JPH09121886A - ニューロトロフィン3類の製造方法 - Google Patents

ニューロトロフィン3類の製造方法

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JPH09121886A
JPH09121886A JP22096396A JP22096396A JPH09121886A JP H09121886 A JPH09121886 A JP H09121886A JP 22096396 A JP22096396 A JP 22096396A JP 22096396 A JP22096396 A JP 22096396A JP H09121886 A JPH09121886 A JP H09121886A
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amino acid
cells
neurotrophin
acid
buffer
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JP22096396A
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English (en)
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Masato Suenaga
正人 末永
Hiroaki Omae
弘明 大前
Tadashi Nishimura
紀 西村
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Takeda Pharmaceutical Co Ltd
Original Assignee
Takeda Chemical Industries Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】遺伝子操作技術を用いて、原核細胞で生産した
不活性なNT−3の封入体を、効率的に活性を回復さ
せ、天然源から単離されたNT−3と同じ活性を有する
蛋白質を得る方法を提供する。 【解決手段】遺伝子工学的に原核細胞宿主中で発現させ
たNT−3類をレドックスバッファー中でリフォールデ
ィングすることを特徴とする活性型NT−3類の製造方
法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は遺伝子操作技術を用
いて、原核細胞中にニューロトロフィン3(NT−3)
類を発現後、リフォールディングし、薬理的に活性なN
T−3類を製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】異種蛋白質を原核細胞を用いて発現する
際に、しばしばこれらの蛋白質は宿主細胞中で不溶性の
不活性な封入体を形成し、更に封入体は宿主細胞の蛋白
質により不純化されている。そのような封入体の形成
は、発現の際に発生する細胞中の高い蛋白質濃度の結果
であると推測されている。細胞中で大量の蛋白質を形成
する際には、蛋白質の集合により不溶性の、大抵の場合
は不活性な粒子になることが知られている。それ故、そ
のような蛋白質を例えば治療の目的に使用できるように
する前に、それを精製しかつその活性型に変換しなけれ
ばならない。公知の方法によれば、不溶性の封入体を変
性剤、たとえば、グアニジン塩酸塩、または尿素を高濃
度で添加して可溶化した後、希釈あるいは透析により変
性剤の濃度を低減することにより活性型蛋白質を得てい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】神経細胞の分化、維
持、成長に関与するニューロトロフィンファミリーの
内、ニューロトロフィン3(NT−3)についても、原
核細胞中にNT−3を発現後、変性剤を用いて可溶化
し、活性化する方法は既に知られている(特表平6−5
08036号)。しかしながら、この方法を用いると活
性型NT−3はごくわずかしか得られない。また、チャ
イニーズハムスター細胞(CHO)、サル細胞(COS
−7等)等、真核細胞を宿主としてNT−3を発現する
と活性型NT−3が得られる(EP499993、特開
平3−204897号)が、真核細胞用の培地は高価で
あり、得られた蛋白の精製工程が煩瑣である等工業的規
模での製造には適当とはいえない。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、これらの
欠点を解決すべく、原核細胞の高生産性を利用すると共
に、効率的な活性化方法(再生方法)を提供すべく鋭意
研究を重ねた結果、遺伝子操作技術を用いてNT−3を
原核細胞において発現後、活性化する方法において、レ
ドックスバッファー中でリフォールディングすることに
よって、活性化が効率よく行なえることを見出し、本発
明を完成したものである。即ち、本発明は、遺伝子工学
的に原核細胞宿主中で発現させたNT−3類をレドック
スバッファー中でリフォールディングすることを特徴と
する活性型NT−3類の製造方法に関するものである。
【0005】NT−3は、神経成長因子(Nerve Growth
Factor)と同一の遺伝子ファミリーに属する蛋白質で
あり、ポリメラーゼ連鎖反応により1990年クローニ
ング〔フェブス・レターズ(FEBS Lett.266,187-191(19
90),サイエンス(Science)247,1446-1451(1990),ネイチ
ャー(Nature)344,339-341(1990)〕された神経栄養因子
である。NT−3は、筋肉、関節、皮膚などの感覚器の
レセプターからのシグナルを脊髄と脳に伝達する感覚神
経の存続と維持並びに感覚神経機能の保護に重要な役割
を果たすことが知られており、ヒトNT−3は図1(配
列番号:1)の2〜120番目のアミノ酸配列を有する
蛋白である。
【0006】本発明で用いられるNT−3類は哺乳動物
由来のNT−3や、そのN末端にMetが付加された蛋
白(以下、Met−NT−3と称することもある)等が
挙げられ、中でも図1(配列番号:1)の2〜120番
目のアミノ酸配列を有するヒトNT−3およびそのN末
端にMetが付加された図1(配列番号:1)の1〜1
20番目のアミノ酸配列を有する蛋白等が好ましい。ま
た、NT−3類は塩として用いられてもよく、塩化水素
酸、臭化水素酸、硝酸、硫酸、リン酸等の無機酸との
塩、酢酸、フタル酸、フマール酸、酒石酸、マレイン
酸、クエン酸、コハク酸、メタンスルホン酸、p−トル
エンスルホン酸等の有機酸との塩、ナトリウム塩、カリ
ウム塩等のアルカリ金属塩、カルシウム塩等のアルカリ
土類金属塩、アンモニウム塩等の薬学的に許容されうる
塩や水和物等が挙げられる。
【0007】本発明で用いられる原核細胞としては、Es
cherichia coli(大腸菌)等のエシェリヒア属菌、Baci
llus subtilis(枯草菌)等のバチルス属菌、Serratia
marcescens(セラチア)等のセラチア属菌等が挙げら
れ、中でもEscherichia coliが好ましい。これらの原核
細胞の形質転換、培養等は常法に準じて行うことができ
る(特開平3−204897号参照)。例えば、本発明
方法におけるNT−3類をコードする塩基配列を有する
cDNAを含有する発現型ベクターは、例えば、(i)
NT−3産生細胞からメッセンジャーRNA(mRN
A)を分離し、(ii)該mRNAから単鎖の相補DNA
(cDNA)を、次いで二重鎖DNAを合成し、(ii
i)該相補DNAをファージまたはプラスミドに組み込
み、(iv)得られた組み換えファージまたはプラスミド
で宿主を形質転換し、(v)得られた形質転換体を培養
後、形質転換体から適当な方法、例えばNT−3の一部
をコードするDNAプローブとのハイブリダイゼーショ
ンにより、あるいは抗NT−3抗体を用いたイムノアッ
セイ法により目的とするDNAを含有するファージある
いはプラスミドを単離し、(vi)その組み換えDNAか
ら目的とするクローン化DNAを切り出し、(vii)該
クローン化DNAまたはその一部を発現ベクター中のプ
ロモーターの下流に連結する、ことにより製造すること
ができる。
【0008】NT−3をコードするmRNAは、種々の
NT−3産生細胞、例えば睾丸ライディッヒ細胞や卵巣
莢膜細胞、顆粒膜細胞、黄体細胞および間質細胞等の生
殖細胞などから得ることができる。NT−3産生細胞か
らmRNAを調製する方法としては、グアニジンチオシ
アネート法〔(ジェー・エム・チルグウィン(J.M.Chirgwi
n)ら、バイオケミストリー(Bio-chemistry),18,5294(1
979)〕などが挙げられる。このようにして得られたmR
NAを鋳型とし、逆転写酵素を用いて、例えば岡山(H.O
kayama)らの方法〔モレキュラ−・アンド・セルラ−・
バイオロジ−(Molecular and Cellular Biology)2,16
1(1982)および同誌 3, 280(1983)〕に従いcDNAを合
成し、得られたcDNAをプラスミドに組み込む。cDN
Aを組み込むプラスミドとしては、たとえば大腸菌由来
のpBR322〔ジ−ン(gene),2,95(1977)〕,pBR325
〔ジーン,4,121(1978)〕,pUC12〔ジーン,19,,259(198
2)〕,pUC13〔ジーン,19,259(1982)〕、枯草菌由来のp
UB110〔バイオケミカル・バイオフィジカル・リサー
チ・コミュニケーョン(Biochemical and Biophysical R
esearch Communication),112,678(1983)〕などが挙げら
れるが、その他のものであっても、宿主内で複製増殖さ
れるものであれば、いずれを用いることもできる。また
cDNAを組み込むファージベクターとしては、たとえ
ばλgt11〔ヤング及びデーヴィス(Young, R., and Davi
s, R.,)プロシーディングズ・オブ・ザ・ナショナル・
アカデミー・オブ・サイエンス・オブ・ザ・ユー・エス
・エー(Proc. Natl. Acad. Sci.,U.S.A.),80,1194(198
3)〕などが挙げられるが、その他のものであっても宿主
内で増殖できるものであれば用いることができる。プラ
スミドに組み込む方法としては、たとえば、ティー・マ
ニアティス(T.Maniatis)ら,モレキュラー・クローニン
グ(Molecular Cloning) コールド・スプリング・ハーバ
ー・ラボラトリー(Cold Spring Harbor Laboratory),
第239頁(1982)に記載の方法などが挙げられる。またフ
ァージベクターにcDNAを組み込む方法としては、た
とえばヒューン(Hyunh,T.V.)らの方法〔ディー・エヌ・
エー クローニング,ア プラクティカル アプローチ(DNA
Cloning, A Practical Approach)1,49(1985)〕など
が挙げられる。
【0009】このようにして得られたプラスミドは、適
当な宿主たとえばエシェリヒア(Escherichia)属菌,バ
チルス(Bacillus)属菌などに導入する。上記エシェリヒ
ア属菌の例としては、エシェリヒア・コリ(Escherichia
coli)K12DH1〔プロシージング・オブ・ザ・ナショ
ナル・アカデミー・オブ・サイエンス(Proc. Natl. Aca
d. Sci. U.S.A.)60,160(1968)〕,M103〔ヌクレイック・
アシッズ・リサーチ,(Nucleic Acids Research),9,309(1
981)〕,JA221〔ジャーナル・オブ・モレキュラー・バ
イオロジー(Journal of Molecular Biology)〕,120,517
(1978)〕,HB101〔ジャーナル・オブ・モレキュラー
・バイオロジー41,459(1969)〕,C600〔ジェネティック
ス(Genetics),39,440(1954)〕などが挙げられる。上記
バチルス属菌としては、たとえばバチルス・サチリス(B
acillus subtilis)MI114〔ジーン,24,255(1983)〕,
207−21〔ジャーナル・オブ・バイオケミストリー(Jour
nal of Biochemistry)95,87(1984)〕などが挙げられ
る。プラスミドで宿主を形質転換する方法としては、た
とえばティー・マニアティス(T.Maniatis)ら,モレキュ
ラー・クローニング(Molecular Cloning),コールド・ス
プリング・ハーバー・ラボラトリー(Cold Spring Harbo
r Laboratory),第249頁(1982)に記載のカルシウムクロ
ライド法あるいはカルシウムクロライド/ルビジウムク
ロライド法などが挙げられる。またファージ・ベクター
を用いる場合には、たとえば増殖させた大腸菌にインビ
トロパッケージング法を用いて導入することができる。
NT−3cDNAを含有するNT−3・cDNAライブ
ラリーは上記の方法などで得ることが出来るが、市販品
として購入することも可能である。
【0010】このようにしてクローン化されたNT−3
cDNAは必要があればプラスミド、例えばpBR322, pU
C12, pUC13, pUC18, pUC19, pUC118,pUC119などにサブ
クローニングしてNT−3cDNAを得ることができ
る。このようにして得られたcDNAの塩基配列を、た
とえばマキサム・ギルバート(Maxam-Gilbert)法〔Maxa
m, A. M. and Gilbert, w.,プロシーディングズ・オブ
・ザ・ナショナル・アカデミー・オブ・サイエンス・オ
ブ・ザ・ユー・エス・エー(Proc. Natl. Acad. Sci.,U.
S.A.),74,560(1977)〕あるいはジデオキシ法〔Messing,
J. ら、ヌクレイック・アシッズ・リサーチ(Nucleic A
cids Research)9,309(1981)〕によって決定し、既知の
アミノ酸配列との比較からNT−3cDNAの存在が確
認できる。上記のようにして、NT−3をコードするc
DNAが得られる。上記のようにしてクローン化された
NT−3をコードするcDNAは目的によりそのまま、
または所望により制限酵素やエキソヌクレアーゼで消化
して使用することが出来る。
【0011】次に、クローン化されたcDNAから発現
させたい領域を切り出し、発現に適したビークル(ベク
ター)中のプロモーターの下流に連結して発現型ベクタ
ーを得ることができる。該cDNAはその5’末端に翻
訳開始コドンとしてのATGを有し、また3’末端には
翻訳終止コドンとしてのTAA,TGAまたはTAGを
有していてもよい。これらの翻訳開始コドンや翻訳終止
コドンは、適当な合成DNAアダプターを用いて付加す
ることもできる。さらに該DNAを発現させるにはその
上流にプロモーターを接続する。ベクターとしては、上
記の大腸菌由来のプラスミド(例、pBR322,pB
R325,pUC12,pUC13),枯草菌由来プラ
スミド(例、pUB110,pTP5,pC194)な
どが挙げられる。
【0012】本発明で用いられるプロモーターとして
は、遺伝子の発現に用いる宿主に対応して適切なプロモ
ーターであればいかなるものでもよい。形質転換する際
の宿主がエシェリキア属菌である場合は、T7プロモー
ター,trpプロモーター,lacプロモーター,re
cAプロモーター,λPLプロモーター,lppプロモ
ーターなどが、宿主がバチルス属菌である場合は、SP
O1プロモーター,SPO2プロモーター,penPプ
ロモーターなどが好ましい。とりわけ宿主がエシェリキ
ア属菌でプロモーターがT7プロモーター,trpプロ
モーターまたはλPLプロモーターであることが好まし
い。なお、発現にエンハンサーの利用も効果的である。
このようにして構築されたNT−3の成熟ペプチドをコ
ードするcDNAを含有するベクターを用いて、原核細
胞の形質転換体を製造する。
【0013】上記エシェリキア属菌を形質転換するに
は、たとえばプロシージング・オブ・ザ・ナショナル・
アカデミー・オブ・サイエンス(Proc.Natl.Acad.Sci.U
SA),69,2110(1972)やジーン(Gene),17,107(1982)など
に記載の方法に従って行なわれる。バチルス属菌を形質
転換するには、たとえばモレキュラー・アンド・ジェネ
ラル・ジェネティックス(Molecular & General Genetic
s),168,111(1979)などに記載の方法に従って行われ
る。このようにして、NT−3をコードするcDNAを
含有する発現ベクターで形質転換された原核細胞の形質
転換体が得られる。宿主としてエシェリヒア属菌を、プ
ロモーターとしてT7プロモーターを用いる場合、T7
プロモーターの発現効率の向上を目的として、NT−3
をコードするcDNAを含有する発現ベクターに加え、
T7リゾチーム発現プラスミドを共存させてもよい。
【0014】宿主がエシェリヒア属菌、バチルス属菌で
ある形質転換体を培養する際、培養に使用される培地と
しては液体培地が適当であり、その中には該形質転換体
の生育に必要な炭素源、窒素源、無機物その他が含有せ
しめられる。炭素源としては、たとえばグルコース、デ
キストリン、可溶性澱粉、ショ糖など、窒素源として
は、たとえばアンモニウム塩類、硝酸塩類、コーンスチ
ープ・リカー、ペプトン、カゼイン、肉エキス、大豆
粕、バレイショ抽出液などの無機または有機物質、無機
物としてはたとえば塩化カルシウム、リン酸二水素ナト
リウム、塩化マグネシウムなどが挙げられる。また、酵
母、ビタミン類、生長促進因子などを添加してもよい。
培地のpHは約5〜8が望ましい。エシェリヒア属菌を
培養する際の培地としては、例えばグルコース、カザミ
ノ酸を含むM9培地[ミラー(Miller),ジャーナル・オブ
・エクスペリメンツ・イン・モレキュラー・ジェネティック
ス(Journal of Experiments in Molecular Genetics),4
31−433,Cold Spring Harbor Laboratory, New York 19
72]、LB培地等が好ましい。ここに必要によりプロモ
ーターを効率よく働かせるために、たとえばイソプロピ
ル−β−D−チオガラクトピラノシド(IPTG)、3
β−インドリル アクリル酸のような薬剤を加えること
ができる。宿主がエシェリヒア属菌の場合、培養は通常
約15〜43℃で約3〜24時間行い、必要により、通
気や攪拌を加えることもできる。宿主がバチルス属菌の
場合、培養は通常約30〜40℃で約6〜24時間行な
い、必要により通気や攪拌を加えることもできる。
【0015】培養後、遠心分離等の方法により集菌した
後、細胞を破砕し、封入体を変性剤を用いて可溶化する
ことによって、NT−3類を抽出することができる。細
胞の破砕は、常法で、たとえば超音波により実施でき
る。懸濁媒体として中性付近のpH値(pH6.5〜
7.5)に調整した好適な緩衝液(例えばリン酸緩衝液
等)を用いることが好ましい。この際、細胞の破砕を促
進させるためEDTAを添加してもよい。このようにし
て細胞を破砕した後に、不溶成分(封入体)を任意の方
法で、遠心分離するか、濾過することにより分取する。
異種の蛋白質をできる限り除去するため、たとえば水、
リン酸緩衝液を用いて洗浄することが好ましいが、場合
により4M程度の尿素で洗浄してもよい。得られた沈殿
(ペレット)を変性剤を用いて可溶化するが、変性剤と
しては、公知の変性剤、特にグアニジンまたは尿素を使
用することができる。この可溶化に当っての変性剤の濃
度は、グアニジンでは4〜8モル/リットル、好ましく
は約6モル/リットル、尿素では5〜9モル/リット
ル、好ましくは約8モル/リットルである。グアニジン
は通常グアニジン塩酸塩等のグアニジンの酸付加塩とし
て用いられる。
【0016】上記のようにして封入体の可溶化を行った
後、遠心分離等で不純物を除去し、得られた上澄液を必
要により精製工程やN末端Metの除去工程に付した
後、NT−3類のリフォールディング(活性化、再生
化)を行うことができる。リフォールディングは、精製
したNT−3類にレドックスバッファーを添加するか、
あるいはNT−3類を含有する上澄液をレドックスバッ
ファーで希釈することにより行われる。この際、メルカ
プト基を有さないアミノ酸をレドックスバッファーに含
有させておくことが好ましい。NT−3類を含有する上
澄液をレドックスバッファーで希釈する場合、変性剤の
濃度を活性化に適した中性pHにおいて不作用濃度まで
希釈することが必要であり、グアジニンでは0〜2.0
モル/リットル、好ましくは約1モル/リットル以下ま
で、尿素では0〜4.0モル/リットル、好ましくは約
2モル/リットル以下まで希釈する。
【0017】リフォールディングに際してレドックスバ
ッファーに添加されるメルカプト基を有さないアミノ酸
としては、メルカプト基を有さないアミノ酸であればい
ずれのものでもよいが、アルギニン、アスパラギン酸、
バリン、リジン、アラニン、シトルリン等が好ましく、
アルギニン、シトルリンが活性反応における収率の点で
特に好ましく、該アミノ酸の濃度は、0.1〜1.0モ
ル/リットル、好ましくは0.2〜0.5モル/リット
ルである。レドックスバッファーとしては、酸化型グル
タチオン(GSSG)および還元型グルタチオン(GS
H)、システインおよびシスチン、またはシステアミン
およびシスタミンを含有する緩衝液(例、リン酸緩衝
液、酢酸緩衝液、クエン酸緩衝液)が好ましいものとし
て挙げられ、中でもGSSGおよびGSHを含有するリ
ン酸緩衝液が好ましい。GSSGおよびGSHを用いる
場合、GSSGの濃度は0.1〜10ミリモル/リット
ル、好ましくは0.1〜1.0ミリモル/リットル、G
SHの濃度は0.1〜10ミリモル/リットル、好まし
くは0.1〜1.0ミリモル/リットルである。該リフ
ォールディングに当っての温度は0〜30℃、好ましく
は5〜15℃、pHは7〜9、好ましくはpH7.5〜
8.5である。リフォールディングに要する時間は通常
1〜10週間、好ましくは4〜6週間である。
【0018】なお、可溶化後かつリフォールディングの
前に、例えば抽出、塩析、透析、分配、結晶化、再結
晶、ゲルろ過、クロマトグラフィー等の公知で常用の精
製工程を導入することができ、好ましくは、たとえば
0.1モル/リットル リン酸緩衝液中セファデックス
(Sephadex)G−25(ファルマシア バイオ
テク(株))にかけることにより精製することができ
る。変性剤の分離は場合により0.1モル/リットル
リン酸緩衝液に対して透析することによっても可能であ
る。精製工程はリフォールディングに続いて行うことも
できる。一般にそのような精製としては例えば抽出、塩
析、透析、分配、結晶化、再結晶、ゲルろ過、クロマト
グラフィー等が挙げられ、好ましい例として透析や、た
とえばSP−セファロース(ファルマシア バイオテク
(株))あるいは、DEAE−5PW(トーソー
(株))を介したイオン交換クロマトグラフィー等によ
る精製法が挙げられる。
【0019】遺伝子工学的に原核細胞中で発現させて得
られるNT−3類はN末端にMetが付加されていない
NT−3である場合もあるが、通常N末端にMetが付
加されたMet−NT−3である。得られたNT−3類
がMet−NT−3である場合には、リフォールディン
グの前あるいは後に、N末端Met残基の除去を行い、
N末端にMetが付加されていないNT−3を得ること
もできる。N末端Met残基の除去は、たとえばMet
−NT−3とα−ジケトン類を反応させた後、加水分解
することにより行うことができる。α−ジケトン類は、
Met−NT−3のアミノ基転移反応を進行させうるも
のであればいずれでもよく、例えば式R1−CO−CO
−R2[式中、R1は水素またはカルボキシル基で置換さ
れていてもよい低級アルキルもしくはフェニル基(好ま
しくは水素またはメチル、さらに好ましくは水素)を示
し、R2は水酸基、低級アルコキシ基または低級アルキ
ルで置換されていてもよいアミノ基(好ましくは水酸
基)を示す。]で表される化合物またはその塩等が挙げ
られる。上記式中、R1で示される低級アルキル基とし
ては、メチル、エチル、プロピル、i−プロピル、ブチ
ル、i−ブチル、sec−ブチル、t−ブチル等の炭素
数1ないし6程度のアルキル基等が挙げられ、R2で示
される低級アルコキシ基としては、メトキシ、エトキ
シ、プロポキシ、i−プロポキシ、ブトキシ、i−ブト
キシ、sec−ブトキシ、t−ブトキシ等の炭素数1な
いし6程度のアルコキシ基等が挙げられる。また、R2
で示される低級アルキルで置換されていてもよいアミノ
基としては、前記したR1で示される低級アルキル基を
1ないし2個有していてもよいアミノ基等が挙げられ
る。さらに、塩としては、上記したNT−3類の塩と同
様な無機酸との塩、有機酸との塩、アルカリ金属塩、ア
ルカリ土類金属塩アンモニウム塩等が挙げられる。α−
ジケトン類の具体例としては、グリオキシル酸、ピルビ
ン酸、オキサル酢酸、フェニルグリオキシル酸、2−オ
キソグルタル酸等が挙げられるが、中でも、グリオキシ
ル酸が好ましく用いられる。
【0020】Met−NT−3とα−ジケトン類とのア
ミノ基転移反応は、通常、Met−NT−3、1モルに
対して、1ないし1万モル(好ましくは2000ないし
4000モル)程度のα−ジケトン類を、約0ないし7
0℃(好ましくは約20ないし40℃)で約5分ないし
2時間(好ましくは約15分ないし1時間)反応させる
のが好ましい。上記したアミノ基転移反応を阻害しない
ものであればいずれの緩衝液(例、リン酸緩衝液、酢酸
緩衝液、クエン酸緩衝液等)を用いてもよいが、中で
も、酢酸緩衝液が好ましく用いられる。また、反応のp
Hは、約2ないし9、中でも、約4ないし7、とりわけ
約5ないし6に調整して、Met−NT−3が変性しな
い条件下で反応を進行させるのがよい。該アミノ基転移
反応を促進させるため、遷移金属イオンの存在下にα−
ジケトン類を反応させることが好ましく、通常、α−ジ
ケトン類1モルに対して、0.001ないし0.1モル
(好ましくは0.01ないし0.05モル)程度の遷移
金属イオンを用いるのが好ましい。遷移金属イオンとし
ては、たとえば、銅イオン、コバルトイオン、ニッケル
イオン、鉄イオン、亜鉛イオン、アルミニウムイオン、
マンガンイオン、ガリウムイオン、インジウムイオン、
マグネシウムイオン、カルシウムイオン等を用いること
ができるが、中でも、銅イオン、コバルトイオン、ニッ
ケルイオン等、とりわけ銅イオンが好ましく用いられ
る。これらの遷移金属イオンは、通常、硫酸、硝酸、塩
化水素酸、臭化水素酸、炭酸、過塩素酸等の無機酸との
塩または酢酸、クエン酸等の有機酸との塩として、反応
溶媒に添加することができ、中でも、硫酸銅、酢酸銅、
とりわけ、硫酸銅が好ましく用いられる。また、塩基の
存在下にα−ジケトン類を反応させることが好ましく、
通常、α−ジケトン類1モルに対して、0.1ないし2
モル(好ましくは0.5ないし1.0モル)程度の塩基
を用いるのが好ましい。塩基としては、例えば、トリエ
チルアミン、トリブチルアミン等のアルキルアミン類、
N,N−ジメチルアニリン、ピリジン、ルチジン、コリ
ジン、4−(ジメチルアミノ)ピリジン、イミダゾール
等の芳香族アミン類等の有機塩基等を用いることができ
るが、なかでも、芳香族アミン類、とりわけ、ピリジン
が好ましく用いられる。さらに、上記したアミノ基転移
反応は、遷移金属イオンおよび塩基の存在下にα−ジケ
トン類を反応させることが好ましく、実用的には、遷移
金属イオン、塩基およびα−ジケトン類の3成分(例え
ば、硫酸銅、ピリジンおよびグリオキシル酸等)を含有
する混合液を、Met−NT−3を含有する、0〜4モ
ル/リットルの尿素を含有する水溶液に添加して、アミ
ノ基転移反応を進行させる。
【0021】該アミノ基転移反応により得られたジケト
ン体[CH3-S-(CH2)2-CO-CO-NT-3]は、ペプチドまたは
蛋白質の精製手段、例えば、抽出、塩析、分配、再結
晶、クロマトグラフィー等により、反応溶液から単離・
精製することもできるが、そのまま次の加水分解反応に
付すこともできる。加水分解反応に用いる塩基として
は、例えば、トリエチルアミン、トリブチルアミン等の
アルキルアミン類、N,N−ジメチルアニリン、ピリジ
ン、ルチジン、コリジン、4−(ジメチルアミノ)ピリ
ジン、イミダゾール等の芳香族アミン類、o−フェニレ
ンジアミン、トリレン−3,4−ジアミン、3,4−ジ
アミノ安息香酸、2,3−ジアミノフェノール、4−ク
ロロ−o−フェニレンジアミン等のジアミン類(好まし
くは芳香族ジアミン類、中でも、o−フェニレンジアミ
ン類)、チオセミカルバジド、アセトンチオセミカルバ
ジド、フェニルチオセミカルバジド等のチオセミカルバ
ジド類、セレノセミカルバジド、アセトンセレノセミカ
ルバジド等のセレノセミカルバジド類等を用いることが
できるが、中でも、ジアミン類またはチオセミカルバジ
ド類が好ましく用いられ、とくに、o−フェニレンジア
ミンが好ましく用いられる。塩基の量は、通常、ジケト
ン体1モルに対して約1ないし1万モル、好ましくは約
500ないし2000モルである。加水分解反応は、通
常、約0ないし70℃(好ましくは約20ないし40
℃)で約1ないし50時間(好ましくは約10ないし2
5時間)で進行させるのが好ましい。反応には、緩衝液
を溶媒として用いることが好ましく、緩衝液としては、
リン酸緩衝液、酢酸緩衝液、クエン酸緩衝液等が挙げら
れ、中でも、酢酸緩衝液が好ましい。反応のpHは、約
2ないし9、中でも、約3ないし7、とりわけ、約4な
いし6に調整して、得られるNT−3が変性しない条件
下で反応を進行させるのがよい。
【0022】このようにして得られるNT−3は、公知
の精製手段、例えば、抽出、塩析、透析、分配、結晶
化、再結晶、ゲルろ過、クロマトグラフィー等により、
反応溶液から単離・精製することもできるが、好ましい
例として、例えば、SP−セファロース(ファルマシア
バイオテク(株))あるいは、DEAE−5PW(ト
ーソー(株))を介したイオン交換クロマトグラフィー
等による精製法が挙げられる。
【0023】
【発明の実施の形態】本発明明細書および図面におい
て、塩基やアミノ酸などを略号で表示する場合、IUPAC-
IUB Commision on Biochemical Nomenclatureによる略
号あるいは当該分野における慣用略号に基づくものであ
り、その例を下記する。また、アミノ酸に関し光学異性
体がありうる場合は、特に明示しなければL−体を示す
ものとする。 cDNA :相補的デオキシリボ核酸 A :アデニン T :チミン G :グアニン C :シトシン RNA :リボ核酸 mRNA :伝令リボ核酸 EDTA :エチレンジアミン四酢酸 SDS :ドデシル硫酸ナトリウム DTT :ジチオスレイトール Gly(G):グリシン Ala(A):アラニン Val(V):バリン Leu(L):ロイシン Ile(I):イソロイシン Ser(S):セリン Thr(T):スレオニン Cys(C):システイン Met(M):メチオニン Glu(E):グルタミン酸 Asp(D):アスパラギン酸 Lys(K):リジン Arg(R):アルギニン His(H):ヒスチジン Phe(F):フェニルアラニン Tyr(Y):チロシン Trp(W):トリプトファン Pro(P):プロリン Asn(N):アスパラギン Gln(Q):グルタミン Asx :Asp+Asn Glx :Glu+Gln 以下の参考例および実施例によって本発明をより具体的
に説明するが、本発明はこれらに制限されるものではな
い。
【0024】
【実施例】
参考例1 (NT−3 DNAのクローニング) E.coli Y1090にヒトグリオーマ由来のλg
t 11cDNAライブラリー(Clontech L
aboratories,Inc.)を感染させたの
ち、約6×105個のファージをNZCY培地(Mol
ecular Cloning,A Laborato
ry Manual,Cold Spring Har
bor Laboratory,1982に記載)にま
き、37℃で5時間培養した。次にナイロン膜をプレー
ト上にのせ、1分間放置後、プレートからはずした。こ
のナイロン膜を0.5M NaOH−1.5M NaC
l、ついで1.5M NaCl−0.5M Tris−
HCl pH8.0に浸し、さらに2×SSC〔Mol
ecular Cloning,A Laborato
ry Manual 前掲 参照〕に浸し、風乾後、80
℃で2時間放置した。ヒトβNGF〔ネイチャー(Na
ture),303,821(1983)〕をコードす
るDNA(約0.38kb)を化学合成し、ニックトラ
ンスレーションによって〔α−32P〕dCTPでラベル
化することによってプローブを作製した。上記で得られ
たナイロン膜とプローブを用いてMolecular
Cloning,A Laboratory Manu
al,Cold SpringHarbor Labo
ratory,1982に記載の方法に従ってハイブリ
ダイゼーションを行った。即ち、プローブを含むハイブ
リダイゼーション溶液にナイロン膜を浸し、65℃で1
6時間保温した。該ナイロン膜を室温において2×SS
C−0.1%SDSで洗浄したのち、60℃において1
×SSC−0.1%SDSで洗浄した。次にオートラジ
オグラフィーによって陽性クローンを得た。 このよう
にして得られたクローンλβGN1321からEcoR
IでcDNAを切り出し、プラスミドpUC118(宝
酒造株式会社製)のEcoRI部位に挿入し、プラスミ
ドpUNK5を得た。
【0025】参考例2 (大腸菌用のNT−3発現ベク
ターの構築) 参考例1で得られたプラスミドpUNK5に挿入されて
いるNT−3cDNAには、NT−3のN末端の11番
目のチロシン残基をコードする領域付近にScaI部位
が、NT−3の終止コドンの50塩基下流付近にNsi
I部位が存在する。そこでpUNK5より0.3kb
ScaI−NaiI断片を単離し、これにアダプターN
GFTE−1(35mer)、NGFTE−2(33m
er)、NGFTE−3(7mer)、NGFTE−4
(15mer)をT4DNAリガーゼで連結したのち制
限酵素NdeIとBamHIで処理し、0.3kb N
deI−BamHI断片を得た。該アダプターを次に示
す。 NGFTE−1:5' TATGTACGCGGAGCATAAGAGTCACCGAGGGGAGT 3' 35mer(配 列番号:2) NGFTE−2:5' ACTCCCCTCGGTGACTCTTATGCTCCGCGTACA 3' 33mer(配 列番号:3) NGFTE−3:5' TGCCAGG 3' 7mer NGFTE−4:5' GATCCCTGGCATGCA 3' 15mer(配 列番号:4) 一方、T7プロモーターを有する発現ベクターpET−
3C〔Rosenberg et al.,ジーン(G
ene),56,125(1987)〕をNdeIとB
amHIで切断し、4.4kb NdeI−BamHI
断片を単離した。上記で得られた4.4kb NdeI
−BamHI断片と0.3kb NdeI−BamHI
断片をT4DNAリガーゼで連結したのち、Esche
richia coli DH1に導入し、得られたア
ンピシリン耐性の形質転換株〔Escherichia
coli DH1/pENGFT102〕から単離し
たプラスミドをpENGFT102と命名した。
【0026】参考例3 (大腸菌用のNT−3の生産) 参考例2で得られたNT−3発現ベクターpENGFT
102およびT7リゾチーム発現ベクターpLysSを
用いて、Escherichia coliBL21
(DE3)〔Gene,56,125(1987)〕の
形質転換を行い、形質転換体E.coli BL21
(DE3)/pLysS,pENGFT102(IFO
14903,FERM BP−2529)を得た。形質
転換体E.coli BL21(DE3)/pLys
S,pENGFT102を50μg/mlのアンシピリ
ン、10μg/mlのクロラムフェニコール、0.2%
グルコースを含むLB培地〔1%トリプトン(Difc
o),0.5%酵母エキス,0.5%NaCl〕で37
℃、16時間振とう下で培養した。得られた培養液1
2.5mlを250mlの培地を含む1リットル容エー
レンマイヤー(Erlenmeyer)フラスコに移
し、30℃で3時間振とう下で培養すると培養液のKI
ett値は170になった。この培養液にIPTGを最
終0.1mMになるように添加し、さらに30℃3時間
振とう下で培養した。NT−3の発現は特開平3−20
4897号公報記載の方法に従い確認した。
【0027】実施例1(NT−3の活性化) 参考例3に準じて調製した培養液20リットルから遠心
分離により、NT−3の封入体を蓄積したE.coli
菌体350gを集め、−80℃に凍結保存した。10m
M EDTAを含む10mMリン酸緩衝液(pH7.
0)100ml中に上記の菌体20gを懸濁した後、超
音波により細胞を破砕し、遠心分離(10000rp
m、1時間)を行った。得られたペレットを用いて同様
の操作を2回行った。引き続きペレットを50mM ト
リス/HC1、4M尿素、5mM DTT(pH8.
0)60mlでホモジナイズした後、遠心分離(100
00rpm、1時間)を行った。次にペレットを20m
M クエン酸、8M尿素(pH3.0)60mlで溶解
し、遠心分離(10000rpm)後、上澄液を1.8
M尿素、0.2M Arg、0.2mM GSSG、
1.0mM GSH、100mM リン酸緩衝液(pH
8.50)で20倍に希釈し、4℃で4週間リフォール
ディングを行った。
【0028】実施例2(NT−3の精製) 実施例1でリフォールディングの終了した再生液をpH
6.0に調整し、100mM リン酸緩衝液(pH6.
0)で平衡化したSP−セファロースカラム(22mm
ID×120mmL)に吸着した後、400mM Na
Cl/100mM リン酸緩衝液(pH6.0)で溶出
した。NT−3を含むフラクションをプールし、続いて
0.1%トリフルオロ酢酸(TFA)で平衡化したOD
P−50(21.5mmID×300mmL、5μ)
(昭和電工(株))に吸着した後、0〜80%B(B=
アセトニトリル/0.1%TFA)の段階勾配で60分
間、5ml/分の流速で溶出した。NT−3のフラクシ
ョンをプールした後、凍結乾燥を行い、約10mgのN
T−3の白色粉末を得た。
【0029】実施例3(NT−3の活性化及び精製) 実施例1と同様の方法により、ペレットの溶解液を調製
し、1.8M尿素、0.2M シトルリン、0.5mM
GSSG、0.5mM GSH、100mMリン酸緩
衝液(pH8.50)で20倍希釈を行い、4℃で4週
間リフォールディングを行った。リフォールディング
後、再生液をpH6.0に調整し、実施例2と同様の方
法により精製を行い、約7mgのNT−3の白色粉末を
得た。
【0030】実施例4(NT−3の活性化及び精製) 実施例1と同様の方法でアルギニンの代わりにアラニン
を用い4℃で4週間リフォールディングを行った。リフ
ォールディング後、再生液をpH6.0に調整し、実施
例2と同様の方法により精製を行い、約3mgのNT−
3の白色粉末を得た。
【0031】実施例5(NT−3の活性化及び精製) 実施例1と同様の方法でアルギニンの代わりにバリンを
用い4℃で4週間リフォールディングを行った。リフォ
ールディング後、再生液をpH6.0に調整し、実施例
2と同様の方法により精製を行い、約3mgのNT−3
の白色粉末を得た。
【0032】実施例6(NT−3の活性化及び精製) 実施例1と同様の方法でアルギニンの代わりにリジンを
用い4℃で4週間リフォールディングを行った。リフォ
ールディング後、再生液をpH6.0に調整し、実施例
2と同様の方法により精製を行い、約4mgのNT−3
の白色粉末を得た。
【0033】実施例7(NT−3の活性化及び精製) 実施例1と同様の方法でアルギニンの代わりにアスパラ
ギン酸を用い4℃で4週間リフォールディングを行っ
た。リフォールディング後、再生液をpH6.0に調整
し、実施例2と同様の方法により精製を行い、約5mg
のNT−3の白色粉末を得た。
【0034】実施例8(NT−3の活性化及び精製) 実施例1と同様の方法により、ペレットの溶解液を調製
し、1.8M 尿素、0.2M アラニン、0.2mM
GSSG、1.0mM GSH、100mMリン酸緩
衝液(pH8.5)で40倍希釈を行い、4℃で4週間
リフォールディングを行った。リフォールディング後、
再生液をpH6.0に調整し、実施例2と同様の方法に
より精製を行い、約12mgのNT−3の白色粉末を得
た。
【0035】実施例9(NT−3の活性化及び精製) 実施例1と同様の方法により、ペレットの溶解液を調製
し、100mM リン酸緩衝液(pH4.0)で平衡化
したセファデックスG−25(11cm×40cm)で
精製後、1.0M Arg、0.2mM GSSG、
1.0mM GSH、100mM リン酸緩衝液(pH
8.50)で20倍に希釈後、4℃で4週間リフォール
ディングを行った。リフォールディング後、再生液をp
H6.0に調製し、実施例2と同様の方法により精製を
行い、約5mgのNT−3の白色粉末を得た。
【0036】実施例10(NT−3の特徴決定) a)SDSポリアクリルアミドゲル電気泳動(SDS−
PAGE)を用いた分析 実施例2で得られたNT−3を100mM DTTを加
えた Samplebuffer [Laemmli,
ネイチャー(Nature),227,680(197
0)]に懸濁し100℃で1分間加熱した後、4M濃度
になるように尿素を加えて溶解し、0.1%SDSおよ
び4M 尿素を含む12.5%ポリアクリルアミドゲル
で電気泳動を行った。泳動後のゲルをクーマシーブリリ
アントブルー(Coomassie brillian
t blue)で染色したところ、単一バンドの蛋白が
認められ、精製品はほぼ単一であった(図2)。
【0037】b)高速液体クロマトグラフィー(HPL
C)を用いた分析 5μgの実施例2で得られたNT−3を0.1%TFA
で平衡化したAsahipak ODP−50(4.6
mmID×150mmL 5μ)カラムにかけ0〜80
%B(B=アセトニトリル/0.1%TFA)の濃度勾
配で35分、0.5ml/分の流速で溶出した。235
nmでの吸光度を検出した。図3の溶出曲線よりピーク
1(NT−3 ダイマー)及びピーク2(NT−3 モ
ノマー)[ヨーロピアン ジャーナル オブ バイオケ
ミストリー(Eur.J.Biochem.)225,
995−1003(1994)]以外は検出されず、精
製品はほぼ単一であった。
【0038】c)アミノ酸組成分析 実施例2で得られてNT−3のアミノ酸組成をアミノ酸
分析計(ベックマンシステム6300E)を用いて決定
した。その結果、N末端にメチオニンが付加されたNT
−3のcDNAの塩基配列から推定したアミノ酸組成と
一致した(表1)。
【0039】
【表1】
【0040】d)N末端アミノ酸配列分析 実施例2で得られたNT−3のN末端アミノ酸配列を気
相プロテインシーケンサー(アプライドバイオシステム
ズ モデル477A)を用いて決定した。その結果、得
られたNT−3のN末端にはMetが付加されているこ
とのほかはcDNAの塩基配列から推定したNT−3の
N末端アミノ酸配列と一致した(表2)。
【0041】
【表2】
【0042】e)C末端アミノ酸分析 実施例2で得られたNT−3のC末端アミノ酸をアミノ
酸分析計(ベックマンシステム6300E)を用いて決
定した。得られたNT−3はcDNAの塩基配列から推
定したC末端アミノ酸と一致した(表3)。
【0043】
【表3】
【0044】以上の結果から、実施例2で得られたNT
−3は、そのN末端にMetが付加したもの(Met−
NT−3)であることがわかった。
【0045】実施例11(NT−3の生物活性の測定) ニワトリ有精卵を37.5℃でふ卵器で8〜10日間揺
卵して胚発生を行った胎児から後根神経節(Dorsa
l root ganglion、以下DRG)を摘出
した。DRGを0.125%トリプシン−Phosph
ate buffered saline(PBS)溶
液で37℃ 20分処理し、ピペッティングを行うこと
で、細胞を分散させた。これを、10%牛胎児血清−ダ
ルベッコ改変MEM培地−50μg/mlカナマイシン
に懸濁し、37℃、5%CO2存在下3〜4時間培養す
ることにより繊維芽細胞等を培養シャーレに付着させ、
非付着細胞のみを分取した。非付着細胞を遠心(800
rpm、5分)により集め、20%牛胎児血清−ダルベ
ッコ改変MEM培地/ハムF−12培地(混合比1:
1)−1μMサイトシンアラビノシド(AraC、シグ
マ社、USA)−50μg/mlカナマイシンを含む培
地に20000細胞/mlとなるように再懸濁し、0.
5ml/ウェルずつ、ポリDL−オルニチン及びマウス
ラミニンでコートした24穴プレートに播種した。この
培地に実施例2で得られたNT−3の溶液を0.5〜2
0μl加え、37℃、5%CO2存在下で2日間培養
し、生存細胞数を計測すると、真核細胞由来のNT−3
と同等のDRGの生存を促進する活性が認められた(図
4)。図中●は実施例2で得られたNT−3を、○はポ
ジティブコントロールとしてCHO細胞由来のNT−3
(EP499993に従い、調製した)を示す。
【0046】実施例12(N末端Metの除去) 実施例2の方法で得られたMet−NT−3 40mg
を4mlの3M尿素で溶解し、グリオキシル酸250m
g、ピリジン500μl、100mM硫酸銅溶液500
μlの混合溶液を加え、静かに撹拌した後、室温で2時
間静置し反応させた。反応終了後、この反応液を2M酢
酸緩衝液(pH4.9)で平衡化したセファデックスG
−25カラム(2.5cmφ×59cm)に通液し、M
et−NT−3のジケトン体40mlを集めた。この溶
液にo−フェニレンジアミン173mgを加えて、37
℃で15時間反応させた後、2M酢酸緩衝液(pH4.
9)で平衡化したセファデックスG−25カラム(4.
6cmφ×60cm)に通液し、得られたNT−3画分
120mlを、ODP−50カラム(2.15cmφ×
30cm)を用いた(1)0.1%TFAと(2)0.
1%TFA/80%アセトニトリルによる濃度勾配溶出
法により、HPLCで精製した後、得られたNT−3画
分を凍結乾燥し、約3mgのNT−3の凍結乾燥粉末を
得た。
【0047】実施例13(NT−3の特徴決定) a)SDSポリアクリルアミドゲル電気泳動を用いた分
析 実施例12で得られたNT−3を100mM DTTを
含むSample buffer[Laemmli, ネイチャ
ー(Nature), 227, 680 (1970)]に懸濁し100℃で
1分間加熱した後、0.1%SDSを含む12.5%ポ
リアクリルアミドゲルで電気泳動を行った。泳動後のゲ
ルをクーマシーブリリアントブルー(Coomassie brilli
ant blue)で染色したところ、単一バンドの蛋白が認め
られ、精製品はほぼ単一であった(図5)。
【0048】b)アミノ酸組成分析 実施例12で得られたNT−3のアミノ酸組成をアミノ
酸分析計(ベックマンシステム6300E)を用いて決
定した。その結果、NT−3のcDNAの塩基配列から
推定したアミノ酸組成と一致した(表4)。
【0049】
【表4】
【0050】c)N末端アミノ酸配列分析 実施例12で得られたNT−3のN末端アミノ酸20残
基の配列を実施例10(d)と同様にして気相プロテイ
ンシーケンサー(アプライドバイオシステムモデル47
7A)を用いて分析した。その結果、得られたNT−3
はcDNAの塩基配列から推定したTyr[図2(配列
番号:1)の2番目のアミノ酸]から始まるNT−3の
N末端アミノ酸配列と一致した。
【0051】d)C末端アミノ酸分析 実施例12で得られたNT−3のC末端アミノ酸を実施
例10(e)と同様にしてアミノ酸分析計(ベックマン
システム6300E)を用いて分析した。得られたN
T−3はcDNAの塩基配列から推定したC末端アミノ
酸(Thr)と一致した。
【0052】以上の結果から、実施例12で得られたN
T−3は、そのN末端にMetを有さないNT−3の成
熟蛋白であることがわかった。
【0053】実施例14(NT−3の生物活性の測定) 実施例12で得られたNT−3を、実施例11で示した
DRGを用いた生物活性測定を行い、CHO細胞より得
られたNT−3と同等の活性を有することを確認した。
【0054】
【発明の効果】このようにして得られた活性型NT−3
類は、細胞の分化、成長、増殖の促進、生存維持;遺伝
子発現の上昇;蛋白質、酵素の誘導等の機構を研究する
ための試薬として有利に用いることができる。本発明で
は遺伝子工学を用いて原核細胞中に発現したNT−3類
の不活性体を効率よく活性化でき、上記のような作用を
有する薬理的に活性なNT−3類を大量に調製できるも
のである。
【0055】
【配列表】
配列番号:1 配列の長さ:120 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:タンパク質 配列 Met Tyr Ala Glu His Lys Ser His Arg Gly Glu Tyr Ser Val Cys Asp 1 5 10 15 Ser Glu Ser Leu Trp Val Thr Asp Lys Ser Ser Ala Ile Asp Ile Arg 20 25 30 Gly His Gln Val Thr Val Leu Gly Glu Ile Lys Thr Gly Asn Ser Pro 35 40 45 Val Lys Gln Tyr Phe Tyr Glu Thr Arg Cys Lys Glu Ala Arg Pro Val 50 55 60 Lys Asn Gly Cys Arg Gly Ile Asp Asp Lys His Trp Asn Ser Gln Cys 65 70 75 80 Lys Thr Ser Gln Thr Tyr Val Arg Ala Leu Thr Ser Glu Asn Asn Lys 85 90 95 Leu Val Gly Trp Arg Trp Ile Arg Ile Asp Thr Ser Cys Val Cys Ala 100 105 110 Leu Ser Arg Lys Ile Gly Arg Thr 115 120。
【0056】配列番号:2 配列の長さ:35 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸 合成DNA 配列 TATGTACGCG GAGCATAAGA GTCACCGAGG GGAGT 35。
【0057】配列番号:3 配列の長さ:33 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸 合成DNA 配列 ACTCCCCTCG GTGACTCTTA TGCTCCGCGT ACA 33。
【0058】配列番号:4 配列の長さ:15 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸 合成DNA 配列 GATCCCTGGC ATGCA 15。
【図面の簡単な説明】
【図1】NT−3の構造を示す(N末端にMet付
加)。
【図2】NT−3のSDS−PAGEの結果(電気泳
動)を示す。
【図3】NT−3のHPLC分析チャートを示す。
【図4】NT−3のDRG細胞を用いた生物活性の測定
結果を示す。
【図5】NT−3のSDS−PAGEの結果(電気泳
動)を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C12R 1:19) (C12N 1/21 C12R 1:19)

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】遺伝子工学的に原核細胞宿主中で発現させ
    たニューロトロフィン3類をレドックスバッファー中で
    リフォールディングすることを特徴とする活性型ニュー
    ロトロフィン3類の製造方法。
  2. 【請求項2】レドックスバッファーが還元型グルタチオ
    ンおよび酸化型グルタチオン、システインおよびシスチ
    ン、またはシステアミンおよびシスタミンを含有する緩
    衝液である請求項1記載の製造方法。
  3. 【請求項3】レドックスバッファーが還元型グルタチオ
    ンおよび酸化型グルタチオンを含有する緩衝液である請
    求項1記載の製造方法。
  4. 【請求項4】レドックスバッファーのpHが7ないし9
    である請求項1記載の製造方法。
  5. 【請求項5】レドックスバッファーがメルカプト基を有
    さないアミノ酸を含有する請求項1記載の製造方法。
  6. 【請求項6】メルカプト基を有さないアミノ酸が、アル
    ギニン、アスパラギン酸、バリン、リジン、アラニン又
    はシトルリンである請求項5記載の製造方法。
  7. 【請求項7】メルカプト基を有さないアミノ酸がアルギ
    ニンである請求項5記載の製造方法。
  8. 【請求項8】ニューロトロフィン3類を遺伝子工学的に
    原核細胞宿主中で発現させ、細胞を破砕後、変性剤で可
    溶化し、ついでメルカプト基を有さないアミノ酸を含有
    するpH7〜9のレドックスバッファーで変性剤を不作
    用濃度まで希釈することを特徴とする請求項1記載の製
    造方法。
  9. 【請求項9】変性剤が尿素またはグアニジンである請求
    項8記載の製造方法。
  10. 【請求項10】変性剤が尿素である請求項8記載の製造
    方法。
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