JPH09133982A - ハロゲン化銀写真材料 - Google Patents

ハロゲン化銀写真材料

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JPH09133982A
JPH09133982A JP8258705A JP25870596A JPH09133982A JP H09133982 A JPH09133982 A JP H09133982A JP 8258705 A JP8258705 A JP 8258705A JP 25870596 A JP25870596 A JP 25870596A JP H09133982 A JPH09133982 A JP H09133982A
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silver halide
carbon atoms
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JP8258705A
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Richard Paul Garnsey
ポール ガーンセイ リチャード
Pamela Mccue Ferguson
マッキュー ファーグソン パメラ
Richard Lee Parton
リー パートン リチャード
Paul Timothy Hahm
ティモシー ハーン ポール
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Eastman Kodak Co
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 赤層の感熱性をマゼンタ及びイエローの記録
部の感熱性と調和させることで熱によるカラーバランス
の変化を防止する。 【解決手段】 赤感性ハロゲン化銀乳剤層を含むハロゲ
ン化銀写真材料であって、前記ハロゲン化銀は、レニウ
ム、ルテニウム又はオスミウムに4個以上のシアン化物
が配位した六配位錯体の存在下で調製され且つ、90モ
ル%以上の塩化銀を含み、さらに前記乳剤はチオスルホ
ネート及びスルフィネート又はセレニネート並びに下記
A種又は下記B種の色素を含有し、そして前記A種及び
前記B種の色素は下記構造式(I)及び(II)に基づく
ハロゲン化銀写真材料。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、感熱性が改良され
た赤増感ハロゲン化銀乳剤を有する写真材料に関する。
【0002】
【従来の技術】感光材料市場では生産性の高さが大きな
注目を集めている。感光紙を用いてカラープリントを作
るラボ業者は、処理量を増やすために短い処理時間を望
んでいる。迅速処理を可能にする方法の一つとして、乳
剤の塩化物含有量を増大させて現像を加速する方法があ
る。塩化物含有量が高いほど、現像速度も高くなるから
である。しかしながら、塩化物含有量が高いほど、高く
且つ一定した感光性を得ることが困難となることも知ら
れている。塩化銀を主成分とする乳剤は、臭化銀や塩臭
化銀による乳剤のような従来より用いられている乳剤よ
りも分光増感することが困難である。これは、塩化銀の
伝導帯が臭化銀のそれよりも高いからである(C.R. Ber
ry, Photo. Sci. & Eng. 19, 93, 1975)。
【0003】増感効率にまつわる問題は、多くのカラー
プリント感光材料の赤感性層において特に当てはまり、
そして赤増感剤の還元電位に関係がある。高塩化銀乳剤
についての色素の還元電位と増感効率との相関関係が、
W. Vanassche, J. Photo. Sci., 21, 180 (1973)及び
P.B. Gilman, Jr., Photo. Sci. & Eng. 18, 475 (197
4)に記載されている。塩化銀を主成分とする乳剤を含有
するカラー印画紙の赤感性層にまつわる別の共通の問題
は、望ましくない感温性(感熱性)である。露光時に印
画紙の温度が上昇すると赤感性層の赤感度が増大するの
で、ラボ業者はプリント条件の調整が困難となる。この
ため作業効率の低下を招くことになる。
【0004】以下、感熱性の一例を説明する。材料Cは
感熱性に対する性向はまったくなく、一方、材料A及び
Bは同等な性向を有するが、但しその方向は反対であ
る。カラー写真材料は典型的にはスペクトルの三領域
(赤、緑及び青)に別々の乳剤で応答し、EKTACOLOR ペ
ーパーのようなカラーポジ印画紙の例として、RA-4処理
法で処理した場合にシアン、マゼンタ及びイエローの色
素像を生成する。プリント環境における暖化や周囲条件
の変化等によってプリントされる日中の印画紙温度が変
動すると、プリントの濃度が変化し、得られる画像にば
らつきが発生する恐れがある。カラー製品の場合、三層
の感熱応答の不整合が、プリントに色変化をもたらす。
従って、プリントにおける色の一致性を保存するために
は感熱性の低いことが有用ではあろうが、カラー製品に
とってより重要なことは、三層すべてにおける感熱性の
変化が一致しており、より重要な領域のカラーバランス
の変化を回避することである。ハロゲン化銀乳剤の製造
に用いられているほとんどすべての材料は、何らかの条
件下で、得られた写真材料の感熱性に影響を及ぼす可能
性がある。それゆえ、特定の乳剤の感熱性を他の二層に
調和するよう適当なレベルに調整することができる能力
をもたせることが望ましい。
【0005】 22℃材料感度(log E) 40℃材料感度(log E) 感熱性 (Δlog E) 材料A 1.90 2.00 +0.10 材料B 2.00 1.90 −0.10 材料C 1.90 1.90 0.00
【0006】欧州特許出願公開第EP605,917A
2号に、高塩化物乳剤に使用した場合に感度を向上し且
つ感熱性を低下させる赤色素が記載されている。しかし
ながら、これらの赤増感剤の使用により、シアン層の感
熱性が低下しすぎてマゼンタやイエローの記録部の感熱
性と調和しなくなる。このため、熱的変化の際に望まし
くないカラーバランスの変化が生じる。それゆえ、マゼ
ンタ層及びイエロー層の感熱性と調和するようにシアン
層における感熱性を調整する手段を提供することが望ま
れる。本発明はこれを目的とするものである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従来技術は、感熱性を
低下させる赤色素の使用について教示している。しかし
ながら、これらの色素を使用し、赤層の感熱性をマゼン
タ及びイエローの記録部の感熱性と調和させることで熱
によるカラーバランスの変化を防止する方法に関しては
何ら教示はない。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の一態様による
と、赤感性ハロゲン化銀乳剤層を含むハロゲン化銀写真
材料であって、前記ハロゲン化銀は、レニウム、ルテニ
ウム又はオスミウムに4個以上のシアン化物が配位した
六配位錯体の存在下で調製され且つ、約90モル%以上
の塩化銀を含み、前記乳剤はチオスルホネート化合物、
スルフィネート又はセレニネート(seleninate)化合物及
び下記A種又は下記B種の色素を含有し、前記A種の色
素は、下記構造式(I)を有し且つ置換基W1 〜W8
J≧0.0(JはW1 〜W8 のハメットσp 値の合計値
である)になるように選ばれているか、或いはその代わ
りに前記A種の色素は、置換基W1 〜W8 がJ≧0.2
4になるように選ばれている場合には下記構造式(II)
を有することもでき、前記B種の色素は、下記構造式
(II)を有し且つ置換基W1 〜W8 がJ≦0.10にな
るように選ばれているか、或いはその代わりに前記B種
の色素は、置換基W1 〜W8 がJ≦−0.14になるよ
うに選ばれている場合には下記構造式(I)を有するこ
ともできる、そのようなハロゲン化銀写真材料が提供さ
れる。
【0009】
【化3】
【0010】上式中、R1 とR2 は各々独立にアルキル
基又は置換アルキル基を表し、Xは、色素の電荷バラン
スをとるために必要な場合の対イオンであり、Zは水素
原子若しくはハロゲン原子又はアルキル基若しくは置換
アルキル基であり、Z1 とZ2 は各々独立に炭素原子数
1〜8のアルキル基である。
【0011】本発明によると、高い赤感度を示すと同時
に比較的低い感熱性を示す高塩化銀層を含む写真材料が
提供される。マゼンタ層及びイエロー層の感熱性と調和
するようにシアン層の感熱性を調整することで、熱的変
動にも係わらずカラーバランスを維持する方法を開示す
る。本発明の実施態様の詳細な説明 ハロゲン化銀乳剤は米国特許第4,945,035号
(Keevertら)に記載されているように調製する
ことができ、本明細書ではその記載を援用する。本発明
におけるハロゲン化銀乳剤は、約90モル%以上、好ま
しくは約95モル%以上、最適には約98モル%以上の
塩化物を含有する「高塩化物」乳剤である。多少の臭化
銀が存在してもよく、具体的には、その可能性は、塩化
銀を臭化物源で処理してその感度を増大できることも企
図されるが、得られる乳剤中の臭化物のバルク濃度は典
型的には約2〜2.5モル%以下、好ましくは約0.6
〜1.2モル%の範囲(残部は塩化銀である)にある。
該乳剤のヨウ化物含有量は5モル%未満、好ましくは2
モル%未満とすべきである。
【0012】好適なレニウム、ルテニウム又はオスミウ
ムとシアン化物との六配位錯体は、下式で表すことがで
きる。 〔Q(CN)6-y y -n 上式中、Qはレニウム、ルテニウム又はオスミウムであ
り、Lは橋かけ配位子(bridging ligand) であり、yは
0、1又は2であり、そして−nは−2、−3又は−4
である。
【0013】橋かけ配位子は、ハロゲン化物のような一
原子一座配位子、例えばフッ化物、塩化物、臭化物若し
くはヨウ化物配位子、又は多元素配位子、例えばアジド
若しくはチオシアネート配位子であることが好ましい。
特に好ましい実施態様では、Qはルテニウムであり且つ
yは0である。
【0014】六配位錯体は、ほとんどの場合において正
味のイオン性電荷を示す。従って、錯体は通常一種又は
二種以上の対イオンを伴い、電荷的中性の化合物を形成
する。この対イオンはほとんど重要ではない。というの
は、ハロゲン化銀粒子を形成するために用いられるよう
な水性媒体中に導入された際に、この錯体と対イオンは
解離するからである。アニオン性の六配位錯体にはアン
モニウムやアルカリ金属の対イオンが特に適している。
これらのカチオンは、ハロゲン化銀析出過程に十分に適
合することが知られているからである。表1に、レニウ
ム、ルテニウム及びオスミウムとシアン化物との配位錯
体の例を列挙する。
【0015】
【表1】
【0016】この六配位錯体は、乳剤中、銀1モル当た
り錯体1×10-6モルの量で使用することが好ましい。
該錯体は、最高でその溶解度上限値(典型的には、銀1
モル当たり約5×10-4モル)まで粒子中に取り込ませ
ることができる。粒子中、錯体量がその溶解度上限値を
超えても許容されうるが、このような過剰分は通常は水
洗の際に乳剤から除去される。該錯体の好適な濃度は銀
1モル当たり10-5〜10-4モルである。
【0017】該乳剤は、チオスルホネート化合物及びス
ルフィネート又はセレニネート化合物をも含有する。チ
オスルホネート化合物は下式(IV): T1 −SO2 S−Y1 (IV) で示される化合物であることが好ましく、またスルフィ
ネート化合物は下式(Va): T2 −SO2 −Y2 (Va) で示される化合物であることが好ましく、さらにセレニ
ネート化合物は下式(Vb): T2 −SeO2 −Y2 (Vb) で示される化合物であることが好ましい。上式中、Y1
及びY2 は各々独立に金属イオン及び
【0018】
【化4】
【0019】(上式中、D1 、D2 、D3 及びD4 は各
々独立に水素及び炭素原子数1〜3のアルキル基から成
る群より選ばれる)から成る群より選ばれ、そしてT1
及びT 2 は各々独立に炭素原子数1〜22個の置換され
ていてもいなくてもよいアルキル、炭素原子数2〜22
個のアルケニル、炭素原子数2〜22個のアルキニル、
炭素原子数6〜20個の置換されていてもいなくてもよ
いアリール、1個又は2個の異種原子を有する置換され
ていてもいなくてもよい5〜15員複素環式基及び2価
の結合基から成る群より選ばれる。好適なアリール基の
例として、フェニル、トリル、ナフチル、シクロヘプタ
トリエニル、シクロオクタトリエニル及びシクロノナト
リエニルが挙げられる。好適な複素環式基の例として、
ピロリル、フラニル、テトラヒドロフラニル、チオフラ
ニル、ピリジノ、ピコリノ、ピペリジノ、モルフォリ
ノ、ピロリジノ、チオフェン、オキサゾール、チアゾー
ル、イミダゾール、セレナゾール、テルラゾール、トリ
アゾール、テトラゾール及びオキサジアゾールが挙げら
れる。好適な2価結合基の例として、−(CH(C
2m −〔mは1〜11〕、−(CH−CH=CH−
CH2 )−及び−(C(CH 3 )CH2 )−が挙げられ
る。T1 又はT2 が2価の結合基である場合には、式
(IV)、(Va)又は(Vb)の化合物はそれぞれ式
(IV)、(Va)又は(Vb)を反復単位とした高分
子を形成する。好ましい実施態様では、Y1 及びY2
各々独立にNa+ 、K+ 及び
【0020】
【化5】
【0021】から成る群より選ばれ、そしてT1 及びT
2 は各々独立に未置換フェニル或いは炭素原子数1〜1
0のアルキル、炭素原子数1〜10のアルコキシ、炭素
原子数1〜10のアシル、ヒドロキシル、フェニル、ト
リル、ナフチル、カルボキシ、クロロ、ブロモ、ニト
ロ、シアノ、アセトアミド、カルバモイル、ウレイド、
未置換アミノ及び一つ又は同じ若しくは異なる二つの各
々1〜3個の炭素原子を有するアルキルで置換されたア
ミノの中から独立に選ばれた置換基を一つ又は二つの位
置に有するフェニル基の中から選ばれる。より好ましい
実施態様では、Y1とY2 は各々独立にNa+ 又はK+
であり、そしてT1 とT2 は各々独立にトリル基であ
る。最も好ましい態様は、p−トルエンチオスルホン酸
又はp−トルエンスルフィン酸のNa+ 塩又はK+ 塩で
ある。
【0022】上述したように、該乳剤は構造式(I)で
示されるA種の色素又は構造式(II)で示されるB種の
色素を含む。これらの構造式において、W1 〜W8 は、
各々独立に、アルキル基、アシル基、アシルオキシ基、
アルコキシカルボニル基、カルボニル基、カルバモイル
基、スルファモイル基、カルボキシル基、シアノ基、ヒ
ドロキシ基、アミノ基、アシルアミノ基、アルコキシ
基、アルキルチオ基、アルキルスルホニル基、スルホン
酸基、アリール基若しくはアリールオキシ基(これらは
いずれも置換されていてもいなくてもよい)又は水素原
子若しくはハロゲン原子を表すが、さらにW1 〜W8
隣接基同士がそれらの炭素原子を介して結合することで
縮合環を形成してもよい。A種の色素は、構造式(I)
を有し且つ置換基W1 〜W8 がJ≧0.0になるように
選ばれているか、或いはその代わりにA種の色素は、置
換基W1 〜W8 がJ≧0.24になるように選ばれてい
る場合には構造式(II)を有することもでき、また、B
種の色素は、構造式(II)を有し且つ置換基W1 〜W8
がJ≦0.10になるように選ばれているか、或いはそ
の代わりにB種の色素は、置換基W1 〜W8 がJ≦−
0.14になるように選ばれている場合には構造式
(I)を有することもできる。ハメットσp 値について
Advanced Organic Chemistry 3rd Ed., J. March,
(John Wiley Sons, NY;1985)に記載されている。添字
「p」は、該σ値がパラ位の置換基について測定された
ものであることを意味することに注意されたい。
【0023】Zは水素原子若しくはハロゲン原子又はア
ルキル基若しくは置換アルキル基、例えば、炭素原子数
1〜8のアルキル基若しくは置換アルキル基である。Z
は比較的「平面的な」置換基、例えば水素、ハロゲン又
はメチル基(置換されていてもいなくてもよい)である
ことが好ましい。より好ましくは、Zは置換されていて
もいなくてもよいメチル基又は水素であることができ
る。Z1 とZ2 は各々独立に炭素原子数1〜8のアルキ
ル基(例、メチル、エチル、プロピル、ブチル、等)で
ある。
【0024】好ましくは、R1 とR2 の少なくとも一方
又は両方は炭素原子数1〜8のアルキル基であって、該
アルキル基はいずれも置換されていてもいなくてもよ
い。好ましい置換基の例として、酸基又は酸塩基(例、
スルホ基又はカルボキシ基)が挙げられる。このよう
に、R1 とR2 のいずれか又は両方が、例えば、2−ス
ルホブチル基、3−スルホプロピル基、等、又はスルホ
エチル基であることができる。本発明の好適な実施態様
では、該乳剤はA種の色素とB種の色素を含む。本発明
の材料に用いられるA種及びB種の色素の例を下記表2
に列挙するが、本発明はこれらの色素を使用することに
限定はされない。
【0025】
【表2】
【0026】該乳剤はさらに凝集防止剤を含有すること
が好ましい。好適な凝集防止剤は下記構造式で示される
化合物(III)である。
【0027】
【化6】
【0028】上式中、Dは二価の芳香族部分であり、W
9 〜W12は各々独立に置換されていてもいなくてもよい
ヒドロキシ基、アミノ基、アルキルアミノ基、アリール
アミノ基、シクロアルキルアミノ基、複素環式基、複素
環式アミノ基、アリールアルキルアミノ基、アルコキシ
基、アリールオキシ基、アルキルチオ基、複素環式チオ
基、メルカプト基、アルキルチオ基、アリールチオ基若
しくはアリール基又は水素原子若しくはハロゲン原子を
表し、G1 とG2 は各々独立にN又はCHを表し、Y1
とY2 は各々独立にN又はCHを表すが、但し、G1
1 の少なくとも一方はNであり且つG2 とY2 の少な
くとも一方はNである。
【0029】化合物(III)において、Dは二価の芳香族
部分であり、好ましくは下記から成る群より選ばれる。
【0030】
【化7】
【0031】上式中、Mは水溶性を高めるためのカチオ
ン、例えばアルカリ金属イオン(Na、K、等)若しく
はアンモニウムイオン、又は水素原子である。以下に、
式(III)の化合物の具体例をいくつか列挙する。同様
に、本発明はこれらの具体的な化合物を使用することに
限定はされない。
【0032】
【化8】
【0033】A種及びB種の色素並びに式(III)の化合
物は、当該技術分野で周知の技法により合成することが
でき、例えば、 Hamer, Cyanine Dyes and Related Com
pounds, 1964 (John Wiley & Sons, New York, NY 刊)
や James, The Theory of the Photographic Process 4
th edition, 1977 (Eastman Kodak Company, Rocheste
r, NY) に記載されている。本発明において有用な増感
色素の量は、ハロゲン化銀1モル当たり0.001〜4
ミリモル、好ましくは0.01〜4.0ミリモル、より
好ましくは0.02〜0.25ミリモルである。色素の
最適濃度は当該技術分野で周知の方法により決めること
ができる。典型的には、式(III)の化合物は、該色素濃
度の1/50〜50倍、より好ましくは1〜10倍で塗
布することができる。
【0034】本発明の写真材料は、下記米国特許(出
願)明細書に記載されているような平板状粒子乳剤を含
有することができる:米国特許第4,399,215号
(Wey)、同第4,434,226号(Kofro
n)、同第4,400,463号(Maskasky)
及び同第4,713,323号(Maskasky)並
びに米国特許出願第819,712号(1992年1月
13日出願)、同第820,168号(1992年1月
13日出願)、同第762,971号(1991年9月
20日出願)、同第763,013号(1992年1月
13日出願)及び係属中の同第763,030号(19
92年9月20日出願)。ハロゲン化銀の粒径は、写真
用組成物に有用であることが知られているいずれの分布
を有してもよく、また多分散型であっても単分散型であ
ってもよい。
【0035】本発明に用いられるハロゲン化銀粒子は、
Research Disclosure(Kenne
th Mason Publications Lt
d,Emsworth,英国)、1994年9月、第3
65番、第36544号(本明細書中、以降「Rese
arch Disclosure I」と称する)やJ
ames,The Theory of the Ph
otographicProcessに記載されている
ような当該技術分野で周知の方法によって調製すること
ができる。これらの方法には、アンモニア性乳剤調製
法、中性又は酸性乳剤調製法及びその他当該技術分野で
周知の方法が含まれる。一般に、これらの方法は、水溶
性銀塩と水溶性ハロゲン化物塩とを保護コロイドの存在
下で混合し、析出によるハロゲン化銀の形成時の温度、
pAg、pH値、等を適当な値に制御することによって
行われる。欧州特許第534,395号に記載されてい
るような高塩化物〔100〕平板状粒子乳剤を使用して
もよい。
【0036】本発明に用いられるハロゲン化銀は、金増
感剤(例、金及び硫黄)及びその他当該技術分野で周知
のもののような化合物で化学増感すると有利な場合があ
る。ハロゲン化銀の化学増感に有用な化合物及び技法に
ついては当該技術分野では周知であり、またResea
rch Disclosure I及びその中に引用さ
れた文献に記載されている。
【0037】本発明の写真材料は、典型的なように、ハ
ロゲン化銀を乳剤の形態で提供する。一般に、写真乳剤
は写真要素の層として乳剤を塗布するためのベヒクルを
含む。有用なベヒクルには、天然物、例えば、タンパク
質、タンパク質誘導体、セルロース誘導体(例、セルロ
ースエステル)、ゼラチン(例、牛骨ゼラチンや獣皮ゼ
ラチンのようなアルカリ処理ゼラチン又は豚皮ゼラチン
のような酸処理ゼラチン)、ゼラチン誘導体(例、アセ
チル化ゼラチン、フタル化ゼラチン、等)、及びその他
Research Disclosure Iに記載さ
れているものが含まれる。また、親水性透水性コロイド
もベヒクル又はベヒクル増量剤として有用である。これ
らには、合成高分子解こう剤、担体、及び/又はバイン
ダー、例えば、ポリ(ビニルアルコール)、ポリ(ビニ
ルラクタム)、アクリルアミドポリマー、ポリビニルア
セタール、アルキルアクリレートやスルホアルキルアク
リレートとメタクリレートとのポリマー、加水分解ポリ
ビニルアセテート、ポリアミド、ポリビニルピリジン、
メタクリルアミドコポリマー、等が含まれ、Resea
rch Disclosure Iに記載されている。
ベヒクルは、写真乳剤に有用ないずれの量においても乳
剤中に存在させることができる。さらに、乳剤は、写真
乳剤において有用であることが知られているいずれの添
加剤でも含むことができる。これらの添加剤として、化
学増感剤、例えば活性ゼラチン、硫黄、セレン、テル
ル、金、白金、パラジウム、イリジウム、オスミウム、
レニウム、リン又はこれらの組合せ、が挙げられる。一
般に、化学増感は、Research Disclos
ure(1975年6月、第13452号)及び米国特
許第3,772,031号明細書に記載されているよう
に、pAgレベル5〜10、pHレベル4〜8、及び温
度30〜80℃において実施される。
【0038】ハロゲン化銀の増感は、Research
Disclosure Iに記載されているように、
当該技術分野で周知の方法によって、A種の色素及び/
又はB種の色素を、必要により式(III)の化合物と一緒
に利用して実施することができる。これらの化合物は、
写真要素上に乳剤を塗布する前の任意の時点で(例、化
学増感中若しくは化学増感後)又は塗布すると同時に、
ハロゲン化銀粒子及び親水性コロイドの乳剤へ添加する
ことができる。得られた増感ハロゲン化銀乳剤は、塗布
工程直前に又は塗布工程に先立ち(例、2時間前に)、
カラー像形成カプラーの分散体と混合してもよい。実質
的にいずれの種類の乳剤でも使用可能である(例、カブ
リのない内部潜像形成乳剤の表面増感乳剤のようなネガ
型乳剤、表面をカブらせた乳剤のような直接ポジ乳剤、
又はその他、例えばResearch Disclos
ure Iに記載されているもの)。上記のA種及びB
種の増感色素だけを使用してもよいし、或いは別の増感
色素を併用して、例えば赤領域以外の光波長に感度を有
するハロゲン化銀を提供すること、又はハロゲン化銀を
超増感することも可能である。
【0039】乳剤中の他の添加剤として、カブリ防止
剤、安定剤、フィルター色素、光吸収性顔料、光反射性
顔料、ベヒクル硬膜剤(例、ゼラチン硬膜剤)、塗布助
剤、色素生成カプラー並びに現像抑制剤放出型カプラ
ー、時限式現像抑制剤放出型カプラー及び漂白促進剤の
ような現像調節剤を含めることができる。これらの添加
剤やその乳剤及びその他写真層への導入法については当
該技術分野では周知であり、またResearch D
isclosure Iやその中に引用されている文献
にも記載されている。乳剤は、スチルベン系蛍光増白剤
のような蛍光増白剤を含むこともできる。
【0040】上記のように増感したハロゲン化銀を含有
する乳剤層は、他の乳剤層、下塗層、フィルター色素
層、中間層又はオーバーコート層(これらのいずれにも
写真要素に含まれることが知られている各種添加剤を含
有させることができる)と同時に、又は逐次的に、塗布
することができる。これらには、カブリ防止剤、現像主
薬酸化体掃去剤、DIRカプラー、帯電防止剤、蛍光増
白剤、光吸収性顔料、光散乱性顔料、等が含まれる。写
真要素の層は、当該技術分野で周知の技法によって支持
体上に塗布することができる。これらの技法の一例とし
て、浸漬又はディップ塗布法、ローラー塗布法、リバー
スロール塗布法、エアナイフ塗布法、ドクタブレード塗
布法、ストレッチ−フロー塗布法、カーテン塗布法、が
挙げられる。写真要素の塗布層は、冷却固化若しくは乾
燥されること、又はその両方が可能である。乾燥工程
は、伝導法、対流法、輻射加熱法又はこれらの組合せの
ような周知の技法によって促進することができる。
【0041】本発明の写真材料は、白黒写真要素であっ
てもよいが、カラー写真要素であることが好ましい。一
般に、カラー写真要素は三層のハロゲン化銀乳剤層又は
三組の複数層(各組の複数層は、分光感度は同じである
が写真感度(スピード)が異なる複数の乳剤から構成さ
れる場合が多い)、すなわちイエロー色素生成発色カプ
ラーを組み合わせた青感性層と、マゼンタ色素生成発色
カプラーを組み合わせた緑感性層と、シアン色素生成発
色カプラーを組み合わせた赤感性層とを含有する。これ
らの色素生成カプラーは、典型的には、それをまず水不
混和性の高沸点有機溶剤中に溶解又は分散させ、次いで
得られた混合物を乳剤中に分散させることによって乳剤
中に提供される。好適な溶剤として、欧州特許出願第8
7119271.2号に記載されているものが挙げられ
る。色素生成カプラーは当該技術分野では周知であり、
例えばResearch Disclosure I
記載されている。
【0042】本発明の写真要素は、さらにResear
ch Disclosure(第34390号、199
2年11月)に記載されているような磁気記録層を含む
と有用となりうる。本発明の組成物を含む写真要素は、
例えば、Research Disclosure I
又はJamesのThe Theory of the
Photographic Process(4t
h,1977)に記載されているような、周知の処理組
成物のいずれかを使用した周知の写真処理法のいずれか
によって処理することができる。
【0043】
【実施例】写真評価例 :ゼラチン解こう剤とチオエーテル熟成剤を
含有する反応器を十分に攪拌しながら、そこへ硝酸銀溶
液と塩化ナトリウム溶液を等モル添加することにより高
塩化物ハロゲン化銀乳剤を析出させた。得られた乳剤は
縁長が0.38μmの立方体粒子を含有する。これらの
乳剤を、ドーパントの六シアン化ルテニウム錯体〔K 4
Ru(CN)6 〕が75mppm存在する場合と存在し
ない場合とで比較した。この乳剤の一部を以下のように
増感した。この乳剤について40℃においてpHを硝酸
で4.3に、またvAgをKClで129mVに調整し
た後、金及び硫黄により増感した。温度を65℃に上昇
させ、カブリ防止剤〔1−(3−アセトアミドフェニ
ル)−5−メルカプトテトラゾール、0.95×10-3モル/
モルAg)を添加し、次いで化合物(III-2 、22.3×10-5
モル/モルAg)を混合し、その後可溶性臭化物を1.1
モル%添加して、温度を40℃に低下させ、また乳剤の
pHをNaOH溶液で5.6に調整した。表3の色素は
3.64×10-5モル/モルAgで添加し、各種量を使用した。
表4では、複数種の色素を各種比率で混合して全色素塗
布量を3.64×10-5モル/モルAgとした。
【0044】シアンカプラー分散体は、シアン画像形成
カプラー((2−(α−(2,4−ジ−t−アミルフォ
キシ)−ブチラミド−4,6−ジクロロ−5−エチルフ
ェニル))(0.43g/m2 、39.3mg/f
2 )とゼラチン(0.85g/m2 、77.0g/f
2 )を含有した。このカプラー分散体は、塗布工程直
前に色素/ハロゲン化銀乳剤へ添加した。該要素は、ゼ
ラチンオーバーコート(1.08g/m2 )とゼラチン
アンダーコート(3.23g/m2 )をさらに含有し
た。これらの層を、全ゼラチン重量の1.7%のビス
(ビニルスルホニル)メチルエーテルで硬膜した。これ
らの材料は樹脂塗被紙支持体上に塗布した。
【0045】このシアン分散体には、1500mg/m
2 のp−トルエンチオスルホネート(TSS)と150
mg/m2 のp−トルエンスルフィネート(TS)を添
加した。写真感度を評価するため、カラーネガプリント
露光をシミュレートするように設計された光源で要素を
露光した。次いで、該要素をColenta(商品名)
処理機によりRA−4処理法で処理した。この処理法
は、発色現像工程(45秒、35℃)、漂白−定着工程
(45秒、35℃)、安定化又は水洗工程(90秒、3
5℃)及び乾燥工程(60秒、60℃)から成る方法で
ある。
【0046】発色現像液 スルホン化ポリスチレンのリチウム塩(0.25m
L)、トリエタノールアミン(11.0mL)、N,N
−ジエチルヒドロキシルアミン(85重量%)(6.0
mL)、亜硫酸カリウム(45重量%)(0.5m
L)、発色現像主薬(4−(N−エチル−N−2−メタ
ンスルホニルアミノエチル)−2−メチル−フェニレン
ジアミンセスキスルフェート一水和物(5.0g)、ス
チルベン化合物系汚染防止剤(2.3g)、硫酸リチウ
ム(2.7g)、塩化カリウム(2.3g)、臭化カリ
ウム(0.025g)、金属イオン封鎖剤(0.8m
L)、炭酸カリウム(25.0g)、全体を1Lとする
に必要な量の水、pHは10.12に調整。漂白促進液 亜硫酸アンモニウム(58g)、チオ硫酸ナトリウム
(8.7g)、エチレンジアミン四酢酸鉄アンモニウム
塩(40g)、酢酸(9.0mL)、全体を1Lとする
に必要な量の水、pHは6.2に調整。安定化剤 クエン酸ナトリウム(1g)、全体を1Lとするに必要
な量の水、pHは7.2に調整。
【0047】LIRFは、0.2秒と100秒の露光間
の差を計算することにより測定した低照度相反則不軌で
ある。CR単位は0.01logEである。感熱性は、
室温(22℃)で露光したコーティングと、40℃に加
熱した定盤上で露光したコーティング(露光前1.5分
間定盤上で平衡化)とを比較することにより測定した。
写真感度の差を感熱性測定値とした。(感熱性の大きさ
は露光時間依存性をも示す。本明細書で報告した測定値
は、DlogE曲線の濃度点1.0における1/10秒
露光によるものとした。)
【0048】六シアン化ルテニウム錯体〔K4 Ru(C
N)6 〕ドーパントが粒子内部の75/80%、75/
90%、80/92%の各種帯域に50、60、75m
ppmの各種濃度で存在する場合の乳剤と存在しない場
合の乳剤を比較した。一種類の色素の場合(表3)も、
色素を組み合わせた場合(表4)も、どちらも化合物
(III-2)のようなトリアジニルスチルベン系化合物と好
適に使用される。
【0049】
【表3】
【0050】
【表4】
【0051】
【表5】
【0052】以下、本発明の好ましい実施態様を項分け
記載する。 〔1〕赤感性ハロゲン化銀乳剤層を含むハロゲン化銀写
真材料であって、前記ハロゲン化銀は、レニウム、ルテ
ニウム又はオスミウムに4個以上のシアン化物が配位し
た六配位錯体の存在下で調製され且つ約90モル%以上
の塩化銀を含み、さらに前記乳剤はチオスルホネート及
びスルフィネート又はセレニネート並びに下記A種又は
下記B種の色素を含有し、そして前記A種及び前記B種
の色素は下記構造式(I)及び(II)に基づくハロゲン
化銀写真材料。
【0053】
【化9】
【0054】〔上式中、R1 とR2 は各々独立にアルキ
ル基又は置換アルキル基を表し、Xは、色素の電荷バラ
ンスをとるために必要な場合の対イオンであり、Zは水
素原子若しくはハロゲン原子又はアルキル基若しくは置
換アルキル基であり、Z1 とZ2 は各々独立に炭素原子
数1〜8のアルキル基であり、W1 〜W8 は各々独立に
水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アシル基、アシ
ルオキシ基、アルコキシカルボニル基、カルボニル基、
スルファモイル基、カルボキシル基、シアノ基、ヒドロ
キシ基、アミノ基、アシルアミノ基、アルコキシ基、ア
ルキルチオ基、アルキルスルホニル基、スルホン酸基、
アリール基又はアリールオキシ基を表すが、さらに隣接
基同士がそれらの炭素原子を介して結合することで縮合
環を形成してもよく、そして前記A種の色素は、構造式
(I)を有し且つ置換基W1 〜W8 がJ≧0.0(Jは
1 〜W8 のハメットσp 値の合計値である)になるよ
うに選ばれているか、或いはその代わりに前記A種の色
素は、置換基W1 〜W8 がJ≧0.24になるように選
ばれている場合には構造式(II)を有することもでき、
また前記B種の色素は、構造式(II)を有し且つ置換基
1 〜W8 がJ≦0.10になるように選ばれている
か、或いはその代わりに前記B種の色素は、置換基W 1
〜W8 がJ≦−0.14になるように選ばれている場合
には構造式(I)を有することもできる。〕
【0055】〔2〕前記六配位錯体が下式: 〔Q(CN)6-y y -n (上式中、Qはレニウム、ルテニウム又はオスミウムで
あり、Lは橋かけ配位子であり、yは0、1又は2であ
り、そして−nは−2、−3又は−4である)で示され
る錯体である、〔1〕項に記載の写真材料。 〔3〕Qがルテニウムであり且つyが0である、〔2〕
項に記載の写真材料。 〔4〕前記乳剤が、下式(IV): T1 −SO2 S−Y1 (IV) で示されるチオスルホネート及び下式(Va): T2 −SO2 −Y2 (Va) で示されるスルフィネート化合物又は下式(Vb): T2 −SeO2 −Y2 (Vb) で示されるセレニネート化合物を含有し、上式中、Y1
及びY2 が各々独立に金属イオン及び
【0056】
【化10】
【0057】(上式中、D1 、D2 、D3 及びD4 は各
々独立に水素及び炭素原子数1〜3のアルキル基から成
る群より選ばれる)から成る群より選ばれ、そしてT1
及びT 2 が各々独立に炭素原子数1〜22個の置換され
ていてもいなくてもよいアルキル、炭素原子数2〜22
個のアルケニル、炭素原子数2〜22個のアルキニル、
炭素原子数6〜20個の置換されていてもいなくてもよ
いアリール、1個又は2個の異種原子を有する置換され
ていてもいなくてもよい5〜15員複素環式基及び2価
の結合基から成る群より選ばれた、〔2〕項に記載の写
真材料。 〔5〕前記乳剤がチオスルホネート及びスルフィネート
を含有する、〔4〕項に記載のハロゲン化銀写真材料。 〔6〕前記乳剤がp−トルエンチオスルホネート及びp
−トルエンスルフィネートを含有する、〔5〕項に記載
のハロゲン化銀写真材料。 〔7〕Zが水素又は炭素原子数1〜8の置換されていて
もいなくてもよいアルキルであり、そしてW1 〜W8
各々独立に置換されていてもいなくてもよい炭素原子数
1〜8のアルキル基若しくはフェニル基又は水素であ
る、〔1〕項に記載のハロゲン化銀写真材料。 〔8〕W1 〜W8 が各々独立にメチル、水素又はフェニ
ルを表す、〔1〕項に記載のハロゲン化銀写真材料。
〔9〕W1 〜W8 が各々独立に水素又はメチルを表す、
〔1〕項に記載のハロゲン化銀写真材料。
【0058】〔10〕R1 とR2 の両方が炭素原子数1
〜8のアルキル基である、〔1〕項に記載のハロゲン化
銀写真材料。 〔11〕Zが水素又はメチル基を表す、〔1〕項に記載
のハロゲン化銀写真材料。 〔12〕Z1 とZ2 がメチル基である、〔1〕項に記載
のハロゲン化銀写真材料。 〔13〕Zが水素を表す、〔1〕項に記載のハロゲン化
銀写真材料。 〔14〕前記ハロゲン化銀乳剤がさらに下記構造式(II
I)の化合物を含む、〔1〕項に記載のハロゲン化銀写
真材料。
【0059】
【化11】
【0060】(上式中、Dは二価の芳香族部分であり、
9 〜W12は各々独立に置換されていてもいなくてもよ
いヒドロキシ基、アミノ基、アルキルアミノ基、アリー
ルアミノ基、シクロアルキルアミノ基、複素環式基、複
素環式アミノ基、アリールアルキルアミノ基、アルコキ
シ基、アリールオキシ基、アルキルチオ基、複素環式チ
オ基、メルカプト基、アルキルチオ基、アリールチオ基
若しくはアリール基又は水素原子若しくはハロゲン原子
を表し、G1 とG2 は各々独立にN又はCHを表し、Y
1 とY2 は各々独立にN又はCHを表すが、但し、G1
とY1 の少なくとも一方はNであり且つG2 とY2 の少
なくとも一方はNである。)
【0061】〔15〕W9 〜W12が各々独立に置換され
ていてもいなくてもよいアリールオキシ又はアリールア
ミノを表す、〔14〕項に記載のハロゲン化銀写真材
料。 〔16〕前記乳剤がA種の色素とB種の色素とを含有す
る、〔1〕項に記載のハロゲン化銀写真材料。 〔17〕ハロゲン化銀がレニウム、ルテニウム又はオス
ミウムに4個以上のシアン化物が配位した六配位錯体の
存在下で調製され且つ約90モル%以上の塩化銀を含む
赤感性ハロゲン化銀乳剤層を含み、さらに該乳剤がチオ
スルホネート及びスルフィネート又はセレニネート並び
に下記式(Ia)の色素と下記式(IIa)の色素とを
組み合わせて有するハロゲン化銀写真材料。
【0062】
【化12】
【0063】(上式中、R1 とR2 は各々独立にアルキ
ル基又は置換アルキル基を表し、V2 〜V7 は各々独立
にH又は炭素原子数1〜8のアルキル基であり、Zは水
素又はメチルであり、そしてAは、電荷バランスをとる
ために必要な場合の対イオンである。) 〔18〕前記六配位錯体が下式: 〔Q(CN)6-y y -n (上式中、Qはレニウム、ルテニウム又はオスミウムで
あり、Lは橋かけ配位子であり、yは0、1又は2であ
り、そして−nは−2、−3又は−4である)で示され
る錯体である、〔17〕項に記載の写真材料。 〔19〕Qがルテニウムであり且つyが0である、〔1
8〕項に記載の写真材料。 〔20〕前記乳剤が、下式(IV): T1 −SO2 S−Y1 (IV) で示されるチオスルホネート及び下式(Va): T2 −SO2 −Y2 (Va) で示されるスルフィネート化合物又は下式(Vb): T2 −SeO2 −Y2 (Vb) で示されるセレニネート化合物を含有し、上式中、Y1
及びY2 が各々独立に金属イオン及び
【0064】
【化13】
【0065】(上式中、D1 、D2 、D3 及びD4 は各
々独立に水素及び炭素原子数1〜3のアルキル基から成
る群より選ばれる)から成る群より選ばれ、そしてT1
及びT 2 が各々独立に炭素原子数1〜22個の置換され
ていてもいなくてもよいアルキル、炭素原子数2〜22
個のアルケニル、炭素原子数2〜22個のアルキニル、
炭素原子数6〜20個の置換されていてもいなくてもよ
いアリール、1個又は2個の異種原子を有する置換され
ていてもいなくてもよい5〜15員複素環式基及び2価
の結合基から成る群より選ばれた、〔17〕項に記載の
写真材料。 〔21〕前記乳剤がチオスルホネート及びスルフィネー
トを含有する、〔20〕項に記載のハロゲン化銀写真材
料。 〔22〕前記乳剤がp−トルエンチオスルホネート及び
p−トルエンスルフィネートを含有する、〔21〕項に
記載のハロゲン化銀写真材料。 〔23〕前記乳剤がさらに下記構造式(III)の化合物を
含む、〔17〕項に記載のハロゲン化銀写真材料。
【0066】
【化14】
【0067】〔上式中、Dは下式:
【0068】
【化15】
【0069】(上式中、R3 とR4 は各々独立に酸若し
くは酸塩基又は酸若しくは酸塩置換アルキル基である)
で示される二価の芳香族部分であり、W9 〜W12は各々
独立に置換されていてもいなくてもよいアミノ基、アル
キルアミノ基、アリールアミノ基、シクロアルキルアミ
ノ基、複素環式アミノ基、アリールアルキルアミノ基、
アルコキシ基、アリールオキシ基、アルキルチオ基、複
素環式チオ基、メルカプト基、アルキルチオ基、アリー
ルチオ基若しくはアリール基又は水素原子若しくはハロ
ゲン原子を表し、G1 とG2 は各々独立にN又はCHを
表し、Y1 とY2 は各々独立にN又はCHを表すが、但
し、G1 とY1 の少なくとも一方はNであり且つG2
2 の少なくとも一方はNである。) 〔24〕ハロゲン化銀の約95モル%以上が実質的に塩
化銀である、〔17〕項に記載のハロゲン化銀写真材
料。 〔25〕複素環式メルカプト化合物系カブリ防止剤をさ
らに含む、〔17〕項に記載のハロゲン化銀写真材料。
【0070】本発明をその好ましい実施態様を特に参照
しながら詳述してきたが、本発明の精神及び範囲内の置
換や設計変更が可能であることを理解されたい。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G03C 7/00 520 G03C 7/00 520 7/392 7/392 A (72)発明者 リチャード リー パートン アメリカ合衆国,ニューヨーク 14580, ウェブスター,コベントリー ドライブ 823 (72)発明者 ポール ティモシー ハーン アメリカ合衆国,ニューヨーク 14468, ヒルトン,シャーウッド ドライブ 159

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 赤感性ハロゲン化銀乳剤層を含むハロゲ
    ン化銀写真材料であって、前記ハロゲン化銀は、レニウ
    ム、ルテニウム又はオスミウムに4個以上のシアン化物
    が配位した六配位錯体の存在下で調製され且つ、90モ
    ル%以上の塩化銀を含み、さらに前記乳剤はチオスルホ
    ネート及びスルフィネート又はセレニネート並びに下記
    A種又は下記B種の色素を含有し、そして前記A種及び
    前記B種の色素は下記構造式(I)及び(II)に基づく
    ハロゲン化銀写真材料。 【化1】 〔上式中、 R1 とR2 は各々独立にアルキル基又は置換アルキル基
    を表し、 Xは、色素の電荷バランスをとるために必要な場合の対
    イオンであり、 Zは水素原子若しくはハロゲン原子又はアルキル基若し
    くは置換アルキル基であり、 Z1 とZ2 は各々独立に炭素原子数1〜8のアルキル基
    であり、 W1 〜W8 は各々独立に水素原子、ハロゲン原子、アル
    キル基、アシル基、アシルオキシ基、アルコキシカルボ
    ニル基、カルボニル基、スルファモイル基、カルボキシ
    ル基、シアノ基、ヒドロキシ基、アミノ基、アシルアミ
    ノ基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アルキルスルホ
    ニル基、スルホン酸基、アリール基又はアリールオキシ
    基を表すが、さらに隣接基同士がそれらの炭素原子を介
    して結合することで縮合環を形成してもよく、そして前
    記A種の色素は、構造式(I)を有し且つ置換基W1
    8 がJ≧0.0(JはW1 〜W8 のハメットσp 値の
    合計値である)になるように選ばれているか、或いはそ
    の代わりに前記A種の色素は、置換基W1 〜W8 がJ≧
    0.24になるように選ばれている場合には構造式(I
    I)を有することもでき、また前記B種の色素は、構造
    式(II)を有し且つ置換基W1 〜W8 がJ≦0.10に
    なるように選ばれているか、或いはその代わりに前記B
    種の色素は、置換基W 1 〜W8 がJ≦−0.14になる
    ように選ばれている場合には構造式(I)を有すること
    もできる。〕
  2. 【請求項2】 前記六配位錯体が下式: 〔Q(CN)6-y y -n (上式中、 Qはレニウム、ルテニウム又はオスミウムであり、 Lは橋かけ配位子であり、 yは0、1又は2であり、そして−nは−2、−3又は
    −4である)で示される錯体である、請求項1に記載の
    写真材料。
  3. 【請求項3】 前記乳剤が、下式(IV): T1 −SO2 S−Y1 (IV) で示されるチオスルホネート及び下式(Va): T2 −SO2 −Y2 (Va) で示されるスルフィネート化合物又は下式(Vb): T2 −SeO2 −Y2 (Vb) で示されるセレニネート化合物を含有し、上式中、Y1
    及びY2 が各々独立に金属イオン及び 【化2】 (上式中、D1 、D2 、D3 及びD4 は各々独立に水素
    及び炭素原子数1〜3のアルキル基から成る群より選ば
    れる)から成る群より選ばれ、そしてT1 及びT 2 が各
    々独立に炭素原子数1〜22個の置換されていてもいな
    くてもよいアルキル、炭素原子数2〜22個のアルケニ
    ル、炭素原子数2〜22個のアルキニル、炭素原子数6
    〜20個の置換されていてもいなくてもよいアリール、
    1個又は2個の異種原子を有する置換されていてもいな
    くてもよい5〜15員複素環式基及び2価の結合基から
    成る群より選ばれた、請求項2に記載の写真材料。
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