JPH09125498A - 温水洗浄装置付き便器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 余剰水を直接便器内に誘導し排出せず有効活
用することができる温水洗浄装置付き便器を提供する。 【解決手段】 おしり洗浄ノズル用シリンダ２及び該お
しり洗浄ノズル用シリンダ２の先端に形成されたおしり
洗浄ノズル１並びにビデ洗浄ノズル用シリンダ４及び該
ビデ洗浄ノズル用シリンダ４の先端に形成されたビデ洗
浄ノズル３並びに減圧貯水タンク５とを備え、減圧貯水
タンク５を介して一定量の水を供給し、供給された水の
一部を洗浄水用として使用し、残りの余剰水を排出する
温水洗浄装置付き便器において、おしり洗浄ノズル用シ
リンダ２及びビデ洗浄ノズル用シリンダ４の各々の上部
付近に排水口を形成した通水プレート６を設け、余剰水
を余剰水ホース７を通して前記減圧貯水タンク５から前
記通水プレート６内に導入すると共に、前記余剰水を各
々の排水口から排出する排出流路を前記通水プレート６
内に形成した。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、温水洗浄装置付き
便器に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来のこの種のものとしては、水道管よ
り水道水を分岐し、それを洗浄水として使用する温水洗
浄装置付き便器が知られている。この場合、水道水の圧
力を下げるため減圧貯水タンクを設置し、減圧貯水タン
クを介して洗浄水を供給している。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来例で
は、洗浄水の使用量が多い場合でも給水不足によるエア
噛みを防止するため供給する水の量を多めに設定してい
る。このため、洗浄水として使用される量以上の水が供
給され、洗浄水として使用される以外の余剰水を直接便
器内に誘導し排出していた。この場合、使用者にとって
は、排出される水が非常に無駄なものと感じられ、また
排出される水が便器内に溜まっている水に当たる際に水
が跳ねる音が発生するため、不快感を与えるという不都
合があった。

【０００４】本発明はこの点に鑑みてなされたものであ
り、余剰水を直接便器内に誘導し排出せず有効活用する
ことができる温水洗浄装置付き便器を提供することを目
的とするものである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本発明の請求項１記載の
温水洗浄装置付き便器は、おしり洗浄ノズル用シリンダ
及び該おしり洗浄ノズル用シリンダの先端に形成された
おしり洗浄ノズル並びにビデ洗浄ノズル用シリンダ及び
該ビデ洗浄ノズル用シリンダの先端に形成されたビデ洗
浄ノズル並びに減圧貯水タンクとを備え、減圧貯水タン
クを介して一定量の水を供給し、供給された水の一部を
洗浄水用として使用し、残りの余剰水を排出する温水洗
浄装置付き便器において、おしり洗浄ノズル用シリンダ
及びビデ洗浄ノズル用シリンダの各々の上部付近に排水
口を形成した通水プレートを設け、余剰水を余剰水ホー
スを通して前記減圧貯水タンクから前記通水プレート内
に導入すると共に、前記余剰水を各々の排水口から排出
する排出流路を前記通水プレート内に形成して成ること
を特徴とするものである。

【０００６】ここに、減圧貯水タンクとは、水道管より
水道水を分岐し、一定量の水道水を圧力を下げた状態で
ためておき、それを洗浄水用として使用するための貯水
タンクである。通水プレートとは、通水機能を有する流
路を形成したものであり、必ずしも板状である必要はな
い。

【０００７】本発明の請求項２記載の温水洗浄装置付き
便器は、おしり洗浄ノズル用シリンダ及びその先端に形
成されたおしり洗浄ノズル並びにビデ洗浄ノズル用シリ
ンダ及びその先端に形成されたビデ洗浄ノズル並びに減
圧貯水タンクとを備え、減圧貯水タンクを介して一定量
の水を供給し、供給された水の一部を洗浄水用として使
用し、残りの余剰水を排出する温水洗浄装置付き便器に
おいて、前記余剰水をおしり洗浄ノズル用シリンダ又は
ビデ洗浄ノズル用シリンダの少なくとも一方に導入し、
これらの少なくとも一方の内部を通過させて、おしり洗
浄ノズル用シリンダ又はビデ洗浄ノズル用シリンダの先
端部から排出させて成ることを特徴とするものである。

【０００８】

【発明の実施の形態】図１は本発明の一の実施形態であ
る温水洗浄装置付き便器の平面図である。図２は同実施
形態である温水洗浄装置付き便器の要部斜視図である。
図３は同実施形態である温水洗浄装置付き便器の要部側
面図である。図４は同実施形態である温水洗浄装置付き
便器の要部分解斜視図である。

【０００９】図１乃至図４に示すように、この温水洗浄
装置付き便器は、おしり洗浄ノズル用シリンダ２及び該
おしり洗浄ノズル用シリンダ２の先端に形成されたおし
り洗浄ノズル１並びにビデ洗浄ノズル用シリンダ４及び
該ビデ洗浄ノズル用シリンダ４の先端に形成されたビデ
洗浄ノズル３並びに減圧貯水タンク５を備え、減圧貯水
タンク５を介して一定量の水を供給し、供給された水の
一部を洗浄水用として使用し、残りの余剰水を排出する
温水洗浄装置付き便器において、おしり洗浄ノズル用シ
リンダ２及びビデ洗浄ノズル用シリンダ４の上部付近に
排水口１１を形成した通水プレート６を設け、余剰水を
前記通水プレート６内に導入し、通水プレート６の排水
口１１からおしり洗浄ノズル用シリンダ２及びビデ洗浄
ノズル用シリンダ４の各々の上方から排出することとし
ている。

【００１０】また、減圧貯水タンク５と通水プレート６
とは余剰水ホース７で連結されており、余剰水は余剰水
ホース７を通して減圧貯水タンク５から通水プレート６
に導入されることとしている。通水プレート６は板状で
あり、おしり洗浄ノズル用シリンダ２及びビデ洗浄ノズ
ル用シリンダ４の上部付近に配置され、便器本体８に適
切に取り付けられており、その内部に導入された余剰水
をおしり洗浄ノズル用シリンダ２の上方に排出する排出
口１１ａ及びビデ洗浄ノズル用シリンダ４の上方に排出
する排出口１１ｂを形成すると共に排出口１１ａ及び１
１ｂから排出するための排出流路１０を通水プレート６
内に形成している。

【００１１】このように、おしり洗浄ノズル用シリンダ
２及びビデ洗浄ノズル用シリンダ４の各々の上部付近に
排出口１１ａ及び１１ｂを形成すると共に、排出流路１
０を形成することにより、余剰水をおしり洗浄ノズル用
シリンダ２及びビデ洗浄ノズル用シリンダ４の各々の上
方に確実に排出することができる。

【００１２】おしり洗浄ノズル用シリンダ２の上方に排
出された余剰水はおしり洗浄ノズル用シリンダ２を洗浄
し、さらにおしり洗浄ノズル１に向かって流れ、おしり
洗浄ノズル１をも洗浄する。ビデ洗浄ノズル用シリンダ
４の上方に排出された余剰水はビデ洗浄ノズル用シリン
ダ４を洗浄し、さらにビデ洗浄ノズル３に向かって流
れ、ビデ洗浄ノズル３をも洗浄する。

【００１３】通水プレート６の材質は金属、プラスチッ
ク等を使用できる。以下にこの温水洗浄装置付き便器の
使用方法について説明する。用便を行った後、おしり又
はビデ洗浄を行う。この場合温水タンクからポンプによ
りおしり洗浄ノズル１に供給される洗浄水によりおしり
洗浄が行われ、ビデ洗浄ノズル３に供給される洗浄水に
よりビデ洗浄が行われるが、温水タンクの温水が洗浄に
使用されると減圧貯水タンク５から温水タンクにおしり
洗浄等に使用された温水と略同量の水が供給される。

【００１４】このように、ポンプを使用して温水タンク
から温水を供給する構成とることにより、温水タンクに
供給される水を一定の圧力に保つ必要があるため減圧貯
水タンク５が設置されている。

【００１５】減圧貯水タンク５から温水タンクにおしり
洗浄等に使用された温水と略同量の水が供給された直後
に、減圧貯水タンク５が空の状態から満水になるまでの
量の水が供給される。このときに、減圧貯水タンク５内
に貯えられたていた水から温水タンクに供給された水の
残りの余剰水が、減圧貯水タンク５から溢れる。

【００１６】即ち減圧貯水タンク５内には満水状態で水
が貯えられており、この水は一部は温水タンクに供給さ
れる。減圧貯水タンク５から一部の水が温水タンクに供
給されると、減圧貯水タンク５が空の状態から満水にな
るだけの量の水が供給される。そこで、減圧貯水タンク
５内に貯えられていた水から温水タンクに供給された残
りの水は余剰水として減圧貯水タンク５から溢れること
になる。

【００１７】そして、減圧貯水タンク５から溢れた余剰
水は、余剰水ホース７を通して通水プレート６に導入さ
れ、排出流路１０を通じて、排水口１１ａからおしり洗
浄ノズル用シリンダ２の上方に排出され、排水口１１ｂ
からビデ洗浄ノズル用シリンダ４の上方に排出され、お
しり洗浄ノズル１及びおしり洗浄ノズル用シリンダ２並
びにビデ洗浄ノズル３及びビデ洗浄ノズル用シリンダ４
を洗浄する。

【００１８】このように、洗浄水として使用される以外
の余剰水を通水プレート６に導入することにより、余剰
水ホース７で便器内に誘導し、そのまま排出せず有効活
用することができる温水洗浄装置付き便器を提供するこ
とができる。そして、余剰水をおしり洗浄ノズル用シリ
ンダ２及びビデ洗浄ノズル用シリンダ４の各々の上方に
排出することにより、おしり洗浄ノズル１等を洗浄する
のでこれらに汚物が付着しにくく、これらを清潔な状態
に保つことができる。

【００１９】図５は本発明の別の実施形態である温水洗
浄装置付き便器の要部斜視図である。この温水洗浄装置
付き便器は図１乃至図４に示される温水洗浄装置付き便
器と類似しているが、余剰水を通水プレート６に導入せ
ず、おしり洗浄ノズルシリンダ２内部に導入している点
が異なる。

【００２０】即ち、減圧貯水タンク５から溢れた余剰水
は、余剰水ホース７を通しておしり洗浄ノズル用シリン
ダ２内部に導入され、おしり洗浄ノズル用シリンダ２内
部を通過して、おしり洗浄ノズル用シリンダ２の先端部
から排出される。排出された余剰水はおしり洗浄ノズル
１に向かって流れる。これにより、洗浄ノズル用シリン
ダ２と洗浄ノズル１を洗浄する。

【００２１】さらに洗浄ノズル用シリンダ２及びビデ洗
浄ノズル用シリンダ４は連通管９によって、連通されて
おり、洗浄ノズル用シリンダ２内部に導入された余剰水
は、ビデ洗浄ノズル用シリンダ４内部にも導入され、ビ
デ洗浄ノズル用シリンダ４の先端部から排出されビデ洗
浄ノズル用シリンダ４及びビデ洗浄用ノズル３を洗浄す
る。

【００２２】その他の構成は図１乃至図４の場合と同様
であり、図１乃至図４の場合と同様の効果を奏するが、
この場合はさらに通水プレート６が不要である。

【００２３】

【発明の効果】本発明の請求項１記載の温水洗浄装置付
き便器は、余剰水を通水プレートに導入することによ
り、便器内に直接排出せず有効活用することができる温
水洗浄装置付き便器を提供することができる。そして、
余剰水をおしり洗浄ノズル用シリンダ及びビデ洗浄ノズ
ル用シリンダの各々の上方に排出することにより、おし
り洗浄ノズル等を洗浄するのでこれらに汚物が付着しに
くく、これらを清潔な状態に保つことができる。

【００２４】本発明の請求項２記載の温水洗浄装置付き
便器は、余剰水を洗浄ノズル用シリンダ内部に導入する
ことにより、通水プレートを使用せずに余剰水を便器内
に直接排出せず有効活用することができる温水洗浄装置
付き便器を提供することができる。そして、おしり等洗
浄中におしり洗浄ノズル等を洗浄するのでこれらに汚物
が付着しにくく、これらを清潔な状態に保つことができ
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一の実施形態である温水洗浄装置付き
便器の平面図である。

【図２】同上実施形態である温水洗浄装置付き便器の要
部斜視図である。

【図３】同上実施形態である温水洗浄装置付き便器の要
部側面図である。

【図４】同上実施形態である温水洗浄装置付き便器の要
部分解斜視図である。

【図５】本発明の別の実施形態である温水洗浄装置付き
便器の要部側面図である。

【符号の説明】

１ おしり洗浄ノズル ２ おしり洗浄ノズル用シリンダ ３ ビデ洗浄ノズル ４ ビデ洗浄ノズル用シリンダ ５ 減圧貯水タンク ６ 通水プレート ７ 余剰水ホース １０ 排出流路 １１ 排水口

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 おしり洗浄ノズル用シリンダ及び該おし
   り洗浄ノズル用シリンダの先端に形成されたおしり洗浄
   ノズル並びにビデ洗浄ノズル用シリンダ及び該ビデ洗浄
   ノズル用シリンダの先端に形成されたビデ洗浄ノズル並
   びに減圧貯水タンクとを備え、減圧貯水タンクを介して
   一定量の水を供給し、供給された水の一部を洗浄水用と
   して使用し、残りの余剰水を排出する温水洗浄装置付き
   便器において、おしり洗浄ノズル用シリンダ及びビデ洗
   浄ノズル用シリンダの各々の上部付近に排水口を形成し
   た通水プレートを設け、余剰水を余剰水ホースを通して
   前記減圧貯水タンクから前記通水プレート内に導入する
   と共に、前記余剰水を各々の排水口から排出する排出流
   路を前記通水プレート内に形成して成ることを特徴とす
   る温水洗浄装置付き便器。
2. 【請求項２】 おしり洗浄ノズル用シリンダ及びその先
   端に形成されたおしり洗浄ノズル並びにビデ洗浄ノズル
   用シリンダ及びその先端に形成されたビデ洗浄ノズル並
   びに減圧貯水タンクとを備え、減圧貯水タンクを介して
   一定量の水を供給し、供給された水の一部を洗浄水用と
   して使用し、残りの余剰水を排出する温水洗浄装置付き
   便器において、前記余剰水をおしり洗浄ノズル用シリン
   ダ又はビデ洗浄ノズル用シリンダの少なくとも一方に導
   入し、これらの少なくとも一方の内部を通過させて、お
   しり洗浄ノズル用シリンダ又はビデ洗浄ノズル用シリン
   ダの先端部から排出させて成ることを特徴とする温水洗
   浄装置付き便器。