JPH09281442A - ホログラム光学素子の欠陥修正方法と欠陥が修正されたホログラム光学素子 - Google Patents

ホログラム光学素子の欠陥修正方法と欠陥が修正されたホログラム光学素子

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JPH09281442A
JPH09281442A JP8094127A JP9412796A JPH09281442A JP H09281442 A JPH09281442 A JP H09281442A JP 8094127 A JP8094127 A JP 8094127A JP 9412796 A JP9412796 A JP 9412796A JP H09281442 A JPH09281442 A JP H09281442A
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JP
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hologram
defect
optical element
diffraction grating
spectral
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JP8094127A
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Takeshi Hotta
豪 堀田
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Original Assignee
Dai Nippon Printing Co Ltd
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  • Diffracting Gratings Or Hologram Optical Elements (AREA)
  • Liquid Crystal (AREA)
  • Holo Graphy (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ホログラム露光時等に発生する欠陥を修正し
て所望の特性に近い特性を有するホログラム光学素子を
得る。 【解決手段】 透明な欠陥部を有するホログラムカラー
フィルター等のホログラム、あるいは、それを複製する
ための計算機ホログラムにおいて、欠陥部31に回折格
子32又は分光プリズムを貼り付けて、欠陥部31が本
来果たすべき回折作用あるいは分光作用を後から貼り付
けた回折格子32又は分光プリズムによって少なくとも
近似的に行わせる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ホログラム光学素
子の欠陥修正方法と欠陥が修正されたホログラム光学素
子に関し、特に、ホログラム露光時等に発生する欠陥を
修正して所望の特性に近い特性を有するホログラム光学
素子を得る方法と得られたホログラム光学素子に関す
る。
【0002】
【従来の技術】近年、多くの種類のホログラム光学素子
が実用化されつつある。回折格子、ホログラムレンズ、
ホログラムレンズアレー、ホログラム光偏光素子等の通
常のホログラム光学素子以外に、本出願人は、液晶表示
装置用ホログラムカラーフィルターを特願平5−121
70号等において提案した。その構成は、偏心したフレ
ネルゾーンプレート状の微小ホログラムアレーからなる
ものである。また、上記出願において、この微小ホログ
ラムアレーと同様の作用をはたす別の液晶表示装置用ホ
ログラムカラーフィルターとして、平行で一様な干渉縞
からなるホログラム又は回折格子とその入射側あるいは
射出側に配置された集光性レンズアレーとからなるもの
も提案している。以下、簡単にこのホログラムカラーフ
ィルターについて説明する。
【0003】図4の断面図を参照にして、微小ホログラ
ムアレーからなるホログラムカラーフィルターを用いた
液晶表示装置について説明する。同図において、規則的
に液晶セル6′(画素)に区切られた液晶表示素子6の
バックライト3入射側にこのホログラムカラーフィルタ
ーを構成するホログラムアレー5が離間して配置され
る。液晶表示素子6背面には、各液晶セル6′の間に設
けられたブラック・マトリックス4が配置される。以上
の他、図示しない偏光板が液晶表示素子6の両側に配置
される。なお、ブラック・マトリックス4の間には、従
来のカラー液晶表示装置と同様に、R、G、Bの分色画
素に対応した色の光を通過する吸収型のカラーフィルタ
ーを配置するようにしてもよい。
【0004】ホログラムアレー5は、R、G、Bの分色
画素の繰り返し周期、すなわち、液晶表示素子6の紙面
内の方向に隣接する3つの液晶セル6′の組各々に対応
して、その繰り返しピッチと同じピッチでアレー状に配
置された微小ホログラム5′からなり、微小ホログラム
5′は液晶表示素子6の紙面内の方向に隣接する3つの
液晶セル6′各組に整列して各々1個ずつ配置されてお
り、各微小ホログラム5′は、ホログラムアレー5の法
線に対して角度θをなして入射するバックライト3の中
の緑色の成分の光を、その微小ホログラム5′に対応す
る3つの分色画素R、G、Bの中心の液晶セルG上に集
光するようにフレネルゾーンプレート状に形成されてい
るものである。そして、微小ホログラム5′は、回折効
率の波長依存性がないかもしくは少ない、レリーフ型、
位相型、振幅型等の透過型ホログラムからなる。ここ
で、回折効率の波長依存性がないかもしくは少ないと
は、リップマンホログラムのように、特定の波長だけを
回折し、他の波長は回折しないタイプのものではなく、
1つの回折格子で何れの波長も回折するものを意味し、
この回折効率の波長依存性が少ない回折格子は、波長に
応じて異なる回折角で回折する。
【0005】このような構成であるので、ホログラムア
レー5の液晶表示素子6と反対側の面からその法線に対
して角度θをなして入射する白色のバックライト3を入
射させると、波長に依存して微小ホログラム5′による
回折角は異なり、各波長に対する集光位置はホログラム
アレー5面に平行な方向に分散される。その中の、赤の
波長成分は赤を表示する液晶セルRの位置に、緑の成分
は緑を表示する液晶セルGの位置に、青の成分は青を表
示する液晶セルBの位置にそれぞれ回折集光するよう
に、ホログラムアレー5を構成配置することにより、そ
れぞれの色成分はブラック・マトリックス4でほとんど
減衰されずに各液晶セル6′を通過し、対応する位置の
液晶セル6′の状態に応じた色表示を行うことができ
る。
【0006】このように、ホログラムアレー5をカラー
フィルターとして用いることにより、従来のカラーフィ
ルター用バックライトの各波長成分を無駄なく吸収なく
各液晶セル6′へ入射させることができるため、その利
用効率を大幅に向上させることができる。
【0007】次に、図5の断面図を参照にして、平行で
一様な干渉縞からなるホログラム又は回折格子とその入
射側あるいは射出側に配置された集光性レンズアレーと
からホログラムカラーフィルターを用いた液晶表示装置
について説明する。同図において、第2のタイプのホロ
グラムカラーフィルター10は、ホログラム7と集光性
マイクロレンズアレー8とからなり、マイクロレンズア
レー8を構成するマイクロレンズ8′は、R、G、Bの
分色画素の繰り返し周期、すなわち、液晶表示素子6の
紙面内の方向に隣接する3つの液晶セル6′の組各々に
対応して、その繰り返しピッチと同じピッチでアレー状
に配置されている。また、ホログラム7は、回折格子の
作用をする平行で一様な干渉縞からなり、回折効率の波
長依存性がないかもしくは少ない、レリーフ型、位相
型、振幅型等の透過型ホログラムからなる。液晶表示素
子6背面には、各液晶セル6′の間に設けられたブラッ
ク・マトリックス4が配置される。以上の他、図示しな
い偏光板が液晶表示素子6の両側に配置される。なお、
ブラック・マトリックス4の間には、従来のカラー液晶
表示装置と同様に、R、G、Bの分色画素に対応した色
の光を通過する吸収型のカラーフィルターを付加的に配
置するようにしてもよい。
【0008】このような構成であるので、ホログラム7
の液晶表示素子6と反対側の面からその法線に対して角
度θをなしてバックライト3を入射させると、波長に依
存して異なる角度で回折され、ホログラム7の射出側に
分散される。ホログラム7の入射側又は出射側に配置さ
れたマイクロレンズ8′により、この分散された光は、
その焦点面に波長毎に分離されて集光する。その中の、
赤の波長成分は赤を表示する液晶セルRの位置に、緑の
成分は緑を表示する液晶セルGの位置に、青の成分は青
を表示する液晶セルBの位置にそれぞれ回折集光するよ
うに、カラーフィルター10を構成配置することによ
り、それぞれの色成分はブラック・マトリックス4でほ
とんど減衰されずに各液晶セル6′を通過し、対応する
位置の液晶セル6′の状態に応じた色表示を行うことが
できる。
【0009】このような配置において、ホログラム7と
して、集光性でなく一様な干渉縞からなる回折効率の波
長依存性が少ない透過型ホログラムを用いることができ
るため、ホログラム7をマイクロレンズアレー8の各マ
イクロレンズ8′と位置合わせする必要がない点、及
び、マイクロレンズアレー8のピッチが各液晶セル6′
各々に対応して1個のマイクロレンズを配置する従来の
場合の3倍になり、作りやすくかつ整列しやすい点に特
長がある。
【0010】なお、図5の変形として、マイクロレンズ
アレー8及び液晶表示素子6の配置を図5の通りとし、
回折格子の作用をする平行で一様な干渉縞からなるホロ
グラム7をマイクロレンズアレー8から分離してバック
ライト3中にその進行方向に対して垂直になるように配
置しても、同様にバックライトの各波長成分を無駄なく
吸収なく各液晶セル6′へ入射させることができ、その
利用効率を大幅に向上させたカラーフィルターを実現す
ることができる。
【0011】上記のような、ホログラムアレーからなる
カラーフィルターの製造は、例えば計算機ホログラムか
らなる微小ホログラムレンズアレーから出た多点収束光
とゼロ次透過光との二光束干渉による複製方法(特願平
5−14572号)によっている。その複製方法を図6
の断面図を参照にして簡単に説明すると、微小ホログラ
ム5′のホログラム干渉縞を計算機によって計算し、例
えば電子線レジストを塗布したガラス基板上へ電子ビー
ムによってその干渉縞を描画し、現像して、レリーフ型
の計算機ホログラム(CGH:Computer Ge
neratedHologram)5″のアレー7′を
作製する。次いで、図6に示すように、このようにして
作製したCGHアレー7′のレリーフ面上にホログラム
感材18を密着させるか若干ギャップをおいて重ね合わ
せ、CGHアレー7′側から図4のバックライト3に相
当する角度θでレーザ光9を入射させ、CGHアレー
7′の各CGH5″によって生じる収束回折光10と直
進透過光11とをホログラム感材18の感光層13中で
干渉させて、CGHアレー7′を複製する。この複製さ
れたホログラムが図4のホログラムアレー5として用い
られる。なお、複製ホログラムを原版としてさらに複製
することによってホログラムアレー5を作製することも
できる。
【0012】また、別のホログラム光学素子の例とし
て、ヘッドアップディスプレイ等に用いられるホログラ
ムコンバイナーがあげられる。ホログラムコンバイナー
の機能は半透過反射性結像素子と言うことができる。図
7(a)はその撮影方法を説明するための図であり、レ
ーザ20から発振された光をハーフミラー21で2分
し、それぞれのレーザ光をレンズ22、23で1点から
出る発散光に変え、フォトポリマー等の体積型ホログラ
ム記録材料24の両側からこれら2つの発散光を入射さ
せて記録材料24内で干渉させて体積位相型ホログラム
として記録したものがホログラムコンバイナーである。
【0013】このようなホログラムコンバイナー26
は、同図(b)に示すように、撮影の際の一方の発散点
近傍に配置した表示体25から出た光を反射方向に回折
し、その回折をあたかも撮影の際の他方の発散点近傍に
配置された表示体25の像25′から出たように行うも
ので、その結像倍率及び像位置は、撮影の際の発散点と
記録材料の相対距離L、L′によって決まり、しかも、
記録の際の波長又はそれと特定の関係がある波長の光し
か回折せず、他の波長の光は透過するので、像を重畳又
は合成できるものである。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このような
ホログラム光学素子は、露光時に生じる欠陥、感光層の
欠陥、取扱いで生じる傷等により、最終製品あるいはそ
れを製作するためのCGH原版、複製用ホログラムに欠
損が生じてしまう。特に、ホログラム光学素子を上記の
図4、図5のようにディスプレイの構成部材として用い
る場合に、これらの欠損が表示中に観察されることとな
り、致命的となるため、構成部材として不良品とならざ
るを得ない。
【0015】本発明はこのような従来技術の問題点に鑑
みてなされたものであり、その目的は、ホログラム露光
時等に発生する欠陥を修正して所望の特性に近い特性を
有するホログラム光学素子を得る方法とこのような欠陥
が修正されたホログラム光学素子を提供することであ
る。
【0016】なお、本発明において、ホログラム光学素
子には、最終製品としてのホログラム光学素子だけでな
く、その最終製品を製作する過程で用いられるCGH、
複製用ホログラムも含まれる。
【0017】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する本発
明のホログラム光学素子の欠陥修正方法は、透明な欠陥
部を有するホログラムにおいて、前記欠陥部に回折格子
又は分光プリズムを貼り付けることを特徴とする方法で
ある。
【0018】この場合、ホログラムとしては、複製用の
レリーフホログラムであってもよく、その場合は、欠陥
部に回折格子を貼り付ける。
【0019】なお、回折格子の回折方向又は分光プリズ
ムの分光方向が、欠陥部のホログラムの回折方向又は分
光方向とほぼ一致することが重要である。
【0020】なお、ホログラムとしては、集光性の要素
ホログラムを周期的に配置したアレーからなり、各要素
ホログラムが記録面の法線に対して角度をなして入射す
る白色光を記録面に沿う方向に波長分散させて分光する
ホログラムカラーフィルターのレリーフ型ホログラム、
あるいは、そのホログラムにホログラム感材を重ね合わ
せて、レリーフ型ホログラム側からレーザ光を入射させ
て、レリーフ型ホログラムの各要素ホログラムによって
生じる収束回折光と直進透過光とをホログラム感材の感
光層中で干渉させて複製して得られたホログラムに本発
明の欠陥修正方法を適用すると有効である。
【0021】本発明はこのような欠陥修正方法を適用し
たホログラム光学素子自体もその範囲に含むものであ
る。
【0022】本発明においては、透明な欠陥部を有する
ホログラムにおいて、その欠陥部に回折格子又は分光プ
リズムを貼り付けるので、欠陥部が本来果たすべき回折
作用あるいは分光作用を後から貼り付けた回折格子又は
分光プリズムによって少なくとも近似的に行わせること
ができ、簡単な修正により不良品を使用可能なものにす
ることができる。
【0023】
【発明の実施の形態】以下に、本発明のホログラム光学
素子の欠陥修正方法と欠陥が修正されたホログラム光学
素子の実施例を図面を参照にして説明する。以下におい
ては、図4に示されたようなホログラムカラーフィルタ
ーを、図6に示したように、CGH原版から複製する場
合を例にあげて説明する。
【0024】図1は図4のホログラムカラーフィルター
5を複製するための計算機ホログラム(CGH)5″の
アレー7′(図6)からなるCGH原版30の斜視図で
あり、同図(a)はその中の1個のCGH5″に欠陥3
1がある場合を示している。このような欠陥があると、
その部分は複製のためのレーザ光9(図6)を回折でき
ないため、CGH原版30から複製したホログラムカラ
ーフィルター5の対応する部分には微小ホログラム5′
(図4)が形成されない。したがって、このような欠損
のあるホログラムカラーフィルター5を液晶表示装置に
用いると、その欠損部分では画素R、G、Bに着色され
ず、表示面中にその欠陥が明確に観察され、不良品とな
らざるを得ない。
【0025】そこで、本発明においては、図1(b)に
示したように、CGH原版30の欠陥部31の3つの隣
接する画素R、G、Bに対応する部分にCGH5″と同
様に分光機能はあるが集光機能を有しない回折格子32
を貼り付ける。その際、回折格子32の分光方向は正常
なCGH5″の分光方向と同じになるように、例えば顕
微鏡で観察しながらピンセットを用いて慎重に貼り付け
作業を行う。接着剤として紫外線硬化型のものを用いれ
ば、紫外線を用いて精度良く貼り合わせを行うことがで
きる。なお、回折格子32は1画素分の寸法より大きく
して周辺を含めて大きく貼り付けるようにしてもよい。
【0026】このように欠陥部31に回折格子32を貼
り付けたCGH原版30を用いて複製を行うと、欠陥部
31は複製のためのレーザ光9を平面波として回折する
ため、複製したホログラムカラーフィルター5の対応す
る部分には分光機能はあるが集光機能を有しない回折格
子が複製される。そのため、修正部分もバックライト3
を分光できるため、対応する部分の画素R、G、Bは着
色され、目立たなくなるので、そのホログラムカラーフ
ィルター5は使用可能となる。ただし、CGH原版30
の欠陥部31に貼り付けたのは集光機能を有さない回折
格子32であるため、修正部分の色は若干低下するが、
着色するので画面の中では余り目立たない。なお、回折
格子32の代わりに分光機能及び集光機能を共に有する
CGH5″と同様の回折格子を貼り付けるようにしても
よいのは勿論である。
【0027】図2は図1のCGH原版30から複製した
ホログラムカラーフィルターあるいは再度複製してホロ
グラムカラーフィルターを得るために用いる複製用ホロ
グラムを示す斜視図であり、同図(a)はそのホログラ
ム33の感光層34中の1個の微小ホログラム(図4)
に欠陥35がある場合を示している。このような欠陥3
5があると、その部分はバックライト3(図4)を各色
成分に分光集光できないので、対応する位置の画素R、
G、Bは着色されず、表示面中にその欠陥が明確に観察
され、不良品とならざるを得ない。
【0028】そこで、この実施例においては、図2
(b)に示したように、ホログラム33の欠陥部35の
3つの隣接する画素R、G、Bに対応する部分に微小ホ
ログラム5′と同様に分光機能はあるが集光機能を有し
ない微小プリズム36を貼り付ける。その際、微小プリ
ズム36の分光方向は正常な微小ホログラム5′の分光
方向と同じになるように貼り付ける。このように欠陥部
35に微小プリズム36を貼り付けたホログラム33を
ホログラムカラーフィルター5あるいはその複製製作の
ための複製用ホログラムとして用いると、欠陥部35は
集光機能は有さないがバックライト3をR、G、Bの各
色成分に分光できるため、対応する部分の画素R、G、
Bは着色され、目立たなくなるので、そのホログラムカ
ラーフィルター5あるいは複製されたホログラムカラー
フィルター5は使用可能となる。ただし、ホログラム3
3の欠陥部35に貼り付けたのは集光機能を有さない微
小プリズム36であるため、修正部分の色は若干低下す
るが、着色するので画面の中では余り目立たない。な
お、微小プリズム36の代わりに分光機能及び集光機能
を共に有する曲面からなる微小プリズムを貼り付けるよ
うにしてもよい。
【0029】図3は図1のCGH原版30から複製した
ホログラムカラーフィルターあるいは再度複製してホロ
グラムカラーフィルターを得るために用いる複製用ホロ
グラム、さらには、その他の体積型、レリーフ型のホロ
グラム素子あるいはそれを複製するための複製用ホログ
ラムを示す斜視図であり、同図(a)はそのホログラム
33の感光層34中の一部に欠陥37がある場合を示し
ている。このような欠陥37があると、その部分は再生
照明光を回折できないため、所定の光学特性を達成する
ことができない。ホログラム33がホログラムカラーフ
ィルター5である場合には、図2(a)の場合と同様、
バックライト3を各色成分に分光集光できないので、対
応する位置の画素R、G、Bは着色されず、表示面中に
その欠陥が明確に観察され不良品となる。
【0030】そこで、この実施例においては、図3
(b)に示したように、ホログラム33の欠陥部37に
体積型あるいはレリーフ型の回折格子38を貼り付け
る。その際、回折格子38の回折方向はその部分が本来
持つべき回折方向と同じになるように貼り付ける。この
ように欠陥部37に回折格子38を貼り付けたホログラ
ム33は、ほぼ所定の光学特性を達成することができ
る。ホログラム33がホログラムカラーフィルター5で
ある場合には、欠陥部37は集光機能は有さないがバッ
クライト3をR、G、Bの各色成分に分光できるため、
対応する部分の画素R、G、Bは着色され、目立たなく
なるので、そのホログラムカラーフィルター5は不良品
とはならずに使用可能となる。なお、この場合も、回折
格子38は欠陥部37の寸法より大きくして周辺を含め
て大きく貼り付けるようにしてもよい。
【0031】なお、以上のような本発明の修正方法は透
明な欠陥の場合に有効であり、不透明な欠陥の修正には
適用できない。ホログラムカラーフィルター5、10に
ついては、不透明な欠陥は透明な欠陥より目立たないの
で、本発明の修正方法以外に、透明欠陥部を不透明に塗
りつぶしたり、あるいは、最終製品の透明欠陥部に通常
の吸収フィルターあるいは干渉フィルターからなる色フ
ィルターを対応する色の画素に対して設けるようにする
こともできる。
【0032】以上、本発明のホログラム光学素子の欠陥
修正方法と欠陥が修正されたホログラム光学素子を、主
として図4のホログラムカラーフィルターをCGH原版
から複製する場合を例にあげて説明してきたが、図5の
平行で一様な干渉縞からなるホログラム又は回折格子を
用いるホログラムカラーフィルター10、あるいは、図
7のホログラムコンバイナー26の場合、さらには、回
折格子、ホログラムレンズ、ホログラムレンズアレー、
ホログラム光偏光素子等の通常のホログラム光学素子の
場合にも本発明を適用することができる。
【0033】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
のホログラム光学素子の欠陥修正方法と欠陥が修正され
たホログラム光学素子によると、透明な欠陥部を有する
ホログラムにおいて、その欠陥部に回折格子又は分光プ
リズムを貼り付けるので、欠陥部が本来果たすべき回折
作用あるいは分光作用を後から貼り付けた回折格子又は
分光プリズムによって少なくとも近似的に行わせること
ができ、簡単な修正により不良品を使用可能なものにす
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のホログラム光学素子の欠陥修正方法の
第1実施例を説明するための図である。
【図2】第2実施例を説明するための図である。
【図3】第3実施例を説明するための図である。
【図4】ホログラムカラーフィルターを用いた液晶表示
装置の断面図である。
【図5】複合型のホログラムカラーフィルターを用いた
液晶表示装置の断面図である。
【図6】従来の複製方法を説明するための断面図であ
る。
【図7】ホログラムコンバイナーの撮影方法と機能を説
明するための図である。
【符号の説明】
3…バックライト 4…ブラック・マトリックス 5…ホログラムアレー(ホログラムカラーフィルター) 5′…微小ホログラム 5″…CGH 6…液晶表示素子 6′…液晶セル 7…ホログラム 7′…CGHアレー原版 8…集光性マイクロレンズアレー 8′…マイクロレンズ 9…レーザ光 10…ホログラムカラーフィルター 10′…収束回折光 11…直進透過光 12…ガラス基材 13…感光層 14…カバーフィルム 18…ホログラム感材 20…レーザ 21…ハーフミラー 22、23…レンズ 24…体積型ホログラム記録材料 25…表示体 25′…表示体の像 26…ホログラムコンバイナー 30…CGH原版 31…欠陥 32…レリーフ型回折格子 33…ホログラム 34…感光層 35…欠陥 36…微小プリズム 37…欠陥 38…体積型回折格子又はレリーフ型回折格子 R、G、B…分色画素

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透明な欠陥部を有するホログラムにおい
    て、前記欠陥部に回折格子又は分光プリズムを貼り付け
    ることを特徴とするホログラム光学素子の欠陥修正方
    法。
  2. 【請求項2】 前記ホログラムが複製用のレリーフホロ
    グラムからなり、前記欠陥部に回折格子を貼り付けるこ
    とを特徴とする請求項1記載のホログラム光学素子の欠
    陥修正方法。
  3. 【請求項3】 前記回折格子の回折方向又は前記分光プ
    リズムの分光方向が、前記欠陥部のホログラムの回折方
    向又は分光方向とほぼ一致することを特徴とする請求項
    1又は2記載のホログラム光学素子の欠陥修正方法。
  4. 【請求項4】 前記ホログラムが、集光性の要素ホログ
    ラムを周期的に配置したアレーからなり、各要素ホログ
    ラムが記録面の法線に対して角度をなして入射する白色
    光を記録面に沿う方向に波長分散させて分光するホログ
    ラムカラーフィルターのレリーフ型ホログラム、あるい
    は、そのホログラムにホログラム感材を重ね合わせて、
    レリーフ型ホログラム側からレーザ光を入射させて、レ
    リーフ型ホログラムの各要素ホログラムによって生じる
    収束回折光と直進透過光とをホログラム感材の感光層中
    で干渉させて複製して得られたホログラムからなること
    を特徴とする請求項1から3の何れか1項記載のホログ
    ラム光学素子の欠陥修正方法。
  5. 【請求項5】 透明な欠陥部に回折格子又は分光プリズ
    ムが貼り付けられていることを特徴とする欠陥が修正さ
    れたホログラム光学素子。
  6. 【請求項6】 前記ホログラムが複製用のレリーフホロ
    グラムであり、前記欠陥部に回折格子が貼り付けられて
    いることを特徴とする請求項5記載の欠陥が修正された
    ホログラム光学素子。
  7. 【請求項7】 前記回折格子の回折方向又は前記分光プ
    リズムの分光方向が、前記欠陥部のホログラムの回折方
    向又は分光方向とほぼ一致することを特徴とする請求項
    5又は6記載の欠陥が修正されたホログラム光学素子。
  8. 【請求項8】 前記ホログラムが、集光性の要素ホログ
    ラムを周期的に配置したアレーからなり、各要素ホログ
    ラムが記録面の法線に対して角度をなして入射する白色
    光を記録面に沿う方向に波長分散させて分光するホログ
    ラムカラーフィルターのレリーフ型ホログラム、あるい
    は、そのホログラムにホログラム感材を重ね合わせて、
    レリーフ型ホログラム側からレーザ光を入射させて、レ
    リーフ型ホログラムの各要素ホログラムによって生じる
    収束回折光と直進透過光とをホログラム感材の感光層中
    で干渉させて複製して得られたホログラムからなること
    を特徴とする請求項5から7の何れか1項記載の欠陥が
    修正されたホログラム光学素子。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2001272545A (ja) * 2000-03-28 2001-10-05 Dainippon Printing Co Ltd ホログラムカラーフィルターの欠陥修正方法
CN113544556A (zh) * 2019-04-23 2021-10-22 株式会社小糸制作所 光学元件和光源装置

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