JPH09129438A - 酸化物超電導コイル及びその製造方法 - Google Patents

酸化物超電導コイル及びその製造方法

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JPH09129438A
JPH09129438A JP7281288A JP28128895A JPH09129438A JP H09129438 A JPH09129438 A JP H09129438A JP 7281288 A JP7281288 A JP 7281288A JP 28128895 A JP28128895 A JP 28128895A JP H09129438 A JPH09129438 A JP H09129438A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】強磁場下での電磁力や熱処理時の変形及び反応
による超電導特性の劣化を抑制する、酸化物超電導コイ
ルの製造方法を提供する。 【解決手段】金属シース酸化物超電導線材と絶縁材を用
いた、W&R方式の酸化物超電導コイルであり、耐熱合
金の熱処理時に生ずる酸化皮膜をコイルの絶縁として用
い、該コイルの熱処理時に発生する自重による変形を防
止するに必要十分であり、且つ電磁力にも十分耐え得る
強度を持ち合わす耐熱性合金を配置する。 【効果】本発明によれば、液体窒素,液体ヘリウムなど
の冷媒、あるいは冷凍機を用いて作動する酸化物超電導
コイルが実現できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、酸化物超電導コイ
ルに係わり、特に金属シース酸化物超電導線材を使用し
たワインド・アンド・リアクト方式のコイル及びその製
造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、酸化物超電導線材の製造方法とし
ては、超電導粉末、あるいはその前駆体粉末をAgなど
の金属シースに充填した後、伸線,圧延などの加工を施
すパウダー・イン・チューブ法あるいは超電導粉末を含
んだ懸濁液の中に基板を連続的に浸し、その両面に懸濁
液を付着させるディップコート法などが用いられてい
る。これらの方法により得られた線材を使用し、コイル
成型後に熱処理を施すワインド・アンド・リアクト方式
(W&R)、あるいは熱処理後にコイル成型を行うリア
クト・アンド・ワインド方式(R&W)によって製作さ
れた超電導コイルにおいて、4.2K では外部磁場なし
の条件下で3−4T級、また、20Tを超える外部磁場
下でも1−2Tの磁場を発生するコイルが報告されてい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】酸化物超電導コイル
は、強い磁場下での大きな電磁力、あるいはコイル成型
後の熱処理工程における自重によるクリープ変形、さら
には超電導コアと絶縁材との熱的な反応などにより、素
線特性から見積もられた性能に至ることが困難であると
いう問題点があった。
【0004】さらに詳細には、20Tの外部磁場中に
酸化物超電導コイルを組み込み、200Aの電流をコイ
ルに通電した結果、40MPaの電磁力を受けた時にコ
イルが破損すること、W&R法を用いた大型コイルに
おいては、コイルが自重で熱的にクリープ変形するこ
と、超電導線材と共巻きするセラミックス製の絶縁材
が、熱処理工程において、該線材コア中の超電導体と反
応することで臨界電流密度(Jc)特性の劣化が生じ
る、という問題点があった。
【0005】本発明は、上記の問題点を考慮したもので
あり、強磁場下での電磁力や熱処理工程で発生する変形
及び反応などによる臨界電流密度(Jc)特性の劣化を
同時に防止することを可能にする、酸化物超電導コイル
及びその製造方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】高性能の酸化物超電導コ
イルを製造するためには、酸化物超電導コイルの使用温
度、あるいは熱処理温度における機械的な強度の向上、
及び酸化物超電導コイルを製作する際に使用する絶縁材
の検討が必要である。
【0007】そこで本発明者等は、前記の如き実状に鑑
み鋭意検討した結果、以下の構成を有する酸化物超電導
コイルを発明するに至った。
【0008】即ち、本発明による酸化物超電導コイルの
製造方法は、金属シース酸化物超電導線材と絶縁材とを
共巻きした後、熱処理を施す、ワインド・アンド・リア
クト方式でコイルを製造する際、該絶縁材に予め熱処理
により酸化皮膜を形成した耐熱性合金を用いることを特
徴とする。
【0009】また、本発明による酸化物超電導コイルの
製造方法は、該耐熱合金の高温強度が熱処理工程におけ
るコイルの自重によるクリープ変形を防止するに必要十
分であり、且つ冷却後の電磁力によるフープ力にも十分
耐え得る強度を持ち合わすことを特徴とする。
【0010】また、本発明による酸化物超電導コイルの
製造方法は、金属シース酸化物超電導線材と耐熱性合金
を共巻きしてなる酸化物超電導コイルにおいて、該酸化
物超電導線材と耐熱性合金との中間層に、銀または銀基
合金を配置したことを特徴とする。
【0011】また、本発明による酸化物超電導コイルの
製造方法は、絶縁材に用いる耐熱性合金が酸化物超電導
線材との反応性が低い、ニッケル,クロム,銅,ニオ
ブ,マンガン,コバルト,鉄,アルミ,モリブデン,タ
ンタル,タングステン,ベリリウム,チタン,錫から選
ばれた金属を少なくとも1種以上含有していることを特
徴とする。
【0012】また、本発明による酸化物超電導コイルの
製造方法は、40MPa以上の電磁力が加わる条件下で
用いることを特徴とする。
【0013】また、本発明による酸化物超電導コイルの
製造方法は、共に巻線する酸化物超電導線材、及び銀ま
たは銀基合金、及び耐熱性合金の幅が5%の範囲で一致
していることを特徴とする。
【0014】また、本発明による酸化物超電導コイルの
製造方法は、金属シース酸化物超電導線材をパンケーキ
巻き、またはソレノイド巻きした後、熱処理を施して酸
化物超電導コイルを製造するに際し、該コイルの巻芯の
内側にヒータを設け、コイルの内側と外側の温度差を2
℃以内とした熱処理を行うことを特徴とする。
【0015】また、本発明による酸化物超電導コイルの
製造方法は、金属シース酸化物超電導平角線材、あるい
はテープ線材の表面に銀または銀基合金テープをスパイ
ラル状に巻き付けた後、耐熱性合金、あるいはAl23
を主成分とした絶縁材を共に巻線することを特徴とす
る。
【0016】また、本発明による酸化物超電導コイルの
製造方法は、金属シース酸化物超電導平角線材、あるい
はテープ線材の表面に銀または銀基合金テープを接着,
接合して一体化した後、耐熱性合金、あるいはAl23
を主成分とした絶縁材をスパイラル状に巻き付けて巻線
することを特徴とする。
【0017】また、本発明による酸化物超電導コイルの
製造方法は、コイルの巻芯に、耐熱性合金を用いること
を特徴とする。
【0018】また、本発明による酸化物超電導コイルに
用いる線材として、異なる2種以上の金属で被覆した酸
化物超電導多芯線材を、熱処理により合金化することを
特徴とする。
【0019】さらにまた、本発明による酸化物超電導コ
イルを強磁場中で使用する場合は、液体ヘリウムで冷却
された金属系超電導マグネットとの複合超電導マグネッ
トで用いることが効果的であり、電源から該マグネット
に電流を供給する酸化物超電導電流リードと、酸化物超
電導コイルでなる永久電流スイッチとの接続部の全てが
超電導化されていることを特徴とする。
【0020】酸化物超電導体の原料化合物としては、例
えばY−Ba−Cu−O系の場合には、イットリウム化
合物,バリウム化合物,銅化合物が用いられる。また、
Bi−Sr−Ca−Cu−O系の場合には、ビスマス化
合物,ストロンチウム化合物,カルシウム化合物,銅化
合物を用い、必要に応じて鉛化合物,バリウム化合物が
用いられる。Tl−Sr−Ca−Cu−O系及びTl−
Ba−Ca−Cu−O系の場合には、タリウム化合物,
ストロンチウム化合物,バリウム化合物,カルシウム化
合物,銅化合物を用いる。必要に応じてビスマス化合
物,鉛化合物が用いられる。また、結晶成長を促進する
ため、これらにカリウム化合物等のアルカリ土類金属を
添加することもある。この他、Hg系超電導体やAg系
超電導体などの酸化物超電導体を用いる場合において
も、これらに必要な化合物を用いる。各原料化合物は、
酸化物,水酸化物,炭酸塩,硝酸塩,ほう酸塩,酢酸塩
等の形で用いる。
【0021】酸化物超電導粉末の製造方法としては、そ
れぞれの化合物を粉砕,混合し、その混合物を焼成する
方法が挙げられる。この方法には、原料化合物のすべて
を一度に混合する方法や原料化合物の一部を予め混合し
た後、残りの原料粉末を混合する方法がある。
【0022】酸化物超電導粉末の合成及び中間焼成に際
しての熱処理温度は、700〜1200℃の範囲内が用いら
れる。また、必要に応じて部分溶融温度以上に加熱した
後、これを冷却する過程で、超電導相の結晶粒内に非超
電導相を分散させ最外層に非磁性の耐熱合金を構造補強
のために利用する。
【0023】酸化物超電導線材の作製方法は、これまで
に多くの方法が提案されているが、ここではその一例と
して線引き−圧延法について詳しく述べる。
【0024】上述した様な方法で酸化物超電導体、ある
いは前駆体を合成した後、平均粒径0.001〜0.01
mm程度まで粉砕し、これを金属パイプに充填する。次
に、ドローベンチ,スエージャー,カセットローラーダ
イス、あるいは溝ロールを用いて断面減少率5〜20%
の線引き加工を行いその後必要に応じて線材の多芯化を
行う。多芯化を行う方法は、丸断面形状あるいは六角断
面形状に伸線加工した線材を金属パイプに組み込み、上
述したような装置を用いて断面減少率5〜20%で所定
の線径まで伸線する。ここまでの工程は、線材を所望の
形状にすると同時に、シース内に充填された超電導粉末
を高密度化する作用がある。
【0025】次に、さらに緻密化を図るため、冷間ある
いは熱間圧延機で加工し、扁平断面のテープ状線材と
し、適切な温度や雰囲気で熱処理をすることによって高
い臨界電流密度を持った線材が得られる。また、より高
い電流密度を持つ線材を作製するには、圧延加工に際
し、線材の長手方向への伸びは最小限に留め、幅方向へ
の伸びを促進することが効果的であることを本発明者等
は実験により確認している。これは、超電導コア部の緻
密化が進むためである。使用用途によっては、圧延加工
を行わずに丸断面の線材を用いることもある。
【0026】酸化物超電導線材の最終的な熱処理温度と
しては、700〜1050℃の範囲内が用いられる。こ
の線材は、目的に応じて1本以上複合させてコイル状に
巻いたり、リード線状やケーブル線材に成形して利用す
る。また、この熱処理過程で超電導体の特性を高めるた
め、熱処理雰囲気が材料によって選択される。例えば、
Bi2Sr2Ca1Cu2x 系超電導体の場合、高い特性
を得るため最終熱処理の際には、低圧酸素雰囲気(例え
ば体積で1〜20%O2 )が選ばれる。しかしながら、
Tl2Ba2Ca2Cu3x 系超電導体の場合には、酸素
分圧が高いほど特性が向上することから、例えば純酸素
雰囲気が選ばれる。
【0027】上述した方法以外にも、例えば溶射法,ド
クターブレード法,デイップコート法,スクリーン印刷
法,スプレーパイロリシス法、あるいはジェリーロール
法等で作製した線材を用いても同等の値を得ることは可
能である。
【0028】上述した超電導線材のシース材や基板材料
には、主に熱処理に際して腐食等の問題を考慮しなくて
すむ銀,金,パラジウム,白金,重量で1〜50%の金
を含む銀基合金,重量で1〜50%のパラジウム,マグ
ネシウム,チタン,マンガン,ニッケル,銅を含む銀ま
たは銀基合金等を用いる。また、必要に応じて最外層に
非磁性の耐熱合金を構造補強のために利用する。
【0029】酸化物超電導線材とともに巻合わせる絶縁
材は、コイル設計上密に巻線を行って発生磁場を高める
ことが重要であることから、絶縁層の厚みを0.3mm 以
下にすることが好ましく、さらに好ましくは0.1mm 以
下にまで薄くする。また、熱処理後に超電導特性を劣化
させないことはもちろん、絶縁性,密着性,強度及び耐
熱性も良好であることが重要である。
【0030】本発明において、金属系超電導マグネット
の内層に酸化物超電導コイルを具備する構造にすること
で、より強い磁場を発生する超電導マグネットが実現で
きる。このときの金属系超電導体としては、NbTi系
合金,Nb3Sn 系化合物,Nb3Al系化合物,V3
a系,シェブレル系化合物を用い、必要に応じて2種以
上のマグネットを配置する。内層に具備する酸化物超電
導体は、ビスマス系超電導体が望ましい。それがパンケ
ーキコイルで、コイル間で特性にばらつきがある場合、
コイルの高さ方向において、両端より磁場の高い中心部
に特性の高いコイルを配置する。これにより、18Tを
越える強い磁場を発生することが可能な超電導マグネッ
トを容易に得ることができる。
【0031】このようにして、所望の構造に加工された
導体は、コイル,電流リード,ケーブル等として加工閉
経された後、巻線後に熱処理が行われる。超電導線材
は、超電導マグネットのほか、ケーブル,電流リード,
MRI装置,NMR装置,SMES装置,超電導発電機,超
電導モータ,磁気浮上列車,超電導電磁推進船,超電導
変圧器等に用いることができる。また、その使用温度が
液体窒素温度以上であれば、一層効果的である。
【0032】本発明の酸化物超電導コイルの製造方法に
よると、従来生じていた強磁場下での電磁力や熱処理工
程で発生する変形及び反応等によるJc特性の劣化の問
題が解消される。なお、酸化物超電導コイルの絶縁材に
用いる耐熱性合金は加工性に優れる場合が多いため、テ
ープ状やファイバー状のセラミックス絶縁材に比べコイ
ルの超電導体占積率も増加することが比較的容易となる
利点も持つ。
【0033】また、金属シース酸化物超電導線材と共巻
きする耐熱性合金の中間層に、銀または銀基合金を配置
した酸化物超電導コイルを製造することにより、酸化物
超電導線材のコアの成分と耐熱性合金に含有される成分
による超電導特性劣化の問題を解決することが可能とな
る。
【0034】また、コイルの巻線作成を考えた場合、特
にパンケーキ型のコイルにおいては、超電導線材と銀ま
たは銀基合金テープ、及び耐熱性合金の幅は5%の範囲
で一致していることが望ましい。例えば、線材の幅が5
mmなら、それ以外のものは、4.75mm〜5.25mmの範
囲内とする。
【0035】また、コイルの熱処理方法として、コイル
の巻芯の内側にヒータを設け、コイルの内側と外側の温
度差を2℃以内とすることで、コイルの臨界電流密度の
ばらつきを大幅に抑制することが可能となることを本発
明者等は実験により確認している。
【0036】また、銀または銀基合金テープ、あるいは
耐熱性合金またはAl23を主成分とした絶縁材を酸化
物超電導平角線材,テープ線材の表面にスパイラル状に
巻き付けた後、コイル巻線を行うことによっても、超電
導コアの成分と耐熱性合金に含有される成分との反応の
問題を解消できる。
【0037】さらに、異なる2種以上の金属で被覆した
酸化物超電導多芯線材を、熱処理により合金化した合金
シース酸化物超電導線材を作製することにより、合金シ
ース線材の長尺化がKm級まで可能となった。これは、
例えば電流リード等の応用を考えた場合、シース材を合
金化し高抵抗化を図る必要があるが、Ag−Au合金を
用いることを想定すると、パウダー・イン・チューブ法
による多芯線材の作製を行う際、粉末の充填から合金シ
ースを使用すると、シースが加工硬化し、加工の途中で
断線する問題があった。しかし、粉末を充填するシース
材にAgシースを用い、これを伸線加工して得られたA
gシース/単芯線を組み込むシース材にAuシースを用
い、これらを目的とする組成比や配合比になるように各
々組み合わせ、熱処理によって合金化することにより、
線材の長尺化が可能となった。
【0038】さらに、液体ヘリウムで冷却された金属系
超電導マグネットと、酸化物超電導コイルの複合超電導
マグネットの発生磁場が18T以上であり、これに酸化
物超電導電流リード及び酸化物超電導コイルでなる永久
電流スイッチが取り付けられた超電導マグネットシステ
ムの接続部の全てが超電導接続であれば効果的である。
このとき、超電導マグネットの内層に具備された酸化物
超電導コイルと酸化物超電導リードと永久電流スイッチ
との接続部を極力減らすことが接続抵抗の低減につなが
る。このため、それらが連続体で構成されていることが
一層望ましい。このシステムにより、液体ヘリウムのロ
スが小さく、高効率化が実現できる。なお、上記永久電
流スイッチは、熱を加える熱式スイッチ、あるいは磁場
を加える磁気式スイッチのいずれでもよい。
【0039】さらに、巻線後に熱処理を行うW&R法に
よるコイル化の際、通常のセラミックス不織布や繊維を
コイルの絶縁材として使用した場合、焼成工程において
超電導線材と絶縁材とが反応し、超電導特性が劣化する
ことが明らかとなっている。この原因は、通常のセラミ
ックス不織布や繊維には、酸性の高いSiO2 が約50
重量%含有されているため、超電導線材内のアルカリ土
類金属であるSrやCa等と反応しやすくなるためであ
る。
【0040】このため、線材のターン間に用いる絶縁材
は耐熱性の酸素イオン強度化が0.5〜2.5 の範囲内の
酸化物を少なくとも1種以上含有し、且つその含有率が
90〜100重量%であるセラミックス不織布や繊維を
用いることが望ましい。酸素イオン強度比とは、イオン
の荷電数及びイオン半径で決定される強さの尺度であ
り、一般に、酸素イオン強度比が小さい塩基性酸化物同
士や酸素イオン強度比が大きい酸性酸化物同士は反応し
にくく、塩基性と酸性の酸化物は著しく反応しやすいこ
とが知られている。実際のコイルでの反応は、加工時に
発生する被覆材のピンホールを介して起きているものと
推察される。
【0041】以上述べたように、本発明によれば、強磁
場下での電磁力や熱処理時の反応及び変形によるJc特
性の劣化を防止し、コイル化した後も100%の素線性
能を発揮することが可能となる酸化物超電導コイルを製
造することができる。
【0042】
【発明の実施の形態】以下に本発明を実施例により具体
的に説明する。
【0043】[実施例1]Bi23,SrO,CaO及
びCuOの各酸化物を出発原料とし、Bi,Sr,C
a,Cuの原子モル比がそれぞれ2.00:2.00:
1.00:2.00となるように秤量した。これに、純水
を加え遠心ボールミルで1時間混合した後、脱水,乾燥
処理後、840℃,20時間の熱処理を大気中で行い、
Bi−2212超電導粉末を得た。粉末X線回折及び走
査型電子顕微鏡観察結果から、超電導相以外のSrO,
CuOの異相も若干認められた。
【0044】得られた粉末を平均粒径0.01mm 以下に
なるようにArガス気流中のらいかい機で粉砕し、外径
6.0mm,内径5.0mmのAgパイプに充填した。その
後、ドローベンチで断面減少率11〜13%の加工を施
し、外径1.03mm まで線引きした。これを、19等分
長さに切断し、外径6.0mm,内径5.2mmのAgパイプ
に19本組み込んだ後、ドローベンチと圧延機を用い
て、冷間で断面減少率11〜13%の加工を施し、最終
的に厚さ0.11〜0.13mm,幅4.8〜5.2mm,長さ
50mのBi−2212/19芯テープ状Agシース線
材を得た。単芯及び多芯線材の加工途中には、350
℃,30分の焼鈍を適宜1〜3回行った。
【0045】図1に示すように、得られたBi−221
2酸化物超電導線材1と800℃の熱処理で表面に絶縁
膜を形成した厚さ0.03mm,幅5.1mmのハステロイX
テープ2を用いて、線材1に10kgf/mm2 の張力、ま
た、ハステロイXテープ2には20kgf/mm2 の張力を
それぞれ加えながら、巻芯であるAgリング3にパンケ
ーキ状に巻合わせ、外径45mmのパンケーキコイルを製
作した。コイルの断面図を図2に示す。なお、絶縁膜の
抵抗値はMΩ級であり、コイルの絶縁性は十分であっ
た。
【0046】製作したコイルを純酸素雰囲気中で880
℃まで4時間で昇温し、880℃,10分の部分溶融熱
処理後、0.25 ℃/分の速度で815℃まで降温した
後、その後室温まで3時間で降温した。さらに、超電導
特性を高めるため低圧酸素雰囲気(5vol%O2)中で8
00℃,20時間のアニール処理を行い、Bi−2212超
電導コイルを得た。このようにして、パンケーキコイル
を6個製作した後、6個のコイルを積層し、800℃/
10時間の拡散接合による接続処理を施した。接続部
は、Bi−2212超電導テープ線を3枚用いた。熱処
理後、室温において10Aの通電を行った結果、発生磁
場は設計値と一致した。よって、コイル間や線材間での
短絡はないと言える。また、コイル形状は、熱処理前後
で全く変化しておらず、熱歪み等による変形も認められ
なかった。
【0047】同時に熱処理した長さ50mmの短尺線の零
磁場における臨界電流を四端子抵抗法にて20Kと4.
2K で測定したところ、20Kでは95A、4.2 K
では134Aであった。なお、このときの臨界電流の定
義は、1μV/cmとした。
【0048】さらに、本コイルの臨界電流を外部磁界零
の条件下で四端子抵抗法にて20Kと4.2Kで測定し
た。その結果、20Kで82A,4.2Kでは105A
であった。コイルの方が特性が低いのは、自己磁場の影
響であると考えられる。なお、このときの臨界電流の定
義は、1×10-13Ω・mとした。
【0049】次に、21Tの外部磁場を印加し、コイル
の臨界電流を四端子抵抗法を用いて4.2 Kの温度で測
定した。また、ホール素子を用いて、コイル中心部の発
生磁場も同時に実測した。その結果、4.2 Kでの臨界
電流は50Aであり、そのときの発生磁場は0.83 T
を実測した。この値は、設計値と一致した。このとき、
酸化物超電導コイルに加わった電磁力は最大で50MP
aであった。
【0050】測定後に、コイルの外観観察を行ったとこ
ろ、電磁力や冷却における変形等は特に認められなかっ
た。
【0051】[実施例2]実施例1におけるパンケーキ
コイルの絶縁材を厚さ0.1mm,幅5.05mmの97wt
%Al23含有絶縁紙に変えた以外は、実施例1と全く
同様にして、Bi−2212超電導コイルを6個製作し
た。
【0052】その後、6個のコイルを積層し、800℃
/10時間の拡散接合による接続処理を施した。接続部
には、Bi−2212超電導テープ線を3枚用いた。熱
処理後のコイル形状を観察した結果、コイル形状の変化
は認められなかった。室温において10Aの通電を行っ
た結果、設計値の97%の発生磁場であった。
【0053】さらに、本コイルの臨界電流を外部磁界零
の条件下で四端子抵抗法にて20Kと4.2Kで測定し
た。その結果、20Kで81A,4.2Kでは117A
であった。なお、このときの臨界電流の定義は、1×1
-13Ω・mとした。
【0054】次に、特にコイルの補強を行わずに、21
Tの外部磁場を印加しコイルの臨界電流を四端子抵抗法
を用いて4.2 Kの温度で測定した。また、ホール素子
を用いて、コイル中心部の発生磁場も同時に実測した。
その結果、4.2 Kでの臨界電流は12Aであり、V−
I曲線の電圧の立ち上がり具合も緩やかな勾配であっ
た。
【0055】測定後に、コイルの外観観察を行ったとこ
ろ、電磁力による変形が明らかに認められた。
【0056】[実施例3]実施例1と同様にして得られ
たBi−2212超電導粉末を外径6.0 mm,内径5.
0 mmのAgパイプに充填した。その後、ドローベンチ
で断面減少率11〜13%の加工を施し、最後に最長径
0.96 mmの六角ダイスで線引きした。これを55等分
長さに切断し、外径8.3mm,内径7.2mmのAgパイプ
に55本、外径0.5 mmのAg線を6本組み込んだ後、
ドローベンチと圧延機を用いて、冷間で断面減少率11
〜13%の加工を施し、最終的に厚さ0.11〜0.13
mm,幅4.8〜5.2mm,長さ50mのBi−2212/
55芯テープ状Agシース線材を得た。単芯及び多芯線
材の加工途中には、350℃,30分の焼鈍を適宜1〜
3回行った。
【0057】図1に示すように、Bi−2212酸化物
超電導線材1と800℃の熱処理で表面に酸化皮膜を形
成した耐熱合金2である厚さ0.03mm,幅5.2mmのヘ
インズアロイ(No.230)テープを用いて、実施例1
と同様に外径100mmのパンケーキコイルを製作した。
なお、絶縁膜の抵抗値はMΩ級であり、コイルの絶縁性
は十分であった。
【0058】パンケーキコイルを12個製作した後、ま
ずコイルを2個ずつ6組に分け、それぞれBi−221
2接続用酸化物超電導線材4を3枚用いて、巻芯3の内
側を接続し、2段パンケーキコイルとした。その後、6
組を積層し、外側の接続処理を施した。接続処理は、8
00℃/10時間とし、拡散接合による接続とした。さ
らに今回は、それぞれのコイル間に図3に示すような、
酸化皮膜を形成した耐熱合金5である厚さ0.1 mmのSU
S310板5をはさみこみ、熱処理を施した。最終熱処理
後、室温において10Aの通電を行った結果、発生磁場
は設計値と一致した。これにより、本コイルにおける短
絡はないものと言える。また、コイル形状は、熱処理前
後で全く変化しておらず、熱歪み等による変形も認めら
れなかった。このことから、巻芯とSUS板でコイルの
全荷重を支持したことが分かる。同時に熱処理した長さ
50mmの短尺線の零磁場における臨界電流を四端子抵抗
法にて4.2 Kで測定したところ122Aであった。な
お、このときの臨界電流の定義は、1μA/cmとした。
【0059】さらに、本コイルの臨界電流を外部磁界零
の条件下で四端子抵抗法にて4.2Kで測定した。その
結果、4.2 Kでは96Aであった。このときの臨界電
流の定義は、1×10-13Ω・mとした。
【0060】次に、18Tの外部磁場を印加し、コイル
の臨界電流を四端子抵抗法を用いて4.2 Kの温度で測
定した。また、ホール素子を用いて、コイル中心部の発
生磁場も同時に実測した。その結果、4.2 Kでの臨界
電流は44Aであり、そのときの発生磁場は2.2 Tを
実測した。この値は、設計値と一致した。このとき、酸
化物超電導コイルに加わった電磁力は、最大で43MP
aであった。
【0061】測定後に、コイルの外観観察を行ったとこ
ろ、電磁力や磁却における変形等は特に認められなかっ
た。
【0062】[実施例4]実施例3におけるパンケーキ
コイルの絶縁材を厚さ0.1mm,幅5.05mmのセラミッ
クス絶縁テープ(70wt%Al23−30wt%Si
2 )に変え、コイル間にSUS310板を用いなかった以外
は、実施例2と全く同様にして、Bi−2212超電導
コイルを12個製作した。
【0063】その後、2段,6組の12個のコイルを積
層し、800℃/10時間の拡散接合による接続処理を
施した。接続部には、Bi−2212超電導テープ線を
3枚用いた。熱処理後のコイル形状を観察した結果、コ
イル自身の自重によって若干クリープ変形しており、コ
イルの外側ほど変形が大きくなる傾向が認められた。実
施例3と比較すると、耐熱性合金を用いたなかったこと
により、コイルの荷重を支えきれなかったことが分かっ
た。
【0064】また、室温において10Aの通電を行った
結果、設計値の60%の発生磁場しか得られなかった。
このことから、明らかにコイルの大型化による変形が短
絡を発生させた原因と考えられる。コイルの外側終端か
らほどいて線材の外観検査を行った結果、線材の短絡
は、熱処理中に変形が大きかったコイルの外側で発生し
たことが分かった。
【0065】[実施例5]図4に示すように、実施例1
と同様にして得られたBi−2212/19芯テープ状
Agシース線材と酸化皮膜を形成しない耐熱合金6であ
る厚さ0.03 mm,幅5mmのハステロイXテープの中間
層に厚さ0.04mm,幅5.0mmのAg−0.2 wt%M
g合金テープ7を配置したパンケーキコイルを製作し
た。本実施例では、Bi−2212線材1の表面にAg
−0.2 wt%Mg合金テープ7をスパイラル状に巻き
付け、これと共に酸化皮膜を形成していない耐熱合金6
であるハステロイXテープを巻線した。コイルの断面図
を図5に示す。
【0066】得られたパンケーキコイルを実施例1と同
様の熱処理を施し、外径80mmのBi−2212超電導
コイルとした。同様の処理を行ったコイルを10個製作
した後、10段積層コイルとした。各コイル間には、酸
化皮膜を形成した厚さ0.1mmのヘインズアロイ板4を挿
入した。なお、実施例1と同様にコイル形状は、熱処理
前後で変化していなかった。また、室温で通電を行った
結果、発生磁場は設計値と一致したことから、コイルの
短絡箇所も認められなかった。
【0067】同時に熱処理した長さ50mmの短尺線の零
磁場における臨界電流を四端子抵抗法にて20Kと4.
2Kで測定したところ、20Kでは116A、4.2K
では157Aであった。なお、このときの臨界電流の定
義は、1μV/cmとした。
【0068】さらに、本コイルの臨界電流を外部磁界零
の条件下で四端子抵抗法にて20Kと4.2Kで測定し
た。その結果、20Kで94A,4.2Kでは134A
であった。なお、このときの臨界電流の定義は、1×1
-13Ω・mとした。
【0069】次に、18T及び21Tの外部磁場を印加
し、コイルの臨界電流を四端子抵抗法を用いて4.2 K
の温度で測定した。また、ホール素子を用いて、コイル
中心部の発生磁場も同時に実測した。その結果、18T
での臨界電流は73A,21Tでの臨界電流は70Aで
あり、そのときの発生磁場はそれぞれ2.02T, 1.
94 Tを実測した。この値は、設計値と一致した。こ
のとき、酸化物超電導コイルに加わった電磁力は、45
〜55MPaであった。
【0070】測定後に、コイルの外観観察を行ったとこ
ろ、変形等は特に認められなかった。
【0071】本実施例では、酸化皮膜を形成した耐熱合
金テープをコイルの絶縁に用いたが、酸化皮膜を形成し
たものを用いても、勿論同等の結果が得られる。
【0072】[実施例6]実施例5におけるパンケーキ
コイルの中間層にAg−0.2 wt%Mg合金テープを
用いなかった以外は、実施例3と全く同様にして、パン
ケーキコイルを製作した。その後、実施例1に示す熱処
理を流し、Bi−2212超電導コイルとした。
【0073】本コイルの臨界電流を外部磁界零の条件下
で四端子抵抗法にて20Kと4.2Kで測定した結果、
20Kで61A、4.2Kでは75Aであった。なお、
このときのIcの定義は、1×10-13Ω・mとした。
【0074】測定後のコイル巻きを行った線材を、コイ
ルの外側終端からほどいて線材の外観検査を行った結
果、超電導線材とハステロイXテープとの反応が認めら
れた。これは、熱処理工程においてハステロイXテープ
が酸化皮膜を形成するときに、超電導体から酸素を吸収
したことによると考えられる。
【0075】[実施例7]Bi23,PbO,SrO,
CaO及びCuOの各酸化物を出発原料とし、Bi,P
b,Sr,Ca,Cuの原子モル比がそれぞれ1.7
4:0.34:2.00:2.20:3.00となるように秤
量した。これに、エタノールを加え遠心ボールミルで1
時間混合した後、脱水,乾燥処理後、790℃,20時
間の熱処理を大気中で行い、Bi−2223前駆体を得
た。得られた粉末は、X線回折及び走査型電子顕微鏡観
察結果から主成分がBi−2212相であった。その他
に結晶構造が同定できないSr−Ca−Cu−Oを含む
物質及びSrO,CuO,Ca2PbO4などが含まれて
いた。得られた粉末を粒径が0.1 mm以下になるように
らいかい機で粉砕し、外径6.0mm,内径4.5mmのAg
パイプに充填した。これを実施例1と同様にして加工
し、最終的に厚さ0.5mm,幅2.6mm,長さ30mのB
i−2223/19芯テープ状Agシース線材を得た。
【0076】この線材を外径50cmのSUS製ドラムに
巻き、大型電気炉を用いて838℃,50時間の熱処理
を大気中で行った。このときの温度分布は2℃以内にな
るように制御した。熱処理後、線材の厚さが0.3mm に
なるまで圧延し、上述した方法でさらに838℃,50
時間の熱処理を行った。同様に、線材の厚さが0.2mm
まで圧延し、熱処理した後、線材の厚さが0.11mm〜
0.13mmまで圧延した。このときの、線材の幅は4.8
〜5.2mmであった。
【0077】Bi−2223酸化物超電導線材1と予め
酸素雰囲気中において、650℃,5時間の熱処理を施
し、表面に酸化皮膜を形成した耐熱性合金2である厚さ
0.05mm,幅5.1mmのヘインズアロイ(No.230)とを
用いて、図4に示すダブルパンケーキコイルを製作し
た。酸化物超電導線材1には、5kgf/mm2 の張力、ま
たは、ヘインズアロイ(No.230)テープには40kg
f/mm2 の張力をそれそれ加えながら巻線し、外径80
mm,幅10.5 mmのダブルパンケーキコイルを製作し
た。今回、コイルの巻芯3には、外径30mm,高さ1
0.5 mmのSUS310を用いた。また、ダブルパンケーキコ
イルの高さ中心部には、図6に示すような酸化物皮膜を
形成した耐熱合金板5であるハステロイ板をはさみこん
だ。このハステロイ板は、予め酸化皮膜を形成したもの
である。
【0078】得られたコイルを20vol%O2雰囲気中、
835℃,50時間の熱処理を行い、Bi−2223超
電導コイルとした。熱処理後のコイルの外観は、熱処理
前と比べ、全く変化がなかった。また、室温で通電を行
った結果、発生磁場は設計値と一致したことから、コイ
ルの短絡箇所も認められなかった。
【0079】同時に熱処理した長さ50mmの短尺線の零
磁場における臨界電流を四端子抵抗法にて77Kと63
Kで測定したところ、77Kでは14A,63Kでは2
7Aであった。なお、このときの臨界電流の定義は、1
μV/cmとした。
【0080】さらに、本コイルの臨界電流を外部磁界零
の条件下で四端子抵抗法にて77Kと63Kで測定し
た。その結果、77Kで10A,63Kでは22Aであ
った。なお、このときの臨界電流の定義は、1×10
-13Ω・mとした。
【0081】短尺線よりコイルの特性が低いのは、コイ
ルの自己磁場によるものと思われる。
【0082】また、巻芯材に、Ag,ハステロイX及び
ヘインズアロイ(No.230)を用いた場合において
も、コイルの特性は同等の値が得られた。
【0083】[実施例8]実施例7と同様にして得られ
たBi−2223/19芯テープ状Agシース線材1と
ヘインズアロイ(No.230)2とを用いて、図1に示
すようなシングルパンケーキコイルを製作した。巻芯3
には、Agリングを用いた。コイルの形状は、外径80
mm,内径30mmである。
【0084】巻線途中、線材長さ1mおきに電圧端子を
挿入した。これを、20%O2 雰囲気中、835℃,5
0時間の熱処理を行い、Bi−2223超電導コイルを
得た。このとき、コイル巻芯の内側にもヒータを設け、
コイルの内側と外側との温度差を1℃以内に制御した。
コイル形状は、熱処理前後で変化しておらず、熱歪み等
も認められなかった。
【0085】本コイルの両端の零磁場における臨界電流
を四端子抵抗法により77K及び4.2Kの各温度で測
定した。この結果、77Kでは15A,4.2Kでは5
5Aであった。この時の臨界電流の定義は、1×10
-13Ω・mとした。
【0086】次に、1mおきに挿入した電圧端子間で臨
界電流を4.2 K、零磁場で測定し、その分布状態を検
討した。その結果、本コイルの臨界電流の分布は4%以
内であることが分かった。
【0087】測定後に、コイルの外観観察を行ったとこ
ろ、変形等は特に認められなかった。
【0088】図7に上記コイルの臨界電流の分布状態を
まとめた結果を示す。
【0089】[実施例9]実施例8における超電導コイ
ルの熱処理において、コイルの巻芯の内側にヒータを設
けない以外は、実施例8と全く同様にしてBi−222
3ダブルパンケーキコイルを製作した。
【0090】本コイルの両端の零磁場における臨界電流
を四端子抵抗法にて77Kと4.2Kで測定した。この
結果、77Kでは13A,4.2 Kでは50Aであっ
た。
【0091】次に、1mおきに挿入した電圧端子間で臨
界電流を4.2 K、零磁場で測定し、その分布状態を検
討した。その結果、本コイルの臨界電流の分布は20%
と大きいことが分かった。
【0092】測定後に、コイルの外観検査を行ったとこ
ろ、変形等は特に認められなかった。
【0093】図8に上記コイルの臨界電流の分布状態を
まとめた結果を示す。
【0094】[実施例10]実施例7と同様にして得ら
れたBi−2223前駆体を外径6.0mm,内径4.0mmの
Agパイプに充填し、ドローベンチで断面減少率11〜
13%の加工を施し、外径1.03mmまで線引きした。
これを19本に切断し、外径6.0mm,内径5.75 mm
のAuパイプに19本組み込んだ後、加工と熱処理を繰
り返すことにより、最終的に厚さ0.11〜0.13mm,
幅4.8〜5.2mm,長さ90〜100mのBi−222
3/19芯Ag−Au合金シース線材を得た。熱処理後
の合金シースの組成は、Ag−17wt%Auとなって
いた。また、線材のコア比は20%であった。
【0095】[実施例11]実施例7と同様にして得ら
れたBi−2223前駆体を19芯の状態でコア比20
%となる外径6.0 mmのAg−17wt%Au合金パイ
プに充填した後、ドローベンチで断面減少率11〜13
%の加工を施した。しかし、単芯線の加工途中で断線が
多発し、5m以上の線材を得ることができなかった。
【0096】[実施例12]図9に示すような、液体ヘ
リウムで冷却されたNbTi超電導マグネット8、及び
Nb3Sn 超電導マグネット9の内層にBi−2212
系酸化物超電導コイル10を配置した複合超電導マグネ
ットを製造した。図9のマグネットの構造を簡単に説明
すれば、同心円状に巻かれたNbTi超電導マグネット
8の内側に同じく同心円状に巻かれたNb3Sn 超電導
マグネット9が配置され、さらにその内側に同じく同心
円状に巻かれたBi−2212系酸化物超電導コイル1
0を配置している。マグネットの高さは、内側のコイル
ほど低い構造とした。そして、これらマグネットは、全
てソレノイドコイルである。
【0097】該超電導マグネットは、クライオスタット
11内に固定され、外部から電流リードによって、制御
電流が通電される。Bi系酸化物超電導コイル10のコ
イル間の絶縁には、実施例1に示す絶縁膜を形成したハ
ステロイXテープを用いた。そのBi系酸化物超電導コ
イル10の両端には、Bi−2223組成の電流リード
12を拡散接合により超電導接続した。また、NbTi
超電導マグネット8とNb3Sn 超電導マグネット9の
片端同士は半田付けによる常電導接続13とし、マグネ
ットへの電流は銅リード14によって通電した。
【0098】さらに、永久電流モードでの運転を可能に
するために、Bi−2212系超電導コイルで製作した
永久電流スイッチ15を設置した。この永久電流スイッ
チも電流リードとの接続は超電導接続した。
【0099】これにより、該複合超電導マグネットは2
3.5 Tの磁場を発生し、3カ月の連続運転においても
特に問題は発生しなかった。このように、永久電流スイ
ッチに酸化物超電導体を用いることにより、従来の金属
系超電導材料に比べ温度マージンが高いことから安定性
が増し、クエンチが生じることがなくなった。また、ラ
ンニングコストの低減も実現できた。
【0100】
【発明の効果】W&Rにより製作する酸化物超電導コイ
ルの絶縁材として、酸化皮膜を形成した耐熱性合金をタ
ーン間やコイル間に用いることにより、熱処理工程にお
けるコイルの自重による変形を防止することが可能とな
る。また、酸化物超電導線材と共巻きする耐熱性合金の
中間に、銀または銀基合金を配置することにより、熱処
理工程での反応の問題を解決することができる。これら
は、強磁場下での電磁力にも十分耐え得る機械強度を有
し、酸化物超電導コイルを用いた強磁場応用のマグネッ
トが実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】酸化物超電導コイルの模式図。
【図2】酸化物超電導コイルの断面図。
【図3】補強材を挿入したシングルパンケーキコイルの
断面図。
【図4】酸化物超電導コイルの模式図。
【図5】酸化物超電導コイルの断面図。
【図6】補強材を挿入したダブルパンケーキコイルの断
面図。
【図7】巻芯の内側のヒータを設けたコイルの臨界電流
の分布図。
【図8】従来熱処理炉を用いたコイルの臨界電流の分布
図。
【図9】超電導マグネットシステムの概略図。
【符号の説明】
1…酸化物超電導線材、2…酸化皮膜を形成した耐熱合
金、3…巻芯、5…接続用酸化物超電導線材、5…酸化
皮膜を形成した耐熱合金板、6…酸化皮膜を形成しない
耐熱合金、7…銀または銀基合金、8…NbTi超電導
マグネット、9…Nb3Sn 超電導マグネット、10…
Bi系酸化物超電導コイル、11…クライオスタット、
12…Bi系酸化物超電導電流リード、13…金属系超
電導マグネットの半田接続部、14…銅リード、15…
Bi系酸化物超電導永久電流スイッチ。

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】金属シース酸化物超電導線材と絶縁材とを
    共巻きした後熱処理を施す、ワインド・アンド・リアク
    ト方式のコイルであって、該絶縁材に予め熱処理により
    酸化皮膜を形成した耐熱性合金を用いることを特徴とす
    る酸化物超電導コイル。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の該耐熱性合金の高温強度
    が熱処理工程におけるコイルの自重によるクリープ変形
    及び冷却後の電磁力に耐え得る強度を有することを特徴
    とする酸化物超電導コイル。
  3. 【請求項3】金属シース酸化物超電導線材と耐熱性合金
    とを共巻きしてなる酸化物超電導コイルであって、該酸
    化物超電導線材と耐熱合金との中間層に、銀あるいは銀
    基合金を配置したことを特徴とする酸化物超電導コイ
    ル。
  4. 【請求項4】請求項1,2あるいは3のいずれかに記載
    の該耐熱性合金が酸化物超電導線材との反応性が低い金
    属であることを特徴とする酸化物超電導コイル。
  5. 【請求項5】請求項4に記載の該耐熱性合金が、ニッケ
    ル,クロム,銅,ニオブ,マンガン,コバルト,鉄,ア
    ルミニウム,モリブデン,タンタル,タングステン,ベ
    リリウム,錫の内の少なくとも1種以上含有しているこ
    とを特徴とする酸化物超電導コイル。
  6. 【請求項6】請求項1,2,3,4あるいは5のいずれ
    かに記載の該酸化物超電導コイルを40MPa以上の電
    磁力が加わる条件下で用いることを特徴とする酸化物超
    電導コイル。
  7. 【請求項7】請求項1,2,3,4,5あるいは6のい
    ずれかに記載の該酸化物超電導線材,銀あるいは銀基合
    金,耐熱性合金の幅が5%の誤差範囲内で一致している
    ことを特徴とする酸化物超電導コイル。
  8. 【請求項8】金属シース酸化物超電導線材をパンケーキ
    巻き、あるいはソレノイド巻きした後、熱処理を施す酸
    化物超電導コイルの製造方法であって、該コイルの巻芯
    の内側にヒータを設け、コイルの内側と外側の温度差を
    2℃以内としたことを特徴とする酸化物超電導コイルの
    製造方法。
  9. 【請求項9】金属シース酸化物超電導平角線材,銀ある
    いは銀基合金テープをスパイラル状に巻き付けた後、耐
    熱性合金あるいはAl23を主成分とした絶縁材を共に
    巻線してなることを特徴とする酸化物超電導コイルの製
    造方法。
  10. 【請求項10】金属シース酸化物超電導平角線材,銀あ
    るいは銀基合金テープを接着,接合して一体化した後、
    該耐熱性合金あるいはAl23を主成分とした絶縁材を
    スパイラル状に巻き付けて巻線してなることを特徴とす
    る酸化物超電導コイルの製造方法。
  11. 【請求項11】異なる2種類の金属で被覆した酸化物超
    電導多芯線材を、熱処理により合金化することを特徴と
    する酸化物超電導コイルの製造方法。
  12. 【請求項12】液体ヘリウムで冷却された金属系超電導
    マグネットと、酸化物超電導コイルと、電源から該マグ
    ネットに電流を供給する酸化物超電導電流リードと、酸
    化物超電導コイルの起動停止を行う永久電流スイッチと
    の接続部のすべてが超電導状態となることを特徴とする
    超電導マグネットシステム。
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