JPH0912342A - ガラス繊維 - Google Patents

ガラス繊維

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JPH0912342A
JPH0912342A JP7184917A JP18491795A JPH0912342A JP H0912342 A JPH0912342 A JP H0912342A JP 7184917 A JP7184917 A JP 7184917A JP 18491795 A JP18491795 A JP 18491795A JP H0912342 A JPH0912342 A JP H0912342A
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glass fiber
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Hideyo Ota
秀世 太田
Toshiaki Takagi
俊明 高木
Isao Taguchi
功 田口
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Nippon Electric Glass Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明の目的は、平板や波板の形状を有する
GFRUPを作製する場合、従来より脱泡時間を短縮し
ても、透明性に優れ、しかもピンホール欠陥の少ないG
FRUPを作製することを可能とするガラス繊維を提供
することである。 【構成】 本発明のガラス繊維は、ポリ酢酸ビニルエマ
ルジョン、シランカップリング剤および潤滑剤からな
り、スチレン溶解性が50%以上の集束剤で表面処理さ
れたガラス繊維において、該ポリ酢酸ビニルエマルジョ
ンが、粒径1μm未満の粒子を80〜90体積%と、粒
径2.5〜100μmの粒子を10〜20体積%含むこ
とを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ガラス繊維に関し、よ
り具体的には、ガラス繊維強化不飽和ポリエステル樹脂
硬化物(以下、GFRUPという)の補強基材として使
用されるガラス繊維に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来よりGFRUPの補強基材に用いら
れるガラス繊維としては、主にポリ酢酸ビニルエマルジ
ョン、シランカップリング剤および潤滑剤からなる集束
剤で表面処理されたものが使用されている。
【0003】この集束剤に含まれるポリ酢酸ビニルエマ
ルジョンは、ポリ酢酸ビニルの微粒子が、乳化剤によっ
て水中に懸濁されてなるものであり、不飽和ポリエステ
ル樹脂との馴染みが良く、ガラス繊維(ガラスフィラメ
ント)の多数本を集束した後の結束性を高める作用を有
している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところでGFRUP
は、各種の用途に使用されているが、特に平板や波板等
の高い外観品位が要求される成形体には、透明性に優
れ、ピンホール欠陥のないことが要求される。
【0005】GFRUPの透明性やピンホールの発生率
は、ガラス繊維の集束剤のスチレン溶解性に左右されや
すく、集束剤のスチレン溶解性が高くなるほど、GFR
UPの透明性は向上するが、逆にピンホールが発生しや
すくなる。この理由は、ピンホールの主な発生原因は、
樹脂がガラスストランドに含浸される時に、予めガラス
ストランドに含まれていた空気が、ガラスストランドの
表面に留まることによるが、ガラス繊維に塗布されてい
る集束剤のスチレン溶解性が高いほど、樹脂中に含まれ
るスチレンモノマーが集束剤を溶解する時、ガラス繊維
近傍のスチレンモノマーの粘度が高くなりやすく、その
結果、空気がガラスストランドから離れにくくなるため
であろうと推察される。
【0006】そのため平板や波板の形状を有するGFR
UPを作製する場合、通常、ガラス繊維の集束剤として
スチレン溶解性の高いものを使用し、成形工程において
十分な脱泡時間を採ることによって、ピンホール欠陥の
発生を抑えているが、このような製造方法では、ライン
スピードを速くして、生産性を向上させることが困難で
あった。
【0007】本発明の目的は、平板や波板の形状を有す
るGFRUPを作製する場合、従来より脱泡時間を短縮
しても、透明性に優れ、しかもピンホール欠陥の少ない
GFRUPを作製することを可能とするガラス繊維を提
供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記目的
を達成すべく、種々の実験を繰り返した結果、従来より
ポリ酢酸ビニルエマルジョンとしては、粒径が1μm未
満の粒子を含むものが使用されているが、これに対し、
粒径のより大きなポリ酢酸ビニル粒子を一定量添加する
と、ピンホール欠陥が少なくなることを見いだし、本発
明を提案するに至った。
【0009】すなわち本発明のガラス繊維は、ポリ酢酸
ビニルエマルジョン、シランカップリング剤および潤滑
剤からなり、スチレン溶解性が50%以上の集束剤で表
面処理されたガラス繊維において、該ポリ酢酸ビニルエ
マルジョンが、粒径1μm未満の粒子を80〜90体積
%と、粒径2.5〜100μmの粒子を10〜20体積
%含むことを特徴とする。
【0010】
【作用】本発明において、ポリ酢酸ビニルエマルジョン
の粒径1μm未満の粒子を80〜90体積%と、粒径
2.5〜100μmの粒子を10〜20体積%含有させ
る理由は、粒径1μm未満の粒子の含有割合が80体積
%より少なくなったり、粒径2.5〜100μmの粒子
の含有割合が20体積%より多くなると、GFRUPの
透明性が損なわれ、白化しやすくなり、また粒径1μm
未満の粒子の含有割合が90体積%より多くなったり、
粒径2.5〜100μmの粒子の含有割合が10体積%
より少なくなると、ピンホール欠陥が発生しやすくなる
からである。
【0011】粒径2.5〜100μmの粒子を10体積
%以上含有させると、ピンホール欠陥が発生し難くなる
理由は、次のように推察される。
【0012】一般にポリ酢酸ビニルエマルジョン、シラ
ンカップリング剤及び潤滑剤を含有する集束剤を使用し
て、ガラス繊維表面に被膜を形成する際、ポリ酢酸ビニ
ルエマルジョンの各粒子の間に、シランカップリング剤
や潤滑剤が介在することになるため、その被膜は不連続
な構造となりやすい。このような不連続な構造は、ポリ
酢酸ビニルエマルジョンの粒子が小さくなるほど多くな
る。被膜の構造が不連続になると、不飽和ポリエステル
樹脂との濡れ性が低下し、脱泡性が悪くなり、ピンホー
ルが発生しやすくなる。しかしながら本発明で使用する
集束剤は、粒径2.5〜100μmのポリ酢酸ビニルエ
マルジョンの粒子を10体積%以上含有するため、連続
した構造を有する部分が多くなり、ピンホールの発生が
減少する。
【0013】また本発明において使用するポリ酢酸ビニ
ルエマルジョンとしては、所期の特性を損なわない限
り、上記した粒径から外れた粒径(1μm以上、2.5
μm未満)を有する粒子を10体積%まで含有させても
差し支えない。
【0014】本発明で使用するシランカップリング剤や
潤滑剤の種類は、特に限定されるものではないが、例え
ばシランカップリンク剤としては、アクリルシラン系や
ビニルシラン系のカップリング剤などが適しており、ま
た潤滑剤としては、例えばポリアルキルポリアミンアル
キルアマイド誘導体や四級アンモニウム塩などのガラス
繊維用として公知のものが適している。
【0015】また本発明においては、集束剤のスチレン
溶解性が50%未満になると、GFRUPの透明性が低
下するため好ましくない。
【0016】
【実施例】以下、本発明のガラス繊維を実施例に基づい
て詳細に説明する。
【0017】(実施例)まず粒径1μm未満の粒子85
体積%と、粒径2.5〜100μmの粒子15体積%か
らなるポリ酢酸ビニルエマルジョンが固形分換算で6重
量%、アクリルシランカップリング剤が0.3重量%、
潤滑剤である第4級アンモニウム塩が0.5重量%、イ
オン交換水が93.2重量%となるように調合された集
束剤を準備した。
【0018】次いで溶融ガラスを白金ブッシングの底面
に設けられた多数のノズルから引き出すことによって、
直径10μmのガラス繊維を作製し、各ガラス繊維の表
面に上記の集束剤をアプリケーターを用いて塗布した
後、400本集束することによってガラスストランドを
作製し、巻き取った。
【0019】その後、こうして作製したガラスストラン
ドを乾燥させてから、所定数引き揃え、巻き戻すことに
よって、ストランド番手が2310テックス、強熱減量
が0.8重量%のガラスロービングを得た。このガラス
ロービングのスチレン溶解性を測定したところ、60%
であった。
【0020】次にビニールシート上に、150×150
×2mmの寸法を有する枠型を配置し、この枠型内のビ
ニールシート上に、硬化剤(メチルエチルケトンパーオ
キサイド1.5%溶液0.7g)および硬化促進剤(ナ
フテン酸コバルト0.5%溶液0.2g)を含む不飽和
ポリエステル樹脂45gを塗布した後、上記のガラスロ
ービングを1インチの長さに切断してガラスチョップド
ストランドを作製し、このガラスチョップドストランド
20gを上記の不飽和ポリエステル樹脂の上に散布し
た。次いでガラスチョップドストランドの上からビニー
ルシートをローラーで押しつけることによって脱泡する
と共に、不飽和ポリエステル樹脂をガラスチョップドス
トランドに含浸させた。その後、直ちにこれを120℃
で10分間加熱し、不飽和ポリエステル樹脂を硬化させ
ることによって試料を得た。
【0021】こうして得られた試料の外観を目視で観察
したところ、白化することなく、透明性に優れており、
しかもピンホール欠陥もほとんど認められなかった。
【0022】(比較例1)ポリ酢酸ビニルエマルジョン
として、全て粒径1μm未満の粒子からなるものを使用
した以外は、実施例と同じ条件で、ストランド番手が2
310テックス、強熱減量が0.8%、スチレン溶解性
が60%のガラスロービングを作製した。
【0023】さらにこのガラスロービングを使用して、
実施例と同じ条件で試料を得た。この試料の外観を目視
で観察したところ、透明性に優れていたが、ピンホール
欠陥が200個以上認められた。
【0024】(比較例2)ポリ酢酸ビニルエマルジョン
として、粒径1μm未満の粒子75体積%と、粒径2.
5〜100μmの粒子25体積%からなるポリ酢酸ビニ
ルエマルジョンを使用した以外は、実施例と同じ条件
で、ストランド番手が2310テックス、強熱減量が
0.8%、スチレン溶解性が60%のガラスロービング
を作製した。
【0025】さらにこのガラスロービングを使用して、
実施例と同じ条件で試料を得た。この試料の外観を目視
で観察したところ、白化が認められ、透明性に劣ってい
た。
【0026】尚、上記したポリ酢酸ビニルエマルジョン
の粒子径は、株式会社堀場製作所製レーザー回折散乱式
粒度分布測定装置LA−910によって測定したもので
ある。またスチレン溶解性は、ガラスロービングを20
g採り、その10gの強熱減量をJIS R3420に
基づいて測定し、その測定値をA%とし、残りの10g
をビーカーに入れた後、スチレンモノマー200ccを
注ぎ、30分間放置した後、スチレンモノマーをしぼ
り、さらに乾燥させた後、JIS R3420に基づい
て強熱減量を測定し、その測定値をB%とし、
【0027】
【化1】
【0028】の式によって算出したものである。
【0029】
【発明の効果】以上のように本発明のガラス繊維による
と、平板や波板の形状を有するGFRUPを作製する場
合、従来より脱泡時間を短縮しても、透明性に優れ、し
かもピンホール欠陥の少ないGFRUPを作製すること
が可能となる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリ酢酸ビニルエマルジョン、シランカ
    ップリング剤および潤滑剤からなり、スチレン溶解性が
    50%以上の集束剤で表面処理されたガラス繊維におい
    て、該ポリ酢酸ビニルエマルジョンが、粒径1μm未満
    の粒子を80〜90体積%と、粒径2.5〜100μm
    の粒子を10〜20体積%含むことを特徴とするガラス
    繊維。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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