JPH09129052A - 高臨界温度超電導体ねじり被覆線の製造方法 - Google Patents

高臨界温度超電導体ねじり被覆線の製造方法

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JPH09129052A
JPH09129052A JP8243714A JP24371496A JPH09129052A JP H09129052 A JPH09129052 A JP H09129052A JP 8243714 A JP8243714 A JP 8243714A JP 24371496 A JP24371496 A JP 24371496A JP H09129052 A JPH09129052 A JP H09129052A
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Denis Legat
ドニ・ルガ
Peter Friedrich Herrmann
ペテー・フリドリツク・エルマン
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高臨界温度超電導体ねじり被覆線の別の製造
方法を提案すること。 【解決手段】 高臨界温度超電導体ねじり被覆線は、正
方形断面の金属製パイプ中に正方形断面の単心線を組み
立てることによって作成したビレットから製造する。ロ
ーラダイでビレットを引き抜いた後に得られる多心線
(5)を、ある長さのピッチ(p)でねじり、このねじ
りピッチより明らかに大きな直径を有するロールによっ
て圧延する。この方法を使用して得られる超電導体ねじ
り被覆線(9)は、可変電流への適用を目的とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高臨界温度超電導
体ねじり被覆線の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】上記のようなねじり導線は、特に強磁界
の下での可変電流への適用に使用される。
【0003】丸い、すなわち円形または楕円形の横断面
を有する超電導体フィラメントから超電導体ねじり被覆
線を製造することは、すでに周知である。円筒形の金属
製パイプ中に入った単心線の集合体から円形断面のビレ
ットを作成する。丸い断面を有する多心線を得るため
に、ビレットを円形穴ダイ中を通過して引き抜く。多心
線をねじり、望みの寸法の超電導体ねじり被覆線が得ら
れるまでねじった多心線をロールによって圧延する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、高臨
界温度超電導体ねじり被覆線の別の製造方法を提案する
ことである。
【0005】
【課題を解決するための手段】そのために本発明は、超
電導体ねじり線を正方形断面の金属製パイプの中に入っ
た正方形断面の単心線の集合体から成るビレットから製
造することを特徴とする、高臨界温度超電導体ねじり被
覆線の製造方法を対象とする。
【0006】ローラダイまたは摩擦ダイ中を通過させて
正方形断面のビレットを引き抜いて得られる多心線が、
上に述べたような円形断面のビレットから得られる多心
線よりもはるかに良好にねじり作業に耐えることは、す
でに確認されている。特に、こうして得られる多心線は
より短いねじりピッチでねじることが可能で、このこと
は、エネルギー損失をできるだけ避けるために、ねじり
多心線の圧延後のねじりピッチを数ミリメートルとする
必要がある可変電流への適用には特に有利である。ロー
ラダイ中を引き抜いて得られる正方形断面の多心線は、
5mm以下のねじりピッチでねじることが可能である
が、一方、このようなねじりピッチで円形断面のビレッ
トから得られる円形断面の多心線は裂け目を有すること
が、試験によって示されている。
【0007】ビレットを、正方形断面の多心線を作るた
めにローラダイ中を通過させて引き抜き、この多心線を
ある長さのピッチでねじり、超電導体ねじり被覆線の望
みの寸法が得られるまで、ねじりピッチの少なくとも1
0倍の直径を有するローラによって圧延すると有利であ
る。このような方法によれば、引抜きによる直径の減少
の大部分が円形摩擦ダイよりもはるかに滑動性のあるロ
ーラダイ中で実施されることからして当然、上に述べた
周知の方法よりも超電導体ねじり被覆線の製造時間を短
くすることができる。その上、ローラダイにおける引抜
きによれば、発生する摩擦応力が小さいので、円形穴ダ
イと比較して、ビレットを製造するために使用される金
属製パイプの材料をさらに良く保存することが可能にな
る。こうして、比較的薄い金属製パイプを有するビレッ
トを実現することができる。このパイプが銀の合金を主
成分とする場合には、本発明による方法を適用すること
によって、超電導体ねじり被覆線の製造コストの著しい
節減を得ることができる。さらにまた、ローラダイにお
ける引抜きによって、比較的平らな金属と超電導線の間
のインタフェースを得ることができる。この結果、超電
導体ねじり被覆線のテクスチャ加工の質が向上する。正
方形断面の超電導フィラメントは互いにうまく分離した
ままになっており、超電導コアを妨害することなく、集
合体を相似に保ちながら、一定の断面を維持する。
【0008】応用上より厚い金属製パイプをもたらすと
いう不都合のある多心線が必要とされる場合には、多角
形、特に六角形の断面を持つ多心線を作るために、正方
形断面を有するビレットを摩擦ダイで引き抜くことがで
きる。しかし、この多心線のねじれ能力は正方形断面の
多心線のそれに匹敵する。変形例として、ビレットを先
ずローラダイで引き抜き、次いで摩擦ダイで引き抜く
と、この方法によって、応用上必要とされる場合に、特
に正方形断面から他の形状の断面に、例えば多角形、特
に六角形の形状または円形の形状に移ることが可能にな
る。この場合には、摩擦ダイに適用される断面減少率
は、ローラダイに適用されるものより明らかに小さいこ
とが好ましく、すなわち、ローラダイの出側で得られる
正方形断面の多心線の断面は、多角形断面または円形断
面の多心線の最終断面に近い。あらゆる場合に、金属製
パイプの材料が完全に保護され、多心線のねじれ能力が
保存される。
【0009】次に、本発明による方法の一実施形態をさ
らに詳しく説明する。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、正方形という用語はほぼ正
方形を表すと解釈すべきである。
【0011】図1では、いくつか超電導体単心線1が、
正方形断面を有するビレット3を構成するために、耐性
のある銀合金または銀合金化合物を主成分とした正方形
断面の金属製パイプ2中で積み重ねられ、組み立てられ
ている。各単心線は例えば1.2×1.2mmの正方形
断面を有することに注目されたい。これらの単心線は、
引抜き中にいかなる形状係数も適用されないことを別に
すれば、フランス特許出願第2675620号の明細書
に記載された方法にしたがって得られる。ビレットはこ
の例では、上述の寸法を有する8本×8本の単心線と、
内寸法8mm外寸法10mmの正方形断面を有するパイ
プ2から構成されている。
【0012】図2では、ビレット3を、この例では1.
6×1.6mmの正方形断面を有する多心線5を作るた
めに、ローラダイ4(概略的に図示)を通過させて引き
抜く。引抜き中、単心線の内部形状は保持される。すな
わち、フィラメントは、超電導コアの妨害なしに一定の
断面を維持し互いによく分離されたままである。
【0013】図3では、ローラダイ4の出側における多
心線5を、張力の下で、ある長さのピッチ(この例では
5mmのピッチ)でねじる。このねじりは長さを犠牲と
したある程度の多心線の膨脹を伴うが、これは端部回転
ビット6の移動によって加えられる張力によってある程
度は制御可能である。2.56mm2の断面を有する多
心線の場合には、張力は直径の増加が20%以下になる
ように調節する。この例の場合には、ねじれ多心線の最
終直径は約2mmである。
【0014】図4では、ねじり被覆ストリップ9の望み
の寸法が得られるまで、ねじり多心線5を二つのロール
7、8の間を通過させることによって圧延する。各ロー
ルの直径はねじりピッチpの少なくとも10倍の大きさ
である。ここで考慮される例では、直径約2.4mm、
ねじりピッチ約5mmのねじり多心線、及び直径250
mmのローラについて、最終的な試験を実施した。この
多心線圧延中に、多心線を幅4mmまで広げ、それから
0.5×4mmの断面になるまで、すなわち1.57倍
の伸びに相当する36%の断面減少率に達するまで、一
定の幅に圧延すると、圧延後のねじりの最終ピッチは
9.6mmになる。この作業は、ロールの直径がねじり
ピッチpに比べて大きい場合にのみ可能で、その理由
は、そうでなければ多心線のねじれの戻りが観察される
からである。圧延の最初における多心線の拡幅によっ
て、ねじれ導線の伸長を、したがってねじれピッチの増
加を制御することができる。可変電流への適用では、数
ミリメートルのねじりピッチを有する超電導線を得るこ
とが望ましい。
【0015】多心線に別の形状の断面、例えば多角形、
特に六角形、または円形の断面を与えるために、摩擦ダ
イ(図示せず)のキャリブレション段階を圧延段階に先
行させることができることに留意されたい。円形断面
は、圧延中に多心線のねじれ戻りを完全に防止する性質
がある。しかし、摩擦ダイにおける多心線の断面減少率
は、約20%、すなわちローラダイに適用される断面減
少率よりかなり低く制限しなければならない。変形例と
して、良好なねじり能力も有する多角形、特に六角形断
面の多心線を得るために、ビレット3を摩擦ダイ(図示
せず)で直接引き抜くこともできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による方法の各段階を示す図である。
【図2】本発明による方法の各段階を示す図である。
【図3】本発明による方法の各段階を示す図である。
【図4】本発明による方法の各段階を示す図である。
【符号の説明】
1 超電導単心線 2 金属製パイプ 3 ビレット 4 ローラダイ 5 多心線 6 端部回転ビット 7、8 ロール 9 ねじり被覆ストリップ p ねじりピッチ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 エリツク・ブギン フランス国、45100・オルレアン、リユ・ フランソワ・ドウジエーム、18 (72)発明者 ドニ・ルガ フランス国、91090・リセ、スクワール・ ドウ・ラ・ボース・4 (72)発明者 ペテー・フリドリツク・エルマン フランス国、91410・コルブルーズ、アン パス・デ・フルール・1

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高臨界温度超電導体ねじり被覆線の製造
    方法において、 正方形断面のビレット(3)を作るために、正方形断面
    の金属製パイプ(2)中に複数の正方形断面の単心線
    (1)を組み立てる段階と、 正方形断面の多心線(5)を得るために、ダイ中を通過
    させてビレット(3)を引き抜く段階と、 あるピッチで多心線(5)をねじる段階と、 ねじれ被覆導線の望みの寸法が得られるまで、ねじり多
    心線を圧延する段階とを特徴とする製造方法。
  2. 【請求項2】 ビレットをローラダイ(4)で引き抜く
    請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】 ねじりピッチよりも少なくとも10倍大
    きな直径を有するロール(7、8)によって、正方形断
    面の多心線(5)を圧延するねじる請求項2に記載の方
    法。
  4. 【請求項4】 ビレットを先ずローラダイ(4)で引き
    抜き、次いで摩擦ダイで引き抜き、摩擦ダイにおいて適
    用される断面減少率がローラダイ(4)においてに適用
    されるものより明らかに小さい請求項2に記載の方法。
  5. 【請求項5】 摩擦ダイにおいて適用される断面減少率
    が約20%である請求項4に記載の方法。
  6. 【請求項6】 多心線の断面の増加を20%以下の値に
    制限するために、多心線を張力の下でねじる請求項2に
    記載の方法。
  7. 【請求項7】 先ず多心線を所定の寸法まで拡幅させ、
    それからこの寸法を一定に保たせるように、圧延を実施
    する請求項2に記載の方法。
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