JPH09132496A - シリコン単結晶中の酸素濃度の調整方法及びその装置 - Google Patents

シリコン単結晶中の酸素濃度の調整方法及びその装置

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JPH09132496A
JPH09132496A JP28851995A JP28851995A JPH09132496A JP H09132496 A JPH09132496 A JP H09132496A JP 28851995 A JP28851995 A JP 28851995A JP 28851995 A JP28851995 A JP 28851995A JP H09132496 A JPH09132496 A JP H09132496A
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single crystal
silicon single
silicon
silicon melt
adjusting
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JP28851995A
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Tsunehisa Machida
倫久 町田
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Mitsubishi Materials Silicon Corp
Mitsubishi Materials Corp
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Mitsubishi Materials Silicon Corp
Mitsubishi Materials Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】チャンバ内の圧力を低くせずかつチャンバ内へ
の不活性ガスの流入量を増大させずに、シリコン単結晶
中の酸素濃度を低く均一にすることができる。 【解決手段】石英るつぼ13のシリコン融液12から引
上げられるシリコン単結晶27の外周面を整流筒33が
包囲し、この整流筒を上下動させて整流筒下端及びシリ
コン融液表面の間隔を間隔調整手段34が調整する。各
基端が整流筒の下端に揺動可能に取付けられかつシリコ
ン融液表面を覆う複数の整流板37a,37eの各先端
をシリコン単結晶の外周面に向って突設し、複数の整流
板のシリコン融液表面に対する角度を角度調整手段39
が調整する。シリコン単結晶の引上げ長さを検出する長
さ検出手段の検出出力に基づいてコントローラが上記間
隔調整手段及び角度調整手段を制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はシリコン単結晶引上
げ法により製造されるシリコン単結晶中の酸素濃度を調
整する方法及びその装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の装置として、引上げ手段
によりチャンバ内の石英るつぼ内のシリコン融液から鉛
直上方にシリコン単結晶が引上げられ、この引上げられ
るシリコン単結晶の外周面を包囲する整流筒の下端がシ
リコン融液表面と間隔をあけて設けられ、この整流筒を
上下動させる間隔調整手段により整流筒の下端とシリコ
ン融液表面との間隔が調整され、更に引上げられるシリ
コン単結晶の長さを検出する長さ検出手段の検出出力に
基づいてコントローラが間隔調整手段を制御するように
構成されたSi単結晶中の酸素濃度調整方法及びその装
置が開示されている(特開平3−122089)。
【0003】この調整方法及びその装置では、整流筒内
周面とシリコン単結晶外周面との間を流下する不活性ガ
スの流量を変化させずに、整流筒下端とシリコン融液表
面との間を通る不活性ガスの流速を安定かつ滑らかに変
化させることにより、シリコン融液に溶け込んだ石英る
つぼの成分SiO2の中の酸素がシリコン融液表面から
SiOガス等となって蒸発する量を安定かつ滑らかに変
化させることができる。この結果、シリコン単結晶に取
り込まれる酸素量を調整することができるので、シリコ
ン単結晶中の酸素濃度を低く均一にすることができるよ
うになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来のS
i単結晶中の酸素濃度調整方法及びその装置では、シリ
コン融液表面に対向する整流筒下端の面積が小さいた
め、シリコン融液の表面を通過する不活性ガスの流速が
シリコン単結晶の外周面に近い部分と石英るつぼの内周
面に近い部分とでは異なり、SiOガス等の蒸発量をシ
リコン融液表面の各部位で均一に調整することが難しい
不具合があった。この結果、シリコン単結晶中の酸素濃
度が未だ均一にならない問題点があった。この点を解消
するために、チャンバ内の圧力を低くして不活性ガスの
チャンバ内への流入量を増大させる方法が考えられる
が、チャンバ内の圧力を低くすると、チャンバ内構造
物、例えば石英るつぼの外面を被覆する黒鉛サセプタ等
が劣化され易くなる問題点がある。本発明の目的は、チ
ャンバ内の圧力を低くせずかつチャンバ内への不活性ガ
スの流入量を増大させずに、シリコン単結晶中の酸素濃
度を低く均一にすることができるシリコン単結晶中の酸
素濃度の調整方法及びその装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る発明は、
図1〜図3に示すように石英るつぼ13に貯留されたシ
リコン融液12から引上げられるシリコン単結晶27の
外周面を包囲する整流筒33の下端とシリコン融液12
の表面との間隔をシリコン単結晶27の引上げ長さに相
応して制御することにより整流筒33に流下される不活
性ガス38の上記間隔を通過する流速を制御するシリコ
ン単結晶中の酸素濃度の調整方法の改良である。その特
徴ある構成は、シリコン単結晶27引上げ時におけるる
つぼ13内のシリコン融液12表面を覆う整流板37a
〜37hを整流筒33の下端に揺動可能に配置し、引上
げ時のシリコン単結晶27の外周面からシリコン融液1
2表面を経てるつぼ13内壁面に沿って不活性ガス38
が流れるガス流路を形成し、シリコン単結晶27の引上
げ長さに相応して整流板37a〜37hのシリコン融液
12表面に対する角度を調整することにより整流板37
a〜37hとシリコン融液12表面との間を通過する不
活性ガス38の流速が整流板37a〜37hの先端から
基端に至るまで実質的に等速となるように制御するとこ
ろにある。
【0006】この調整方法では、石英るつぼ13に貯留
されるシリコン融液12の量が多いとき、即ちシリコン
単結晶27の引上げ長さが短いときには、シリコン融液
12中の酸素濃度が高いので、整流筒33下端とシリコ
ン融液12表面との間隔を小さくしこの間を通過する不
活性ガス38の流速を大きくするとともに、整流板37
a〜37hとシリコン融液12表面との間の不活性ガス
38の流速、即ち整流板37a〜37hの先端から基端
にかけての不活性ガス38の流速を実質的に等速にす
る。シリコン単結晶27の引上げ長さが次第に長くなる
と、シリコン融液12中の酸素濃度が低いなるので、整
流筒33下端とシリコン融液12表面との間隔を次第に
大きくしこの間を通過する不活性ガス38の流速を小さ
くするとともに、整流板37a〜37hとシリコン融液
12表面との間の不活性ガス38の流速、即ち整流板3
7a〜37hの先端から基端にかけての不活性ガス38
の流速を実質的に等速にする。
【0007】請求項2に係る発明は、図1〜図3に示す
ようにチャンバ11内に設けられシリコン融液12が貯
留された石英るつぼ13と、シリコン融液12に種結晶
28を浸してシリコン単結晶27を引上げる引上げ手段
26と、引上げられるシリコン単結晶27の外周面を包
囲しかつ下端がシリコン融液12表面と間隔をあけて設
けられた整流筒33と、引上げられるシリコン単結晶2
7の外周面と整流筒33の内周面との間を流下するよう
に不活性ガス38を供給しかつ整流筒33の下端とシリ
コン融液12表面との間を通過した不活性ガス38を石
英るつぼ13外に排出するガス給排手段41と、整流筒
33を上下動させて整流筒33の下端とシリコン融液1
2表面との間隔を調整する間隔調整手段34と、引上げ
られるシリコン単結晶27の引上げ長さを検出する長さ
検出手段と、長さ検出手段の検出出力に基づいてシリコ
ン単結晶27の引上げ長さが長くなるに従って整流筒3
3の下端とシリコン融液12表面との間隔が大きくなる
ように間隔調整手段34を制御するコントローラとを備
えたシリコン単結晶中の酸素濃度の調整装置の改良であ
る。その特徴ある構成は、各基端が整流筒33の下端に
揺動可能に取付けられ各先端が引上げられるシリコン単
結晶27の外周面に向って突設されかつシリコン融液1
2表面を覆う複数の整流板37a〜37hと、複数の整
流板37a〜37hのシリコン融液12表面に対する角
度を調整する角度調整手段39とを備え、コントローラ
が間隔調整手段34により調整された間隔に相応して複
数の整流板37a〜37hとシリコン融液12表面との
間を通過する不活性ガス38の流速が整流板37a〜3
7hの先端から基端に至るまで実質的に等速となるよう
に角度調整手段39を制御するように構成されたところ
にある。
【0008】この調整装置では、石英るつぼ13に貯留
されるシリコン融液12の量が多いとき、即ちシリコン
単結晶27の引上げ長さが短いときには、シリコン融液
12中の酸素濃度が高いので、コントローラは間隔調整
手段34を制御して整流筒33下端とシリコン融液12
表面との間隔を小さくしこの間を通過する不活性ガス3
8の流速を大きくするとともに、角度調整手段39を制
御して整流板37a〜37hとシリコン融液12表面と
の間の不活性ガス38の流速、即ち整流板37a〜37
hの先端から基端にかけての不活性ガス38の流速を実
質的に等速にする。シリコン単結晶27の引上げ長さが
次第に長くなると、シリコン融液12中の酸素濃度が低
いなるので、コントローラは間隔調整手段34を制御し
て整流筒33下端とシリコン融液12表面との間隔を次
第に大きくしこの間を通過する不活性ガス38の流速を
小さくするとともに、角度調整手段39を制御して整流
板37a〜37hとシリコン融液12表面との間の不活
性ガス38の流速、即ち整流板37a〜37hの先端か
ら基端にかけての不活性ガス38の流速を実質的に等速
にする。
【0009】請求項3に係る発明は、請求項2に係る発
明であって、整流板37a〜37hがシリコン単結晶2
7の引上げ時に露出するシリコン融液12表面の70〜
85%に相当する面積を覆う広さを有するシリコン単結
晶中の酸素濃度の調整装置である。ここで、上記露出す
るシリコン融液12表面の面積に対するこの表面を覆う
整流板37a〜37hの面積の割合を70〜85%とし
たのは、70%未満にするとシリコン融液表面からのS
iOガス等の蒸発が不均一になる不具合があり、85%
を越えるとSiOガス等の蒸発が抑制されるようになっ
てシリコン単結晶中の酸素濃度が上昇するという不具合
があるからである。請求項4に係る発明は、請求項2又
は3に係る発明であって、整流板37a〜37hがモリ
ブデン、タングステン、ニオブ又はタンタルにより形成
されたシリコン単結晶中の酸素濃度の調整装置である。
【0010】
【発明の実施の形態】次に本発明の実施の形態を図面に
基づいて詳しく説明する。図1〜図3に示すように、単
結晶引上げ装置10のチャンバ11内には、シリコン融
液12を貯留する石英るつぼ13が設けられ、この石英
るつぼ13の外面は黒鉛サセプタ14により被覆され
る。石英るつぼ13の下面は上記黒鉛サセプタ14を介
して支軸16の上端に固定され、この支軸16の下部は
るつぼ駆動手段17に接続される(図1)。るつぼ駆動
手段17は図示しないが石英るつぼ13を回転させる第
1回転用モータと、石英るつぼ13を昇降させる昇降用
モータとを有し、これらのモータにより石英るつぼ13
が所定の方向に回転し得るとともに、上下方向に移動可
能となっている。石英るつぼ13の外方にはこの石英る
つぼ13から所定の間隔をあけてヒータ18が設けら
れ、このヒータ18とチャンバ11との間には保温筒1
9が設けられる。ヒータ18により石英るつぼ13に投
入された高純度のシリコン多結晶が溶融してシリコン融
液12になる。
【0011】またチャンバ11の上端には円筒状のケー
シング24が接続される。このケーシング24には引上
げ手段26が設けられる。引上げ手段26はケーシング
24の上端部に水平状態で旋回可能に設けられた引上げ
ヘッド(図示せず)と、このヘッドを回転させる第2回
転用モータ(図示せず)と、ヘッドから石英るつぼ13
の回転中心に向って垂下された第1ワイヤケーブル21
と、上記ヘッド内に設けられ第1ワイヤケーブル21を
巻取り又は繰出す引上げ用モータ(図示せず)とを有す
る。第1ワイヤケーブル21の下端にはシリコン融液1
2に浸してシリコン単結晶27を引上げるための種結晶
28が取付けられる。
【0012】ケーシング24の下部内周面には筒保持具
29が挿着され、この筒保持具29の内周面には整流筒
33が鉛直方向に摺動可能に挿入される。整流筒33は
引上げられるシリコン単結晶27の外周面を所定の間隔
をあけて包囲し、かつ下端が石英るつぼ13に貯留され
たシリコン融液12表面と所定の間隔をあけて設けられ
る。この整流筒33は間隔調整手段34により上下動可
能に構成される。間隔調整手段34は筒保持具29の上
端より上方のケーシング24の外周面に回転可能に取付
けられた第1ドラム31と、第1ドラム31に巻回され
定滑車34aを介して配索されかつ下端が整流筒33の
上端に取付けられた第2ワイヤケーブル22と、第1ド
ラム31を駆動する第2回転用モータ(図示せず)とを
有する。この回転モータを正転又は逆転することにより
整流筒33を上下動させて整流筒33の下端とシリコン
融液12表面との間隔を調整するようになっている。
【0013】整流筒33の下端にはこの下端を外方に折
曲げることによりフランジ33a(図2)が形成され、
このフランジ33aには比較的容易に撓むワイヤピン3
6(図2)を介して8枚の整流板37a〜37h(図
3)の基端が揺動可能に取付けられる。これらの整流板
37a〜37hの各先端は引上げ中のシリコン単結晶2
7の外周面に向って突設され、これらの整流板37a〜
37hによりシリコン融液12表面が覆われる(図1〜
図3)。図3に詳しく示すように、各整流板37a〜3
7hはその側縁が隣接する整流板37a〜37hの側縁
に重合するように配設される。8枚の整流板37a〜3
7hのうちの1枚の整流板37aの両側縁はこの整流板
37aの両隣の整流板37b,37hの側縁の下側に位
置し、上記整流板37aのシリコン単結晶27を中心と
して反対側に位置する整流板37eの両側縁はこの両隣
の整流板37d,37fの側縁の上側に位置し、他の整
流板37b〜37d,37f〜37hは整流板37aに
近い側縁が隣の整流板37a〜37c,37g,37h
の側縁の上側に位置しかつ整流板37eに近い側縁が隣
の整流板37c〜37gの側縁の下側に位置するように
各整流板37a〜37hは配設される。両側縁が両隣の
整流板37b,37hの側縁の下側に位置する整流板3
7aをその基端を中心に上下に揺動させると、他の整流
板37b〜37hも上下に揺動するように構成される。
また整流板37a〜37hがシリコン単結晶27の引上
げ時に露出するシリコン融液12表面の70〜85%に
相当する面積を覆う広さを有することが好ましく、整流
板37a〜37hがモリブデン、タングステン、ニオブ
又はタンタルにより形成されることが好ましい。なお整
流板の枚数は2〜7枚又は9枚以上でもよい。
【0014】上記整流板37a〜37hのシリコン融液
12表面に対する角度は、整流板37a〜37hの先端
から基端に至るまでの不活性ガス38の流速を実質的に
等速にするために角度調整手段39により調整される
(図1〜図3)。ここで整流板37a〜37hの先端か
ら基端に至るまでの不活性ガス38の流速を実質的に等
速にするためには、整流板37a〜37bの先端及び基
端における不活性ガス38の流路断面積をそれぞれS1
及びS2としたとき、S1=S2とする必要がある。図2
に示すように、シリコン単結晶27の中心線から整流板
37a〜37hの先端及び基端までの距離をそれぞれr
1及びr2とし、シリコン融液12表面と整流板37a〜
37hの先端及び基端との間隔をそれぞれg1及びg2
し、更に整流板37a〜37hの先端及び基端における
不活性ガス38の流路断面積をS1及びS2とすると、 S1=2πr1×g1 …… S2=2πr2×g2 …… である。ここでS1=S2とすると、式及びより g1=(r2/r1)×g2 …… という関係を成り立つ。式よりg2を大きくするとg1
はg2に比例して大きくなり、また比例定数(r2
1)が1より大きいため、整流板37a〜37hは基
端から先端に向って上向きになる。よって整流筒33下
端とシリコン融液12表面との間隔が小さいときには整
流板37a〜37hのシリコン融液12表面に対する角
度は小さく、上記間隔が大きくなるに従って上記角度は
次第に大きくなるように角度調整手段39により調整さ
れる。この角度調整手段39は筒保持具29の上端より
上方のケーシング24の外周面に回転可能に取付けられ
た第2ドラム32と(図1)、第2ドラム32に巻回さ
れ定滑車39a,39bを介して配索されかつ下端が8
枚の整流板37a〜37hのうちの1つの整流板37a
の先端に取付けられた第3ワイヤケーブル23と(図1
及び図3)、第2ドラム32を駆動する第3回転用モー
タ(図示せず)とを有する。なお、第3ワイヤケーブル
の下端を各整流板に取付けても、或いは1枚置き又は複
数枚置きに取り付けてもよい。
【0015】また第1ドラム31より上方のケーシング
24の外周面にはガス給排手段41の供給パイプ41a
が接続され、チャンバ11の下面には排出パイプ41b
が接続される(図1)。図1の実線矢印で示すように供
給パイプ41aからはケーシング24内にアルゴンガス
や窒素ガス等の不活性ガス38が供給可能に構成され、
この不活性ガス38は整流筒33内、シリコン融液12
表面及び石英るつぼ13外周面を通って排出パイプ41
bから排出可能に構成される。供給パイプ41a及び排
出パイプ41bには不活性ガス38の流量をそれぞれ調
整する流量調整弁41c,41dが設けられる。
【0016】引上げ用モータの出力軸(図示せず)には
第1ロータリエンコーダ(図示せず)が、第2回転用モ
ータには第2ロータリエンコーダ(図示せず)が、第3
回転用モータには第3ロータリエンコーダ(図示せず)
がそれぞれ接続される。またるつぼ駆動手段17には石
英るつぼ13内のシリコン融液12の重量を検出する重
量センサ(図示せず)と、支軸16の昇降位置を検出す
るリニヤエンコーダ(図示せず)とが設けられる。第1
〜第3ロータリエンコーダ、重量センサ及びリニヤエン
コーダの各検出出力はコントローラ(図示せず)の制御
入力に接続され、コントローラの制御出力は引上げ手段
26の引上げ用モータ、間隔調整手段34の第2回転モ
ータ、角度調整手段39の第3回転用モータ、るつぼ駆
動手段17の昇降用モータにそれぞれ接続される。
【0017】またコントローラにはメモリ(図示せず)
が設けられ、このメモリには第1ロータリエンコーダの
検出出力に対する第1ワイヤケーブル21の巻取り長
さ、即ちシリコン単結晶27の引上げ長さがマップとし
て記憶され、重量センサの検出出力に対する石英るつぼ
13内のシリコン融液12の液面レベルがマップとして
記憶される。コントローラは重量センサの検出出力に基
づいて石英るつぼ13内のシリコン融液12の液面が常
に一定のレベルに保つように、るつぼ駆動手段17の昇
降用モータを制御する。
【0018】このように構成されたシリコン単結晶中の
酸素濃度の調整装置の動作を説明する。石英るつぼ13
に貯留されるシリコン融液12の量が多いとき、即ちシ
リコン単結晶27の引上げ長さが短いときには、このシ
リコン融液12と石英るつぼ13との接触面積が大き
く、石英るつぼ13の成分であるSiO2がシリコン融
液12に溶け込む量が多いので、シリコン融液12中の
酸素濃度は高い。このときコントローラは間隔調整手段
34を制御して整流筒33下端とシリコン融液12表面
との間隔を小さくし、この間を通過する不活性ガス38
の流速を大きくすることにより、シリコン融液12表面
からのSiOガス等の蒸発量を増大させる。同時にコン
トローラは角度調整手段39を制御して整流板37a〜
37hのシリコン融液12表面に対する角度をθ1(図
2)と小さくする。この結果、整流板37a〜37hと
シリコン融液12との間の不活性ガス38の流速が大き
くなり、かつ整流板37a〜37hの先端から基端にか
けての不活性ガス38の流速が実質的に等速になるた
め、シリコン融液12中の酸素がシリコン融液12表面
からSiOガス等となって大量にかつシリコン融液12
表面から略均一に蒸発する。従って、引上げられるシリ
コン単結晶27の酸素量を低く均一にできる。
【0019】シリコン単結晶27の引上げ長さが次第に
長くなると、石英るつぼ13に貯留されるシリコン融液
12の量が減少し、このシリコン融液12と石英るつぼ
13との接触面積が小さくなり、石英るつぼ13の成分
であるSiO2がシリコン融液12に溶け込む量が少な
くなるので、シリコン融液12中の酸素濃度が次第に低
くなる。このときコントローラは間隔調整手段34を制
御して整流筒33下端とシリコン融液12表面との間隔
を次第に大きくし、この間を通過する不活性ガスの流速
を小さくすることにより、シリコン融液12表面からの
SiOガス等の蒸発量を減少させる。同時にコントロー
ラは角度調整手段39を制御して整流板37a〜37h
のシリコン融液12表面に対する角度をθ2と大きく
し、整流板37a〜37hの先端から基端に至るまでの
不活性ガス38の流速を実質的に等速にする。この結
果、シリコン融液12表面からのSiOガス等の蒸発量
が減少するとともに、このSiOガス等はシリコン融液
12表面全体から略均一に蒸発するので、引上げ初期の
シリコン単結晶27に含まれる酸素量と略同一になる。
【0020】
【実施例】次に本発明の実施例を図面に基づいて詳しく
説明する。 <実施例>図1〜図3に示す単結晶引上げ装置10を用
いてシリコン単結晶27を製造した。石英るつぼ13の
内径及び深さはそれぞれ535mm及び430mmであ
り、整流筒33の内径は475mmであり、整流板37
a〜37hがシリコン単結晶27の引上げ時に露出する
シリコン融液12表面の70%に相当する面積を覆う広
さを有した。また整流板37a〜37hはモリブデンに
より形成した。整流板37a〜37hの枚数は8枚であ
り、これらの整流板37a〜37hを整流筒33下端に
それぞれ取付けてリング状とし、かつこれらの整流板3
7a〜37hをシリコン融液12表面と平行にしたとき
の、リング状にした整流板37a〜37hの外径は49
5mmであった。更に各整流板37a〜37hの長さ、
即ち整流板37a〜37hの基端から先端までの距離は
110mmであった。 <比較例>図示しないが実施例の単結晶引上げ装置の整
流板を取り除いたものを比較例とした。
【0021】<比較試験と評価>実施例と比較例のケー
シング及びチャンバ内をガス給排手段によりアルゴンガ
ス雰囲気に置換し、アルゴンガスの圧力及び流量を15
Torr及び40リットル/分にそれぞれ設定し、更に
石英るつぼに重量及び体積は約90kg及び約35,2
94cm3のシリコン融液をそれぞれ貯留した状態で、
シリコン単結晶を引上げた。引上げられたシリコン単結
晶の直径及び引上げ長さ(直胴部分)はそれぞれ約21
0mm及び約650mmであった。実施例のシリコン単
結晶の引上げ長さに対する整流板の基端及び先端とシリ
コン融液表面とのそれぞれの間隔の変化と、比較例のシ
リコン単結晶の引上げ長さに対する整流筒下端とシリコ
ン融液表面との間隔の変化とを図4にそれぞれ示す。ま
た実施例の単結晶引上げ装置により得られたシリコン単
結晶をシリコン単結晶(直胴部分)の上端から長さ方向
に100mmごとに酸素濃度を測定し、比較例の単結晶
引上げ装置により得られたシリコン単結晶をシリコン単
結晶(直胴部分)の上端から長さ方向に150mmごと
に酸素濃度を測定し、これらの測定結果を図5に示す。
図5から明らかなように、比較例ではシリコン単結晶
(直胴部分)の上端からの距離が大きくなるに従って酸
素濃度は次第に低くなったのに対して、実施例ではシリ
コン単結晶(直胴部分)の上端からの距離が大きくなっ
ても酸素濃度は殆ど変化しなかった。
【0022】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、整
流筒の下端とシリコン融液の表面との間隔をシリコン単
結晶の引上げ長さに相応して制御し、石英るつぼ内のシ
リコン融液表面を覆う整流板を整流筒の下端に揺動可能
に配置し、シリコン単結晶の外周面からシリコン融液表
面を経てるつぼ内壁面に沿って不活性ガスが流れるガス
流路を形成し、更にシリコン単結晶の引上げ長さに相応
して整流板のシリコン融液表面に対する角度を制御した
ので、シリコン単結晶の引上げ長さが長くなるに従って
整流筒下端とシリコン融液表面との間隔を大きくなるよ
うに調整し、同時に整流板とシリコン融液との間の流路
断面積を整流板の先端から基端に至るまで略同一になる
ように調整できる。この結果、シリコン融液表面を通過
する不活性ガスの流速が上記間隔が大きくなるに従って
小さくなり、かつその流速が整流板の先端から基端に至
るまで実質的に等速となるので、シリコン単結晶に含ま
れる酸素量は低くかつその全長にわたって略均一にする
ことができる。
【0023】また各基端が整流筒の下端に揺動可能に取
付けられかつシリコン融液表面を覆う複数の整流板の各
先端をシリコン単結晶の外周面に向って突設し、これら
の整流板のシリコン融液表面に対する角度を角度調整手
段が調整し、コントローラが間隔調整手段により調整さ
れた間隔に相応して複数の整流板とシリコン融液表面と
の間を通過する不活性ガスの流速が整流板の先端から基
端に至るまで実質的に等速となるように角度調整手段を
制御するように構成すれば、間隔調整手段にてシリコン
単結晶の引上げ長さが長くなるに従って整流筒下端とシ
リコン融液表面との間隔が大きくなるように調整され、
同時に角度調整手段にて整流板とシリコン融液との間の
流路断面積が整流板の先端から基端に至るまで略同一に
なるように調整される。この結果、上記と同様の効果が
得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明一実施形態のシリコン単結晶中の酸素濃
度の調整装置を示す構成図。
【図2】図1のA部拡大図。
【図3】複数の整流板の斜視図。
【図4】比較例及び実施例のシリコン単結晶の引上げ長
さに対する整流筒下端又は整流板とシリコン融液表面と
の間隔の変化を示す図。
【図5】比較例及び実施例のシリコン単結晶の上端から
の距離に対するこのシリコン単結晶中の酸素濃度の変化
を示す図。
【符号の説明】
11 チャンバ 12 シリコン融液 13 石英るつぼ 26 引上げ手段 27 シリコン単結晶 28 種結晶 33 整流筒 34 間隔調整手段 37a〜37h 整流板 38 不活性ガス 39 角度調整手段 41 ガス給排手段

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 石英るつぼ(13)に貯留されたシリコン融
    液(12)から引上げられるシリコン単結晶(27)の外周面を
    包囲する整流筒(33)の下端と前記シリコン融液(12)の表
    面との間隔を前記シリコン単結晶(27)の引上げ長さに相
    応して制御することにより前記整流筒(33)に流下される
    不活性ガス(38)の前記間隔を通過する流速を制御するシ
    リコン単結晶中の酸素濃度の調整方法において、 前記シリコン単結晶(27)引上げ時における前記るつぼ(1
    3)内のシリコン融液(12)表面を覆う整流板(37a〜37h)を
    前記整流筒(33)の下端に揺動可能に配置し、 引上げ時のシリコン単結晶(27)の外周面から前記シリコ
    ン融液(12)表面を経て前記るつぼ(13)内壁面に沿って前
    記不活性ガス(38)が流れるガス流路を形成し、 前記シリコン単結晶(27)の引上げ長さに相応して前記整
    流板(37a〜37h)の前記シリコン融液(12)表面に対する角
    度を調整することにより前記整流板(37a〜37h)と前記シ
    リコン融液(12)表面との間を通過する前記不活性ガス(3
    8)の流速が前記整流板(37a〜37h)の先端から基端に至る
    まで実質的に等速となるように制御することを特徴とす
    るシリコン単結晶中の酸素濃度の調整方法。
  2. 【請求項2】 チャンバ(11)内に設けられシリコン融液
    (12)が貯留された石英るつぼ(13)と、前記シリコン融液
    (12)に種結晶(28)を浸してシリコン単結晶(27)を引上げ
    る引上げ手段(26)と、前記引上げられるシリコン単結晶
    (27)の外周面を包囲しかつ下端が前記シリコン融液(12)
    表面と間隔をあけて設けられた整流筒(33)と、前記引上
    げられるシリコン単結晶(27)の外周面と前記整流筒(33)
    の内周面との間を流下するように不活性ガス(38)を供給
    しかつ前記整流筒(33)の下端と前記シリコン融液(12)表
    面との間を通過した前記不活性ガス(38)を前記石英るつ
    ぼ(13)外に排出するガス給排手段(41)と、前記整流筒(3
    3)を上下動させて前記整流筒(33)の下端と前記シリコン
    融液(12)表面との間隔を調整する間隔調整手段(34)と、
    前記引上げられるシリコン単結晶(27)の引上げ長さを検
    出する長さ検出手段と、前記長さ検出手段の検出出力に
    基づいて前記シリコン単結晶(27)の引上げ長さが長くな
    るに従って前記整流筒(33)の下端と前記シリコン融液(1
    2)表面との間隔が大きくなるように前記間隔調整手段(3
    4)を制御するコントローラとを備えたシリコン単結晶中
    の酸素濃度の調整装置において、 各基端が前記整流筒(33)の下端に揺動可能に取付けられ
    各先端が前記引上げられるシリコン単結晶(27)の外周面
    に向って突設されかつ前記シリコン融液(12)表面を覆う
    複数の整流板(37a〜37h)と、 前記複数の整流板(37a〜37h)の前記シリコン融液(12)表
    面に対する角度を調整する角度調整手段(39)とを備え、 前記コントローラが前記間隔調整手段(34)により調整さ
    れた間隔に相応して前記複数の整流板(37a〜37h)と前記
    シリコン融液(12)表面との間を通過する前記不活性ガス
    (38)の流速が前記整流板(37a〜37h)の先端から基端に至
    るまで実質的に等速となるように前記角度調整手段(39)
    を制御するように構成されたことを特徴とするシリコン
    単結晶中の酸素濃度の調整装置。
  3. 【請求項3】 整流板(37a〜37h)がシリコン単結晶(27)
    の引上げ時に露出するシリコン融液(12)表面の70〜8
    5%に相当する面積を覆う広さを有する請求項2記載の
    シリコン単結晶中の酸素濃度の調整装置。
  4. 【請求項4】 整流板(37a〜37h)がモリブデン、タング
    ステン、ニオブ又はタンタルである請求項2又は3記載
    のシリコン単結晶中の酸素濃度の調整装置。
JP28851995A 1995-11-07 1995-11-07 シリコン単結晶中の酸素濃度の調整方法及びその装置 Withdrawn JPH09132496A (ja)

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