JP3175201B2 - 磁気記録媒体の製造方法 - Google Patents
磁気記録媒体の製造方法Info
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- JP3175201B2 JP3175201B2 JP18971591A JP18971591A JP3175201B2 JP 3175201 B2 JP3175201 B2 JP 3175201B2 JP 18971591 A JP18971591 A JP 18971591A JP 18971591 A JP18971591 A JP 18971591A JP 3175201 B2 JP3175201 B2 JP 3175201B2
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- Manufacturing Of Magnetic Record Carriers (AREA)
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】この発明は、連続式混練装置を用
いた磁気記録媒体の製造方法において、混練装置の途中
に溶剤を滴下する装置を設け、溶剤を滴下しながら微粒
子磁性粉と結合剤、潤滑剤粉末等の固形分を溶剤により
混練し、磁気記録媒体に塗布する塗料を製造する方法に
関し、高Brで、かつ微粒子磁性粉の分散性の良好な磁気
記録媒体を製造する方法に関するものである。
いた磁気記録媒体の製造方法において、混練装置の途中
に溶剤を滴下する装置を設け、溶剤を滴下しながら微粒
子磁性粉と結合剤、潤滑剤粉末等の固形分を溶剤により
混練し、磁気記録媒体に塗布する塗料を製造する方法に
関し、高Brで、かつ微粒子磁性粉の分散性の良好な磁気
記録媒体を製造する方法に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】微粒子磁性粉を塗料化し、電磁変換特性
の優れた磁気記録媒体を得るためには、磁性粉等の粉体
と結合剤と高い剪断力を持つニーダーやコンティニアス
ニーダー等で練り込む必要がある。また、生産性を考え
るとバッチ式よりも連続式が有利である。これらのこと
より、磁気記録媒体の製造装置として連続式混練装置が
用いられている。
の優れた磁気記録媒体を得るためには、磁性粉等の粉体
と結合剤と高い剪断力を持つニーダーやコンティニアス
ニーダー等で練り込む必要がある。また、生産性を考え
るとバッチ式よりも連続式が有利である。これらのこと
より、磁気記録媒体の製造装置として連続式混練装置が
用いられている。
【０００３】この連続式混練装置を用いた混練処理にお
いて、処理物の固形分を高くした場合、高シェアによっ
てBm（飽和磁束密度）は上がる傾向になるが、温度上昇
によって、固形分と溶剤の混練されたペースト状の塗料
内部の溶剤の気化が起こり、ペースト状態が悪化して、
Rs（Rs=Br/Bm、但しBrは残留磁束密度) が下がる。即
ち、角形比が悪くなる。
いて、処理物の固形分を高くした場合、高シェアによっ
てBm（飽和磁束密度）は上がる傾向になるが、温度上昇
によって、固形分と溶剤の混練されたペースト状の塗料
内部の溶剤の気化が起こり、ペースト状態が悪化して、
Rs（Rs=Br/Bm、但しBrは残留磁束密度) が下がる。即
ち、角形比が悪くなる。
【０００４】更に、塗料化の際にペーストが十分に溶解
せず、最終的には分散が十分でない、例えば磁性粉のみ
が一部に凝集する欠点があった。
せず、最終的には分散が十分でない、例えば磁性粉のみ
が一部に凝集する欠点があった。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】この発明の磁気記録媒
体の製造方法で、ペースト状の塗料を作り、この塗料を
塗布して塗布型の磁気記録媒体を生産するのであるが、
ペーストの温度上昇が抑制され、Rsを高い値に保持した
まま、Bmを上げることが出来、その結果Brが改善される
こと、及び、ペースト状の塗料（最終混練物）の固形分
が65〜78％になるように希釈量を調整しているため、高
シェアを保ったまま溶剤を加えるので、強制的に湿潤効
果を上げることが出来、溶解性が改善され、連続式混練
装置としての微粒子磁性粉等の分散性を改善することを
課題にしている。
体の製造方法で、ペースト状の塗料を作り、この塗料を
塗布して塗布型の磁気記録媒体を生産するのであるが、
ペーストの温度上昇が抑制され、Rsを高い値に保持した
まま、Bmを上げることが出来、その結果Brが改善される
こと、及び、ペースト状の塗料（最終混練物）の固形分
が65〜78％になるように希釈量を調整しているため、高
シェアを保ったまま溶剤を加えるので、強制的に湿潤効
果を上げることが出来、溶解性が改善され、連続式混練
装置としての微粒子磁性粉等の分散性を改善することを
課題にしている。
【０００６】
【課題を解決するための手段】この発明は、この課題を
達成せんものと鋭意研究を重ねた結果、案出されたもの
であり、微粒子磁性粉と結合剤、潤滑剤粉末を含む固形
分を溶剤により混練してペースト状の塗料を製造する連
続式混練装置を用いた磁気記録媒体の製造方法におい
て、塗料の混練前の処理物の固形分の比率を８１〜９０
重量％とし、上記連続式混練装置による塗料の混練の途
中で、前記処理物の固形分の比率を６５〜７８重量％と
なるように沸点１００℃以上の溶剤のみにより希釈する
ことを特徴とするものである。
達成せんものと鋭意研究を重ねた結果、案出されたもの
であり、微粒子磁性粉と結合剤、潤滑剤粉末を含む固形
分を溶剤により混練してペースト状の塗料を製造する連
続式混練装置を用いた磁気記録媒体の製造方法におい
て、塗料の混練前の処理物の固形分の比率を８１〜９０
重量％とし、上記連続式混練装置による塗料の混練の途
中で、前記処理物の固形分の比率を６５〜７８重量％と
なるように沸点１００℃以上の溶剤のみにより希釈する
ことを特徴とするものである。
【０００７】以上のような磁気記録媒体に塗布する塗料
を製造する方法が、この課題の解決に適合することを見
いだし、この発明を完成するに至ったものである。
を製造する方法が、この課題の解決に適合することを見
いだし、この発明を完成するに至ったものである。
【０００８】
【作用】このように微粒子磁性粉と結合剤、潤滑剤粉末
等の固形粉を溶剤により混練してペースト状の塗料を製
造する連続式混練装置を用いた磁気記録媒体の製造方法
において、塗料の混練の途中で溶剤を滴下しつつ混練希
釈することにより、ペースト状の塗料の温度上昇が抑制
されると共に、最終混練物の固形分が所定の重量％にな
るように希釈量を調整しているため、高シェアを保った
まま溶剤を加えるので、強制的に湿潤効果を上げること
が出来、後の工程であるプレミックスでの溶解性が改善
される。
等の固形粉を溶剤により混練してペースト状の塗料を製
造する連続式混練装置を用いた磁気記録媒体の製造方法
において、塗料の混練の途中で溶剤を滴下しつつ混練希
釈することにより、ペースト状の塗料の温度上昇が抑制
されると共に、最終混練物の固形分が所定の重量％にな
るように希釈量を調整しているため、高シェアを保った
まま溶剤を加えるので、強制的に湿潤効果を上げること
が出来、後の工程であるプレミックスでの溶解性が改善
される。
【０００９】
【実施例】以下、この発明の具体的な実施例について説
明するが、この発明はこの実施例に限定されるものでな
いことはいうまでもない。図１はこの発明の磁気記録媒
体の製造方法に使用される連続式混練装置の説明図であ
る。図１において、この発明の連続式混練装置は、処理
物投入口１、スクリュー供給機２、連続式混練機３、溶
剤投入口４、溶剤入り容器５、ポンプ６、そして流量計
７より構成されている。
明するが、この発明はこの実施例に限定されるものでな
いことはいうまでもない。図１はこの発明の磁気記録媒
体の製造方法に使用される連続式混練装置の説明図であ
る。図１において、この発明の連続式混練装置は、処理
物投入口１、スクリュー供給機２、連続式混練機３、溶
剤投入口４、溶剤入り容器５、ポンプ６、そして流量計
７より構成されている。
【００１０】表１に示す処理物を処理物投入口１から投
入し、スクリュー供給機２により処理物を連続式混練機
３に供給する。溶剤入り容器５に貯蔵されている溶剤
は、ポンプ６と流量計７を通り、溶剤投入口４から連続
式混練機３の途中に滴下され、混練希釈される。
入し、スクリュー供給機２により処理物を連続式混練機
３に供給する。溶剤入り容器５に貯蔵されている溶剤
は、ポンプ６と流量計７を通り、溶剤投入口４から連続
式混練機３の途中に滴下され、混練希釈される。
【００１１】
【表１】 処理物の組成 処理物としては、ここに示した固形分にシクロヘキサノ
ン等の溶剤を入れて、粉体攪拌機により予備攪拌して調
整する。
ン等の溶剤を入れて、粉体攪拌機により予備攪拌して調
整する。
【００１２】図１に示した連続混練装置を用い処理物を
混練し、出来たペースト状の塗料をディスパー装置（攪
拌装置）で２時間MEK(メチルエチルケトン) に固形分を
36％まで溶解し、その後、サンドミル（混合装置）で３
時間分散し、塗料を作成した。その後に、イソシアネー
ト等の硬化剤を20重量部添加し、ドクターブレード式塗
布機で14μｍ厚のポリエチレンテレフタレートに、厚さ
５μｍで塗布し、更にロールで圧力を加えるカレンダー
処理を行い、更に硬化させ、その後１／２インチ幅にス
リットして、テープを作成した。表２に実施例と比較例
の実験条件を示す。
混練し、出来たペースト状の塗料をディスパー装置（攪
拌装置）で２時間MEK(メチルエチルケトン) に固形分を
36％まで溶解し、その後、サンドミル（混合装置）で３
時間分散し、塗料を作成した。その後に、イソシアネー
ト等の硬化剤を20重量部添加し、ドクターブレード式塗
布機で14μｍ厚のポリエチレンテレフタレートに、厚さ
５μｍで塗布し、更にロールで圧力を加えるカレンダー
処理を行い、更に硬化させ、その後１／２インチ幅にス
リットして、テープを作成した。表２に実施例と比較例
の実験条件を示す。
【００１３】
【表２】 実施例と比較例の実験条件 出来上がったテープは、バイブレーションサンプルマグ
ネットメータ（静磁気の測定装置）により、磁気特性を
測定、また、グロス計（入射角60°) で光沢度を測定し
た。その結果を表３に示す。
ネットメータ（静磁気の測定装置）により、磁気特性を
測定、また、グロス計（入射角60°) で光沢度を測定し
た。その結果を表３に示す。
【００１４】
【表３】 磁気特性と光沢度の測定結果 以上のような実験結果より、混練時にペースト状の塗料
の途中に希釈を行うことにより、Rsが高い値のままBmを
上昇させることが出来る。
の途中に希釈を行うことにより、Rsが高い値のままBmを
上昇させることが出来る。
【００１５】更に、以後の工程において、溶解性、分散
性を向上させることが出来た。
性を向上させることが出来た。
【００１６】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように、この発明
は、微粒子磁性粉と結合剤、潤滑剤粉末等の固形分を溶
剤により混練してペースト状の塗料を作り、この塗料を
塗布して塗布型の磁気記録媒体を製造する連続式混練装
置を用いた磁気記録媒体の製造方法において、塗料の混
練の途中で溶剤を滴下しつつ混練希釈すること。及び、
この塗料の混練前の処理物の前記固形分の比率を81〜90
重量％とすること。更に、この塗料の混練の途中で、前
記処理物の固形分の比率を65〜78重量％となるように沸
点100℃以上の溶剤で希釈することを特徴とする。これ
らのような磁気記録媒体の製造方法で、塗料を作り、磁
気記録媒体を生産することにより、ペースト状の塗料の
温度上昇が抑制され、Rsを高い値に保持したまま、Bmを
上げることが出来、その結果Brが改善されること、及
び、ペースト状の塗料（最終混練物）の固形分が65〜78
％になるように希釈量を調整しているため、高シェアを
保ったまま溶剤を加えるので、強制的に湿潤効果が上げ
ることが出来、後の工程であるプレミックスでの溶解性
が改善され、連続式混練装置としての微粒子磁性粉等の
分散性を改善することを可能にしている。
は、微粒子磁性粉と結合剤、潤滑剤粉末等の固形分を溶
剤により混練してペースト状の塗料を作り、この塗料を
塗布して塗布型の磁気記録媒体を製造する連続式混練装
置を用いた磁気記録媒体の製造方法において、塗料の混
練の途中で溶剤を滴下しつつ混練希釈すること。及び、
この塗料の混練前の処理物の前記固形分の比率を81〜90
重量％とすること。更に、この塗料の混練の途中で、前
記処理物の固形分の比率を65〜78重量％となるように沸
点100℃以上の溶剤で希釈することを特徴とする。これ
らのような磁気記録媒体の製造方法で、塗料を作り、磁
気記録媒体を生産することにより、ペースト状の塗料の
温度上昇が抑制され、Rsを高い値に保持したまま、Bmを
上げることが出来、その結果Brが改善されること、及
び、ペースト状の塗料（最終混練物）の固形分が65〜78
％になるように希釈量を調整しているため、高シェアを
保ったまま溶剤を加えるので、強制的に湿潤効果が上げ
ることが出来、後の工程であるプレミックスでの溶解性
が改善され、連続式混練装置としての微粒子磁性粉等の
分散性を改善することを可能にしている。
【図１】この発明の磁気記録媒体の製造方法に使用され
る連続式混練装置の説明図
る連続式混練装置の説明図
【符号の説明】 １ 処理物投入口 ２ スクリュー供給機 ３ 連続式混練機 ４ 溶剤投入口 ５ 溶剤入り容器 ６ ポンプ ７ 流量計
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭64−79274（ＪＰ，Ａ) 特開 昭64−79275（ＪＰ，Ａ) 特開 平２−178363（ＪＰ，Ａ) 特開 平４−206030（ＪＰ，Ａ) (58)調査した分野(Int.Cl.7，ＤＢ名) G11B 5/842
Claims (1)
- 【請求項１】 微粒子磁性粉と結合剤、潤滑剤粉末を含
む固形分を溶剤により混練してペースト状の塗料を製造
する連続式混練装置を用いた磁気記録媒体の製造方法に
おいて、塗料の混練前の処理物の固形分の比率を８１〜９０重量
％とし、 上記連続式混練装置による塗料の混練の途中で、前記処
理物の固形分の比率を６５〜７８重量％となるように沸
点１００℃以上の溶剤のみにより希釈すること を特徴と
する磁気記録媒体の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP18971591A JP3175201B2 (ja) | 1991-07-30 | 1991-07-30 | 磁気記録媒体の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP18971591A JP3175201B2 (ja) | 1991-07-30 | 1991-07-30 | 磁気記録媒体の製造方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0536067A JPH0536067A (ja) | 1993-02-12 |
| JP3175201B2 true JP3175201B2 (ja) | 2001-06-11 |
Family
ID=16245985
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP18971591A Expired - Fee Related JP3175201B2 (ja) | 1991-07-30 | 1991-07-30 | 磁気記録媒体の製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3175201B2 (ja) |
-
1991
- 1991-07-30 JP JP18971591A patent/JP3175201B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH0536067A (ja) | 1993-02-12 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
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