JPH09122743A - 耐食性金属被覆防食鋼管 - Google Patents
耐食性金属被覆防食鋼管Info
- Publication number
- JPH09122743A JPH09122743A JP28394495A JP28394495A JPH09122743A JP H09122743 A JPH09122743 A JP H09122743A JP 28394495 A JP28394495 A JP 28394495A JP 28394495 A JP28394495 A JP 28394495A JP H09122743 A JPH09122743 A JP H09122743A
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- Japan
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- steel
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- Butt Welding And Welding Of Specific Article (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 本発明は高い耐食性を有するチタンなどの耐
食性金属を被覆した防食鋼管の製造方法を提供する。 【解決手段】 鋼管の外周に、チタン材を内側にして鋼
材と接合したチタンクラッド鋼よりなるリング状のリテ
ーナーを嵌合させる共に、前記鋼管の外周とほぼ同一の
内径を有する耐食性金属鞘管で該鋼管を被覆し、前記リ
テーナーの鋼材部分と鋼管とを隅肉溶接し、かつ前記リ
テーナーのチタン材部分と耐食性金属鞘管とを溶接して
なることを特徴とする耐食性金属被覆防食鋼管。 【効果】 鋼管を耐食性金属板で確実かつ効率良く被覆
し、長寿命の防食機能を保持する。
食性金属を被覆した防食鋼管の製造方法を提供する。 【解決手段】 鋼管の外周に、チタン材を内側にして鋼
材と接合したチタンクラッド鋼よりなるリング状のリテ
ーナーを嵌合させる共に、前記鋼管の外周とほぼ同一の
内径を有する耐食性金属鞘管で該鋼管を被覆し、前記リ
テーナーの鋼材部分と鋼管とを隅肉溶接し、かつ前記リ
テーナーのチタン材部分と耐食性金属鞘管とを溶接して
なることを特徴とする耐食性金属被覆防食鋼管。 【効果】 鋼管を耐食性金属板で確実かつ効率良く被覆
し、長寿命の防食機能を保持する。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、高い耐食性を有す
るチタンなどの耐食性金属を被覆した防食鋼管の製造方
法に係わり、特に、海洋構造物として、海水干満水面で
の飛沫帯をチタン材で被覆した防食性に優れた鋼管杭の
製造方法に関する。
るチタンなどの耐食性金属を被覆した防食鋼管の製造方
法に係わり、特に、海洋構造物として、海水干満水面で
の飛沫帯をチタン材で被覆した防食性に優れた鋼管杭の
製造方法に関する。
【０００２】
【従来の技術】従来、海洋構造物の基礎として海中に設
立される鋼管杭は、海水に洗われる飛沫帯の腐食が大き
く進行するため、通常、この部分には塗装またはポリエ
チレン、ウレタン系重防食を施している。しかし、これ
らの鋼管杭の耐食性には限界があり、その寿命は塗装の
場合で１５〜２０年、重防食で４０年といわれている。
一方、防食鋼管杭の耐食性を高めるため、杭本体をステ
ンレス鋼またはステンレス鋼等の耐食材と普通鋼とのク
ラッド鋼により製造することが提案されているが、かか
る杭は初期コストが高く、不利である。
立される鋼管杭は、海水に洗われる飛沫帯の腐食が大き
く進行するため、通常、この部分には塗装またはポリエ
チレン、ウレタン系重防食を施している。しかし、これ
らの鋼管杭の耐食性には限界があり、その寿命は塗装の
場合で１５〜２０年、重防食で４０年といわれている。
一方、防食鋼管杭の耐食性を高めるため、杭本体をステ
ンレス鋼またはステンレス鋼等の耐食材と普通鋼とのク
ラッド鋼により製造することが提案されているが、かか
る杭は初期コストが高く、不利である。
【０００３】このような不利を解消するために特開平２
−２５６７１３号公報には、防食処理を施した鋼管杭が
提案されている。すなわち、鋼管杭の外表面に通常の塗
装下地を施し、その上に耐食性および弾力性を有する接
着性樹脂を被覆し、さらにエンボス状凹凸を加工した耐
食性金属薄板を被覆した、具体的には締め付けながら巻
き付け、この薄板端部を折り込み、またはかしめて締結
した防食鋼管杭が開示されているが、かかる鋼管杭にあ
っては、被覆される鋼管杭の管径および被覆長さに対応
した幅や長さを有する耐食性金属薄板を準備しなければ
ならず、従って、生産性が高くない。また、大径で長い
帯域を被覆する場合には、被覆する耐食性金属薄板の鋼
管円周方向に継ぎ部が発生し、効率的な被覆が難しくな
る。
−２５６７１３号公報には、防食処理を施した鋼管杭が
提案されている。すなわち、鋼管杭の外表面に通常の塗
装下地を施し、その上に耐食性および弾力性を有する接
着性樹脂を被覆し、さらにエンボス状凹凸を加工した耐
食性金属薄板を被覆した、具体的には締め付けながら巻
き付け、この薄板端部を折り込み、またはかしめて締結
した防食鋼管杭が開示されているが、かかる鋼管杭にあ
っては、被覆される鋼管杭の管径および被覆長さに対応
した幅や長さを有する耐食性金属薄板を準備しなければ
ならず、従って、生産性が高くない。また、大径で長い
帯域を被覆する場合には、被覆する耐食性金属薄板の鋼
管円周方向に継ぎ部が発生し、効率的な被覆が難しくな
る。
【０００４】他方、実開昭６２−４４９４８号公報に
は、被覆する金属薄板として耐食性に優れたチタン板を
用いた防食施工法が開示されている。すなわち図７に示
すように、所望の幅と長さを与えられたシート状チタン
カバー本体３０と、その両端にフランジ３１を形成し、
相対するフランジ３１，３１間に絶縁材３２を介装し、
前記フランジに絶縁性フランジ３３を当接して防食性金
属ボルトで着脱自在に固定した既設杭の防食カバーが提
案されている。この既設杭の防食カバー取り付けには、
ネジ構造のため海中での施工となり、ダイバーによる取
り付けが必要となり、取り付けコストが極めて高くなる
という欠点がある。
は、被覆する金属薄板として耐食性に優れたチタン板を
用いた防食施工法が開示されている。すなわち図７に示
すように、所望の幅と長さを与えられたシート状チタン
カバー本体３０と、その両端にフランジ３１を形成し、
相対するフランジ３１，３１間に絶縁材３２を介装し、
前記フランジに絶縁性フランジ３３を当接して防食性金
属ボルトで着脱自在に固定した既設杭の防食カバーが提
案されている。この既設杭の防食カバー取り付けには、
ネジ構造のため海中での施工となり、ダイバーによる取
り付けが必要となり、取り付けコストが極めて高くなる
という欠点がある。
【０００５】その他、鋼管などの筒状体に耐食性金属板
をスパイラル状に巻き付けて、その端縁同士を突合わせ
て溶接する方法が考えられるが、鋼管に巻き付けながら
溶接するのは難しく、その接合が不完全になりやすい。
をスパイラル状に巻き付けて、その端縁同士を突合わせ
て溶接する方法が考えられるが、鋼管に巻き付けながら
溶接するのは難しく、その接合が不完全になりやすい。
【０００６】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、鋼管をチタ
ン等の耐食性金属鞘管で被覆し、この鋼管と耐食性金属
鞘管とを確実かつ効率良く接合可能とする金属被覆防食
鋼管を提供することを目的とする。
ン等の耐食性金属鞘管で被覆し、この鋼管と耐食性金属
鞘管とを確実かつ効率良く接合可能とする金属被覆防食
鋼管を提供することを目的とする。
【０００７】
【課題を解決するための手段】すなわち上記目的を達成
するために本発明は、(1)鋼管の外周に、チタン材を内
側にして鋼材と接合したチタンクラッド鋼よりなるリン
グ状のリテーナーを嵌合させる共に、前記鋼管の外周と
ほぼ同一の内径を有する耐食性金属鞘管で該鋼管を被覆
し、前記リテーナーの鋼材部分と鋼管とを隅肉溶接し、
かつ前記リテーナーのチタン材部分と耐食性金属鞘管と
を溶接してなることを特徴とする耐食性金属被覆防食鋼
管であり、(2)鋼管の外周に、該鋼管の外周より若干大
きい内径を有し、かつチタン材を内側にして鋼材と接合
したチタンクラッド鋼よりなるリング状のリテーナーを
嵌合させ、前記鋼管の外周とほぼ同一の内径を有する耐
食性金属鞘管で該鋼管を被覆すると共に該鞘管の端部を
リテーナーと鋼管の間隙に挿入せしめ、前記リテーナー
の鋼材部分と鋼管とを隅肉溶接し、かつ前記リテーナー
のチタン材部分と耐食性金属鞘管とを溶接してなること
を特徴とする耐食性金属被覆防食鋼管である。上記本発
明において、耐食性金属鞘管はチタン材をスパイラル状
に形成してなることが好ましい。
するために本発明は、(1)鋼管の外周に、チタン材を内
側にして鋼材と接合したチタンクラッド鋼よりなるリン
グ状のリテーナーを嵌合させる共に、前記鋼管の外周と
ほぼ同一の内径を有する耐食性金属鞘管で該鋼管を被覆
し、前記リテーナーの鋼材部分と鋼管とを隅肉溶接し、
かつ前記リテーナーのチタン材部分と耐食性金属鞘管と
を溶接してなることを特徴とする耐食性金属被覆防食鋼
管であり、(2)鋼管の外周に、該鋼管の外周より若干大
きい内径を有し、かつチタン材を内側にして鋼材と接合
したチタンクラッド鋼よりなるリング状のリテーナーを
嵌合させ、前記鋼管の外周とほぼ同一の内径を有する耐
食性金属鞘管で該鋼管を被覆すると共に該鞘管の端部を
リテーナーと鋼管の間隙に挿入せしめ、前記リテーナー
の鋼材部分と鋼管とを隅肉溶接し、かつ前記リテーナー
のチタン材部分と耐食性金属鞘管とを溶接してなること
を特徴とする耐食性金属被覆防食鋼管である。上記本発
明において、耐食性金属鞘管はチタン材をスパイラル状
に形成してなることが好ましい。
【０００８】本発明の方法により、リング状のリテーナ
ーを、鞘管とほぼ同じ厚さを有するチタン板等の耐食性
金属材料を内側にし、鋼材（低炭素鋼や低合金鋼等）を
外側に配置したチタンクラッド鋼で成形し、リテーナー
を鋼管に接合するに際しては、リテーナー下側部の鋼材
部分と鋼管とで鋼−鋼同士の隅肉溶接を行って強固な接
合が容易に得られるようにした。また、耐食性金属鞘管
は商用の純チタン材を予めスパイラル状に形成すること
が好ましく、鋼管を嵌合被覆した前記鞘管とリテーナー
を構成しているチタン材とをチタン−チタン同志で溶接
できるようにし、リテーナーを介して耐食性金属鞘管を
鋼管に対し強固に接合することができるようにした。
ーを、鞘管とほぼ同じ厚さを有するチタン板等の耐食性
金属材料を内側にし、鋼材（低炭素鋼や低合金鋼等）を
外側に配置したチタンクラッド鋼で成形し、リテーナー
を鋼管に接合するに際しては、リテーナー下側部の鋼材
部分と鋼管とで鋼−鋼同士の隅肉溶接を行って強固な接
合が容易に得られるようにした。また、耐食性金属鞘管
は商用の純チタン材を予めスパイラル状に形成すること
が好ましく、鋼管を嵌合被覆した前記鞘管とリテーナー
を構成しているチタン材とをチタン−チタン同志で溶接
できるようにし、リテーナーを介して耐食性金属鞘管を
鋼管に対し強固に接合することができるようにした。
【０００９】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例を図面を参
照して説明する。図１は高耐食性を有するチタン薄板か
ら鞘管を製造する方法の一例を示す斜視図、図２は図１
の側面図であって、図示の如くチタンストリップ１をス
パイラル状に巻きながら回転させ、その継目突合わせ部
を上部ローラ電極２とブームウエルダー３に支持された
下部ローラ電極４で抵抗シーム溶接して接合し、スパイ
ラルチタン鞘管５を製造する。図中６はブームウエルダ
ー３をガイドし、かつ電極４の先端圧力を保持するロー
ラであり、７はスパイラル巻き付けロールである。
照して説明する。図１は高耐食性を有するチタン薄板か
ら鞘管を製造する方法の一例を示す斜視図、図２は図１
の側面図であって、図示の如くチタンストリップ１をス
パイラル状に巻きながら回転させ、その継目突合わせ部
を上部ローラ電極２とブームウエルダー３に支持された
下部ローラ電極４で抵抗シーム溶接して接合し、スパイ
ラルチタン鞘管５を製造する。図中６はブームウエルダ
ー３をガイドし、かつ電極４の先端圧力を保持するロー
ラであり、７はスパイラル巻き付けロールである。
【００１０】鞘管をスパイラル状に形成するのは、これ
が被覆される鋼管杭の直径が８００mm以上のものが一般
的であり、かつ、製造設備上チタンストリップの幅が１
０００〜１２００mm程度のものが多いことから、チタン
ストリップの幅方向で鋼管杭を巻き、覆うにはストリッ
プ幅が不足し、そのために複数枚のチタンストリップを
加工し、長さ方向に接合、あるいは幅方向に接合して鋼
管杭円周方向に適合させなければならず、かなりの手数
がかかり、しかも、鋼管に被覆する際のチタンストリッ
プの端縁部同士の突合わせ溶接をスムーズに行なうのが
困難であるからである。これに対し、スパイラル管製造
工程ではこのような複雑な工程を経ることがなく、工程
的に簡単となる。なお、本発明において、チタン鞘管の
製造はこのようなスパイラル管製造方式によることが好
ましいが、これに限定されないことは勿論である。
が被覆される鋼管杭の直径が８００mm以上のものが一般
的であり、かつ、製造設備上チタンストリップの幅が１
０００〜１２００mm程度のものが多いことから、チタン
ストリップの幅方向で鋼管杭を巻き、覆うにはストリッ
プ幅が不足し、そのために複数枚のチタンストリップを
加工し、長さ方向に接合、あるいは幅方向に接合して鋼
管杭円周方向に適合させなければならず、かなりの手数
がかかり、しかも、鋼管に被覆する際のチタンストリッ
プの端縁部同士の突合わせ溶接をスムーズに行なうのが
困難であるからである。これに対し、スパイラル管製造
工程ではこのような複雑な工程を経ることがなく、工程
的に簡単となる。なお、本発明において、チタン鞘管の
製造はこのようなスパイラル管製造方式によることが好
ましいが、これに限定されないことは勿論である。
【００１１】図３はチタン鞘管を嵌装する前の鋼管杭８
を示し、飛沫、干満帯域の下方位置に相当する外周面に
リテーナー９が嵌挿されている。なお、リテーナー９は
必要に応じて図示のように上下に一対９，９′、必要あ
れば複数箇所に設けてもよいが、杭８の下方位置（図の
左側）に１個９のみでもよい。
を示し、飛沫、干満帯域の下方位置に相当する外周面に
リテーナー９が嵌挿されている。なお、リテーナー９は
必要に応じて図示のように上下に一対９，９′、必要あ
れば複数箇所に設けてもよいが、杭８の下方位置（図の
左側）に１個９のみでもよい。
【００１２】このリテーナー９は、外側に低炭素鋼や低
合金鋼等の普通鋼材９ａ、内側にチタン鞘管５と同質の
チタン材９ｂを配して接合したクラッド材で形成され、
図４に示すように内径が鋼管杭８の外径とほぼ同等か、
図５に示すように若干（正確には鞘管の肉厚分だけ）大
きく形成されたリング状をなし、その下側鋼部分９ｃが
鋼管杭８とＴＩＧ溶接により隅肉溶接１０され鋼管杭８
に鉢巻き状に強固に固定される。すなわち、この溶接は
主としてリテーナーの鋼材９ａ部分と鋼管杭８のＦｅ−
Ｆｅ溶接となり、良好な接合が可能となる。さらに、リ
テーナー９のチタン材９ｂとのＴｉ−Ｔｉ部をＴＩＧ溶
接するため健全な良好な溶接が得られる。リテーナー９
の厚みについて特に制限はないが、一般に１〜６mm程度
とすることが好ましく、チタン材９ｂの厚みは１mm程度
で十分である。
合金鋼等の普通鋼材９ａ、内側にチタン鞘管５と同質の
チタン材９ｂを配して接合したクラッド材で形成され、
図４に示すように内径が鋼管杭８の外径とほぼ同等か、
図５に示すように若干（正確には鞘管の肉厚分だけ）大
きく形成されたリング状をなし、その下側鋼部分９ｃが
鋼管杭８とＴＩＧ溶接により隅肉溶接１０され鋼管杭８
に鉢巻き状に強固に固定される。すなわち、この溶接は
主としてリテーナーの鋼材９ａ部分と鋼管杭８のＦｅ−
Ｆｅ溶接となり、良好な接合が可能となる。さらに、リ
テーナー９のチタン材９ｂとのＴｉ−Ｔｉ部をＴＩＧ溶
接するため健全な良好な溶接が得られる。リテーナー９
の厚みについて特に制限はないが、一般に１〜６mm程度
とすることが好ましく、チタン材９ｂの厚みは１mm程度
で十分である。
【００１３】図６は鋼管杭８にチタン鞘管５を嵌装被覆
し、鋼管８に固定されたリテーナー９と接合した状態を
示している。このチタン鞘管５は一方のリテーナー９を
鋼管杭８に固定してからリテーナー９′を配置していな
い他方より嵌装する。この際チタン鞘管５はスパイラル
状に、鋼管を嵌装するに充分な径を有するように形成さ
れている。嵌装されたチタン鞘管５はリテーナー９のチ
タン材９ｂをＴＩＧ溶接１１され、これはＴｉ−Ｔｉ溶
接であるため欠陥のない溶接が可能となる。
し、鋼管８に固定されたリテーナー９と接合した状態を
示している。このチタン鞘管５は一方のリテーナー９を
鋼管杭８に固定してからリテーナー９′を配置していな
い他方より嵌装する。この際チタン鞘管５はスパイラル
状に、鋼管を嵌装するに充分な径を有するように形成さ
れている。嵌装されたチタン鞘管５はリテーナー９のチ
タン材９ｂをＴＩＧ溶接１１され、これはＴｉ−Ｔｉ溶
接であるため欠陥のない溶接が可能となる。
【００１４】本発明はこのようにリテーナー９がチタン
鞘管５を固定した状態で鋼管杭８表面とＦｅ−Ｆｅ溶接
により接合されているから、チタン鞘管５の鋼管杭８被
覆は充分になされ、長寿命の優れた防食機能を保持す
る。なお、鋼管杭８と鞘管５の間に間隙が生じる場合に
は、鋼管内側に注入孔を設け、これより防食樹脂等を充
填することにより、防食機能が一層向上する。
鞘管５を固定した状態で鋼管杭８表面とＦｅ−Ｆｅ溶接
により接合されているから、チタン鞘管５の鋼管杭８被
覆は充分になされ、長寿命の優れた防食機能を保持す
る。なお、鋼管杭８と鞘管５の間に間隙が生じる場合に
は、鋼管内側に注入孔を設け、これより防食樹脂等を充
填することにより、防食機能が一層向上する。
【００１５】このようにして得られたチタンシーム溶接
部の引張り試験を行なった結果、引張り強さは１５０〜
２００kgf/mm2 であり、十分な接合強度が確認された。
また、Ｔｉ−Ｆｅ溶接部も引張り強さは５０〜６０kgf/
mm2 であり、十分な接合強度が確認された。
部の引張り試験を行なった結果、引張り強さは１５０〜
２００kgf/mm2 であり、十分な接合強度が確認された。
また、Ｔｉ−Ｆｅ溶接部も引張り強さは５０〜６０kgf/
mm2 であり、十分な接合強度が確認された。
【００１６】鋼管１に被覆される耐食性金属鞘管（チタ
ン鞘管）５としては、その板厚が０．３〜１．６mmのも
のが通常選ばれる。この耐食性金属鞘管（チタン鞘管）
５の例としては、商用の純チタンが好適であるが、場合
によっては、チタン合金、ステンレス、アルミニウム、
亜鉛溶融メッキ鋼板、アルミニウム溶融メッキ鋼板など
を用いることもできる。このような場合にはリテーナー
の材質も鞘管に使用する材料に適するように選ぶことが
好ましい。海洋構造物の基礎として海中に杭として設立
される鋼管としては、例えば直径６００〜２０００mm、
厚さ９〜２５．４mmのものが用いられる。なお、本発明
は上記実施例に限らず、その他この発明の要旨を変更し
ない範囲で種々変更しうること勿論である。
ン鞘管）５としては、その板厚が０．３〜１．６mmのも
のが通常選ばれる。この耐食性金属鞘管（チタン鞘管）
５の例としては、商用の純チタンが好適であるが、場合
によっては、チタン合金、ステンレス、アルミニウム、
亜鉛溶融メッキ鋼板、アルミニウム溶融メッキ鋼板など
を用いることもできる。このような場合にはリテーナー
の材質も鞘管に使用する材料に適するように選ぶことが
好ましい。海洋構造物の基礎として海中に杭として設立
される鋼管としては、例えば直径６００〜２０００mm、
厚さ９〜２５．４mmのものが用いられる。なお、本発明
は上記実施例に限らず、その他この発明の要旨を変更し
ない範囲で種々変更しうること勿論である。
【００１７】
【発明の効果】以上詳述した如く、本発明の金属被覆防
食鋼管または金属被覆防食鋼管杭の製造方法によれば、
鋼管または鋼管杭を耐食性金属板で確実、かつ連続的に
効率良く被覆することができ、長寿命の防食が可能であ
る。
食鋼管または金属被覆防食鋼管杭の製造方法によれば、
鋼管または鋼管杭を耐食性金属板で確実、かつ連続的に
効率良く被覆することができ、長寿命の防食が可能であ
る。
【図１】チタン薄板から鞘管を製造する方法を説明する
斜視図。
斜視図。
【図２】図１の装置の一部を示す断面図。
【図３】鋼管にリテーナーを嵌合させた状態を示す側面
図。
図。
【図４】鋼管にリテーナーを嵌合させた部分を示す断面
図。
図。
【図５】鋼管にリテーナーを嵌合させた部分を示す他の
例の断面図。
例の断面図。
【図６】鋼管に嵌挿被覆したチタン鞘管をリテーナーに
固設した状態を示す断面図。
固設した状態を示す断面図。
【図７】従来の防食鋼管の要部を示す断面図。
１…チタンストリップ ２…上部ローラ電極 ３…ブームウエルダー ４…下部ローラ電極 ５…スパイラルチタン鞘管 ６…ローラ ７…スパイラル巻き付けロール ８…鋼管杭 ９…リテーナー ９ａ…鋼材 ９ｂ…チタン層 １０…Ｆｅ−Ｆｅ溶接部 １１…Ｔｉ−Ｔｉ溶接部
フロントページの続き (72)発明者 足立 忠美 東京都中央区築地三丁目５番４号 日鐵溶 接工業株式会社内 (72)発明者 深野 真司 東京都中央区築地三丁目５番４号 日鐵溶 接工業株式会社内 (72)発明者 松岡 和巳 千葉県富津市新富20−１ 新日本製鐵株式 会社技術開発本部内 (72)発明者 後藤 信弘 千葉県富津市新富20−１ 新日本製鐵株式 会社技術開発本部内 (72)発明者 金井 久 東京都千代田区大手町２−６−３ 新日本 製鐵株式会社内 (72)発明者 赤坂 正芳 東京都千代田区大手町２−６−３ 新日本 製鐵株式会社内 (72)発明者 高橋 康雄 東京都千代田区大手町２−６−３ 新日本 製鐵株式会社内 (72)発明者 木下 和宏 東京都千代田区大手町２−６−３ 新日本 製鐵株式会社内
Claims (3)
- 【請求項１】 鋼管の外周に、チタン材を内側にして鋼
材と接合したチタンクラッド鋼よりなるリング状のリテ
ーナーを嵌合させる共に、前記鋼管の外周とほぼ同一の
内径を有する耐食性金属鞘管で該鋼管を被覆し、前記リ
テーナーの鋼材部分と鋼管とを隅肉溶接し、かつ前記リ
テーナーのチタン材部分と耐食性金属鞘管とを溶接して
なることを特徴とする耐食性金属被覆防食鋼管。 - 【請求項２】 鋼管の外周に、該鋼管の外周より若干大
きい内径を有し、かつチタン材を内側にして鋼材と接合
したチタンクラッド鋼よりなるリング状のリテーナーを
嵌合させ、前記鋼管の外周とほぼ同一の内径を有する耐
食性金属鞘管で該鋼管を被覆すると共に該鞘管の端部を
リテーナーと鋼管の間隙に挿入せしめ、前記リテーナー
の鋼材部分と鋼管とを隅肉溶接し、かつ前記リテーナー
のチタン材部分と耐食性金属鞘管とを溶接してなること
を特徴とする耐食性金属被覆防食鋼管。 - 【請求項３】 耐食性金属鞘管がチタン材をスパイラル
状に形成してなることを特徴とする請求項１或いは２記
載の耐食性金属被覆防食鋼管。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP28394495A JPH09122743A (ja) | 1995-10-31 | 1995-10-31 | 耐食性金属被覆防食鋼管 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP28394495A JPH09122743A (ja) | 1995-10-31 | 1995-10-31 | 耐食性金属被覆防食鋼管 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH09122743A true JPH09122743A (ja) | 1997-05-13 |
Family
ID=17672251
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP28394495A Withdrawn JPH09122743A (ja) | 1995-10-31 | 1995-10-31 | 耐食性金属被覆防食鋼管 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH09122743A (ja) |
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2007162732A (ja) * | 2005-12-09 | 2007-06-28 | Nippon Steel Engineering Co Ltd | 被覆鋼管及びその製造方法 |
| JP2012006034A (ja) * | 2010-06-24 | 2012-01-12 | Chiyoda Kako Kensetsu Kk | 鋼製部材へのライニングプレートの固定構造 |
| JP2016079742A (ja) * | 2014-10-21 | 2016-05-16 | 新日鉄住金エンジニアリング株式会社 | 杭式海洋構造物の上部工、及び杭式海洋構造物 |
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1995
- 1995-10-31 JP JP28394495A patent/JPH09122743A/ja not_active Withdrawn
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
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| JP4637736B2 (ja) * | 2005-12-09 | 2011-02-23 | 新日鉄エンジニアリング株式会社 | 被覆鋼管及びその製造方法 |
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