線透過率は
50%以上であり、透明高分子補強体の厚みが1〜5m
mである電磁波遮蔽透明体である。更に好ましい形態と
して、積層フィルムあるいは透明高分子補強体の少なく
ても一方に反射防止層及び/又はハードコート層が設け
られている電磁波遮蔽透明体である。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明に最も重要な基材となる透
明導電性フィルムに於ける高分子フィルムは、ポリエチ
レンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポ
リエチレンナフタレート等のポリエステル、ポリイミ
ド、ポリカーボネート、ポリアクリロニトリル、ポリエ
ーテルサルフォン、ポリサルフォン、ポリエーテルイミ
ド、ポリアリレート、ノルボルネンに代表される熱可塑
性樹脂、紫外線硬化型樹脂、エポキシ樹脂に代表される
熱硬化型樹脂等からなり、550nmでの光線透過率が
80%(以下では全て550nmでの値を示す)以上の
透明性を有したフィルムか或いはこれら高分子の共重合
体が使用出来き適宜選択される。
【0008】全光線透過率は出来る限り高い事が望まし
いが、最終製品としては50%以上が必要な事から最低
2枚を積層する場合でも基板としては80%を有すれば
目的に適うからであり、透過率が高ければ高いほど複数
枚を積層出来る為、好ましくは85%以上が、最も好ま
しくは90%以上でありこのため厚みを薄化するのも有
効な手段である。高分子フィルムの厚みとしては、透明
性さえ満足すれば特に制限されるものでは無いが加工性
上からは25〜300μmが好ましい。厚さ25μm未
満の場合はフィルムが柔軟過ぎ、透明導電層である酸化
物の成膜や加工する際の張力により伸張やシワが発生し
易くその為透明導電層の亀裂や剥離が生じやすく適さな
い。又、300μmを超えるとフィルムの可撓性が減少
し、各工程中での連続巻き取りが困難で適さない。特に
複数枚を積層する際は加工性が大幅に劣るため作業性、
並びに全体の厚さを考慮すれば25〜100μmが特に
好ましい。
【0009】導電層を積層する際、密着力向上を目的と
して公知の接着層を設ける。特に導電層を細線にパター
ン化する際にはこの問題は重要である。例えばパターン
化をエッチングラインで行う際には、シャワー水圧に耐
え得るために基材と導電層の密着力は最低でも0.3k
g/cm程度が必要であり、実用上問題無いレベルとし
ては1.0kg/cm以上の密着力が必要である。これ
らの密着力が得られないと、パターン化後に導電層が剥
離したり、エッチング加工時に断線が生じる原因とな
る。さらに高い光線透過率を有することが望まれるた
め、接着層の厚み、接着層に用いる物質の屈折率なども
重要な特性となる。接着材の種類は使用する基材に応じ
て適時選択することが可能であるが、合成樹脂系の接着
材としては、ユリア樹脂系、メラミン樹脂系、フェノー
ル樹脂系、エポキシ樹脂系、酢酸ビニル樹脂系、シアノ
アクリレート系、ポリウレタン系、αオレフィン−無水
マレイン酸樹脂系、水性高分子−イソシアネート系、ア
クリル樹脂系、UV硬化樹脂系があり、他にエマルショ
ン型接着材、ホットメルト型接着材、合成ゴム系接着
材、シリコーン系接着材、無機系接着材等がある。
【0010】PDPはキセノンガス放電を利用して発光
させている。この際生じる近赤外線が外部に漏洩し広く
利用されているセンサーの誤動作に結びつく為、近赤外
線カット機能はPDPの前面シールド板には不可欠であ
る。ここで必要な遮蔽する必要がある近赤外線領域は8
00nm〜1100nm、より好ましくは800nm〜
1500nmの範囲である。また400nm〜800n
mの可視光領域では充分な光線透過率を保つ必要があ
る。ところがこの近赤外線領域で遮蔽機能を有する物質
は可視光領域においても吸収がある場合が多く、透明で
あるものの着色して見えるという問題があった。この着
色の問題は色素を添加して色補正を行うことで解決する
ことができる。添加する色素は、染料、顔料、その他可
視光領域に吸収を持つもので有れば特に限定されるもの
ではなく、数種の色素を添加しても良い。用いる色素は
使用する近赤外線吸収材、バインダーとなる樹脂層との
相溶性、溶媒への溶解性から選択することが可能である
が、例えば合成染料系としては油溶系染料、金属錯塩型
の有機溶剤可溶性染料などの有機溶剤溶解染料や、分散
染料、塩基性染料、金属錯塩染料などの酸性染料、反応
染料、直接染料、硫化染料、建染染料、アゾイック染
料、媒染染料、複合染料があり、無機系顔料として雲母
状酸化鉄、鉛白、鉛丹、黄鉛、銀朱、群青、紺青、酸化
コバルト、ストロンチウムクロメート、ジンククロメー
ト、二酸化チタン、チタニウムイエロー、チタンブラッ
ク、鉄黒、モリブデン系、リサージ、リトポンがあり、
有機系顔料としてアゾ顔料、フタロシアニンブルーなど
が挙げられる。補正により作り出される色味は無色に近
いほど好ましいが、透明電磁波シールド体を適用する用
途により視認性、質感などを考慮して任意に選択でき
る。また近赤外線カット機能を発現させるためにはカッ
トする波長領域の異なる数種の近赤外線カット材を添加
することも可能である。
【0011】上記の様に近赤外線カット材と色素を添加
する場合、樹脂に対する相溶性、分散性、適切な溶剤な
どに差があると、同じコーティング層にこれらを添加す
ることが困難となる。従って、この様な場合には添加す
る物質と樹脂層の選択の自由度が有る方が電磁波シール
ド透明体としての機能を向上させることが可能となる。
この為には導電層とフィルム間に設ける接着層1に近赤
外線カット機能を、導電層をパターン化して形成した積
層フィルムを、透明高分子補強体に貼り合わせるための
接着材層2に接着材層1に添加した近赤外線カット材に
対して色補正する関係にある色素を添加する事により電
磁波遮蔽透明体を作成すればよい。接着材層の特性とし
ては被着体に対する接着強度が求められるが、これに溶
解特性、樹脂との相溶性が異なる数種の物質を添加する
ように、配合処方を設計することは非常に困難である。
ところがこれらを分割して樹脂層に添加することによ
り、近赤外線カット材、色補正のための色素の選択が非
常に容易になる。特に接着材層1については導電層積層
時の加熱工程、パターニング加工時には酸、アルカリ水
溶液に接着層表面が曝される場合があり、この時に著し
く特性が劣化する物質は接着材層2に添加することが好
ましい。
【0012】近赤外線カット機能を付与するためには、
透明高分子補強体に近赤外線カット機能を付与する方
法、コーティング層を新たに新設する方法が用いられる
が、前者は近赤外線カット材の耐熱性や、溶解性など、
基材の製造条件に起因する制約を受けることになるし、
後者は新たに工程を増すことになりコスト上の問題があ
る。そこで接着材層に近赤外線カット機能を付与するこ
とで、この問題を解決することができる。接着材は非常
に多岐にわたる材料から選定することが可能であるた
め、使用する近赤外線カット材の特性を踏まえた材料設
計が容易である。また、基材と導電層の密着性を保つ上
で不可欠である接着材にその機能を持たせるため、新た
なコーティング層を積層する必要が無い。近赤外線カッ
ト材の添加量は接着材層の膜厚にも依存するが、一般的
には接着材層の樹脂固形分に対して1wt%以下の添加
量でその機能を達成できるため、近赤外線カット材を加
えることで接着材層の特性が大きく変わることはない。
近赤外線吸収剤としては、例えばアントラキノン系、ア
ミニウム系、ポリメチン系、ジイモニウム系、シアニン
系色素や、パラジウム、ニッケル、白金、モリブデン、
タングステン等の金属錯体、有機塩が上げられる。
【0013】ところがこの様にして添加された近赤外線
カット材と色素は、耐候性に問題があり経時的に吸収特
性が変化し、長期間の信頼性に問題があることが確認さ
れた。特に紫外線領域に吸収特性を有する近赤外線カッ
ト材ではその傾向が著しく、本来の機能を長期間にわた
り充分に発揮する事ができなかった。そこで本発明で
は、紫外線カット機能を有する物質を添加した層を少な
くとも1層設ける事で、近赤外線カット材の退色劣化を
防止することを見出したものである。ここに用いられる
紫外線カット材は紫外線領域をカットする効果を有する
物質であれば特に限定されるものではないが、例えば、
サリシレート系、ベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾー
ル系、シアノアクリレート系、ニッケルキレート系など
の有機系紫外線吸収剤や、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化
鉄などの無機系微粒子、ヒンダートアミン系(HAL
S)とよばれる光安定材などが挙げられる。紫外線カッ
ト材は単独で用いてもこれらを併用しても構わない。紫
外線カット材を添加する層は、電磁波遮蔽透明体に設け
られる層のいずれであってもよい。
【0014】更に近赤外線カット材と色素の吸収特性の
変化は、水分の共存により著しく促進されることも確認
された。これは水分が触媒として作用するためである。
この問題は近赤外線カット材や色素を水蒸気バリア層で
保護することで解決される。水蒸気バリア層は単独で設
けるか、複数層設けても良い。あるいは近赤外線カット
材を添加する接着材層にその機能を持たせても良い。水
蒸気バリア層を形成するのに用いられる材料としては特
に限定されるものではないが、例えば有機系としてはポ
リビニルアルコール、エチレン−ビニルアルコール共重
合体、ポリアクリロニトリル、ポリ塩化ビニリデンなど
があり、無機系としてはシリカ、アルミナ、チタニア、
ITOなどの透明金属酸化物などがあり、コスト、生産
性、必要とされるバリア性に応じて適時選定される。成
膜方法は使用する材料に応じて決定されるが、例えば塗
布法、蒸着法、スパッタリング、イオンプレーティング
などがある。
【0015】上記フィルムに形成する導電層としてはA
u、Ag、Al、Pt、Cu等の金属、或いはこれらを
主成分とする合金、金属酸化膜などが用いられる。更に
上記以外に、酸化物、窒化物、ITOや導電性ポリマー
を代わりに用いる事ができ、必要に応じてこれらを積層
しても差し支えない。ここで、金属の場合、膜厚は50
Å〜50μmが好ましい。50Å未満では遮蔽効果が著
しく悪く50μmを超えるとパターン加工性が低下した
り、透過率が低下するからである。導電層の積層方法と
しては、蒸着、スパッタリング、イオンプレーティング
などの方法、電気メッキ法、金属箔のラミネート法やこ
れらを併用した方法などがある。又、ITOを含む酸化
物や窒化物の成膜方法はスパッタリング法が一般的であ
るが、更にゾル・ゲル法も可能となる。蒸着や電気メッ
キにより導電層を形成した場合には、フォトリソ法によ
り、コーティングによる場合は印刷法によりパターン形
成する事が可能である。導電層が1μm以下の厚みであ
る場合には細線加工が容易であるため、パターン設計に
おいて光線透過率を向上させるのに有利であり、導電層
が1μm以上の場合には表面抵抗値が小さくなるためシ
ールド特性を上げるのに効果がある。これらは使用する
材料の導電率、導電層の膜厚、パターンの開口率、形状
により設計することが可能であり、使用する基材の特性
や経済性も加味した上で、目的とする膜厚を得るのに適
した成膜方法を選択すればよい。
【0016】規制の対象となる電磁波の周波数は10K
Hz〜1000MHzの範囲が一般的であるので導電層
の導電性は103Ω・cm以下の固有抵抗が必要であ
る。一般に電磁波シールド効果は以下の式で表わされ
る。 S(dB)=10log(1/ρf)+1.7t√f/ρ S(dB) :電磁波遮蔽効果 ρ(Ω・cm) :導電膜の体積固有抵抗 f(MHz) :電磁波周波数 当然,遮蔽効果Sを大きくするには、固有抵抗ρを限り
なく低くする必要があり低い程、より広範囲の周波数の
電磁波を有効に遮蔽する事が可能になるからである。目
的とするシールド効果を得るために、パターン形状と導
電層の素材、導電層の膜厚を適時設計することが可能で
ある。
【0017】このようにして電磁波カットフィルタを形
成した事により次式で表わされる遮蔽効果を大幅に向上
させる事が出来た。 S(dB)=20Xlog10(E0/E1) E0は入射電磁波 E1は通過した電磁波 従来の電波吸収体である許容反射減衰量は電力吸収率9
9%以上に相当する20dB以上が一つの目安とされて
いるが本発明により30〜50dBが可能に成った。
【0018】透明高分子補強板は外圧に耐えるために使
用されるものであり、傷等による損傷ひいては透明性の
低下を及ぼしやすいのでハードコートは不可欠である。
ハードコート層はエポキシアクリレート、ウレタンアク
リレート等の樹脂以外に、無機材具体的には酸化珪素、
アルミナ、酸化チタン、酸化ジルコニュウム等の透明酸
化物等が好ましい。更に、本来の補強板としては軽量化
の為、高分子を使用する関係上1mm以上の強度が必要
になる。厚みは増せば増すほど強度は得られるが、重
量、透明性の点からは不利になる為、人為的な外圧、指
圧に耐え得る強度とすれば1mm以上で目的を達成出来
き、実用上は5mmまでである。
【0019】更に、透明高分子補強板は反射防止機能を
有する事が望ましい。これはPDPからの表示部での乱
反射を防止しコントラストを高める為に設置される。無
論ハードコート層に反射防止機能を付与してもよく、こ
れとは別に積層しても良い。
【0020】
【実施例】《実施例1》厚み75μmのポリエチエンテ
レフタレートフィルム(以下PETと略す)の片面に、
近赤外線カット材(日本化薬製 KAYASORB I
RG−022)を添加したウレタン系接着材層1を塗布
した後、両面に粗化処理を施した銅箔(厚み12μm)
をラミネートして銅箔付きPETフィルムを得た。この
導電層をフォトリソ法にてパターニング加工し、ライン
幅10μm、スペース幅160μmメッシュ状フィルタ
ーパターンを得た。2mm厚のポリカーボネート基板に
ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤とヒンダードアミン
系の光安定剤を加えたエポキシアクリレート樹脂層をU
Vカット層として設け、その上に反射防止機能を持つ鉛
筆硬度3H以上のハードコートを設けた。近赤外カット
材と色補正する関係にある色素(日本化薬製 KAYA
SET Blue A−2R)を添加した脂肪族ポリエ
ステルウレタン(東洋モートン製AD−N401)接着
材層2でハードコート層の裏面にパターン加工基材を積
層した。尚、外縁部に於いて各透明導電膜とフラットケ
ーブルを銀ペースト(住友ベークライト(株)製CRM−
1085)で接着し電気的に接地した。透明電磁波遮蔽
体としての550nmでの光線透過率は74%、近赤外
線領域での光線透過率は<10%(900〜1200n
m)、電界シールド特性は200〜1000MHzの範
囲で50dB以上(アドバンテスト法)と良好であっ
た。鉛筆硬度は3Hであり擦傷性に優れたものでPDP
用電磁波遮蔽透明板として遮蔽性だけではなく耐久性に
も優れた特性を得られた。また1000h後の耐候性試
験を行ったところ、近赤外線カット性能の劣化は3%以
内であり、色補正効果の劣化による色味の変化は観察さ
れなかった。
【0021】《実施例2》実施例1においてPETフィ
ルムの銅を積層する面の裏面と、UVカット層と反射防
止層の間にそれぞれシリカ膜を水蒸気バリア層として設
けた。湿熱処理(80℃90%RH)を1000時間行
ったところ、550nmでの光線透過率は74%、近赤
外線領域での光線透過率は<13%(900〜1200
nm)であり近赤外カット性能と色補正効果の著しい劣
化は認められなかった。
【0022】《比較例1》実施例1に於いてUVカット
層を設けずに電磁波遮蔽透明体を作成した。耐候性試験
を1000時間行ったところ、550nmでの光線透過
率は70%、近赤外線領域での光線透過率は<40%
(900〜1200nm)であり近赤外カット性能の著
しい劣化が見られた。
【0023】
【発明の効果】本発明により、透明性に優れた、電磁波
遮蔽板透明体を提供することが可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例1の層構成図
【図2】 実施例2の層構成図
【図3】 比較例1の層構成図

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透明高分子フィルムの少なくとも片面に
    接着材層1、導電層を順次積層してなる積層フィルムの
    導電層をパターン化して形成したものを、接着材層2に
    より、透明高分子補強体に貼り合わせてなる電磁波遮蔽
    透明体において、近赤外線カット材と近赤外線カット材
    に対して色補正する関係にある色素を接着材層1および
    接着材層2の少なくとも1層に添加し、近赤外線カット
    材の劣化を防止するための紫外線カット層を少なくとも
    1層設けた事を特徴とする電磁波遮蔽透明体。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の電磁波遮蔽透明体におい
    て、更に水蒸気バリア層を少なくとも1層設けることを
    特徴とする電磁波遮蔽透明体。
  3. 【請求項3】 波長550nmでの光線透過率は50%
    以上である請求項1または2記載の電磁波遮蔽透明体。
  4. 【請求項4】 透明高分子補強体の厚みが1〜5mmで
    ある請求項1〜3記載の電磁波遮蔽透明体。
  5. 【請求項5】 積層フィルムあるいは透明高分子補強体
    の少なくても一方に反射防止層が設けられている請求項
    1〜4記載の電磁波遮蔽透明体。
  6. 【請求項6】 積層フィルムあるいは透明高分子補強体
    の少なくても一方にハードコート層が設けられている請
    求項1〜5記載の電磁波遮蔽透明体。
JP10225828A 1998-08-10 1998-08-10 電磁波遮蔽透明体 Pending JP2000059074A (ja)

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