JPH09122666A - ヒドラジン含有排水の処理方法 - Google Patents

ヒドラジン含有排水の処理方法

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JPH09122666A
JPH09122666A JP31016095A JP31016095A JPH09122666A JP H09122666 A JPH09122666 A JP H09122666A JP 31016095 A JP31016095 A JP 31016095A JP 31016095 A JP31016095 A JP 31016095A JP H09122666 A JPH09122666 A JP H09122666A
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JP
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hydrazine
water
ozone
tank
reaction
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JP31016095A
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Kazuya Uesugi
和也 上杉
Satoshi Yo
敏 楊
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Organo Corp
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Organo Corp
Japan Organo Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 オゾン添加によってヒドラジンを窒素ガス化
して除去する排水処理方法において、速い反応速度でヒ
ドラジンを窒素ガスに酸化することができ、そのためヒ
ドラジン含有排水の処理を効率良く行うことができると
ともに、ヒドラジンからのアンモニア性窒素及び硝酸性
窒素の副生成を抑制することが可能な方法を提供する。 【解決手段】 反応時における反応槽内の水のpHを
7.0以上、好ましくは8.0〜9.5に維持しつつ排
水にオゾンを添加する。これにより、オゾンとヒドラジ
ンとの反応速度が向上し、しかもヒドラジンからのアン
モニア性窒素及び硝酸性窒素の副生成が抑制される。こ
の場合、反応時における反応槽内の水のORP値を測定
し、その値が所定の値を維持するように前記排水へのオ
ゾン添加量を制御することが好ましい。これにより、ヒ
ドラジンの完全除去及びオゾンの過剰添加防止を図るこ
とができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、各種産業排水等の
ヒドラジン含有排水からオゾンを用いてヒドラジンを除
去する排水処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ヒドラジンは、動力燃料、発泡剤、酸化
防止剤(脱酸素剤)等の機能剤として使用されるほか、
反応性に富むため各種製造業において広く用いられてお
り、各種産業分野からヒドラジン含有排水が排出され
る。例えば、火力発電所の定期検査時にはボイラの腐食
防止のためにヒドラジン含有水をボイラに注入してお
り、したがって火力発電所の起動排水中にはヒドラジン
が含まれている。
【0003】ヒドラジン含有排水はCOD規制の対象と
なり、また将来的にはヒドラジンそのものが規制対象と
なる可能性があるため、ヒドラジン含有排水を排出する
産業分野では、該ヒドラジン含有排水からヒドラジンを
除去することが行われている。
【0004】従来、ヒドラジン含有排水中に含まれるヒ
ドラジンの除去方法としては、ヒドラジン含有排水に過
酸化水素水、次亜塩素酸塩、オゾン、酸化触媒等の酸化
剤を添加したり、紫外線を照射したりすることにより、
ヒドラジンを窒素ガスに酸化、分解して除去する方法が
主に採られている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ヒドラジン含有排水の
処理方法の内、オゾン添加によってヒドラジンを分解す
る方法では、オゾンの強い酸化力によってヒドラジンの
窒素ガス化は比較的速やかに行われる。この反応は、下
記式(1)で示されるものと考えられる。ヒドラジンは
水中でアルカリ性を呈するが、オゾン添加によるヒドラ
ジン含有排水の処理では、下記反応に伴って被処理水の
pHが低下する。 N24 + 2O3 → N2 + 2H2O + 2O2 …(1)
【0006】オゾン添加によるヒドラジン含有排水の処
理では、経済性、設備小型化等の観点から、最も反応速
度が速く、処理効率の高い条件下で処理を行うことが要
求される。そのため、処理を行う際の最適条件の検討が
重要課題となる。しかし、従来オゾン添加によるヒドラ
ジン含有排水の処理においては、最適な反応条件、処理
条件について十分に検討されていないのが実情である。
【0007】また、オゾン添加によるヒドラジン含有排
水の処理では、ヒドラジンの酸化の度合いによりヒドラ
ジンの一部がアンモニアや硝酸に変換される。この場
合、アンモニア性窒素はオゾンに対して比較的安定であ
り、オゾンによってアンモニア性窒素を窒素ガスにまで
酸化することは通常困難である。また、反応条件によっ
てはオゾン酸化によって上記アンモニア性窒素からさら
に硝酸性窒素が生成される。したがって、オゾン添加に
よるヒドラジン含有排水の処理では、副生成物としてア
ンモニア性窒素及び硝酸性窒素が処理水中に残存するの
が通常である。
【0008】現在、排水中の窒素除去では、排水中に含
まれるあらゆる形態の窒素の総量低減、すなわち全窒素
の除去が問題となっているため、処理水中にアンモニア
性窒素や硝酸性窒素が残存する処理方法は十分な処理方
法とはいえない。したがって、オゾン添加によるヒドラ
ジン含有排水の処理では、アンモニア性窒素及び硝酸性
窒素の副生成を抑制することのできる反応条件、処理条
件の設定が要求されている。
【0009】本発明は、上記事情に鑑みてなされたもの
で、オゾン添加によってヒドラジンを窒素ガス化して除
去する排水処理方法において、速い反応速度でヒドラジ
ンを窒素ガスに酸化することができ、そのためヒドラジ
ン含有排水の処理を効率良く行うことができる上、ヒド
ラジンからのアンモニア性窒素及び硝酸性窒素の副生成
を抑制することができる方法を提供することを目的とす
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、まず、オ
ゾン添加によるヒドラジン含有排水の処理においては反
応温度、被処理水の液性、オゾン濃度、オゾンとヒドラ
ジンとの接触時間等の諸条件がオゾンとヒドラジンとの
反応の反応効率に影響を与える可能性があるとの推定に
基づいて、これら諸条件について種々の検討を加えた。
そして、オゾンとヒドラジンとの反応では反応時におけ
る系内のpHが反応効率に深く関与していることを見い
出し、第1発明をなすに至った。
【0011】すなわち、本発明者らは、ヒドラジンとオ
ゾンとから窒素ガスが生成する反応は系内のpHが7.
0以上のときに反応速度が速く、しかもヒドラジンから
のアンモニア性窒素及び硝酸性窒素の副生成が少ないこ
と、したがって反応時における系内のpHを該反応に伴
うpH低下に抗して7.0以上に維持しつつオゾンを添
加することにより、前記目的を達成できることを知見し
たものである。
【0012】したがって、本発明は、第1発明として、
ヒドラジン含有排水にオゾンを添加して反応槽内にて反
応させ、該排水中のヒドラジンを窒素ガス化するに当た
り、反応時における反応槽内の水のpHを7.0以上に
制御することを特徴とするヒドラジン含有排水の処理方
法を提供する。
【0013】また、本発明者らは、第1発明によるヒド
ラジン含有排水の処理では、排水中のヒドラジン量に対
して適切な量のオゾンを添加することが経済性及び排オ
ゾン処理設備への負荷の面から重要になるとの観点か
ら、ヒドラジン濃度とオゾン添加量との関係及びオゾン
添加量の制御方法について検討を行った。そして、ヒド
ラジン含有排水へのオゾン添加量の制御には反応時にお
ける系内のORP(酸化還元電位)に基づくフィードバ
ック制御が有効であることを見い出し、第2発明をなす
に至った。
【0014】すなわち、本発明者らは、反応系内のOR
P値が低すぎるときにはオゾン量が不十分であって、ヒ
ドラジンを完全に窒素ガスに酸化することができず、一
方ORP値が高すぎるときにはオゾン量が過剰であっ
て、不経済であるとともに、排ガス中のオゾン濃度が高
くなるために排オゾン処理設備の負担が大きくなるこ
と、したがって反応時における系内のORPが所定の値
を維持するようにヒドラジン含有排水へのオゾン添加量
を制御するようにした場合、十分な量のオゾン添加によ
りヒドラジンを完全に除去することが可能となる上、オ
ゾンの過剰添加を防止できて経済性及び排オゾン処理設
備への負荷の点で有利になることを知見したものであ
る。
【0015】したがって、本発明は、第2発明として、
ヒドラジン含有排水にオゾンを添加して反応槽内にて反
応させ、該排水中のヒドラジンを窒素ガス化するに当た
り、反応時における反応槽内の水のpHを7.0以上に
制御するとともに、該反応槽内の水のORP値に基づい
て前記排水へのオゾン添加量を制御することを特徴とす
るヒドラジン含有排水の処理方法を提供する。
【0016】第1発明においては、反応時における反応
槽内の水(以下、槽内水という)のpHを7.0以上に
制御する。この場合、槽内水のpHの制御方法として
は、例えば、槽内水のpH測定機構及び槽内水へのpH
調整剤添加機構を設け、前記pH測定機構により測定し
た槽内水のpH値に基づいて前記pH調整剤添加機構に
よる槽内水へのpH調整剤(アルカリ剤)の添加量を制
御する方法などを挙げることができる。
【0017】第1発明において、ヒドラジンとオゾンと
から窒素ガスを生成する反応の反応速度は、槽内水のp
Hが高いほど速くなる。これは、pHが高いほどオゾン
の反応性が高くなり、しかもヒドラジンが自己分解し易
くなるからであると考えられる。一方、前述したように
ヒドラジンとオゾンとの反応は系内の水のpHの低下を
伴い、pH調整剤を添加しないと槽内水のpHは7.0
よりも低くなってしまう。そのため、設定pH値(その
値に維持すべく予め設定した槽内水のpH値)を高くす
るほど、反応速度は速くなるものの、そのpHを維持す
るために槽内水に添加するpH調整剤(アルカリ剤)の
量が増加し、経済的に不利になる。したがって、通常
は、設定pH値を7.0〜11.0、好ましくは8.0
〜9.5とすることが好ましく、これにより処理効率及
び経済性の両立を図ることができる。
【0018】第2発明では、反応時における槽内水のO
RP値に基づいてヒドラジン含有排水へのオゾン添加量
を制御する。具体的には、反応時における槽内水のOR
P値を測定し、その値が設定ORP値(その値に維持す
べく予め設定した槽内水のORP値)を維持するように
ヒドラジン含有排水へのオゾン添加量を制御する。この
場合、オゾン添加量の制御は、例えば、槽内水中に導入
するオゾン含有ガスの流量の調節や、該オゾン含有ガス
中のオゾン濃度の調節などによって行うことができる。
【0019】反応時における槽内水のORP値は、排水
中に含まれる酸化性物質や還元性物質の濃度が同じでも
槽内水のpHによって変化する。したがって、第2発明
では、設定pH値に応じて最適な設定ORP値、すなわ
ちヒドラジンの完全除去が可能で、かつオゾン添加量が
過剰とならないORP値を決定する必要がある。設定O
RP値が低すぎる場合には処理水中に還元性物質である
ヒドラジンが残存することになり、設定ORP値が高す
ぎる場合には処理水中に酸化性物質であるオゾンが過剰
に存在することになる。
【0020】通常、設定ORP値は、設定pH値が大き
いほど小さい値にすることが適当である。これは、OR
P値がpH値に依存しているからである。本発明者らが
純水にヒドラジンを溶解した溶液を用いて検討したとこ
ろ、設定ORP値は、具体的には、設定pH値が7.0
〜11.0のときには−100〜+200mVの範囲の
値とすることが好適であり、より具体的には、設定pH
値7では+150mV前後、設定pH値9では+50m
V前後、設定pH値11では−100mV前後とするこ
とが好ましい。これにより、ヒドラジンの完全除去及び
オゾンの過剰添加防止を良好に達成することができる。
【0021】
【発明の実施の形態】図1は、本発明に係る排水処理方
法の実施に用いる排水処理装置の一例を示すものであ
り、この装置はいわゆる気液向流式による連続処理装置
である。本装置において、2は原水調整槽、4は原水調
整槽2に連結された原水流入管、6は反応槽、8は原水
調整槽2と反応槽6上部との間に設けられた配管、10
はオゾン発生器、12は反応槽6底部に設置された散気
装置、14はオゾン発生器10と散気装置12との間に
設けられたオゾン含有ガス流通管、16はpH調整剤貯
槽、18はpH調整剤貯槽16と原水調整槽2との間に
設けられた配管、20は配管18に介装された第1pH
調整剤注入ポンプ、22はpH調整剤貯槽16と反応槽
6との間に設けられた配管、24は配管22に介装され
た第2pH調整剤注入ポンプ、26は反応槽6内の槽内
水のpHを測定するpH測定装置、28は反応槽6内の
槽内水のORPを測定するORP測定装置、30は処理
水槽、32は反応槽6下部と処理水槽30との間に設け
られた配管、34は処理水槽30に連結された処理水排
出管、36は反応槽6の上部に連結された排気管を示
す。また、図中点線は計測器の信号の流れを示すもの
で、pH測定装置26の出力信号は第2pH調整剤注入
ポンプ24に連絡され、ORP測定装置28の出力信号
はオゾン発生器10に連絡されるようになっている。な
お、図示していないが、本装置においては、処理水槽3
0内の処理水中のアンモニア性窒素濃度測定装置及び硝
酸性窒素濃度測定装置がそれぞれ設けられている。
【0022】本装置においては、原水流入管4から原水
調整槽2に導入されたヒドラジン含有排水に対し、第1
pH調整剤注入ポンプ20の作動により配管18を通し
てpH調整剤貯槽16から一定量のpH調整剤(アルカ
リ剤)が注入され、ヒドラジン含有排水のpHが設定p
H値となるようにpHの予備調整が行われる。その後、
ヒドラジン含有排水は配管8を通って反応槽6内にその
上部から下降流として導入される。一方、空気や純酸素
等の酸素含有ガスを原料としてオゾン発生器10で生成
されたオゾン含有ガスは、オゾン含有ガス流通管14を
通って散気装置12から反応槽6内の槽内水38中に添
加され、排ガスは排気管36から排出される。したがっ
て、反応槽6内の槽内水38は、反応槽6内でオゾンと
連続的に接触する。また、反応槽6を出た処理水は、配
管32を通って処理水槽30に貯留された後、処理水排
出管34から排出される。
【0023】本装置においては、反応槽6内の槽内水3
8のpHがpH測定装置26によって測定され、その出
力信号が第2pH調整剤注入ポンプ24に送られる。そ
して、第2pH調整剤注入ポンプ24から反応槽6内の
槽内水38に添加されるpH調整剤の量が前記出力信号
に基づいて制御され、これによりヒドラジン分解反応に
伴うpH低下に抗して槽内水38のpHが設定pH値に
維持される。また、反応槽6内の槽内水38のORP値
がORP測定装置28によって測定され、その出力信号
がオゾン発生器10に送られる。そして、オゾン発生器
10から反応槽6内の槽内水38中に送られるオゾン含
有ガスの流量あるいは濃度が前記出力信号に基づいて制
御され、これにより槽内水38のORPが設定ORP値
に維持される。
【0024】なお、図1の装置は反応槽6内の槽内水3
8に散気装置12を用いてオゾンを添加する気液向流式
の装置としたが、本発明の実施に用いる装置はこれに限
られない。例えば、渦流ポンプを介装した配管を通して
原水調整槽2内のヒドラジン含有排水を反応槽6内にそ
の下部から導入するとともに、上記配管の渦流ポンプの
手前にオゾン発生器10からのオゾン含有ガスを導入す
る流通管を接続することにより、該渦流ポンプ内でヒド
ラジン含有排水にオゾンを添加するようにしてもよい。
【0025】
【実施例】以下、実施例により本発明を具体的に示す
が、本発明は下記実施例に限定されるものではない。以
下に述べる実験を行って本発明の効果を確認した。
【0026】実施例1 ヒドラジンを300mgN/lの濃度で含む模擬排水1
リットルを1.2リットル容のガラス瓶に入れ、ガラス
瓶底部から散気板を用いてオゾンを模擬排水に20mg
/分の速度で連続的に添加し、模擬排水中のヒドラジン
濃度が0mgN/lになるまで処理を行った。この場
合、ガラス瓶内の模擬排水のpHが設定pH値を維持す
るようにpH調整を行った。pH調整は、pH計により
ガラス瓶内の模擬排水のpHを測定し、この測定値に基
づいて模擬排水へのpH調整剤の添加量を調節すること
により行った。pH調整剤としては、pHを上げる場合
には0.1規定の水酸化ナトリウム水溶液を用い、pH
を下げる場合には0.1規定の硫酸水溶液を用いた。
【0027】設定pH値をpH4〜12の範囲の数カ所
に設定してそれぞれ処理を行った結果を図2に示す。図
2(A)はpHとヒドラジン除去速度との関係、(B)
はpHとアンモニア性窒素生成率との関係、(C)はp
Hと硝酸性窒素生成率との関係を示す。アンモニア性窒
素生成率及び硝酸性窒素生成率は下記式により算出し
た。 ・アンモニア性窒素生成率(%)=(処理終了後の排水
中のアンモニア性窒素濃度[mgN/l]÷処理開始前の排水
中のヒドラジン態窒素濃度[mgN/l])×100 ・硝酸性窒素生成率(%)=(処理終了後の排水中の硝
酸性窒素濃度[mgN/l]÷処 理開始前の排水中のヒド
ラジン態窒素濃度[mgN/l])×100
【0028】図2より、反応時における系内のpHを
7.0以上に維持した場合には、ヒドラジン除去速度が
速く、かつアンモニア性窒素及び硝酸性窒素の副生成が
少ないことがわかる。例えば、pH9におけるヒドラジ
ン除去速度はpH4のときの約3倍、pH6のときの約
2倍であった。これに対し、pHが7より低い場合に
は、ヒドラジン除去速度が遅く、しかもアンモニア性窒
素及び硝酸性窒素の副生成が多かった。
【0029】実施例2 容量1m3の反応槽を備えた図1に示したのと同様なフ
ローの装置を用いて、ヒドラジン濃度300mgN/l
の模擬排水を100L/Hの流速で連続的に処理した。
オゾンガスは反応槽下部より添加し、槽内水のORP値
が設定ORP値を維持するように槽内水へのオゾン添加
量を制御した。オゾン添加量の制御は、ORP計により
反応槽内の槽内水のORPを測定し、この測定値に基づ
いて反応槽内に導入するオゾン含有ガスのオゾン濃度を
調節することにより行った。
【0030】槽内水の設定pH値を7、設定ORP値を
+100mV、+150mV、+200mVとして処理
を行ったときの処理水中のヒドラジン濃度、排ガス中の
オゾン残存率、反応槽内へのオゾン添加量を表1に示
す。また、槽内水の設定pH値を9、設定ORP値を0
mV、+50mV、+100mVとして処理を行ったと
きの同結果を表2に示す。排ガス中のオゾン残存率は下
記式により算出した。 ・排ガス中のオゾン残存率(%)=(排ガス中のオゾン
濃度[mg/l]÷反応槽内に添加したオゾン含有ガス中のオ
ゾン濃度[mg/l])×100
【0031】
【表1】
【表2】
【0032】表1、2の結果より、槽内水のORP値が
特定の値(設定pH値が7のときは+150mV前後、
設定pH値が9のときは+50mV前後)に維持される
ようにヒドラジン含有排水へのオゾン添加量を制御する
ことにより、ヒドラジンの完全除去及びオゾンの過剰添
加防止を達成できることが確認された。
【0033】
【発明の効果】本発明に係るヒドラジン含有排水の処理
方法によれば、速い反応速度でヒドラジンを窒素ガスに
酸化して高い処理効率でヒドラジン含有排水の処理を行
うことができるとともに、ヒドラジンからのアンモニア
性窒素及び硝酸性窒素の副生成を抑制してこれらが処理
水中に残存することを良好に防止することができる。し
たがって、本発明処理方法を使用した場合、反応速度及
び処理効率向上と、副生成物除去装置の設置不要とを実
現して、設備小型化、コスト低減を図ることができ、そ
の結果ヒドラジン含有排水の処理を経済性良く行うこと
が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るヒドラジン含有排水処理方法の実
施に用いる装置の一例を示すフロー図である。
【図2】実施例1における排水処理の結果を示すもの
で、(A)はpHとヒドラジン除去速度との関係を示す
グラフ、(B)はpHとアンモニア性窒素生成率との関
係を示すグラフ、(C)はpHと硝酸性窒素生成率との
関係を示すグラフである。
【符号の説明】
2 原水調整槽 4 原水流入管 6 反応槽 10 オゾン発生器 12 散気装置 16 pH調整剤貯槽 20 第1pH調整剤注入ポンプ 24 第2pH調整剤注入ポンプ 26 pH測定装置 28 ORP測定装置 30 処理水槽 36 排気管 38 槽内水

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ヒドラジン含有排水にオゾンを添加して
    反応槽内にて反応させ、該排水中のヒドラジンを窒素ガ
    ス化するに当たり、反応時における反応槽内の水のpH
    を7.0以上に制御することを特徴とするヒドラジン含
    有排水の処理方法。
  2. 【請求項2】 ヒドラジン含有排水にオゾンを添加して
    反応槽内にて反応させ、該排水中のヒドラジンを窒素ガ
    ス化するに当たり、反応時における反応槽内の水のpH
    を7.0以上に制御するとともに、該反応槽内の水のO
    RP値に基づいて前記排水へのオゾン添加量を制御する
    ことを特徴とするヒドラジン含有排水の処理方法。
JP31016095A 1995-11-02 1995-11-02 ヒドラジン含有排水の処理方法 Pending JPH09122666A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100949005B1 (ko) * 2008-01-04 2010-03-23 경기대학교 산학협력단 오존을 이용한 하수슬러지 처리방법

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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