JPH09133804A - ホログラムカラーフィルター及びその作製方法 - Google Patents
ホログラムカラーフィルター及びその作製方法Info
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- JPH09133804A JPH09133804A JP29081995A JP29081995A JPH09133804A JP H09133804 A JPH09133804 A JP H09133804A JP 29081995 A JP29081995 A JP 29081995A JP 29081995 A JP29081995 A JP 29081995A JP H09133804 A JPH09133804 A JP H09133804A
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Abstract
R、G、B3色のカラーバランスを補正したホログラム
カラーフィルター。 【構成】 要素集光性ホログラム5′のアレーからな
り、その各要素集光性ホログラム5′が、ホログラム記
録面の法線に対して所定の角度θをなして入射する白色
光をホログラム記録面に略沿う方向に波長分散させて分
光するホログラムカラーフィルターにおいて、要素集光
性ホログラム5′は、複数枚のホログラム51、52が
重畳あるいは多重記録されてなるものであり、所定の角
度θをなして入射する白色光3に対して、各ホログラム
による波長分散の空間的な波長分布は相互に略一致して
おり、かつ、回折効率のピーク波長が相互に異なってい
る。
Description
フィルター及びその作製方法に係わり、特に、回折効率
の波長依存性をより少なくして、R、G、B3色のカラ
ーバランスを補正した液晶表示装置用のホログラムカラ
ーフィルター及びその作製方法に関するものである。
ーとして、従来の波長吸収型のものと比較して、バック
ライトの各波長成分を無駄なく吸収なく各液晶セルへ入
射でき、バックライトの利用効率を大幅に向上させるも
のとして、本出願人は、特願平5−12170号等にお
いて、ホログラムカラーフィルターを提案した。その構
成には2つのタイプがあり、第1のタイプは、偏心した
フレネルゾーンプレート状の微小ホログラムアレーから
なるものである。第2のタイプは、平行で一様な干渉縞
からなるホログラム又は回折格子とそれに重畳したマイ
クロレンズアレーとからなるものである。以下、簡単に
これらのホログラムカラーフィルターについて説明す
る。
のホログラムカラーフィルターを用いた液晶表示装置に
ついて説明する。同図において、規則的に液晶セル6′
(画素)に区切られた液晶表示素子6のバックライト3
入射側にこのホログラムカラーフィルターを構成するホ
ログラムアレー5が離間して配置される。液晶表示素子
6背面には、各液晶セル6′の間に設けられたブラック
・マトリックス4が配置される。以上の他、図示しない
偏光板が液晶表示素子6の両側に配置される。なお、ブ
ラック・マトリックス4の間には、従来のカラー液晶表
示装置と同様に、R、G、Bの分色画素に対応した色の
光を通過する吸収型のカラーフィルターを付加的に配置
するようにしてもよい。
画素の繰り返し周期、すなわち、液晶表示素子6の紙面
内の方向に隣接する3つの液晶セル6′の組各々に対応
して、その繰り返しピッチと同じピッチでアレー状に配
置された微小ホログラム5′からなり、微小ホログラム
5′は液晶表示素子6の紙面内の方向に隣接する3つの
液晶セル6′各組に整列して各々1個ずつ配置されてお
り、各微小ホログラム5′は、ホログラムアレー5の法
線に対して角度θをなして入射するバックライト3の中
の緑色の成分の光を、その微小ホログラム5′に対応す
る3つの分色画素R、G、Bの中心の液晶セルG上に集
光するようにフレネルゾーンプレート状に形成されてい
るものである。そして、微小ホログラム5′は、回折効
率の波長依存性がないかもしくは少ない、レリーフ型、
位相型、振幅型等の透過型ホログラムからなる。ここ
で、回折効率の波長依存性がないかもしくは少ないと
は、リップマンホログラムのように、特定の波長だけを
回折し、他の波長はほとんど回折しないタイプのもので
はなく、1つの回折格子で何れの波長も回折するものを
意味し、この回折効率の波長依存性が少ない回折格子
は、波長に応じて異なる回折角で回折する。
レー5の液晶表示素子6と反対側の面からその法線に対
して角度θをなして入射する白色のバックライト3を入
射させると、波長に依存して微小ホログラム5′による
回折角は異なり、各波長に対する集光位置はホログラム
アレー5面に略平行な方向に分散される。その中の、赤
の波長成分は赤を表示する液晶セルRの位置に、緑の成
分は緑を表示する液晶セルGの位置に、青の成分は青を
表示する液晶セルBの位置にそれぞれ回折集光するよう
に、ホログラムアレー5を構成配置することにより、そ
れぞれの色成分はブラック・マトリックス4でほとんど
減衰されずに各液晶セル6′を通過し、対応する位置の
液晶セル6′の状態に応じた色表示を行うことができ
る。
フィルターとして用いることにより、従来のカラーフィ
ルター用バックライトの各波長成分を無駄なく吸収なく
各液晶セル6′へ入射させることができるため、その利
用効率を大幅に向上させることができる。
のホログラムカラーフィルターを用いた液晶表示装置に
ついて説明する。同図において、第2のタイプのホログ
ラムカラーフィルター10は、ホログラム7と集光性マ
イクロレンズアレー8とからなり、マイクロレンズアレ
ー8を構成するマイクロレンズ8′は、R、G、Bの分
色画素の繰り返し周期、すなわち、液晶表示素子6の紙
面内の方向に隣接する3つの液晶セル6′の組各々に対
応して、その繰り返しピッチと同じピッチでアレー状に
配置されている。また、ホログラム7は、回折格子の作
用をする平行で一様な干渉縞からなり、回折効率の波長
依存性がないかもしくは少ない、レリーフ型、位相型、
振幅型等の透過型ホログラムからなる。液晶表示素子6
背面には、各液晶セル6′の間に設けられたブラック・
マトリックス4が配置される。以上の他、図示しない偏
光板が液晶表示素子6の両側に配置される。なお、ブラ
ック・マトリックス4の間には、従来のカラー液晶表示
装置と同様に、R、G、Bの分色画素に対応した色の光
を通過する吸収型のカラーフィルターを付加的に配置す
るようにしてもよい。
の液晶表示素子6と反対側の面からその法線に対して角
度θをなしてバックライト3を入射させると、波長に依
存して異なる角度で回折され、ホログラム7の射出側に
分散される。ホログラム7の入射側又は出射側に配置さ
れたマイクロレンズ8′により、この分散された光は、
その焦点面に波長毎に分離されて集光する。その中の、
赤の波長成分は赤を表示する液晶セルRの位置に、緑の
成分は緑を表示する液晶セルGの位置に、青の成分は青
を表示する液晶セルBの位置にそれぞれ回折集光するよ
うに、カラーフィルター10を構成配置することによ
り、それぞれの色成分はブラック・マトリックス4でほ
とんど減衰されずに各液晶セル6′を通過し、対応する
位置の液晶セル6′の状態に応じた色表示を行うことが
できる。
して、集光性でなく一様な干渉縞からなる回折効率の波
長依存性が少ない透過型ホログラムを用いることができ
るため、ホログラム7をマイクロレンズアレー8の各マ
イクロレンズ8′と位置合わせする必要がない点、及
び、マイクロレンズアレー8のピッチが各液晶セル6′
各々に対応して1個のマイクロレンズを配置する従来の
場合の3倍になり、作りやすくかつ整列しやすい点に特
長がある。
提案に係る上記のホログラムカラーフィルターにおいて
は、波長分散のために回折効率の波長依存性がないかも
しくは少ないホログラムを用いるが、実際には、回折理
論自身からまたホログラムに厚さがあるため、波長に応
じてその回折効率が異なってしまう。特に、R、G、B
の3色によるカラー液晶表示のためのホログラムカラー
フィルターにおいては、山形の形状をなす回折効率のピ
ークを真ん中の波長Gの領域に位置させてバランスをと
るようにするのが望ましく、Rの波長領域及びBの波長
領域の回折効率は、Gの波長領域に比較して低下してし
まう。そのため、R、G、Bの3色における強度の不揃
いが生じ、カラー表示を行う際にカラーバランス不良と
して現れてしまう。
ーフィルターの問題点に鑑みてなされたものであり、そ
の目的は、回折効率の波長依存性をより少なくして、
R、G、B3色のカラーバランスを補正したホログラム
カラーフィルター及びその作製方法を提供することであ
る。
明のホログラムカラーフィルターは、要素集光性ホログ
ラムのアレーからなり、その各要素集光性ホログラム
が、ホログラム記録面の法線に対して所定の角度をなし
て入射する白色光をホログラム記録面に略沿う方向に波
長分散させて分光するホログラムカラーフィルターにお
いて、前記要素集光性ホログラムは、複数枚のホログラ
ムが重畳あるいは多重記録されてなるものであり、前記
の所定の角度をなして入射する白色光に対して、各ホロ
グラムによる波長分散の空間的な波長分布は相互に略一
致しており、かつ、回折効率のピーク波長が相互に異な
っていることを特徴とするものである。
ログラムそれぞれの回折効率のピーク波長での集光距離
が相互に略同じであることが望ましい。
ルターは、平行で一様な干渉縞からなるホログラムとそ
の入射側あるいは射出側に配置された要素集光性レンズ
のアレーとからなり、その平行で一様な干渉縞からなる
ホログラムと要素集光性レンズの複合体各々が、ホログ
ラム記録面の法線に対して所定の角度をなして入射する
白色光をホログラム記録面に略沿う方向に波長分散させ
て分光するホログラムカラーフィルターにおいて、前記
の平行で一様な干渉縞からなるホログラムは、複数枚の
ホログラムが重畳あるいは多重記録されてなるものであ
り、前記の所定の角度をなして入射する白色光に対し
て、各ホログラムによる波長分散の空間的な波長分布は
相互に略一致しており、かつ、回折効率のピーク波長が
相互に異なっていることを特徴とするものである。
あるいは多重記録されたホログラムによる波長分散の空
間的な波長分布が中心波長の主光線間の角度で1°以上
ずれていることが望ましい。
ーは、画素間にブラック・マトリックスを配置したカラ
ー液晶表示装置に用いることが好適である。
作製方法としては、ピーク波長の1つと同じ波長の光を
用いて、再生時の白色光と同じ入射角で入射する参照光
と、その波長の光が再生時に集光する点に向かって集光
して行く物体光、あるいは、その波長の光が再生時に回
折される方向に向かって行く物体光とを同時にホログラ
ム感光材料に入射させて第1のホログラムを記録し、時
間的に同時あるいは順次、ピーク波長の別の1つと同じ
波長の光を用いて、同様に第2のホログラムを記録し、
同様の記録を複数回行うことを特徴とする方法である。
を、同一計算機ホログラムに再生時の白色光と同じ入射
角で入射させた再生照明光の計算機ホログラムによる回
折光として発生させ、各ピーク波長における参照光を再
生照明光の計算機ホログラムの直進透過光として発生さ
せることができる。なお、その場合、作製された複数枚
のホログラムが重畳あるいは多重記録されてなるアレー
を計算機ホログラムの代わりに用い、同様にして物体光
と参照光を発生させることにより、同様の記録を複数回
行うようにすることもできる。
別の作製方法としては、所定波長の光を用いて、再生時
の白色光の入射角と異なる第1の角度で入射する参照光
と、その波長の光が再生時に集光する点に向かって集光
して行く物体光とを同時にホログラム感光材料に入射さ
せて第1のホログラムを記録し、時間的に同時あるいは
順次、前記の所定波長の光を用いて、再生時の白色光の
入射角と異なり、前記第1の角度と異なる第2の角度で
入射する参照光と、その波長の光が再生時に集光する点
に向かって集光して行く物体光とを同時にホログラム感
光材料に入射させて第2のホログラムを記録し、同様の
記録を複数回行うことを特徴とする方法である。
さらに別の作製方法としては、第1の波長の光を用い
て、再生時の白色光の入射角と異なる第1の角度で入射
する参照光と、その波長の光が再生時に集光する点に向
かって集光して行く物体光とを同時にホログラム感光材
料に入射させて第1のホログラムを記録し、時間的に同
時あるいは順次、前記第1の波長と異なる第2の波長の
光を用いて、再生時の白色光の入射角と異なり、前記第
1の角度と異なる第2の角度で入射する参照光と、その
波長の光が再生時に集光する点に向かって集光して行く
物体光とを同時にホログラム感光材料に入射させて第2
のホログラムを記録し、同様の記録を複数回行うことを
特徴とする方法である。
ルターを構成する要素集光性ホログラム、あるいは、平
行で一様な干渉縞からなるホログラムを、複数枚のホロ
グラムが重畳あるいは多重記録されてなるもので構成
し、所定の角度をなして入射する白色光に対して、各ホ
ログラムによる波長分散の空間的な波長分布は相互に略
一致しており、かつ、回折効率のピーク波長が相互に異
なっているようにしているので、全ホログラムの合成の
回折効率分布は、単一のもので構成する場合よりも、例
えば広くなだらかにできるので、カラーバランスを良好
にとることができる。また、ブラック・マトリックスの
開口部パターンの形状、光源の分光スペクトル分布等に
よって崩れたカラーバランスを任意に制御することもで
き、簡単な構成でカラーバランスを補正して最適な色再
現を行うことができる。
フィルターの原理とその作製方法の実施例について説明
する。図1を参照にして本発明によるホログラムカラー
フィルターの原理を説明すると、この図で考えているホ
ログラムカラーフィルターは、図11の微小ホログラム
アレーからなるホログラムカラーフィルターに対応する
もので、図12の平行で一様な干渉縞からなるホログラ
ム又は回折格子とそれに重畳したマイクロレンズアレー
からなるホログラムカラーフィルターにも本発明は同様
に適用できることは以下の説明から明らかになろう。
カラーフィルターにおいて、ホログラムアレー5を構成
する微小ホログラム5′は、図11の場合のように単一
の集光性ホログラムからなるのではなく、2枚の集光性
ホログラム51、52を重畳あるいは1つの感光材料中
に多重記録してなるもので、図1(a)の場合及び以下
の説明は、図示の分かりやすさと説明のしやすさから、
2枚の集光性ホログラム51、52を重畳して描いた場
合であるが、2枚の集光性ホログラム51、52を1つ
の感光材料中に多重記録した場合でも、以下の説明は同
様である。
5′が単一の集光性ホログラムからなっている場合に、
微小ホログラム5′に入射角θで入射する白色のバック
ライト3は、図1(b)に示すような空間的な波長分布
で、微小ホログラム5′に略平行な方向に分散集光され
る。そして、その波長に依存した回折効率分布は、図1
(b)に破線で示すように山形の形状をなし、回折効率
のピーク波長は、例えば545nmである。このよう
に、回折効率分布は、回折理論自身からまたホログラム
に厚さがあるため、実際には、図1(b)に示すよう
に、波長に応じてその回折効率が異なってしまい、G色
領域に回折効率のピーク波長が位置するようにすると、
R色領域及びB色領域の回折効率がG色領域に比較して
低下してしまう。そのため、R、G、Bの3色における
強度の不揃いが生じ、カラー表示を行う際にカラーバラ
ンス不良として現れてしまう。
フィルターにおいては、微小ホログラム5′に同じ入射
角θで入射する白色のバックライト3に対し、一方の集
光性ホログラム51の回折効率のピーク波長は例えば4
90nmになるように設定されており、他方の集光性ホ
ログラム52の回折効率のピーク波長は例えば600n
mになるように設定されている(図1(b)の実線の2
つの山形)。しかも、それらピーク波長の集光位置は、
微小ホログラム5′が単一の集光性ホログラムからなっ
ている場合の対応する波長の光が集光する位置に、少な
くとも微小ホログラム5′の面に沿う方向において、略
一致するように設定されている。なお、実際には、微小
ホログラム5′が単一の集光性ホログラムからなってい
る場合には、微小ホログラム5′からの集光距離(焦点
距離)は波長に応じて若干異なるが(波長が長いと焦点
距離は短く、波長が短いと焦点距離は長くなる。)、ホ
ログラム51、52それぞれの回折効率のピーク波長で
のそれぞれの焦点距離は相互に略同じになるように設定
することが望ましい。
ている各ホログラム51、52による波長分散の空間的
な波長分布は相互に略一致しており、回折効率のピーク
波長が相互に異なっている。このような2枚のホログラ
ム51、52が重畳あるいは多重記録されてなる微小ホ
ログラム5′に同じ入射角θで白色のバックライト3を
入射させると、回折分散光の空間的な波長分布と回折効
率分布は、図1(b)に一点鎖線で示すようになり、そ
の分布の頂上部の広さは、図1(b)に破線で示す分布
の頂上部の広さより広くなる。したがって、R色領域及
びB色領域の回折効率はG色領域に比較して余り低下せ
ず、R、G、Bの3色における強度が略同じになり、カ
ラー表示を行う際にカラーバランスが補正されることに
なる。なお、重畳あるいは多重記録するホログラムの枚
数(回折効率のピーク波長の数と一致する枚数)として
は、2枚に限らず、3枚以上であってもよく、その場合
も、各ホログラムによる波長分散の空間的な波長分布を
相互に略一致するようにし、かつ、回折効率のピーク波
長が相互に異なるようにして、全体としての回折効率の
波長依存性をより少なくすることができる。
重畳あるいは多重記録されてなる微小ホログラム5′を
作製するには、3つの方法がある。簡単のために多重記
録の場合を例にあげて説明すると、分かりやすい方の方
法としては、ホログラム感光材料の膨張収縮がないもの
として、図2(a)に示すように、再生時の微小ホログ
ラム5′の位置に配置したホログラム感光材料20に、
まず、一方のピーク波長(上記の例では、例えば490
nm)と同じ波長で再生時のバックライト3と同じ入射
角θで入射する参照光R1 と、その波長の光が再生時に
集光する点C1に向かって集光して行く物体光O1 とを
同時に入射させて第1のホログラム51を記録し、次い
で、図2(b)に示すように、他方のピーク波長(上記
の例では、例えば600nm)と同じ波長で再生時のバ
ックライト3と同じ入射角θで入射する参照光R2 と、
その波長の光が再生時に集光する点C2 に向かって集光
して行く物体光O2 とを同時に入射させて第2のホログ
ラム52を記録すればよい。3枚以上のホログラムを記
録する場合も同様である。
ログラム5′と同様に、図1(b)に示したような空間
的な波長分布(ピーク波長が例えば545nm付近にあ
る。)で白色バックライトを分散集光される単一の計算
機ホログラム(CGH:Computer Gener
ated Hologram)21を作製する。これ
は、上記のような分散集光機能のホログラム干渉縞を計
算機によって計算し、例えば電子線レジストを塗布した
ガラス基板上へ電子ビームによってその干渉縞を描画
し、現像して、レリーフ型のCGH21として作製され
る。そして、図3に示すように、このようにして作製さ
れたCGH21のレリーフ面上にホログラム感光材料2
0を密着させるか若干ギャップをおいて重ね合わせ、C
GH21側から図1のバックライト3に相当する角度θ
で、回折効率のピーク波長(上記の例では、例えば49
0nmと600nm)と同じ複数の波長を含む再生照明
光22を入射させると、この再生照明光22中の一方の
波長(上記の例では、例えば490nm)の光は、CG
H21で回折されて点C1 に向かって集光して行く物体
光O1 となり、この再生照明光22中の他方の波長(上
記の例では、例えば600nm)の光は、CGH21で
回折されて点C2 に向かって集光して行く物体光O2 と
なる。また、再生照明光22の一部はCGH21を直進
透過して直進透過光23となり、ホログラム感光材料2
0中で、物体光O1 は直進透過光23の一方の波長の成
分と干渉し、物体光O2 は他方の波長成分と干渉して、
それぞれ第1のホログラム51、第2のホログラム52
を多重記録することになる。回折効率のピーク波長が3
つ以上の場合も同様である。また、上記では、再生照明
光22として回折効率のピーク波長と同じ複数の波長を
同時に含む光を用いたが、各波長単独で順に照明して各
ホログラムを順次同じホログラム感光材料20に多重記
録するか、あるいは別のホログラム感光材料20に別々
に記録して重畳化してもよい。
グラムをそのままホログラムカラーフィルター5として
用いてもよいが、この複製ホログラムを原版として用
い、この原版を図3のCGH21の代わりに配置して同
様に複製することによってホログラムカラーフィルター
5とすることが望ましい。このように、CGH21から
同様な複製を2度以上繰り返してホログラムカラーフィ
ルター5を得る場合は、最後の複製以外の複製の段階で
は、ホログラム感光材料20として体積位相型のホログ
ラム感光材料を用いることが、次の複製を効率的に行わ
せる上で望ましい。
は多重記録されてなる微小ホログラム5′を作製するも
う一つの方法としては、両ピーク波長(上記の例では、
490nmと600nm)間の何れかの1つの波長(例
えば、545nm)の光を共通に用いて2つのホログラ
ム51、52を多重記録する方法である。この方法は、
図4に示すように、再生時のバックライト3の入射角θ
に対して所定の角度δ1 大きな入射角で、再生時の微小
ホログラム5′の位置に配置したホログラム感光材料2
0に参照光R1 (一点鎖線)を入射させ、同時に入射さ
せる物体光としては、その波長(例えば、545nm)
の光が再生時に集光する点Cに向かって集光して行く物
体光O(破線)を用いてホログラム51を記録し、次い
で、再生時のバックライト3の入射角θに対して所定の
角度δ2 小さな入射角でホログラム感光材料20に参照
光R2 (二点鎖線)を入射させ、同時に入射させる物体
光としては、上記と同様にその波長(例えば、545n
m)の光が再生時に集光する点Cに向かって集光して行
く物体光O(破線)を用いてホログラム52を記録する
方法である。
つの波長の光を共通に用いて2つのホログラムを多重記
録する場合、参照光R1 で記録されたホログラム51に
入射角θで白色バックライト3を入射させると、ホログ
ラム51の最も回折効率が高くなる波長は記録時の波長
よりより短波長側にずれ、そのずれた波長の集光位置は
図4の点Cより左側にずれるようになる。すなわち、こ
のホログラム51は図2(a)で記録したホログラム5
1と同様なものになる。他方、参照光R2 で記録された
ホログラム52に入射角θで白色バックライト3を入射
させると、ホログラム52の最も回折効率が高くなる波
長は記録時の波長よりより長波長側にずれ、そのずれた
波長の集光位置は図4の点Cより右側にずれるようにな
る。すなわち、このホログラム52は図2(b)で記録
したホログラム52と同様なものになる。このことは、
記録されるホログラム干渉縞として厚さの薄いブラッグ
格子を考えれば簡単に説明できる。なお、図2と図4の
方法で記録されるホログラム51、52の空間的な波長
分布が同じになるには、再生時の両ピーク波長の主光線
の間のなす角をφとする(図1)場合に、記録時の参照
光の入射角のずれの和(δ1 +δ2 )をφに略等しく設
定する必要がある。また、記録時の波長が両ピーク波長
の中間の波長である場合には、δ1 =δ2 =φ/2に設
定できる。なお、この方法による場合も、異なる3つ以
上の回折効率のピーク波長に対して3枚以上のホログラ
ムを同様の原理で記録することができる。
ホログラム51、52記録時の物体光は同じ光束O(破
線)としたが、ホログラム51の最も回折効率が高くな
る波長はより短波長側にずれ、そのずれた波長の集光位
置は図4の点Cより左側にずれると共に、ホログラム5
1(ホログラム感光材料20)よりより離れた点に集光
することになる。これとは逆に、ホログラム52の最も
回折効率が高くなる波長はより長波長側にずれ、そのず
れた波長の集光位置は図4の点Cより右側にずれると共
に、ホログラム52(ホログラム感光材料20)により
近い点に集光することになる。したがって、ホログラム
51、52それぞれの回折効率のピーク波長でのそれぞ
れの焦点距離を相互に略同じするには、ホログラム51
記録時の物体光O1 としては、点Cよりホログラム感光
材料20により近い点C1'に集光する光束を、逆に、ホ
ログラム52記録時の物体光O2 としては、ホログラム
感光材料20に対し点Cよりより離れた点C2'に集光す
る光束をそれぞれ用いればよい。
録するには、それぞれのホログラムを記録するのに同じ
波長の光を用いるため、同時に多重露光により作製する
ことはできない。その理由は、参照光R1 とR2 と、物
体光O1 とO2 と、あるいは、参照光R1 と物体光O2
と、参照光R2 と物体光O1 とが相互に干渉して不要の
干渉縞を発生記録してしまうためである。そのため、複
数のホログラムは順に露光して多重記録される。この不
要の干渉縞の発生を防止して同時に多重露光するために
は、一方の光と他方の光が干渉しないようにすればよ
い。そのためには、一方のホログラム51を記録する光
をP偏光とし、他方のホログラム52を記録する光をS
偏光とすれば、両者は干渉しないので、上記のような不
要干渉縞は発生しない。この代わりに、一方のホログラ
ム51を記録する光の光源(レーザー)と他方のホログ
ラム52を記録する光の光源(レーザー)を別のものと
すればよい。光源が異なれば、波長が同じでも可干渉性
がないので、上記のような不要干渉縞は発生しない。
あるいは多重記録されてなる微小ホログラム5′を作製
するさらにもう一つの方法としては、図4に類似の配置
で、両ピーク波長(上記の例では、490nmと600
nm)間の何れかの異なる2つの波長λ1 、λ2 の光を
用いて2つのホログラム51、52を多重記録する方法
である。この方法は、図4の方法で、まず、波長λ1 の
光を用いて回折効率のピークが短波長側にあるホログラ
ム51(λ1 )と長波長側にあるホログラム52
(λ1 )を作製し、これとは別に、異なる波長λ2 の光
を用いて同様に回折効率のピークが短波長側にあるホロ
グラム51(λ2 )と長波長側にあるホログラム52
(λ2 )を作製すると考える。これらの4枚のホログラ
ム51(λ1 )、ホログラム52(λ1 )、ホログラム
51(λ2 )、ホログラム52(λ2 )による波長分散
の空間的な波長分布は相互に略一致している。そして、
その後、ホログラム51(λ1 )とホログラム52(λ
2 )を組み合わせるか、ホログラム51(λ2 )とホロ
グラム52(λ1 )を組み合わせるたと考えると、第1
の方法(図2、図3)あるいは第2の方法(図4)によ
る場合と同様に、回折効率のピーク波長が相互に異な
り、波長分散の空間的な波長分布は相互に略一致してい
る複数のホログラムを重畳あるいは多重記録したものが
得られる。具体的には、図5に示すように、再生時のバ
ックライト3の入射角θに対して所定の角度δ1大きな
入射角の波長λ1 の参照光Rλ1 (一点鎖線)と、波長
λ1 の点C1'に向かって集光して行く物体光Oλ1 を用
いてホログラム51(λ1 )を記録し、それと同時にあ
るいはそれに次いで、再生時のバックライト3の入射角
θに対して所定の角度δ2 小さな入射角の波長λ2 の参
照光Rλ2 (一点鎖線)と、波長λ2 の点C2'に向かっ
て集光して行く物体光Oλ2 を用いてホログラム52
(λ2)を記録するようにすればよい。なお、この際の
角度δ1 、δ2 の大きさ、点C1'、C2'の位置は、波長
λ1 、λ2 に応じて第2の方法と同様の考え方から決め
られる。
1つの感光材料中に多重記録する集光性ホログラム5
1、52の波長分散の空間的な波長分布は相互に一致し
ているのものとしていたが、特に、2枚のホログラムを
別々の感光材料中に記録して重畳化する場合、両者の波
長分散の空間的な波長分布が同じであると、両者の回折
効率のピーク波長が異なっていても、回折効率を表す曲
線が重なる波長領域(図1(b)の実線参照)におい
て、バックライト3中の1枚目のホログラム51で回折
された光が全て2枚目のホログラム52を透過するので
はなく、一部分2枚目のホログラム52で再度回折さ
れ、バックライト3が直進する方向へ向いてしまう問題
が生じる。この現象は、1枚目のホログラム51のホロ
グラムで回折された波面は、2枚目のホログラム52を
記録するときの物体波面と同じになり、その1枚目で回
折された波面は2枚目で記録時の参照波面方向に回折さ
れるとして簡単に理解できる。この現象を防止するに
は、2枚のホログラム51、52の波長分散の空間的な
波長分布が相互に若干ずれたものになるように、それら
の記録時の諸パラメータを考慮すればよい。すなわち、
図6に模式的に示すように、入射角θで入射する白色の
バックライト3が集光性ホログラム51のみによって分
散分光されたスペクトル(空間的な波長分布)を61、
集光性ホログラム52のみによって分散分光されたスペ
クトルを62とするとき、両スペクトル61、62の位
置が同じになるのではなく相互に若干ずれた特性になる
ように、ホログラム51、52を作製する。具体的なず
れ量としては、分光された中心波長(図の場合は、54
5nm)の主光線間の角度Δで表したとき、Δが1°以
上になるように設定すれば十分である。この程度のスペ
クトル位置のずれなら色再現性には何ら問題がない。別
の言い方をすれば、上記ずれ量の上限は、色再現性を損
なわない範囲で決められる。
法で重畳あるいは多重記録されてなる微小ホログラム
5′を作製するには、例えば次に示すような層構成のホ
ログラム感光材料20を用いることができる。
ム記録感材中に干渉縞を多重記録する場合、複数のホロ
グラム51、52は、ピッチの異なる干渉縞として、例
えば図7(a)に示すような層構成のホログラム感光材
料20を用いて記録する。この場合は、干渉縞を1層中
に重畳記録するため、屈折率変調Δnの分配条件を最適
化する必要がある。米国デュポン社からオムニデックス
の商標で上市されている、モノマーの移動により記録す
るタイプのフォトポリマーホログラム記録感材では、多
重記録する場合にはモノマーの相対的な移動距離を低減
することができ、単色記録時よりもΔnの和を向上する
ことも可能である。
するホログラム記録感材を透明なスペーサー層を介して
積層し、干渉縞を分割形成する場合、例えば図7(b)
に示すような層構成のホログラム感光材料20を用い
る。米国デュポン社からオムニデックスの商標で上市さ
れている、モノマーの移動により記録するタイプのフォ
トポリマーホログラム記録感材では、スペーサー層が存
在しないので、ホログラム記録感材間でモノマー移動も
起こるため、干渉縞を正確に記録できない場合がある。
そこで、図7(b)に示すように、各々の波長のレーザ
光に優先的に感度を有するホログラム記録感材をスペー
サー層を介在させ積層しておけば、各々の感材に所望の
干渉縞を分離記録できるという点で有利である。
ーフィルター5の1つの具体例を示すもので、従来の単
一ホログラムからなる微小ホログラム5′(図11)の
波長に依存した回折効率(図の丸印の曲線。ピークは5
20nmにある。)、本発明に基づいた1つのホログラ
ム51の回折効率(図の三角印の曲線。ピークは490
nmにある。)、他のホログラム52の回折効率(図の
四角印の曲線。ピークは600nmにある。)、及び、
両ホログラム51、52を多重化したものの合成の回折
効率(図のバツ印の曲線)を示してある。なお、従来の
単一ホログラムは、厚さ6μmで平均屈折率n=1.5
2のフォトポリマーに屈折率変調Δn=0.035で記
録した位相分布型のものであり、ホログラム51、52
は厚さ12μmで平均屈折率n=1.52のフォトポリ
マーに屈折率変調Δn=0.020でそれぞれ記録した
位相分布型のものである。
ので、図10に比較例として、厚さ6μmで平均屈折率
n=1.52のフォトポリマーに、波長514nmの単
色を用いて屈折率変調Δn=0.035で単一ホログラ
ムからなる微小ホログラム5′(図11)を記録した場
合の波長に依存した回折効率を示し、図9に本発明に基
づいて、同じフォトポリマーに波長457nmと647
nmを用いてホログラム51とホログラム52を記録し
た場合(Δnの分配は、457nmに0.015、64
7nmに0.02)の各ホログラムの回折効率と、両ホ
ログラム51、52を多重化したものの合成の回折効率
を示してある。
ムカラーフィルターによると、回折効率分布が単一ホロ
グラムからなる従来のものに比較してより広くなだらか
で、R、G、Bの3色における強度が略同じにでき、カ
ラー表示を行う際のカラーバランスを補正することがで
きることが分かる。また、ピーク波長の数(ホログラム
枚数)、ピーク波長の組み合わせ、それぞれのホログラ
ムの回折効率分布曲線の形を変えることにより、カラー
バランスを任意に制御できることも分かる。したがっ
て、ブラック・マトリックスの開口部パターンの形状、
光源の分光スペクトル分布等によって崩れたカラーバラ
ンスを補正することができる。
ーの原理と実施例を説明してきたが、本発明はこれらに
限定されず種々の変形が可能である。また、本発明のホ
ログラムカラーフィルターを用いた液晶表示装置をその
まま直視型の液晶表示装置として、あるいは、投影表示
装置用の空間変調素子として利用して液晶投影表示装置
として利用することもできる。
のホログラムカラーフィルターによると、ホログラムカ
ラーフィルターを構成する要素集光性ホログラム、ある
いは、平行で一様な干渉縞からなるホログラムを、複数
枚のホログラムが重畳あるいは多重記録されてなるもの
で構成し、所定の角度をなして入射する白色光に対し
て、各ホログラムによる波長分散の空間的な波長分布は
相互に略一致しており、かつ、回折効率のピーク波長が
相互に異なっているようにしているので、全ホログラム
の合成の回折効率分布は、単一のもので構成する場合よ
りも、例えば広くなだらかにできるので、カラーバラン
スを良好にとることができる。また、ブラック・マトリ
ックスの開口部パターンの形状、光源の分光スペクトル
分布等によって崩れたカラーバランスを任意に制御する
こともでき、簡単な構成でカラーバランスを補正して最
適な色再現を行うことができる。
理を説明するための図である。
1の作製方法を説明するための図である。
である。
2の作製方法を説明するための図である。
3の作製方法を説明するための図である。
ことを防止する配置を説明するための図である。
の層構成を例示する図である。
分布を示す図である。
布を示す図である。
折効率分布を示す図である。
ルターを用いた液晶表示装置の断面図である。
ルターを用いた液晶表示装置の断面図である。
Claims (10)
- 【請求項1】 要素集光性ホログラムのアレーからな
り、その各要素集光性ホログラムが、ホログラム記録面
の法線に対して所定の角度をなして入射する白色光をホ
ログラム記録面に略沿う方向に波長分散させて分光する
ホログラムカラーフィルターにおいて、 前記要素集光性ホログラムは、複数枚のホログラムが重
畳あるいは多重記録されてなるものであり、前記の所定
の角度をなして入射する白色光に対して、各ホログラム
による波長分散の空間的な波長分布は相互に略一致して
おり、かつ、回折効率のピーク波長が相互に異なってい
ることを特徴とするホログラムカラーフィルター。 - 【請求項2】 前記の重畳あるいは多重記録されたホロ
グラムそれぞれの回折効率のピーク波長での集光距離が
相互に略同じであることを特徴とする請求項1記載のホ
ログラムカラーフィルター。 - 【請求項3】 平行で一様な干渉縞からなるホログラム
とその入射側あるいは射出側に配置された要素集光性レ
ンズのアレーとからなり、その平行で一様な干渉縞から
なるホログラムと要素集光性レンズの複合体各々が、ホ
ログラム記録面の法線に対して所定の角度をなして入射
する白色光をホログラム記録面に略沿う方向に波長分散
させて分光するホログラムカラーフィルターにおいて、 前記の平行で一様な干渉縞からなるホログラムは、複数
枚のホログラムが重畳あるいは多重記録されてなるもの
であり、前記の所定の角度をなして入射する白色光に対
して、各ホログラムによる波長分散の空間的な波長分布
は相互に略一致しており、かつ、回折効率のピーク波長
が相互に異なっていることを特徴とするホログラムカラ
ーフィルター。 - 【請求項4】 前記の重畳あるいは多重記録されたホロ
グラムによる波長分散の空間的な波長分布が中心波長の
主光線間の角度で1°以上ずれていることを特徴とする
請求項1から3の何れか1項記載のホログラムカラーフ
ィルター。 - 【請求項5】 画素間にブラック・マトリックスを配置
したカラー液晶表示装置に用いることを特徴とする請求
項1から4の何れか1項記載のホログラムカラーフィル
ター。 - 【請求項6】 要素集光性ホログラムのアレーからな
り、その各要素集光性ホログラムが、ホログラム記録面
の法線に対して所定の角度をなして入射する白色光をホ
ログラム記録面に略沿う方向に波長分散させて分光する
ホログラムカラーフィルターであって、前記要素集光性
ホログラムは、複数枚のホログラムが重畳あるいは多重
記録されてなるものであり、前記の所定の角度をなして
入射する白色光に対して、各ホログラムによる波長分散
の空間的な波長分布は相互に略一致しており、かつ、回
折効率のピーク波長が相互に異なっているホログラムカ
ラーフィルターの作製方法において、 前記ピーク波長の1つと同じ波長の光を用いて、再生時
の白色光と同じ入射角で入射する参照光と、その波長の
光が再生時に集光する点に向かって集光して行く物体光
とを同時にホログラム感光材料に入射させて第1のホロ
グラムを記録し、時間的に同時あるいは順次、前記ピー
ク波長の別の1つと同じ波長の光を用いて、同様に第2
のホログラムを記録し、同様の記録を複数回行うことを
特徴とするホログラムカラーフィルターの作製方法。 - 【請求項7】 前記の各ピーク波長における物体光を、
同一計算機ホログラムに再生時の白色光と同じ入射角で
入射させた再生照明光の前記計算機ホログラムによる回
折光として発生させ、前記の各ピーク波長における参照
光を前記再生照明光の前記計算機ホログラムの直進透過
光として発生させることを特徴とする請求項6記載のホ
ログラムカラーフィルターの作製方法。 - 【請求項8】 作製された複数枚のホログラムが重畳あ
るいは多重記録されてなるアレーを計算機ホログラムの
代わりに用い、同様にして物体光と参照光を発生させる
ことにより、同様の記録を複数回行うことを特徴とする
請求項7記載のホログラムカラーフィルターの作製方
法。 - 【請求項9】 要素集光性ホログラムのアレーからな
り、その各要素集光性ホログラムが、ホログラム記録面
の法線に対して所定の角度をなして入射する白色光をホ
ログラム記録面に略沿う方向に波長分散させて分光する
ホログラムカラーフィルターであって、前記要素集光性
ホログラムは、複数枚のホログラムが重畳あるいは多重
記録されてなるものであり、前記の所定の角度をなして
入射する白色光に対して、各ホログラムによる波長分散
の空間的な波長分布は相互に略一致しており、かつ、回
折効率のピーク波長が相互に異なっているホログラムカ
ラーフィルターの作製方法において、 所定波長の光を用いて、再生時の白色光の入射角と異な
る第1の角度で入射する参照光と、その波長の光が再生
時に集光する点に向かって集光して行く物体光とを同時
にホログラム感光材料に入射させて第1のホログラムを
記録し、時間的に同時あるいは順次、前記の所定波長の
光を用いて、再生時の白色光の入射角と異なり、前記第
1の角度と異なる第2の角度で入射する参照光と、その
波長の光が再生時に集光する点に向かって集光して行く
物体光とを同時にホログラム感光材料に入射させて第2
のホログラムを記録し、同様の記録を複数回行うことを
特徴とするホログラムカラーフィルターの作製方法。 - 【請求項10】 要素集光性ホログラムのアレーからな
り、その各要素集光性ホログラムが、ホログラム記録面
の法線に対して所定の角度をなして入射する白色光をホ
ログラム記録面に略沿う方向に波長分散させて分光する
ホログラムカラーフィルターであって、前記要素集光性
ホログラムは、複数枚のホログラムが重畳あるいは多重
記録されてなるものであり、前記の所定の角度をなして
入射する白色光に対して、各ホログラムによる波長分散
の空間的な波長分布は相互に略一致しており、かつ、回
折効率のピーク波長が相互に異なっているホログラムカ
ラーフィルターの作製方法において、 第1の波長の光を用いて、再生時の白色光の入射角と異
なる第1の角度で入射する参照光と、その波長の光が再
生時に集光する点に向かって集光して行く物体光とを同
時にホログラム感光材料に入射させて第1のホログラム
を記録し、時間的に同時あるいは順次、前記第1の波長
と異なる第2の波長の光を用いて、再生時の白色光の入
射角と異なり、前記第1の角度と異なる第2の角度で入
射する参照光と、その波長の光が再生時に集光する点に
向かって集光して行く物体光とを同時にホログラム感光
材料に入射させて第2のホログラムを記録し、同様の記
録を複数回行うことを特徴とするホログラムカラーフィ
ルターの作製方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP29081995A JP3931208B2 (ja) | 1995-11-09 | 1995-11-09 | ホログラムカラーフィルター及びその作製方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP29081995A JP3931208B2 (ja) | 1995-11-09 | 1995-11-09 | ホログラムカラーフィルター及びその作製方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09133804A true JPH09133804A (ja) | 1997-05-20 |
JP3931208B2 JP3931208B2 (ja) | 2007-06-13 |
Family
ID=17760899
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP29081995A Expired - Lifetime JP3931208B2 (ja) | 1995-11-09 | 1995-11-09 | ホログラムカラーフィルター及びその作製方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3931208B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH11352588A (ja) * | 1998-06-08 | 1999-12-24 | Seiko Epson Corp | 照明装置およびそれを用いた投写型表示装置 |
JP2003195475A (ja) * | 2001-12-27 | 2003-07-09 | Advanced Lcd Technologies Development Center Co Ltd | ホログラムマスク作製用の露光方法及び装置、並びにホログラムマスクを用いた記録方法 |
-
1995
- 1995-11-09 JP JP29081995A patent/JP3931208B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH11352588A (ja) * | 1998-06-08 | 1999-12-24 | Seiko Epson Corp | 照明装置およびそれを用いた投写型表示装置 |
JP2003195475A (ja) * | 2001-12-27 | 2003-07-09 | Advanced Lcd Technologies Development Center Co Ltd | ホログラムマスク作製用の露光方法及び装置、並びにホログラムマスクを用いた記録方法 |
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