JPH0912936A - 磁性塗料の製造方法 - Google Patents
磁性塗料の製造方法Info
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- JPH0912936A JPH0912936A JP7169651A JP16965195A JPH0912936A JP H0912936 A JPH0912936 A JP H0912936A JP 7169651 A JP7169651 A JP 7169651A JP 16965195 A JP16965195 A JP 16965195A JP H0912936 A JPH0912936 A JP H0912936A
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Abstract
散性に優れた磁性塗料の製造方法を提供すること。 【解決手段】 本発明は、連続式2軸混練機を用いて磁
性塗料を混練する混練工程を含む磁性塗料の製造方法に
おいて、上記混練工程における最適混練条件を、下記式
で定義される混練エネルギーに対して混練物を所定の処
理量・剪断速度で混練した際の該混練により得られる磁
性塗料から形成された磁性塗膜の光沢度がピーク値又は
その近傍の値となる所をもって決定することを特徴とす
る磁性塗料の製造方法である。 混練エネルギー=〔(P−Po)×N/Nmax〕/F 〔P:運動時の動力(KW)、N:剪断速度(sec
-1)、Po:無負荷時の動力(KW)、Nmax:最
大剪断速度(sec -1)、F:処理量(Kg/Hr)〕
Description
ディスク等の磁気記録媒体の磁性層に使用される磁性塗
料の製造方法に関する。
媒体の磁性層は、一般に磁性塗料を非磁性支持体上に塗
布し、乾燥することにより得られる。磁性塗料は、溶媒
中に主に固形の磁性粉と結合剤とを含有しており、その
他に磁気記録媒体に要求される種々の特性を満たすため
に、通常、帯電防止剤、研磨剤、潤滑剤、分散剤等が添
加されている。そして、非磁性支持体上に塗布する前
に、磁性層の硬度を調整するために硬化剤が添加され
る。
す方法が挙げられる。即ち、先ずニーダー、連続式ニー
ダー(エクストルーダー)等の如き強力な混練機を用い
て、磁性粉と少量の結合剤樹脂とを混練し、更に溶剤を
加えて固形分濃度35〜45%(重量基準、以下同じ)
にて攪拌してペースト状のミルベースを得る。次いで、
サンドミル等により分散操作を行って、固形分の分散状
態を向上させる。その後、溶媒を添加して固形分濃度3
0〜40%に希釈し、濾過によって凝集物や不純物を除
去する。そして、更に硬化剤を添加することにより磁性
塗料を得る。上述のようにして製造された磁性塗料を非
磁性支持体上に塗布することにより、磁気記録媒体の磁
性層が得られる。
た耐久性や電磁変換特性等の特性が要求され、かかる特
性を有する磁気記録媒体を得るためには、磁性塗料中の
磁性粉が均一に分散していることが必要である。このた
め、分散性を向上させるために、磁性粉と結合剤とを高
濃度状態で前記混練機を用いて、高剪断力を付加して混
練するなど、種々の方法が提案されている。
は、混練物を混練する際に、該混練物に対する攪拌トル
クを測定し、終了を決定すること等が提案されている。
また、混練物の固形分濃度、パドルの選定、溶媒の種類
や量等の検討もなされている。
散状態の良い混練物を得るためには、最適な剪断力を付
加する必要がある。しかしながら、これまでは混練物に
対する最適な剪断力による分散状態を評価する方法は少
なく、分散性の良好な磁性塗料を得ることが困難であっ
た。
最適な剪断力を付加でき、分散性に優れた磁性塗料の製
造方法を提供することにある。
した結果、連続式2軸混練機を用いて磁性塗料を混練し
て磁性塗料を製造するに際し、上記混練機の混練時の動
力、処理量及び剪断速度により定義した混練エネルギー
に対して、混練物を所定の条件で混練して得られる磁性
塗料から形成された磁性塗膜の光沢度を測定し、該光沢
度のピーク値から上記混練工程における最適混練条件を
決定することにより、上記目的を達成し得ることを知見
した。
で、連続式2軸混練機を用いて磁性塗料を混練する混練
工程を含む磁性塗料の製造方法において、上記混練工程
における最適混練条件を、下記式で定義される混練エネ
ルギーに対して混練物を所定の処理量・剪断速度で混練
した際の該混練により得られる磁性塗料から形成された
磁性塗膜の光沢度がピーク値又はその近傍の値となる所
をもって決定することを特徴とする磁性塗料の製造方法
を提供するものである。 混練エネルギー=〔(P−Po)×N/Nmax〕/F P :運動時の動力(KW) N :剪断速度(sec-1) Po:無負荷時の動力(KW) Nmax:最大剪断速度(sec-1) F :処理量(Kg/Hr)
は、混練物を投入しない空の状態での上記混練機の動力
をいい、上記最大剪断速度(Nmax)とは、使用する
混練機のもつ最大の剪断速度、即ち最大回転数とクリア
ランスから計算されるものをいう。また、上記光沢度と
は、上記の磁性塗膜を市販のグロスメーターで測定した
光反射率(以下、グロスということもある)の値をい
う。この際、上記グロス測定時の入射角は60度での値
を使用し、分散度の基準は、グロスの絶対値ではなく、
グロスの相対比較で判断する。
いて、図1に示すグラフを参照しながら具体的に説明す
る。図1は、後述の実施例で得られた混練エネルギーと
光沢度との関係を示すグラフである。上記ピーク値及び
その近傍の値は、図1の場合、次のようにして求められ
る。即ち、混練機の運転条件(剪断速度)を変更するこ
とにより混練エネルギーを変化させて、それぞれの混練
エネルギーで混練して得られる磁性塗料から形成された
磁性塗膜の光沢度を測定する。得られた光沢度の値を、
図1に示すように、横軸を混練エネルギー、縦軸を光沢
度とするグラフ上にプロットする。そして、プロットし
た点を結ぶ曲線(山形の曲線)の最高点をピーク値とす
る。また、該ピーク値の近傍の値とは、混練時における
混練物の固形分濃度及び該混練物を処理する際の処理量
等により異なるが、該ピーク値との光沢度の差が所定の
範囲内の値をいうものとする。該光沢度の差は、10以
下、好ましくは5以下であるのが望ましい。
法について詳細に説明する。本発明の製造方法は、連続
式2軸混練機を用いて磁性塗料を混練する混練工程を含
むものである。そして、上記混練工程における最適混練
条件は、上記式で定義される混練エネルギーに対して混
練物を所定の処理量・剪断速度で混練した際の該混練に
より得られる磁性塗料から形成された磁性塗膜の光沢度
がピーク値又はその近傍の値となる所をもって決定され
る。具体的には、該混練エネルギーに対する光沢度を測
定し、該光沢度のピーク値又はその近傍の値より運転条
件を決定する。
時における混練物の固形分濃度及び該混練物を処理する
際の処理量等により変化するものである。この際、上記
固形分濃度は、目的に応じて、75〜85重量%(以
下、単に%という)の範囲から適宜選択される。また、
上記処理量は、使用する混練機の機種サイズ等に依存さ
れるが、例えば、後述の実施例において使用した栗本鉄
工(株)製の連続式2軸混練機(KEX−40)の場合
には、5〜20Kg/Hrの範囲から適宜選択した。
その滞留時間は、使用機種のサイズ及び処理量により必
然的に決まる。また、混練温度は、20〜40℃である
のが好ましい。
は、磁性粉、結合剤及びその他の添加剤を含有するもの
であり、該混合物に更に溶剤が加えられる。上記磁性粉
としては、強磁性金属粉末等が好ましく挙げられ、上記
結合剤としては、塩化ビニル系共重合体、ポリエステル
系ポリウレタン樹脂等が好ましく挙げられ、上記溶剤と
しては、メチルエチルケトン、トルエン、シクロヘキサ
ノン及びこれらの混合溶剤等が挙げられる。上記添加剤
としては、酸化アルミニウム等の研磨剤、カーボンブラ
ック等の帯電防止剤、高級脂肪酸、高級脂肪酸の低級ア
ルコールエステル等の潤滑剤等が挙げられる。
練機の中間部分より溶剤を添加し、その固形分が40〜
60%となるよう希釈した後、次工程のタンクに蓄えら
れる。その後、ディスパー、二軸ミキサー、ホモミキサ
ー等の攪拌装置にて該混練物をさらに希釈解砕し、その
固形分を35〜45%とする。次いでサンドミル等を用
いて分散し、濾過した後、必要に応じてイソシアネート
系等の硬化剤を添加して磁性塗料を得ることができる。
外の工程は、従来の磁性塗料の製造方法における工程と
特に変らない。
は、ポリエチレンテレフタレート等の支持体上に乾燥塗
膜が好ましくは2〜10μmとなるようにアプリケータ
ー等をもちいて塗布し、乾燥させて塗膜を形成すること
ができ、磁気テープや磁気ディスク等の磁気記録媒体の
記録塗膜として使用される。
造方法を具体的に説明する。
2軸混練機〔KEX−40;栗本鉄工(株)製〕で混練
する。 〔配合物〕 磁性粉(軸比1/10のメタル粉) 100重量部 塩化ビニル系共重合体(結合剤) 10重量部 ポリエステル系ポリウレタン樹脂(結合剤) 5重量部 酸化アルミニウム(研磨剤) 10重量部 カーボンブラック(帯電防止剤) 1重量部 高級脂肪酸(潤滑剤) 1重量部 高級脂肪酸の低級アルコールエステル(潤滑剤) 1重量部 上記配合物に、溶媒(メチルエチルケトン/トルエン/
シクロヘキサノン=2/2/3)を加え下記〔表1〕に
示す固形分濃度(投入固形分)とし、上記連続式2軸混
練機で下記〔表1〕の諸条件にて混練し、出口部分で固
形分60%の混練物を得る。そして、攪拌装置を用いて
上記混練物を固形分が60%から40%になるように希
釈解砕し、次いでサンドミルを用いて分散し、濾過した
後イソシアネート系の硬化剤5重量部を添加し、磁性塗
料を得る。そして、上記磁性塗料をポリエチレンテレフ
タレートフィルム上に乾燥塗膜(磁性層)の厚さが10
μmとなるように塗布し、カレンダー処理による表面処
理を行った。その後、磁性層と反対側にバックコートを
塗布し、スリットして磁気テープを作製した。上記磁気
テープを一部切り取り、市販のグロスメーターで光沢度
(光反射率)を求めた(グロス測定時の入射角は60度
での値を使用している。また、ここでの分散度の基準
は、グロスの絶対値ではなく、グロスの相対比較で判断
する)。さらに、分散状態を確認するため、角形比(残
留磁束密度/飽和磁束密度との比)とS/N(リファレ
ンスとして、下記〔表1〕の(ref.)における、固
形分80%、剪断速度1500S-1、処理量10Kg/
Hrに対する相対値をdBで示している。)を求めた。
それらの結果を下記〔表1〕に示す。また、得られた結
果について、混練エネルギーと光沢度との関係を表すグ
ラフを作成し、図1に示す。
り、最適混練条件(運転条件)を、混練エネルギーに対
して混練により得られる磁性塗料から形成された磁性塗
膜の光沢度がピーク値又はその近傍の値となる所をもっ
て決定し、分散性の良好な磁性塗料を得ることが可能で
ある。
する最適な剪断力を付加でき、分散性の良好な磁性塗料
を得ることができる。
すグラフである。
Claims (1)
- 【請求項1】 連続式2軸混練機を用いて磁性塗料を混
練する混練工程を含む磁性塗料の製造方法において、上
記混練工程における最適混練条件を、下記式で定義され
る混練エネルギーに対して混練物を所定の処理量(Kg
/Hr)・剪断速度で混練した際の該混練により得られ
る磁性塗料から形成された磁性塗膜の光沢度がピーク値
又はその近傍の値となる所をもって決定することを特徴
とする磁性塗料の製造方法。 混練エネルギー=〔(P−Po)×N/Nmax〕/F P :運動時の動力(KW) N :剪断速度(sec-1) Po:無負荷時の動力(KW) Nmax:最大剪断速度(sec-1) F :処理量(Kg/Hr)
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP16965195A JP3601551B2 (ja) | 1995-07-05 | 1995-07-05 | 磁性塗料の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP16965195A JP3601551B2 (ja) | 1995-07-05 | 1995-07-05 | 磁性塗料の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0912936A true JPH0912936A (ja) | 1997-01-14 |
JP3601551B2 JP3601551B2 (ja) | 2004-12-15 |
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ID=15890427
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP16965195A Expired - Lifetime JP3601551B2 (ja) | 1995-07-05 | 1995-07-05 | 磁性塗料の製造方法 |
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Country | Link |
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JP (1) | JP3601551B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011118988A (ja) * | 2009-12-03 | 2011-06-16 | Hitachi Maxell Ltd | 磁気記録媒体の製造方法 |
-
1995
- 1995-07-05 JP JP16965195A patent/JP3601551B2/ja not_active Expired - Lifetime
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2011118988A (ja) * | 2009-12-03 | 2011-06-16 | Hitachi Maxell Ltd | 磁気記録媒体の製造方法 |
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