JPH09125382A - 中掘用中空杭 - Google Patents
中掘用中空杭Info
- Publication number
- JPH09125382A JPH09125382A JP28376395A JP28376395A JPH09125382A JP H09125382 A JPH09125382 A JP H09125382A JP 28376395 A JP28376395 A JP 28376395A JP 28376395 A JP28376395 A JP 28376395A JP H09125382 A JPH09125382 A JP H09125382A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- pile
- hollow
- hollow pile
- wall
- friction cutter
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Abstract
(57)【要約】
【目的】フリクションカッターを設けた中掘用中空杭
で、杭穴壁と杭の外周壁との間にセメントミルクを充填
させる。 【構成】中空部２を有する杭本体１の外径Ｄ1 より２Ｄ
だけ大きい内径Ｄ2 を有する鋼管４の上部内壁５ａに軸
方向の内壁５に沿った所定厚さ（Ｄより若干薄い）の鉄
板（固定部材）６、６を周方向に所定間隔Ｌ1 を空け
て、固着してフリクションカッター７を構成する。フリ
クションカッター７を、杭本体１の下端部３に、杭本体
１の下縁３ａより所定長さ下方に突出するように嵌装固
着して、中掘用中空杭９を構成する。この中空杭９は、
所定深さまでフリクションカッター７で杭穴壁１２との
間の摩擦を削減して沈下させる。セメントミルク注入時
には、挿通孔１０を通して、中空杭９の外周壁９ａ側に
もセメントミルクを充填できる。
で、杭穴壁と杭の外周壁との間にセメントミルクを充填
させる。 【構成】中空部２を有する杭本体１の外径Ｄ1 より２Ｄ
だけ大きい内径Ｄ2 を有する鋼管４の上部内壁５ａに軸
方向の内壁５に沿った所定厚さ（Ｄより若干薄い）の鉄
板（固定部材）６、６を周方向に所定間隔Ｌ1 を空け
て、固着してフリクションカッター７を構成する。フリ
クションカッター７を、杭本体１の下端部３に、杭本体
１の下縁３ａより所定長さ下方に突出するように嵌装固
着して、中掘用中空杭９を構成する。この中空杭９は、
所定深さまでフリクションカッター７で杭穴壁１２との
間の摩擦を削減して沈下させる。セメントミルク注入時
には、挿通孔１０を通して、中空杭９の外周壁９ａ側に
もセメントミルクを充填できる。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】この発明は杭の中掘工法に使用す
る中掘用中空杭に関する。
る中掘用中空杭に関する。
【０００２】
【従来の技術】従来、中掘用の中空杭には、杭穴壁と中
空杭外壁との摩擦を少なくし、杭穴内に杭を容易に挿入
するために、杭の先端部外壁に筒状のフリクションカッ
ターを固着していた。また、通常フリクションカッター
は、鋼板を筒状に屈曲して構成していた。
空杭外壁との摩擦を少なくし、杭穴内に杭を容易に挿入
するために、杭の先端部外壁に筒状のフリクションカッ
ターを固着していた。また、通常フリクションカッター
は、鋼板を筒状に屈曲して構成していた。
【０００３】また、中掘工法では、中空杭を杭穴内に強
固に埋設する為に、杭穴壁と中空杭の外壁との間に杭周
固定液などセメントミルクを注入して、杭穴壁と中空杭
の外壁との定着を高める場合もあった。
固に埋設する為に、杭穴壁と中空杭の外壁との間に杭周
固定液などセメントミルクを注入して、杭穴壁と中空杭
の外壁との定着を高める場合もあった。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】前記従来の技術では、
中空杭を所定位置まで降下させた後に、中空杭からフリ
クションカッターを取り外すことは不可能であり、フリ
クションカッターを省略すれば、杭の降下工程に不都合
が生じる問題点があった。また、フリクションカッター
を設けた場合には、セメントミルク注入時に、中空杭の
下端部外周をフリクションカッターが覆っていたため、
杭穴内のセメントミルクが杭の外壁と杭穴の内壁との間
に入らず、杭穴壁と中空杭の外壁との定着力の増加が図
れない問題点があった。
中空杭を所定位置まで降下させた後に、中空杭からフリ
クションカッターを取り外すことは不可能であり、フリ
クションカッターを省略すれば、杭の降下工程に不都合
が生じる問題点があった。また、フリクションカッター
を設けた場合には、セメントミルク注入時に、中空杭の
下端部外周をフリクションカッターが覆っていたため、
杭穴内のセメントミルクが杭の外壁と杭穴の内壁との間
に入らず、杭穴壁と中空杭の外壁との定着力の増加が図
れない問題点があった。
【０００５】また、従来のフリクションカッターでは、
地盤条件や杭径杭長さ等により、必要なフリクションカ
ッターの外径寸法が決まるが、フリクションカッターの
外径が杭の外径に比して大径となる場合には、鋼材量が
増え材料の無駄があると共に、加工に時間を要する場合
もある問題点があった。
地盤条件や杭径杭長さ等により、必要なフリクションカ
ッターの外径寸法が決まるが、フリクションカッターの
外径が杭の外径に比して大径となる場合には、鋼材量が
増え材料の無駄があると共に、加工に時間を要する場合
もある問題点があった。
【０００６】
【課題を解決するための手段】然るにこの発明は、中空
杭に、下端部外壁より大きな内径を有する筒状のフリク
ションカッターを使用して、あるいはフリクションカッ
ター片の水平固定板を中空杭の端板に固定して、中掘用
中空杭を構成したので前記問題点を解決した。
杭に、下端部外壁より大きな内径を有する筒状のフリク
ションカッターを使用して、あるいはフリクションカッ
ター片の水平固定板を中空杭の端板に固定して、中掘用
中空杭を構成したので前記問題点を解決した。
【０００７】即ちこの発明は、中掘工法に使用する中空
杭の下端部外壁に、該下端部外壁より大きな内径を有す
る筒状のフリクションカッターを、該フリクションカッ
ターの内側に周方向に所定間隔で配置した固定部材を介
して、固着したことを特徴とする中掘用中空杭である。
杭の下端部外壁に、該下端部外壁より大きな内径を有す
る筒状のフリクションカッターを、該フリクションカッ
ターの内側に周方向に所定間隔で配置した固定部材を介
して、固着したことを特徴とする中掘用中空杭である。
【０００８】また、中掘工法に使用する中空杭の下端部
外壁に、該下端部外壁より大きな内径を有する筒状のフ
リクションカッターを、該フリクションカッターの内側
に周方向に所定間隔で配置した固定部材を介して、固着
し、前記中空杭の下端部外壁に、前記中空杭の軸方向に
セメントミルクを通す溝を形成したことを特徴とする中
掘用中空杭である。
外壁に、該下端部外壁より大きな内径を有する筒状のフ
リクションカッターを、該フリクションカッターの内側
に周方向に所定間隔で配置した固定部材を介して、固着
し、前記中空杭の下端部外壁に、前記中空杭の軸方向に
セメントミルクを通す溝を形成したことを特徴とする中
掘用中空杭である。
【０００９】また、中掘工法に使用する中空杭の下端部
外壁に、該下端部外壁より大きな内径を有する筒状のフ
リクションカッターを、該フリクションカッターの内側
に周方向に所定間隔で配置した固定部材を介して、固着
し、前記中空杭の下端部外壁に、前記中空杭の軸方向に
セメントミルクを通す溝を形成し、前記固定部材は前記
中空杭の軸方向に配置した棒状鋼材又は板状鋼材のいず
れか一方としたことを特徴とする中掘用中空杭である。
外壁に、該下端部外壁より大きな内径を有する筒状のフ
リクションカッターを、該フリクションカッターの内側
に周方向に所定間隔で配置した固定部材を介して、固着
し、前記中空杭の下端部外壁に、前記中空杭の軸方向に
セメントミルクを通す溝を形成し、前記固定部材は前記
中空杭の軸方向に配置した棒状鋼材又は板状鋼材のいず
れか一方としたことを特徴とする中掘用中空杭である。
【００１０】また、中掘工法に使用する中空杭の下端部
外壁に、該下端部外壁に沿った内面形状のフリクション
カッター片を、前記中空杭の周方向に等間隔をあけて配
置すると共に、該フリクションカッター片の内面に固着
した水平固定板を前記中空杭の下端板の下面に固定した
ことを特徴とする中掘用中空杭。
外壁に、該下端部外壁に沿った内面形状のフリクション
カッター片を、前記中空杭の周方向に等間隔をあけて配
置すると共に、該フリクションカッター片の内面に固着
した水平固定板を前記中空杭の下端板の下面に固定した
ことを特徴とする中掘用中空杭。
【００１１】また、中掘工法に使用する中空杭の下端部
外壁に、該下端部外壁に沿った内面形状のフリクション
カッター片を、前記中空杭の周方向に等間隔をあけて固
着すると共に、該フリクションカッター片の内面の中央
に固着した水平固定板を前記中空杭の下端板の下面に固
定したことを特徴とする中掘用中空杭である。
外壁に、該下端部外壁に沿った内面形状のフリクション
カッター片を、前記中空杭の周方向に等間隔をあけて固
着すると共に、該フリクションカッター片の内面の中央
に固着した水平固定板を前記中空杭の下端板の下面に固
定したことを特徴とする中掘用中空杭である。
【００１２】前記におけるセメントミルクとは、杭周固
定液、根固め液などで使用するセメントミルク、及びセ
メントミルクと同等の注入液を指す。
定液、根固め液などで使用するセメントミルク、及びセ
メントミルクと同等の注入液を指す。
【００１３】
【作用】杭を降下させる際には、中空杭の下端部外壁
に、該下端部外壁より大きな内径を有する筒状のフリク
ションカッターを設置したので、筒状のフリクションカ
ッターの外周壁の径に応じて杭穴を広げるので、杭穴内
に容易に杭を下降できる。また、フリクションカッター
の内壁と中空杭の外壁との間に、セメントミルクを上下
に流通させる透孔を構成できる。中空杭の上下方向に溝
を構成すれば、セメントミルクを流通させる透孔の開口
断面積を更に増加させることができる。
に、該下端部外壁より大きな内径を有する筒状のフリク
ションカッターを設置したので、筒状のフリクションカ
ッターの外周壁の径に応じて杭穴を広げるので、杭穴内
に容易に杭を下降できる。また、フリクションカッター
の内壁と中空杭の外壁との間に、セメントミルクを上下
に流通させる透孔を構成できる。中空杭の上下方向に溝
を構成すれば、セメントミルクを流通させる透孔の開口
断面積を更に増加させることができる。
【００１４】フリクションカッターに、水平固定板を固
着した場合には、水平固定板と中空杭の端板とをボルト
で固定できるので、フリクションカッターを溶接による
固定により強固に中空杭に固定できる。また、水平固定
板は周方向に間隔をあけたので、隣接する水平固定板の
間にセメントミルクを流通させる溝を構成できる。
着した場合には、水平固定板と中空杭の端板とをボルト
で固定できるので、フリクションカッターを溶接による
固定により強固に中空杭に固定できる。また、水平固定
板は周方向に間隔をあけたので、隣接する水平固定板の
間にセメントミルクを流通させる溝を構成できる。
【００１５】
【実施例１】図１に基づき、この発明の実施例を説明す
る。
る。
【００１６】中空部２を有する杭本体１の外径Ｄ1 より
２Ｄだけ大きい内径Ｄ2 を有する鋼管４の上部内壁５ａ
に、軸方向の内壁５に沿った所定厚さ（Ｄより若干薄
い）の鉄板（固定部材）６、６を周方向に所定間隔Ｌ1
を空けて、固着してフリクションカッター７を構成す
る。杭本体１の下端部３に、前記フリクションカッター
７を、杭本体１の下縁３ａより所定長さ下方に突出する
ように嵌装固着して、中掘用中空杭９を構成する（図１
（ａ）（ｂ））。図中８は中空杭の端板である。
２Ｄだけ大きい内径Ｄ2 を有する鋼管４の上部内壁５ａ
に、軸方向の内壁５に沿った所定厚さ（Ｄより若干薄
い）の鉄板（固定部材）６、６を周方向に所定間隔Ｌ1
を空けて、固着してフリクションカッター７を構成す
る。杭本体１の下端部３に、前記フリクションカッター
７を、杭本体１の下縁３ａより所定長さ下方に突出する
ように嵌装固着して、中掘用中空杭９を構成する（図１
（ａ）（ｂ））。図中８は中空杭の端板である。
【００１７】前記において、フリクションカッター７の
外径Ｄ3 が、杭本体１の外径Ｄ1 に比して大径の場合
（例えば９mm以上）でも、鋼管４の外径Ｄ3 を大きく
し、所用強度を満たす厚さ（通常６mm程度）の鋼管４で
形成すればよい。また、前記における鉄板６、６の周方
向の間隔Ｌ1 は、該部に形成される上下方向のセメント
ミルクの挿通孔１０の断面積を規定するので、地盤の土
質などにより適宜選択して、設定する。
外径Ｄ3 が、杭本体１の外径Ｄ1 に比して大径の場合
（例えば９mm以上）でも、鋼管４の外径Ｄ3 を大きく
し、所用強度を満たす厚さ（通常６mm程度）の鋼管４で
形成すればよい。また、前記における鉄板６、６の周方
向の間隔Ｌ1 は、該部に形成される上下方向のセメント
ミルクの挿通孔１０の断面積を規定するので、地盤の土
質などにより適宜選択して、設定する。
【００１８】図３に基づきこの発明の中空杭の使用につ
いて説明する。
いて説明する。
【００１９】スパイラル付き掘削ヘッド２３を回転して
杭穴を掘削しながら中空杭９を降下させ、中空杭９を所
定位置まで沈設させる（図３（ａ）。一次掘削）。この
際、中空杭９はフリクションカッター７により、杭穴壁
１２との間の摩擦を削減して、ほぼ自重で降下できる。
杭穴を掘削しながら中空杭９を降下させ、中空杭９を所
定位置まで沈設させる（図３（ａ）。一次掘削）。この
際、中空杭９はフリクションカッター７により、杭穴壁
１２との間の摩擦を削減して、ほぼ自重で降下できる。
【００２０】続いて、所定深さに達したならば中空杭９
を一旦固定し、掘削ヘッド２３の先端部より水を噴射し
ながら杭穴を先行掘削する（二次掘削）。この際、掘削
泥水を撹拌すると共に杭穴壁に練り付けを行う（図３
（ｂ））。
を一旦固定し、掘削ヘッド２３の先端部より水を噴射し
ながら杭穴を先行掘削する（二次掘削）。この際、掘削
泥水を撹拌すると共に杭穴壁に練り付けを行う（図３
（ｂ））。
【００２１】続いて、掘削ヘッド２３が支持地盤２２に
達したならば、掘削ヘッド２３を拡大して所定深さまで
拡底掘削する（図３（ｃ））。支持地盤の根固め部２１
が充分に拡大するまで掘削ヘッド２３を反復昇降して、
杭穴の底部に根固め部２１を構築する（図３（ｄ））。
達したならば、掘削ヘッド２３を拡大して所定深さまで
拡底掘削する（図３（ｃ））。支持地盤の根固め部２１
が充分に拡大するまで掘削ヘッド２３を反復昇降して、
杭穴の底部に根固め部２１を構築する（図３（ｄ））。
【００２２】続いて、掘削ヘッド２３の先端部より根固
め部内に底から根固め液（セメントミルク）を注入する
（図３（ｅ））。根固め液の注入が終了するまで掘削ヘ
ッド２３を反復昇降させて、根固め部２１内の掘削泥水
を根固め液で置換し、根固め部２１内に根固め液を満た
す（図３（ｆ））。
め部内に底から根固め液（セメントミルク）を注入する
（図３（ｅ））。根固め液の注入が終了するまで掘削ヘ
ッド２３を反復昇降させて、根固め部２１内の掘削泥水
を根固め液で置換し、根固め部２１内に根固め液を満た
す（図３（ｆ））。
【００２３】続いて、杭周固定液（セメントミルク）を
注入しながら掘削ヘッド２３を上昇させ、根固め部２１
に連続して二次掘削区間２０内に杭周固定液を注入し、
杭周固定液の注入が終了するまで掘削ヘッドを反復昇降
させて、二次掘削区間内の掘削泥水を杭周固定液で置換
し、二次掘削区間２０内を杭周固定液で満たす（図３
（ｇ））。
注入しながら掘削ヘッド２３を上昇させ、根固め部２１
に連続して二次掘削区間２０内に杭周固定液を注入し、
杭周固定液の注入が終了するまで掘削ヘッドを反復昇降
させて、二次掘削区間内の掘削泥水を杭周固定液で置換
し、二次掘削区間２０内を杭周固定液で満たす（図３
（ｇ））。
【００２４】続いて、掘削ヘッド２３を畳みながら上昇
させ、掘削ヘッド２３を中空杭９の中空部２内に収容す
る。また、中空杭９の固定を解除し、油圧又はモノケン
などで中空杭９に加圧しながら中空杭９を降下させる
（図３（ｈ））。この際、中空杭９の外周壁９ａとフリ
クションカッター（鋼管４）７の内壁５との間隙１９
に、挿通孔１０、１０を形成できるので、杭周固定液が
中空杭９の挿通孔１０、１０を通過して、中空杭９の外
周壁９ａ側にも回る（図１）。
させ、掘削ヘッド２３を中空杭９の中空部２内に収容す
る。また、中空杭９の固定を解除し、油圧又はモノケン
などで中空杭９に加圧しながら中空杭９を降下させる
（図３（ｈ））。この際、中空杭９の外周壁９ａとフリ
クションカッター（鋼管４）７の内壁５との間隙１９
に、挿通孔１０、１０を形成できるので、杭周固定液が
中空杭９の挿通孔１０、１０を通過して、中空杭９の外
周壁９ａ側にも回る（図１）。
【００２５】続いて、所定深さまで杭を沈設して、中空
杭の下端部を根固め部内に位置させ（図３（ｉ））、注
水しながら掘削ヘッドを引上げて、杭の構築を完了する
（図３（ｊ））。
杭の下端部を根固め部内に位置させ（図３（ｉ））、注
水しながら掘削ヘッドを引上げて、杭の構築を完了する
（図３（ｊ））。
【００２６】前記において、中空杭９を従来の他の中掘
工法にも同様に使用することもできる（図示していな
い）。
工法にも同様に使用することもできる（図示していな
い）。
【００２７】前記実施例において、固定部材として鉄板
６を使用したが、所定口径の鉄筋の１本又は複数本を組
み合わせて使用することもできる（図示していない）。
また、前記固定部材は、鋼管４の中央部に杭本体１が位
置できるように介装し、かつ中空杭１の外壁と鋼管４の
内壁５との間にセメントミルクなどが通過できる間隙を
形成した状態で、杭本体１と鋼管４とを固定できれば、
例えば、断面Ｖ字状やＵ字状に屈曲した鉄板でも可能で
あり、その断面形状及び設置数は問わない。また杭本体
に外接固定した鉄筋の両端部を鋼管４の内壁に固定する
こともできる（図示していない）。
６を使用したが、所定口径の鉄筋の１本又は複数本を組
み合わせて使用することもできる（図示していない）。
また、前記固定部材は、鋼管４の中央部に杭本体１が位
置できるように介装し、かつ中空杭１の外壁と鋼管４の
内壁５との間にセメントミルクなどが通過できる間隙を
形成した状態で、杭本体１と鋼管４とを固定できれば、
例えば、断面Ｖ字状やＵ字状に屈曲した鉄板でも可能で
あり、その断面形状及び設置数は問わない。また杭本体
に外接固定した鉄筋の両端部を鋼管４の内壁に固定する
こともできる（図示していない）。
【００２８】また、前記実施例において、中空杭本体の
下端部外壁で、前記挿通孔１０に対応した位置に、杭の
強度を損なわない範囲で上下に亘る溝１１を構成するこ
ともできる（図１で鎖線図示）。この場合には、該部の
挿通孔の開口断面積が増え、セメントミルクの流量を増
加させることができる。
下端部外壁で、前記挿通孔１０に対応した位置に、杭の
強度を損なわない範囲で上下に亘る溝１１を構成するこ
ともできる（図１で鎖線図示）。この場合には、該部の
挿通孔の開口断面積が増え、セメントミルクの流量を増
加させることができる。
【００２９】
【実施例２】次に、図２に基づき、この発明の他の実施
例を説明する。
例を説明する。
【００３０】外径Ｄ1 の杭本体１の外面形状に沿って屈
曲した鉄板１３の内壁の上下方向ほぼ中央部に水平固定
板１４を突設固着して、フリクションカッター片１５を
構成する。前記フリクションカッター片１５は所定の厚
さＤ4 と所定の幅Ｌ2 、上下に所定長さを有している。
曲した鉄板１３の内壁の上下方向ほぼ中央部に水平固定
板１４を突設固着して、フリクションカッター片１５を
構成する。前記フリクションカッター片１５は所定の厚
さＤ4 と所定の幅Ｌ2 、上下に所定長さを有している。
【００３１】中空部２を有する杭本体１の外壁の下端部
３に、前記フリクションカッター片１５の６枚を、周方
向に所定間隔Ｌ3 をあけて配置し、前記フリクションカ
ッター片１５の水平固定板１４を、前記中空杭１の端板
８にボルトで固定すると共に、前記端板８のバンド８ａ
に固着する。以上のようにして、中掘用中空杭１６を構
成する（図２（ａ）（ｂ））。前記フリクションカッタ
ー片１５の下縁１５ａは杭本体１の下縁３ａより所定長
さ下方に突出している。
３に、前記フリクションカッター片１５の６枚を、周方
向に所定間隔Ｌ3 をあけて配置し、前記フリクションカ
ッター片１５の水平固定板１４を、前記中空杭１の端板
８にボルトで固定すると共に、前記端板８のバンド８ａ
に固着する。以上のようにして、中掘用中空杭１６を構
成する（図２（ａ）（ｂ））。前記フリクションカッタ
ー片１５の下縁１５ａは杭本体１の下縁３ａより所定長
さ下方に突出している。
【００３２】前記において、フリクションカッター片１
５、１５で構成されるフリクションカッターの外径Ｄ3
が、杭本体１の外径Ｄ1 より９mm以上大きいものが必要
な場合でも、鉄板の厚さＤ4 を、一体あるいは張合わせ
により、厚くすれば、種々の大きさに対応できる。
５、１５で構成されるフリクションカッターの外径Ｄ3
が、杭本体１の外径Ｄ1 より９mm以上大きいものが必要
な場合でも、鉄板の厚さＤ4 を、一体あるいは張合わせ
により、厚くすれば、種々の大きさに対応できる。
【００３３】この中掘用の中空杭１６も、実施例１の中
掘用の中空杭９と同様に使用する。即ち、中空杭１６の
下降時にはフリクションカッター片１５、１５により杭
穴壁１２との摩擦を削減できるので、中空杭１６の下降
作業を効率化できる。また、セメントミルク注入時に
は、中空杭１６の外壁で、隣接するフリクションカッタ
ー片１５、１５の間に、セメントミルクの挿通溝１７、
１７を形成できるので、セメントミルクは、中空杭１６
の挿通溝１７、１７を通過して、中掘用中空杭１６の外
周壁１６ａ側にも充填される。
掘用の中空杭９と同様に使用する。即ち、中空杭１６の
下降時にはフリクションカッター片１５、１５により杭
穴壁１２との摩擦を削減できるので、中空杭１６の下降
作業を効率化できる。また、セメントミルク注入時に
は、中空杭１６の外壁で、隣接するフリクションカッタ
ー片１５、１５の間に、セメントミルクの挿通溝１７、
１７を形成できるので、セメントミルクは、中空杭１６
の挿通溝１７、１７を通過して、中掘用中空杭１６の外
周壁１６ａ側にも充填される。
【００３４】前記において、フリクションカッター片１
５の所定の幅Ｌ2 、周方向に所定間隔Ｌ3 により、セメ
ントミルクが挿通する挿通孔の断面積が決まるので、杭
径、地盤等により、必要な断面積を確保できるように設
定する。
５の所定の幅Ｌ2 、周方向に所定間隔Ｌ3 により、セメ
ントミルクが挿通する挿通孔の断面積が決まるので、杭
径、地盤等により、必要な断面積を確保できるように設
定する。
【００３５】前記実施例において、鉄板１３の上下方向
の中央部に水平固定板１４を固定することが望ましい
が、鉄板１３の上端部に固着して、フリクションカッタ
ー片を構成することもできる（図示していない）。この
場合には、フリクションカッター片１５は端板８にボル
トで固定されるのみで、端板８のバンド８ａには固着し
ない。
の中央部に水平固定板１４を固定することが望ましい
が、鉄板１３の上端部に固着して、フリクションカッタ
ー片を構成することもできる（図示していない）。この
場合には、フリクションカッター片１５は端板８にボル
トで固定されるのみで、端板８のバンド８ａには固着し
ない。
【００３６】また、前記実施例において、フリクション
カッター片１５は６枚使用したが、所定の挿通溝１７を
構成でき、かつ端板８のボルト穴に対応して水平固定板
を固定できれば、その数及び幅Ｌ2 は適宜選択して使用
することができる（図示していない）。
カッター片１５は６枚使用したが、所定の挿通溝１７を
構成でき、かつ端板８のボルト穴に対応して水平固定板
を固定できれば、その数及び幅Ｌ2 は適宜選択して使用
することができる（図示していない）。
【００３７】また、前記実施例において、杭本体１の下
端部３外壁で、前記挿通溝１７に対応した位置（挿通溝
１７の底部）に、中空杭１６の強度を損なわない範囲で
上下に亘る溝１１を構成することもできる（図２（ｂ）
で鎖線図示）。この場合には、該部の挿通溝の開口断面
積が増え、セメントミルクの流量を増加させることがで
きる。
端部３外壁で、前記挿通溝１７に対応した位置（挿通溝
１７の底部）に、中空杭１６の強度を損なわない範囲で
上下に亘る溝１１を構成することもできる（図２（ｂ）
で鎖線図示）。この場合には、該部の挿通溝の開口断面
積が増え、セメントミルクの流量を増加させることがで
きる。
【００３８】
【発明の効果】中空杭の下端部外壁に、該下端部外壁よ
り大きな内径を有する筒状のフリクションカッターを設
置し、あるいは所定間隔で配置したフリクションカッタ
ー片の水平固定板を中空杭の端板に固定して、中掘用中
空杭を構成したので、従来のフリクションカッターと同
様に中空杭を効率良く降下できと共に、フリクションカ
ッターにセメントミルクを上下に流通させる挿通孔又は
挿通溝を構成できるので、該挿通孔又は挿通溝を介して
杭周固定液などセメントミルクを上下に流通でき、中空
杭の外周壁と杭穴壁とを強固に定着できる効果がある。
よって、この中空杭を使用すれば中掘工法において、効
率良くかつ強固な杭基礎を構築できる効果がある。
り大きな内径を有する筒状のフリクションカッターを設
置し、あるいは所定間隔で配置したフリクションカッタ
ー片の水平固定板を中空杭の端板に固定して、中掘用中
空杭を構成したので、従来のフリクションカッターと同
様に中空杭を効率良く降下できと共に、フリクションカ
ッターにセメントミルクを上下に流通させる挿通孔又は
挿通溝を構成できるので、該挿通孔又は挿通溝を介して
杭周固定液などセメントミルクを上下に流通でき、中空
杭の外周壁と杭穴壁とを強固に定着できる効果がある。
よって、この中空杭を使用すれば中掘工法において、効
率良くかつ強固な杭基礎を構築できる効果がある。
【００３９】また、杭本体にセメントミルク挿通用の溝
を形成れば、更にセメントミルクの流通量を増加させる
ことができ、地盤条件により、固定部材の形状、数、フ
リクションカッターの数あるいは溝の数を調節すること
により、杭外周壁へのセメントミルクの流量を調節でき
る効果がある。
を形成れば、更にセメントミルクの流通量を増加させる
ことができ、地盤条件により、固定部材の形状、数、フ
リクションカッターの数あるいは溝の数を調節すること
により、杭外周壁へのセメントミルクの流量を調節でき
る効果がある。
【００４０】また、中掘用中空杭は、種々のフリクショ
ンカッター外径に対応した中掘用中空杭を構成できる効
果がある。とりわけ、中空杭の外径に比して大径の外径
を有するフリクションカッターの場合でも、材料の無駄
をなくし、フリクションカッターを効率良く製造できる
効果がある。
ンカッター外径に対応した中掘用中空杭を構成できる効
果がある。とりわけ、中空杭の外径に比して大径の外径
を有するフリクションカッターの場合でも、材料の無駄
をなくし、フリクションカッターを効率良く製造できる
効果がある。
【図１】（ａ）はこの発明の実施例の一部を省略した正
面図で、（ｂ）は（ａ）のＡ−Ａ線における断面図であ
る。
面図で、（ｂ）は（ａ）のＡ−Ａ線における断面図であ
る。
【図２】（ａ）はこの発明の実施例の一部を省略した正
面図で、（ｂ）は同じく底面図である。
面図で、（ｂ）は同じく底面図である。
【図３】（ａ）乃至（ｊ）はこの発明の中空杭を使用し
た工法を説明する概略した縦断面図である。
た工法を説明する概略した縦断面図である。
１ 杭本体 ２ 中空部 ３ 下端部 ４ 鋼管 ７ フリクションカッター ８ 杭の端板 ９ 中掘用中空杭 １０ 挿通孔 １１ 溝 １３ 鉄板 １４ 水平固定板 １５ フリクションカッター片 １６ 中掘用中空杭 １７ 挿通溝 ２３ 掘削ヘッド
Claims (5)
- 【請求項１】 中掘工法に使用する中空杭の下端部外壁
に、該下端部外壁より大きな内径を有する筒状のフリク
ションカッターを、該フリクションカッターの内側に周
方向に所定間隔で配置した固定部材を介して、固着した
ことを特徴とする中掘用中空杭。 - 【請求項２】 中掘工法に使用する中空杭の下端部外壁
に、該下端部外壁より大きな内径を有する筒状のフリク
ションカッターを、該フリクションカッターの内側に周
方向に所定間隔で配置した固定部材を介して、固着し、
前記中空杭の下端部外壁に、前記中空杭の軸方向にセメ
ントミルクを通す溝を形成したことを特徴とする中掘用
中空杭。 - 【請求項３】 中掘工法に使用する中空杭の下端部外壁
に、該下端部外壁より大きな内径を有する筒状のフリク
ションカッターを、該フリクションカッターの内側に周
方向に所定間隔で配置した固定部材を介して、固着し、
前記中空杭の下端部外壁に、前記中空杭の軸方向にセメ
ントミルクを通す溝を形成し、前記固定部材は前記中空
杭の軸方向に配置した棒状鋼材又は板状鋼材のいずれか
一方としたことを特徴とする中掘用中空杭。 - 【請求項４】 中掘工法に使用する中空杭の下端部外壁
に、該下端部外壁に沿った内面形状のフリクションカッ
ター片を、前記中空杭の周方向に等間隔をあけて配置す
ると共に、該フリクションカッター片の内面に固着した
水平固定板を前記中空杭の下端板の下面に固定したこと
を特徴とする中掘用中空杭。 - 【請求項５】 中掘工法に使用する中空杭の下端部外壁
に、該下端部外壁に沿った内面形状のフリクションカッ
ター片を、前記中空杭の周方向に等間隔をあけて固着す
ると共に、該フリクションカッター片の内面の中央に固
着した水平固定板を前記中空杭の下端板の下面に固定し
たことを特徴とする中掘用中空杭。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP28376395A JP3697641B2 (ja) | 1995-10-31 | 1995-10-31 | 中掘用中空杭 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP28376395A JP3697641B2 (ja) | 1995-10-31 | 1995-10-31 | 中掘用中空杭 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH09125382A true JPH09125382A (ja) | 1997-05-13 |
| JP3697641B2 JP3697641B2 (ja) | 2005-09-21 |
Family
ID=17669809
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP28376395A Expired - Lifetime JP3697641B2 (ja) | 1995-10-31 | 1995-10-31 | 中掘用中空杭 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3697641B2 (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2002061178A (ja) * | 2000-08-23 | 2002-02-28 | Mitani Sekisan Co Ltd | 中堀工法における突起付き既製杭の埋設方法及び基礎杭構造 |
-
1995
- 1995-10-31 JP JP28376395A patent/JP3697641B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2002061178A (ja) * | 2000-08-23 | 2002-02-28 | Mitani Sekisan Co Ltd | 中堀工法における突起付き既製杭の埋設方法及び基礎杭構造 |
| JP4599508B2 (ja) * | 2000-08-23 | 2010-12-15 | 三谷セキサン株式会社 | 中堀工法における突起付き既製杭の埋設方法及び基礎杭構造 |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JP3697641B2 (ja) | 2005-09-21 |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| US6652195B2 (en) | Method and apparatus for forming piles in place | |
| US5707180A (en) | Method and apparatus for forming piles in-situ | |
| KR20210033356A (ko) | 가이드 장치를 이용한 겹침 주열식 현장타설말뚝 흙막이 벽체의 시공방법 | |
| KR101766165B1 (ko) | 착탈식 보조항을 이용한 역타 지지용 파일 시공방법 및 이를 이용한 역타공법 | |
| KR100415809B1 (ko) | 흙막이용 프리캐스트 말뚝 및 이를 이용한 흙막이 시공공법 | |
| JP2008057184A (ja) | Ｈ型ｐｃ杭を用いた地中壁の構築方法 | |
| JP4727718B2 (ja) | 擁壁の補強工法 | |
| JP5975231B2 (ja) | 開端鋼管杭及びその施工方法 | |
| JP3760316B2 (ja) | 中間打撃式杭及びその施工方法 | |
| JP4485006B2 (ja) | 地下構造物の施工法 | |
| JP2007224657A (ja) | 場所打ちコンクリート杭施工方法 | |
| JPH1054031A (ja) | プレストレストコンクリート杭及びその建込工法 | |
| JPH09125382A (ja) | 中掘用中空杭 | |
| AU763775B2 (en) | Method and apparatus for forming piles in place | |
| JPH08209686A (ja) | 場所打杭の杭頭処理具及び杭頭処理工法 | |
| EP1046753B1 (en) | Method and apparatus for forming piles in place | |
| KR101047257B1 (ko) | 복합시트파일을 이용한 흙막이 벽체 조성공법 | |
| JP4623577B2 (ja) | 場所打ち杭の構築方法 | |
| KR950011722B1 (ko) | 강관주열식 흙막이(pipe angle wall)공법 | |
| JPS60141919A (ja) | 連続柱列状山止め壁の施工方法 | |
| JP4475845B2 (ja) | 杭の施工方法 | |
| KR102184081B1 (ko) | 역케이싱을 이용한 지반천공 방법 | |
| JPS61254716A (ja) | 現場コンクリ−トくいの設置方法 | |
| JP4413166B2 (ja) | 場所打ち杭の構築方法及び場所打ち杭構造 | |
| JPH10252064A (ja) | 場所打ち杭の施工方法 |
Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20050208 |
|
| A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20050408 |
|
| TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
| A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20050607 |
|
| A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20050623 |
|
| R150 | Certificate of patent (=grant) or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
| FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110715 Year of fee payment: 6 |
|
| FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120715 Year of fee payment: 7 |
|
| FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130715 Year of fee payment: 8 |
|
| R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
| R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
| R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
| EXPY | Cancellation because of completion of term |