JPH09125270A - 鋼板酸洗プロセスの酸濃度制御方法 - Google Patents

鋼板酸洗プロセスの酸濃度制御方法

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JPH09125270A
JPH09125270A JP28413095A JP28413095A JPH09125270A JP H09125270 A JPH09125270 A JP H09125270A JP 28413095 A JP28413095 A JP 28413095A JP 28413095 A JP28413095 A JP 28413095A JP H09125270 A JPH09125270 A JP H09125270A
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JP
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acid
pickling
tank
amount
water
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JP28413095A
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English (en)
Inventor
Yuunosuke Maki
勇之輔 牧
Masahiro Yoshioka
正浩 吉岡
Shinichi Takechi
真一 武智
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JFE Steel Corp
Original Assignee
Kawasaki Steel Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 酸濃度の制御に併せ循環タンク内の液面レベ
ルの管理が可能な酸洗槽内の酸濃度の制御方法の提供。 【解決手段】 酸洗槽および酸洗槽と別個に設置した循
環タンクを用いて酸洗槽の酸濃度を制御する鋼板酸洗プ
ロセスの酸濃度制御方法であって、酸濃度の分析値が目
標の設定範囲を外れた時は予め求めた排酸量、給酸量、
給水量に基づき排酸、給酸、給水を行う鋼板酸洗プロセ
スの酸濃度制御方法、および酸濃度の分析値が目標の下
限値より低い時は給酸のみを行い、目標の上限値より高
い時は給水のみを行うことを原則とし、給酸のみの場合
または給水のみの場合、結果として循環タンク内酸洗液
のレベルが上限レベルを超えることが予測される場合に
のみ排酸と給酸の両者または排酸と給水の両者を行う鋼
板酸洗プロセスの酸濃度制御方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、鋼板の酸洗工程に
おける酸洗槽内の酸濃度の制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】冷延鋼板、熱延鋼板の酸洗工程では、鋼
板を酸洗槽に浸漬、通過させながら鋼板表面のスケール
を除去しているが、酸洗後の表面品質を安定に保つため
には槽内の酸濃度を一定に制御することが必要となる。
酸洗槽は、扱う製品によって塩酸、硫酸などを用いた
り、硝酸と弗酸を混合させた混合酸を用いたり、あるい
はこれらの酸の入った槽をシリアルに組合せて使用する
のが一般的である。
【0003】従来は、酸洗槽の酸濃度を調整するための
設備が設けられており、酸濃度が低い時は酸を投入し、
酸濃度が高い時は給水することで調整するとともに、こ
れらに排酸工程を組み合わすことで酸濃度を一定に保つ
ように運転されていた。またこの場合、図4に示すよう
に、酸洗槽とは別に循環タンクを設け、酸洗液を酸洗槽
と循環タンクとの間で循環させながら、給酸、給水、排
酸が行われる。
【0004】しかし、循環タンク内の酸洗液のレベルと
酸濃度を同時に満足するように給酸、給水を行うことは
困難で、酸濃度制御を優先させるため、どうしても給
酸、排酸、給水の頻度が多く、酸原単位が増加し経済性
および排酸処理など環境面で問題があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、かかる事情
に鑑みてなされたものであって、前記従来技術の問題点
を解決し、酸濃度の制御に併せ循環タンク内の液面レベ
ルの管理が可能な酸洗槽内の酸濃度の制御方法、さらに
は鋼板の酸洗工程における酸原単位、給水原単位の向上
が可能な酸洗槽内の酸濃度の制御方法の提供を目的とす
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】第1の発明は、酸洗槽お
よび酸洗槽と別個に設置した循環タンクを用いて給酸、
給水、排酸を行って酸洗槽の酸濃度を制御する鋼板酸洗
プロセスの酸濃度制御方法において、予め目標酸濃度お
よび循環タンク内の酸洗液の目標液面レベルを設定し、
酸洗液の酸濃度分析値と循環タンク内の液面レベルの測
定値を元に、前記酸濃度分析値が目標の下限値より低い
時は下記式 (1)、(2) から求めた排酸量、給酸量に基づ
き排酸、給酸を行い、前記酸濃度分析値が目標の上限値
より高い時は下記式(3) 、(4) から求めた排酸量、給水
量に基づき排酸、給水を行うことを特徴とする鋼板酸洗
プロセスの酸濃度制御方法である。
【0007】 排酸量D=〔Hpp(Cp00 −Cpmm )+Hc pp( Vm −V0 )〕/〔H ppp0−Hc pp〕 ・・・・・・・・・・・・・・・(1) 給酸量P=Hc ( Vm −V0 +D)/Hpp ・・・・(2) 排酸量D=(Cp00 −Cpmm )/Cp0 ・・・・(3) 給水量W=Hc ( Vm −V0 +D) ・・・・・・・(4) ここで、Cp0は制御前(排酸前、給酸前、給水前)の酸
洗液酸濃度分析値、C pmは目標酸濃度、Cppは給酸の酸
液の酸濃度、Hppは給酸の酸液比重、Hc は酸洗液比
重、Vm は目標とする制御後(排酸後、給酸後、給水
後)の酸洗槽と循環タンク内における酸洗液の合計体
積、V0 は制御前(排酸前、給酸前、給水前)の酸洗槽
と循環タンク内の酸洗液の合計体積(実測値)を示す。
【0008】第2の発明は、酸洗槽および酸洗槽と別個
に設置した循環タンクを用いて給酸、給水、排酸を行っ
て酸洗槽の酸濃度を制御する鋼板酸洗プロセスの酸濃度
制御方法であって、予め目標酸濃度を設定し、酸洗液の
酸濃度分析値と循環タンク内の液面レベルの測定値を元
に、〔A〕前記酸濃度分析値が目標の下限値より低く、
給酸のみを行った場合の酸洗槽と循環タンク内の酸洗液
の合計体積の予測値V x が下記式(7-1)の範囲を満足す
る場合は、下記式 (1)、(2) から求めた排酸量、給酸量
に基づき排酸および給酸の両者を行い、〔B〕前記酸濃
度分析値が目標の上限値より高く、給水のみを行った場
合の酸洗槽と循環タンク内の酸洗液の合計体積の予測値
x が下記式(7-1)の範囲を満足する場合は、下記式
(3)、(4)から求めた排酸量、給水量に基づき排酸および
給水の両者を行い、〔C〕前記酸濃度分析値が目標の下
限値より低く、給酸のみを行った場合の酸洗槽と循環タ
ンク内の酸洗液の合計体積の予測値Vx が下記式(7-2)
の範囲を満足する場合は、下記式 (5)から求めた給酸量
に基づき給酸を行い、〔D〕前記酸濃度分析値が目標の
上限値より高く、給水のみを行った場合の酸洗槽と循環
タンク内の酸洗液の合計体積の予測値Vx が下記式(7-
2)の範囲を満足する場合は、下記式 (6)から求めた給
水量に基づき給水を行うことを特徴とする鋼板酸洗プロ
セスの酸濃度制御方法である。
【0009】 排酸量D=〔Hpp(Cp00 −Cpmm )+Hc pp( Vm −V0 )〕/〔H ppp0−Hc pp〕 ・・・・・・・・・・・・・・・(1) 給酸量P=Hc ( Vm −V0 +D)/Hpp ・・・・(2) 排酸量D=(Cp00 −Cpmm )/Cp0 ・・・・(3) 給水量W=Hc ( Vm −V0 +D) ・・・・・・・(4) 給酸量P=Hc ( Vx −V0 ) /Hpp ・・・・・・(5) 給水量W=Hc ( Vx −V0 ) ・・・・・・・・・(6) Vx =V0 (Hc pp−Hppp0)/(Hc pp−Hpppm)≧Vmax ・・・ ・・・(7-1) Vx =V0 (Hc pp−Hppp0)/(Hc pp−Hpppm)<Vmax ・・・ ・・・(7-2) ここで、Cp0は制御前(排酸前、給酸前、給水前)の酸
洗液酸濃度分析値、C pmは目標酸濃度、Cppは給酸の酸
液の酸濃度、Hppは給酸の酸液比重、Hc は酸洗液比
重、Vm は目標とする制御後(排酸後、給酸後、給水
後)の酸洗槽と循環タンク内における酸洗液の合計体
積、V0 は制御前(排酸前、給酸前、給水前)の酸洗槽
と循環タンク内の酸洗液の合計体積(実測値)、Vmax
は酸洗槽と循環タンクの内容積の合計(使用可能な上限
値)、Vx は給酸のみまたは給水のみを行った場合の酸
洗槽と循環タンク内の酸洗液の合計体積を示す。
【0010】また、本発明はより好ましくは溢流方式
(オーバーフロー方式)の酸洗槽または酸洗液補給、排
出を伴う液面レベル制御方式の酸洗槽を有する鋼板酸洗
プロセスに好ましく適用される。なお、本発明において
は、前記制御前の酸洗槽と循環タンク内の酸洗液の合計
体積(実測値)V0 は、前記循環タンク内の液面レベル
の測定値および酸洗槽に設置した酸洗槽レベル計による
酸洗槽内の液面レベルの測定値から求めればよく、その
方式は特に限定されない。
【0011】また、前記溢流方式の酸洗槽の場合は、酸
洗槽の内容積(溢流レベルまでの内容積)と前記循環タ
ンク内の液面レベルの測定値の両者から求めればよい。
【0012】
【発明の実施の形態】以下本発明を詳細に説明する。本
発明者らは、前記問題点を解決するために鋭意検討した
結果本発明に至った。すなわち、第1の発明は、鋼板酸
洗プロセスの酸洗槽および酸洗槽と別個に設置した循環
タンクを用いて給酸、給水または排酸を行って酸洗槽の
酸濃度を制御する鋼板酸洗プロセスの酸濃度の制御方法
であって、予め目標酸濃度だけでなく循環タンク内の酸
洗液の目標液面レベルを設定し、酸洗液の酸濃度の分析
値と循環タンク内の液面レベルの測定値を元に必要な給
酸量、給水量および排酸量を算出し、その値に基づき酸
濃度を制御するようにしたものである。
【0013】本第1の発明によれば、酸洗液の酸濃度の
分析値と循環タンク内の液面レベルの測定値を元に必要
な給酸量、給水量および排酸量を算出し、その値に基づ
き酸濃度を制御するため、目標とする酸濃度を維持可能
であるだけでなく循環タンク内の液面レベルも安定して
目標とする値に制御可能となる。また、従来技術に対し
排酸の頻度が低下可能となり、排酸の処理量も低減し環
境対策上も極めて有効である。
【0014】また、第2の発明は、鋼板酸洗プロセスの
酸洗槽および酸洗槽と別個に設置した循環タンクを用い
て給酸、給水または排酸を行って酸洗槽の酸濃度を制御
する鋼板酸洗プロセスの酸濃度の制御方法であって、予
め目標酸濃度を設定し、酸濃度の分析値が目標の下限値
より低い時は給酸のみを行い、目標の上限値より高い時
は給水のみを行うことを原則とし、給酸のみの場合また
は給水のみの場合、循環タンク内酸洗液のレベルが予め
定めた上限レベルを超えることが予測される場合は、循
環タンク内酸洗液の目標レベルを与え、排酸と給酸の両
者または排酸と給水の両者を行うようにしたものであ
る。
【0015】すなわち、第2の発明によれば、実際の酸
濃度分析値と循環タンク内酸洗液のレベル測定値に基づ
き、給酸または給水を行い、結果として酸洗液のレベル
が大きく増加することが予測される場合にのみ排酸を行
うように制御するため、排酸を併用していた従来技術に
対し、酸の原単位、給水の原単位の向上が達成され、ま
た排酸の頻度が低下可能となり、排酸の処理量も低減し
環境対策上も極めて有効である。
【0016】
【実施例】以下、本発明を第1の発明、第2の発明の順
に、実施例に基づき具体的に説明する。なお、本実施例
の式中の各記号は前記のとおりである。 (実施例1)〔第1の発明〕 図4に本発明を適用した冷延鋼板の酸洗プロセスの工程
図を示す。
【0017】図4において、1は鋼板、2は酸洗槽、3
は循環タンク、4は循環ポンプ、5および6は配管、7
は循環タンクレベル計、8は酸濃度分析計、9は酸液タ
ンク、10は酸液送給ポンプ、11は排酸弁、12は廃液ピッ
ト、13は給水自動弁、14は積算型流量計を示す。鋼板1
は、酸洗槽2に浸漬されてスケールが除去される。一
方、酸洗液は循環ポンプ4により配管5→循環タンク3
→配管6→酸洗槽2の経路で常時循環する。
【0018】酸洗液の酸濃度は、酸濃度分析計8によ
り、循環タンク内の酸洗液の液面レベルは、循環タンク
レベル計7により、各々分析、計測される。また、酸洗
槽2からオーバーフローした酸洗液が配管5により流出
するプロセスとなっている。本循環系の酸洗液の酸濃度
と循環タンク3の酸洗液液面レベルを制御するため、酸
液は酸液タンク9から酸液送給ポンプ10で酸洗槽2に送
給され、また水は工場内の高圧水を給水自動弁13を開閉
することで循環タンク3に供給する。
【0019】排酸は循環タンク3の下部の排酸弁11を開
にすることにより廃液ピット12に流出する。給酸、給
水、排酸は、前記のポンプおよび弁を制御し、積算型流
量計14の値を計測することにより、各々が一定の設定量
になるまで自動給酸、自動給水、自動排酸することが可
能なプロセスとなっている。
【0020】〔1〕酸洗液の酸濃度が目標の下限値を下
回った場合:この場合は、排酸および酸液の送給(以下
給酸と記す)を行う。酸液の送給量(以下給酸量と記
す)をP、排酸量をD、制御前(給酸前、排酸前)の酸
洗液の酸濃度分析値をCp0、目標酸濃度をCpm、給酸の
酸液の酸濃度をCpp、給酸の酸液比重をHpp、酸洗液比
重をHc 、目標とする制御後(給酸後、排酸後)の酸洗
槽と循環タンク内における酸洗液の合計体積をVm 、制
御前(給酸前、排酸前)の酸洗槽と循環タンク内の酸洗
液の合計体積(実測値)をV0 とした時、下記式 (8)、
(9) が成立する。
【0021】なお、酸洗液の比重Hc は制御(給酸、給
水)の前後で変化するが、その変化は小さく下記の酸洗
液の重量バランスにおいてはその変化は考慮する必要は
なく、一定値として設定することが可能である。また、
酸洗液の比重が大きく変化すると予測される場合はHc
の値を適宜設定変更すればよい。 酸の重量バランス :Cpmm =Cp0(V0 −D)+CppP ・・・(8) 酸洗液の重量バランス:Hc m =Hc (V0 −D)+HppP ・・・(9) 上記式 (8)、(9) より、 排酸量D=〔Hpp(Cp00 −Cpmm )+Hc pp( Vm −V0 )〕/〔H ppp0−Hc pp〕 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ (1) 給酸量P=Hc ( Vm −V0 +D)/Hpp ・・・・・・・・・・・・ (2) が得られ、上記式 (1)、(2) から求めた排酸量D、給酸
量Pに基づき排酸および給酸を行う。
【0022】〔2〕酸洗液の酸濃度が目標の上限値を上
回った場合:この場合は、排酸および給水を行う。排酸
量をD、給水量をWとすると。 酸の重量バランス :Cpmm =Cp0(V0 −D) ・・・・・・ (10) 酸洗液の重量バランス:Hc m =Hc (V0 −D)+W ・・・・ (11) となり、式(10) 、(11)から、 排酸量D=(Cp00 −Cpmm )/Cp0 ・・・・・・・・・・・・ (3) 給水量W=Hc ( Vm −V0 +D) ・・・・・・・・・・・・・・・ (4) が得られ、上記式 (3)、(4) から求めた排酸量D、給水
量Wに基づき排酸および給水を行う。
【0023】次に、酸洗液の酸濃度低下時に本第1の発
明の酸濃度制御方法を適用した例を図1に示す。図1は
前記式 (1)、(2) から求めた排酸量D、給酸量Pに基づ
き排酸および給酸を行った例であり、図1から本発明方
法による制御により、酸洗液の酸濃度および循環タンク
内の酸洗液の液面レベルが安定して制御されていること
が分かる。
【0024】(実施例2)〔第2の発明〕 実施例1と同様に、図4に示す冷延鋼板の酸洗プロセス
に本発明を適用した。本実施例2においても、実施例1
と同様に給酸、給水、排酸は、前記のポンプおよび弁を
制御し、積算型流量計14の値を計測することにより、各
々が一定の設定量になるまで自動給酸、自動給水、自動
排酸することが可能なプロセスとなっている。
【0025】〔1〕酸洗液の酸濃度が目標の下限値を下
回った場合:酸洗液の酸濃度が目標の下限値を下回った
場合は、酸液を送給(給酸)する制御のみを行うことを
原則とし、酸液を送給した場合循環タンク3の酸洗液液
面レベルの上限レベルを上回ると予測される場合のみ、
給酸および排酸の両者を行う。後者の場合は、より好ま
しくは給酸の前に排酸を行うことが好ましい。
【0026】〔A〕酸洗液の酸濃度分析値が目標の下限
値以下で、目標値を維持すべく、給酸のみを行った場
合、酸洗槽と循環タンク内の酸洗液の合計体積の予測値
x が酸洗槽と循環タンクの内容積の合計(使用可能な
上限値)Vmax 以上となると予測される場合、すなわち
x が下記式(7-1)の範囲を満足する場合: Vx =V0 (Hc pp−Hppp0)/(Hc pp−Hpppm)≧Vmax ・・・ ・・・(7-1) 制御後(排酸後、給酸後)の目標の酸洗槽と循環タンク
内の酸洗液の合計体積Vm を与え、排酸量D、給酸量P
を下記の式(8)、(9) から導かれる式 (1)、(2) に基づ
き決定し、排酸、給酸を行う。
【0027】 酸の重量バランス :Cpmm =Cp0(V0 −D)+CppP・・・・(8) 酸洗液の重量バランス:Hc m =Hc (V0 −D)+HppP ・・・ (9) 排酸量D=〔Hpp(Cp00 −Cpmm )+Hc pp( Vm −V0 )〕/〔H ppp0−Hc pp〕 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ (1) 給酸量P=Hc ( Vm −V0 +D)/Hpp ・・・・・・・・・・・・ (2) 〔C〕酸洗液の酸濃度分析値が目標の下限値以下で、目
標値を維持すべく、給酸のみを行った場合、酸洗槽と循
環タンク内の酸洗液の合計体積の予測値Vx が酸洗槽と
循環タンクの内容積の合計(使用可能な上限値)Vmax
未満となると予測される場合、すなわちVx が下記式(7
-2)の範囲を満足する場合: Vx =V0 (Hc pp−Hppp0)/(Hc pp−Hpppm)<Vmax ・・・ ・・・(7-2) 給酸量をPとすると、 酸の重量バランス :Cp00 +CppP=Cpmx ・・・・ (12) 酸洗液の重量バランス:Hc x =Hc 0 +HppP ・・・・ (13) ここで、前記式 (12) 、(13)中、Vx は給酸後の酸洗槽
と循環タンク内の酸洗液の合計体積、V0 は給酸前の酸
洗槽と循環タンク内の酸洗液の合計体積(実測値)、C
pmは目標の酸濃度、Cp0は給酸前の酸洗液の酸濃度分析
値、Cppは給酸の酸液の酸濃度を示す。
【0028】式 (12) 、(13)から、 Vx =V0 (Hc pp−Hppp0)/(Hc pp−Hpppm)・・・ (7-3) 給酸量P=Hc ( Vx −V0 ) /Hpp ・・・・・・・・・・・・・・ (5) 上記式 (5)に基づき酸液を供給(給酸)する。 〔2〕酸洗液の酸濃度が目標の上限値を上回った場合:
酸洗液の酸濃度が目標の上限値を上回った場合は、給水
による制御のみを行うことを原則とし、給水した場合循
環タンク3の酸洗液液面レベルの上限レベルを上回ると
予測される場合のみ、給水および排酸の両者を行う。後
者の場合は、より好ましくは給水の前に排酸を行うこと
が好ましい。
【0029】〔B〕酸洗液の酸濃度分析値が目標の上限
値より高く、目標値を維持すべく、給水のみを行った場
合の酸洗槽と循環タンク内の酸洗液の合計体積の予測値
xが酸洗槽と循環タンクの内容積の合計(使用可能な
上限値)Vmax 以上となると予測される場合、すなわち
x が下記式(7-1)の範囲を満足する場合: Vx =V0 (Hc pp−Hppp0)/(Hc pp−Hpppm)≧Vmax ・・・ ・・・(7-1) 制御後(排酸後、給水後)の目標の酸洗槽と循環タンク
内の酸洗液の合計体積Vm を与え、排酸量D、給水量W
を下記の式(10) 、(11)から導かれる式 (3)、(4) に基
づき決定し、排酸、給水を行う。
【0030】 酸の重量バランス :Cpmm =Cp0(V0 −D) ・・・・・(10) 酸洗液の重量バランス:Hc m =Hc (V0 −D)+W ・・・(11) 式(10) 、(11)から、 排酸量D=(Cp00 −Cpmm )/Cp0 ・・・・・・・・・・・・ (3) 給水量W=Hc ( Vm −V0 +D) ・・・・・・・・・・・・・・・ (4) 〔D〕酸洗液の酸濃度分析値が目標の上限値より高く、
目標値を維持すべく、給水のみを行った場合の酸洗槽と
循環タンク内の酸洗液の合計体積の予測値Vxが酸洗槽
と循環タンクの内容積の合計(使用可能な上限値)V
max 未満となると予測される場合、すなわちVx が下記
式(7-2)の範囲を満足する場合: Vx =V0 (Hc pp−Hppp0)/(Hc pp−Hpppm)<Vmax ・・・ ・・・(7-2) 給水量をWとすると、 酸の重量バランス :Cp00 =Cpmx ・・・・・・・・・(14) 酸洗液の重量バランス:Hc x =Hc 0 +W ・・・・・・・ (15) 式(14) 、(15)から、 Vx =(Cp0/Cpm)V0 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・(7-4) 給水量W=Hc ( Vx −V0 ) ・・・・・・・・・・・・・・・・・ (6) 前記式 (6)から求めた給水量に基づき給水を行う。
【0031】次に、酸洗液の酸濃度低下時に本第2の発
明の酸濃度制御方法を適用した例を、図2および図3に
示す。図2は前記式 (5)に従って給酸のみを行った例で
あり、図3は前記式 (1)、(2) に従って排酸、給酸両者
を行った例である。図2および図3から、本発明方法に
よる制御により、酸洗液の酸濃度の制御に併せ、循環タ
ンクの液面管理も可能となり、さらに結果として酸洗液
のレベルが大きく増加することが予測される場合にのみ
排酸を行うように制御するため、排酸を併用する方法に
対し、酸の原単位、給水の原単位の向上が達成されるこ
とが分かる。
【0032】なお、前記実施例においては、給酸は酸洗
槽2において、給水および排酸は循環タンク3において
行われたが、本発明においては給酸、給水、排酸のいず
れもが、これらに限定されることはなく、酸洗槽、循環
タンク、配管5、6等の付設の配管など酸洗槽の酸洗液
循環系統のいずれの個所で行ってもよい。また、前記実
施例は冷延鋼板の酸洗の場合について述べたが、熱延鋼
板の酸洗についても適用可能である。
【0033】
【発明の効果】以上述べたように、第1の発明によれ
ば、酸洗液の酸濃度および循環タンク内酸洗液液面レベ
ルの両者を同時に制御可能となった。さらに、本発明の
第2の発明によれば、原則として給酸または給水により
酸洗液の酸濃度を制御し、予め循環タンク内の酸洗液液
面が上限値を上回ることが予測される場合のみ排酸を行
うように制御するため、液面レベルの管理と併せ、鋼板
の酸洗工程における酸原単位、給水原単位の向上が達成
可能となった。
【0034】また、本発明によれば排酸の処理量も低減
し、環境対策上も極めて有効である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の酸濃度制御方法を適用した場合の酸洗
液酸濃度などの推移を示すグラフである。
【図2】本発明の酸濃度制御方法を適用した場合の酸洗
液酸濃度などの推移を示すグラフである。
【図3】本発明の酸濃度制御方法を適用した場合の酸洗
液酸濃度などの推移を示すグラフである。
【図4】本発明を適用した冷延鋼板の酸洗プロセスの工
程図である。
【符号の説明】
1 鋼板 2 酸洗槽 3 循環タンク 4 循環ポンプ 5、6 配管 7 循環タンクレベル計 8 酸濃度分析計 9 酸液タンク 10 酸液送給ポンプ 11 排酸弁 12 廃液ピット 13 給水自動弁 14 積算型流量計

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 酸洗槽および酸洗槽と別個に設置した循
    環タンクを用いて給酸、給水、排酸を行って酸洗槽の酸
    濃度を制御する鋼板酸洗プロセスの酸濃度制御方法であ
    って、予め目標酸濃度および循環タンク内の酸洗液の目
    標液面レベルを設定し、酸洗液の酸濃度分析値と循環タ
    ンク内の液面レベルの測定値を元に、前記酸濃度分析値
    が目標の下限値より低い時は下記式 (1)、(2) から求め
    た排酸量、給酸量に基づき排酸、給酸を行い、前記酸濃
    度分析値が目標の上限値より高い時は下記式(3) 、(4)
    から求めた排酸量、給水量に基づき排酸、給水を行うこ
    とを特徴とする鋼板酸洗プロセスの酸濃度制御方法。 記 排酸量D=〔Hpp(Cp00 −Cpmm )+Hc pp( Vm −V0 )〕/〔H ppp0−Hc pp〕 ・・・・・・・・・・・・・・・(1) 給酸量P=Hc ( Vm −V0 +D)/Hpp ・・・・(2) 排酸量D=(Cp00 −Cpmm )/Cp0 ・・・・(3) 給水量W=Hc ( Vm −V0 +D) ・・・・・・・(4) ここで、Cp0は制御前(排酸前、給酸前、給水前)の酸
    洗液酸濃度分析値、C pmは目標酸濃度、Cppは給酸の酸
    液の酸濃度、Hppは給酸の酸液比重、Hc は酸洗液比
    重、Vm は目標とする制御後(排酸後、給酸後、給水
    後)の酸洗槽と循環タンク内における酸洗液の合計体
    積、V0 は制御前(排酸前、給酸前、給水前)の酸洗槽
    と循環タンク内の酸洗液の合計体積(実測値)を示す。
  2. 【請求項2】 酸洗槽および酸洗槽と別個に設置した循
    環タンクを用いて給酸、給水、排酸を行って酸洗槽の酸
    濃度を制御する鋼板酸洗プロセスの酸濃度制御方法であ
    って、予め目標酸濃度を設定し、酸洗液の酸濃度分析値
    と循環タンク内の液面レベルの測定値を元に、〔A〕前
    記酸濃度分析値が目標の下限値より低く、給酸のみを行
    った場合の酸洗槽と循環タンク内の酸洗液の合計体積の
    予測値Vx が下記式(7-1)の範囲を満足する場合は、下
    記式 (1)、(2) から求めた排酸量、給酸量に基づき排酸
    および給酸の両者を行い、〔B〕前記酸濃度分析値が目
    標の上限値より高く、給水のみを行った場合の酸洗槽と
    循環タンク内の酸洗液の合計体積の予測値Vx が下記式
    (7-1)の範囲を満足する場合は、下記式 (3)、(4) から
    求めた排酸量、給水量に基づき排酸および給水の両者を
    行い、〔C〕前記酸濃度分析値が目標の下限値より低
    く、給酸のみを行った場合の酸洗槽と循環タンク内の酸
    洗液の合計体積の予測値Vx が下記式(7-2)の範囲を満
    足する場合は、下記式 (5)から求めた給酸量に基づき給
    酸を行い、〔D〕前記酸濃度分析値が目標の上限値より
    高く、給水のみを行った場合の酸洗槽と循環タンク内の
    酸洗液の合計体積の予測値Vx が下記式(7-2)の範囲を
    満足する場合は、下記式 (6)から求めた給水量に基づき
    給水を行うことを特徴とする鋼板酸洗プロセスの酸濃度
    制御方法。 記 排酸量D=〔Hpp(Cp00 −Cpmm )+Hc pp( Vm −V0 )〕/〔H ppp0−Hc pp〕 ・・・・・・・・・・・・・・・(1) 給酸量P=Hc ( Vm −V0 +D)/Hpp ・・・・(2) 排酸量D=(Cp00 −Cpmm )/Cp0 ・・・・(3) 給水量W=Hc ( Vm −V0 +D) ・・・・・・・(4) 給酸量P=Hc ( Vx −V0 ) /Hpp ・・・・・・(5) 給水量W=Hc ( Vx −V0 ) ・・・・・・・・・(6) Vx =V0 (Hc pp−Hppp0)/(Hc pp−Hpppm)≧Vmax ・・・ ・・・(7-1) Vx =V0 (Hc pp−Hppp0)/(Hc pp−Hpppm)<Vmax ・・・ ・・・(7-2) ここで、Cp0は制御前(排酸前、給酸前、給水前)の酸
    洗液酸濃度分析値、C pmは目標酸濃度、Cppは給酸の酸
    液の酸濃度、Hppは給酸の酸液比重、Hc は酸洗液比
    重、Vm は目標とする制御後(排酸後、給酸後、給水
    後)の酸洗槽と循環タンク内における酸洗液の合計体
    積、V0 は制御前(排酸前、給酸前、給水前)の酸洗槽
    と循環タンク内の酸洗液の合計体積(実測値)、Vmax
    は酸洗槽と循環タンクの内容積の合計(使用可能な上限
    値)、Vx は給酸のみまたは給水のみを行った場合の酸
    洗槽と循環タンク内の酸洗液の合計体積を示す。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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