JPH09128798A - 光学装置 - Google Patents

光学装置

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JPH09128798A
JPH09128798A JP7287546A JP28754695A JPH09128798A JP H09128798 A JPH09128798 A JP H09128798A JP 7287546 A JP7287546 A JP 7287546A JP 28754695 A JP28754695 A JP 28754695A JP H09128798 A JPH09128798 A JP H09128798A
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和彦 根本
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 光学ピックアップなどの光学装置において、
その光学部品点数の削減および光学的な配置設定に際し
てのアライメントの簡単化を可能にし、装置全体の簡素
化、小型化を図るCLC構成の特性を有し、更に、フォ
ーカスサーボ信号の検出が容易にできるようにする。 【解決手段】 互いに近接するように発光部4と少なく
とも1つ以上の第1の受光部5とが同一基板上に積層さ
れ、発光部4の共振器端面から出射した光の被照射部か
らの共振器端面に向かう戻り光LRを第1の受光部5に
よって共焦点近傍で受光検出する光学素子102と、こ
の光学素子102外に第2の受光部6とを有する光学装
置を構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、発光部からの光を
光記録媒体例えば光ディスク、光磁気ディスクなどの被
照射部に照射し、被照射部からの反射による戻り光を受
光検出する場合に適用して好適な光学装置に係わる。
【0002】
【従来の技術】従来の光学装置、いわゆるコンパクトデ
ィスク(CD)プレーヤなどの光ディスクドライブや光
磁気ディスクドライブの光学ピックアップでは、グレー
ティングやビームスプリッタなどの各光学部品を個別に
組み立てるため装置全体の構成が複雑且つ大きくなり、
また、基板上にハイブリッドで組み立てる場合に光学的
な配置設定に際して厳しいアライメント精度を必要とし
ていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】一方、例えば発光部に
光が戻るようにして、その戻り光を受光して検出するに
は、光をビームスプリッタやホログラムなどで分割する
必要がある。そのため受光部が受ける光量が減少すると
いう不都合が生じる。
【0004】このような点を考慮して、光学部品点数の
削減および光学的な配置設定に際してのアライメントの
簡単化を可能にし、装置全体の簡素化、小型化を図る目
的で、レンズなど収束手段の共焦点位置に発光部を配置
し、この発光部のある共焦点位置近傍に受光部を形成す
るいわゆるCLC(コンフォーカル・レーザ・カプラ)
構成が考えられている。
【0005】このCLC構成においては、例えば発光部
に面発光レーザを用いた場合にその半導体レーザの特性
や信頼性が充分でなかった。また半導体プロセスによっ
て、このCLC構成を製造しようとした場合に、半導体
基板の凹凸の影響が大きく製造が困難であった。
【0006】一方、このCLC構成の光学装置における
フォーカスサーボ信号を検出することが困難であった。
【0007】本発明はこのような点を考慮してなされた
もので、光学ピックアップなどの光学装置において、そ
の光学部品点数の削減および光学的な配置設定に際して
のアライメントの簡単化を可能にし、装置全体の簡素
化、小型化を図るCLC構成の特性を有し、更に、フォ
ーカスサーボ信号の検出が容易にできるようにしたもの
である。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の光学装置は、互
いに近接するように発光部と少なくとも1つ以上の第1
の受光部とが同一基板上に積層され、発光部の共振器端
面から出射した光の被照射部からの共振器端面に向かう
戻り光を第1の受光部によって共焦点近傍で受光検出す
る光学素子と、この光学素子外に形成された受光素子か
らなる第2の受光部とを有する構成とされる。
【0009】また本発明の光学装置は、互いに近接する
ように発光部と少なくとも1つ以上の第1の受光部とが
同一基板上に積層され、発光部の共振器端面から出射し
た光の被照射部からの共振器端面に向かう戻り光を第1
の受光部によって共焦点近傍で受光検出する光学素子
と、この光学素子上に形成された受光素子と光学素子外
に形成された受光素子とからなる第2の受光部とを有す
る構成とされる。
【0010】上述の本発明の構成によれば、発光部の共
振器端面から出射した光の被照射部からの共振器端面に
向かう戻り光を第1の受光部によって共焦点近傍で受光
検出するCLC構成をなす光学素子に、さらに第2の受
光部を追加することより、例えばこの第2の受光部にお
いて、被照射部への入射光のフォーカス状態の検出すな
わちフォーカスサーボ信号の検出を行うことができる。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明の光学装置は、半導体レー
ザからなる発光部の直上ないしは直下の共焦点近傍に受
光部を形成した前述のCLC構成において、本出願人の
先の出願である特願平7−235680号出願「光学装
置」に記載された、共焦点近傍でプッシュプル法による
トラッキングサーボ信号の検出を行う光学装置を構成
し、さらに第2の受光部を形成し、例えばフォーカスサ
ーボ信号の検出を行う場合に適用できるものである。
【0012】上述の共焦点近傍でプッシュプル法による
トラッキングサーボ信号の検出を行う光学装置は、例え
ば図17および図18に光学装置の一例の斜視図を示す
ように、例えば同一の半導体基板11上に、基板面に沿
う方向に共振器長方向を有する半導体レーザLDからな
る発光部4と、その直上に2個のフォトダイオードPD
(PD1 、PD2 )からなる受光部5とが積層形成され
た光学素子101、102が構成されてなる。
【0013】図17の光学装置の光学素子101は、第
1導電型例えばn型の高不純物濃度の{100}結晶面
を主面とするGaAs基板11上に、例えばn型のGa
Asからなるバッファ層12、例えばn型のAlGaA
sよりなる第1のクラッド層13、例えばi型GaAs
(真性GaAs)よりなる活性層14、第2導電型すな
わちp型のAlGaAsよりなる第2のクラッド層15
および第2導電型すなわちp型のGaAsからなるキャ
ップ層16がMOCVD等によるエピタキシーによって
形成されてなる。
【0014】さらに第2のクラッド層15に第1導電型
例えばn型GaAsよりなる電流狭窄層17を形成して
ブロックし、発光部4すなわちいわゆるスラブ導波路の
水平共振器を有する半導体レーザLDが構成されてい
る。
【0015】そして半導体レーザLDの直上に、MOC
VD等によるエピタキシーによってこの半導体レーザL
Dからの直接光を吸収する例えばp型の高不純物濃度の
GaAsよりなる光吸収層18を介して、pin接合面
が半導体レーザLDの水平共振器方向に平行となりかつ
共振器端面に垂直に臨むように、第2導電型すなわちp
型のGaAsよりなる第1の半導体層19、i型のGa
Asよりなる第2の半導体層20および第1導電型すな
わちn型のGaAsよりなる第3の半導体層21により
構成される2つの受光部5すなわちPIN型のフォトダ
イオードPD(PD1 ,PD2 )による受光素子が形成
されて光学素子101が構成されてなる。そして、フォ
トダイオードPD1 ,PD2 の共振器端面に臨む面が受
光面とされる。
【0016】光吸収層18は、活性層15と同等あるい
は活性層15より小さいバンドギャップを有する層と
し、ここで戻り光以外を遮断する。
【0017】また光吸収層18および受光部5の各半導
体層19〜21は、発光部4の半導体レーザLD上の一
部を残して形成され、この半導体レーザLD上の残した
面上にはその一部を覆って半導体レーザLDのp側電極
とフォトダイオードPDのp側電極とを共用するp側電
極22が形成されている。一方、第3の半導体層21上
にフォトダイオードPD1 ,PD2 のn側電極231、
232が形成され、半導体基板11の下面に半導体レー
ザLDのn側電極23が形成されている。
【0018】そして、受光部5を構成する第1の半導体
層19、第2の半導体層20および第3の半導体層21
の中央には、例えばエッチング等の方法で溝25が形成
され、受光部5が2つのフォトダイオードPD1 ,PD
2 に2分割されている。この2つのフォトダイオードP
1 ,PD2 は、そのpin接合端面が半導体レーザL
Dの共振器端面に臨むように併設される。
【0019】そして図示しないが、発光部4からの出射
光は、収束手段によって光ディスクなど被照射部に収束
照射され、更にこれが被照射部において反射されて戻り
光を生じ、被照射部において反射される前および後にお
いて同軸の経路、すなわち出射光LF と同軸の経路を通
過して、再度収束手段により収束されて受光部5におい
て受光される。この受光部5は収束手段の被照射部から
の戻り光に関する共焦点近傍に配置される。
【0020】戻り光は、収束手段により光回折限界(即
ちレンズの回折限界)近傍まで収束されるものであり、
受光部5はその各フォトダイオードPD1 ,PD2 の少
なくとも一部の受光面が、この光回折限界内、即ち発光
部4からの出射光の波長をλ、収束手段の開口数をNA
とするとき、発光部4からの出射光の光軸からの距離が
光の回折限界である1.22λ/NAの1/2の0.6
1λ/NA以内の位置に設けられるようにする。すなわ
ち、前述のCLC構成をなす。
【0021】一方、図18の光学装置の光学素子102
は、図17の場合と同様の構成の発光部4が形成され、
その直上に絶縁膜24および24Aをマスクとした選択
成長により、第2導電型すなわちp型の高不純物濃度の
GaAsよりなる光吸収層18、第2導電型すなわちp
型のGaAsからなる第1の半導体層30、第1導電型
すなわちn型のGaAsからなる第2の半導体層31が
形成されて、発光部4の半導体レーザLDの共振器端面
の側の第2の半導体層31には、共振器端面に対して斜
めに(111)または(110)結晶面が形成され、こ
の結晶面がフォトダイオードPD(PD1 ,PD2 )の
受光面とされている。
【0022】その他の構成は、図17の光学装置と同じ
であるので、実施例1と対応する部分には同一符号を付
して重複説明を省略する。
【0023】なお、発光部および受光部の各層の導電型
やその位置関係は、図17および図18に示した光学装
置の構成以外にもいくつかの組み合わせが考えられる。
それぞれの場合により、電極の取り出し方等が多少異な
る(特願平7−235680号参照)。
【0024】次に、これらの光学装置におけるトラッキ
ングサーボ信号検出について説明する。図19に図17
の光学装置における信号の検出を示すように、発光部4
の半導体レーザLDからレーザ光が出射され、この出射
光LF がディスク等の被照射部からの戻り光LR を生じ
て、この戻り光LR が受光部5を構成する2分割フォト
ダイオードPD1 およびPD2 において受光される。
【0025】そして、これらフォトダイオードPD1
よびPD2 で受光した信号を用いて、プッシュプル法に
より例えば差動増幅器40を介してトラッキングサーボ
信号の検出を行う。この差動増幅器40において、例え
ばフォトダイオードPD1 の信号とフォトダイオードP
2 の信号の差信号、すなわち(PD2 −PD1 )の信
号をトラッキングサーボの検出信号とする。
【0026】図18に示した光学装置についても、図2
0に図18の光学装置における信号の検出を示すよう
に、図19に示したと同様にフォトダイオードPD1
よびPD2 で受光した信号を用いて、プッシュプル法に
より例えば差動増幅器40を介してトラッキングサーボ
信号の検出を行うことができる。
【0027】このような光学装置は、従来の光学装置と
比較して、レンズのずれやディスクの反り・傾きに対す
るマージンを大きくでき、安定して正確にトラッキング
サーボ信号や光ディスク上の記録を読み出したRF信号
等の各種信号の検出ができる。
【0028】続いて、本発明の光学装置の一例について
説明する。
【0029】図1に本発明の光学装置の一例(以下実施
例1とする)の側面図を示す。図1の光学装置は、図1
8に示した光学装置と同一の光学素子102が構成さ
れ、さらに光学素子102の外、この場合は斜め前方
に、複数の受光素子、すなわち2分割フォトダイオード
PD3 ,PD4 からなる第2の受光部6が形成されてな
る。
【0030】この実施例1の光学装置においても、前述
の図18に示した光学装置と同様に、図示しないが対物
レンズなどの収束手段を有し、発光部からの出射光LF
は、収束手段によって光ディスクなど被照射部に収束照
射され、更に被照射部から反射された戻り光LR は、被
照射部において反射される前および後において同軸の経
路、すなわち出射光LF と同軸の経路を通過して、再度
収束手段により収束されて第1の受光部5において受光
される。この第1の受光部5は収束手段の被照射部から
の戻り光LR に関する共焦点近傍に配置される。
【0031】戻り光LR は、収束手段により光回折限界
(即ちレンズの回折限界)近傍まで収束され、第1の受
光部5のフォトダイオードPD3 ,PD4 の一部の受光
面が、この光回折限界内の位置に設けられるようにす
る。すなわち、前述のCLC構成をなすようにする。
【0032】そして、光学素子102上の第1の受光部
5の2分割フォトダイオードPD1,PD2 において、
戻り光LR を受光するとともにその一部を反射させて、
反射した光を斜め前方に配置された第2の受光部6の2
分割フォトダイオードPD3,PD4 において受光する
ものである。
【0033】第2の受光部6の2分割フォトダイオード
PD3 ,PD4 は、被照射部においてジャストフォーカ
スの状態で、受光量が等しく、フォトダイオードPD3
の信号とフォトダイオードPD4 の信号が等しくなる
(すなわちPD3 =PD4 となる)ように配置され、こ
れによりナイフエッジ法によるフォーカスサーボ信号の
検出を行うことができる。
【0034】この光学装置における、ナイフエッジ法に
よるフォーカスサーボ信号の検出について説明する。図
2A、図2B、図2Cにそれぞれ被照射部例えばディス
クが収束手段、例えば対物レンズの焦点より近いとき、
焦点に合うとき、焦点より遠いときの状態を示す。
【0035】焦点より近い場合(NEARの状態)に
は、戻り光LR はフォトダイオードPD3 に主に照射さ
れ、受光量がフォトダイオードPD4 より大であるの
で、フォトダイオードPD3 の信号がフォトダイオード
PD4 の信号より大、すなわちPD3 >PD4 となる。
焦点に合うとき(ジャストフォーカスの状態)には、上
述のように2つのフォトダイオードPD3 ,PD4 の信
号が等しく、PD3 =PD4 となる。焦点より遠い場合
(FARの状態)には、戻り光LR はフォトダイオード
PD 4 に主に照射され、受光量がフォトダイオードPD
3 より大であるので、フォトダイオードPD4 の信号が
フォトダイオードPD3 の信号より大、すなわちPD 3
<PD4 となる。
【0036】従って、例えば差信号(PD3 −PD4
を検出信号として、フォーカスサーボ信号の検出を行え
ば、焦点より近い場合(NEARの状態)には、検出信
号PD3 −PD4 >0となり、焦点に合うとき(ジャス
トフォーカスの状態)には、検出信号PD3 −PD4
0となり、焦点より遠い場合(FARの状態)には、検
出信号PD3 −PD4 <0となる。図2Dに、焦点位置
と検出信号との関係を示す。
【0037】尚、トラッキングサーボ信号の検出は、図
18の光学装置と同じく、第1の受光部5の2分割フォ
トダイオードPD1 ,PD2 により、例えば差信号(P
2−PD1 )を検出信号として検出することができ
る。
【0038】また、このフォトダイオードPD1 および
PD2 からの例えば(PD1 +PD 2 )の加算信号を検
出信号として、光ディスク上の記録の読み出しすなわち
RF信号の検出を行うことができる。
【0039】次に、この実施例1の光学装置の具体例を
図3に示す。図1および図18に示した光学素子102
が、第1の受光部5が形成された側の面を接続面として
下向きにして、表面に光学素子102の半導体レーザL
Dの出力制御モニタ用のフォトダイオードPDM が作り
込まれ、かつ表面の他の部分に電極端子が形成された第
1のシリコン基板1上にマウントされる。そして、光学
素子102の第1の受光部5のフォトダイオードPD1
およびPD2 のそれぞれの電極が配線層Cを介して端子
PD1 およびTPD2 に接続され、発光部4の半導体レー
ザLDの例えばp側の電極が配線層Cを介して端子TL
に接続され、例えばn側電極が金属細線Wを介して共通
の端子TPLに電気的に接続される。また、半導体レーザ
LDの出力制御モニタ用のフォトダイオードPDM は、
配線層Cを介して端子TPDM に接続される。
【0040】また第1のシリコン基板1は、第2の受光
部6を構成する2分割フォトダイオードPD3 ,PD4
が作り込まれた第2のシリコン基板2上にマウントされ
る。
【0041】第2の受光部6の2分割フォトダイオード
PD3 ,PD4 はそれぞれ配線層Cを通じて端子
PD3 ,TPD4 に接続される。そして、第2の受光部6
の2分割フォトダイオードPD3 ,PD4 は、前述のよ
うに戻り光LR の第1の受光部5による反射光を受光し
て、ジャストフォーカスの状態で受光量が等しくなるよ
うに配置形成されてなる。
【0042】このように光学装置を構成することによ
り、単純な構成によりトラッキングサーボ信号、フォー
カスサーボ信号、RF信号等の検出ができる。被照射部
からの戻り光が出射光と同じ光路をたどることから、各
光学部品のアライメント調整が簡単である。また、受光
部に戻る光の割合を大きくできる。
【0043】そして、レンズのずれやディスクの反り・
傾きに対するマージンを大きくできることから、安定し
た信号検出ができる。また、半導体レーザLDの端面は
劈開によって作製することができ、半導体レーザをいわ
ゆる面発光構造にする必要がない。
【0044】第1の受光部5のフォトダイオードP
1 ,PD2 による受光面兼反射面は、特定の結晶面に
より形成する代わりにエッチングによる平坦面として形
成することもできる。この場合この受光面(反射面)と
基板面とのなす角度を任意に設定することができる。
【0045】上述の実施例1においては、第2の受光部
のフォトダイオードPD3 ,PD4の受光面を、光学素
子102の半導体レーザLDの共振器長方向に平行に配
置したが、第2の受光部6の受光面の方向・水平面との
なす角度等をその他の配置としても、同様に本発明の光
学装置を構成することができる。
【0046】いずれの構成においても、2分割フォトダ
イオードPD3 ,PD4 の受光量がジャストフォーカス
の状態で等しくなり、焦点がずれた状態では異なるよう
に配置することにより、ナイフエッジ法によるフォーカ
スサーボ信号の検出を行うことができる。この場合の光
学装置の一例を次に示す。
【0047】図4は、本発明の光学装置の他の例(以下
実施例2とする)の斜視図を示す。この実施例2の光学
装置は、光学素子102の第1の受光部5の2分割フォ
トダイオードPD1 ,PD2 が形成された面に垂直に、
かつ第1の受光部5の反射面から斜め後方に第2の受光
部6のフォトダイオードPD3 ,PD4 が配置されてな
る。そして、半導体レーザLDからの出射光LF が収束
手段を介して、図示しないが被照射部に照射され、これ
より反射した戻り光LR が第1の受光部5の受光面に入
射され、かつ戻り光LR の一部が第1の受光面で反射し
て第2の受光部6に入射される。
【0048】この場合も差信号(PD3 −PD4 )を検
出信号とすることにより、図2Dに示したような検出信
号を得ることができる。
【0049】ここで前述のように、第1の受光部5によ
る反射面の角度を任意に設定できることから、第2の受
光部6を、第1の受光部5の反射面から斜め前方に配置
する構成とすることもできる。
【0050】その他、第1の受光部5と発光部4との境
界面に電流阻止層を形成する構成、第1の受光部5のフ
ォトダイオードを拡散により形成する構成、第1の受光
部5のフォトダイオードPD1 ,PD2 の分割を拡散層
やイオン注入層により行う構成等もとることができる。
【0051】実施例1では、第1の受光部5のフォトダ
イオードPD1 およびPD2 の受光面が平行とされ、こ
れに応じて第2の受光部6を配置した構成の例である
が、PD1 の受光面とPD2 の受光面とを非平行にし
て、それぞれ異なる方向に反射光を生じさせ、これを受
光するように第2の受光部6を配置する構成とすること
もできる。この例を次に示す。
【0052】図5は、本発明の光学装置のさらに他の例
(以下実施例3とする)の斜視図を示す。この実施例3
の光学装置は、第1の受光部5のフォトダイオードPD
1 とPD2 を、絶縁膜24Aをマスクとしてそれぞれ異
なる方位に選択成長させて、半導体レーザLDの共振器
端面に対して傾斜したフォトダイオードPD1 ,PD 2
の各受光面が、そのなす角度が180°でない所定の角
度となるように形成された光学素子103を構成してい
る。
【0053】そして、被照射部からの戻り光LR は、こ
れら第1の受光部5のフォトダイオードPD1 およびP
2 の各受光面により、それぞれ異なる方向に反射さ
れ、それぞれ光学素子の斜め上方に形成された、第2の
受光部6の2つの2分割フォトダイオードPD3a,PD
4aとPD3b,PD4bにて受光検出される。この場合に
は、第2の受光部6の2つの2分割フォトダイオードP
3a,PD4aとPD3b,PD4bとは、互いに離れた位置
に配置形成される。
【0054】このとき、第1の受光部5に照射された戻
り光LR は、それぞれフォトダイオードPD1 ,PD2
の受光面において例えば斜線で示すように照射され、こ
の受光面で反射して、反射光が第2の受光部6の2つの
2分割フォトダイオードPD 3a,PD4aとPD3b,PD
4bにおいて、それぞれ図中斜線で示すように受光検出さ
れる。
【0055】この実施例3の場合は、図1に示した実施
例1の場合と比較して、第2の受光部6の2分割フォト
ダイオードPD3 ,PD4 が中央から2つに分かれ、そ
れぞれ半導体レーザLDからの出射光の光軸に対して対
称な位置に配置された構成に相当する。すなわち、ジャ
ストフォーカス状態で受光量がPD3a=PD4a,PD 3b
=PD4bとなるように配置形成されてなる。
【0056】その他の構成は、実施例1と同じであるの
で、実施例1と対応する部分には同一符号を付して重複
説明を省略する。
【0057】この実施例3の光学装置においても、実施
例1の光学装置と同様に、第1の受光部5のフォトダイ
オードPD1 ,PD2 によりプッシュプル法によるトラ
ッキングサーボ信号の検出を行い、第2の受光部6の2
つの2分割フォトダイオードPD3a,PD4aとPD3b
PD4bによりナイフエッジ法によるフォーカスサーボ信
号の検出を行うことができる。この場合は、フォーカス
サーボ信号は、例えば{(PD3a−PD4a)+(PD 3b
−PD4b)}を検出信号として検出を行う。
【0058】この実施例3の光学装置では、第1の受光
部5による反射光を用いて、第2の受光部6の2つの2
分割フォトダイオードPD3a,PD4aとPD3b,PD4b
により、プッシュプル法によるトラッキングサーボ信号
の検出を行う構成とすることもできる。この場合も、反
射光が被照射部例えばディスクのずれや反りの影響を受
けないので、トラッキングサーボ信号にオフセットを生
じることがない。この場合は、トラッキングサーボ信号
は、例えば{(PD3a+PD4a)−(PD3b+P
4b)}を検出信号として検出を行う。尚、このとき第
1の受光部5を単に反射面とする構成をとることもでき
る。
【0059】次に、この実施例3の光学装置の具体例を
図6に示す。図5に示した光学素子103が、第1の受
光部5が形成された側の面を接続面として下向きにし
て、表面に光学素子103の半導体レーザLDの出力制
御モニタ用のフォトダイオードPDM が作り込まれ、か
つ表面の他の部分に電極端子が形成された第1のシリコ
ン基板1上にマウントされる。そして、光学素子103
の第1の受光部5のフォトダイオードPD1 およびPD
2 のそれぞれの電極が配線層Cを介して端子TPD1 およ
びTPD2 に接続され、発光部4の半導体レーザLDの例
えばp側の電極が配線層Cを介して端子TL に接続さ
れ、例えばn側電極が金属細線Wを介して共通の端子T
PLに電気的に接続される。また、半導体レーザLDの出
力制御モニタ用のフォトダイオードPDM は、配線層C
を介して端子TPDM に接続される。
【0060】また第1のシリコン基板1は、第2の受光
部6を構成する2つの2分割フォトダイオードPD3a
PD4aおよびPD3b,PD4bが作り込まれた第2のシリ
コン基板2上にマウントされる。第2の受光部6の2つ
の2分割フォトダイオードPD3a,PD4aとPD3b,P
4bは、それぞれ配線層Cを通じて端子TPD3a,TPD4a
とTPD3b,TPD4bに接続される。
【0061】そして、第2の受光部6の2つの2分割フ
ォトダイオードPD3a,PD4aおよびPD3b,PD
4bは、前述のように戻り光LR の第1の受光部5による
反射光を受光して、ジャストフォーカスの状態で受光量
がそれぞれ等しくなるように配置形成されてなる。
【0062】このように光学装置を構成することによ
り、実施例1の場合と同様に、単純な構成によりトラッ
キングサーボ信号、フォーカスサーボ信号、RF信号等
の検出ができる。また、その他実施例1と同様な効果を
得ることができる。
【0063】図7は本発明の光学装置をいわゆるレーザ
カプラに適用した場合の例(以下実施例4とする)の斜
視図を示す。
【0064】図7に示す光学装置は、図6に示した具体
例と同じ構成の第1のシリコン基板1および光学素子1
03をマウントしさらに第1のシリコン基板1を第2の
シリコン基板2上にマウントする。そして、第2のシリ
コン基板2の表面には、第2の受光部6の2つの2分割
フォトダイオードPD3a,PD4aとPD3b,PD4bが作
り込まれ、この2つの2分割フォトダイオードを覆っ
て、第2のシリコン基板2上にマイクロプリズム60が
載置されてなる。
【0065】マイクロプリズム60には斜面60aが形
成され、この斜面60aが半導体レーザLDの共振器端
面と向かい合って配置される。そして、半導体レーザL
Dからの出射光LF および被照射部からの戻り光LR
この斜面60aで反射され、戻り光LR が第1の受光部
5のフォトダイオードPD1 ,PD2 の受光面で受光さ
れ、かつ戻り光LR の一部がこのフォトダイオードPD
1 ,PD2 の受光面で反射した反射光が斜面60aを透
過する構成とされる。この反射光はマイクロプリズム6
0内を通過し、それぞれ第2の受光部の2分割フォトダ
イオードPD3a,PD4aおよびPD3b,PD4bにおいて
受光検出される。
【0066】ここで、図21Aに通常のレーザカプラの
概略構成図を示す。出力制御モニタ用のフォトダイオー
ドPDM が作り込まれたシリコン基板48上にマウント
した半導体レーザLDを光源として、これらの部品とマ
イクロプリズム60とが基盤すなわち、例えばシリコン
基板50上に配置されてレーザカプラを構成している。
そして、マイクロプリズム60下に2つの4分割フォト
ダイオードPD1 〜PD4 ,PD5 〜PD8 が配置され
る。フォトダイオードPD1〜PD8 は、シリコン基板
50の表面に拡散などによって形成される。
【0067】この4分割フォトダイオードは、図21B
にその拡大図を示すように、フォトダイオードPD1
PD2 とフォトダイオードPD3 ,PD4 が対称であ
り、フォーカスおよびトラッキングが合った状態で光量
がPD1 +PD4 =PD2 +PD3 となるように配置形
成されている。PD5 〜PD8 についても同様である。
【0068】このレーザカプラでは、半導体レーザLD
からの出射光LF がマイクロプリズム60の例えば45
°のハーフミラー斜面で反射して図において垂直方向に
向かい、被照射部、例えばディスクに照射される。ディ
スクで反射された戻り光LRはマイクロプリズム60の
ハーフミラー斜面よりマイクロプリズム60内に入射さ
れ、まず4分割フォトダイオードPD1 〜PD4 で受光
されるとともに反射されて、これがマイクロプリズム6
0上面で反射された後にもう一方の4分割フォトダイオ
ードPD5 〜PD8 でも受光される。
【0069】このレーザカプラでは、4分割フォトダイ
オードPD1 〜PD4 ,PD5 〜PD8 から得られる例
えば〔(PD1 +PD2 +PD7 +PD8 )−(PD3
+PD4 +PD5 +PD6 )〕の信号を検出信号として
プッシュプル法によりトラッキングサーボを行ってい
る。また、例えば〔(PD1 +PD4 −PD2 −P
3 )−(PD5 +PD8 −PD6 −PD7 )〕の信号
を検出信号としてフォーカスサーボを行い、例えば(P
1 +PD2 +PD3 +PD4 +PD5 +PD6 +PD
7 +PD8 )の信号すなわち全ての和信号を検出信号と
してRF信号の検出を行っている。
【0070】この図21の構成のレーザカプラでは、前
述のようにディスクやレンズのずれなどによりトラッキ
ングサーボ信号にオフセットが生じる欠点を有する。
【0071】これに対して、図7に示した光学装置にお
いては、トラッキングサーボ信号の検出を発光部4とC
LC構成をなす第1の受光部5で行うことにより、共焦
点の特性からオフセットを回避することができる。すな
わち、第1の受光部5の2つのフォトダイオードPD1
およびPD2 により前述の各実施例と同様に、例えば
(PD2 −PD1 )の差信号をトラッキングサーボの検
出信号として検出する。
【0072】尚、フォーカスサーボ信号およびRF信号
は、マイクロプリズム60下に位置する第2の受光部6
の2つの2分割フォトダイオードPD3a,PD4aおよび
PD 3b,PD4bにより検出する。すなわち、例えば
{(PD3a−PD4a)+(PD3b−PD4b)}を検出信
号としてフォーカスサーボ信号の検出を行う。
【0073】RF信号は、例えば(PD1 +PD2 +P
3a+PD3b+PD4a+PD4b)の信号すなわち全ての
和信号を検出信号とする。
【0074】このようにレーザカプラに適用した実施例
4の場合にも、実施例3と同様に第2の受光部6の2分
割フォトダイオードを用いてトラッキングサーボを行う
ことができる。
【0075】また図7の構成の光学装置において、図8
に光学素子の概略斜視図を示すように、半導体レーザL
Dの共振器の両外側にその共振器端面に対して斜面10
aを形成した、レーザチップによる光学素子105を光
源に用いることもできる。この斜面10aにより戻り光
R が反射され、図7と同様にしてマイクロプリズム6
0下の2つの2分割フォトダイオードで受光検出され、
これにより図7の場合と同様の効果を得ることができ
る。斜面10aは、例えばエッチング等により平坦面を
形成する。この例では光学素子105の共焦点位置にフ
ォトダイオードPD1 ,PD2 を作り込む必要がなく単
なる反射面(斜面10a)だけでよい。
【0076】次に、図17に示した光学装置と同様に共
振器端面がフォトダイオードの受光面とされた光学素子
を用いた例を示す。図9は、本発明の光学装置のさらに
他の例(以下実施例5とする)の斜視図を示す。この光
学装置は、図17の光学素子101に、さらにその上面
のフォトダイオードPD1 ,PD2 の後方位置にフォト
ダイオードPD3 を形成した光学素子104を構成し、
さらにこの光学素子104から間隔を置いて上方にフォ
トダイオードPD4 が、光学素子104上のフォトダイ
オードPD3 と、互いの受光面が平行となるように配置
形成されてなる。
【0077】そして、フォトダイオードPD1 ,PD2
により第1の受光部5を構成し、2つのフォトダイオー
ドPD3 とPD4 により第2の受光部6を構成する。こ
の第2の受光部6によりフォーカスサーボ信号の検出を
行う。PD3 とPD 4 は、図示しないが、ジャストフォ
ーカスの状態において、ともに受光面が戻り光LR と平
行で、受光量がともにほぼ0となるように配置される。
【0078】フォトダイオードPD3 は、PD1 ,PD
2 とともに例えばPIN型構造に積層形成されたのち、
エッチングにより溝25を形成してPD1 ,PD2 と分
離されてなる。またフォトダイオードPD3 には、PD
1 ,PD2 と同様に、表面にn側の電極233が形成さ
れる。その他の構成は、図17と同じであるので、図1
7と対応する部分には同一符号を付して重複説明を省略
する。
【0079】この実施例5の光学装置における、フォー
カスサーボ信号の検出について説明する。図10A、図
10B、図10Cにそれぞれ被照射部例えばディスクが
収束手段の焦点より近いとき、焦点に合うとき、焦点よ
り遠いときの状態を示す。
【0080】焦点より近い場合(NEARの状態)に
は、戻り光LR はPD3 に照射され、PD4 には照射さ
れない。焦点に合うとき(ジャストフォーカスの状態)
には、戻り光LR がフォトダイオードの受光面と平行と
なるため、上述のようにともに受光量がほぼ0となる。
焦点より遠い場合(FARの状態)には、戻り光LR
PD4 に照射され、PD3 には第1の受光部5の上端で
光が蹴られるので照射されない。
【0081】従って、例えば差信号(PD3 −PD4
を検出信号として、フォーカスサーボ信号の検出を行え
ば、焦点より近い場合(NEARの状態)には、フォト
ダイオードPD4 の信号はほとんど生じないので検出信
号がPD3 −PD4 =PD3>0となり、焦点に合うと
き(ジャストフォーカスの状態)には、いずれのフォト
ダイオードの信号もほとんど生じないので検出信号がP
3 −PD4 =0−0=0となり、焦点より遠い場合
(FARの状態)には、フォトダイオードPD3の信号
はほとんど生じないので検出信号がPD3 −PD4 =−
PD4 <0となる。図10Dに、焦点位置と検出信号と
の関係を示す。
【0082】トラッキングサーボ信号の検出は、図17
の光学装置と同じく、第1の受光部5の2分割フォトダ
イオードPD1 ,PD2 により、例えば差信号(PD2
−PD1 )を検出信号として検出することができる。
【0083】また、このフォトダイオードPD1 および
PD2 からの例えば(PD1 +PD 2 )の加算信号を検
出信号として、光ディスク上の記録の読み出しすなわち
RF信号の検出を行うことができる。
【0084】このとき第1の受光部5は、図18に示し
た光学装置の光学素子102のように、受光面が斜面と
して形成された構成としても、同様にPD3 とPD4
配置形成して、フォーカスサーボ信号の検出を行うこと
ができる。
【0085】この実施例5の光学装置の具体例を図11
に示す。前述した第1のシリコン基板1と同様に、半導
体レーザLDの出力制御モニタ用フォトダイオードPD
M とその端子TPDM が作り込まれたシリコン基板3上
に、透明板26を介して光学素子104がマウントされ
ている。
【0086】透明板26の下のシリコン基板3には、第
2の受光部6を構成する一方のフォトダイオードPD4
(図示せず)が作りこまれ、このPD4 は配線層Cを介
してシリコン基板3の透明板26と接しない位置に形成
された端子TPD4 と接続されている。
【0087】また、透明板26の表面には各電極端子が
形成され、光学素子104の第1の受光部5フォトダイ
オードPD1 ,PD2 のそれぞれの電極が配線層Cを介
して端子TPD1 ,TPD2 に接続され、第2の受光部6の
光学素子104に形成されたもう一方のフォトダイオー
ドPD3 の電極が配線層Cを介して端子TPD3 に接続さ
れ、半導体レーザLDの電極が配線層Cを介して端子T
L に接続され、フォトダイオードPDと半導体レーザL
Dの共通電極が金属細線Wにより端子TPLに接続されて
いる。
【0088】この透明板26は、レーザ光に対して透明
な材料、例えばガラス等よりなり、また図12に図11
の光学装置の要部の概略断面図を示すように、PD3
PD 4 の間のスペーサとしての役目も果たす。戻り光L
R は、この透明板26を透過し、これにより図10A〜
図10Dに示したようにフォーカスサーボ信号の検出を
行うことができる。
【0089】第2の受光部6のフォトダイオードPD3
およびPD4 は、その一方あるいは両方を透明板26の
表面に形成する構成もとることができる。図13Aに透
明板26の断面図を示すように、例えば透明板26の両
面に、アモルファスシリコンや多結晶シリコン等によ
り、それぞれPD3 およびPD4 を形成することができ
る。この場合の光学装置の要部の概略断面図を、図13
Bに示す。この場合には、図12のように第1の受光部
5とPD3 との間に溝25を形成することや、PD 3
電極を形成する必要がなく、図17に示した光学素子1
01をそのまま用いることができる。
【0090】この実施例5の光学装置によれば、トラッ
キングサーボ信号およびフォーカスサーボ信号等が安定
して得られる等、実施例1の光学装置と同様な効果を得
ることができる。また、半導体レーザLDの端面と、フ
ォトダイオードPDの受光面とは劈開によって作製する
ことができ、半導体レーザをいわゆる面発光構造にする
必要がない。
【0091】上述のように、本発明による光学装置で
は、面発光構造の半導体レーザLDではなく、通常の半
導体レーザの製造工程と同様にして作製可能な劈開共振
器型の半導体レーザLDが形成された、CLC構成の光
学素子を用いることを基本としているため、レーザ特性
や信頼性に有利である。
【0092】また、CLC構成の光学素子とは別にフォ
トダイオード受光素子を追加して配置形成するだけの構
成であるため、装置の構造が非常に単純であり、かつ、
図21の現行のレーザカプラのマイクロプリズムのよう
な特殊な光学部品がなくとも、RF信号、トラッキング
信号、フォーカス信号を得ることができるため、ピック
アップとして、作製プロセスやコスト面で有利である。
【0093】さらに、本発明の光学装置は、共焦点近傍
の第1の受光部においてプッシュプル法を適用して1ス
ポット検出によりトラッキングサーボを行うので、レン
ズの横移動やディスクの反り等に対して安定で、しかも
3スポット法によるトラッキングサーボを行う場合と比
較して光の利用効率も高い。
【0094】そして、あとはレンズ等の収束手段を加え
るだけで光ピックアップが構成でき、また共焦点光学系
を構成するため、光学部品のアライメントが極めて容易
である。すなわち、光学系に対する設計の自由度や許容
性が非常に大きい。
【0095】さらに、本発明の光学装置は横方向出射構
造を基本としているため、図14に本発明の光学装置を
適用した光学ピックアップの概略構成図を示すように、
例えば図6の実施例3の具体例の光学装置と同様に、光
学素子10がマウントされた第1のシリコン基板1が第
2のシリコン基板2上にマウントされ、第2のシリコン
基板2表面に受光部6が形成された構成をとり、これと
例えば対物レンズ等の収束手段8と立ち上げミラー27
とを組み合わせることができる。
【0096】光学素子10の発光部から出射した光が、
立ち上げミラー27で反射され、その方向を鉛直方向と
され、収束手段8で収束され、被照射部9例えばディス
クに照射される。このようにすると、光学装置の大きさ
に比して厚みが小とされた薄型の光学ピックアップに適
用しやすい構成が取れる。
【0097】本発明の光学装置によれば、例えばフリッ
プチップ実装を基本とした、量産性やコストに優れた光
ピックアップが実現できる。また、フォトダイオードを
作り込んだシリコン基板には、種々の信号処理回路を内
蔵することが容易にできる。
【0098】また、本発明の光学装置を光磁気ディスク
の信号検出すなわち光磁気信号の検出にも適用すること
ができる。例えば実施例1の光学装置の場合は、図15
に光学装置の要部の拡大図を示すように、図3の第2の
シリコン基板2表面に形成された、第2の受光部6のフ
ォトダイオードPD3 ,PD4 を、それぞれ2分割して
PD3a,PD3bおよびPD 4a,PD4bとして、各フォト
ダイオードの上にワイヤグリッドからなる偏光子28を
形成する。このとき、偏光子28のワイヤグリッド格子
の方向をPD3aおよびPD4aとPD3bおよびPD4bにお
いて、互いに直交する方向になるように形成する。
【0099】そして、フォーカスサーボ信号は、例えば
{(PD3a+PD3b)−(PD4a+PD4b)}を検出信
号として検出を行う。また光磁気信号は、例えば{(P
3a+PD4a)−(PD3b+PD4b)}を検出信号とす
れば、偏光の方向により信号が正負に変わることから、
光磁気信号の検出を行うことができる。
【0100】実施例3および実施例5の光学装置でも同
様にして、光磁気信号の検出を行う構成を採ることがで
きる。
【0101】図16Aに、光磁気信号を検出する構成の
光学装置の他の例の概略側面図を示す。この光学装置
は、図9に示した実施例5の光学装置に対して、光学素
子106の共焦点近傍の第1の受光部5のフォトダイオ
ードPD1 ,PD2 の受光面を共振器端面に対して斜面
として形成し、この受光面で戻り光LR を反射して、光
学素子106の斜め前方に配置形成した第3の受光部7
で受光するものである。
【0102】第3の受光部7には、2分割フォトダイオ
ードPD5a,PD5bが形成され、その表面に例えばワイ
ヤグリッドによる格子が形成された偏光子28が形成さ
れる。そして、図16Bに図16Aの第3の受光部の拡
大平面図を示すように、ワイヤグリッド格子の方向は、
PD5aとPD5bでそれぞれ直交する方向に形成する。
【0103】このような構成とすれば、例えば(PD5a
−PD5b)を検出信号として、光磁気信号の検出を行う
ことができる。
【0104】また本発明の光学装置は、半導体レーザL
Dを高出力化することで、容易に光磁気記録や相変化記
録等の記録媒体への記録用の光学装置として適用でき
る。半導体レーザLDは、現在用いられているさまざま
な構造を適用することができる。また光学素子を構成す
る材料は、上述のAlGaAs−GaAs系の他に例え
ば、AlGaInP系、ZnMgSSe系、InGaA
sP系やその他の半導体レーザを作成可能な材料系によ
り構成することができる。
【0105】上述の各例は本発明の光学装置の一例であ
り、本発明の要旨を逸脱しない範囲でその他様々な構成
が取り得る。
【0106】本発明の光学装置を適用する被照射部とし
ては、例えばコンパクトディスク、相変化光ディスク、
光磁気ディスク等の各種光学ディスクを適用することが
できる。いずれの場合も本発明の光学装置を適用するこ
とにより、安定してフォーカスサーボ信号およびトラッ
キングサーボ信号等各種信号の検出ができる。
【0107】
【発明の効果】上述の本発明によれば、発光部に戻る光
の共焦点の近傍に第1の受光部を配置し、特に発光部と
第1の受光部とを同一基板上に形成することにより、光
学装置全体のサイズが縮小でき、光学部品の点数を少な
くすることができる。これにより光学装置の小型化が図
られることになる。
【0108】また出射光と戻り光が同軸の経路をたどる
ことから、光学系が単純になり、特殊な部品を必要とせ
ず、しかも位置合わせの調整が簡単になる。その上ビー
ムスプリッタ等で分割する従来の場合と比較して、受光
部に戻る光の割合を大きくでき、受光量を多くできる。
従って、より低いレーザ出力で同じ受光量を実現でき、
消費電力の少ない光学装置を構成することができる。
【0109】戻り光の共焦点近傍で受光することによ
り、遠視野で行う場合よりも安定して正確にプッシュプ
ル検出を行うことができることから、安定したトラッキ
ングサーボ信号検出が可能である。さらに戻り光を分割
させ第2の受光部で検出することにより、特殊なプリズ
ム等を必要とせずにフォーカスサーボ信号等の各種信号
の検出ができる。
【0110】そして本発明の光学装置は、水平共振器型
のレーザを有するCLC構成の光学素子と、その外に追
加したフォトダイオード等の受光素子とからなる単純な
構成とされる。従って、簡易な製造工程で光学ピックア
ップ等の光学装置を製造できる。
【0111】また本発明の光学装置では発光部を面発光
構造にする必要がないため、通常の半導体レーザ構造の
製造プロセスと同様にして作製でき、かつレーザ特性や
信頼性に有利である。また半導体レーザの構造や光学装
置を構成する光学系の設計の許容性・自由度も大きい。
従って、光学装置の設計および製造が容易にできるよう
になる。
【0112】本発明を、光ディスク、相変化光ディス
ク、光磁気ディスクを光記録媒体として用いる光学装置
に適用することにより、従来より低消費電力化、装置の
小型化、信号検出すなわち再生や記録の安定化を図るこ
とができることから、性能の優れた光学装置を実現する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の光学装置の一例の斜視図である。
【図2】A、B、C 図1の光学装置におけるフォーカ
スサーボ信号の検出を示す図である。 D 焦点位置とフォーカスサーボ信号の検出信号の図で
ある。
【図3】図1の光学装置の具体例を示した図である。
【図4】第2の受光部の受光面を共振器端面と平行とし
た例の図である。
【図5】本発明の光学装置の他の例の斜視図である。
【図6】図5の光学装置の具体例を示した図である。
【図7】図5の光学装置をレーザカプラに適用した概略
図である。
【図8】共振器の両外側に共振器端面に対して斜面を形
成した光学素子の概略斜視図である。
【図9】本発明の光学装置のさらに他の例の概略図であ
る。
【図10】A、B、C 図1の光学装置におけるフォー
カスサーボ信号の検出を示す図である。 D フォーカスサーボ信号の検出信号の曲線である。
【図11】図9の光学装置の具体例を示した図である。
【図12】図11の光学装置の要部の概略断面図であ
る。
【図13】A 透明板の概略断面図である。 B 図13Aの透明板を用いた光学装置の要部の概略断
面図である。
【図14】本発明の光学装置を適用した光学装置を適用
した光学ピックアップの概略構成図である。
【図15】本発明の光学装置の一例の要部の拡大図であ
る。
【図16】A 光磁気信号を検出する構成の光学装置の
例の概略側面図である。 B 図16Aの第3の受光部の拡大平面図である。
【図17】本発明の光学装置に供するCLC構成の光学
素子を有する光学装置の一例の斜視図である。
【図18】本発明の光学装置に供するCLC構成の光学
素子を有する光学装置の他の例の斜視図である。
【図19】図17の光学装置における信号の検出を示す
図である。
【図20】図18の光学装置における信号の検出を示す
図である。
【図21】A 通常のレーザカプラの概略斜視図であ
る。 B 図21Aの4分割フォトダイオードの拡大平面図で
ある。
【符号の説明】
1 第1のシリコン基板 2 第2のシリコン基板 3 シリコン基板 4 発光部 LD 半導体レーザ 5 受光部、第1の受光部 6 第2の受光部 7 第3の受光部 8 収束手段 9 被照射部 LF 出射光 LR 戻り光 PD(PD1 〜PD8 ) フォトダイオード 10、101、102、103、104、105、10
6 光学素子 11 半導体基板 12 バッファ層 13 第1のクラッド層 14 活性層 15 第2のクラッド層 16 キャップ層 17 電流狭窄層 18 光吸収層 19 第1の半導体層(第2導電型) 20 第2の半導体層(i型) 21 第3の半導体層(第1導電型) 22 p側電極 23、231、232、233 n側電極 24、24A 絶縁膜 25 溝 26 透明板 27 立ち上げミラー 28 偏光子 30 第1の半導体層(第2導電型) 31 第2の半導体層(第1導電型) 35 絶縁膜 40 差動増幅器 45 絶縁膜 PDM 出力制御モニタ用フォトダイオード TPD1 、TPD2 、TPD3 、TPD4 端子 TL 、TPL、TM 端子 48、50 シリコン基板 60 マイクロプリズム

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 互いに近接するように発光部と少なくと
    も1つ以上の第1の受光部とが同一基板上に積層され、 上記発光部の共振器端面から出射した光の被照射部から
    の該共振器端面に向かう戻り光を上記第1の受光部によ
    って共焦点近傍で受光検出する光学素子と、 上記光学素子外に形成された受光素子からなる第2の受
    光部とを有することを特徴とする光学装置。
  2. 【請求項2】 互いに近接するように発光部と少なくと
    も1つ以上の第1の受光部とが同一基板上に積層され、 上記発光部の共振器端面から出射した光の被照射部から
    の該共振器端面に向かう戻り光を上記第1の受光部によ
    って共焦点近傍で受光検出する光学素子と、 上記光学素子上に形成された受光素子と上記光学素子外
    に形成された受光素子とからなる第2の受光部とを有す
    ることを特徴とする光学装置。
  3. 【請求項3】 上記第2の受光部によりフォーカスサー
    ボ信号の検出を行うことを特徴とする請求項1に記載の
    光学装置。
  4. 【請求項4】 上記第2の受光部によりフォーカスサー
    ボ信号の検出を行うことを特徴とする請求項2に記載の
    光学装置。
  5. 【請求項5】 上記第1の受光部が上記発光部の共振器
    端面に対して斜めの角度をなす受光面を有し、 該受光面において反射した上記戻り光を第2の受光部に
    より受光検出することを特徴とする請求項1に記載の光
    学装置。
  6. 【請求項6】 上記第1の受光部が複数の受光素子から
    なり、 各受光素子において上記受光面がそれぞれ異なる方向に
    形成され、 該受光面により、共焦点位置の光を分割して反射するこ
    とを特徴とする請求項5に記載の光学装置。
  7. 【請求項7】 上記受光面が特定の結晶面とされたこと
    を特徴とする請求項5に記載の光学装置。
  8. 【請求項8】 上記受光面がエッチングによる平坦面と
    されたことを特徴とする請求項5に記載の光学装置。
  9. 【請求項9】 上記第2の受光部が複数の受光素子から
    なり、これら受光素子がその受光面を互いに向かい合っ
    て平行に配置形成されたことを特徴とする請求項2に記
    載の光学装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001256665A (ja) * 2000-01-07 2001-09-21 Rohm Co Ltd 受発光複合素子およびそれを用いた光ピックアップ装置
JP2006080225A (ja) * 2004-09-08 2006-03-23 Ricoh Co Ltd 自励発振型半導体レーザ、自励発振型半導体レーザの製造方法、光センサ装置、光伝送システム及び記録再生装置

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