JPH0912220A - 熱硬化性トウプリプレグの巻取方法 - Google Patents

熱硬化性トウプリプレグの巻取方法

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JPH0912220A
JPH0912220A JP16248995A JP16248995A JPH0912220A JP H0912220 A JPH0912220 A JP H0912220A JP 16248995 A JP16248995 A JP 16248995A JP 16248995 A JP16248995 A JP 16248995A JP H0912220 A JPH0912220 A JP H0912220A
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JP
Japan
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winding
tow
thermosetting
prepreg
traverse
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Application number
JP16248995A
Other languages
English (en)
Inventor
Tetsuya Torii
哲也 取違
Sadahito Nakahara
禎仁 中原
Ietsugu Santou
家嗣 山藤
Toshiyuki Ito
稔之 伊藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Rayon Co Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Rayon Co Ltd
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Publication date
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  • Filamentary Materials, Packages, And Safety Devices Therefor (AREA)
  • Reinforced Plastic Materials (AREA)
  • Winding Filamentary Materials (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 解舒性および巻姿が良く、トウの折れ曲が
り、捻れ、および傷みの少ない熱硬化性トウプリプレグ
のパッケージを簡易に得る方法を提供する。 【構成】 巻始めから巻終わりまでの間の全てにおい
て、式:L/(D・W)=0.2749〜1.1434
[但し、L=トラバース幅(mm)、D=巻径(m
m)、W=1/2トラバース毎のボビン回転数]を満た
し、かつ隣り合うトウプリプレグ同志が重なり合わない
状態で巻き取る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、繊維強化樹脂(以下、
FRPと記す)の中間素材の一種である熱硬化性トウプ
リプレグ(強化繊維トウに熱硬化性樹脂を含浸させたも
の)の巻取方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から凹凸のある曲面形状を有するF
RPの成形においては、製造現場で樹脂を調合し、トウ
に該樹脂を含浸させながら曲面マンドレルに巻付け成形
するフィラメントワインド法がとられてきたが、樹脂特
性に高性能なものが望めず、また作業の簡便さからトウ
に予め熱硬化性樹脂を含浸させたトウプリプレグが使用
されるに至っている。最近では更にAFP(Automated F
iber Placement) と呼ばれるトウ幅及び樹脂含有量を厳
しく制御した成形法にテープ状トウプリプレグが用いら
れ、航空機構造体の曲面部材へ適用されるようになって
きた。しかしながら、熱硬化性樹脂をマトリックス樹脂
とするトウプリプレグの最適な巻取方法は未だ確立され
ておらず、既存の巻取方法が転用されているにすぎな
い。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】特開昭59−1086
56号公報に開示された方法に代表される従来の巻取方
法は、その殆どが1/2トラバース毎のボビン回転数
(ワインド数)を一定にして巻き取る方法であり、この
ようなワインド数一定巻によると、綾角(ボビン軸の直
角方向と、トウのボビンへの巻付き方向とのなす角度)
が巻径に反比例して小さくなる。そして綾角が小さく巻
き取られた熱硬化性トウプリプレグのパッケージを解舒
すると、トウの表面に露出する熱硬化性樹脂の粘着力に
より、トウ同志が貼り付き易く、解舒時にその貼り付い
たトウ同志を引き剥がす剥離力によってトウが引っ張ら
れ強化繊維の一部が破断して、毛羽およびリンガーが発
生し易くなる。当然そのような強化繊維の破断した熱硬
化性トウプリプレグを用いた成型品は強度が低下するの
で好ましくない。
【0004】強化繊維の破断を減らして解舒性を良くす
るには、既に巻かれたトウと次に巻かれるトウとの交差
する面積が小さくなるように綾角を大きくすれば良い。
しかし、綾角を大きくすると、トラバース両端部に凸部
ができ易く巻姿が不良となり、また同時にトウに折れ曲
がりや捻れが発生し易く、それがトウ傷みの原因となる
ので好ましくない。
【0005】本発明は、かかる従来の問題点を解消し、
解舒性および巻姿が良く、トウの折れ曲がり、捻れ、お
よび傷みの少ない熱硬化性トウプリプレグのパッケージ
を簡易に得る方法の提供を課題とする。
【0006】
【発明を解決する為の手段】本発明は、上記課題を解決
するために、熱硬化性トウプリプレグを巻取る際、巻始
めから巻終わりまでの間の全てにおいて、式:L/(D
・W)=0.2749〜1.1434[但し、L=トラ
バース幅(mm)、D=巻径(mm)、W=1/2トラ
バース毎のボビンの回転数(ワインド数)]を満たし、
かつ隣り合うトウプリプレグ同志が重なり合わない状態
で、好ましくはワインド数Wを巻径Dの増加に従って減
少させながら巻取る。
【0007】本発明において、熱硬化性トウプリプレグ
を構成する強化繊維としては、全芳香族ポリアミド(ア
ラミド)繊維、全芳香族ポリエステル繊維、超高分子量
ポリエチレン繊維、高強度ビニロン繊維、高強度アクリ
ル繊維などの有機系繊維又はガラス繊維、炭素繊維(P
AN系、ピッチ系)、ボロン繊維、アルミナ繊維、チタ
ン酸カリウム繊維、シリカ繊維、アルミナ−シリカ繊
維、ジルコニ繊維などの無機系繊維あるいはグラファイ
ト、窒化珪素、炭化珪素、チタン酸カリウムなどのウイ
スカーを用いる事が好ましい。
【0008】強化繊維の径は0.1μm以上100μm
以下のものが好ましい。0.1μm未満では強度が小さ
く、繊維の横移動を起こす際に切断したり毛羽だまりが
生じたりする問題があり、100μmを越えると硬くな
りすぎて屈曲性に劣るので好ましくない。
【0009】次に熱硬化性トウプリプレグのマトリック
ス樹脂に用いる熱硬化性樹脂としては、エポキシ樹脂、
不飽和ポリエステル樹脂、フェノール樹脂、ポリイミド
樹脂等が好適に用いられる。熱硬化性樹脂の粘度範囲
は、3000〜100000ポイズが望ましい。この範
囲内にあるとボビンからの解除性は良好で、またドレー
プ性も良好である。更に好ましくは、5000〜400
00ポイズである。100000ポイズを越えるとドレ
ープ性に難点があり、3000ポイズ未満では解除性が
不良となる。
【0010】以下図面に従って本発明を説明する。図1
は熱硬化性プリプレグがボビンに巻き取られた状態を表
すパッケージの平面図であり、同図において1はボビ
ン、2は最初に巻き取られたトウプリプレグ部分、3は
最後に巻き取られたトウプリプレグ部分を示す。
【0011】通常の巻取機を使用して、トウ幅Y(m
m)のトウを外径D0 (mm)、トラバース幅L(m
m)のボビンに巻き取る場合、巻き始めの綾角をθ
0(°)、巻終わりの綾角をθ1(°)、最終巻径D
1(mm)、そしてワインド数をWとすると、次式
(1)及び(2)が成り立つ。(各記号を図1に示す) W=L/πD0tanθ0 (1) W=L/πD1tanθ1 (2)
【0012】ここで、巻始めから巻終わりまでの綾角範
囲は、5〜20°が好ましい。この範囲内にあるとボビ
ンからの解除性は良好で、また巻姿も良好である。更に
好ましくは、10〜15°である。20°を越えるとト
ラバース両端部に凸部ができ易く巻姿が不良となり、ま
た折れ曲がりおよび捻れが発生し易く、それがトウ傷み
の原因となる。一方5°未満では解除性が不良となり、
また巻崩れを起こし易くなるので好ましくない。
【0013】本発明においては、巻始めから巻終わりま
での綾角範囲を5〜20°とするために、巻始めから巻
終わりまでの間の全てにおいて、式:L/(D・W)=
0.2749〜1.1434を満たす条件で巻き取る。
この場合L/(D・W)の条件を維持するのに、巻径D
の増加に従ってトラバース幅Lを大きくする方法と巻径
Dの増加に従ってワインド数Wを減少させる方法がある
が、前者の方法では巻き崩れの恐れがあるので後者の方
法が好ましい。また、本発明においては、隣り合うトウ
プリプレグ同志が重なり合わない状態で巻き取るが、そ
の理由は隣り合うトウプリプレグ同志が重なり合う状態
で巻き取ると、解除性が不良となり毛羽が発生し易くな
るからである。
【0014】いまここで、トウ幅4mmのトウプリプレ
グを、外径82mm、トラバース幅L254mmのボビ
ンに、巻始めの綾角15°、巻終わりの綾角10°で巻
き取るためのワインド数W、最終巻径D1 およびL/
(D・W)の値は各々次のようになる。 W=254/(3.14×82×tan15°)=3.
6797 D1=254/(3.14×3.6797×tan10
°)=124mm L/(D・W)=0.8418〜0.5567(巻始め
〜巻終わり)
【0015】したがって、Wが3.6797となるよう
に調整された巻取機のもとで巻き取りを行うと、巻始め
の綾角15°、巻終わりの綾角10°、最終巻径124
mmのパッケージが得られる。なお、この場合、L/W
=254 /3.6797=69mm>トウ幅4mmと
なっていることから分かるように、隣り合うトウプリプ
レグ同志は重なっていない。
【0016】巻き取り中において、数トラバース毎に前
のトウと重なる場合、綾崩を用いることが好ましい。そ
の際、既に巻かれたトウに対して、トウ幅の100%よ
り大きなズレを与えるように巻き取ることが好ましい。
【0017】このように、通常の巻取機を用いたワイン
ド数一定巻きによると、最適綾角範囲におさめる為の最
終巻径に限界がありラージパッケージ化に際し問題とな
るが、ワインド数を巻径の増加に従って減少させながら
巻き取る方法を用いればラージパッケージ化も可能とな
る。次にその場合の一例を説明する。
【0018】最終巻径D1 が350mmとなるように、
次式で最終ワインド数WおよびL/(D・W)を求め
る。 W=254/(3.14×350×tan10°)=
1.3101 L/(D・W)=0.8418〜0.5539(巻始め
〜巻終わり)
【0019】したがって、巻始めを3.6797、巻終
わりを1.3101となるようにワインド数Wを巻径D
の増加に対して徐々にあるいは段階的に変化させれば、
最終巻径Dが350mmである熱硬化性トウプリプレグ
のラージパッケージが得られる。
【0020】
【実施例】以下実施例により本発明を更に具体的に説明
する。
【0021】(実施例1〜3、比較例1、2)熱硬化性
トウプリプレグを通常の巻取機で巻き取るに当たり、ワ
インド数を一定巻きおよびワインド数を巻径の増大に対
して減少巻きで行い、得られるパッケージの巻姿および
解除性を調べた。その結果を表1に示す。
【0022】
【表1】
【0023】
【発明の効果】上述の如く構成された本発明によれば、
解舒性および巻姿が良く、トウの折れ曲がり、捻れ、お
よび傷みの少ない熱硬化性トウプリプレグのパッケージ
が得られる。また、ワインド数を巻径の増加に従って減
少させながら巻き取ることによりラージパッケージ化も
可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】熱硬化性プリプレグがボビンに巻き取られた状
態を表すパッケージの平面図である。
【符号の説明】
1 ボビン 2 最初に巻き取られたトウプリプレグ部分 3 最後に巻き取られたトウプリプレグ部分
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 伊藤 稔之 愛知県名古屋市東区砂田橋四丁目1番60号 三菱レイヨン株式会社商品開発研究所内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 巻始めから巻終わりまでの間の全てにお
    いて、式:L/(D・W)=0.2749〜1.143
    4[但し、L=トラバース幅(mm)、D=巻径(m
    m)、W=1/2トラバース毎のボビン回転数]を満た
    し、かつ隣り合うトウプリプレグ同志が重なり合わない
    状態で巻き取ることを特徴とする熱硬化性トウプリプレ
    グの巻取方法。
  2. 【請求項2】 1/2トラバース毎のボビン回転数Wを
    巻径Dの増加に従って減少させる請求項1記載の熱硬化
    性トウプリプレグの巻取方法。
JP16248995A 1995-06-28 1995-06-28 熱硬化性トウプリプレグの巻取方法 Pending JPH0912220A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2020007066A (ja) * 2018-07-04 2020-01-16 東レ株式会社 繊維パッケージおよびその製造方法
WO2020158496A1 (ja) * 2019-01-28 2020-08-06 三菱ケミカル株式会社 繊維パッケージ
JPWO2021149578A1 (ja) * 2020-01-21 2021-07-29

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